JP2012054806A - 画像処理装置、色変換装置、画像処理プログラム - Google Patents

画像処理装置、色変換装置、画像処理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】淡色を用いる場合に、色の再現性とともに画質の向上を実現した画像処理装置を提供する。
【解決手段】淡色決定部11は、第2の色信号のうち淡色CL 、ML の最大値である最大淡色量maxCL 、maxML を、与えられた第1の色信号(L* ,a* ,b* )から、予め定めた色差の範囲で決定する。そして、その最大淡色量maxCL 、maxML 及びUCR率に従って淡色CL 、ML の値を求める。基本色決定部12は、淡色決定部11で求めた淡色CL 、ML の値と第1の色信号(L* ,a* ,b* )を用いて、第2の色信号のうちの基本色CD D Y(K)の値を求める。これにより、第2の色信号(CD ,MD ,Y,(K,)CL ,ML )が得られることになる。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像処理装置、色変換装置、画像処理プログラムに関するものである。
画像形成装置などにおいて、カラー出力を行うための基本的な色材とともに、それらの色材の色よりも濃度が低い淡色の色材を基本的な色材とともに用いて画像を形成することが行われている。この場合、対応する濃色の色材と淡色の色材とをどのように使うかが重要となる。
例えば特許文献1では、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(墨)の4色のそれぞれの色信号について濃色信号と淡色信号に分けて、それぞれのインクを用いて画像を形成している。色成分毎に濃色信号と淡色信号に分けただけで画像を形成することから、与えられた色に対して測色的色再現を保障していないため、与えられた色信号の色が再現されない場合がある。
例えば特許文献2においても、色変換部で色変換したCMYKの色信号のうち、Cを濃色のDCと淡色のLCに分解し、またMを濃色のDMと淡色のLMに分解した後、総量制限を超えた場合には淡色のLC、LMについて、これらの比率に従って削減している。この方式も与えられた色に対して測色的色再現を保障していないため、色分解され、さらに総量制限により変更された色信号が、与えられたCMYKの色信号が表す色を再現していない場合がある。
また、例えば特許文献3では、ある色成分について濃色と淡色の色材量を決定する際に、濃色と淡色の総量を上限として淡色の最大量を決定し、その最大量の範囲で最適淡色量を決定し、最適淡色量をもとに濃色量を決定している。色信号が複数の色成分で構成されている場合、淡色を用いる色成分毎に独立して淡色量及び濃色量を決定することから、それらを混合した例えば2次色や3次色について、与えられた色に対する測色的色再現を保障しておらず、与えられた色信号の色が再現されない場合がある。
さらに、例えば特許文献4では、CとMのそれぞれについて、最大色材量を考慮した濃淡合計色材量の範囲で、色材量と濃度の関係から濃色と淡色の値を決定している。この場合もCとMのそれぞれについて濃色と淡色の値を決定していることから、2次色、3次色などの複数の色成分を用いる色について、与えられた色に対する測色的色再現を保障しておらず、与えられた色信号の色が再現されない場合がある。
一方、淡色を用いる技術とは異なるが、基本色とは異なる特色を用いる技術として、特許文献5に記載されている技術がある。この特許文献5においては、具体例として、LAB色信号からKとO(オレンジ)を決定し、得られたK及びOとLAB色信号とから残りのCMYを決定している。KとOについては、それぞれの最大値及び最小値の範囲で、UCR率に従って決定している。特色の代わりに淡色を用いる場合でも、与えられた色に対して測色的色再現を保障しており、与えられた色信号の色が再現される。しかし、淡色を最大量に設定しても値が大きくならず、粒状性が向上しない。また、淡色の値が大きく変化して階調に段差が生じる場合がある。
特開平1−128836号公報 特開2010−098724号公報 特開2010−081234号公報 特開2007−282194号公報 特許第4206743号公報
本発明は、淡色を用いる場合に、色の再現性とともに画質の向上を実現した画像処理装置及び画像処理プログラムと、そのような画像処理装置を用いた色変換装置を提供することを目的とするものである。
本願請求項1に記載の発明は、基本色及び該基本色よりも濃度が低い淡色を要素とする第2の色信号のうち前記淡色の最大値である最大淡色量を与えられた第1の色信号から予め定めた色差の範囲で決定し該最大淡色量及びUCR率に従って前記淡色の値を求める淡色決定手段と、前記淡色決定手段で求めた前記淡色の値と前記第1の色信号を用いて前記第2の色信号のうちの前記基本色の値を求める基本色決定手段を有することを特徴とする画像処理装置である。
本願請求項2に記載の発明は、本願請求項1に記載の発明における前記淡色決定手段が、前記第1の色信号に対する関数により前記UCR率を設定することを特徴とする画像処理装置である。
本願請求項3に記載の発明は、本願請求項1に記載の発明の構成に、さらに、前記基本色を要素として含む第3の色信号を装置非依存の色空間の第1の色信号に変換する色変換手段を有し、前記淡色決定手段は、前記淡色に対応する前記第3の色信号の要素の値に対する関数により前記UCR率を設定することを特徴とする画像処理装置である。
本願請求項4に記載の発明は、本願請求項3に記載の発明における前記淡色決定手段が、前記淡色に対応する前記第3の色信号の要素の値が最大値の場合に淡色の値が最大淡色量となる関数により前記UCR率を設定することを特徴とする画像処理装置である。
本願請求項5に記載の発明は、本願請求項3に記載の発明における前記淡色決定手段が、前記淡色に対応する前記第3の色信号の要素の値が最大値の場合に淡色の値が最小となる関数により前記UCR率を設定することを特徴とする画像処理装置である。
本願請求項6に記載の発明は、本願請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の発明における前記淡色決定手段が、前記第2の色信号の各要素の合計値が予め決められている総量制限値以下の範囲で前記最大淡色量を求めることを特徴とする画像処理装置である。
本願請求項7に記載の発明は、予め決められた前記第1の色信号または前記第3の色信号を入力とした場合に請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の画像処理装置により得られた第2の色信号を出力として記憶している色変換表記憶手段と、与えられた第1の色信号または第3の色信号に対応して前記色変換表記憶手段から複数の第2の色信号を得て補間演算を行う補間手段を有することを特徴とする色変換装置である。
本願請求項8に記載の発明は、コンピュータに、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の画像処理装置の機能を実行させるものであることを特徴とする画像処理プログラムである。
本願請求項1に記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比べて、淡色を用いた場合の色の再現性を保証した上で画質(粒状性及び階調性)を向上させることができる。
本願請求項2に記載の発明によれば、相反する画質と色材の消費量とを調整することができる。
本願請求項3に記載の発明によれば、再現する色に応じて画質と色材の消費量とを調整することができる。
本願請求項4に記載の発明によれば、画質を優先した淡色量を設定することができる。
本願請求項5に記載の発明によれば、色材の消費量を優先した淡色量を設定することができる。
本願請求項6に記載の発明によれば、出力装置において決められている総量制限値以下の範囲で淡色を含めた各色の値を決定することができる。
本願請求項7に記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比べて高速及び低コストで色変換を行うことができる。
本願請求項8に記載の発明によれば、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の発明の効果を得ることができる。
本発明の実施の一形態を示す構成図である。 本発明の実施の一形態の第1の変形例を示す構成図である。 許容する色差と最大淡色量の関係の一例の説明図である。 UCR率と淡色の値との関係の一例の説明図である。 本発明の実施の一形態の第2の変形例を示す構成図である。 本発明の実施の一形態の応用例を示す構成図である。 本発明の実施の一形態及びその変形例、応用例で説明した機能をコンピュータプログラムで実現した場合におけるコンピュータプログラム及びそのコンピュータプログラムを格納した記憶媒体とコンピュータの一例の説明図である。
図1は、本発明の実施の一形態を示す構成図である。図中、11は淡色決定部、12は基本色決定部である。この例では与えられる第1の色信号としてLAB色空間の色信号(L* * * )が与えられるものとする。もちろん、他の色空間の色信号であってかまわない。また、第2の色信号は基本色としてCMYを、淡色として基本色のCとMよりも濃度が淡いCとMの要素を有するものとする。なお、基本色と淡色を区別するため、基本色のCをCD 、MをMD と表し、淡色のCをCL 、MをML と表すことにする。これにより第2の色信号はCD D YCL L を含むものとする。このほか、Kあるいはさらに他の特色を含んでいてよい。もちろん、淡色についてもCMの淡色に限らず、Yの淡色あるいは他の淡色も含めて1以上の淡色が要素として含まれていればよい。
淡色決定部11は、第2の色信号のうち淡色の最大値である最大淡色量を与えられた第1の色信号から予め定めた色差の範囲で決定し、その最大淡色量及びUCR率に従って淡色の値を求める。この例では、CL 、ML の最大値を求め、その最大値にUCR率を乗じてCL 、ML の値を求めればよい。
UCR率は、例えば第1の色信号に対する関数により設定すればよく、例えば明度や彩度などに応じた関数としてもよい。また、最大淡色量を求める際には、第2の色信号の各要素の合計値が予め決められている総量制限値以下の範囲で、最大淡色量を求めるとよい。なお、淡色を用いなくても濃色により色再現されることから、最小淡色量は0である。
ここで、最大淡色量を求める際に、第1の色信号との色差を最小とするのではなく、予め定めた色差を許容し、その許容されている色差の範囲で最大淡色量を求める。予め定めた色差を許容することにより、色差最小の場合と比べて淡色の値の範囲が広がり、従って最大淡色量が大きくなる。なお、許容する色差を大きくすればするほど再現される色がもとの色から離れることなるため、最大淡色量と再現される色との兼ね合いで設定すればよい。
基本色決定部12は、淡色決定部11で求めた淡色の値と第1の色信号を用いて、第2の色信号のうちの基本色の値を求める。この例では、淡色決定部11で求めた淡色CL 、ML の値と第1の色信号(LAB色信号)を用いて、第2の色信号のうちの基本色CD D Yの値を求める。求める方法としては周知の方法を用いればよく、例えば出力装置の入出力特性をモデル化し、そのモデルを用いて算出すればよい。例えば出力装置に(CD ,MD ,Y,CL ,ML )を与えた場合に出力される色の測色値が(L* ,a* ,b* )である場合、入出力特性を関数fとすれば、
(L* ,a* ,b* )=f(CD ,MD ,Y,CL ,ML ) …(1)
で表される。基本色決定部12では、この関数の逆関数を用い、
(CD ,MD ,Y)=f-1(L* ,a* ,b* ,CL ,ML ) …(2)
により求めればよい。このような関数を表すモデルを作成し、基本色を求めれば、第1の色信号が表す色が出力装置で再現されることになる。
基本色としてKや他の特色が含まれている場合には、基本色毛決定部12でKや他の特色についても求めてもよいし、あるいは、淡色決定部11よりも前段で第1の色信号から予めKや他の特色について求めておくとよい。
図2は、本発明の実施の一形態の第1の変形例を示す構成図である。図中、13は色空間変換部である。この変形例では、装置依存の第3の色信号が与えられた場合について示している。一例として、第3の色信号は第2の色信号の基本色を要素として含む。具体例として、ここでは第3の色信号はCMYKを要素とするものとし、(C’,M’,Y’,K)と表すことにする。
色空間変換部13は、第3の色信号を、装置非依存の色空間の第1の色信号に変換する。具体例としては、第1の色信号はLAB色空間の色信号(L* ,a* ,b* )であるものとするが、もちろん、他の装置非依存の色空間の色信号であってかまわない。
淡色決定部11については既に述べたが、この例では第3の色信号のうち、淡色に対応する要素を受け取り、これらの要素の値からUCR率と求めるとよい。
また基本色決定部12についても既に述べたが、この例では第3の色信号のうちのKについてはそのまま第2の色信号のKとすることとし、基本色決定部12では淡色決定部11より決定した淡色CL 、ML の値と第1の色信号とともに、第3の色信号のKを用いて、第2の色信号の基本色CD 、MD 、Yの値を決定すればよい。
この本発明の実施の一形態の第1の変形例について、その動作の一例を簡単に説明しておく。具体例として、CD 、MD 、Y、K、CL 、ML の各色を用いて画像を出力する出力装置を対象として第2の色信号(CD ,MD ,Y,K,CL ,ML )を出力するものとする。予め、当該出力装置に対してCD 、MD 、Y、K、CL 、ML の各色の値を変更した組み合わせを与えて出力された色を測色し、LAB色空間の色信号(L* ,a* ,b* )を得る。このCD 、MD 、Y、K、CL 、ML の組み合わせとL* ,a* ,b* とを対応付けることによって、出力装置の入出力特性を示す関数をfとして、
(L* ,a* ,b* )=f(CD ,MD ,Y,K,CL ,ML ) …(3)
を表すモデルを作成しておく。
第3の色信号(C’,M’,Y’,K)が与えられると、色空間変換部13は関数fを表すモデルを用いて第1の色信号(L* ,a* ,b* )に変換する。この場合、CD =C’、MD =M’、CL =0、ML =0として色変換を行えばよい。
淡色決定部11では、出力装置に対して決められている各色の値の合計(色材総量TAC=CD +MD +Y+K+CL +ML )以下であることを条件とし、与えられた第3の色信号のKの値を固定して、(3)式をCL およびML を独立(他方の値を零と設定する)に変化させながら解く。その際に、設定した色差を許容する。この設定されている色差の範囲内において、CMYの解が存在するCL およびML の最大値(最大淡色量:maxCL ,maxML )を決定する。なお、CMYの解が存在するCL およびML の最小値(最小淡色量:minCL 、minML )は0である。
図3は、許容する色差と最大淡色量の関係の一例の説明図である。図3においてはCについての一例を示しており、第3の色信号のC’の値と最大淡色量maxCL との関係を示している。また、dE1,dE2,dE3,dE4はそれぞれ設定した色差を示しており、dE1<dE2<dE3<dE4である。設定する色差がdE1では最大淡色量maxCL は他の色差の場合に比べて小さいが、許容する色差を大きくするに従って最大淡色量maxCL は大きくなり、dE3、dE4の場合には最大淡色量maxCL は100%まで達している。このように、許容する色差を大きくすることによって最大淡色量maxCL が増加するため、許容する色差が小さい場合に比べて粒状性が向上する。また、許容する色差が小さい場合に比べて最大淡色量の変化に凹凸が減少し、階調性が向上する。しかしながら、色差を大きくすると再現される色の誤差も大きくなることから、両者を勘案して色差を設定すればよい。
淡色決定部11は、さらに、第3の色信号のC’およびM’に対応するUCR率(αC、αM)を、それぞれ関数gC 、gM により決定する。
αC=gC (C’), αM=gM (M’) …(4)
そして、第2の色信号のCL とML
L =maxCL ・αC, ML =maxML ・αM …(5)
で決定する。
図4は、UCR率と淡色の値との関係の一例の説明図である。図中、破線は最大淡色量を、実線は得られた淡色の値を、太線はUCR率をそれぞれ示している。最大淡色量及び淡色の値とも0%以上100%以下の値をとるものとし、UCR率についても0%以上100%以下の値をとるものとして、縦軸を共通に用いている。横軸は第3の色信号の対応する色の値を示している。ここでは、第3の色信号のC’の値と、最大淡色量maxCL 、淡色CL の値、及びCに対するUCR率αCの関係の一例を示している。
図4(A)に示す例では、第3の色信号のC’の値が最大値の場合にUCR率を100%とし、淡色CL の値が最大淡色量maxCL となるように、UCR率を求める関数gC を設定している。さらに、領域a及び領域bではUCR率を抑えている。領域aでは、最大淡色量maxCL を求める際に、設定されている色差を許容していることから、UCR率を抑えて淡色CL の値も抑えることにより、淡色CL の値を最大淡色量maxCL とする場合に比べて再現される色の誤差を減らしている。また、領域bでは、最大淡色量maxCL が増加から一定値に変わるので、その変化を、淡色CL の値として最大淡色量maxCL を用いる場合に比べて少なくしている。これによって、淡色CL の値を抑えた分だけ濃色CD が徐々に使用されることになり、色の急激な変化を抑えている。この図4(A)に示す例では、例えば次に説明する図4(B)の場合に比べて淡色が多く使用されることから、粒状性や階調性などの画質を重視する場合のUCR率の設定例と言える。
図4(B)に示す例では、第3の色信号のC’の値が最大値の場合にUCR率を0%とし、淡色CL の値が最小(この例では0%)となるように、UCR率を求める関数gC を設定している。この例においても、領域a及び領域bではUCR率を抑えている。領域aについては図4(A)で説明した通りである。領域bでは、UCR率を第3の色信号のうちのC’の値の増加に伴って単調に減少させている。これによって、淡色CL の値が第3の色信号のうちのC’の値の増加に伴って減少し、その分だけ濃色CD が使用されることになる。例えば第3の色信号のうちのC’の値が100%の場合、図4(A)に示した例では淡色CL の値が100%、濃色CD の値も100%となり、Cの総量が200%となるのに対して、図4(B)に示した例では淡色CL の値が0%、濃色CD の値が100%となり、Cの総量が100%となる。このように、図4(B)に示した例では、使用する色材の総量が図4(A)に示した例に比べて減少することから、コスト(色材消費量)を重視する場合のUCR率の設定例と言える。
UCR率は、図4(A)及び図4(B)に示した例に限らずに設定してもよいことは言うまでもない。UCR率を設定する関数を調整すれば、それによって淡色の値が制御され、画質やコストなどの要求に対応した淡色の値(及び基本色決定部12で対応する濃色の値)が得られることになる。
淡色決定部11で淡色CL 、ML の値が得られたら、基本色決定部12は、淡色CL 、ML の値と第1の色信号(L* ,a* ,b* )とともに、第3の色信号のKを用いて、(3)式を逆に解き、
(CD ,MD ,Y)=f-1(L* ,a* ,b* ,K,CL ,ML )…(6)
により、第2の色信号の基本色CD 、MD 、Yの値を求めればよい。
このようにして淡色決定部11で得られた淡色CL 、ML の値と、基本色決定部12で得られた基本色CD 、MD 、Yの値と、与えられた第3の色信号のKの値とを、第2の色信号とすればよい。
図5は、本発明の実施の一形態の第2の変形例を示す構成図である。図中、14は色変換部である。この変形例では、上述の第1の変形例の構成の前段に色変換部14を設けた構成を示している。色変換部14は、他の出力装置(目標出力装置)に向けて作成された第4の色信号を受け取って、その目標出力装置で出力される色を第2の色信号を渡す出力装置(実出力装置)で再現するための第3の色信号に変換する。この例では、第4の色信号として(C”,M”,Y”,K”)が与えられるものとし、第3の色信号は上述の(C’,M’,Y’,K)であるものとしている。
この色変換部14で行われる色変換には、公知の技術を用いればよい。例えば、第3の色信号としてそれぞれの要素の値を変えて色空間変換部13に与え、得られる第2の色信号に従って実出力装置から出力された色を測色して第3の色信号と測色値との対を得る。また目標出力装置についても第4の色信号としてそれぞれの要素の値を変えて目標出力装置に与え、出力された色を測色して第4の色信号と測色値との対を得る。両者の対を測色値で突き当てて、第4の色信号と第3の色信号との対応関係をモデル化し、そのモデルを用いて色変換部14を構成すればよい。
図6は、本発明の実施の一形態の応用例を示す構成図である。図中、21,22,23は色変換表記憶部、24は補間演算部である。図6(A)は図1に示した第1の色信号を受け取る場合を、図6(B)は図2に示した第3の色信号を受け取る場合を、図6(C)は図5に示した第4の色信号を受け取る場合をそれぞれ示している。
図6(A)における色変換表記億部21は、予め決められた第1の色信号を与えた場合に得られる第2の色信号を第1の色信号と対応付けて記憶している。この例では、予め決めておいたLAB色空間の色信号(L* ,a* ,b* )と、その色信号(L* ,a* ,b* )を淡色決定部11及び基本色決定部12に与えて得られる色信号(CD ,MD ,Y,CL ,ML )あるいは色信号(CD ,MD ,Y,K,CL ,ML )を対応付けて記憶させている。そして、色信号(L* ,a* ,b* )が与えられると、その色信号(L* ,a* ,b* )に対応付けて記憶している色信号(CD ,MD ,Y,CL ,ML )あるいは色信号(CD ,MD ,Y,K,CL ,ML )を出力する。
補間演算部24は、与えられた第1の色信号をもとに色変換表記億部21から対応する1または複数の第2の色信号を読み出し、必要に応じて補間演算を行う。補間演算は公知の手法を用いればよい。
図6(B)における色変換表記億部22は、予め決められた第3の色信号を与えた場合に得られる第2の色信号を第3の色信号と対応付けて記憶している。この例では、予め決めておいた色信号(C’,M’,Y’,K)と、その色信号(C’,M’,Y’,K)を図2に示す色空間変換部13及び淡色決定部11、基本色決定部12に与えて得られる色信号(CD ,MD ,Y,CL ,ML )と第3の色信号のKとならなる色信号(CD ,MD ,Y,K,CL ,ML )を対応付けて記憶させている。そして、色信号(C’,M’,Y’,K)が与えられると、その色信号(C’,M’,Y’,K)に対応付けて記憶している色信号(CD ,MD ,Y,K,CL ,ML )を出力する。
補間演算部24は、この例では与えられた第3の色信号をもとに色変換表記億部21から対応する1または複数の第2の色信号を読み出し、必要に応じて補間演算を行うことになる。
図6(C)における色変換表記億部23は、予め決められた第4の色信号を与えた場合に得られる第2の色信号を第4の色信号と対応付けて記憶している。この例では、予め決めておいた色信号(C”,M”,Y”,K”)と、その色信号(C”,M”,Y”,K”)を図5に示す色変換部14に与えて得られる色信号(CD ,MD ,Y,K,CL ,ML )を対応付けて記憶させている。そして、色信号(C”,M”,Y”,K”)が与えられると、その色信号(C”,M”,Y”,K”)に対応付けて記憶している色信号(CD ,MD ,Y,K,CL ,ML )を出力する。
補間演算部24は、この例では与えられた第4の色信号をもとに色変換表記億部23から対応する1または複数の第2の色信号を読み出し、必要に応じて補間演算を行うことになる。
なお、色変換表記億部21、22,23が記憶する内容は、定期的に、あるいは利用者からの指示により、出力装置に与えた色信号と出力された結果の測色値とにより修正して、出力装置の経時変化や設置環境、出力媒体などによる再現色の変化に対応してもよい。あるいは、別途、このような修正を行うための修正手段を設けてもよい。
図7は、本発明の実施の一形態及びその変形例、応用例で説明した機能をコンピュータプログラムで実現した場合におけるコンピュータプログラム及びそのコンピュータプログラムを格納した記憶媒体とコンピュータの一例の説明図である。図中、31はプログラム、32はコンピュータ、41は光磁気ディスク、42は光ディスク、43は磁気ディスク、44はメモリ、51はCPU、52は内部メモリ、53は読取部、54はハードディスク、55はインタフェース、56は通信部である。
上述の本発明の実施の一形態及びその変形例、応用例で説明した各部の機能を全部あるいは部分的に、コンピュータで実行するプログラム31によって実現してもよい。その場合、そのプログラム31およびそのプログラムが用いるデータなどは、コンピュータで読み取る記憶媒体に記憶させておけばよい。記憶媒体とは、コンピュータのハードウェア資源に備えられている読取部53に対して、プログラムの記述内容に応じて、磁気、光、電気等のエネルギーの変化状態を引き起こして、それに対応する信号の形式で、読取部53にプログラムの記述内容を伝達するものである。例えば、光磁気ディスク41,光ディスク42(CDやDVDなどを含む)、磁気ディスク43,メモリ44(ICカード、メモリカード、フラッシュメモリなどを含む)等である。もちろんこれらの記憶媒体は、可搬型に限られるものではない。
これらの記憶媒体にプログラム31を格納しておき、例えばコンピュータ32の読取部53あるいはインタフェース55にこれらの記憶媒体を装着することによって、コンピュータからプログラム31を読み出し、内部メモリ52またはハードディスク54(磁気ディスクやシリコンディスクなどを含む)に記憶し、CPU51によってプログラム31を実行することによって、上述の本発明の実施の一形態及びその変形例、応用例で説明した機能が全部あるいは部分的に実現される。あるいは、通信路を介してプログラム31をコンピュータ32に転送し、コンピュータ32では通信部56でプログラム31を受信して内部メモリ52またはハードディスク54に記憶し、CPU51によってプログラム31を実行することによって実現してもよい。
コンピュータ32には、このほかインタフェース55を介して様々な装置を接続してもよい。例えば出力装置が、このインタフェース55を介して接続されていてもよい。また、情報を表示する表示手段や利用者からの情報を受け付ける受付手段等も接続されていてもよい。
もちろん、部分的にハードウェアによって構成することもできるし、全部をハードウェアで構成してもよい。あるいは、他の構成とともに本発明の実施の一形態及びその変形例、応用例で説明した機能の全部あるいは部分的に含めたプログラムとして構成してもよい。もちろん、他の用途に適用する場合には、その用途におけるプログラムと一体化してもよい。
11…淡色決定部、12…基本色決定部、13…色空間変換部、14…色変換部、21,22,23…色変換表記憶部、24…補間演算部、31…プログラム、32…コンピュータ、41…光磁気ディスク、42…光ディスク、43…磁気ディスク、44…メモリ、51…CPU、52…内部メモリ、53…読取部、54…ハードディスク、55…インタフェース、56…通信部。

Claims (8)

  1. 基本色及び該基本色よりも濃度が低い淡色を要素とする第2の色信号のうち前記淡色の最大値である最大淡色量を与えられた第1の色信号から予め定めた色差の範囲で決定し該最大淡色量及びUCR率に従って前記淡色の値を求める淡色決定手段と、前記淡色決定手段で求めた前記淡色の値と前記第1の色信号を用いて前記第2の色信号のうちの前記基本色の値を求める基本色決定手段を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記淡色決定手段は、前記第1の色信号に対する関数により前記UCR率を設定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記基本色を要素として含む第3の色信号を装置非依存の色空間の第1の色信号に変換する色変換手段を有し、前記淡色決定手段は、前記淡色に対応する前記第3の色信号の要素の値に対する関数により前記UCR率を設定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 前記淡色決定手段は、前記淡色に対応する前記第3の色信号の要素の値が最大値の場合に淡色の値が最大淡色量となる関数により前記UCR率を設定することを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記淡色決定手段は、前記淡色に対応する前記第3の色信号の要素の値が最大値の場合に淡色の値が最小となる関数により前記UCR率を設定することを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  6. 前記淡色決定手段は、前記第2の色信号の各要素の合計値が予め決められている総量制限値以下の範囲で前記最大淡色量を求めることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  7. 予め決められた前記第1の色信号または前記第3の色信号を入力とした場合に請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の画像処理装置により得られた第2の色信号を出力として記憶している色変換表記憶手段と、与えられた第1の色信号または第3の色信号に対応して前記色変換表記憶手段から複数の第2の色信号を得て補間演算を行う補間手段を有することを特徴とする色変換装置。
  8. コンピュータに、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の画像処理装置の機能を実行させるものであることを特徴とする画像処理プログラム。
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