JP2012057769A - 車両用自動変速機に設けられる電子回路ユニット及びその製造方法 - Google Patents

車両用自動変速機に設けられる電子回路ユニット及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】車両用自動変速機のケース内に設けられる電子回路ユニットにおいて、ケース内のオイルに混入する異物に起因するトラブルを簡素な構造で有効に抑止する。
【解決手段】本体10aから外向きに突出する回路側端子14A,14Bを含む電子回路体10と、電子回路体10に結合されるコネクタCA,CBと、カバー80と、カバー80と電子回路体10とコネクタCA,CBとを載置する載置面52を有するベース部材50とを設け、カバー80に、電子回路体10の本体10aを載置面52と反対の側から覆う本体被覆部81と、本体被覆部81から回路側端子14A,14Bの突出方向に延びて回路側端子14A,14Bと電線側端子20A,20Bの嵌合部24との嵌合領域を載置面52と反対の側から覆う嵌合領域被覆部90A,90Bと、コネクタCA,CBを嵌合位置に保持するコネクタ保持部94aとを設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用自動変速機に設けられ、その制御等のための電子回路を内蔵する電子制御ユニットに関するものである。
従来、電子回路を内蔵する回路体として、特許文献1に記載されるものが知られている。その概要を図16及び図17に示す。
これらの図に示される電子回路体10は、電子回路を形成する複数の回路素子11が実装された矩形状の回路基板12と、その電子回路を外部に接続するための雄端子である複数本の第1回路側端子14A及び複数本の第2回路側端子14Bと、当該回路基板12及び両回路側端子14A,14Bを一体化するようにモールドされた樹脂パッケージ16とを含む。前記各回路側端子14A,14Bは例えば直線状に延びる小幅のバスバーからなり、このうち前記第1回路側端子14Aは前記回路基板12の一辺に沿って配列され、前記第2回路側端子14Bは同回路基板12において前記第1回路側端子14Aと反対側の辺に沿って配列される。これらの回路側端子14A,14Bは例えばボンディングワイヤ18を介して前記回路基板12に電気的に接続される。
この電子回路体10では、前記回路基板12及び前記樹脂パッケージ16が、電子回路を内蔵する本体を構成し、この本体から特定の第1突出方向に前記各第1回路側端子14Aが突出し、当該第1の突出方向と反対の方向である第2の突出方向に前記各第2回路側端子14Bが突出する。
その一方、特許文献2には、前記のような複数の電子回路体と、その端子を外部回路に接続するためのコネクタとを備えたユニットが開示されている。このユニットは、電子回路体に相当する電子回路封入部材と、その電子回路に外部回路を接続するためのコネクタとを有する。このコネクタは、複数の電線の端末にそれぞれ固定される雌端子(電線側端子)と、これらを保持するコネクタハウジングとを備え、このコネクタハウジングに保持される各雌端子が前記電子回路体の各雄端子(回路側端子)に嵌合される。前記の電子回路体及びコネクタは共通のベース部材上に保持され、車両の適所に取付けられる。
特開2004−095974号公報 特開2001−244007号公報
前記のような電子回路ユニットを車両用自動変速機の制御に用いる場合、その配線の簡素化のためには、当該電子回路ユニットを当該自動変速機のケース内に収容することが好ましい。しかしながら、当該自動変速機のケース内ではオイルが循環しており、このオイル中には例えば金属摩耗粉といった導体からなる小さな異物が混入しているため、当該異物が例えば電子回路体の雄端子間に入り込むと、当該異物が媒体となって端子間を短絡させる等のトラブルが生じるおそれがある。
このようなトラブルを回避する手段として、前記コネクタに例えば防水コネクタと同等のシール構造を付与することが考えられるが、かかる構造は必然的にユニット全体のコストを上昇させる。
本発明は、このような事情に鑑み、車両用自動変速機のケース内に設けられる電子回路ユニットであって、当該ケース内のオイルに混入する異物に起因するトラブルを簡単な構造で有効に抑止できるものを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は、車両用自動変速機のケース内に設けられる電子回路ユニットであって、電子回路を内蔵する本体及びこの本体から外向きに突出する複数の回路側端子を含み、前記各回路側端子が共通の方向に突出する電子回路体と、複数の電線の端末にそれぞれ固定されて前記各回路側端子に嵌合可能な嵌合部を有する複数の電線側端子とこれら電線側端子を前記回路側端子の配列に対応する配列で保持するコネクタハウジングとを有するコネクタと、前記電子回路体および前記コネクタを載置するための載置面を有し、当該載置面上に前記電子回路体が固定されるベース部材と、前記載置面上に載置されて前記ベース部材に固定されるカバーとを備え、前記カバーは、当該カバーおよび前記電子回路体が前記載置面上に載置されるとともに前記回路側端子と前記嵌合部とが嵌合した組み付け状態で前記電子回路体の本体を前記載置面と反対の側から覆う本体被覆部と、前記本体被覆部から前記回路側端子の突出方向に延びて前記組み付け状態で前記回路側端子と前記嵌合部との嵌合領域を前記載置面と反対の側から覆う嵌合領域被覆部と、前記組み付け状態で前記コネクタを前記回路側端子と前記嵌合部とが嵌合する嵌合位置に保持するコネクタ保持部とを有することを特徴とする車両用自動変速機に設けられる電子回路ユニットを提供する。
本発明によれば、簡素な構成で、前記各端子の嵌合状態が良好に維持されつつ、前記電子回路体側に例えば自動変速機のケース内を流れるオイルに含まれる異物が入り込むのが有効に抑止される。
すなわち、本電子回路ユニットでは、電子回路体とこれに結合されるコネクタに加えて、電子回路体本体を覆う本体被覆部と各端子の嵌合領域を覆う嵌合領域被覆部と前記コネクタを保持するコネクタ保持部とを有するカバーを設けるという簡単な構成で、前記コネクタを嵌合位置に保持しつつ、このカバーと前記ベース部材との協働により前記電子回路体本体および嵌合領域を両側から保護して前記異物の進入を抑止することができる。特に、前記カバーの嵌合領域被覆部は前記本体被覆部から回路側端子の突出方向に延びる形状を有しており、電子回路体本体側から嵌合領域側へ異物が入り込むのが有効に抑止される。
本発明において、前記電子回路体は、前記回路側端子と前記嵌合部の嵌合方向と当該回路側端子の突出方向とが一致する形状を有し、前記嵌合領域被覆部は、前記電子回路体および前記カバーが前記載置面上に載置され、かつ、前記コネクタが前記嵌合部と前記回路側端子とが嵌合しない離脱位置にある状態で、前記回路側端子を前記ベース部材の載置面と反対の側から覆うとともに当該嵌合領域被覆部と前記載置面との間に前記コネクタが前記嵌合方向に沿って前記離脱位置から前記嵌合位置まで挿入可能な挿入空間が形成される形状を有するのが好ましい(請求項2)。
この構成によれば、前記コネクタが前記カバーの嵌合領域被覆部により覆われている前記回路側端子に向かってこの嵌合領域被覆部と載置面との間に挿入されて前記回路側端子と前記嵌合部とが嵌合するため、これらの嵌合領域がより確実に前記嵌合領域被覆部により覆われる位置に配置される。
前記構成において、前記カバーは、前記コネクタが前記嵌合領域被覆部と前記載置面との間に挿入される際に当該コネクタを前記嵌合方向に沿って前記嵌合位置方向に案内する案内部を有するのが好ましい(請求項3)。
このようにすれば、前記電線側端子の嵌合部が、前記回路側端子と嵌合する位置であって嵌合時に前記嵌合領域被覆部により覆われる位置により容易に配置される。
また、前記カバーは、前記回路側端子どうしの間にそれぞれ介在する端子隔離部を有するのが好ましい(請求項4)。
この構成によれば、前記端子隔離部により、前記回路側端子どうしの短絡がより確実に抑制されるとともに、回路側端子の変形が抑制されてこれら回路側端子と前記嵌合部との嵌合がより確実に実現される。
また、前記構成において、前記コネクタハウジングは、前記電線側端子間に設けられて前記組み付け状態で前記電子回路体の本体のうちの前記回路側端子間の部分と対向する対向面を有し、前記対向面は、その少なくとも一部が前記回路側端子の突出方向に凹む溝部を構成する形状を有し、前記端子隔離部は、前記組み付け状態でその少なくとも一部が前記溝部内に配置されるように前記対向面の電子回路体側の端部あるいはこの端部よりも電子回路体側の位置から前記対向面側に延びる形状を有するとともに、当該溝部の内側面に沿って延びる外側面を有するのが好ましい(請求項5)。
この構成によれば、前記端子隔離部が前記溝部内に配置されて端子隔離部の外側面が溝部の内側面に沿って延びることで、隣合う端子間の前記対向面に沿う方向の距離が大きくなるため、端子隔離部の外側面と溝部の内側面との間に侵入した異物等により前記隣合う端子同士の間で短絡が生じるのが効果的に抑制される。
ここで、前記コネクタ保持部が前記コネクタハウジングを保持する構成としては、前記コネクタハウジングが、前記嵌合領域被覆部に覆われる部分に設けられて、当該嵌合領域被覆部の内側面に向かって突出するとともに当該突出する向きと反対の向きに撓み変形可能な係止突起を有し、前記嵌合領域被覆部の内側面に、前記コネクタ保持部として、前記コネクタが前記嵌合位置にある状態で前記係止突起と係合可能な係止孔が形成されており、前記係止突起の突出寸法が、前記コネクタが前記嵌合領域被覆部と前記載置面との間に挿入される際に、当該係止突起が前記係止孔と係合する係合位置に到達するまでは前記嵌合領域被覆部の内側面によって押圧されて撓み変形する一方前記係止孔と係合する位置に到達すると弾性復帰して前記係止孔と係合する寸法に設定されているものが挙げられる(請求項6)。
この構成によれば、前記コネクタを前記係止突起を撓み変形させつつ前記嵌合領域被覆部と前記載置面との間に挿入して前記嵌合位置まで到達させることで、各端子が嵌合するとともに前記係止突起と前記係止孔との係合により前記コネクタが嵌合位置に保持される。
また、本発明において、前記電子回路体、前記コネクタを前記ベース部材に固定するための具体的構成は特に限定されないが、前記電子回路体および前記カバーをまとめて前記ベース部材に固定するための固定部材を備え、前記電子回路体および前記カバーは、それぞれ、前記固定部材が挿通可能な固定部材挿通孔が形成された取付部を有し、前記電子回路体および前記カバーが前記ベース部材に固定された状態で、これらの取付部同士が前記ベース部材の載置面に対して直交する方向に重なり合い、かつ、各取付部に形成された前記固定部材挿通孔どうしが合致するものが好ましい(請求項7)。
この構造によれば、前記電子回路およびコネクタの各取付部の固定部材挿通孔に共通の固定部材を挿入するという簡素な構造でありながら、これら電子回路体およびコネクタをまとめて前記ベース部材の載置面上に固定することができる。
また、本発明において、前記電子回路体は、前記載置面に載置された状態で、前記回路側端子の端子配列方向と前記ベース部材の載置面とが略平行となる形状を有し、前記コネクタ保持部は、前記電線側端子の配列方向が前記載置面と略平行となる姿勢で前記コネクタを保持するのが好ましい(請求項8)。
この構成によれば、前記回路側端子がベース部材の載置面に沿うように当該載置面上に配列された上で、当該載置面と反対の側からカバーにより覆われるので、当該載置面上と直交する方向についてのユニット寸法(厚み寸法)を抑えながら各回路側端子と各電線側端子との嵌合部分の保護を確実にすることができる。
また、本発明において、前記電子回路体は、前記回路側端子として、当該電子回路体の本体から共通の第1突出方向に突出する複数の第1回路側端子と、当該第1突出方向と反対の第2突出方向に突出する複数の第2回路側端子とを含み、前記コネクタとして、複数の電線の端末にそれぞれ固定されて前記各第1回路側端子に嵌合可能な第1嵌合部を有する複数の第1電線側端子とこれらの第1電線側端子を前記第1回路側端子の配列に対応する配列で保持する第1コネクタハウジングとを有する第1コネクタと、複数の電線の端末にそれぞれ固定されて前記各第2回路側端子に嵌合可能な第2嵌合部を有する複数の第2電線側端子とこれらの第2電線側端子を前記第2回路側端子の配列に対応する配列で保持する第2コネクタハウジングとを有する第2コネクタとを備え、前記カバーは、前記嵌合領域被覆部として、前記本体被覆部から前記第1突出方向に延びて、当該カバーおよび前記電子回路体が前記載置面上に載置されるとともに前記第1回路側端子と前記第1嵌合部とが嵌合した第1組み付け状態で、前記第1回路側端子と前記第1嵌合部との嵌合領域を前記載置面と反対の側から覆う第1嵌合領域被覆部と、前記本体被覆部から前記第2突出方向に延びて、当該カバーおよび前記電子回路体が前記載置面上に載置されるとともに前記第2回路側端子と前記第2嵌合部とが嵌合した第2組み付け状態で、前記第2回路側端子と前記第2嵌合部との嵌合領域を前記載置面と反対の側から覆う第2嵌合領域被覆部とを備え、前記コネクタ保持部として、前記第1組み付け状態で前記第1コネクタを前記第1回路側端子と前記第1嵌合部とが嵌合する第1嵌合位置に保持する第1コネクタ保持部と、前記第2組み付け状態で前記第2コネクタを前記第2回路側端子と前記第2嵌合部とが嵌合する第2嵌合位置に保持する第2コネクタ保持部とを備えるのが好ましい(請求項9)。
この構成では、電子回路体の本体から互いに反対の向きに第1回路側端子及び第2回路側端子が突出するので、全ての回路側端子が一方向のみを向くものに比べて少ないスペースで多くの回路側端子を配列することが可能である。しかも、共通のカバーにより、各嵌合部と各回路側端子との嵌合状態の維持および電子回路体本体と各嵌合領域を保護することができる。
前記構成において、前記第1突出方向と前記第1回路側端子と前記第1嵌合部との嵌合方向とが一致しており、前記第2突出方向と前記第2回路側端子と前記第2嵌合部との嵌合方向とが一致しており、前記第1嵌合領域被覆部は、前記電子回路体および前記カバーが前記載置面上に載置され、かつ、前記第1コネクタが前記第1嵌合部と前記第1回路側端子とが嵌合しない第1離脱位置にある状態で、前記第1回路側端子を前記載置面と反対の側から覆うとともに当該第1嵌合領域被覆部と前記載置面との間に前記第1コネクタが前記第1突出方向に沿って前記第1離脱位置から前記第1嵌合位置まで挿入可能な挿入空間が形成される形状を有し、前記第2嵌合領域被覆部は、前記電子回路体および前記カバーが前記載置面上に載置され、かつ、前記第2コネクタが前記第2嵌合部と前記第2回路側端子とが嵌合しない第2離脱位置にある状態で、前記第2回路側端子を前記載置面と反対の側から覆うとともに当該第2嵌合領域被覆部と前記載置面との間に前記第2コネクタが前記第2突出方向に沿って前記第2離脱位置から前記第2嵌合位置まで挿入可能な挿入空間が形成される形状を有するのが好ましい(請求項10)。
このようにすれば、電子回路体とカバーとが載置面に載置された後、第1コネクタおよび第2コネクタがそれぞれカバーと載置面との間に挿入されることで、各コネクタの嵌合部と各回路側端子とが嵌合するとともにこれらの嵌合領域がカバーの各嵌合領域被覆部により保護される位置に配置される。
前記車両用自動変速機に設けられる電子回路ユニットを製造するための方法として、本発明は、前記電子回路体を前記載置面上に載置した後、前記カバーを、前記カバーの本体被覆部が前記電子回路体の本体を前記載置面と反対の側から覆うとともに前記カバーの嵌合領域被覆部が前記回路側端子を前記載置面と反対の側から覆う位置で、前記載置面上に載置するとともに、これら電子回路体およびカバーを前記載置面上に載置された状態で前記ベース部材に固定する固定工程と、前記コネクタを、前記カバーの嵌合領域被覆部と前記載置面との間に前記嵌合部と前記回路側端子とが嵌合する嵌合位置まで挿入してこれらを嵌合させ、前記コネクタ保持部により当該コネクタを前記嵌合位置に保持させる嵌合保持工程とを含むことを特徴とする車両用自動変速機に設けられる電子回路ユニットの製造方法を提供する(請求項11)。
この方法では、前記カバーを前記本体被覆部により電子回路体の本体が覆われる位置および前記嵌合領域被覆部により前記回路側端子が覆われる位置に配置した後、前記コネクタを嵌合領域被覆部と載置面との間に挿入して嵌合領域被覆部で覆われた回路側端子と嵌合部とを嵌合させており、前記コネクタをカバーと載置面との間に挿入するという簡単な手順で、前記嵌合部と回路側端子との嵌合領域を前記嵌合領域被覆部で覆われる位置に配置することができる。
前記方法において、前記ベース部材および前記電子回路体を仮係止可能な仮係止部材を有する組み付け用治具を用い、前記ベース部材、前記電子回路体および前記カバーは、それぞれ、前記仮係止部材が挿通可能な挿通穴が形成された取付部を有し、前記固定工程は、前記ベース部材の取付部の挿通孔に前記仮係止部材を挿入して当該ベース部材を前記組み付け用治具に仮係止する工程と、前記電子回路体をその取付部の挿通孔に前記仮係止部材を挿入しつつ前記組み付け用治具に仮係止されたベース部材の載置面上に載置する工程と、前記カバーの取付部の挿通孔に前記仮係止部材を挿入しつつ当該カバーを前記仮係止されたベース部材に固定する工程と、前記ベース部材、前記電子回路体および前記カバーの各挿通孔から前記仮係止部材を抜いて前記組み付け用治具から前記電子回路体および前記カバーが載置された前記ベース部材を取り外す工程と、前記各挿通孔に固定部材を挿通して当該固定部材により前記電子回路体と前記カバーとを前記ベース部材に固定する工程とを含むのが好ましい(請求項12)。
この方法によれば、共通の仮係止部材により前記載置面上に前記電子回路体と前記カバーとが仮係止されるため、この電子回路体とカバーとの位置精度を高めることができる。すなわち、前記カバーを前記電子回路体本体と前記回路側端子を覆う位置、ひいては、電子回路体本体と前記回路側端子と電線側端子の嵌合領域を覆う位置に、より確実に配置することができる。しかも、前記電子回路体とカバーとが共通の固定部材によりベース部材に固定されるため、これらを前記位置により確実に保持することができる。
以上のように、本発明によれば、車両用自動変速機のケース内に設けられる電子回路ユニットであって、当該ケース内のオイルに混入する異物に起因するトラブルを簡単な構造で有効に抑止することができるものを提供することができる。
本発明の実施形態に係る電子回路ユニットを示す概略斜視図である。 図1の背面図である。 図1の断面図である。 図1に示す電子回路ユニットの分解斜視図である。 図1に示す電子回路ユニットが組み付けられる前の状態を示す断面図である。 図1に示す電子回路ユニットのカバーを下方からみた概略斜視図である。 組み付け用治具の概略斜視図である。 図7に示す組み付け用治具にベース部材が仮係止された状態の概略斜視図である。 図8に示す状態のベース部材の載置面上に電子回路体が載置された状態の概略斜視図である。 図9に示す状態のベース部材にカバーを取付けた状態の概略斜視図である。 図10に示す状態のベース部材と載置面との間にカバーが挿通される前の状態を示す概略斜視図である。 図11の概略断面図である。 回路側端子と電線側端子とが嵌合した状態での図11に対応する断面図である。 図1に示される電子回路体および両コネクタと、特殊形状のベース部材とを備えた電子回路ユニットの概略斜視図である。 図14に示される電子回路ユニットが自動変速機のバルブユニットの上に固定された状態を示す概略斜視図である。 従来から知られている電子回路体の例を示す平面図である。 図16のXVII−XVII線断面図である。
本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、この実施の形態に係る電子回路ユニット1の概略斜視図である。図2は、図1の背面図である。図3は、図1の断面図である。図4は、前記電子回路ユニット1の概略分解斜視図である。図5は、前記電子回路ユニット1の概略分解断面図である。
前記電子回路ユニット1は、電子回路体10と、第1コネクタCAと、第2コネクタCBと、ベース部材50と、カバー80とを備える。
前記ベース部材50は、前記電子回路体10と、前記両コネクタCA,CBと、前記カバー80を保持するためのものである。本実施形態では、このベース部材50は、金属材料からなる平板により構成される。このベース部材50の表裏両面のうち一方の面(図1から図5では左側の面)は載置面52を構成する。この載置面52は、その上に前記電子回路体10と前記両コネクタCA,CBと前記カバー80を載置可能な形状を有する。
このベース部材50は、その板厚方向に貫通する、一対のボルト挿通孔55A,55Bおよび複数のカバー係止孔54aを有する。前記ボルト挿通孔55A,55Bは、前記電子回路体10とカバー80とをこのベース部材50に連結するためのボルト(固定部材)60を挿通可能な内径を有する。前記カバー係止孔54aは、前記カバー80の後述するカバー被係止突起94aを挿通可能な形状を有する。本実施形態では、4つのカバー係止孔54aが設けられている。
本実施形態では、前記電子回路体10として、前記図16及び図17に示される電子回路体10と同等の基本構造を有するものが用いられている。すなわち、電子回路体10は、複数の回路素子11が実装された矩形状の回路基板12および樹脂パッケージ16からなり電子回路を内蔵する本体10aと、前記回路基板12に接続されてこの本体10aの一辺を構成する所定の端面から第1突出方向に突出してこの方向に直線状に延びる第1回路側端子14Aと、前記回路基板12に接続されて前記本体10aの反対側の端面から第2突出方向に突出してこの方向に直線状に延びる第2回路側端子14Bとを有し、前記第1回路側端子14Aが前記本体10aの一辺に沿って配列されるとともに前記第2回路側端子14Bが前記本体10aの第1回路側端子14Aと反対側の辺に沿って配列されているものである。ただし、本発明に係る電子回路体は当該構造を有するものに限定されない。要は、電子回路を内蔵する本体と、この本体から外向きに回路側端子が突出するものであればよく、その内部構造は問わない。また、回路側端子として、第1回路側端子と第2回路側端子とを有するものに限らず、第2回路側端子が省略されたものや、第1回路側端子と第2回路側端子とが隣接する辺から直交して突出するものや、第1回路側端子、第2回路側端子に加えて回路基板12の他の辺から外部に突出する第3回路側端子等を有するものであってもよい。
本実施形態では、前記電子回路体10は、前記各回路側端子14A,14Bの配列方向と前記載置面52とが平行となる姿勢でこの載置面52上に載置されており、当該載置面52上と直交する方向についてのユニット寸法(厚み寸法)が小さく抑えられている。
以下、前記載置面52と直交する方向を上下方向といい、前記電子回路体10等が載置される側を上側、その反対側を下側という。また、前記電子回路体10が前記載置面52に載置された状態における前記第1突出方向を後方、前記第2突出方向を前方という。また、前記各回路側端子14A,14Bの配列方向を左右方向という。
本実施形態に係る前記電子回路体10は、前記図16及び図17に示される電子回路体10において、さらに、取付部材19が付加されたものである。この取付部材19は、図4等に示されるように、金属板を加工することにより形成されたもので、左右方向両端に設けられた一対の取付部19A,19Bと、前記樹脂パッケージ16を跨いで両取付部19A,19Bを連結する連結部19cと、各取付部19A,19Bと前記樹脂パッケージ16とをそれぞれ連結する結合部19dとを有する。
前記連結部19cは、前記電子回路体10の本体10aの上面に沿って延びており、前記両取付部19A,19Bは、前記電子回路体10の本体10aよりも左右外側の位置にある。これら両取付部19A,19Bは、前記回路側端子14A及び第2回路側端子14Bが配列される面と略同等の面上で広がる板状をなし、かつ、これを板厚方向に貫通するボルト挿通孔(固定部材挿通孔)17A,17Bを有する。これらのボルト挿通孔17A,17Bは、前記ボルト60を挿通可能な内径を有する。前記電子回路体10は、前記ボルト60がこれらボルト挿通孔17A,17Bと前記ベース部材50のボルト挿通孔55A,55Bにそれぞれ挿入された状態で当該ボルト60の端部にナット62が装着されることで、前記ベース部材50に保持される。なお、前記取付部材19は必ずしも要さず、例えばこれに代えて電子回路体自体に前記ボルト挿通孔17A,17Bが設けられてもよい。また、前記ボルト60に代えてリベットが用いられてもよい。
前記第1コネクタCAおよび前記第2コネクタCBは、前記電子回路体10と結合して複数本の電線40を当該電子回路体10の第1回路側端子14A及び第2回路側端子14Bにそれぞれ接続するためのものである。この実施形態では、第1コネクタCAおよび第2コネクタCBは、互いに同一の形状及び構造を有する。前記第1コネクタCAは、前記各電線40の端末に装着される複数本の第1電線側端子20Aと、第1コネクタハウジング30Aとを備える。同様に、前記第2コネクタCBは、前記各電線40の端末に装着される複数本の第2電線側端子20Bと、第2コネクタハウジング30Bとを備える。
前記第1電線側端子20A及び前記第2電線側端子20Bは、金属板を加工することにより形成されたもので、図3に示されるように、電線圧着部22と、雌型の電気接触部24と、連結部26とを一体に有する。
前記電線圧着部22は、対応する電線40の端末に圧着されるもので、導体バレル22aとインシュレーションバレル22bとを有する。この実施の形態に係る電線40は、導体42とこれを被覆する絶縁被覆44とを有する被覆電線である。この電線40の端末では、前記絶縁被覆44が除去されて導体42が露出している。前記導体バレル22aは、前記露出した導体42を抱き込むようにこれと圧着されることにより当該導体42と電線側端子20A(20B)とを導通させている。前記インシュレーションバレル22bは、前記導体42の露出部分に隣接する絶縁被覆44を抱き込むようにこれに圧着されている。
前記電気接触部24は、対応する回路側端子(第1電線側端子20Aについては前記第1回路側端子14A、第2電線側端子20Bについては前記第2回路側端子14B)と嵌合可能な雌型の嵌合部(第1嵌合部、第2嵌合部)であり、当該嵌合により当該回路側端子14A(14B)と接触して導通する。具体的には、前記電気接触部24は所定の軸方向に延びる箱状を有しており、前記回路側端子14A(14B)は、前記電気接触部24の軸方向先端の開口部分からこの電気接触部24の内側にその軸方向に沿って挿入されることで電気接触部24と接触する。ここで、本実施形態では、前記回路側端子14A(14B)は電子回路体10の本体10aからその突出方向(第1突出方向、第2突出方向)に直線状に延びており、電気接触部24の軸方向であって回路側端子14A(14B)が電気接触部24内に挿入される方向すなわち回路側端子14A(14B)と電気接触部24との嵌合方向と回路側端子14A(14B)の突出方向(本実施形態では前後方向)とは一致する。
前記電線側端子20A(20B)の連結部26は、前記電線圧着部22と前記電気接触部24との間に介在して両者を連結する部分である。本実施形態では、前記連結部26は、前記電気接触部24の軸方向と前記電線圧着部22が圧着される電線40の軸方向とが同じになるように、これら電気接触部24と電線圧着部22との間で直線状に延びている。なお、電線圧着部22が圧着される電線40の軸方向と電気接触部24の軸方向とは一致していなくてもよい。例えば、前記連結部26がその途中部分で屈折しており、電線40の軸方向と電気接触部24の軸方向とが直交していてもよい。
前記第1コネクタハウジング30A及び前記第2コネクタハウジング30Bは、互いに同一の形状を有している。各コネクタハウジング30A,30Bは、それぞれハウジング本体32とリテーナ34とからなる。これらハウジング本体32およびリテーナ34は、合成樹脂等の絶縁材料で成形されており、例えば、PA66、PA6Tからなる。
前記ハウジング本体32は、前記電線側端子20A(20B)を、前記回路側端子14A(14B)と嵌合可能な姿勢でまとめて保持するためのものである。このハウジング本体32は、前記回路側端子14A(14B)の配列方向と平行な方向すなわち左右方向に延びる略直方体の外形を有しており、その内側には左右方向に並ぶ複数の端子収容室32aが形成されている。各電線側端子20A(20B)は前記端子収容室32a内にそれぞれ収容されて、前記回路側端子14A(14B)の配列方向と平行な方向に沿って並ぶ状態で前記ハウジング本体32に保持される。前記各端子収容室32aは、前後方向に開口しており、前記電線側端子20Aは、その一方の開口部分からこの端子収容室32a内に挿入される。
前記ハウジング本体32は、前記各端子収容室32a内にそれぞれ膨出するランス32bを有している。このランス32bは、前記端子収容室32aに挿入された前記電線側端子20A(20B)を係止可能な形状を有している。前記電線側端子20A(20B)はこのランス32bにより係止されることで端子収容室32a内に保持される。
前記端子収容室32aの他方の開口部分すなわち電線側端子20A(20B)の端子収容室32aへの挿入方向(以下端子挿入方向という場合がある)前方の開口部分は、前記回路側端子14A(14B)が挿入可能な形状を有しており、回路側端子14A(14B)はこの開口部分から端子収容室32a内に挿入されて端子収容室32a内に収容されている前記電線側端子20A(20B)と嵌合する。
前記ハウジング本体32の端子挿入方向前端面は、電線側端子20A(20B)と回路側端子14A(14B)とが嵌合した状態で、前記電子回路体10の本体10aの回路側端子14A(14B)が突出する端面と対向する。このハウジング本体32の端子挿入方向前端面のうち前記端子収容室32aが開口する部分間の端面(対向面)32cすなわち端子収容室32aに収容された前記電線側端子20A(20B)間に位置する端面32cは、端子挿入方向後方に向かって凹む溝部を構成する形状を有している(図12および図13参照)。本実施形態では、この端面32c全体が溝部を構成している。以下、この端面32cを隔離用溝部32cという。
前記ハウジング本体32は、その上側の壁から上方に突出するとともに左右方向に延びる鍔部33cを有する。この鍔部33cは、ハウジング本体32のうち前記電気接触部24が収容される部分よりも端子挿入方向後方すなわち電線40側に設けられている。ハウジング本体32のうちこの鍔部33cよりも端子挿入方向前側の部分は、前記カバー80および前記電子回路体10が前記ベース部材50の載置面52上に載置されるとともに前記コネクタCA(CB)と電子回路体10とが結合して前記回路側端子14A(14B)と前記電線側端子20A(20B)の電気接触部24とが嵌合した組み付け状態(第1組み付け状態、第2組み付け状態)において、前記カバー80の後述する嵌合領域被覆部90A(90B)により前記載置面52と反対側から覆われるハウジング本体被覆部35を構成する。また、前記ハウジング本体32の左右両側壁は、前記ハウジング本体被覆部35を構成する部分よりも端子挿入方向後側の部分の方が外側に突出する形状を有する。
前記ハウジング本体被覆部35は、左右両側壁35a,35aを有し、これら左右両側壁35a,35aからは、それぞれ左右外側にコネクタ被係止突起(被係止突起)33a,33aが突出している。各コネクタ被係止突起33aは、前記カバー80の後述するコネクタ係止孔(係止孔、コネクタ保持部)94bと係合可能な形状を有する。また、前記コネクタ被係止突起33aは、左右に突出した状態から、この突出する向きと反対の向き、すなわち、ハウジング本体被覆部35の左右両側壁35a,35aに近接する方向に、撓み変形可能な形状を有する。
前記ハウジング本体被覆部35の上側の壁には、上方に突出してハウジング本体被覆部35内に収容されている前記電気接触部24の軸方向すなわち前記嵌合方向に沿って延びるスライド部33bが複数設けられている。本実施形態では、各ハウジング本体被覆部35の上側の壁に4つのスライド部33bが左右に互いに離間した位置に設けられている。
前記リテーナ34は、前記端子収容室32a内に挿入された電線側端子20A(20B)をこの端子収容室32a内に保持するためのものである。このリテーナ34は、前記電気接触部24の端子挿入方向後端部に端子挿入方向前方に向かって当接する形状を有する。このリテーナ34は、前記ハウジング本体32の上側の壁に形成された前記各端子収容室32a内と連通する開口部に挿入されて、各端子収容室32a内に挿入された電線側端子20A(20B)の電気接触部24と当接し、電線側端子20A(20B)が端子収容室32aから抜けるのを規制する。
前記カバー80は、前記ベース部材50の載置面52と協働して第1回路側端子14Aと第1電線側端子20Aとの嵌合領域および第2回路側端子14Bと第2電線側端子20Bとの嵌合領域に異物等が浸入するのを抑制するためのものであり、前記組み付け状態において、電子回路体10の本体10aおよび前記嵌合領域を前記載置面52と反対の側から覆う形状を有する。このカバー80は、互いに一体に成形された本体被覆部81と第1嵌合領域被覆部90Aと第2嵌合領域被覆部90Bとをする。このカバー80は、例えば、PPS、PA66といった合成樹脂で成形されている。
前記カバー80の本体被覆部81の具体的構造について説明する。
前記本体被覆部81は、前記電子回路体10の本体10aを前記載置面52の反対側から覆う部分である。本実施形態では、この本体被覆部81は、前記電子回路体10の本体10aおよびこの本体10a上に配置された前記取付部材19の連結部19cを覆う本体部82と、この電子回路体10の前記取付部材19の取付部19A,19Bをそれぞれ前記載置面52の反対側から覆う一対の取付部84A,84Bとを有しており、前記電子回路体10の本体10aに加えて電子回路体10の取付部19A,19Bも覆う形状を有している。
前記本体部82は、前記電子回路体10の本体10aおよびこの電子回路体本体10a上に配置された前記取付部材19の連結部19cの上面に沿って延びる上壁82cと、この上壁82cの左右両縁からそれぞれ下方に延びる側壁82a,82bとを有し、これら上壁82cと側壁82a,82bとで囲まれた領域に前記電子回路体本体10aおよび前記取付部材19の連結部19cを収容可能な形状を有する。
前記本体被覆部81の取付部84A,84Bは、それぞれ、前記本体部82の側壁82aから左右方向外側(取付部84Aでは右側、取付部84Bでは左側)に突出して前記電子回路体10の取付部19Aの上面に沿って延びる上壁84cと、この上壁84cの左右縁(取付部84Aでは右側縁、取付部84Bでは左側縁)から下方に延びる側壁84dとを有し、これら上壁84cと側壁84dとで囲まれた領域に前記電子回路体10の取付部19A,19Bを収容可能な形状を有する。前記本体部82の各壁82c,82a,82bで囲まれた領域と、前記取付部84A,84Bの各壁84c,84dで囲まれた領域とは連通しており、これら壁82c,82a,82b,84c,84dで囲まれた領域に前記電子回路体10の本体10aと取付部材19とが収容される。
前記本体被覆部82の取付部84A,84Bは、前記組み付け状態において前記電子回路体10のボルト挿通孔17A,17Bに対応する位置に、その上壁84cを上下に貫通するボルト挿通孔(固定部材挿通孔)85A,85Bをそれぞれ有する。このボルト挿通孔85A,85Bは、前記ボルト60を挿通可能な内径を有する。本実施形態では、前記組み付け状態において前記上壁84cから前記電子回路体10の取付部19A、19Bの上面まで延びて前記ボルト挿通孔85A,85Bに挿通されたボルト60を囲む円筒状の円筒部84eが形成されている。
前記カバー80の嵌合領域被覆部90A,90Bの具体的構成について説明する。
前記第1嵌合領域被覆部90Aは、第1回路側端子14Aと第1電線側端子20Aとの嵌合領域を前記載置面52の反対側から覆う部分である。この第1嵌合領域被覆部90Aは、前記本体被覆部81の後端部すなわち第1回路側端子14A側の端部から後方すなわち前記第1突出方向に延びる形状を有する。前記第2嵌合領域被覆部90Bは、第2回路側端子14Bと第2電線側端子20Bとの嵌合領域を前記載置面52の反対側から覆う部分である。この第2嵌合領域被覆部90Bは、前記本体被覆部82の前端部すなわち第2回路側端子14B側の端部から前方すなわち第2突出方向に延びる形状を有する。
前記第1嵌合領域被覆部90Aと第2嵌合領域被覆部90Bとは、前後方向に対称な形状、構造を有する。前記第1嵌合領域被覆部90Aは、前記本体被覆部81の本体部82の上壁82cから後方(第1突出方向)に延びる上壁92と、この上壁92の左右両縁から下方に延び、かつ、前記本体被覆部81の本体部82の側壁82a,82bから後方に延びる側壁94,94と、これら側壁94,94の下端部から左右中央に向かって延びる案内板(案内部)96と、前記上壁92から下方に突出する端子隔離部93とを有する。前記案内板96の一部は、それぞれ前記側壁94,94の後端部を連結している。前記第2嵌合領域被覆部90Bは、前記本体被覆部81の本体部82の上壁82cから前方(第2突出方向)に延びる上壁92と、この上壁92の左右両縁から下方に延び、かつ、前記本体被覆部81の本体部82の側壁82a,82bから後方に延びる側壁94,94と、これら側壁94,94の下端部から左右中央に向かって延びる案内板(案内部)96と、前記上壁92から下方に突出する端子隔離部93とを有する。前記案内板96の一部は、それぞれ前記側壁94,94の前端部を連結している。
前記嵌合領域被覆部90A(90B)の各壁92,94,96は、前記カバー80の本体被覆部81内に前記電子回路体本体10aが収容された状態で、前記回路側端子14A(14B)を囲む形状を有する。すなわち、このカバー80の本体被覆部81内に前記電子回路体本体10aが収容された状態で、前記嵌合領域被覆部90A(90B)の上壁92は前記回路側端子14A(14B)の上方に位置し、前記側壁94,94は前記回路側端子14A(14B)の左右外側に位置し、前記案内板96は、前記回路側端子14A(14B)の下方に位置する形状を有し、これら上壁92および側壁94,94の前後方向の長さは、前記回路側端子14A(14B)の電子回路体本体10aからの突出寸法よりも長く設定されている。
そして、前記各壁92,94,96は、これら壁92,94,96で囲まれた領域に、前記ハウジング本体被覆部35が、この領域に配置された前記回路側端子14A(14B)と前記電気接触部24とが嵌合する嵌合位置(第1嵌合位置、第2嵌合位置)まで挿入される形状を有する。すなわち、前記嵌合領域被覆部90A(90B)の上壁92の下面と前記案内板96の上面との距離は、前記ハウジング本体被覆部35の高さ寸法以上に設定されている。また、前記嵌合領域被覆部90A(90B)の側壁94,94の左右に対向する面どうしの距離は、前記ハウジング本体被覆部35の左右両側壁35a,35a間の長さ寸法以上に設定されている。そして、前記嵌合領域被覆部90A(90B)の上壁92および側壁94,94の前後方向の長さ寸法は、前記ハウジング本体被覆部35の前後方向の長さとほぼ同等の長さに設定されており、各壁92,94,96で囲まれた領域および前記カバー80がベース部材50の載置面52上に載置された状態におけるこの載置面52と前記上壁92および側壁94,94で囲まれた領域には、前記ハウジング本体被覆部35が前記各壁92,94,96の後端部(前端部)で囲まれた挿入口96aから前後方向すなわち前記嵌合方向に沿って前記嵌合位置まで挿入される挿入空間が形成されている。
ここで、前記嵌合領域被覆部90A(90B)の上壁92の下面と前記案内板96の上面との距離は前記ハウジング本体被覆部35の高さ寸法とほぼ同等に設定されている。また、前記嵌合領域被覆部90A(90B)の側壁94,94の左右に対向する面どうしの距離は、前記ハウジング本体被覆部35の左右両側壁35a,35a間の長さ寸法とほぼ同等に設定されている。また、前記ハウジング本体32のうち前記鍔部33cが設けられた部分の高さ寸法は、前記嵌合領域被覆部90A(90B)の上壁92の下面と前記案内板96の上面との距離よりも大きく設定されている。
前記嵌合領域被覆部90A(90B)の左右両側壁94,94には、嵌合領域被覆部90A(90B)の内側面を構成する面すなわち右側壁における左側面および左側壁における右側面に、前記ハウジング本体被覆部35が前記嵌合位置にある状態で前記コネクタ被係止突起33aと係合するコネクタ係止孔94bが形成されている(図12および図13参照)。ここで、前記コネクタ被係止突起33aの突出寸法は、前記ハウジング本体被覆部35が、前記カバー80の嵌合領域被覆部90A(90B)内に挿入される際に、前記コネクタ係止孔94bの位置すなわち前記嵌合位置に移動するまでは前記嵌合領域被覆部90A(90B)の側壁94の内側面により押圧されて撓み変形する一方、このコネクタ係止孔94bの位置に移動すると弾性復帰してこのコネクタ係止孔94bと係合する寸法に設定されている。
前記嵌合領域被覆部90A(90B)の左右両側壁94,94には、下方に突出するカバー被係止突起94a,94aが設けられている。これらカバー被係止突起94a,94aは、前記ベース部材50のカバー係止孔54aと係合可能な形状を有する。詳細には、これらカバー被係止突起94aは、前記カバー係止孔54aに挿通されて、前記ベース部材50の下面に下方から当接する形状を有する。
前記端子隔離部93は、左右方向に延びる板状の連結部93aと、この連結部93aから下方に突出する複数の隔離突起93bとを有する。これら隔離突起93bは、前記嵌合領域被覆部90A(90B)内に前記回路側端子14A(14B)が収容された状態で回路側端子14A(14B)間に介在可能な形状を有する。具体的には、これら隔離突起93bは、前記回路側端子14A(14B)の左右方向の離間距離と同じ間隔で左右方向に配置されているとともに、前記状態で回路側端子14Aの上方の位置から下方の位置まで延びる形状を有する。本実施形態では、これら隔離突起93bは、前記状態で、前記電子回路体10の本体10aの回路側端子14A(14B)が突出する端面と接触し、この端面から回路側端子14A(14B)の突出方向に延びる形状を有する。
また、これら隔離突起93bは、前記組み付け状態でその先端部分が前記ハウジング本体32の各隔離用溝部32e内にそれぞれ配置される形状を有する。具体的には、前記ハウジング本体32は、その前後方向の寸法が、前記組み付け状態でその端子挿入方向前端面が前記電子回路体10の本体10aの端面から端子突出方向にわずかに離間する位置になるよう設定されている。そして、前記各隔離突起93bは、その前後方向の寸法が、前記隔離用溝部32eの前後方向の寸法とほぼ同等に設定されており、前記組み付け状態で、前記電子回路体10の本体10aの端面から前記隔離用溝部32eの内側まで延びる形状を有している。また、前記隔離突起93bは、前記隔離用溝部32e内に配置された状態においてこの隔離用溝部32eの内側面に沿って延びる外側面を有する。
前記嵌合領域被覆部90A(90B)の上壁92の下面には、前後方向すなわち前記嵌合方向に延びる溝部(案内部)92aが形成されている。この溝部92aは、その内側を前記スライド部33bが前後方向にスライド可能な形状を有しており、このスライド部33bひいては前記コネクタCA(CB)を前記嵌合方向に案内する。本実施形態では、前記スライド部33bと対応して、4本のスライド部33bが嵌合領域被覆部90A(90B)の上壁92の左右に離間する位置に設けられている。
次に、この電子回路ユニット1の製造方法すなわち組み付け方法を説明する。本実施形態では、図7に示す組み付け用治具100を用いてこの電子回路ユニット1を組み立てる。この組み付け用治具100は、その上面102に前記ベース部材50を載置可能な形状を有する。また、この組み付け用治具100は、前記ベース部材50が載置された状態でこのベース部材50のボルト挿通孔55A,55Bと対応する位置に、上面102から上方に突出する一対の仮係止突起105A,105Bを有する。これら仮係止突起105A,105Bは、前記ボルト60よりも小さい外径を有する。さらに、この組み付け用治具100は、その上面102に前記ベース部材50が載置された状態でこのベース部材50のカバー係止孔54aと対応する位置に、各カバー係止孔54aよりも孔径の大きな係止突起挿入孔104aを有する。この組み付け用治具100を用いた電子回路ユニット1の組付方法は次の工程を含む。
1)各コネクタCA,CBへの電線40の接続工程
この工程では、第1コネクタCA及び第2コネクタCBにそれぞれ電線40を接続する。具体的に、各電線40の端末に予め圧着された電線側端子20A,20Bを、前記端子収容室32a内にそれぞれ挿入するとともに前記ランス32bにより前記端子収容室32a内に係止する。その後、前記ハウジング本体32に前記リテーナ34を取付けて、前記電線側端子20A,20Bを端子収容室32a内に保持させる。
2)固定工程
この工程では、まず、図8に示すように、前記仮係止突起105A,105Bを前記ベース部材50のボルト挿通孔55A,55Bにそれぞれ挿入しつつこのベース部材50を前記組み付け用治具100の上面に載置して、ベース部材50を組み付け用治具100に仮係止する。このとき、前記ベース部材50の載置面52が上方を向くように前記ベース部材50を載置する。この状態において、前記係止突起挿入孔104aは、前記ベース部材50のカバー係止孔54aと合致する位置に配置される。
次に、図9に示すように、前記ベース部材50の載置面52上に前記電子回路体10を載置する。具体的には、前記仮係止突起105A,105Bを前記電子回路体10のボルト挿通孔17A,17Bにそれぞれ挿入しつつ、前記第1回路側端子14Aの配列方向および第2回路側端子14Bの配列方向が前記載置面52と平行になるように前記電子回路体10を載置面52上に載置する。ここで、前記仮係止突起105A,105Bが前記ボルト挿通孔17A,17Bに挿入されることで、前記電子回路体10は前記組み付け用治具100に仮係止される。
次に、図10に示すように、前記カバー80を前記ベース部材50の載置面52上に載置してこのベース部材50に固定する。具体的には、前記カバー80のボルト挿通孔85A,85Bに前記仮係止突起105A,105Bをそれぞれ挿入するとともに前記カバー80のカバー係止突起94aを前記ベース部材50のカバー係止孔54aおよび前記組み付け用治具100の係止突起挿入孔104aに挿入しつつ、前記カバー80を前記載置面52上に載置する。前述のように、前記係止突起挿入孔104aの孔径は前記カバー係止孔54aの孔径よりも大きく、前記カバー係止突起94aは前記ベース部材50よりも下方まで挿入される。そして、前記カバー係止突起94aは前記カバー係止孔54aに挿入されることで前記ベース部材50の下面に下方から当接し、この当接により前記カバー80は前記ベース部材50に固定される。本実施形態では、前記カバー80は、その本体被覆部82の各側壁82a,82b,84d、嵌合領域被覆部90A(90B)の各側壁94および案内板96の下端部全体が、前記載置面52と接触する状態で、前記載置面52上に載置される。
前記カバー80が前記ベース部材50の載置面52に載置されるのに伴い、前記電子回路体10の本体10aおよび電子回路体10の取付部材19は、前記カバー80の本体被覆部82により上方すなわち前記載置面52と反対側から覆われる。そして、前記第1回路側端子14Aは、前記カバー80の第1嵌合領域被覆部90Aにより前記載置面52と反対側から覆われ、前記第2回路側端子14Bは、前記カバー80の第2嵌合領域被覆部90Bにより前記載置面52と反対側から覆われる。また、図12に示すように、前記第1回路側端子14Aおよび第2回路側端子14B間には、前記端子隔離部93の隔離突起93bが、前記電子回路体10の本体10aの端部と接触する状態で配置される。
次に、前記カバー80、前記電子回路体10および前記ベース部材50の各ボルト挿通孔から前記仮係止突起105A,105Bを引き抜きつつ、前記組み付け用治具100から前記電子回路体10および前記カバー80が載置された前記ベース部材50を取り外す。
次に、図11に示すように、前記カバー80のボルト挿通孔85A,85B、前記電子回路体10のボルト挿通孔17A,17B、前記ベース部材50のボルト挿通孔55A,55Bにボルト60を挿通するとともにこのボルト60の端部にナットを装着して、このボルト60により前記電子回路体10および前記カバー80を互いに連結された状態で前記ベース部材50に固定する。
3)嵌合保持工程
この工程では、前記第1電線側端子20Aと第1回路側端子14Aとが嵌合していない離脱位置(第1離脱位置)にある第1コネクタCAを、前記カバー80の第1嵌合領域被覆部90Aと前記ベース部材50の載置面52との間に挿入して、前記第1回路側端子14Aと第1コネクタに保持されている第1電線側端子20Aとを嵌合させるとともに、この第1コネクタCAを前記カバー80に保持させる。同様に、前記第2電線側端子20Bと第2回路側端子14Bとが嵌合していない離脱位置(第2離脱位置)にある第2コネクタCBを、前記カバー80の第2嵌合領域被覆部90Bと前記ベース部材50の載置面52との間に挿入して、前記第2回路側端子14Bと第2コネクタCBに保持されている第2電線側端子20Bとを嵌合させるとともに、この第2コネクタCBを前記カバー80に保持させる。
具体的には、前記第1コネクタCAのハウジング本体被覆部35を前記第1嵌合領域被覆部90Aの挿入口96a内に配置した後、前記ハウジング本体被覆部35が前記嵌合位置に配置されるまで、前記各スライド部33bを前記溝部92aに沿って前方にスライドさせつつ前記第1コネクタCAを前方すなわち前記電子回路体10側に押圧し、前記第1コネクタCAの端子収容室32a内に前記第1回路側端子14Aを挿入して、第1回路側端子14Aと端子収容室32a内の電気接触部24とを嵌合させる。本実施形態では、前述のように、前記第1コネクタCAの前端面32cが前記電子回路体10の本体10aの端面と近接する位置に配置されるまで前記第1コネクタCAを押圧する。このとき、前記コネクタ被係止突起33a,33aは、前記第1嵌合領域被覆部90Aの側壁94,94の内側面により押圧されてハウジング本体被覆部35側に撓み変形した状態で前方に移動する。そして、前記コネクタ被係止突起33a,33aは、前記ハウジング本体被覆部35が前記嵌合位置に移動するのに伴い前記コネクタ係止孔94bの位置に配置されると弾性復帰してこのコネクタ係止孔94bと係合する。この係合により、前記第1コネクタCAはカバー80に保持される。また、このとき、前記第1コネクタCAの各隔離用溝部32e内には、前記隔離突起93bが、その外側面が隔離用溝部32eの内側面に沿う状態で配置される。
また、前記第2コネクタCBのハウジング本体被覆部35を前記第2嵌合領域被覆部90Bの挿入口96a内に配置した後、前記ハウジング本体被覆部35が前記嵌合位置に配置されるまで、前記各スライド部33bを前記溝部92aに沿って前方にスライドさせつつ前記第2コネクタCBを後方すなわち前記電子回路体10側に押圧し、前記第2コネクタCBの端子収容室32a内に前記第2回路側端子14Bを挿入して、第2回路側端子14Bと端子収容室32a内の電気接触部24とを嵌合させる。本実施形態では、前述のように、前記第2コネクタCBの前端面32cが前記電子回路体10の本体10aの端面と近接する位置に配置されるまで前記第2コネクタCBを押圧する。このとき、前記コネクタ被係止突起33a,33aは、前記第2嵌合領域被覆部90Aの側壁94,94の内側面により押圧されてハウジング本体被覆部35側に撓み変形した状態で後方に移動する。そして、前記コネクタ被係止突起33a,33aは、前記ハウジング本体被覆部35が前記嵌合位置に移動するのに伴い前記コネクタ係止孔94bの位置に配置されると弾性復帰してこのコネクタ係止孔94bと係合する。この係合により、前記第2コネクタCBはカバー80に保持される。また、このとき、前記第2コネクタCAの各隔離用溝部32e内には、前記隔離突起93bが、その外側面が隔離用溝部32eの内側面に沿う状態で配置される。
ここで、本実施形態では、前述のように、嵌合領域被覆部90A(90B)の上壁92の下面と前記案内板96の上面との距離がハウジング本体被覆部35の高さ寸法とほぼ同等に設定されている。従って、前記コネクタCA(CB)は、前記スライド部33が前記溝部92aに沿って前方にスライドするとともにその下面が前記案内板96に沿って前方にスライドすることで、各端子収容室32aひいては各電気接触部24が対応する回路側端子14A(14B)と対応する位置に精度よく配置される。
また、本実施形態では、前記回路側端子14A(14B)間に前記端子隔離部93の隔離突起93bが配置されており、この隔離突起93bにより回路側端子14A(14B)の変形が抑制されるので、これら回路側端子14A(14B)と電線側端子20A(20B)とをより確実に嵌合させることができる。
前記第1コネクタCAおよび前記第2コネクタCBが前記カバー80により保持された組み付け完了状態において、前記第1コネクタCAのハウジング本体被覆部35ひいてはこのハウジング本体被覆部35に収容された第1電線側端子20Aの電気接触部24と前記第1回路側端子14Aとの嵌合領域は、前記第1嵌合領域被覆部90Aにより前記載置面52と反対側から覆われる。また、前記第2コネクタCBのハウジング本体被覆部35ひいてはこのハウジング本体被覆部35に収容された前記第2電線側端子20Bの電気接触部24と前記第2回路側端子14Bとの嵌合領域は、前記第2嵌合領域被覆部90Bにより前記載置面52と反対側から覆われる。また、前記状態において、前記カバー80の第1嵌合領域被覆部90Aの前記挿入口96aが開口する前端部は、前記第1コネクタCAの鍔部33cの端子挿入方向前端面を含む前記第1コネクタCAのハウジング本体被覆部35よりも端子挿入方向後側の部分の端子挿入方向前端面により後方から覆われる。そして、前記カバー80の第2嵌合領域被覆部90Bの前記挿入口96aが開口する後端部は、前記第2コネクタCAの鍔部33cの端子挿入方向前端面を含む前記第2コネクタCAのハウジング本体被覆部35よりも端子挿入方向後側の部分の端子挿入方向前端面により前方から覆われる。
以上により、前記電子回路ユニット1の組み付けは完了する。
この電子回路ユニット1では、前記ベース部材50の載置面52と前記カバー80の嵌合領域被覆部90A,90Bとにより前記電線側端子20A,20Bと回路側端子14A,14Bの嵌合領域が両側から覆われており、電子回路体10とこれに結合されるコネクタCA,CBに加えて、前記嵌合領域被覆部90A,90Bを有するカバー80を設けるという構成で、電子回路ユニット1が自動変速機のケース内に収容された使用状態において、このケース内を流れるオイル内の異物が前記嵌合領域ひいては各端子間に混入するのを有効に抑止し、この異物を媒体とする回路間の短絡といったトラブルの防止を可能にする。換言すれば、この電子回路ユニット1では、自動変速機のケース内に存在する異物に起因するトラブルを簡素な構造で抑止しつつ(具体的には安価な構造で異物の進入を防止しつつ)、電子回路ユニット1と電線(例えば耐熱電線)40とを接続することができる。
特に、前記カバー80は前記電子回路体10の本体10aを覆う本体被覆部81を有し、前記嵌合領域被覆部90A,90Bは前記本体被覆部81から回路側端子14A,14Bの突出方向に延びる形状を有しているので、前記電子回路体10の本体10a側から前記嵌合領域側へ前記異物が入り込むのが有効に抑止される。
さらに、前記カバー80には前記コネクタCA,CBのカバー被係止突起94aを係止するカバー係止孔94a,94bが設けられているので、このカバー80により前記異物の進入を抑制しつつ前記コネクタCA,CBを前記嵌合位置に保持することができる。
また、本実施形態に係る電子回路ユニット1では、前記嵌合領域被覆部90A,90Bと前記ベース部材50の載置面52との間に前記回路側端子14A,14Bが収容されるとともに、前記嵌合領域被覆部90A,90Bと前記ベース部材50の載置面52との間にこの収容されている回路側端子14A,14Bに対して前記コネクタCA,CBが前記嵌合位置まで挿入可能な挿入空間が形成されているので、前記電子回路体10および前記カバー80を前記ベース部材50に固定した後、前記コネクタCA,CBを前記挿入空間に挿入するという簡単な手順で、端子どうしを確実に嵌合させることができるとともにこの嵌合領域を確実に覆うことができる。
ここで、前記案内板96は省略可能である。ただし、この案内板96を設けて前記コネクタCA,CBをこの案内板96の上面に沿って前記挿入空間に挿入すれば、コネクタCA,CBをより容易にかつ確実に前記嵌合位置に配置することができる。同様に、前記溝部92aおよびこの溝部92a内をスライドするスライド部33bは省略可能であるが、これらを設けておけば、溝部92aにより前記コネクタCA,CBが前記嵌合位置に案内されて前記コネクタCA,CBをより容易にかつ確実に前記嵌合位置に配置することができる。
また、前記端子隔離部93は省略可能である。ただし、この端子隔離部93を設け、この端子隔離部93を前記回路側端子14A,14Bの間に介在させれば、これら回路側端子14A,14B同士の短絡をより確実に抑制することができる。また、回路側端子14A,14Bに電線側端子20A,20Bを嵌合させる際に、これら端子隔離部93により回路側端子14A,14Bの変形が抑制されるので、前記嵌合をより確実に行なうことができる。特に、本実施形態のように、前記端子隔離部93が電子回路体10の本体10aの端面と接触し、この端面から端子突出方向に延びていれば、この端面に沿って異物等が端子間に介在するのが抑止される。
また、前記ハウジング本体32に形成された前記隔離用溝部32eは省略可能である。ただし、前記隔離用溝部32eを設け、前記隔離突起93bをこの隔離用溝部32e内にその外側面がこの隔離用溝部32eの内側面に沿う状態で配置すれば、隣合う端子間のハウジング本体32の端面32cに沿う方向の距離が大きくなるため、端子同士の短絡がより確実に抑制される。すなわち、各端子間には、前記隔離用溝部32eと隔離突起93bとによりいわゆるラビリンス構造が形成されて、前記異物等は、前記隔離用溝部32eと隔離突起93bとの間の隙間を通過せねば他の端子側へ進入することができないため、この進入がより確実に抑止される。
また、前記カバー80に前記コネクタCA,CBを保持させる構造は前記に限らない。ただし、前記カバー80の嵌合領域被覆部90A,90Bの内側面にコネクタ係止孔94bを設けるとともに、前記コネクタハウジング30A,30Bのハウジング本体被覆部35に、このハウジング本体被覆部35から外側に突出するとともにこの突出する向きと反対の向きに撓み変形可能であって、その突出寸法が前記コネクタ係止孔94bと係合する係合位置に到達するまでは前記嵌合領域被覆部90A,90Bの内側面によって押圧されて撓み変形する一方前記コネクタ係止孔94bと係合する位置に到達すると弾性復帰して前記コネクタ係止孔94bと係合する寸法に設定されたコネクタ被係止突起33a,33bを設ければ、このコネクタ被係止突起33a,33bを撓み変形させつつコネクタCA,CBを前記挿入空間に挿入するという簡単な手順で、各端子を嵌合させつつ前記コネクタ被係止突起33a,33bと前記コネクタ係止孔94bとを係合させてコネクタCA,CBを嵌合位置に保持することができる。
また、前記ベース部材50に前記電子回路体10と前記カバー80とを固定する構造は前記のように共通のボルト60を同じ位置に配置されるボルト挿通孔17A,17B,85A,85Bに挿通して締結する構造に限らない。例えば、前記電子回路体10とカバー80とを異なるボルトによりそれぞれ異なる位置で前記ベース部材50に固定してもよい。ただし、共通のボルト60によりこれら電子回路体10とカバー80とを固定する構造を用いれば、複数のボルトを用いる場合に比べて部品点数を削減することができるとともに組み付け手間を抑えることができる。
また、前記電子回路ユニット1を組み付ける方法は前記に限らない。例えば、前記組み付け用治具100を用いずに前記電子回路ユニット1を組みつけてもよい。すなわち、前記実施形態に係る組み付け方法において、前記ベース部材50および前記電子回路体10を前記組み付け用治具100に仮係止する工程と、前記カバー80のボルト挿通孔85A,85Bni前記仮係止突起105A,105Bを挿入する工程とを省略してもよい。ただし、前記組み付け用治具100を用いてこの組み付け用治具100の前記仮係止突起105A,105Bを前記ベース部材50および前記電子回路体10のボルト挿通孔にそれぞれ挿入して前記組み付け用治具100にベース部材50および電子回路体10を仮係止するとともにカバー80のボルト挿通孔に前記仮係止突起105A,105Bを挿入すれば、これらベース部材50、電子回路体10およびカバー80の位置精度を高めることができ、前記カバー80を前記回路側端子14A,14Bひいては前記嵌合領域を覆う位置により確実に配置することができる。
また、前記ベース部材50の形状は適宜設定可能である。この形状は、自動変速機のケース内における電子回路ユニットの取付部位に応じて適宜好適なものに変更することができる。
例えば、図14に示すベース部材50の形状は、図15に示すようなバルブユニット70の複雑な形状の上面に電子回路ユニットが取付けられることを考慮して設定されたものである。このベース部材50は、前記電子回路体10および両コネクタCA,CBが載置される本体部分に加え、当該本体部分から互いに異なる方向に膨出する取付部154B,155及び位置決め片156を有する。取付部154Bには、取付用のボルトが挿通されるボルト挿通孔154bが貫設され、取付部155には、同様の複数のボルト挿通孔155aが設けられている。位置決め片156は、バルブユニット70の特定部位に当接することにより、当該バルブユニット70に対する電子回路ユニット1の位置を安定させる。
CA 第1コネクタ
CB 第2コネクタ
10 電子回路体
10a 電子回路体の本体
14A 第1回路側端子
14B 第2回路側端子
17A,17B 電子回路体のボルト挿通孔(固定部材挿入孔)
19A,19B 電子回路体の取付部
20A 第1電線側端子
20B 第2電線側端子
24 電気接触箱(嵌合部)
30A 第1コネクタハウジング
30B 第2コネクタハウジング
32 ハウジング本体
32a 端子収容室
32c 隔離用溝部(溝部)
33a コネクタ被係止突起(被係止突起)
40 電線
50 ベース部材
52 載置面
60 ボルト(固定部材)
80 カバー
81 本体被覆部
90A 第1嵌合領域被覆部
90B 第2嵌合領域被覆部
93 端子隔離部
94b コネクタ係止孔(係止孔、コネクタ保持部)
92a 溝部(案内部)
84A,84B カバーの取付部
85A,85B カバーのボルト挿通孔(固定部材挿入孔)
96 案内板(案内部)

Claims (12)

  1. 車両用自動変速機のケース内に設けられる電子回路ユニットであって、
    電子回路を内蔵する本体及びこの本体から外向きに突出する複数の回路側端子を含み、前記各回路側端子が共通の方向に突出する電子回路体と、
    複数の電線の端末にそれぞれ固定されて前記各回路側端子に嵌合可能な嵌合部を有する複数の電線側端子とこれら電線側端子を前記回路側端子の配列に対応する配列で保持するコネクタハウジングとを有するコネクタと、
    前記電子回路体および前記コネクタを載置するための載置面を有し、当該載置面上に前記電子回路体が固定されるベース部材と、
    前記載置面上に載置されて前記ベース部材に固定されるカバーとを備え、
    前記カバーは、当該カバーおよび前記電子回路体が前記載置面上に載置されるとともに前記回路側端子と前記嵌合部とが嵌合した組み付け状態で前記電子回路体の本体を前記載置面と反対の側から覆う本体被覆部と、前記本体被覆部から前記回路側端子の突出方向に延びて前記組み付け状態で前記回路側端子と前記嵌合部との嵌合領域を前記載置面と反対の側から覆う嵌合領域被覆部と、前記組み付け状態で前記コネクタを前記回路側端子と前記嵌合部とが嵌合する嵌合位置に保持するコネクタ保持部とを有することを特徴とする車両用自動変速機に設けられる電子回路ユニット。
  2. 請求項1に記載の車両用自動変速機に設けられる電子回路ユニットにおいて、
    前記電子回路体は、前記回路側端子と前記嵌合部の嵌合方向と当該回路側端子の突出方向とが一致する形状を有し、
    前記嵌合領域被覆部は、前記電子回路体および前記カバーが前記載置面上に載置され、かつ、前記コネクタが前記嵌合部と前記回路側端子とが嵌合しない離脱位置にある状態で、前記回路側端子を前記ベース部材の載置面と反対の側から覆うとともに当該嵌合領域被覆部と前記載置面との間に前記コネクタが前記嵌合方向に沿って前記離脱位置から前記嵌合位置まで挿入可能な挿入空間が形成される形状を有することを特徴とする車両用自動変速機に設けられる電子回路ユニット。
  3. 請求項2に記載の車両用自動変速機に設けられる電子回路ユニットにおいて、
    前記カバーは、前記コネクタが前記嵌合領域被覆部と前記載置面との間に挿入される際に当該コネクタを前記嵌合方向に沿って前記嵌合位置方向に案内する案内部を有することを特徴とする車両用自動変速機に設けられる電子回路ユニット。
  4. 請求項2または3に記載の車両用自動変速機に設けられる電子回路ユニットにおいて、
    前記カバーは、前記回路側端子どうしの間にそれぞれ介在する端子隔離部を有することを特徴とする車両用自動変速機に設けられる電子回路ユニット。
  5. 請求項4に記載の車両用自動変速機に設けられる電子回路ユニットにおいて、
    前記コネクタハウジングは、前記電線側端子間に設けられて前記組み付け状態で前記電子回路体の本体のうちの前記回路側端子間の部分と対向する対向面を有し、
    前記対向面は、その少なくとも一部が前記回路側端子の突出方向に凹む溝部を構成する形状を有し、
    前記端子隔離部は、前記組み付け状態でその少なくとも一部が前記溝部内に配置されるように前記対向面の電子回路体側の端部あるいはこの端部よりも電子回路体側の位置から前記対向面側に延びる形状を有するとともに、当該溝部の内側面に沿って延びる外側面を有することを特徴とする車両用自動変速機に設けられる電子回路ユニット。
  6. 請求項2〜5のいずれかに記載の車両用自動変速機に設けられる電子回路ユニットにおいて、
    前記コネクタハウジングは、前記嵌合領域被覆部に覆われる部分に設けられて、当該嵌合領域被覆部の内側面に向かって突出するとともに当該突出する向きと反対の向きに撓み変形可能な被係止突起を有し、
    前記嵌合領域被覆部の内側面には、前記コネクタ保持部として、前記コネクタが前記嵌合位置にある状態で前記被係止突起と係合可能な係止孔が形成されており、
    前記被係止突起の突出寸法は、前記コネクタが前記嵌合領域被覆部と前記載置面との間に挿入される際に、当該被係止突起が前記係止孔と係合する位置に到達するまでは前記嵌合領域被覆部の内側面によって押圧されて撓み変形する一方前記係止孔と係合する位置に到達すると弾性復帰して前記係止孔と係合する寸法に設定されていることを特徴とする車両用自動変速機に設けられる電子回路ユニット。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の車両用自動変速機に設けられる電子回路ユニットにおいて、
    前記電子回路体および前記カバーをまとめて前記ベース部材に固定するための固定部材を備え、
    前記電子回路体および前記カバーは、それぞれ、前記固定部材が挿通可能な固定部材挿通孔が形成された取付部を有し、
    前記電子回路体および前記カバーが前記ベース部材に固定された状態で、これらの取付部同士が前記ベース部材の載置面に対して直交する方向に重なり合い、かつ、各取付部に形成された前記固定部材挿通孔どうしが合致することを特徴とする車両用自動変速機に設けられる電子回路ユニット。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の車両用自動変速機に設けられる電子回路ユニットにおいて、
    前記電子回路体は、前記載置面に載置された状態で、前記回路側端子の端子配列方向と前記ベース部材の載置面とが略平行となる形状を有し、
    前記コネクタ保持部は、前記電線側端子の配列方向が前記載置面と略平行となる姿勢で前記コネクタを保持することを特徴とする車両用自動変速機に設けられる電子回路ユニット。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の車両用自動変速機に設けられる電子回路ユニットにおいて、
    前記電子回路体は、前記回路側端子として、当該電子回路体の本体から共通の第1突出方向に突出する複数の第1回路側端子と、当該第1突出方向と反対の第2突出方向に突出する複数の第2回路側端子とを含み、
    前記コネクタとして、複数の電線の端末にそれぞれ固定されて前記各第1回路側端子に嵌合可能な第1嵌合部を有する複数の第1電線側端子とこれらの第1電線側端子を前記第1回路側端子の配列に対応する配列で保持する第1コネクタハウジングとを有する第1コネクタと、複数の電線の端末にそれぞれ固定されて前記各第2回路側端子に嵌合可能な第2嵌合部を有する複数の第2電線側端子とこれらの第2電線側端子を前記第2回路側端子の配列に対応する配列で保持する第2コネクタハウジングとを有する第2コネクタとを備え、
    前記カバーは、前記嵌合領域被覆部として、前記本体被覆部から前記第1突出方向に延びて、当該カバーおよび前記電子回路体が前記載置面上に載置されるとともに前記第1回路側端子と前記第1嵌合部とが嵌合した第1組み付け状態で、前記第1回路側端子と前記第1嵌合部との嵌合領域を前記載置面と反対の側から覆う第1嵌合領域被覆部と、前記本体被覆部から前記第2突出方向に延びて、当該カバーおよび前記電子回路体が前記載置面上に載置されるとともに前記第2回路側端子と前記第2嵌合部とが嵌合した第2組み付け状態で、前記第2回路側端子と前記第2嵌合部との嵌合領域を前記載置面と反対の側から覆う第2嵌合領域被覆部とを備え、前記コネクタ保持部として、前記第1組み付け状態で前記第1コネクタを前記第1回路側端子と前記第1嵌合部とが嵌合する第1嵌合位置に保持する第1コネクタ保持部と、前記第2組み付け状態で前記第2コネクタを前記第2回路側端子と前記第2嵌合部とが嵌合する第2嵌合位置に保持する第2コネクタ保持部とを備えることを特徴とする車両用自動変速機に設けられる電子回路ユニット。
  10. 請求項9に記載の車両用自動変速機に設けられる電子回路ユニットにおいて、
    前記第1突出方向と前記第1回路側端子と前記第1嵌合部との嵌合方向とが一致しており、
    前記第2突出方向と前記第2回路側端子と前記第2嵌合部との嵌合方向とが一致しており、
    前記第1嵌合領域被覆部は、前記電子回路体および前記カバーが前記載置面上に載置され、かつ、前記第1コネクタが前記第1嵌合部と前記第1回路側端子とが嵌合しない第1離脱位置にある状態で、前記第1回路側端子を前記載置面と反対の側から覆うとともに当該第1嵌合領域被覆部と前記載置面との間に前記第1コネクタが前記第1突出方向に沿って前記第1離脱位置から前記第1嵌合位置まで挿入可能な挿入空間が形成される形状を有し、
    前記第2嵌合領域被覆部は、前記電子回路体および前記カバーが前記載置面上に載置され、かつ、前記第2コネクタが前記第2嵌合部と前記第2回路側端子とが嵌合しない第2離脱位置にある状態で、前記第2回路側端子を前記載置面と反対の側から覆うとともに当該第2嵌合領域被覆部と前記載置面との間に前記第2コネクタが前記第2突出方向に沿って前記第2離脱位置から前記第2嵌合位置まで挿入可能な挿入空間が形成される形状を有することを特徴とする車両用自動変速機に設けられる電子回路ユニット。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の車両用自動変速機に設けられる電子回路ユニットを製造するための方法であって、
    前記電子回路体を前記載置面上に載置した後、前記カバーを、前記カバーの本体被覆部が前記電子回路体の本体を前記載置面と反対の側から覆うとともに前記カバーの嵌合領域被覆部が前記回路側端子を前記載置面と反対の側から覆う位置で、前記載置面上に載置するとともに、これら電子回路体およびカバーを前記載置面上に載置された状態で前記ベース部材に固定する固定工程と、
    前記コネクタを、前記カバーの嵌合領域被覆部と前記載置面との間に前記嵌合部と前記回路側端子とが嵌合する嵌合位置まで挿入してこれらを嵌合させ、前記コネクタ保持部により当該コネクタを前記嵌合位置に保持させる嵌合保持工程とを含むことを特徴とする車両用自動変速機に設けられる電子回路ユニットの製造方法。
  12. 請求項11に記載の車両用自動変速機に設けられる電子回路ユニットの製造方法において、
    前記ベース部材および前記電子回路体を仮係止可能な仮係止部材を有する組み付け用治具を用い、
    前記ベース部材、前記電子回路体および前記カバーは、それぞれ、前記仮係止部材が挿通可能な挿通穴が形成された取付部を有し、
    前記固定工程は、前記ベース部材の取付部の挿通孔に前記仮係止部材を挿入して当該ベース部材を前記組み付け用治具に仮係止する工程と、前記電子回路体をその取付部の挿通孔に前記仮係止部材を挿入しつつ前記組み付け用治具に仮係止されたベース部材の載置面上に載置する工程と、前記カバーの取付部の挿通孔に前記仮係止部材を挿入しつつ当該カバーを前記仮係止されたベース部材に固定する工程と、前記ベース部材、前記電子回路体および前記カバーの各挿通孔から前記仮係止部材を抜いて前記組み付け用治具から前記電子回路体および前記カバーが載置された前記ベース部材を取り外す工程と、前記各挿通孔に固定部材を挿通して当該固定部材により前記電子回路体と前記カバーとを前記ベース部材に固定する工程とを含むことを特徴とする車両用自動変速機に設けられる電子回路ユニットの製造方法。
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