JP2012056355A - 車両車室用補助構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の車室全体の望ましい補強をとくに軽量性や成形性に優れた繊維強化樹脂を用いて補強し、併せて同時に望ましい構造補充も可能とし、車室内の乗員の安全性を容易に確保可能で、優れた量産性、製造コストの低減を図ることも可能な車両車室用補助構造体を提供する。
【解決手段】車室構造体に接合されて車室の構造を補充・補強する補助構造体2であって、少なくとも、車両前後方向に向かう方向に開口され車室の横断面全体にわたって広がる主開口部を有し、該主開口部周りに環状に連続して延びる環状壁4を有し、該環状壁4に連接され該環状壁4から車両前後方向に延びる車室構造体との接合壁を有し、これら構造体構成部分の全体が繊維強化樹脂で一体に構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、乗用車を代表とする車両の車室の構造を補充・補強する補助構造体に関し、とくに、車室内の乗員の保護性能を容易に大幅に向上可能な車両車室用補助構造体に関する。
電気自動車や燃料電池車、ハイブリッドカー等では、車両走行用の動力源に電気モータの使用が可能であり、電気モータは車両搭載位置上の自由度が高いことから、車体設計の自由度が大幅に向上する。そのため、車室を構成するための車室骨格構造体の形状や構造の自由度も大きく増大する。また、このような車両走行用の動力源に電気モータの使用を可能とした自動車は、総合的にみて二酸化炭素の排出量が少なく、地球環境適応型の車両として注目されている。とくに近年、LCA(Life Cycle Assessment)の考え方も取り入れられ、材料も含めた車両製造段階から車両使用時、廃車までのライフ全体での二酸化炭素排出量の低減が評価されつつある。
一方で、自動車には、基本的な要求仕様として、衝突時やロールオーバー時等の乗員の安全性を確保するための構成と、燃費向上等のための車体の軽量化と、優れた量産性や製造コスト低減等が求められる。乗員の安全性向上のための構造としては、例えば、乗員の居空間である車室に対しては極力変形を抑制可能な剛構造とすることが基本的に要求され、衝突時(前突、後突および側突時等)やロールオーバー時などにおける外部からの衝撃荷重の車室内への影響を最小限に抑えるための設計が求められる。
車体の軽量化を含めて衝突時等の乗員の安全性を確保するための構成として、例えば車体骨格部を繊維強化樹脂で構成した構造が提案されている(例えば、特許文献1)。この特許文献1に開示されている構造は、車体の下部を構成する車体骨格部と車室部を独立に形成し、車体骨格部を繊維強化複合材料で形成してその部分に衝撃エネルギー吸収性能を持たせるようにしたものである。
ところが、この特許文献1に開示されている構造では、車体骨格部と車室部が独立に形成される構成であるため、生産性、とくに量産性の改善には限界がある。したがって、製造コスト低減上は格別有利な構成とはなっていない。また、車室部の下部に位置する車体骨格部に対しては、衝撃エネルギー吸収等のための構造上の工夫が加えられているものの、車室部に対しては、乗員の安全性向上のための、極力変形を抑制可能な剛構造構成などの工夫は格別には配慮されていない。すなわち、車室内の乗員に対しては、車体骨格部による衝撃エネルギー吸収によって安全性を確保する配慮はなされているものの、車室の変形の抑制や外部から車室内への荷重伝達抑制によって乗員の安全性を確保するという面からは、十分に配慮された構造とは言えない。また、通常の金属製の車体において車室構成部を補強しようとすると、補強部品の組み立てや溶接等による接合に多大な手間を要し、かつ、繊維強化樹脂のような成形による連続性は期待できないから、軽量化は難しい。
特開2010−23706号公報
上記特許文献1のように、車室部の下部に位置する車体骨格部(下部ベース部)に繊維強化複合材料を用いてその特徴を活かすようにした構造は知られているが、とくに車室内の乗員の安全性を向上するという面から、車室構造の補強をはかるようにした構造、とくに軽量性や成形性に優れた繊維強化樹脂を用いて車室の基本構造部分を補強しようとした構造は知られていない。
そこで本発明の課題は、車両の車室全体の望ましい補強をとくに軽量性や成形性に優れた繊維強化樹脂を用いて補強し、併せて同時に望ましい構造補充も可能とし、とくに、動力源に電気モータの使用を可能とした自動車における車体設計の自由度の増大も考慮することを前提とした新規なコンセプトに基づいて、乗員の安全性確保を容易に第1に設計考慮条件とすることが可能な、しかも、優れた量産性、製造コストの低減を図ることも可能な車両車室用補助構造体を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る車両車室用補助構造体は、車両の車室を構成するための車室構造体に接合されて車室の構造を補充・補強する補助構造体であって、少なくとも、車両前後方向に向かう方向に開口され車室の横断面全体にわたって広がる主開口部を有し、該主開口部周りに環状に連続して延びる環状壁を有し、該環状壁に連接され該環状壁から車両前後方向に延びる前記車室構造体との接合壁を有し、これら構造体構成部分の全体が繊維強化樹脂で一体に構成されていることを特徴とするものからなる。
このような本発明に係る車両車室用補助構造体においては、車室の構造を補強する補助構造体が、主開口部周りに環状に連続して延びる環状壁を有し、この環状壁は、例えば車室における車両前後方向中央部にて車室を全周にわたって囲むようにフープ状に配置されることができるので、とくに車両のロールオーバー時などには、この環状壁によって車室内への外部荷重の伝達を適切に抑制することが可能になり、乗員の安全性を適切に確保することができる。また、側突等の場合にも、環状壁が車室内への外部荷重の伝達を適切に抑制することになるので、同様に乗員の安全性を適切に確保することができる。この環状壁は車室の横断面全体にわたって広がる主開口部の周りに環状に形成されるものであるから、居空間としての車室形成に対しては基本的に障害とはならず、容易に設置できる。また、この環状壁を備えた補助構造体は、車室構造体に接合されるので、車室、ひいては車両全体に対する固定強度は容易に十分に高く確保できる。そして、この環状壁と接合壁とを含む補助構造体の構成部分の全体が繊維強化樹脂で一体に構成されているので、軽量性を確保できることに加え、補助構造体全体として十分な強度、剛性に容易に設定でき、しかも、一体成形すれば、とくに各部を同時成形する一発成形すれば、生産性の向上、とくに優れた量産性と、製造コストの低減も同時にはかることが可能である。さらに前述したように、動力源に電気モータの使用を可能とした自動車においては車体設計の自由度が大きく増大しているので、この利点を補助構造体の設計の自由度にも反映させることができ、それによって簡素な形状の補助構造体にて効率よく所望の車室構造の補充・補強を達成でき、かつ、補助構造体成形の際の脱型等の容易化も可能になり、一層生産性等の向上をはかることも可能である。
上記本発明に係る車両車室用補助構造体においては、上記補助構造体は、上記車室構造体の後部側に接合される後部側補助構造体として構成することもできるし、車室構造体の前部側に接合される前部側補助構造体として構成することもできるし、車室構造体の後部側に接合される後部側補助構造体と前部側に接合される前部側補助構造体の両方を含むように構成することもできる。
補助構造体が、車室構造体の後部側に接合される後部側補助構造体として構成される場合には、該後部側補助構造体は、上記環状壁から後部側に向かい上記車室構造体の形状に沿って湾曲して延びる湾曲壁(例えば、半円状に延びる湾曲壁)を有する構造に構成することが好ましい。この場合、湾曲壁の車両幅方向両側に開口部が形成されている構造を採用することができ、それによって、補強上必要な壁部は存在するが、極力壁部を少なくした、軽量で簡素な構造を達成できる。また、一体成形を考慮すると、主開口部に加え、このような異なる方向への開口部を複数形成しておけば、脱型等の容易化をはかることが可能になり、製造がより容易化される。
また、本発明では上記車室構造体の構造はとくに限定されないが、例えば、車室構造体に車両前後方向に延びる補強立壁であるキールが設けられていり場合には、上記湾曲壁がそのキールと一体に接合されている構成とすることが可能であり、これによって、補助構造体と車室構造体との接合をより強化なものとして、車室構造体を含めた高強度、高剛性の一体化構造体として構成可能となる。
また、補助構造体が、車室構造体の前部側に接合される前部側補助構造体として構成される場合には、該前部側補助構造体は、上記車室構造体を幅方向に横断して延びる横断壁を有することが好ましい。このような横断壁は、補助構造体全体の剛性を向上させるとともに、車室構造体との接合強度を向上でき、さらに、例えば、インスツルメントパネル近傍における車室構造体の補強機能も果たすことが可能になる。
また、補助構造体として、車室構造体の後部側に接合される後部側補助構造体と前部側に接合される前部側補助構造体の両方を含む場合には、該後部側補助構造体と前部側補助構造体の環状壁間が車両前後方向に延びる連結壁により一体に連結されている構造とすることが可能である。このような連結壁を備えた構造では、前後補助構造体の環状壁による車室補強機能を連結壁を付加することによってさらに補強することが可能になるとともに、例えば、この連結壁を、ウイングタイプドアのヒンジ取付け部を構成しているものとしても構成でき、車室構造に要求される付加構造部の補充機能を併せて担わせることも可能になる。
また、いずれのタイプの補助構造体の場合にあっても、本発明に係る車両車室用補助構造体においては、上記環状壁が、ドア(ウイングタイプではなく通常タイプのドア)のヒンジ取付け部を構成している構造とすることが可能である。このような構造においても、環状壁に、車室構造に要求される付加構造部の補充機能を併せて担わせることが可能になる。さらに、オープンカータイプの車両にあっては、とくに前部側補助構造体を含む場合、その補助構造体の一部、とくに上記環状壁の上部側部分を、窓枠として機能させることも可能である。
また、本発明においては、上記車室構造体の構成はとくに限定されないが、車室構造体も繊維強化樹脂で一体に構成されたものからなる場合、繊維強化樹脂からなる補助構造体との接合が容易化され、生産性が一層向上されるとともに、接合強度の向上も可能になる。車室構造体は、実質的にその全体が一体に構成されたものであってもよく、分割された部分が接合されるタイプのものであってもよい。
なお、本発明において、補助構造体や車室構造体に使用される繊維強化樹脂の強化繊維としては、とくに限定されず、炭素繊維やガラス繊維、アラミド繊維などを使用でき、さらにこれら強化繊維を組み合わせたハイブリッド構成の採用も可能である。また、繊維強化樹脂のマトリックス樹脂としても、とくに限定されず、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂のいずれも使用可能である。使用可能な熱硬化性樹脂としては、代表的にはエポキシ樹脂が挙げられる。熱硬化性樹脂を用いる場合の成形には、RTM(Resin Transfer Molding)やプリプレグを用いたプレス成形等の成形方法の適用が可能である。熱可塑性樹脂の場合には、上記成形法に加えて、射出成形の適用も可能である。使用可能な熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリアミド(ナイロン6、ナイロン66等)、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等)、ポリカーボネート、ポリアミドイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリスチレン、ABS、液晶ポリエステルや、アクリロニトリルとスチレンの共重合体等を用いることができる。これらの混合物でもよい。また、ナイロン6とナイロン66との共重合ナイロンのように共重合したものであってもよい。さらに得たい成形品の要求特性に応じて、難燃剤、耐候性改良剤、その他酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、着色剤、相溶化剤、導電性フィラー等を添加しておくことができる。
このように、本発明に係る車両車室用補助構造体によれば、車両の車室全体の望ましい補強を軽量性や成形性に優れた繊維強化樹脂からなる一体構成の補助構造体によって効率よく達成でき、とくにロールオーバーや側突に対する乗員の安全性確保のための優れた剛構造の車室を容易にかつ確実に形成できる。また、補助構造体に必要に応じて車室構造に要求される機能を容易に付加、補充できる。さらに、本発明に係る車両車室用補助構造体は、製造や組み込み性に優れ、量産性にも優れているので、低コストで製造することが可能である。
本発明の一実施態様に係る車両車室用補助構造体を車室構造体に組み込んだ状態の概略縦断面図である。 図1の補助構造体の斜視図である。 本発明の別の実施態様に係る車両車室用補助構造体を車室構造体に組み込んだ状態の概略縦断面図である。 図3の補助構造体の例を示す斜視図である。 本発明のさらに別の実施態様に係る車両車室用補助構造体を車室構造体に組み込んだ状態の概略縦断面図である。 図5の補助構造体の斜視図である。
以下に、本発明の望ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施態様に係る車両車室用補助構造体を車室構造体に組み込んだ状態を示している。図1において、1は、車両の車室を構成するための車室構造体、とくにルーフ部を除く部分を構成する車室構造体を示しており、この車室構造体1の車両前後方向(矢印方向)の後部側に、本実施態様ではその内側から、本発明の一実施態様に係る車両車室用補助構造体2が組み込まれ、車室構造体1に接合されて車室の構造が補充・補強されている。補助構造体2は、図2にも示すように、車両前部側に向かって開口し車室の横断面全体にわたって広がる主開口部3を有し、該主開口部3周りに環状に連続して延びるとともに上下方向に延びる環状壁4を有している。また、補助構造体2は、環状壁4に連接され該環状壁4から車両後部側に向かって車室構造体1の形状に沿って半円状に湾曲して延びる湾曲壁5を有しており、この湾曲壁5と環状壁4の下部側に連接された下部壁6が、さらには環状壁4の下部側部分が、車室構造体1との接合壁7を構成している。図2に示す補助構造体2の構成部分の全体が繊維強化樹脂(例えば、炭素繊維強化樹脂)で一体に構成されており、本実施態様では一体成形、とくに各部を実質的に同時に成形する一発成形により成形されている。
前記湾曲壁5の車両幅方向両側には開口部8、9が形成されており、湾曲壁5の後端部には、面積が拡大された拡大部10が形成されている。図1に示すように車室構造体1に車両前後方向に延びる補強立壁であるキール11が設けられている場合には、湾曲壁5がキール11と一体に接合されていることが好ましく、とくに、拡大部10でキール11と強固に接合されていることが好ましい。
このような本実施態様に係る構成においては、主開口部3周りに環状に連続して延びる環状壁4により、車室の望ましい剛構造の構成が可能になり、車室内への外部荷重の伝達、例えばロールオーバー時や側突時等における外部からの衝撃荷重を、適切に抑制することが可能になって、乗員の安全性を適切に確保することができる。この環状壁5は接合壁7とともに車室構造体1に一体的に接合されるので、車室、ひいては車両全体に対する固定強度は容易に十分に高く確保される。そして、この環状壁4と接合壁7とを含む補助構造体2の全体が繊維強化樹脂で一体に成形されているので、軽量性を確保できるとともに、補助構造体2全体として十分な強度、剛性に容易に設定でき、さらに、一体成形により、とくに各部を同時成形する一発成形により、優れた量産性と、製造コストの低減も同時にはかることが可能になる。また、主開口部3に加え、湾曲壁5の両側にも開口部8、9を形成しておくことで、成形型の装脱着を容易に行うことが可能になり、一体成形が容易化される。さらに、車室構造体1にキール11が設けられている場合、湾曲壁5がキール11と一体に接合されることにより、湾曲壁5や環状壁4のみならず接合された構造体全体として強度・剛性が向上される。さらにまた、環状壁4にドア用ヒンジ取付け部の機能を持たせることも可能であり、簡素な構造でありながら、車室構造部に要求される他の機能も容易に付加することができる。
図3は、車室構造体1の車両前後方向の前部側に、本発明の別の実施態様に係る車両車室用補助構造体21が組み込まれた場合を示している。この前部側補助構造体21は、図4に示すように、各種の補助構造体21a、21b、21cの構成を採り得る。これら前部側補助構造体21、21a、21b、21cにおいても、主開口部22、22a、22b、22c周りに環状に連続して延びるとともに上下方向に延びる環状壁23、23a、23b、23cが形成され、環状壁24に連接される車室構造体1との接合壁24、24a、24b、24cが設けられている。また、これら前部側補助構造体21、21a、21b、21cは、車室構造体1を幅方向に横断して延びる横断壁25、25a、25b、25cを有している。また、必要に応じて、図4(A)に示すように、リブ壁26を設けることもできる。これら補助構造体21、21a、21b、21cの構成部分の全体が繊維強化樹脂(例えば、炭素繊維強化樹脂)で一体に構成されており、本実施態様では一体成形、とくに各部を実質的に同時に成形する一発成形により成形されている。
このような本実施態様に係る構成においては、前述の実施態様同様、環状壁23、23a、23b、23cにより、車室の望ましい剛構造の構成が可能になり、車室内への外部荷重の伝達、例えばロールオーバー時や側突時等における外部からの衝撃荷重を、適切に抑制することが可能になって、乗員の安全性を適切に確保することができる。また、補助構造体21、21a、21b、21cの車室構造体1への一体的な接合により、車室、ひいては車両全体に対する固定強度は容易に十分に高く確保される。そして、補助構造体21、21a、21b、21c全体が繊維強化樹脂で一体に成形されていることで、軽量性を確保できるとともに、補助構造体21、21a、21b、21c全体として十分な強度、剛性に容易に設定でき、さらに、一体成形により、とくに各部を同時成形する一発成形により、優れた量産性と、製造コストの低減も同時にはかることが可能になる。また、本実施態様では、前部側補助構造体21、21a、21b、21cの環状壁23、23a、23b、23cには窓枠の機能(とくに、オープンカータイプの車両における窓枠の機能)も付与可能であり、さらに、横断壁25、25a、25b、25cには車室のインスツルメントパネル近傍の補強機能を持たせることも可能であり、要求される機能のための構造を簡単に補充することができる。
図5は、本発明のさらに別の実施態様を示しており、車室構造体1の後部側に接合される後部側補助構造体31と前部側に接合される前部側補助構造体32の両方を含む場合を示しており、本実施態様では、後部側補助構造体31と前部側補助構造体32の環状壁33、34間が図6にも示すように車両前後方向に延びる連結壁35により一体に連結されている。このような連結壁35を設けることにより、とくに環状壁33、34をさらに補強して車室補強機能をさらに向上することが可能になる。また、この連結壁35を、ウイングタイプドアのヒンジ取付け部に利用すれば、他の要求機能を満たす付加構造部を容易に補充することも可能になる。この連結壁35は、後部側補助構造体31および前部側補助構造体32と一体に成形することも可能であり、後部側補助構造体31あるいは前部側補助構造体32と一体に成形しておき、成形後に他方の補助構造体と接合することも可能であり、後部側補助構造体31および前部側補助構造体32とは別体に成形しておき、両補助構造体組み付け後等に両補助構造体と接合することも可能である。
本発明に係る車両車室用補助構造体は、補助構造体が組み込み可能な車室構造体を有するあらゆる車両に適用可能であり、とくに、車両走行用動力源の搭載位置の自由度が高い電気自動車や燃料電池車、ハイブリッドカー等に好適なものである。
1 車室構造体
2、21、21a、21b、21c、31、32 車両車室用補助構造体
3、22、22a、22b、22c 主開口部
4、23、23a、23b、23c、33、34 環状壁
5 湾曲壁
6、7、24、24a、24b、24c 接合壁
8、9 開口部
10 拡大部
11 キール
25、25a、25b、25c 横断壁
26 リブ壁
35 連結壁

Claims (12)

  1. 車両の車室を構成するための車室構造体に接合されて車室の構造を補充・補強する補助構造体であって、少なくとも、車両前後方向に向かう方向に開口され車室の横断面全体にわたって広がる主開口部を有し、該主開口部周りに環状に連続して延びる環状壁を有し、該環状壁に連接され該環状壁から車両前後方向に延びる前記車室構造体との接合壁を有し、これら構造体構成部分の全体が繊維強化樹脂で一体に構成されていることを特徴とする車両車室用補助構造体。
  2. 前記車室構造体の後部側に接合される後部側補助構造体を含む、請求項1に記載の車両車室用補助構造体。
  3. 前記後部側補助構造体は、前記環状壁から後部側に向かい前記車室構造体の形状に沿って湾曲して延びる湾曲壁を有する、請求項2に記載の車両車室用補助構造体。
  4. 前記湾曲壁の車両幅方向両側に開口部が形成されている、請求項3に記載の車両車室用補助構造体。
  5. 前記車室構造体に車両前後方向に延びる補強立壁であるキールが設けられており、前記湾曲壁が前記キールと一体に接合されている、請求項3または4に記載の車両車室用補助構造体。
  6. 前記車室構造体の前部側に接合される前部側補助構造体を含む、請求項1に記載の車両車室用補助構造体。
  7. 前記前部側補助構造体は、前記車室構造体を幅方向に横断して延びる横断壁を有する、請求項6に記載の車両車室用補助構造体。
  8. 前記車室構造体の後部側に接合される後部側補助構造体と前部側に接合される前部側補助構造体を含む、請求項1に記載の車両車室用補助構造体。
  9. 前記後部側補助構造体と前記前部側補助構造体の環状壁間が車両前後方向に延びる連結壁により一体に連結されている、請求項8に記載の車両車室用補助構造体。
  10. 前記連結壁が、ウイングタイプドアのヒンジ取付け部を構成している、請求項9に記載の車両車室用補助構造体。
  11. 前記環状壁が、ドアのヒンジ取付け部を構成している、請求項1〜9のいずれかに記載の車両車室用補助構造体。
  12. 前記車室構造体が、繊維強化樹脂で一体に構成されたものからなる、請求項1〜11のいずれかに記載の車両車室用補助構造体。
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