JP5888484B2 - 色処理装置および色処理プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、色処理装置および色処理プログラムに関するものである。
出力装置がカラー画像を出力する場合には、複数色を使用して行う。従来の一般的なカラー出力装置では、基本色であるC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)や、CMYに加えてK(墨)が用いられる。近年ではさらに、K以外の特色が使用される場合がある。例えば、CMYKの4色にO(オレンジ)を加えた5色を用いる場合や、さらにG(グリーン)を加えたCMYKOGの6色を用いる場合、さらにV(バイオレット)を用いたCMYKOGVあるいはCMYKRGB(R=レッド、G=グリーン、B=ブルー)の7色を用いる場合などがある。これらの場合には、出力装置が受け取った色信号を、使用する色数の次元の色信号に変換することになる。
例えば特許文献1には、RGB、CMYK、CMYKOGVなどの色信号が与えられた場合に、与えられた色信号を装置独立な色空間、例えばL* * * 色空間の色信号に変換し、この色信号からCMYKOGやCMYKRGBの出力色信号へ分解する方法が記載されている。例えば、与えられた色信号がRGBであり、出力装置がCMYKRの色信号により画像を出力する場合は、RGB色信号からL* * * 色信号に変換し、L* * * 色信号からK及び特色であるRを決定して、L* * * 色信号とK,RとからCMYを決定し、CMYKR色信号への分解を行っている。また特許文献2では、総量制限などの条件が付された場合のK及び特色を含む出力色信号への変換について記載されている。
この特許文献1及び特許文献2においてK及び特色を決定する際には、特色を最小としてKの値を先に決定し、決定したKの値から特色の最大値を求めて、特色の最小値以上最大値以下の範囲で特色の値を決定している。これは、Kの値に応じて特色の最大値が変化することに合わせた構成である。
また、特色を用いる場合、特色により広がる色域は不連続面をもつ場合がある。このような不連続面によって色の連続性が失われることから、特色の値を制御して不連続面を解消することが望まれる。この場合、特許文献1に記載されているようにKの値に依存した特色の値の制御では不連続面が解消されない場合があった。
特開2011−9843号公報 特開2010−252309号公報
本発明は、墨(K)成分と特色成分の値を独立して制御した出力色信号を得ることができる色処理装置および色処理プログラムを提供することを目的とするものである。
本願請求項1に記載の発明は、与えられた処理対象色信号から基本色成分および墨成分および特色成分を含む出力色信号のうち特色成分を使用して墨成分の値を最大とした場合の特色成分の値を特色上限値として算出する上限特色量算出手段と、特色成分を最小とした場合の墨成分の最大値を墨上限値として算出する上限墨量算出手段と、前記墨上限値以下の範囲で前記出力色信号の墨成分の値を決定する墨量決定手段と、前記特色上限値以下の範囲で前記出力色信号の特色成分の値を決定する特色量決定手段と、前記処理対象色信号と前記墨量決定手段で決定した墨成分の値と前記特色量決定手段で決定した特色成分の値から前記出力色信号の基本色成分の各値を算出する基本色決定手段を有することを特徴とする色処理装置である。
本願請求項2に記載の発明は、本願請求項1に記載の発明における前記上限特色量算出手段が、前記処理対象色信号から前記特色上限値を算出するモデルを構成して、該モデルを用いて前記特色上限値を算出することを特徴とする色処理装置である。
本願請求項3に記載の発明は、本願請求項1または請求項2に記載の発明における前記上限墨量算出手段が、前記処理対象色信号から前記墨上限値を算出するモデルを構成して、該モデルを用いて前記墨上限値を算出することを特徴とする色処理装置である。
本願請求項4に記載の発明は、本願請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の発明における前記墨量決定手段が、与えられた墨成分の値を前記墨上限値以下の範囲で保存して前記出力色信号の墨成分の値を決定することを特徴とする色処理装置である。
本願請求項5に記載の発明は、本願請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の発明における前記墨量決定手段が、墨成分の値を、装置独立な色空間における明度、彩度、色相の少なくとも1つに応じて制御することを特徴とする色処理装置である。
本願請求項6に記載の発明は、本願請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の発明における前記墨量決定手段が、前記墨上限値以下の範囲で求めた墨成分の値と与えられた墨成分の値の範囲で前記出力色信号の墨成分の値を決定することを特徴とする色処理装置である。
本願請求項7に記載の発明は、本願請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の発明における前記特色量決定手段が、装置独立な色空間における白点からの距離に応じて前記出力色信号の特色成分の値を制御することを特徴とする色処理装置である。
本願請求項8に記載の発明は、本願請求項7に記載の発明における前記特色量決定手段が、前記距離が大きくなるにつれて特色成分の値が大きくなる関数によって特色成分の値を制御することを特徴とする色処理装置である。
本願請求項9に記載の発明は、本願請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の発明における前記特色量決定手段が、前記処理対象色信号に対する墨成分の値が大きくなるにつれて特色成分の値が小さくなる関数によって特色成分の値を制御することを特徴とする色処理装置である。
本願請求項10に記載の発明は、本願請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の発明における前記特色量決定手段が、特色成分の値を、装置独立な色空間における明度、彩度、色相の少なくとも1つに応じて制御することを特徴とする色処理装置である。
本願請求項11に記載の発明は、本願請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の発明における前記特色量決定手段が、与えられた特色成分の値を前記特色上限値以下の範囲で保存して前記出力色信号の特色成分の値を決定することを特徴とする色処理装置である。
本願請求項12に記載の発明は、本願請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の発明における前記特色量決定手段が、前記特色上限値以下の範囲で求めた特色成分の値と与えられた特色成分の値の範囲で前記出力色信号の特色成分の値を決定することを特徴とする色処理装置である。
本願請求項13に記載の発明は、本願請求項11または請求項12に記載の発明における前記特色量決定手段が、与えられた特色成分との色相の差が最も小さい前記出力色信号における特色成分の値が与えられたものとして、前記出力色信号の特色成分の値を決定することを特徴とする色処理装置である。
本願請求項14に記載の発明は、本願請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の発明の構成に、さらに、装置依存色空間における色信号が与えられた場合に装置独立な色空間の前記処理対象色信号に変換する変換手段をさらに有することを特徴とする色処理装置である。
本願請求項15に記載の発明は、本願請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の発明における前記特色量決定手段が、前記出力色信号における特色成分が複数存在する場合に、それぞれの特色成分について、各特色成分に対応する特色上限値以下の範囲で値を決定することを特徴とする色処理装置である。
本願請求項16に記載の発明は、コンピュータに、請求項1から請求項15のいずれか1項に記載の色処理装置の機能を実行させるものであることを特徴とする色処理プログラムである。
本願請求項1に記載の発明によれば、墨成分と特色成分の値を独立して制御した出力色信号を得ることができるという効果がある。
本願請求項2に記載の発明によれば、墨成分の値をあらかじめ算出することなく、特色成分の上限値を決定することができる。
本願請求項3に記載の発明によれば、墨成分を探索することなく、墨成分の上限値を算出することができる。
本願請求項4に記載の発明によれば、墨成分が与えられた場合に、その与えられた墨成分の値を保持した色変換を行うことができる。
本願請求項5に記載の発明によれば、墨成分が与えられた場合に、その与えられた墨成分の値を明度、彩度、色相等に応じて変化させることができる。
本願請求項6に記載の発明によれば、墨成分が与えられた場合に、その与えられた墨成分の値を反映して墨成分の値を決定することができる。
本願請求項7に記載の発明によれば、特色を使用する領域と使用しない領域との境界における色の連続性を確保することができる。
本願請求項8に記載の発明によれば、特色を使用する領域と使用しない領域との境界における色の連続性を、本構成を有しない場合に比べて容易に確保することができる。
本願請求項9に記載の発明によれば、特色を使用する領域と使用しない領域との境界における色の連続性を確保することができる。
本願請求項10に記載の発明によれば、特色成分が得られた場合に、その特色成分の量を明度、彩度、色相に応じて変化させることができる。
本願請求項11に記載の発明によれば、墨成分の値が決定しなくても、与えられた特色成分の値を保存した色変換を行うことができる。
本願請求項12に記載の発明によれば、墨成分と特色成分の決定順序に依存せずに、与えられた特色成分の値を反映した色変換を行うことができる。
本願請求項13に記載の発明によれば、与えられた特色成分の色が出力色信号の特色成分の色と異なる場合でも対応することができる。
本願請求項14に記載の発明によれば、与えられた色信号の色空間にかかわらず、出力色信号への色変換を行うことができる。
本願請求項15に記載の発明によれば、複数の特色を使用する場合にも、墨成分と特色成分の決定順序に依存せずに色変換を行うことができる。
本願請求項16に記載の発明によれば、本願請求項1から請求項15のいずれか1項に記載の発明の効果を得ることができる。
本発明の実施の一形態を示す構成図である。 出力装置の色再現域における墨成分および墨以外の特色成分の使用量の一例の説明図である。 ある色における墨成分と特色成分の存在範囲の一例の説明図である。 墨成分と特色成分の使用範囲の一例の説明図である。 墨成分と特色成分の使用範囲の別の例の説明図である。 墨上限値及び特色上限値、あるいはさらに墨下限値及び特色下限値の算出方法の一例の説明図である。 本発明の実施の一形態における第1の変形例を示す構成図である。 特色量による色の連続性に関する不具合の一例の説明図である。 色の連続性を保障する墨成分及び特色成分の制御の一例の説明図である。 色の連続性を保障するように特色成分の値を制御する関数の一例の説明図である。 明度による特色成分の制御の一例の説明図である。 白点からの距離による特色成分の制御の一例の説明図である。 本発明の実施の一形態における第2の変形例を示す構成図である。 本発明の実施の一形態における第3の変形例を示す構成図である。 本発明の実施の一形態における第4の変形例を示す構成図である。 本発明の実施の一形態における第5の変形例を示す構成図である。 本発明の実施の一形態及びその変形例で説明した機能をコンピュータプログラムで実現した場合におけるコンピュータプログラム及びそのコンピュータプログラムを格納した記憶媒体とコンピュータの一例の説明図である。
図1は、本発明の実施の一形態を示す構成図である。図中、11は上限墨量算出部、12は墨量決定部、13は上限特色量算出部、14は特色量決定部、15は基本色決定部である。この例において与えられる処理対象色信号は、装置独立の色信号であるものとし、一例としてLAB色空間の色信号であるものとしている。もちろん、LAB色空間以外の装置独立の色空間の色信号であってよい。また、出力色信号は基本色成分、墨成分、特色成分からなるものとし、一例として基本色成分はC,M,Yであるものとしている。もちろん、基本色成分はこの例に限られず、例えばRGBなど、カラー画像を構成する他の色成分の組み合わせであってもよい。なお、墨成分をK、特色成分をSとして示している。特色成分Sは基本色成分及び墨成分以外の色成分であり、O,G,V,R,Bなど、種々の特色であってよい。
上限墨量算出部11は、特色成分を最小とした場合の墨成分の最大値を墨上限値として算出する。この墨上限値の算出は、例えば、処理対象色信号から墨上限値を算出するモデルを構成しておき、このモデルを用いて墨上限値を算出するように構成するとよい。
墨量決定部12は、上限墨量算出部11で算出した墨上限値以下の範囲で、出力色信号の墨成分の値を決定する。なお、墨成分に下限が存在する色については、その下限値以上墨上限値以下の範囲で出力色信号の墨成分の値を決定することになる。墨成分の値を決定する方法としては従来より種々の方法が提案されており、それらの方法を採用すればよい。
上限特色量算出部13は、特色成分を使用して墨成分の値を最大とした場合の特色成分の値を特色上限値として算出する。この特色上限値についての詳細については後述する。特色上限値の算出は、例えば処理対象色信号から特色上限値を算出するモデルを構成しておき、そのモデルを用いて特色上限値を算出するように構成するとよい。
特色量決定部14は、上限特色量算出部13で算出した特色上限値以下の範囲で、出力色信号の特色成分の値を決定する。なお、特色成分に下限が存在する色については、その下限値以上特色上限値以下の範囲で出力色信号の特色成分の値を決定することになる。この特色量決定部14では、墨量決定部12における墨成分の値の決定とは独立して特色成分の値を決定する。特色成分の値の決定方法については特に限定されないが、いくつかの方法について後述する。
基本色決定部15は、与えられた処理対象色信号と、墨量決定部12で決定した墨成分の値と、特色量決定部14で決定した特色成分の値から、出力色信号の基本色成分の各値を算出する。数学的には、3次元の装置独立の色空間の色信号から、4以上の次元の出力色信号は一意に決定されないが、墨成分の値、特色成分の値を決定しておくことにより、5以上の次元の色信号から3次元の色信号を求める変換となり、一意に求められる。
図2は、出力装置の色再現域における墨成分および墨以外の特色成分の使用量の一例の説明図、図3は、ある色における墨成分と特色成分の存在範囲の一例の説明図である。図2では、ある出力装置において再現される色領域を装置独立の色空間において示しており、明度軸を含むある平面について示している。図2(A)は墨成分を最小とし、特色成分を最大とする場合を、図2(B)は墨成分および特色成分を最大とする場合を、図2(C)は墨成分および特色成分を最小とする場合を、図2(D)は墨成分を最大とし、特色成分を最小とする場合を、それぞれ示している。また、右下がりの斜線を施した色領域は墨成分を含み墨以外の特色成分を含まない領域を示し、右上がりの斜線を施した色領域は少なくとも特色成分を含む領域を示し、斜線を施していない領域は墨成分および墨以外の特色成分をともに含まない領域を示している。
図2(C)に示すように、墨成分および特色成分を用いない場合には斜線を施していない色領域しか再現されないが、墨成分を使用することにより右下がりの斜線を施した色領域まで再現されるようになり、さらに特色成分を使用することにより右上がりの斜線を施した領域まで再現されるようになる。この色領域内の色を再現するための各色成分の組み合わせは複数存在する。
図2に黒丸で示した色について、墨成分及び特色成分の存在範囲を図3に示している。図2(C)に示した墨成分および特色成分を最小とする場合には、この色の例では墨成分及び特色成分ともに0となっている。すなわち、この色では墨成分の値の最小値及び特色成分の値の最小値は0である。図2(D)に示した墨成分を最大とし、特色成分を最小とする場合を図3において(D)として示している。この場合の墨成分の値をsupKとする。また、図2(A)に示した墨成分を最小とし、特色成分を最大とする場合を図3において(A)として示している。この場合、墨成分の値は0であり、特色成分の値をmaxSとしている。
図2(B)に示した墨成分および特色成分を最大とする場合を図3において(B)として示している。従来の墨成分の値を先に決める場合には、特色成分を最小として墨成分の値を決めていることから、0以上supK以下の範囲で墨成分の値を決定し、その値を固定している。しかし、色域拡大を行う特色を追加した場合には、特色成分の増加に伴って墨成分の最大値も増加する。例えばCMYKと特色成分としてRを用いる場合、CMYKとYMRKで再現される色があることによる。このことから、特色成分の値を最小(例えば0)とした場合には墨成分の最大値は一意に決まるが、特色成分を含めた場合には、特色成分の値に応じて墨成分の最大値は変化するという性質を有している。つまり、特色成分を有する場合の墨成分の最大値は、特色成分の増加に応じて上昇することになり、図2(B)における墨成分の値の方が図2(D)における墨成分の値よりも大きくなる。図2(B)の場合の墨成分の値をmaxKとし、特色成分の値をsupSとしている。
一方、図2(A)においては墨成分の値は0であり、図2(B)に示す場合の特色成分の値とは異なっている。すなわち、図2(B)に示す墨成分が最大の状態から墨成分を減らすと、代わりに基本色成分が増加することから、さらに特色成分を増やす余地が生じる。そのため、図3の(B)から墨成分の値が小さくなるに従って特色成分の値を増加させ、墨成分の値が最小(ここでは0)の場合に図2(A)の墨成分が最小、特色成分が最大となり、図3の(A)となる。
例えば墨成分と特色成分を最大限に使用する場合、特色成分が0以上supS以下の範囲では特色成分の値に依存して墨成分の値が決定される。また、特色成分がsupS以上maxS以下の場合には、墨成分の値に依存して特色成分の値が決定されることになる。すなわち、墨成分と特色成分の値を決める際に、順序関係が存在することになる。
図4は、墨成分と特色成分の使用範囲の一例の説明図である。図4においては、図2に黒丸で示した色について、図3に示した墨成分及び特色成分の存在範囲を再掲し、本発明の実施の一形態で使用する範囲に右下がりの斜線を付し、使用しない範囲に右上がりの斜線を付して示している。図3に示した墨成分及び特色成分の存在範囲の全体を使用する場合、上述したように墨成分と特色成分の値の決定には順序関係が存在する。しかし、墨成分の値をsupK以下、かつ、特色成分の値をsupS以下に限定すれば、順序関係を考慮することなく墨成分と特色成分の値を決定してよい。すなわち、特色成分の値がsupS以下であれば墨成分の値はsupK以下の範囲でいずれの値に決定しても存在範囲内であるし、逆に墨成分の値がsupK以下であれば、特色成分の値はsupS以下の範囲でいずれの値に決定しても存在範囲内となる。従って、図4において右下がりの斜線を付して示した墨成分の値がsupK以下、かつ、特色成分の値がsupS以下の範囲であれば、墨成分の値と特色成分の値とを独立して決定してよい。
このような考察に従い、本発明の実施の一形態においては、上限墨量算出部11において特色成分を最小とした場合の墨成分の最大値、すなわちsupKを墨上限値として算出している。また、上限特色量算出部13において特色成分を使用して墨成分の値を最大(=maxK)とした場合の特色成分の値、すなわちsupSを特色上限値として算出している。墨量決定部12は、上限墨量算出部11で算出した墨上限値(supK)以下の範囲で墨成分の値を決定し、特色量決定部14は、上限特色量算出部13で算出した特色上限値(supS)以下の範囲で特色成分の値を決定し、これらの墨成分の値と特色成分の値の決定をそれぞれ独立して行う。
図5は、墨成分と特色成分の使用範囲の別の例の説明図である。図4においては、一例として図2に黒丸で示した色についての墨成分と特色成分の使用範囲の例を示したが、色によっては基本色成分だけでは再現されない色もあり、このような場合には墨成分及び特色成分の値が0とならない。図5(A)には図2(C)に示した墨成分及び特色成分とも最小とする場合について示しているが、図5(A)中にaとして示した黒丸の色では、基本色成分だけでは再現されず、例えば特色成分を0とした場合には墨成分の下限値が存在する。この場合の墨成分及び特色成分の値の存在範囲は図5(B)に実線で示す範囲となる。この例では、特色成分の値を最小(この例では0)とした場合の墨成分の最小値をinfKとして示している。このinfKを墨下限値と呼ぶことにする。また、墨成分が最小(この例では0)となる場合の特色成分の最小値をinfSとして示している。このinfSを特色下限値と呼ぶことにする。この例の場合には、墨成分と特色成分の使用範囲は、infK≦K≦supK、かつ、infS≦S≦supSの範囲とすればよい。
また、図5(A)中にbとして示した黒丸の色も基本色成分だけでは再現されず、さらに特色成分を0にしては再現されない場合を示している。この場合の墨成分及び特色成分の値の存在範囲は図5(C)に実線で示す範囲となる。この例では、特色成分の値を最小(この例ではminS)とした場合の墨成分の値は最小値infKであり、かつ、最大値supKとなる。また、墨成分が最小(この例では0)となる場合の特色成分の最小値をinfS(特色下限値)として示している。この例の場合には、墨成分と特色成分の使用範囲は、infK=supK、かつ、infS≦S≦supSの範囲とすればよい。図示の都合上、この使用範囲を太線で示している。
なお、infK≦K≦supK、infS≦S≦supSを厳守することで、画質設計としては階調性が損なわれることがある。そのような場合には墨上限値supK以下、かつ、特色上限値supS以下の条件で墨成分及び特色成分の値を制御するとよい。KがinfK以下、SがinfS以下になっても、minKとminSが存在するので、KとSの組み合わせによっては、図5(B)、(C)で斜線を施して示したKとSの範囲であれば当該色が再現され、算出された基本色は予め設定されている範囲に入る。このように、図5(B)、(C)に「使用しない領域」として示した領域でも、色再現される。基本的には図5(B)、(C)において「使用する領域」として示した範囲でKとSの制御を行い、画質を考慮しながら斜線を施した領域全体で制御すればよい。斜線を施した領域以外では、算出される基本色成分の値が予め設定されている範囲を超えてしまう(色域外の領域)。そのような場合には、使用するKとSの値に対して、予め色域圧縮等の処理で予め設定されている範囲の基本色成分が算出されるように色値(色値は例えばL* * * )を圧縮しておけばよい。または、超えた分をクリップしてもよい。もちろん、墨下限値infKや特色下限値infSを用いることにより、基本色成分の値は予め決められた範囲に収められる。
上述の墨上限値supK及び特色上限値supS、あるいはさらに墨下限値infK、特色下限値infSは、予め処理対象色信号から各値を算出するモデル(関数)を構成しておいて、そのモデルを用いて各値を算出するとよい。例えば処理対象色信号がL* * * である場合、墨上限値supKはL* * * →supKのモデルを用いて、また墨下限値infKはL* * * →infKのモデルを用いて、特色上限値supSはL* * * →supSのモデルを用いて、特色下限値infSはL* * * →infSのモデルを用いて、それぞれ求めればよい。
図6は、墨上限値及び特色上限値、あるいはさらに墨下限値及び特色下限値の算出方法の一例の説明図である。墨上限値supK及び墨下限値infKは、特色成分の値を最小とした場合の値であることから、墨上限値supKについては図6(C)に再掲する図2(D)に示した特色成分の値を最小、墨成分を最大とした場合について、複数のL* * * の値とその色における墨成分の最大値supKとの対からL* * * →supKのモデルを作成すればよい。また、墨下限値infKについても、図6(B)に再掲する図2(C)に示した特色成分の値及び墨成分を最小とした場合について、複数のL* * * の値とその色における墨成分の最小値infKとの対からL* * * →infKのモデルを作成すればよい。
特色上限値supSについても、図6(A)に再掲する図2(B)に示した特色成分の値及び墨成分を最大とした場合について、複数のL* * * の値とその色における特色成分の最大値supSとの対からL* * * →supSのモデルを作成すればよい。また、特色下限値infSについても、図6(B)に再掲する図2(C)に示した特色成分の値及び墨成分を最小とした場合、あるいは図6(C)に再掲する図2(D)に示した特色成分の値を最小とし墨成分を最大とした場合について、複数のL* * * の値とその色における墨成分の最小値infKとの対からL* * * →infKのモデルを作成すればよい。
なお、特色として複数の色を用いる場合には、それぞれの特色について、特色上限値supS、あるいはさらに特色下限値infSを求め、特色量決定部14はそれぞれの特色成分について、特色上限値supS以下の範囲で、あるいは特色上限値supS以下特色下限値infS以上の範囲で、各特色成分の値を決定することになる。上述のような例えばL* * * から墨上限値及び特色上限値、あるいはさらに墨下限値及び特色下限値の算出方法は、例えば特許文献1や特許文献2においても最大墨量、最小墨量、最小特色量の算出に用いられている方法である。特許文献1や特許文献2では最大特色量を算出する際に墨成分の値を用いることから、出力装置の入出力特性モデルを逆に解くモデルを用いて算出することになるが、その場合よりも少ない計算量により特色上限値supSは求められる。
図7は、本発明の実施の一形態における第1の変形例を示す構成図である。図中、16は下限墨量算出部、17は下限特色量算出部である。この第1の変形例では、上述の墨下限値infK及び特色下限値infSを用いる場合の構成の一例を示している。下限墨量算出部16は、特色成分を最小とした場合の墨成分の最小値を墨下限値として算出する。この墨上限値の算出は、例えば上述のモデルを用いた方法を用いて算出するとよい。あるいはそのほかの探索的な方法などを用いて算出してもよい。墨量決定部12は、上限墨量算出部11で算出された墨上限値supKとともに下限墨量算出部16で算出された墨下限値infKを用いて、墨上限値supK以下墨下限値infK以上の範囲で墨成分の値を決定する。
また下限特色量算出部17は、特色成分を使用して墨成分の値を最小とした場合の特色成分の最小値を特色下限値として算出する。この特色下限値の算出も、例えば上述のモデルを用いた方法を用いて算出するとよい。あるいはそのほかの探索的な方法などを用いて算出してもよい。特色量決定部14は、上限特色量算出部13で算出された特色上限値supSとともに下限特色量算出部17で算出された特色下限値infSを用いて、特色上限値supS以下、特色下限値infS以上の範囲で特色成分の値を決定する。
このようにして墨上限値supKあるいはさらに墨下限値infKを算出し、墨量決定部12は墨成分の値を墨上限値supK以下、あるいは墨上限値supK以下かつ墨下限値infK以上の範囲で制御する。また特色上限値supSあるいはさらに特色下限値infSを算出し、特色量決定部14は特色成分の値を特色上限値supS以下、あるいは特色上限値supS以下かつ特色下限値infS以上の範囲で制御する。その際に、墨量と特色量はそれぞれ独立して制御する。このような独立した制御を行うと、色再現におけるいくつかの不具合の改善が従来に比べて容易となる。
図8は、特色量による色の連続性に関する不具合の一例の説明図である。図8(A)に示した例は、図2(D)に示した墨成分を最大とし、特色成分を最小とした場合の例を示している。この例においては、特色成分が0の領域から特色成分を含む領域に色が変化する場合、S=0として太線で示した境界からS=100として太線で示した外郭までの色領域で特色成分の値が変化する。そのため、図中に破線で囲んだ特色成分が0の領域と特色成分を含む領域の境界部分での色の連続性を確保しなければならない。
また図8(B)に示した例は、図2(B)に示した墨成分及び特色成分とも最大とした場合の例を示している。この例においては、特色成分が無彩色軸から色域外郭までの色領域で特色成分の値が変化する。そのため、図8(A)に示した例に比べて色の連続性はよい。しかし、図中に破線で囲んだ色領域では、特色成分を含む側では特色成分の値は変化するのに対して、接している特色成分を含まない側では特色成分の値は0のままとなる。そのため、色の連続性に問題が生じることになる。
図9は、色の連続性を保障する墨成分及び特色成分の制御の一例の説明図、図10は、同じく特色成分の値を制御する関数の一例の説明図である。図8に示した色の連続性の問題は、墨成分と特色成分を制御することで解消する。例えば、墨成分の値が大きくなるにつれて特色成分の値が小さくなる関数によって特色成分の値を制御するとよい。
図9(A)は図8(B)に示した墨成分及び特色成分とも最大とした場合であり、図9(D)は図8(A)に示した墨成分が最大で特色成分が最小の場合である。特色成分を最大以下で最小以上の範囲で制御すれば、例えば図9(B)や図9(C)に示すように、特色成分の値の増加を開始させる位置が制御される。
一例として、図10(A)に示す関数では、墨成分が0以上100以下の値を取るものとし、墨成分K=0では特色上限値supSになり、墨成分K=100では特色下限値infSとなるようにし、特色上限値supSの値をsupS自身の値と墨成分Kに応じて図10(A)に示すように制御する。なお、p1とp2は特色成分の増加のさせ方を制御する係数である。なお、p1<p2である。
さらに、係数p1やp2を墨成分Kに応じて可変にしてもよく、図10(B)に示した関数の例では、係数p2を墨成分Kに応じて変更した例を示している。もちろん、特色成分の値を制御する関数は、この例に限らず、係数により制御される関数形状であれば、いかなるものであってもよい。
例えば図10(A)や図10(B)に示した関数により特色上限値の使用率が決定されたら、その使用率をαとして
S=α×supS
として特色成分Sを決定すればよい。なお、S<infSならばS=infSとしてもよい。あるいは、infSを使用するのであれば、
S=α×supS+(1−α)×infS
として特色成分Sを決定してもよい。
図9,図10で説明した墨成分及び特色成分の制御方法では、特色上限値の使用率を墨成分Kも用いて制御していることから、墨成分Kと特色成分Sの相互作用など、出力装置の性質を把握していれば、その出力装置に応じた墨成分及び特色成分の制御がなされることになる。しかし、出力装置によってはその出力装置に応じた制御がなされない場合がある。また、測色的な色再現では装置独立な色空間における明度、彩度、色相の少なくとも1つに応じて制御する方が自然な色変化が再現される場合がある。
図11は、明度による特色成分の制御の一例の説明図である。図11では、装置独立な色空間における明度に応じて特色成分の制御を行う場合について示している。図11(B)に示す例では、特色の使用を開始する彩度c1を明度に応じて制御し、図11(C)に示すように、彩度c1から徐々に特色を使用して彩度c2で特色上限値supSとなるようにしている。これにより、特色を使用する色領域は、一例として図11(A)に示すようになる。もちろん、彩度に応じた制御や色相に応じた制御、さらにこれらの組み合わせによる制御を行ってもよい。
図12は、白点からの距離による特色成分の制御の一例の説明図である。装置独立な色空間における明度、彩度、色相による制御の変形として、白点からの距離に応じた特色成分の制御を行ってもよい。例えば白点からの距離が大きくなるにつれて特色成分の値が大きくなる関数によって特色成分の値を制御するとよい。
図12(A)において白点をWで示しており、白点を基点とする各方向(矢線で示す)について、白点からの距離dに応じた制御率αを求める。例えば図12(B)に示す例では、白点からの距離dが0以上p1以下では制御率α=0とし、距離dがp1以上p2以下では徐々に制御率αを変化させ、距離dがp2以上では制御率α=1としている。これらの係数p1,p2を制御すれば、特色成分の使用を開始する位置や特色成分の値の変化が制御されることになる。求めた制御率αを用い、上述の式、
S=α×supS
あるいは
S=α×supS+(1−α)×infS
を用いて特色成分の値を求めればよい。
図11,図12において説明したいずれの例においても、図8で説明した色の連続性を従来に比べて向上させている。図11,図12において説明した例では、特色成分の制御の際に墨成分の値を使用しておらず、特色成分の制御を墨成分の制御とは独立して行うことにより実現される。
墨量決定部12における墨成分の制御についても、特色成分の制御とは独立して行われる。従来より墨成分の値を先に決めていたことから特色成分に依存せずに墨成分を制御しており、この墨成分の制御については従来から行われている制御方法を使用すればよい。例えば、装置独立な色空間における明度、彩度、色相の少なくとも1つに応じて制御する方法や、自然画やグラフィックなどの画像の種別に応じて制御する方法などがある。明度および彩度で墨成分の値を制御する場合の一例としては、明度が高いほど、彩度が高いほど、墨下限値(infK)に近づけ、明度が低く彩度が低いほど、墨上限値(supK)に近づけるといった制御方法が考えられる。もちろん、上述の特色成分に対する制御を墨成分に対して用いてもよく、白点からの距離に応じた墨成分の制御を行ってもよい。
図13は、本発明の実施の一形態における第2の変形例を示す構成図である。図中、21は色変換部である。上述の説明では、与えられた色信号が装置独立な色空間における色信号であった場合を示した。この第2の実施の形態では、装置依存色空間における色信号が与えられた場合について示している。
色変換部21は、与えられた装置依存色空間における色信号を装置独立な色空間の処理対象色信号に変換する。一例として装置独立な色空間がLAB色空間であり、RGB色空間の色信号が与えられた場合には、RGB→L* * * の変換を行う。また、CMY色空間の色信号が与えられた場合にはCMY→L* * * の色変換を行えばよい。もちろんこれらの色空間の色信号に限られないし、処理対象色信号の色空間もLAB色空間に限られるものではない。なお、色変換の際に、例えば出力対象としている出力装置の色再現範囲に応じて色域圧縮処理などを施してもよい。色変換部21で色変換して得られた処理対象色信号は墨量決定部12及び特色量決定部14に渡され、上述した処理により出力色信号が算出されることになる。
図14は、本発明の実施の一形態における第3の変形例を示す構成図である。この第3の変形例では、墨成分を含む色信号が与えられた場合の一例を示しており、具体例として墨成分を含む色信号がCMYK色信号である場合を示している。もちろん、CMYKOGやCMYKRGB等、他の特色成分であってもよいし、基本色成分もCMYに限られるものではない。
この変形例では、与えられた墨成分の値Kは、ほかの色成分とともに色変換部21に与えられて装置独立な色空間の処理対象色信号に変換される。それとともに、墨成分の値Kは墨量決定部12にも渡される。
墨量決定部12では、墨上限値supK以下、あるいは墨上限値supK以下で墨下限値infK以上の範囲で墨成分の値を求めるが、その際に、与えられた墨成分の値を使用する。例えば、求めた墨成分の値と与えられた墨成分の値の範囲で墨成分の値を調整するとよい。また、与えられた墨成分の値が墨上限値supK以下、あるいは墨上限値supK以下で墨下限値infK以上の範囲である場合、与えられた墨成分の値を出力色信号の墨成分の値として決定してもよく、その場合には墨成分の値が保存されることになる。なお、墨成分と特色成分とを独立して制御すれば、このような墨成分の制御は特色成分の制御に影響しない。
図15は、本発明の実施の一形態における第4の変形例を示す構成図である。この第4の変形例では、特色成分を含む色信号が与えられた場合の一例を示しており、具体例として特色成分のO(オレンジ)とG(緑)を含むCMYKOG色信号が与えられた場合を示している。もちろん、CMYKOやCMYKRGB等、他の特色成分であってもよいし、基本色成分もCMYに限られない。なお、墨成分Kについては、上述の第3の変形例で説明した処理を行ってもよいし、墨成分の値を墨量決定部12に渡さずに構成してもよい。
与えられた特色成分の値O,Gは、ほかの色成分とともに色変換部21に与えられて装置独立な色空間の処理対象色信号に変換される。それとともに、特色成分の値O,Gは特色量決定部14にも渡される。
特色量決定部14では、特色成分Oについては特色上限値supO以下、あるいは特色上限値supO以下で特色下限値infO以上の範囲で特色成分Oの値を求めるが、その際に、与えられた特色成分Oの値を使用する。例えば、求めた特色成分Oの値と与えられた特色成分Oの値の範囲で特色成分Oの値を調整するとよい。また、与えられた特色成分Oの値が特色上限値supO以下、あるいは特色上限値supO以下で特色下限値infO以上の範囲である場合、与えられた特色成分Oの値を出力色信号の特色成分Oの値として決定してもよく、その場合には特色成分の値が保存されることになる。
特色成分Gについても、特色上限値supG以下、あるいは特色上限値supG以下で特色下限値infG以上の範囲で特色成分Gの値を求めるが、その際に、与えられた特色成分Gの値を使用する。例えば、求めた特色成分Gの値と与えられた特色成分Gの値の範囲で特色成分Gの値を調整するとよい。また、与えられた特色成分Gの値が特色上限値supG以下、あるいは特色上限値supG以下で特色下限値infG以上の範囲である場合、与えられた特色成分Gの値を出力色信号の特色成分Gの値として決定してもよく、その場合には特色成分の値が保存されることになる。
なお、いずれの特色成分を使用するかを選択したり、いずれの特色成分を保存するかを選択する構成を設けてもよい。特色成分と特色成分とを独立して制御すれば、特色成分の制御は墨成分の制御に影響せずに行われる。
図16は、本発明の実施の一形態における第5の変形例を示す構成図である。この第5の変形例では、与えられた色信号の特色成分の色と出力色信号の特色成分の色が異なる場合を示している。具体例として与えられた色信号は特色成分としてO,Gを含むCMYKOG色信号であるものとし、出力色信号がCMYKRGB色信号である場合を示している。もちろん、与えられた色信号及び出力色信号とも、基本色成分及び特色成分はこの例に限られるものではない。なお、この変形例においても、墨成分Kについては上述の第3の変形例で説明した処理を行ってもよいし、墨成分の値を墨量決定部12に渡さずに構成してもよい。
与えられた特色成分の値O,Gは、ほかの色成分とともに色変換部21に与えられて装置独立な色空間の処理対象色信号に変換される。それとともに、特色成分の値O,Gは特色量決定部14にも渡される。
特色量決定部14では、与えられた色信号の特色成分Gについては出力色信号の特色成分Gに対応するので、例えば第4の変形例で説明した制御を行えばよい。与えられた色信号の特色成分Oについては、出力色信号には特色成分Oは存在しない。この場合、与えられた色信号の特色成分Oとの色相差が最も小さい出力色信号の特色成分の値が与えられたものとして、出力色信号の当該特色成分の値を制御する。この例では、与えられた色信号の特色成分Oは、出力色信号の特色成分Rが与えられたものとして、与えられた色信号の特色成分Oの値を出力色信号の特色成分Rの値の制御に用いる。例えば、求めた特色成分Rの値と与えられた特色成分Oの値の範囲で特色成分Rの値を調整するとよい。これにより、与えられた色信号の特色成分Oの値が出力色信号の特色成分Rに反映されることになる。
なお、図13,図14、図15,図16には図1に示した構成に色変換部21を設けた例を示しているが、説明中で墨下限値や特色下限値を用いる例についても示しているように、図7に示した構成における変形を行ってもよいことは言うまでもない。
図17は、本発明の実施の一形態及びその変形例で説明した機能をコンピュータプログラムで実現した場合におけるコンピュータプログラム及びそのコンピュータプログラムを格納した記憶媒体とコンピュータの一例の説明図である。図中、31はプログラム、32はコンピュータ、41は光磁気ディスク、42は光ディスク、43は磁気ディスク、44はメモリ、51はCPU、52は内部メモリ、53は読取部、54はハードディスク、55はインタフェース、56は通信部である。
上述の本発明の実施の一形態およびその変形例として説明した各部の機能の全部または部分的に、コンピュータが実行するプログラム31によって実現してもよい。その場合、そのプログラム31およびそのプログラムが用いるデータなどは、コンピュータによって読み取られる記憶媒体に記憶させておけばよい。記憶媒体とは、コンピュータのハードウェア資源に備えられている読取部53に対して、プログラムの記述内容に応じて、磁気、光、電気等のエネルギーの変化状態を引き起こして、それに対応する信号の形式で、読取部53にプログラムの記述内容を伝達するものである。例えば、光磁気ディスク41,光ディスク42(CDやDVDなどを含む)、磁気ディスク43,メモリ44(ICカード、メモリカード、フラッシュメモリなどを含む)等である。もちろんこれらの記憶媒体は、可搬型に限られるものではない。
これらの記憶媒体にプログラム31を格納しておき、例えばコンピュータ32の読取部53あるいはインタフェース55にこれらの記憶媒体を装着することによって、コンピュータからプログラム31を読み出し、内部メモリ52またはハードディスク54(磁気ディスクやシリコンディスクなどを含む)に記憶し、CPU51によってプログラム31を実行することによって、上述の本発明の実施の一形態およびその変形例として説明した機能が全部又は部分的に実現される。あるいは、通信路を介してプログラム31をコンピュータ32に転送し、コンピュータ32では通信部56でプログラム31を受信して内部メモリ52またはハードディスク54に記憶し、CPU51によってプログラム31を実行することによって実現してもよい。
コンピュータ32には、このほかインタフェース55を介して様々な装置と接続してもよい。例えば情報を表示する表示手段や利用者からの情報を受け付ける受付手段等も接続されていてもよい。また、例えば画像形成装置がインタフェース55を介して接続され、出力色信号を使用して画像形成装置で画像を形成するように構成してもよい。なお、各構成が1台のコンピュータにおいて動作する必要はなく、処理段階に応じて別のコンピュータにより処理が実行されてもよい。
11…上限墨量算出部、12…墨量決定部、13…上限特色量算出部、14…特色量決定部、15…基本色決定部、16…下限墨量算出部、17…下限特色量算出部、21…色変換部、31…プログラム、32…コンピュータ、41…光磁気ディスク、42…光ディスク、43…磁気ディスク、44…メモリ、51…CPU、52…内部メモリ、53…読取部、54…ハードディスク、55…インタフェース、56…通信部。

Claims (16)

  1. 与えられた処理対象色信号から基本色成分および墨成分および特色成分を含む出力色信号のうち特色成分を使用して墨成分の値を最大とした場合の特色成分の値を特色上限値として算出する上限特色量算出手段と、特色成分を最小とした場合の墨成分の最大値を墨上限値として算出する上限墨量算出手段と、前記墨上限値以下の範囲で前記出力色信号の墨成分の値を決定する墨量決定手段と、前記特色上限値以下の範囲で前記出力色信号の特色成分の値を決定する特色量決定手段と、前記処理対象色信号と前記墨量決定手段で決定した墨成分の値と前記特色量決定手段で決定した特色成分の値から前記出力色信号の基本色成分の各値を算出する基本色決定手段を有することを特徴とする色処理装置。
  2. 前記上限特色量算出手段は、前記処理対象色信号から前記特色上限値を算出するモデルを構成して、該モデルを用いて前記特色上限値を算出することを特徴とする請求項1に記載の色処理装置。
  3. 前記上限墨量算出手段は、前記処理対象色信号から前記墨上限値を算出するモデルを構成して、該モデルを用いて前記墨上限値を算出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の色処理装置。
  4. 前記墨量決定手段は、与えられた墨成分の値を前記墨上限値以下の範囲で保存して前記出力色信号の墨成分の値を決定することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の色処理装置。
  5. 前記墨量決定手段は、墨成分の値を、装置独立な色空間における明度、彩度、色相の少なくとも1つに応じて制御することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の色処理装置。
  6. 前記墨量決定手段は、前記墨上限値以下の範囲で求めた墨成分の値と与えられた墨成分の値の範囲で前記出力色信号の墨成分の値を決定することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の色処理装置。
  7. 前記特色量決定手段は、装置独立な色空間における白点からの距離に応じて前記出力色信号の特色成分の値を制御することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の色処理装置。
  8. 前記特色量決定手段は、前記距離が大きくなるにつれて特色成分の値が大きくなる関数によって特色成分の値を制御することを特徴とする請求項7に記載の色処理装置。
  9. 前記特色量決定手段は、前記処理対象色信号に対する墨成分の値が大きくなるにつれて特色成分の値が小さくなる関数によって特色成分の値を制御することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の色処理装置。
  10. 前記特色量決定手段は、特色成分の値を、装置独立な色空間における明度、彩度、色相の少なくとも1つに応じて制御することを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の色処理装置。
  11. 前記特色量決定手段は、与えられた特色成分の値を前記特色上限値以下の範囲で保存して前記出力色信号の特色成分の値を決定することを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の色処理装置。
  12. 前記特色量決定手段は、前記特色上限値以下の範囲で求めた特色成分の値と与えられた特色成分の値の範囲で前記出力色信号の特色成分の値を決定することを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の色処理装置。
  13. 前記特色量決定手段は、与えられた特色成分との色相の差が最も小さい前記出力色信号における特色成分の値が与えられたものとして、前記出力色信号の特色成分の値を決定することを特徴とする請求項11または請求項12に記載の色処理装置。
  14. さらに、装置依存色空間における色信号が与えられた場合に装置独立な色空間の前記処理対象色信号に変換する変換手段をさらに有することを特徴とする請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の色処理装置。
  15. 前記特色量決定手段は、前記出力色信号における特色成分が複数存在する場合に、それぞれの特色成分について、各特色成分に対応する特色上限値以下の範囲で値を決定することを特徴とする請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の色処理装置。
  16. コンピュータに、請求項1から請求項15のいずれか1項に記載の色処理装置の機能を実行させるものであることを特徴とする色処理プログラム。
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