JP2012058198A - 位置検出システム - Google Patents

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Abstract

【課題】無線タグリーダによって無線タグの位置を追跡し得る位置検出システムにおいて、無線タグの電力消費を効果的に抑制する。
【解決手段】位置検出システム1において、無線タグリーダ10は、可変指向性アンテナ14を備えると共に、無線タグ50に対して電波の走査速度に関するデータを含む送信データを送信可能とされており、更に、無線タグからの電波を取得したときの可変指向性アンテナに対する電波の最大入射方向に基づいて無線タグ50の方位を追跡可能とされている。無線タグ50は、送信データに含まれる「走査速度に関するデータ」に基づいて、当該無線タグ50における周期的な電波送出時間帯を決定しており、その決定された電波送出時間帯に従い、アンテナ54を介して電波を周期的に送信している。
【選択図】図1

Description

本発明は、位置検出システムに関するものである。
無線タグを用いたタグ検出システムの分野では、無線タグの距離や方位を検出する技術として、例えば特許文献1のような無線タグ探索装置が提供されている。この特許文献1の技術では、受信した電磁波の受信強度やアンテナの受信特性、無線タグの送信特性に基づいて無線タグの距離や方向を推定している。この技術によれば、探索装置側で無線タグに記録された各種情報を取得できるため、単に物体の有無を検出するだけでなく、物体に関する具体的情報を取得することも可能となる。
また、可変指向性アンテナを用いた到来波推定技術として特許文献2のようなものも提供されている。この技術では、給電素子と給電素子の周囲に配置された複数の無給電素子とを備えたアレーアンテナによって可変指向性アンテナが構成されており、この可変指向性アンテナの指向性を変化させながらCW(Continuous Wave)波を送信することで送信機の方位を検出している。
特開2007−74323公報 特開2006−186540公報
ところで、無線タグの位置を検出する位置検出システムでは、無線タグが内蔵電池を備えたアクティブタグ等によって構成される場合が想定される。このような内部電源を備えた無線タグを検出対象とする場合、無線タグリーダが無線タグを検出するために無線タグ側で電波送出を続けなければならず、電力消費の増大が問題となる。特に、可変指向性アンテナを用い、指向性を変化させながら無線タグの検出を行う場合、一般的には、無線タグとの相関性が低い時間帯のとき(例えば、電波の最大放射方向が無線タグの位置から大きく外れるような時間帯のとき)にも無線タグ側では電波の送出が続けられるため、無線タグが検出される可能性が低い時間帯であるにもかかわらず、多大な電力消費が生じてしまう。このような電力の浪費が持続すると、電池寿命を短くし、電池交換のサイクルを早める原因となり、その結果、作業者に煩雑な電池交換作業を強いることになりかねない。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、無線タグリーダによって無線タグの位置を追跡し得る位置検出システムにおいて、無線タグの電力消費を効果的に抑制することを目的とする。
請求項1の発明は、内部電源を備えた無線タグと、前記無線タグと通信可能な無線タグリーダとを備え、前記無線タグリーダによって前記無線タグの位置を検出する位置検出システムとして構成されている。
そして、前記無線タグリーダは、可変指向性アンテナと、前記可変指向性アンテナから入出力される電波の最大放射および入射方向を、当該可変指向性アンテナの周りで変化させるように電波の走査方向を制御する指向性制御手段と、前記指向性制御手段によって最大放射方向が制御される電波の走査速度に関するデータを含む送信データを生成する送信データ生成手段と、前記可変指向性アンテナを介して送受信される電波を媒介として前記無線タグと無線通信を行う構成をなし、少なくとも前記送信データ生成手段によって生成された前記送信データを、前記可変指向性アンテナを介して出力する前記無線通信手段と、前記無線通信手段が前記無線タグからの電波を取得したときの前記可変指向性アンテナからの電波の最大入射方向に基づいて前記無線タグの方位を追跡する方位追跡手段と、有している。
また、前記無線タグは、アンテナと、少なくとも前記無線タグリーダから送信された前記送信データを、前記アンテナを介して受信する受信手段と、前記受信手段によって受信された前記送信データに含まれる前記走査速度に関するデータに基づいて、当該無線タグにおける周期的な電波送出時間帯を決定する送出時間帯決定手段と、前記送出時間帯決定手段によって決定された前記電波送出時間帯に従い、前記アンテナを介して電波を周期的に送信する送信手段と、を備えている。
請求項2の発明は、請求項1に記載の位置検出システムにおいて、前記指向性制御手段が、前記可変指向性アンテナから出力される電波の最大放射方向が当該可変指向性アンテナを中心として所定回転周期で回転するように電波の走査方向及び回転周期を制御し、前記送信データ生成手段が、前記所定回転周期に関する周期データを含んだ前記送信データを生成し、前記送出時間帯決定手段が、前記送信データに含まれる前記周期データに基づいて前記電波送出時間帯を決定している。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の位置検出システムにおいて、前記無線タグリーダ又は前記無線タグリーダの外部装置において、前記無線タグの初期方位を検出する初期方位検出手段が設けられ、前記無線タグリーダには、前記指向性制御手段によって制御される電波の走査速度と、前記初期方位検出手段によって検出された前記無線タグの初期方位とに基づいて、前記電波送出時間帯の開始基準タイミングを決定する開始基準タイミング決定手段が設けられている。そして、前記無線タグの前記送出時間帯決定手段は、前記開始基準タイミングに基づき、前記初期方位検出手段によって前記初期方位が検出された後の当該無線タグにおける前記電波送出時間帯の始期を定めている。
請求項4の発明は、請求項3に記載の位置検出システムにおいて、前記初期方位検出手段が、前記無線タグリーダの前記方位追跡手段によって兼用されている。
請求項5の発明は、請求項3に記載の位置検出システムにおいて、更に、レーザ光を走査するレーザ光走査手段と、前記レーザ光走査手段によって走査される前記レーザ光が物体にて反射した反射光を受光する受光手段と、前記受光手段による受光結果に基づいて前記物体の方位を検出する検出手段と、を有するレーザ装置が設けられている。
そして、前記初期方位検出手段が、前記レーザ装置によって構成されている。
請求項6の発明は、請求項3から請求項5のいずれか一項に記載の位置検出システムにおいて、更に、前記無線タグの前記送信手段によって周期的に送信される電波が前記無線通信手段によって周期的に受信されているか否かを判断する受信判断手段が設けられている。
そして、前記初期方位検出手段は、前記無線タグからの電波が周期的に受信されなかったと前記受信判断手段によって判断された場合に前記無線タグの前記初期方位の再検出を行い、前記開始基準タイミング決定手段は、前記初期方位検出手段によって前記無線タグの前記初期方位が再検出された場合に、その再検出された前記無線タグの前記初期方位と前記走査速度とに基づいて前記無線タグにおける前記開始基準タイミングを再決定し、前記無線タグの前記送出時間帯決定手段は、前記開始基準タイミング決定手段によって再決定された前記開始基準タイミングに基づいて、前記電波送出時間帯の始期を再設定している。
請求項7の発明は、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の位置検出システムにおいて、前記無線タグが、当該無線タグの移動速度を検出する移動速度検出手段を備え、前記送出時間帯決定手段は、前記送信データに含まれる前記走査速度に関するデータと、前記移動速度検出手段によって検出された前記移動速度とに基づいて前記電波送出時間帯を決定している。
請求項1の発明は、指向性制御手段によって最大放射方向が制御される電波の走査速度に関するデータを含む送信データを生成する送信データ生成手段と、可変指向性アンテナを介して送受信される電波を媒介として無線タグと無線通信を行う構成をなし、少なくとも送信データ生成手段によって生成された送信データを、可変指向性アンテナを介して出力する無線通信手段と、無線通信手段が無線タグからの電波を取得したときの可変指向性アンテナからの電波の最大入射方向に基づいて無線タグの方位を追跡する方位追跡手段と、有している。この構成によれば、可変指向性アンテナからの電波に基づいて無線タグの方位を追跡することができ、更に、無線タグリーダから無線タグに対して「電波の走査速度に関するデータ」を与えることができるようになる。
一方、無線タグには、受信手段によって受信された送信データに含まれる「走査速度に関するデータ」に基づいて、当該無線タグにおける周期的な電波送出時間帯を決定する送出時間帯決定手段と、送出時間帯決定手段によって決定された電波送出時間帯に従い、アンテナを介して電波を周期的に送信する送信手段とが設けられている。従って、無線タグリーダでの電波の走査速度に応じて定められた電波送出時間帯に従って電波を周期的に送信することができ、常に電波を送出し続ける構成と比較して、無線タグの電力消費を効果的に抑制することができる。
請求項2の発明では、指向性制御手段は、可変指向性アンテナから出力される電波の最大放射方向が当該可変指向性アンテナを中心として所定回転周期で回転するように電波の走査方向及び回転周期を制御しており、送信データ生成手段は、所定回転周期に関する周期データを含んだ送信データを生成している。一方、送出時間帯決定手段は、送信データに含まれる周期データに基づいて電波送出時間帯を決定している。このようにすると、無線タグリーダの周囲をより満遍なく走査することができ、更に、無線タグリーダによって走査される電波の回転周期に関するデータ(周期データ)を無線タグに与えることができるため、無線タグ側では、電波の回転周期に応じた適切な電波送出時間帯を設定しやすくなる。
請求項3の発明では、無線タグの初期方位を検出する初期方位検出手段と、指向性制御手段によって制御される電波の走査速度と、初期方位検出手段によって検出された無線タグの初期方位とに基づいて、電波送出時間帯の開始基準タイミングを決定する開始基準タイミング決定手段とが設けられている。この構成によれば、無線タグが、無線タグの初期方位と電波の走査速度に応じた適切な開始基準タイミングを取得可能となり、得られた開始基準タイミングに基づき、初期方位が検出された後の電波送出時間帯の始期を適切に定めることができる。
請求項4の発明は、初期方位検出手段が、無線タグリーダの方位追跡手段によって兼用されている。このようにすれば、特別な手段を設けることなく初期方位を検出することができ、装置構成の小型化、低コスト化を図り易くなる。
請求項5の発明は、更に、レーザ光を走査するレーザ光走査手段と、レーザ光走査手段によって走査されるレーザ光が物体にて反射した反射光を受光する受光手段と、受光手段による受光結果に基づいて物体の方位を検出する検出手段と、を有するレーザ装置が設けられている。そして、初期方位検出手段が、レーザ装置によって構成されている。
このようにすれば、レーザ装置によって無線タグの初期位置を正確に検出しやすくなる。
請求項6の発明では、無線タグの送信手段によって周期的に送信される電波が無線通信手段によって周期的に受信されているか否かを判断する受信判断手段が設けられている。そして、初期方位検出手段は、無線タグからの電波が周期的に受信されなかったと判断された場合に無線タグの初期方位の再検出を行っている。そして、開始基準タイミング決定手段は、初期方位検出手段によって無線タグの初期方位が再検出された場合に、その再検出された無線タグの初期方位と走査速度とに基づいて無線タグにおける開始基準タイミングを再決定し、無線タグの送出時間帯決定手段は、開始基準タイミング決定手段によって再決定された開始基準タイミングに基づいて、電波送出時間帯の始期を再設定している。
このようにすると、無線タグからの電波が周期的に受信されない場合に、無線タグの初期方位を新たに設定し直し、これに応じて開始基準タイミングをより適切なタイミングに直すことができる。そして、このように適切に見直された開始基準タイミングに基づき、電波送出時間帯の始期を再設定できるため、電力消費を効果的に抑制しつつ、良好な通信が可能となる。
請求項7の発明は、無線タグが、当該無線タグの移動速度を検出する移動速度検出手段を備え、送出時間帯決定手段は、送信データに含まれる走査速度に関するデータと、移動速度検出手段によって検出された移動速度とに基づいて電波送出時間帯を決定している。このようにすると、無線タグは、電波の走査速度のみならず、自身の移動速度をも加味してより適切に電波送出時間帯を定めることができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る位置検出システムを概念的に説明する説明図である。 図2は、図1の位置検出システムで用いられる無線タグリーダ(無線リーダ)の電気的構成を概略的に例示するブロック図である。 図3は、図1の位置検出システムで用いられる無線タグの電気的構成を概略的に例示するブロック図である。 図4は、図1の位置検出システムにおける無線タグ側の通信処理の流れを例示するフローチャートである。 図5(A)は、無線タグから無線タグリーダに送信される要求フレームを概念的に例示する説明図である。図5(B)は、無線タグリーダからのACKフレームを概念的に例示する説明図である。図5(C)は、無線タグリーダから無線タグへ送信されるデータフレームを概念的に例示する説明図である。 図6は、無線タグが第1電波方向に存在するときの、指向角度と受信電界強度との関係を例示するグラフである。 図7(A)は、無線タグリーダにおける電波走査に関して、各周回の1周の走査に要する時間と、N番目の電波方向における電波放射時間との関係を説明する説明図である。図7(B)は、無線タグでの電波送出時間帯の設定方法を説明する説明図である。図7(C)は、移動速度に応じて補正時間を定める演算式の例であり、図7(D)は、移動速度に応じて補正時間を定めるテーブルの例である。 図8は、本発明の第2実施形態に係る位置検出システムを概念的に説明する説明図である。 図9は、図8の位置検出システムで用いられるレーザセンサ(レーザ装置)を概略的に説明する断面図である。 図10は、レーザセンサの角度と電波方向との対応関係を示す説明図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の位置検出システムを具現化した第1実施形態について、図面を参照して説明する。
(位置検出システムの概要)
まず、第1実施形態に係る位置検出システム1の概要について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る位置検出システムを概念的に説明する説明図である。図2は、図1の位置検出システムで用いられる無線タグリーダの電気的構成を概略的に例示するブロック図である。図3は、図1の位置検出システムで用いられる無線タグの電気的構成を概略的に例示するブロック図である。
図1に示すように、第1実施形態に係る位置検出システム1は、例えば、所定の監視エリア内に進入する物体(侵入者等)を監視する監視システムとして構成されており、無線タグリーダ10と、人(例えば許可された者)などによって所持される無線タグ50とによって構成されている。以下、これらの各装置について具体的に説明する。
(無線タグリーダ)
次に、無線タグリーダ10について説明する。
図2に示すように、無線タグリーダ10は、例えばRFIDタグを読取可能なRFIDタグリーダライタとして構成されており、無線タグ50との間で電磁波による通信を行い、無線タグ50に記録された情報の読み取りや、無線タグ50に対する情報の書き込みなどを行うように構成されている。この無線タグリーダ10は、主として、制御部11と、送信部12と、受信部13と、可変指向性アンテナ14とによって構成されている。
制御部11は、CPU31、メモリ32、タイマ回路33などによって構成されており、無線タグリーダ10の全体的制御を司る構成をなしている。
送信部12は、符号部21、変調部22、増幅部23などを備えており、図示しないキャリア発振器から所定周波数のキャリア(搬送波)が出力される構成をなしている。また、符号部21は、制御部11に接続されており、当該制御部11より出力される送信データを符号化して変調部22に出力している。変調部22は、キャリア発振器からのキャリア(搬送波)、及び符号化部からの送信データが入力される部分であり、キャリア発振器より出力されるキャリア(搬送波)に対し、通信対象へのコマンド送信時に符号部21より出力される符号化された送信符号(変調信号)によって例えばASK(Amplitude Shift Keying)変調された被変調信号を生成し、増幅部23に出力している。
増幅部23は、入力信号(変調部によって変調された被変調信号)を所定のゲインで増幅し、その増幅信号を図示しないフィルタ、整合回路等を介して可変指向性アンテナ14に出力している。このようにして可変指向性アンテナ14に送信信号が出力されると、その送信信号が電磁波として当該可変指向性アンテナ14より外部に放射されるようになっている。
可変指向性アンテナ14は、例えばエスパアンテナなどの公知の可変指向性アンテナによって構成されており、制御部11によって指向性が制御されるようになっている。具体的には、例えば、図1のように電波の発射方向が水平方向に沿って切り替えられるようになっている。なお、本実施形態では、制御部11が「指向性制御手段」の一例に相当し、可変指向性アンテナ14から入出力される電波の最大放射および入射方向を、当該可変指向性アンテナ14の周りで変化させるように電波の走査方向を制御しており、具体的には、可変指向性アンテナ14から出力される電波の最大放射方向が当該可変指向性アンテナ14を中心として所定回転周期(2π/ω)で回転するように電波の走査方向及び回転周期を制御している。
受信部13は、復調部25や復号部26などを備えており、可変指向性アンテナ14によって受信された電波信号が入力される構成をなしている。この受信部13は、図示しない整合回路を介して可変指向性アンテナ14からの受信信号が入力され、フィルタ(図示略)によってフィルタリングした後、増幅器(図示略)によって増幅し、その増幅信号を復調部25によって復調する。そして、その復調された信号波形を図示しない二値化処理部によって二値化し、復号部26にて復号化した後、その復号化された信号を受信データとして制御部11に出力している。また、受信部13には、電波を発射するチャネルが空いているかを調べるキャリアセンス部27が設けられている。
(無線タグ)
無線タグ50は、ハードウェア的には例えば公知のRFIDタグとして構成され、図3に示すように、制御部51、アンテナ54、受信部53、送信部52、電源部59などを備えている。なお、図3の例では、無線タグ50がいわゆるアクティブタグとして構成され、内蔵電池(例えばリチウムコイン電池など)が設けられており、電源部59がこの内蔵電池からの電力供給を受け、制御部51をはじめとする各構成要素に動作用電力を供給している。
制御部51は、CPU55、メモリ56、タイマ回路57などによって構成されており、CPU55によって無線タグ50内の各種制御(図7の応答処理等)や演算処理を行う構成をなしている。また、メモリ56は、ROM,EEPROM等の各種半導体メモリによって構成されており、無線タグ50を識別するためのタグ識別情報(タグID)や後述する通信処理で扱われる情報などの各種情報が記憶されるようになっている。
また、受信部53は、復調部65、復号部66、受信信号強度検出部67などを備えている。この受信部53では、アンテナ54で受信された信号を復調部65にて復調し、その復調信号を復号部66で復号化することにより、受信信号に重畳されているデータを制御部51に出力している。また、受信信号強度検出部67は、アンテナ54で受信された受信信号の電波強度を検出する部分であり、その検出信号を制御部51に出力している。また、受信部13には、電波を発射するチャネルが空いているかを調べるキャリアセンス部68も設けられている。
送信部52は、主として、符号部61、変調部62、増幅部63によって構成されている。この送信部52は、制御部51から出力されたデータを送信データとして符号部61にて符号化した後、変調部62によって変調している。そして、その変調信号を増幅部63にて増幅してアンテナ54に出力している。このようにアンテナ54に出力された送信データは、アンテナ54から電波信号として放射されるようになっている。
(位置検出システムで行われる検出動作)
次に、位置検出システム1で行われる検出動作について説明する。
図4は、図1の位置検出システムにおける無線タグ側の通信処理の流れを例示するフローチャートである。図5(A)は、無線タグから無線タグリーダに送信される要求フレームを概念的に例示する説明図である。図5(B)は、無線タグリーダからのACKフレームを概念的に例示する説明図である。図5(C)は、無線タグリーダから無線タグへ送信されるデータフレームを概念的に例示する説明図である。図6は、無線タグが第1電波方向に存在するときの、指向角度と受信電界強度との関係を例示するグラフである。図7(A)は、無線タグリーダにおける電波走査に関して、各周回の1周の走査に要する時間と、N番目の電波方向における電波放射時間との関係を説明する説明図である。図7(B)は、無線タグでの電波送出時間帯の設定方法を説明する説明図である。図7(C)は、移動速度に応じて補正時間を定める演算式の例であり、図7(D)は、移動速度に応じて補正時間を定めるテーブルの例である。
位置検出システム1では、図1に示すように、可変指向性アンテナ14から放射される電波の方向が、予め設定された12方向の各方向に決められた早さで順番に切り替わるようになっており、例えばT(s)で1周分の走査が行われるようになっている。従って、各方向で電波放射が維持される時間はT/12となっている。なお、以下では、スキャン速度ω(rad/s)を、ω=2π/Tとして扱う。
無線タグ50は、例えば、所定操作が行われたとき、或いは電源投入などをトリガとして図4の処理が行われるようになっており、まず、無線タグリーダ10に対して要求フレームを送信し、方向探知を要求する(S1)。この要求フレームには、例えば、図5(A)のように、ヘッダ部、長さデータ、シーケンス番号、リーダID,タグID、データ送信要求コマンド、チェックサムなどが含まれている。なお、本実施形態では、後述するスキャン速度情報を含んだデータフレームを要求するための第1要求コマンドが予め決められており、S1で送信する要求フレームでは、データ送信要求コマンドとしてこの第1の要求コマンドが含まれるようになっている。また、リーダIDは、無線タグ50の通信対象として予め定められた無線タグリーダ10のIDであり、タグIDは、無線タグ50の固有IDである。なお、リーダID、タグIDはいずれも予めメモリ56に記憶されている。
S1の処理の後には、無線タグリーダ10からACKフレームの応答(肯定応答)があったか否かを判断する。無線タグリーダ10は、上述のように電波の送受信方向を所定速度で変化させながら無線タグ50からの電波を監視しており、無線タグ50から電波を受信できたときに、ACKフレーム(肯定応答)を返すようになっている。なお、無線タグリーダ10から返されるACKフレームは、例えば図5(B)のようなフレーム構成をなしている。S2では、このようなACKフレームを受信したか否かを判断し、受信していない場合にはNoに進んで再び要求フレームを送信する(S1)。
ACKフレームの受信が確認された場合には、S2でYesに進み、データフレームを受信する(S3)。本実施形態で用いられる無線タグリーダ10は、要求フレームを受信したときにデータ送信要求コマンドの内容を解析し、上記第1の要求コマンドが含まれている場合には、無線タグ50対してACKフレームを返信した後、スキャン速度情報を含んだデータフレームを送信するようになっており、S3ではこのように送信されるデータフレームを受信する。
S3の後には、データフレームの中からスキャン速度を取得する(S4)。無線タグリーダ10から送信されるデータフレームは、図5(C)のように、ヘッダ、長さ、シーケンス番号、タグID、リーダID,データ、チェックサムなどを含んでいる。このうち、タグIDは、S1で送信された要求フレームに含まれるタグIDであり、データフレームの送信対象となる無線タグ50を特定するものである。リーダIDは、データフレームを送信する送信元の無線タグリーダ10を特定する固有IDである。また、S3で受信されるデータフレーム(第1の要求コマンドを含む要求フレームに対して返信されるデータフレーム)は、上述のようにスキャン速度ωを特定するスキャン速度情報が含まれるようになっている。なお、このスキャン速度情報(例えばスキャン速度ωの値)は、設定値として予めメモリ32に記憶されていてもよく、データフレームの送信時に無線タグリーダ10で算出、生成しても良い。
本実施形態では、無線タグリーダ10の制御部11が「送信データ生成手段」の一例に相当し、「指向性制御手段」によって最大放射方向が制御される電波の「走査速度に関するデータ」を含むデータフレーム(送信データ)を生成するように機能する。なお、「電波の走査速度に関するデータ」は、無線タグリーダ10の所定回転周期T(2π/ω)を特定可能なデータ(周期データ)であればよく、例えば、上述のようなスキャン速度ωであってもよく、無線タグリーダ10の所定回転周期T(2π/ω)そのものであってもよい。
また、本実施形態では、制御部11、送信部12、受信部13が「無線通信手段」の一例に相当し、可変指向性アンテナ14を介して送受信される電波を媒介として無線タグ50と無線通信を行う構成をなし、少なくとも上記「送信データ生成手段」によって生成された送信データを、可変指向性アンテナ14を介して出力するように機能する。
S3では、上記のようなデータフレームを無線タグリーダ10から受信し、S4では、このデータフレームを解析してデータフレームに含まれるスキャン速度情報を取得する。なお、本実施形態では、制御部51及び受信部53が「受信手段」の一例に相当し、少なくとも無線タグリーダ10から送信された送信データを、アンテナ54を介して受信するように機能する。
そして、S4でスキャン速度情報を取得した後には、方向探知用電波を送信する(S5)。方向探知用電波としては、例えば無変調波を送信することができ、本実施形態では、この方向探知用電波(無変調波)の送信時間Ttxが2π/ωを超えるまで送信し続ける。2π/ωは、無線タグリーダ10において1周の電波走査にかかる時間T(s)であり、従って、無線タグ50からの方向探知用電波(無変調波)は、可変指向性アンテナ14からの電波走査が少なくとも1周分終わるまで継続して送信され続けることになる。そして、方向探知用電波(無変調波)の送信時間Ttxが2π/ωを超えた場合には、S6にてYesに進み、方向探知用電波(無変調波)の送信を停止する(S7)。このように、可変指向性アンテナ14からの電波走査が少なくとも1周分終わるまで無線タグ50から方向探知用電波(無変調波)が送信されるため、無線タグリーダ10は、1周の電波走査の中のいずれかの時期に無線タグ50からの方向探知用電波(無変調波)を受信することができ、その受信時の電波方向に基づいて無線タグ50の初期方位を特定することができる。
なお、本実施形態では、無線タグリーダ10の制御部11が「初期方位検出手段」の一例に相当し、無線タグ50の初期方位を検出するように機能する。
S7の処理の後には、図5(A)に示す要求フレームを送信し、電波送出時間帯、電波休止時間帯を要求する。本実施形態では、電波送出時間帯、電波休止時間帯を要求するための第2の要求コマンドが予め決められており、S8で送信される要求フレームには、データ送信要求コマンドとしてこの第2の要求コマンドが含まれるようになっている。
ここで、無線タグリーダ10で行われる電波送出時間帯、電波休止時間帯の算出について説明する。
無線タグリーダ10は、上述したように、平均してω(rad/s)の速度で電波の走査が行われるようになっており、T(s)(=2π/ω)で1周分の走査が行われるようになっている。図1の例では、無線タグリーダ10から水平方向に沿って放射状に延びる各方向において、所定の基準方向を第1方向F1(0rad)したとき、この第1方向F1に電波が集中するように第1電波方向が定められている。なお、第1電波方向の範囲を符号W1で示している。そして、上記基準方向(第1方向F1)から30°(π/6rad)ずつ時計回りにずれる毎に、第2方向F2、第3方向F3と順番に第12方向F12まで定めており(第4方向から第11方向までの矢印は省略)、第2方向F2、第3方向F3・・・第12方向F12に集中する電波方向をそれぞれ第2電波方向(符号W2参照)、第3電波方向(符号W3参照)・・・第12電波方向(符号W12参照)と定めている。無線タグリーダ10では、電波の送受信方向を第1電波方向、第2電波方向、第3電波方向と順番に12方向に切り替えており、各電波方向での電波放射継続時間Tbcnは、T/12(即ち、2π/12ω)となっている。
ここで、「ある周回」において、第1電波方向(符号W1参照)への電波放射が開始するタイミングを基準時間T11とすると、これ以降の2周目、3周目・・・n周目の第1電波方向の電波送受信開始タイミングは、基準時間T11から周期T(s)(=2π/ω)おきに、T21(=T11+T)、T31(=T11+2T)・・・Tn1(=T11+(n−1)T)となり、これら周回毎の電波送受信開始タイミングからT/12(=2π/12ω)の時間だけ第1電波方向に電波集中するようになっている。従って、各周回において第1電波方向に電波が集中する時間帯がそれぞれ特定されることになる。なお、図7(A)では、各周回における第1電波方向の電波放射開始から第12電波方向の電波放射終了までのタイミングを概念的に説明しており、第1電波方向の電波放射開始タイミング(例えば、「ある周回」の場合には基準時間T11)を便宜的に「0」とし、第12電波方向の電波放射終了タイミングを2π/ωとしている。
また、第2電波方向、第3電波方向・・・第X電波方向も同様である。例えば、上記の「ある周回」における第X電波方向の電波送受信開始タイミングをT1Xとすると、T1Xは、当該「ある周回」のときの上記基準時間T11を用いた以下の式、
即ち、T1X=T11+(X−1)×T/12で表わすことができる。
そして、「ある周回」を1周目としたときのそれ以降の2周目、3周目・・・n周目の第X電波方向の電波送受信開始タイミングは、周期T(s)(=2π/ω)おきに、T2X(=T1X+T)、T3X(=T1X+2T)・・・TnX(=T1X+(n−1)T)となり、各周回毎に、上記各電波送受信開始タイミングからT/12(=2π/12ω)の時間だけ第X電波方向に電波が集中することになる。従って、各周回において第X電波方向に電波が集中する時間帯がそれぞれ特定されることになる。
例えば、X=3の場合(即ち、第3電波方向の場合)、上記「ある周回」における電波送受信開始タイミングをT13とすると、T13=T11+2×T/12で表わすことができる。そして、1周目以降の2周目、3周目・・・n周目の第3電波方向の電波送受信開始タイミングは、周期T(s)(=2π/ω)おきに、T23(=T13+T)、T33(=T13+2T)・・・Tn3(=T13+(n−1)T)となり、各周回毎に、各電波送受信開始タイミングからT/12(=2π/12ω)の時間だけ第3電波方向に電波が集中することになる。
上述したように、無線タグリーダ10は、無線タグ50の初期方位を検出し、この方位情報(即ち、無線タグ50がどの電波方向に存在するかを特定する情報)を保持している。そして、無線タグ50が存在する当該電波方向へ集中して電波放射される時間帯を、電波送出を行うべき「電波送出時間帯」とし、それ以外の時間帯を電波を休止すべき「電波休止時間帯」として、これらの時間帯情報を生成し、無線タグ50に送信している。
例えば、S5〜S7の方向探知用電波に基づいて無線タグリーダ10側で検出された無線タグ50の電波方向(初期方位)がN番目の電波方向である場合には、図7(A)のように、各周回における基準時間(第1電波方向の電波放射が開始されるタイミング)から(N−1)×T/12だけ経過したタイミングがN番目の電波方向の電波放射開始タイミング(開始基準タイミング)TNsであり、N番目の電波方向に集中して電波が放射される継続時間TbcnはT/12であるため、これらから、各周回においてN番目の電波方向に電波が集中する時間帯(即ち、無線タグ50の存在が推定される電波方向に無線タグリーダ10からの電波が集中する時間帯)を特定できることになる。従って、これら電波放射開始タイミング(開始基準タイミングTNs)を特定するTofsのデータ((即ち、(N−1)×T/12)及び継続時間Tbcnのデータ(即ちT/12)を、無線タグ50の「電波送出時間帯」の情報として送信する。なお、「電波送出時間帯」で特定される時間帯以外は無線タグ50において電波を休止すべき時間帯であるため、「電波送出時間帯」の情報は「電波休止時間帯」の情報としても機能することになる。
無線タグリーダ10は、要求フレームを受信したとき、データ送信要求コマンドを解析しており、S8で送信される要求フレームのように第2の要求コマンドが含まれている場合には、ACKフレームを返した後、上記のように生成した「電波送出時間帯」の情報(「電波休止時間」の情報)を、図5(C)のデータフレームに含める形で無線タグ50に送信している。
なお、本実施形態では無線タグリーダ10の制御部11が「開始基準タイミング決定手段」の一例に相当し、「指向性制御手段」によって制御される電波の走査速度ωと、「初期方位検出手段」によって検出された無線タグ50の初期方位とに基づいて、「電波送出時間帯」の開始基準タイミングTofsを決定するように機能する。
無線タグ50は、S8で送信された要求フレームに対してACKフレームの応答があった場合には、S9にてYesに進み、その後に送信されてくるデータフレームを受信する(S10)。そして、このデータフレームを解析することで、各周回の開始基準タイミングTofsと電波放射継続時間Tbcnとを取得する。また、S4でのスキャン速度ωの取得により、1周の電波走査に要する時間T(即ち2π/ω)も特定できるようになっている。従って、無線タグリーダ10のいずれかの周回における第1電波方向の電波放射開始タイミング(即ち、任意の「ある周回」の基準時間T11)を無線タグ50側で特定できれば、無線タグ50のいずれかの周回の基準時間(即ち、図7(B)の「0」のタイミング)を、第1電波方向の電波放射開始タイミング(即ち、T11+m×T:但しmは整数)と同期させることができ、これにより、無線タグ50側での電波送出時間帯(Tf〜Tg)が、無線タグリーダ10におけるN番目の電波方向の電波放射時間帯(時間TNs〜TNe)と同時期となるように定めることができる。なお、任意の「ある周回」における基準時間T11のタイミングの伝達は、様々な方法が考えられるが、例えば無線タグリーダ10から無線タグ50に対して基準時間T11を特定するための同期信号を送信する方法であってもよく、無線タグリーダ10及び無線タグ50にそれぞれ内部時計を設け、無線タグリーダ10から無線タグ50に対して基準時間T11を特定する時刻情報を伝達する方法であってもよい。いずれにしても、いずれかの周回における第1電波方向の電波放射開始時間(基準時間)T11が無線タグ50で特定できていればよい。
ここで、図4に戻って通信処理の説明を続けることとする。
無線タグ50は、上述のように、第1電波方向の電波放射開始タイミングと同タイミングの基準時間(図7(B)の「0」の時間)を設定することができ、更に、この基準時間からT(=2π/ω)毎に各周回の基準時間が定められる。そして、S10で取得した上記時間Tofs(開始基準タイミング)を電波送出時間帯の始期を示す値として仮設定し、S10で取得した上記時間Tbcnを電波送出時間帯における電波送出継続時間として仮設定する。
その後、加速度センサ80による検出値に基づいて、無線タグ50の水平方向の移動速度を測定し(S12)、S12で得られた測定値を無線タグ50の移動速度Vとして保持する(S13)。なお、本実施形態では、加速度センサ80として、例えば公知の3軸加速度センサが設けられており、無線タグ50では、公知の方法で鉛直方向及び水平方向を特定できるようになっている。そして、その特定される水平方向の加速度成分から、水平方向の速度を算出している。
本実施形態では加速度センサ80が、「移動速度検出手段」の一例に相当し、無線タグ50の移動速度を検出するように機能する。
そして、S13で保持された移動速度Vに基づいて、S11で仮設定された電波送出時間帯を補正する(S14)。具体的には、S11で仮設定された開始基準タイミングTfから時間α分だけ開始タイミングを早め、開始基準タイミングTfから時間Tbcn後の終了基準タイミングTgから時間αだけ終了タイミングを遅くするように電波送出時間帯を補正している。なお、本実施形態では、例えば図7(C)の演算式(例えばα、Vを変数とする比例式等)或いは図7(D)のテーブルなどにより、S13で得られた速度Vが速くなるにつれて補正時間αが長くなるように、速度Vと補正時間αとが対応付けられている。そして、上記開始基準タイミングTfからαだけ早めた時間Tf’を開始タイミングとし、上記終了基準タイミングTgからαだけ遅くしたTg’を終了タイミングとするように、電波送出時間帯を決定する。つまり、無線タグリーダ10の電波走査周期に対応する各周期毎(各周回毎)に、Tf’〜Tg’が電波送出時間帯として設定され、0〜Tf’Tg’〜2π/ωが電波休止時間帯として設定される(S15)。そして、各周期毎(各周回毎)に、このように設定された電波送出時間帯及び電波休止時間帯に従って電波を送信する(S16)。
なお、本実施形態では、無線タグ50の制御部51が「送出時間帯決定手段」の一例に相当し、「受信手段」によって受信された送信データに含まれる走査速度に関するデータ(周期2π/ωを特定可能なデータ(例えばスキャン速度ω))に基づいて、当該無線タグ50における周期的な電波送出時間帯を決定するように機能する。具体的には、送信データに含まれる走査速度に関するデータ(スキャン速度ω)と、無線タグリーダ10から送られた開始基準タイミング(Tofs)と、加速度センサ(移動速度検出手段)によって検出された移動速度Vとに基づき、「初期方位検出手段」によって初期方位が検出された後の当該無線タグ50における電波送出時間帯の始期(各周期の電波送出時間帯の始期Tf’)を定めている。
また、本実施形態では、制御部51及び送信部52が「送信手段」の一例に相当し、「送出時間帯決定手段」によって決定された電波送出時間帯に従い、アンテナ54を介して電波を周期的に送信するように機能する。
無線タグ50は、各周期においてS16で方向探知用電波の送信がなされる毎に無線タグリーダ10からの応答が確認できるか否かを判断し、S16での方向探知用電波の送信に応じて無線タグリーダ10からの応答が確認できた場合、S17にてYesに進み、S16に戻って次の周期の電波送出時間帯に方向探知用電波を送信する。
このように各周期毎に無線タグ50から方向探知用電波が送信されるのに対し、無線タグリーダ10では、電波走査が行われる各周回毎に無線タグ50からの方向探知用電波を確認しており、無線タグ50から方向探知用電波が検出されたときには、無線タグ50のIDと対応付けて検出された電波方向を記録している。従って、各周回毎に無線タグ50を検出した電波方向が記録されることになり、このようにして無線タグ50の方向を追跡することができる。なお、無線タグリーダ10の検出エリアでは、各電波方向に順番に電波を放射したとき、図6に示すように無線タグ50が存在する電波方向に電波が集中するときに可変指向性アンテナ14に入射する電波の強度が最大となる。図6は、図1のように第1電波方向に無線タグ50が存在するときの検出の様子を示すものであり、この場合、第1電波方向に電波が集中するときに可変指向性アンテナ14に入射する電波の強度が最大となっている。
本実施形態では、制御部11が「方向追跡手段」の一例に相当し、上記「無線通信手段」が無線タグ50からの電波を取得したときの可変指向性アンテナ14からの電波の最大入射方向に基づいて無線タグ50の方位を追跡するように機能する。なお、本実施形態では、制御部11が、「方位追跡手段」と「初期方位検出手段」を兼用するように構成されている。
一方、S16で方向探知用電波を送信したときに無線タグリーダ10から応答が確認できない場合(即ち、無線タグ50の電波送信と、無線タグリーダ10による無線タグ50の方向への電波放射のタイミングが合わなくなった場合)には、S17にてNoに進み、S1以降の処理を繰り返す。
一方、無線タグリーダ10側では、S8の要求フレームに応じてデータフレーム(「電波送出時間帯」等)送信した後に、無線タグ50からの方向探知用電波が周期的に受信されているか否かを確認し、方向探知用電波の受信毎に無線タグ50に対して応答を返しており、無線タグ50からの方向探知用電波が周期的に確認されなくなった場合には、無線タグ50の初期方位を再検出している。
具体的には、S1について上述したように、無線タグ50が要求フレーム(第1の要求コマンドを含む要求フレーム)を送信して方向探知を要求しており、これに対し、無線タグリーダ10は、要求フレームに対してスキャン速度ωを含んだデータフレームを送信している。また、S3、S4について上述したように、無線タグ50は、無線タグリーダ10から送信されるデータフレームを解析してスキャン速度ωを取得しており、その後、S5〜S7の処理を再び行っている。無線タグリーダ10は、このS5〜S7で行われる方向探知用電波の送信に基づいて無線タグ50の初期方位を再検出している。なお、初期方位検出後の無線タグ50での処理は、上述したS8以降の処理と同様であり、S8以降の無線タグ50の動作に応じて行われる無線タグリーダ10側の処理も、上述の通りである。
このように、本実施形態では、無線タグ50からの方向探知用電波(S16)が周期的に受信されなかったと「受信判断手段」によって判断された場合に、「初期方位検出手段」に相当する制御部11が、無線タグ50の初期方位の再検出を行っており、「開始基準タイミング決定手段」に相当する制御部11は、この「初期方位検出手段」によって無線タグ50の初期方位が再検出された場合に、その再検出された無線タグ50の初期方位と走査速度(スキャン速度ω)とに基づいて無線タグ50における開始基準タイミングTofsを再決定している。そして、無線タグ50の「送出時間帯決定手段」は、「開始基準タイミング決定手段」よって再決定された開始基準タイミングTofsに基づいて、「電波送出時間帯」の始期Tg’を再設定している。
(第1実施形態の主な効果)
本実施形態に係る位置検出システム1では、無線タグリーダ10において、「指向性制御手段」によって最大放射方向が制御される電波の走査速度に関するデータを含む送信データを生成する「送信データ生成手段」と、可変指向性アンテナ14を介して送受信される電波を媒介として無線タグ50と無線通信を行う構成をなし、少なくとも「送信データ生成手段」によって生成された送信データを、可変指向性アンテナ14を介して出力する「無線通信手段」と、「無線通信手段」が無線タグ50からの電波を取得したときの可変指向性アンテナ14からの電波の最大入射方向に基づいて無線タグ50の方位を追跡する「方位追跡手段」とが設けられている。この構成によれば、可変指向性アンテナ14からの電波に基づいて無線タグ50の方位を追跡することができ、更に、無線タグリーダ10から無線タグ50に対して「電波の走査速度に関するデータ」を与えることができるようになる。
一方、無線タグ50には、「受信手段」によって受信された送信データに含まれる「走査速度に関するデータ」に基づいて、当該無線タグ50における周期的な電波送出時間帯を決定する「送出時間帯決定手段」と、「送出時間帯決定手段」によって決定された電波送出時間帯に従い、アンテナ54を介して電波を周期的に送信する「送信手段」とが設けられている。従って、無線タグリーダ10での電波の走査速度に応じて定められた電波送出時間帯に従って電波を周期的に送信することができ、常に電波を送出し続ける構成と比較して、無線タグ50の電力消費を効果的に抑制することができる。
また、本実施形態の位置検出システム1では「指向性制御手段」は、可変指向性アンテナ14から出力される電波の最大放射方向が当該可変指向性アンテナ14を中心として所定回転周期Tで回転するように電波の走査方向及び回転周期を制御しており、「送信データ生成手段」は、所定回転周期Tに関する周期データ(Tそのもののデータ或いはTを特定可能なスキャン速度ω等)を含んだ送信データを生成している。一方、「送出時間帯決定手段」は、送信データに含まれる周期データに基づいて電波送出時間帯を決定している。このようにすると、無線タグリーダ10の周囲をより満遍なく走査することができ、更に、無線タグリーダ10によって走査される電波の回転周期に関するデータ(周期データ)を無線タグ50に与えることができるため、無線タグ50側では、電波の回転周期に応じた適切な電波送出時間帯を設定しやすくなる。
また、本実施形態の位置検出システム1では、無線タグ50の初期方位を検出する「初期方位検出手段」と、「指向性制御手段」によって制御される電波の走査速度と、「初期方位検出手段」によって検出された無線タグ50の初期方位とに基づいて、電波送出時間帯の開始基準タイミングTofsを決定する開始基準タイミング決定手段とが設けられている。この構成によれば、無線タグ50が、無線タグ50の初期方位と電波の走査速度(スキャン速度ω)に応じた適切な開始基準タイミングTofsを取得可能となり、得られた開始基準タイミングTofsに基づき、初期方位が検出された後の電波送出時間帯の始期を適切に定めることができる。
また、本実施形態の位置検出システム1では、「初期方位検出手段」が、無線タグリーダ10の「方位追跡手段」によって兼用されている。このようにすれば、特別な手段を設けることなく初期方位を検出することができ、装置構成の小型化、低コスト化を図り易くなる。
また、本実施形態の位置検出システム1では、無線タグ50の「送信手段」によって周期的に送信される電波が「無線通信手段」によって周期的に受信されているか否かを判断する「受信判断手段」が設けられている。そして、「初期方位検出手段」は、無線タグ50からの電波が周期的に受信されなかったと判断された場合に無線タグ50の初期方位の再検出を行っている。そして、「開始基準タイミング決定手段」は、「初期方位検出手段」によって無線タグ50の初期方位が再検出された場合に、その再検出された無線タグ50の初期方位と走査速度(スキャン速度ω)とに基づいて無線タグ50における開始基準タイミングTofsを再決定し、無線タグ50の「送出時間帯決定手段」は、「開始基準タイミング決定手段」によって再決定された開始基準タイミングTofsに基づいて、電波送出時間帯の始期を再設定している。
このようにすると、無線タグ50からの電波が周期的に受信されない場合に、無線タグ50の初期方位を新たに設定し直し、これに応じて開始基準タイミングTofsをより適切なタイミングに直すことができる。そして、このように適切に見直された開始基準タイミングTofsに基づき、電波送出時間帯の始期を再設定できるため、電力消費を効果的に抑制しつつ、良好な通信が可能となる。
また、本実施形態の位置検出システム1では、無線タグ50が、当該無線タグ50の移動速度Vを検出する「移動速度検出手段」を備え、「送出時間帯決定手段」は、送信データに含まれる走査速度(スキャン速度ω)に関するデータと、「移動速度検出手段」によって検出された移動速度Vとに基づいて電波送出時間帯を決定している。このようにすると、無線タグ50は、電波の走査速度のみならず、自身の移動速度をも加味してより適切に電波送出時間帯を定めることができる。
[第2実施形態]
次に第2実施形態について説明する。
図8は、本発明の第2実施形態に係る位置検出システムを概念的に説明する説明図である。図9は、図8の位置検出システムで用いられるレーザセンサ(レーザ装置)を概略的に説明する断面図である。図10は、レーザセンサの角度と電波方向との対応関係を示す説明図である。
なお、第2実施形態は、無線タグ50の初期方位がどの電波方向であるかをレーザセンサ100によって検出している点のみが第1実施形態と異なり、それ以外は第1実施形態と同様である。よってレーザセンサによる初期方位の検出のみを重点的に説明し、第1実施形態と同様の部分については説明を省略する。
(位置検出システム)
図8に示すように、第2実施形態に係る位置検出システム1では、無線タグリーダ10とレーザセンサ100とが近接して配置されており、レーザセンサ100が無線タグリーダ10の検出エリアに向けてレーザ光を走査するように構成されている。また、レーザセンサ100と無線タグリーダ10は互いに通信可能に接続されており、例えばレーザセンサ100で生成された検出データを無線タグリーダ10が取得できるようになっている。なお、本実施形態では、無線タグリーダ10が第1実施形態と同様に水平方向に沿って電波方向を変化させる構成をなしており、レーザセンサ100は、水平方向に沿ってレーザ光を走査させる構成をなしている。
(レーザ装置)
図9に示すように、レーザセンサ100は、「レーザ装置」の一例に相当するものであり、レーザダイオード110と、検出物体からの反射光L2を受光するフォトダイオード120とを備え、検出物体までの距離や方位を検出する装置として構成されている。
レーザダイオード110は、例えばマイコンなどとして構成される制御回路170の制御により、図示しない駆動回路からパルス電流を受け、このパルス電流に応じたパルスレーザ光(レーザ光L1)を間欠的に発射している。フォトダイオード120は、レーザダイオード110からレーザ光L1が発生し、そのレーザ光L1が検出物体にて反射したとき、その反射光L2を受光して電気信号に変換している。なお、図9では、レーザダイオード110から検出物体に至るまでのレーザ光を符号L1にて概念的に示し、検出物体からフォトダイオードに至るまでの反射光を符号L2にて概念的に示している。また、検出物体からの反射光については所定領域のものが偏向部141に取り込まれる構成となっており、図9では、符号L2で示す2つのライン間の領域の反射光が取り込まれる例を示している。本実施形態では、フォトダイオード120が「受光手段」の一例に相当し、レーザ光走査手段によって走査されるレーザ光が物体にて反射した反射光を受光するように機能する。
レーザダイオード110から発射されるレーザ光L1の光軸上にはレンズ160が設けられている。このレンズ160は、コリメートレンズとして構成されるものであり、レーザダイオード110からのレーザ光L1を平行光に変換している。また、レンズ160を通過したレーザ光L1の光路上には、ミラー130が設けられている。このミラー130は、レンズ160を透過したレーザ光L1の光軸に対して傾斜した反射面130aを備え、レンズ160を透過したレーザ光L1を回動偏向機構140に向けて反射させている。なお、図9の例では、レンズ160を通過した水平方向のレーザ光L1をミラー130によって垂直方向(後述する中心軸142aと平行な方向)に反射させており、その反射した垂直方向のレーザ光L1が回動偏向機構140の偏向部141に入射するようになっている。
回動偏向機構140は、平坦な反射面141aを有するミラーからなる偏向部141と、この偏向部141を支持する支持台143と、この支持台143に連結された軸部142と、この軸部142を回転可能に支持する図示しない軸受とを備えている。偏向部141は、ミラー130で反射されたレーザ光L1の光軸上に配置されると共に、中心軸142aを中心として回動可能とされている。この偏向部141は、レーザダイオード110からのレーザ光L1を空間に向けて偏向(反射)させ、且つ検出物体からの反射光L2をフォトダイオード120に向けて偏向(反射)させる構成をなしている。また、偏向部141の回転中心となる中心軸142aの方向は、ミラー130から当該偏向部141に入射するレーザ光L1の方向と一致しており、レーザ光L1が偏向部141に入射する入射位置P1が中心軸142a上の位置とされている。なお、図9の例では、中心軸142aの方向を垂直方向(Y軸方向)としており、中心軸142aと直交する平面方向を水平方向としている。また、水平方向の内の所定方向をX軸方向として示している。
図9に示すように、偏向部141の反射面141aは、垂直方向(反射面141aに入射するレーザ光L1の方向)に対して45°の角度で傾斜しており、ミラー130側から入射するレーザ光L1を、水平方向に反射させている。また、偏向部141は入射するレーザ光L1の方向と一致した方向の中心軸142aを中心として回転するため、偏向部141の回転位置に関係なくレーザ光L1の入射角度が常に45°で維持され、位置P1からのレーザ光L1の向きは絶えず水平方向(中心軸142aと直交する方向)となるように構成されている。なお、本実施形態では、レーザ光を走査するための上記構成、即ち、レーザダイオード110、ミラー130、回動偏向機構140が「レーザ光走査手段」の一例に相当する。
更に、回動偏向機構140を駆動するモータ150が設けられている。このモータ150は、軸部142を回転させることで、軸部142と連結された偏向部141を回転駆動している。なお、モータ150の具体的構成としては、例えばサーボモータ等を用いても良いし、定常回転するモータを用い、偏向部141が測距したい方向を向くタイミングに同期させてパルスレーザ光を出力することで、所望の方向の検出を可能としてもよい。また、図9に示すように、モータ150の軸部142の回転角度位置(即ち偏向部141の回転角度位置)を検出する回転角度位置センサ152が設けられている。回転角度位置センサ152は、ロータリーエンコーダなど、軸部142の回転角度位置を検出しうるものであれば様々な種類のものを使用できる。
回動偏向機構140からフォトダイオード120に至るまでの反射光L2の光路上には、フォトダイオード120に向けて反射光を集光する集光レンズ162が設けられ、その集光レンズ162とフォトダイオード120の間にはフィルタ164が設けられている。また、レーザダイオード110、フォトダイオード120、ミラー130、レンズ160、回動偏向機構140、モータ150等がケース103内に収容され、防塵や衝撃保護が図られている。ケース103における偏向部141の周囲には、当該偏向部141を取り囲むようにレーザ光L1及び反射光L2の通過を可能とする窓状の導光部104が形成されている。導光部104は、偏向部141に入光するレーザ光L1の光軸を中心とした環状形態で、ほぼ360°に亘って構成されており、この導光部104を閉塞する形態でガラス板等からなるレーザ光透過板105が配され、防塵が図られている。
このレーザセンサ100では、所定の基準位置(例えばロータリエンコーダの原点位置)を基準としたときの偏向部141の相対的な回動位置を検出できるようになっており、具体的には、上記「基準位置」を基準として、間欠的に照射されるパルスレーザ光の各照射のときの偏向部141の各回動位置を検出できるようになっている(即ち、各照射のときの各回動位置が、「基準位置」を基準としてどの程度回動した位置であるかを検出できるようになっている)。そして、いずれかの回動位置のときに検出物体からの反射光がフォトダイオード120にて受光されたときには、その受光時の偏向部141の角度が、「基準位置」からどの程度回転した角度であるかを特定できるようになっている。従って、「基準位置」のときに偏向部141から照射されるレーザ光L1の照射方向)を基準方向として検出物体の方向を検出できるようになっている。また、このようにフォトダイオード120によって受光されたときには、レーザダイオード110にてレーザ光L1が出力されてからフォトダイオード120によってその反射光L2を検出されるまでの時間を測定することにより、レーザ光の速度(光速)を考慮して検出物体までの距離を求めることができる。本実施形態では、このような方位や距離の検出処理を制御回路170で行っており、この制御回路170が「検出手段」の一例に相当し、受光手段による受光結果に基づいて物体のを検出するように機能する。
本実施形態では、基本的に図4と同様に通信処理が行われるが、初期方位の検出を無線タグリーダ10によって行わないため、S5〜S7の処理は省略することができ、無線タグリーダ10は、レーザセンサ100によって検出された検出物体(無線タグ50の所持者)の検出角度に基づいて、無線タグ50の初期方位がどの電波方向にあるかを特定している。例えば、図10のように、偏向部が所定の回転位置にあるときを基準とする偏向部の角度範囲と無線タグリーダ10の各電波方向とが予め対応付けられており、検出物体(無線タグ50の所持者)が検出されたときの偏向部の角度がどの範囲のものかを特定することで対応する電波方向を特定できるようになっている。例えば、図10の例では、偏向部の角度範囲がθ0〜θ1のときにレーザ光L1によって第1電波方向(符号W1)の付近を走査されるようにレーザセンサ100と無線タグリーダ10とが位置的に対応付けられており、初期方位の検出時にレーザセンサ100によって検出物体(無線タグ50の所持者)が検出されたときの偏向部の角度がθ0〜θ1のときには、図10のような対応データに基づいて無線タグ50の初期方位は「第1電波方向」と特定される。なお、電波方向が特定された後の無線タグ50での処理及び無線タグリーダ10での処理は第1実施形態と同様である。
(第2実施形態の主な効果)
本実施形態の位置検出システム1は、第1実施形態と同様の効果を奏するものである。更に、「初期方位検出手段」が、レーザセンサ100によって構成されているため、無線タグ50の初期方位を迅速かつ正確に検出しやすくなる。特に、レーザ光によって無線タグ50の初期方位を検出することができるため、無線タグ50から電波が放射されていなくても無線タグ50の初期方位の検出が可能となる。
[他の実施形態]
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
第1実施形態では、「移動速度検出手段」の一例として加速度センサ80を示したが、無線タグ50の移動速度を検出可能なセンサであれば公知の様々なセンサを採用することができる。
第1実施形態では、各周期で方向探知用電波が送信される毎にS17において無線タグリーダ10からの応答を確認し、確認できた場合には、S16に戻って次の周期でも前回の周期と同じ電波送出時間帯で方向探知用電波を送信しているが、S17で無線タグリーダ10からの応答が確認できた場合、S12に戻るようにしてもよい。つまり、周期が変わる毎に無線タグ50の移動速度を求め、周期毎に速度に応じた補正値αを設定してもよい。
1…位置検出システム
10…無線タグリーダ
11…制御部(指向性制御手段、送信データ生成手段、無線通信手段、方位追跡手段、開始基準タイミング決定手段、受信判断手段)
12…送信部(無線通信手段)
13…受信部(無線通信手段)
14…可変指向性アンテナ
32…メモリ(記憶手段)
50…無線タグ(無線通信媒体)
51…制御部(受信手段、送出時間帯決定手段、送信手段、初期方位検出手段、出力調整手段)
52…送信部(送信手段)
53…受信部(受信手段)
54…アンテナ
70…加速度センサ(移動速度検出手段)
100…レーザセンサ(外部装置、レーザ装置、初期方位検出手段)
120…フォトダイオード(受光手段)
110…レーザダイオード(レーザ光走査手段)
130…ミラー(レーザ光走査手段)
140…回動偏向機構(レーザ光走査手段)
170…制御回路(検出手段)

Claims (7)

  1. 内部電源を備えた無線タグと、
    前記無線タグと通信可能な無線タグリーダとを備え、
    前記無線タグリーダによって前記無線タグの位置を検出する位置検出システムであって、
    前記無線タグリーダは、
    可変指向性アンテナと、
    前記可変指向性アンテナから入出力される電波の最大放射および入射方向を、当該可変指向性アンテナの周りで変化させるように電波の走査方向を制御する指向性制御手段と、
    前記指向性制御手段によって最大放射方向が制御される電波の走査速度に関するデータを含む送信データを生成する送信データ生成手段と、
    前記可変指向性アンテナを介して送受信される電波を媒介として前記無線タグと無線通信を行う構成をなし、少なくとも前記送信データ生成手段によって生成された前記送信データを、前記可変指向性アンテナを介して出力する前記無線通信手段と、
    前記無線通信手段が前記無線タグからの電波を取得したときの前記可変指向性アンテナからの電波の最大入射方向に基づいて前記無線タグの方位を追跡する方位追跡手段と、
    を有し、
    前記無線タグは、
    アンテナと、
    少なくとも前記無線タグリーダから送信された前記送信データを、前記アンテナを介して受信する受信手段と、
    前記受信手段によって受信された前記送信データに含まれる前記走査速度に関するデータに基づいて、当該無線タグにおける周期的な電波送出時間帯を決定する送出時間帯決定手段と、
    前記送出時間帯決定手段によって決定された前記電波送出時間帯に従い、前記アンテナを介して電波を周期的に送信する送信手段と、
    を備えたことを特徴とする位置検出システム。
  2. 前記指向性制御手段は、前記可変指向性アンテナから出力される電波の最大放射方向が当該可変指向性アンテナを中心として所定回転周期で回転するように電波の走査方向及び回転周期を制御しており、
    前記送信データ生成手段は、前記所定回転周期に関する周期データを含んだ前記送信データを生成し、
    前記送出時間帯決定手段は、前記送信データに含まれる前記周期データに基づいて前記電波送出時間帯を決定することを特徴とする請求項1に記載の位置検出システム。
  3. 前記無線タグリーダ又は前記無線タグリーダの外部装置において、前記無線タグの初期方位を検出する初期方位検出手段が設けられ、
    前記無線タグリーダには、前記指向性制御手段によって制御される電波の走査速度と、前記初期方位検出手段によって検出された前記無線タグの初期方位とに基づいて、前記電波送出時間帯の開始基準タイミングを決定する開始基準タイミング決定手段が設けられており、
    前記無線タグの前記送出時間帯決定手段は、前記開始基準タイミングに基づき、前記初期方位検出手段によって前記初期方位が検出された後の当該無線タグにおける前記電波送出時間帯の始期を定めることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の位置検出システム。
  4. 前記初期方位検出手段が、前記無線タグリーダの前記方位追跡手段によって兼用されていることを特徴とする請求項3に記載の位置検出システム。
  5. レーザ光を走査するレーザ光走査手段と、前記レーザ光走査手段によって走査される前
    記レーザ光が物体にて反射した反射光を受光する受光手段と、前記受光手段による受光結
    果に基づいて前記物体の方位を検出する検出手段と、を有するレーザ装置を備え、
    前記初期方位検出手段が、前記レーザ装置によって構成されていることを特徴とする請求項3に記載の位置検出システム。
  6. 前記無線タグの前記送信手段によって周期的に送信される電波が前記無線通信手段によって周期的に受信されているか否かを判断する受信判断手段を備え、
    前記初期方位検出手段は、前記無線タグからの電波が周期的に受信されなかったと前記受信判断手段によって判断された場合に前記無線タグの前記初期方位の再検出を行い、
    前記開始基準タイミング決定手段は、前記初期方位検出手段によって前記無線タグの前記初期方位が再検出された場合に、その再検出された前記無線タグの前記初期方位と前記走査速度とに基づいて前記無線タグにおける前記開始基準タイミングを再決定し、
    前記無線タグの前記送出時間帯決定手段は、前記開始基準タイミング決定手段によって再決定された前記開始基準タイミングに基づいて、前記電波送出時間帯の始期を再設定することを特徴とする請求項3から請求項5のいずれか一項に記載の位置検出システム。
  7. 前記無線タグは、当該無線タグの移動速度を検出する移動速度検出手段を備え、
    前記送出時間帯決定手段は、前記送信データに含まれる前記走査速度に関するデータと、前記移動速度検出手段によって検出された前記移動速度とに基づいて前記電波送出時間帯を決定することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の位置検出システム。
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