JP2012061146A - 介護用車椅子 - Google Patents

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Abstract

【課題】大型で高コストの装置を導入することなく、また、介護者に多大な負担をかけることなく、ベッド上の被介護者を目的箇所にまで容易に移動させることのできる介護用車椅子を提供する。
【解決手段】本発明の介護用車椅子は、車輪3を有する支持台部4と、支持台部4に支持される左右のスライド支柱部5と、左右のスライド支柱部5に連結される姿勢保持フレーム部7と、姿勢保持フレーム部7に着脱自在に取り付けられる臀部サポート具2とを具備する。姿勢保持フレーム部7は、メインフレーム14とバックフレーム15とから成る。被介護者を収容したうえでバックフレーム15を閉じ、臀部サポート具2を姿勢保持フレーム部7に取り付け、左右のスライド支柱部5を上昇させることで、臀部サポート具2を介して被介護者をリフトアップ自在とする。
【選択図】図1

Description

本発明は介護用車椅子に関し、詳しくは、介護者の労力を軽減するための技術に関する。
ベッド上で寝たきりの状態にあるような被介護者を、トイレや浴室等の目的箇所にまで移動させることは、介護者にとって非常に労力を要する。というのも、寝たきり状態にある被介護者を移動用の車椅子に乗せるには、被介護者をベッドから抱き上げる等の作業が要求される。そのため、介護者にとっての負担が非常に大きい。
これに対して、特許文献1等には、介護者の労力を軽減するために、介護用のリフト装置を用いることが提案されている。このリフト装置は、被介護者を持ち上げるための専用の大型アームや、この大型アームを駆動させる大型の駆動機構を備えたものである。
特開平10−137315号公報
前述したような従来のリフト装置は、非常に大掛かりな装置である。そのため、このようなリフト装置を介護現場で導入することは、設置コストや設置スペース面でのハードルが非常に高い。つまり、このようなリフト装置では、広く一般に普及させて介護者の労力を軽減させることが困難である。
本発明は前記問題点に鑑みて発明したものであって、ベッド上の被介護者を目的箇所にまで容易に移動させることのできる介護用車椅子を提供し、これにより、大型で高コストの装置を導入することなく介護者の労力軽減を実現させることを、課題とする。
前記課題を解決するために本発明の介護用車椅子を、下記構成を具備したものとする。
本発明の介護用車椅子は、複数の車輪3を有する支持台部4と、支持台部4に支持される左右のスライド支柱部5と、支持台部4に対して左右のスライド支柱部5を昇降させる昇降機構6と、左右のスライド支柱部5に連結して支持台部4の上方に支持される姿勢保持フレーム部7と、姿勢保持フレーム部7に対して着脱自在に取り付けられる可撓性の臀部サポート具2と、を具備する。
姿勢保持フレーム部7は、後側に形成される開放部16を通じて被介護者の胴体を収容することのできるメインフレーム14と、このメインフレーム14後側の開放部16を開閉することのできるバックフレーム15とから成る。
そして、被介護者の胴体を収容した状態にあるメインフレーム14の開放部16をバックフレーム15により閉じ、被介護者の臀部に敷いた臀部サポート具2を姿勢保持フレーム部7に取り付け、左右のスライド支柱部5を上昇させることで、臀部サポート具2を介して被介護者をリフトアップ自在に設ける。
本発明の介護用車椅子によれば、臀部サポート具2を下に敷いてベッドに腰掛けた状態とした被介護者の胴体を、開放部16を通じてメインフレーム14内に収容し、この開放部16をバックフレーム15で閉じ、臀部サポート具2を姿勢保持フレーム部7に取り付けたうえで姿勢保持フレーム部7を上昇させることで、臀部サポート具2によって被介護者をリフトアップして介護用車椅子に乗せることができる。そのため、ベッドに寝たきりの被介護者であっても、介護者に多大な負担をかけることなく、トイレや浴室等の目的箇所にまで容易に移動させることができる。なお、本発明の介護用車椅子によれば、介護者が一人であっても介護可能であるし、設置コストや設置スペースのハードルが低いため、病院に限らず一般家庭でも容易に利用することができる。特に、被介護者が寝たきり老人であるような場合、用便をオムツに頼っていては認知症や床擦れのおそれが高くなるが、本発明の介護用車椅子を用いて便器での用便を行うようにすれば、この認知症や床擦れのおそれを低くすることができ、効果的である。
また、本発明の介護用車椅子においては、更に、左右のスライド支柱部5間にある所定の着座位置から退避自在な座部8を具備し、被介護者をメインフレーム14内に収容してリフトアップする際には座部8を退避させておき、座部8を所定の着座位置に戻したときには、被介護者が臀部サポート具2を介して座部8上に着座されるように設けることが好ましい。
このようにすることで、被介護者は、臀部サポート具2を介して座部8上に臀部を置くことができる。これにより、被介護者は臀部サポート具2により臀部全体を包まれながら、座部8上に安定的に着座することができる。
また、臀部サポート具2の中央部には、排泄用の開口42を設けることが好ましい。
このようにすることで、臀部サポート具2を一旦取り外さずとも、臀部サポート具2の開口42を通じて用便することができる。そのため、介護者の負担がさらに軽減される。
本発明は、大型で高コストの装置を導入することなく、また、介護者に多大な負担をかけることなく、ベッド上の被介護者を目的箇所にまで容易に移動させることができるという効果を奏する。
本発明の実施形態1の介護用車椅子において臀部サポート具を非装着にした状態を示す斜視図であり、(a)は座部を上げてスライド支柱部を下げた状態、(b)は座部を下げてスライド支柱部を上げた状態である。 同上の臀部サポート具を示す平面図である。 同上の介護用車椅子を説明するための側面図である。 同上の介護用車椅子が備える昇降機構の要部を説明するための平面図である。 本発明の実施形態2の介護用車椅子の要部を説明するための平面図である。 本発明の実施形態3の介護用車椅子を説明するための側面図である。
本発明の実施形態の介護用車椅子を、添付図面に基づいて説明する。なお、以下の説明文中で用いる前後、左右方向は、介護用車椅子を利用する被介護者側から視た方向を、基準とする。
図1は、本発明の実施形態1の介護用車椅子の、臀部サポート具2を装着してない状態を示す斜視図である。図2は、臀部サポート具2を示す平面図である。図3は、本実施形態の介護用車椅子を説明するための側面図である。図4は、本実施形態の介護用車椅子が備える昇降機構6の要部を示す平面図である。
本実施形態の介護用車椅子は、車椅子本体1と、この車椅子本体1に着脱自在に装着される臀部サポート具2とで構成される。
まず、車椅子本体1の構成について詳述する。車椅子本体1は、前後左右に都合四つの車輪3を有する支持台部4と、この支持台部4によって支持される左右一対のスライド支柱部5と、支持台部4に対して左右一対のスライド支柱部5を同時に昇降させる昇降機構6と、左右一対のスライド支柱部5の各上端部に連結支持される姿勢保持フレーム部7と、左右一対のスライド支柱部5間に配される座部8とで、主体が構成されている。
支持台部4は、左右のパイプフレーム10間に連結フレーム11を一対架け渡し、左右のパイプフレーム10の前端部および後端部に、それぞれ車輪3を回転自在に連結させている。なお、前側の車輪3(以下「車輪3a」とする。)は旋回自在に設け、後側の車輪3(以下「車輪3b」とする。)は旋回不能に設けている。
左右のパイプフレーム10の前後中間部からは、矩形筒状のガイド箱12を、それぞれ立設している。ガイド箱12内には、ガイド箱12よりも一回り小さな矩形横断面を有するスライド支柱部5が収容され、ガイド箱12の上端開口から、スライド支柱部5の上側部分が突出するように設けている。
ガイド箱12の内面にはガイドレール(図示略)を設けており、スライド支柱部5は、このガイドレールに案内されながらガイド箱12(ひいては支持台部4全体)に対して昇降自在となっている。スライド支柱部5を昇降させる昇降機構6については、後に詳述する。
姿勢保持フレーム部7は、被介護者の胴体を収容することができるように平面視略凹字状に形成したメインフレーム14と、このメインフレーム14に連結されるアーム型のバックフレーム15とから成る。メインフレーム14の中央部には、被介護者の胴体を収容する収容スペースSが形成される。この収容スペースSは、その前方および両側方がメインフレーム14によって塞がれ、後方が開放されたものである。このメインフレーム14の収容スペースS後方の開放部分を、以下においては「開放部16」とする。
メインフレーム14の上面には、両端の開口した半円弧状のパイプから成る外輪アーム17を、収容スペースSを囲むように固定している。外輪アーム17内には、半円弧状のアームから成るバックフレーム15を、引き出し自在に収容している。バックフレーム15の曲率半径は、外輪アーム17の曲率半径と一致させている。このバックフレーム15が、メインフレーム14後側の開放部16を開閉する。
つまり、図1(a)のようにバックフレーム15の全体を外輪アーム17内に収めたとき、収容スペースSは開放部16を通じて後方に開放された「開状態」となる。一方、図1(b)のように、外輪アーム17の端部開口からバックフレーム15の全体を引き出したとき、収容スペースSは、メインフレーム14とバックフレーム15に円環状に囲まれて塞がれた「閉状態」となる。
また、メインフレーム14の前面には、このメインフレーム14を昇降操作するための操作ハンドル20を配している。操作ハンドル20は、メインフレーム14の前面上に回転自在に配した円盤部21と、この円盤部21の外周縁部から前方に突出させた取っ手部22とから成る。
図3、図4に示すように、箱型のメインフレーム14の前側部分には、左右一対のプーリ23を回転自在に配している。両プーリ23は、左右方向に伸びる横シャフト24を介して連結されており、この横シャフト24と、操作ハンドル20から後方に延設される縦シャフト25とが、ウォームギアとウォームホイールを噛み合わせた動力伝達機構26を介して連結している。動力伝達機構26は、縦シャフト25の中心軸まわりの回転を、これと直交する横シャフト24の中心軸まわりの回転に変換して伝達する。
箱型のメインフレーム14の後側部分には、左右一対の後側プーリ27を回転自在に配している。各後側プーリ27は、各スライド支柱部5の上方に一対一で位置している。また、各後側プーリ27は、各プーリ23の後方に一対一で位置している。
そして、これら各部材と共に昇降機構6を形成するため、各スライド支柱部5内には下側プーリ28を回転自在に配し、各ガイド箱12側にはワイヤ止め部29を配している。各下側プーリ28は、各後側プーリ27の下方に一対一で位置している。各ワイヤ止め部29は、後側プーリ27よりも下方であり且つ下側プーリ28よりも上方の位置にある。
これらプーリ23,27,28とワイヤ止め部29の間には、ワイヤ30を架け渡している。具体的には、ワイヤ30の一端側をガイド箱12側のワイヤ止め部29に止めておき、下側プーリ28と後側プーリ27に順に架け渡したうえで、このワイヤ30の他端側を、プーリ23に巻き取り自在に止めている。
したがって、操作ハンドル20を一方向に回転させると、操作ハンドル20に与えた回転動力が動力伝達機構26等を介して左右のプーリ23を同時に回転させ、ワイヤ30を巻き取っていく。ワイヤ30の巻き取りにより、下側プーリ28を配しているスライド支柱部5は、ガイド箱12内のガイドレールに案内されつつ上方へとスライド移動する。
一方、操作ハンドル20を逆方向に回転させれば、左右のプーリ23が同時に逆回転することで、ワイヤ30が送り出される。ワイヤ30の送り出しにより、スライド支柱部5はガイド箱12内でガイドされつつ下方へとスライド移動する。
なお、本実施形態では、動力伝達機構26のウォームギアとウォームホイールの噛み合い部分がブレーキ機能を有するため、スライド支柱部5を任意の昇降位置で止めるブレーキ装置を備えていないが、別途ブレーキ装置を備えてもよい。
左右のスライド支柱部5間に配される座部8は、収容スペースS内にいる被介護者が着座するためのマット9を上部に有する。座部8は両側のスライド支柱部5に支持され、一定範囲内で上下動自在である。この範囲内のうち上側に所定の着座位置があり、下側に所定の退避位置がある。つまり、座部8は所定の着座位置から下方へと退避自在になっている。座部8とスライド支柱部5の間には、着座位置にあるときに座部8をスライド支柱部5に固定するロック機構(図示略)を設けている。
さらに、車椅子本体1には、車椅子本体1を手押し操作するためのパイプハンドル35や、後側の車輪3bをロックするためのブレーキ36や、車椅子本体1の左右方向への転倒を防止する転倒防止シャフト37を備えている。転倒防止シャフト37は、支持台部4の左右のパイプフレーム10に、それぞれ起倒自在に備えたものである。各転倒防止シャフト37の先端には、側方に倒れたときに床面と接触するように摩擦体を配している。
以上、車椅子本体1の構成について述べた。次いで、この車椅子本体1に装着する臀部サポート具2の構成について述べる。
臀部サポート具2は、可撓性を有する高強度のシート部材であって、被介護者の臀部を下方からサポートする中央サポート部40と、この中央サポート部40から左右両側方と後方(図2中では上方)に延設される周囲サポート部41とから成る。中央サポート部40の中央部分(つまり、臀部サポート具2全体の中央部)には、排泄用の開口42を設けている。周囲サポート部41の先端部には、臀部サポート具2を装着する際に用いる固定ベルト43を一対設けている。
なお、臀部サポート具2は上記構造に限定されず、姿勢保持フレーム部7に着脱自在に固定した状態で、被介護者の臀部を下方及び周囲から安定的にサポートできるものであれば、ベルト状やネット状の他構造のものを用いてもよい。
以上、車椅子本体1と臀部サポート具2から成る介護用車椅子の構造について述べた。以下においては、ベッド上に寝たきりの状態にある被介護者を、この介護用車椅子に所定姿勢で着座させるための手順(1)〜(6)について述べる。
(1)まず、横になっている被介護者とベッドの間に、臀部サポート具2を敷設する。このとき、中央サポート部40が、被介護者の臀部の下に位置し、後方に延設される周囲サポート部41が、被介護者の腰部〜背部の下に位置するようにセットする。
(2)この状態で、例えばシーツごと、被介護者をベッド上で90°回転させる。これにより、被介護者はベッドに対して横向きになり、両足の膝下をベッド横から降ろした姿勢となる。このとき臀部サポート具2は、被施療者の臀部下に敷かれたままである。
(3)次いで、介護者は、ベッド横から両足の膝下を降ろした姿勢にある被施療者に対して、車椅子本体1をバック姿勢で接近させる。このとき、車椅子本体1は、姿勢保持フレーム部7と座部8を降ろしておき、バックフレーム15は外輪アーム17内に収容させておき、臀部サポート具2は取り外した状態としておく。この状態が「初期状態」であり、具体的には、図1(a)において、座部8だけ図1(b)のように下方に退避させた状態となる。
初期状態にある車椅子本体1では、左右のスライド支柱部5間に、姿勢保持フレーム部7の収容スペースSと上下につながる大きなスペースが形成される。このスペースは、後方に開放されている。したがって、この初期状態の車椅子本体1をバック姿勢で接近させると、前記スペース内に被介護者の下半身がそのまま収容される。
(4)次いで、介護者は、被介護者の上半身をベッドから起こし、被介護者をベッドに対して横向きに腰掛けた姿勢とする。上半身を起こされた被介護者は、左右の腕を前方のメインフレーム14上に置くことで、その姿勢を楽に維持することができる。ここで、半円弧アーム状のバックフレーム15を外輪アーム17の端部開口から引き出し、バックフレーム15の先端部を、図1(b)のように外輪アーム17の逆側の端部開口内に挿入させる。このように引き出したバックフレーム15が、メインフレーム14後側の開放部16を閉鎖し、姿勢保持フレーム部7全体で、腰掛け姿勢にある被介護者の胴体全体を環状に囲んだ状態となる。
ここで、被施療者の臀部下に敷いた臀部サポート具2を、姿勢保持フレーム部7に装着する。具体的には、後方に延設される周囲サポート部41を被介護者の背側からまわし、固定ベルト43を用いて、バックフレーム15に対してその周囲サポート部41を着脱自在に固定する。また、両側方に延設される周囲サポート部41を被介護者の左右両側からまわし、同じく固定ベルト43を用いて、メインフレーム14に設けている係止部(図示略)に対してその周囲サポート部41を着脱自在に固定する。これにより、被介護者は自身の臀部を下方及および周囲からサポートされた状態になる。
(5)次いで、介護者は、前方から取っ手部22をつかみ、操作ハンドル20を所定方向に回転させる。これにより、前述したとおりに昇降機構6を介して、一対のスライド支柱部5が同時に上昇し(図1(b)参照)、姿勢保持フレーム部7や臀部サポート具2も一体に上昇する。このとき、可撓性を有するシート状の臀部サポート具2が、被介護者の臀部全体を柔らかく包み込み、自然な姿勢を保持させたまま徐々にリフトアップしていく。なお、少なくともこのリフトアップ時には、ブレーキ36で車輪3bをロックするとともに、両側の転倒防止シャフト37を左右に倒して転倒防止を図る。
(6)前記リフトアップにより被介護者を十分な高さにまでリフトアップした後には、下方に退避させていた座部8を上昇させ、所定の着座位置にまで戻す。そのうえで、今度は操作ハンドル20を逆方向に回転させ、姿勢保持フレーム部7や臀部サポート具2を一体に降下させる。これにより、臀部サポート具2が座部8上面に乗る状態となる。この状態が「着座完了状態」(図3参照)であり、この着座完了状態にある介護用車椅子において、被介護者は臀部サポート具2を介して座部8上に着座される。
上記(1)〜(6)の手順により介護用車椅子を着座完了状態にセットした後は、パイプハンドル35を掴んで後方から押しながら、介護用車椅子ごと被介護者を目的箇所にまで移動させることができる。例えばトイレに移動した後は、座部8を下方に退避させ、臀部サポート具2の下方に、設置型又は携帯型の便器(図示略)を差し入れる。携帯型の便器の場合には、退避させた座部8上にこれを置くことができる。
なお、臀部サポート具2には中央部に開口42を設けているので、臀部サポート具2を一旦取り外さずとも、この開口42を通じての用便が可能である。一般的に、用便をオムツに頼っていては認知症や床擦れのおそれが高くなるが、この介護用車椅子を用いて便器での用便を行うように努めれば、認知症や床擦れのおそれを低くすることができる。
なお、本実施形態の介護用車椅子においては、車椅子としての利用時に座部8を省略することも可能である。つまり、臀部サポート具2により被介護者を直接的にリフトアップした状態のまま、移動させることもできる。もちろん、座部8を所定の着座位置に配したときには、座部8を省略した場合よりも安定的に被介護者の着座姿勢を保持することができる。
加えて、本実施形態の介護用車椅子によれば、例えば座部8や連結フレーム11を取り外し、臀部サポート具2を装着せずにスライド支柱部5および姿勢保持フレーム部7を最大限に上昇させることで、歩行補助用にも使用可能となる。
次に、本発明の実施形態2の介護用車椅子について、図5に基づいて説明する。なお、本実施形態の構成のうち、前述した実施形態1と同様の構成については詳しい説明や図示を省略し、実施形態1とは相違する特徴的な構成についてのみ、以下に詳述する。
図5には、本実施形態の姿勢保持フレーム部7を示している。この姿勢保持フレーム部7では、昇降機構6を収容するボックス部50の上面に、左右一対のレール51の前側部分を固定し、各レール51の後側部分に対して筒状のサイドフレーム52を前後スライド自在(図中の矢印方向A参照)に連結させることで、平面視略凹字状のメインフレーム14を形成している。
一方のサイドフレーム52の先端部には、サイドフレーム52と直交する方向に伸びるアーム状のバックフレーム15の一端部を、前後方向軸を中心として回動自在(図中の矢印方向B参照)に連結させている。もう一方のサイドフレーム52の先端部には、バックフレーム15の他端部を係止するための係止部53を設けている。
メインフレーム14の中央部に形成される収容スペースSは、その前方および両側方がメインフレーム14によって塞がれる。具体的には、収容スペースSの前方がボックス部50で塞がれ、両側方がレール51およびサイドフレーム52で塞がれる。収容スペースSの後方は開放部16であり、この開放部16が、バックフレーム15の起倒操作によって開閉される。つまり、図5のように棒状のバックフレーム15を横に倒したとき、バックフレーム15の先端部はサイドフレーム52の係止部53に係止され、収容スペースSは開放部16を塞がれた「閉状態」となる。一方、バックフレーム15を回動させて起立姿勢にすれば、収容スペースSは開放部16を通じて後方に開放された「開状態」となる。
また、本実施形態のメインフレーム14に収容される昇降機構6では、実施形態1の場合と比較して、後側プーリ27を省略し、左右のプーリ23の下方にそれぞれスライド支柱部5を配した構造となっている。この場合、スライド支柱部5の下側プーリ28は、各プーリ23の下方に一対一で位置する。ワイヤ30は、これらプーリ23,28とワイヤ止め部29の間に架け渡す。この場合も、実施形態1の場合と同様に、左右のプーリ23が同時に回転することでワイヤ30を巻き取り、下側プーリ28を配しているスライド支柱部5を上方へとスライド移動させる。
本実施形態の介護用車椅子によれば、被介護者を乗せるために車椅子本体1をベッド横に接近させる際に、サイドフレーム52を後方に大きくスライドさせておくことで、ベッド上の被介護者を収容スペースS内に楽に収容できるようになる。その他の手順については、実施形態1の場合と同様である。
次に、本発明の実施形態3の介護用車椅子について、図6に基づいて説明する。なお、本実施形態の構成のうち、前述した実施形態1と同様の構成については詳しい説明や図示を省略し、実施形態1とは相違する特徴的な構成についてのみ、以下に詳述する。
本実施形態の介護用車椅子では、昇降機構6として、実施形態1のようにワイヤ30やプーリ23,28,29を用いるのでなく、チェイン60,61やスプロケット62,63,64を用いて昇降させる機構になっている。
具体的には、実施形態1のプーリ23をスプロケット62に置き換え、後側プーリ27をダブルスプロケット63に置き換え、下側プーリ28を下側スプロケット64に置き換えた配置とする。そして、スプロケット62とダブルスプロケット63の間に第1のチェイン60を架け渡し、ダブルスプロケット63と下側スプロケット64の間に第2のチェイン61を架け渡す。第2のチェイン61の上下に張設される部分には、止め金具65を取り付け固定する。この止め金具65は、ガイド箱12側に対しても固定される。
したがって、操作ハンドル20を回転させると、操作ハンドル20に与えた回転動力が左右のスプロケット62を同一方向に回転させ、それぞれが第1のチェイン60を介してダブルスプロケット63を回転させる。ダブルスプロケット62の回転により第2のチェイン61がその巻き付け方向に回転し、止め金具65を上下させる。このように上下動する止め金具65を介して、スライド支柱部5やこれに連結される姿勢保持フレーム部7が、支持台部4に対して一体に昇降駆動される。
なお、昇降機構6としては種々の機構が採用可能であり、上述した実施形態のように手動で動力を与える機構でなく、内蔵のモータにより自動的に昇降駆動するような公知の機構を備えてもよい。
以上、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明したが、本発明は各実施形態に限定されるものではなく、本発明の意図する範囲内であれば、適宜の設計変更を行うことが可能である。
1 車椅子本体
2 臀部サポート具
3 車輪
4 支持台部
5 スライド支柱部
6 昇降機構
7 姿勢保持フレーム部
8 座部
14 メインフレーム
15 バックフレーム
16 開放部
42 開口

Claims (3)

  1. 複数の車輪を有する支持台部と、支持台部に支持される左右のスライド支柱部と、支持台部に対して左右のスライド支柱部を昇降させる昇降機構と、左右のスライド支柱部に連結して支持台部の上方に支持される姿勢保持フレーム部と、姿勢保持フレーム部に対して着脱自在に取り付けられる可撓性の臀部サポート具と、を具備し、
    姿勢保持フレーム部は、後側に形成される開放部を通じて被介護者の胴体を収容することのできるメインフレームと、このメインフレーム後側の開放部を開閉することのできるバックフレームとから成り、
    被介護者の胴体を収容した状態にあるメインフレームの開口部をバックフレームにより閉じ、被介護者の臀部に敷いた臀部サポート具を姿勢保持フレーム部に取り付け、左右のスライド支柱部を上昇させることで、臀部サポート具を介して被介護者をリフトアップ自在に設けたことを特徴とする介護用車椅子。
  2. 左右のスライド支柱部間にある所定の着座位置から退避自在な座部を具備し、
    被介護者をメインフレーム内に収容してリフトアップする際には座部を退避させておき、座部を所定の着座位置に戻したときには、被介護者が臀部サポート具を介して座部上に着座されるように設けたことを特徴とする請求項1に記載の介護用車椅子。
  3. 臀部サポート具の中央部には、排泄用の開口を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の介護用車椅子。
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