JP2012059973A - プリント配線基板 - Google Patents

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Kazuki Fukui
一樹 福井
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Fumiya Isaka
文哉 伊坂
Yuzuru Ashitachi
譲 芦立
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Abstract

【課題】配線の引き回しの自由度を高めた配線基板を提供することにあり、配線基板同士の接続点を減らし、機器の小型化や薄型化に寄与する。
【解決手段】絶縁性基材の片面に配線を有し、デバイスホールと、少なくとも前記配線の一部が前記デバイスホール内に突出してなるフライングリードとを有するフレキシブル配線基板と、前記デバイスホールを除く前記フレキシブル配線基板上に1層以上の積層配線部とを有し、前記配線と前記積層配線部の一部または全部とが一体の連続した保護層で覆われており、前記フレキシブル配線基板の前記積層配線部側の反対面に前記配線に電気的に接続されるコンタクトパッドが露出していることを特徴とするプリント配線基板とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、デバイスホールとそれに突出するように設けられたフライングリードとを有するプリント配線基板に関する。
プリント配線基板のうち、デバイスホールと、デバイスホール内に片持ち梁状に形成された所謂フライングリードとを有するフレキシブル配線基板は、そのほとんどがTAB(Tape Automated Bonding)の一種として、使用されてきた。デバイスホールとフライングリードの有無に関わらずTABは、ロールの形態で製造されることもあって、その1ユニットにおける配線パターンの一部分のみを多層化したものは発明者らの知る限り存在しなかった。最近では、TABを部分的に多層化した配線基板が必要な場合は、あらかじめ多層化したリジット基板やフレキシブル基板を用意し、それらにロールから切り出してシート化したTABを接続するものが存在している。その接続の方法としては、機械的コネクタやACF(異方性導電フィルム)の類が用いられる。
しかし、機械的コネクタ接続の場合、TABの配線のピッチを広げる必要があり、せっかくのTABのファインピッチな配線を活かせないという問題がある。
そして、ACF接続の場合は、機械的コネクタ接続ほどではないが、同様にある程度TABの配線ピッチを広げなければならないし、ACF接続部には機械的負荷がかからないような工夫が必要になるという問題がある。さらに、フライングリードが形成されたTABを用いる場合にあっては、デバイスホールに片持ち梁状に形成されたフライングリードが変形しやすいため、TABを個々のユニットにシート化した後のハンドリングを自動化して、人によるハンドリングを無くすことが要求される。
そして、上記したこれらの接続法に共通する問題として、TABを接続した配線基板を組み込む機器の小型化や薄型化の障害になることが挙げられる。
近年では、上記に類する対策として複数のリジット基板の内層にフレキシブル配線基板を積層して2つのリジット基板同士をフレキシブル配線基板でつないだ製品(例えば、特許文献1)も誕生しているが、デバイスホールやフライングリードを有するTABを対象とするものにはなっていない。
特開2005−217030
そこで、本発明の目的は、フライングリードとデバイスホールを有する配線基板において、配線パターンの設計の自由度を高め、配線基板を組み込んだ機器の小型化や薄型化に寄与することにある。
上記課題を解決するために、発明1のプリント配線基板は、絶縁性基材の片面に配線を有し、デバイスホールと、少なくとも前記配線の一部が前記デバイスホール内に突出してなるフライングリードとを有するフレキシブル配線基板と、前記デバイスホールを除く前記フレキシブル配線基板上に1層以上の積層配線部とを有し、前記配線と前記積層配線部の一部または全部とが一体の連続した保護層で覆われており、前記フレキシブル配線基板の前記積層配線部側の反対面に前記配線に電気的に接続されるコンタクトパッドが露出していることを特徴とするプリント配線基板を提供するものである。
このように、フライングリードとデバイスホールを有するTABをロール形態のまま部分的に多層化することによって、配線の引き回しの自由度を高めることができ、配線基板同士の接続点を減らすことが可能となり、機器の小型化や薄型化に繋がる。
発明2のプリント配線基板は、発明1に記載のプリント配線基板において、前記保護層は、前記デバイスホール部において前記絶縁性基材の端面よりも後退するように形成される領域と、前記保護層の端面と前記絶縁性基材の端面が概略同一端面に揃う領域とを有することを特徴とする。
発明3のプリント配線基板は、発明1または2に記載のプリント配線基板において、前記コンタクトパッドは、前記絶縁性基材の厚さの1/2以上の厚さのめっきが施されていることを特徴とする。
発明4のプリント配線基板は、発明1ないし3のいずれかに記載のプリント配線基板において、前記コンタクトパッドの垂直投影面内に前記コンタクトパッドと前記積層配線部とを電気的に接続するビアを有することを特徴とする。
本発明によれば、デバイスホールとフライングリードとを有する片面配線のプリント配線基板を用いたモジュールにおいて、配線パターンの設計の自由度が高まるので、配線を引き回すための別の配線基板を接続したりする必要がなくなり、モジュールの小型化が可能になる。
(a)本発明のプリント配線基板を上面から見た平面図である。(b)は、本発明のプリント配線基板の図1(a)のA−A´断面図である。(c)本発明のプリント配線基板の下面から見た平面図である。 本発明のプリント配線基板のデバイスホールの一例を示す平面図である。 本発明のプリント配線基板のデバイスホールを複数回に分けて形成する場合の第1のデバイスホールを示す平面図である。 本発明のプリント配線基板のデバイスホールを複数回に分けて形成する場合の第2のデバイスホールの例を示す平面図である。 本発明のプリント配線基板のデバイスホールを複数回に分けて形成することにより完成したデバイスホールを示す平面図である。 本発明のプリント配線基板のデバイスホールを複数回に分けて形成することの効果を示すための平面図である。
本発明のプリント配線基板について図面に基いて説明する。図1(a)は、本発明のプリント配線基板を上面から見た平面図である。図1(b)は、本発明のプリント配線基板の図1(a)のA−A´断面図である。図1(c)は、本発明のプリント配線基板の下面から見た平面図である。本発明のプリント配線基板1は、絶縁性基材11の片面に設けられた配線12と、絶縁性基材11を貫通してなるデバイスホール13と、そのデバイスホール13の中に突出させた配線12の一部であるフライングリード14とが設けられたフレキシブル配線基板10と、ビア23が形成された絶縁性基材21の片面に配線22を有する積層配線部20とからなるものである。フレキシブル配線基板10のデバイスホール13を除く一部分には積層配線部20が多層化され、積層配線部20の絶縁性基材21に設けられたビア23には導電性物質が充填されており、配線12と配線22とが電気的に接続されている。図1(a)(b)に示すとおり、配線12と積層配線部20の一部または全部は、一体の保護層30によって連続的にカバーされている。積層配線部20の絶縁性基材21には、配線22の反対面に設けられた接着材層(図示しない)が設けられており、この接着材層を介してフレキシブル配線基板10に貼り付け、積層されている。フレキシブル配線基板10の絶縁性基材11には、配線12に電気的に接続されるコンタクトパッド15が形成されている。
絶縁性基材11と配線12の間には、接着材層(図示しない)や腐食防止層(図示しない)を設けても良い。積層配線部20に関しても同様である。
積層配線部20と配線12との間には、PSRなどの絶縁膜(図示しない)を設けてもよい。その場合、絶縁膜には、積層配線部20の絶縁性基材21に設けられたビア23に対応する部分にビアホールを形成し、導電性物質を充填することになる。
コンタクトパッド15は、銅めっきなどによって絶縁性基材11の厚さの1/2以上の位置まで厚くしても良い。
図1(c)に示すように、プリント配線基板の下面には、デバイスホール13において、フライングリード14が露出しており、また、コンタクトパッド15も絶縁性基材11の貫通孔から露出している。
ビア23は、コンタクトパッド15の垂直投影面内、つまりコンタクトパッド15の直上に設けて積層配線部20と銅めっきなどで接続しても良い。
コンタクトパッド15及びフライングリード14は、金などの機能めっきを施しても良い。
次に、本発明のプリント配線基板の製造方法の一例を示す。もちろん、以下の製造方法に限定するものでないことは言うまでも無い。
本発明のプリント配線基板の製造方法は、その大部分を従来のTABの製造プロセスを用いて製造することができる。
<フレキシブル配線基板の製造方法>
まず、接着材付きの絶縁性基材を入手する。具体的には、ユーピレックスやカプトンなどのポリイミドフィルムに、東レ、巴川製紙所、有沢製作所などのメーカーが接着材をラミネートまたは塗工したものが入手できる。
次に、絶縁性基材にスプロケット穴31をプレスによる打ち抜きで形成する。この際、デバイスホールやコンタクトパッド用の穴を同時に形成するのが効率的であって良い。
次に、この接着材付きの絶縁性基材に銅箔をラミネートする。ラミネート条件は、TABと同じ接着材を用いればTABを製造している条件と変わらない。また、接着材がTABと異なる場合、接着材メーカーから参考作業条件を知ることができる。ラミネート後は、接着材に必要なポストベークを行い、接着材を硬化させる。
次に、フォトリソグラフィを用いて、配線を形成する。その際、電気銅めっきのための給電配線も形成するようにする。これも従来のTABの製造方法を参考にすればよい。
次に、積層配線部を重ねる領域にPSR(Photo Solder Resist)を印刷しフォトリソグラフィにて、絶縁膜としてのPSR膜と、PSR膜を開口することによるビアとを形成する。PSRは、例えば太陽インキ製のAUS21などを用いても良い。PSRに関する技術についても、TABの通常の技術を参考にすればよいため詳細な説明は省略する。また、ビアの大きさ及び形状については、特に限定されるものではないが、設計上の都合からPSR膜厚の2倍以上の直径で円形に設計するのが良い。
次に、スクリーン印刷などの手法を用いて、ビアとコンタクトパッドとを除く配線(フライングリードを含む)を裏止材でカバーし、ポストベークして硬化させる。この際、後述する電気銅めっきのための給電線は、裏止材でカバーしないようにする。裏止材としては、ナトコ製などの市販品を用いる。もちろん、耐酸性や耐エッチング性があって剥離ができれば、他の樹脂でも良い。
次に、露出しているコンタクトパッドとPSR膜の開口部であるビアとに電気銅めっきを行う。その際、ビアの銅めっきはPSR膜の厚さ以上まで厚くし、PSR膜の表面から突出するのがよい。ビアの銅めっきがPSR膜の表面から突出していれば、積層配線部を重ねる位置決めをする際のガイドとして使うことも可能になる。もちろん、本発明において積層配線部をプリント配線基板に積層するに際しては、汎用の位置決め手段(位置決めマークなど)を併用することを妨げるものではない。
前述したデバイスホールの形成方法としては、図2に示すように、デバイスホール13は、1回の打ち抜きで形成できるが、フライングリードを設ける部分に第1のデバイスホール13aとして小さく開けることが可能であり、後工程の裏止めのためにも都合が良い。つまり、図3から図5に順に示すように、まずフライングリード14の周りに小さな第1のデバイスホール13aをあけ(図3)、それを繋ぐように第2のデバイスホール13bを形成する(図4)ことによって、図2に示すデバイスホールと近似な形状のデバイスホールを設けることが出来る(図5)。図5では、第1のデバイスホール13aと第2のデバイスホール13bの繋ぎ部にあたる段差(ミスマッチ)が強調されているが、段差は例えば0.15mm以下にすることが可能である。このように、第1のデバイスホール13aは第2のデバイスホール13bを形成することによって、一繋がりのデバイスホールとすることも出来るので、その形状、繋ぎかた(段つきであるミスマッチの形状)については、自由に設計が可能である。また、図3における第1のデバイスホール13aを囲むように保護層(図示せず)を設けると、保護層は絶縁基材よりも後退して形成されるが、それを繋ぐように保護層ごと第2のデバイスホール13bを形成することによって、保護層の端面と絶縁性基材の端面が概略同一端面に揃う領域を形成することができる。
また、図3〜図5に示す製造方法を用いる場合、図6B部に示すように、フライングリード部を第2のデバイスホール13bとして打ち抜く箇所を利用して配線設計をすることで、フライングリードの変形を発生しにくくすることができる。また、第2のデバイスホール13bとして打ち抜く箇所に電気めっきのための給電線を兼ねる配線を設けることもできる。
絶縁性基材としては、スパッタ材やキャスト材などの、片面銅張基板を出発材料とすることが可能である。その場合は、絶縁性基材のコンタクトパッドやデバイスホールなどの穴あけは、レーザーを使う。また絶縁性基材が、薬品で溶解するポリイミドの場合は、ポリイミドエッチングなどの方法で穴あけをすることができる。
また、両面銅張板を出発材料とする場合は、まず裏面の銅にコンタクトパッドやデバイスホールに相当する開口をエッチングなどで設ければ、その部分は絶縁性基材が露出するので、片面銅張板同様にレーザーやポリイミドエッチングなどでの加工が可能である。裏面の銅については、エッチング液で溶かして除去することができる。
<積層配線部の製造方法>
積層配線部というのは、汎用のTAB、フレキシブル配線基板またはリジット配線基板からなる他の配線基板を指すものである。追加で加工する点を以下に示す。
まず、完成した積層配線部の裏面にフィルム状の接着材をラミネートなどにより、貼り付ける。次に積層配線部のビアをプレスによる打ち抜きで形成する。ビアの直径は、前述したフレキシブル配線基板のPSR膜に設けられたビアの直径よりも大きい貫通孔を形成するのがよい。これにより、PSR膜の表面より突出するめっき突出部を積層配線部のビアに嵌合することで、積層配線部を重ね、位置決めする際のガイドとして使用することが可能である。例えば、ビアの直径はおおむね0.05mm以上のものを用いることができる。
<プリント配線基板の製造方法>
上記のように製造したフレキシブル配線基板と積層配線部とをプレスまたはラミネートして貼り合わせる。位置あわせには、積層配線部のパターンや認識マークやビアを基準にしてフレキシブル配線基板に重ねあわせるのが良い。その際、減圧環境でプレスまたはラミネートするのが良い。
次に、フレキシブル配線基板にある給電線を利用してビア内に電解銅めっきするによって、フレキシブル配線基板の配線と積層配線部の配線とを電気的に接続する。この銅めっきの際には、コンタクトパッドとビアを同時に銅めっきしてもよいし、片面ずつマスキングしながら2回以上に分けて行っても良い。コンタクトパッドのめっき厚さは、絶縁性基材の1/2の厚さの位置を超えるようにすることで、コンタクトパッドへのコネクタピンの接触が容易になる。
次に、裏止材を剥膜する。裏止材の剥膜方法は裏止材のメーカーによって推奨されているのでそれを参考にする。これもTABの製造方法において一般的である。
次に、積層配線部と配線部にフィルムと接着剤からなるカバーレイを貼り付けて、プレスし、一体の保護層とする。この時、減圧環境で行うのが良い。また、カバーレイの代わりに液状のレジストを印刷することでも良い。この一体の保護層は積層配線部と配線部の全体を覆うのが基本であるが、必要に応じて部分的な開口を設けたり、特定の部分を覆わないようにしたりすることも設計の範囲内である。
次に、コンタクトパッドとフライングリードに金などのめっきを行う。デバイスホール部に関しては、めっきの給電などの事情に絡み、第2のデバイスホールをあけて一繋がりのデバイスホールを形成してからめっきを行っても良いし、めっきを行ってから第2のデバイスホールをあけても良い。第2のデバイスホールは複数回に分けて加工しても良い。
本実施の形態ではフレキシブル配線基板と積層配線部との間にPSR層と接着材層を設けたが、接着材層のみでも良い。
なお、本発明は、デバイスホールを複数有する形態、デバイスホールを除く部分に複数の積層配線部を有する形態であっても構わない。
また、一体の保護層に開口部を設け、その開口部に電気・電子部品を実装しても良い。
また、ビアに充填する導電性物質は、はんだや導電性樹脂、導電性インクでも良い。
1 プリント配線基板
10 フレキシブル配線基板
11 絶縁性基材
12 配線
13 デバイスホール
13a 第1のデバイスホール
13b 第2のデバイスホール
14 フライングリード
15 コンタクトパッド
20 積層配線部
21 絶縁性基材
22 配線
23 ビア
30 保護層
31 スプロケット穴

Claims (4)

  1. 絶縁性基材の片面に配線を有し、デバイスホールと、少なくとも前記配線の一部が前記デバイスホール内に突出してなるフライングリードとを有するフレキシブル配線基板と、
    前記デバイスホールを除く前記フレキシブル配線基板上に1層以上の積層配線部とを有し、
    前記配線と前記積層配線部の一部または全部とが一体の連続した保護層で覆われており、前記フレキシブル配線基板の前記積層配線部側の反対面に前記配線に電気的に接続されるコンタクトパッドが露出していることを特徴とするプリント配線基板。
  2. 請求項1に記載のプリント配線基板において、
    前記保護層は、前記デバイスホール部において前記絶縁性基材の端面よりも後退するように形成される領域と、前記保護層の端面と前記絶縁性基材の端面が概略同一端面に揃う領域とを有することを特徴とするプリント配線基板。
  3. 請求項1または2に記載のプリント配線基板において、
    前記コンタクトパッドは、前記絶縁性基材の厚さの1/2以上の厚さのめっきが施されていることを特徴とするプリント配線基板。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載のプリント配線基板において、
    前記コンタクトパッドの垂直投影面内に前記コンタクトパッドと前記積層配線部とを電気的に接続するビアを有することを特徴とするプリント配線基板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113905534A (zh) * 2021-09-18 2022-01-07 厦门市铂联科技股份有限公司 一种单面柔性线路板的制作方法

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