JP2012052860A - ガスクロマトグラフ - Google Patents

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Abstract

【課題】 現在消費している電力値を容易かつ直感的に認識することができるガスクロマトグラフを提供する。
【解決手段】 ハウジング5と、ハウジング5の内部に配置されるカラム12とを備えるガスクロマトグラフ用オーブン10と、カラム12の入口端に試料を供給する試料気化室20と、カラム12の出口端に接続された検出器40と、ガスクロマトグラフ用オーブン10及び検出器40を制御する制御部51と、入力操作される入力装置52と、表示画面61に画像を表示する表示装置60とを備えるガスクロマトグラフ1であって、消費している電力値を計算又は検出する電力計算部51dを備え、制御部51は、電力計算部51dから電力値を取得することにより、表示画面61に、消費することが可能な電力値全体に対して現在消費している電力値を段階的に表示する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ガスクロマトグラフに関する。
ガスクロマトグラフでは、試料ガスが、キャリアガスに押されてカラムの入口端からカラム内に導入される。これにより、試料ガスに含まれる各測定物質は、カラム内を通過する間に時間軸方向に分離されて、カラムの出口端に到達することになる。このとき、試料ガスを所定の温度でカラム内を通過させるために、オーブンの内部にカラムを収容して、オーブンの内部の温度(例えば、450℃までの任意の温度)Tを調節することができるガスクロマトグラフが用いられている(例えば、特許文献1参照)。
図4は、従来のガスクロマトグラフの一例を示す概略構成図である。また、図5は、図4に示すガスクロマトグラフ用オーブンの正面図である。
ガスクロマトグラフ101は、ガスクロマトグラフ用オーブン10と、試料が導入される試料気化室20と、キャリアガスを供給するガス供給部30と、検出器40と、ガスクロマトグラフ用オーブン10、検出器40及びガス供給部30を制御するコンピュータ150と、電源と接続するための電源プラグ71とを備える。
コンピュータ150においては、CPU(制御部)151とメモリ53とを備え、さらにキーボード等を有する入力装置52と、液晶表示画面161等を有する表示装置160とが連結されている。また、CPU151が処理する機能をブロック化して説明すると、ヒータ11等を制御する温度制御部51aと、表示装置160を制御する表示制御部151bと、検出器40からの信号を受信する分析制御部51cと、消費している電力値を計算する電力計算部51dとを有する。
入力装置52は、分析者によって入力操作されるようになっており、例えば、一の試料を分析する際には、分析用流量F’や分析用温度T’や分析時間t’等が入力される。
試料気化室20は、分析者によって試料が導入されると、カラム12の入口端に試料ガス(サンプル)を供給することができるようになっている。
ガスクロマトグラフ用オーブン10は、上下左右の4面の壁2と、背面壁3と、前面壁となる前面扉4とで囲われた立方体形状のハウジング5を備え、ハウジング5の内部には、試料ガスが通過するカラム12と、空気を循環させるラジアルファン13と、空気を加熱するヒータ11と、内部の温度Tを検出する温度センサ14とが収容されるとともに、ハウジング5の外部には、ラジアルファン13と回転軸を介して接続されたモータ15が設けられている。
前面扉4は、左端を軸として開閉可能に形成されており、分析者によって前面扉4が開かれることにより、ハウジング5の内部に収容されたカラム12と、別のカラムとを交換することができるようになっている。
また、背面壁3の上部には、排気口(図示せず)が設けられており、排気口には、排気扉が開閉可能に形成されている。これにより、温度制御部51aによって排気扉が開かれることにより、内部の空気を排気口から外部に排出することができるようになっている。一方、背面壁3の中部には、吸気口3aが設けられており、吸気口3aには、吸気扉3bが開閉可能に形成されている。これにより、温度制御部51aによって吸気扉3bが開かれることにより、外部の空気を吸気口3aから内部に導入することができるようになっている。
このようなガスクロマトグラフ用オーブン10によれば、分析する際に分析者が入力装置52を用いて目的温度(分析用温度)T’と分析時間t’とを入力することで、分析用温度T’と分析時間t’とがメモリ53に記憶され、メモリ53に記憶された分析用温度T’と分析時間t’とに基づいて、温度制御部51aがヒータ11に通電電力を供給することによって空気を加熱して、モータ15に通電電力を供給することによってラジアルファン13を回転させて加熱された空気を循環させることにより、ハウジング5の内部を均一の分析用温度T’にすることができるようになっている。
このとき、温度制御部51aは、温度センサ14で検出された温度Tが分析用温度T’より低いときには、排気扉と吸気扉3bとを閉じるとともに、ヒータ11への通電電力を上昇させることにより、空気を加熱していくことになる。
また、温度センサ14で検出された温度Tが分析用温度T’より高くなったときには、ヒータ11への通電電力を減少させるとともに、排気扉と吸気扉3bとを開けることにより、外部の室温の空気を吸気口3aから導入するとともに、加熱された一部の空気を排気口から外部に排出している。
表示装置160は、液晶表示画面161を備える。そして、液晶表示画面161は、ガスクロマトグラフ用オーブン10の前面扉4の右横に設けられている(図5参照)。
表示制御部151bは、メモリ53に記憶された分析用流量F’や分析用温度T’や分析時間t’等と、検出器40からの信号とに基づいて、液晶表示画面161に分析用温度T’や分析時間t’や分析用流量F’等を表示するとともに、検出器40からの信号を表示する。
図6は、液晶表示画面に表示された画像情報の一例を示す図である。図6(a)に示すように、液晶表示画面161の左上部には、試料気化室20の温度と気圧と流量とが表示され、液晶表示画面161の右上部には、検出器40の温度と気圧と流量とが表示され、液晶表示画面161の中央部には、分析用温度T’と分析時間t’とが表示され、液晶表示画面161の下部には、検出器40からの信号が表示されている。
電力計算部51dは、消費している電力値を計算する制御を行う。例えば、「ガスクロマトグラフ用オーブン:最大で900W」、「検出器:最大で100W」とした場合、ガスクロマトグラフ用オーブン10も検出器40も100%で制御していれば、消費電力値を900+100=1000Wとする。また、ガスクロマトグラフ用オーブン10を50%で、検出器40を80%で制御したなら、消費電力値を900×0.5+100×0.8=530Wとする。
特開平9−68520号公報
しかしながら、上述したようなガスクロマトグラフ101では、分析者が現在の消費電力値を認識することは容易ではなかった。例えば、図6(a)に示す画像情報が表示されている際に、入力装置52を操作して図6(b)に示す画像情報を表示し、再度入力装置52を操作して「7 サービス・メンテナンス」を選択して図6(c)に示す画像情報を表示し、さらに入力装置52を操作して「4 電力消費量」を選択して図6(d)に示す画像情報を表示するというように、液晶表示画面161に表示された画像情報を切り替えることにより、現在消費している電力値を数値で表示させていた。つまり、上述したようなガスクロマトグラフ101では、数手順の操作が必要であり、実際にはほとんど利用されていなかった。また、電力値を数値で表示していたので、消費することが可能な電力値全体に対してどの程度の電力値を消費しているのかを認識することができなかった。
そこで、本発明は、現在消費している電力値を容易かつ直感的に認識することができるガスクロマトグラフを提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明のガスクロマトグラフは、ハウジングと、前記ハウジングの内部に配置されるカラムとを備えるガスクロマトグラフ用オーブンと、前記カラムの入口端に試料を供給する試料気化室と、前記カラムの出口端に接続された検出器と、前記ガスクロマトグラフ用オーブン及び検出器を制御する制御部と、入力操作される入力装置と、表示画面に画像を表示する表示装置とを備えるガスクロマトグラフであって、消費している電力値を計算又は検出する電力計算部を備え、前記制御部は、前記電力計算部から電力値を取得することにより、前記表示画面に、消費することが可能な電力値全体に対して現在消費している電力値を段階的に表示するようにしている。
本発明のガスクロマトグラフによれば、表示画面に、現在消費している電力値を表示している。つまり、電力値を常に認識することができる。また、消費することが可能な電力値全体に対して現在消費している電力値を段階的にレベルメータ等で表示している。つまり、電力値を直感的に認識することができる。
以上のように、本発明のガスクロマトグラフによれば、現在消費している電力値を容易かつ直感的に認識することができる。これにより、省エネの啓蒙となる。
(他の課題を解決するための手段および効果)
また、上記の発明において、前記制御部は、消費することが可能な電力値全体に対して現在消費している電力値が設定段階以上になると、表示する色を変化させるようにしてもよい。
ここで、「設定段階」とは、設計者等によって予め決められた任意の段階であり、例えば、7段階のうちの5段階目等となる。
本発明のガスクロマトグラフによれば、現在多くの電力を消費しているか否かを容易に認識することができる。
さらに、上記の発明において、前記制御部は、現在消費している電力値の使用状態を示すメッセージを表示するようにしてもよい。
本発明のガスクロマトグラフによれば、現在消費している電力値の使用状態を容易に認識することができる。
本発明のガスクロマトグラフの一例を示す概略構成図である。 図1に示すガスクロマトグラフ用オーブンの正面図である。 液晶表示画面に表示された画像情報の一例を示す図である。 従来のガスクロマトグラフの一例を示す概略構成図である。 図4に示すガスクロマトグラフ用オーブンの正面図である。 液晶表示画面に表示された画像情報の一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明は、以下に説明するような実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の態様が含まれることはいうまでもない。
図1は、本発明のガスクロマトグラフの一例を示す概略構成図である。また、図2は、図1に示すガスクロマトグラフ用オーブンの正面図である。なお、上述したガスクロマトグラフ101と同様のものについては、同じ符号を付している。
ガスクロマトグラフ1は、ガスクロマトグラフ用オーブン10と、試料が導入される試料気化室20と、キャリアガスを供給するガス供給部30と、検出器40と、ガスクロマトグラフ用オーブン10、検出器40及びガス供給部30を制御するコンピュータ50と、電源と接続するための電源プラグ71とを備える。
コンピュータ50においては、CPU(制御部)51とメモリ53とを備え、さらにキーボード等を有する入力装置52と、液晶表示画面61等を有する表示装置60とが連結されている。また、CPU51が処理する機能をブロック化して説明すると、ヒータ11等を制御する温度制御部51aと、表示装置60を制御する表示制御部51bと、検出器40からの信号を受信する分析制御部51cと、消費している電力値を計算する電力計算部51dとを有する。
表示制御部51bは、メモリ53に記憶された分析用流量F’や分析用温度T’や分析時間t’等と、検出器40からの信号とに基づいて、液晶表示画面61の大部分に分析用温度T’や分析時間t’や分析用流量F’等を表示するとともに、検出器40からの信号を表示する。
図3は、液晶表示画面に表示された画像情報の一例を示す図である。液晶表示画面61の左上部には、試料気化室20の温度と気圧と流量とが表示され、液晶表示画面61の右上部には、検出器40の温度と気圧と流量とが表示され、液晶表示画面61の中央部には、分析用温度T’と分析時間t’とが表示され、液晶表示画面61の下部には、検出器40からの信号が表示されている。
さらに、本発明に係る表示制御部51bは、電力計算部51dからの電力値に基づいて、液晶表示画面61の一部分に電力値を段階的にレベルメータで表示し、かつ、常に表示する。
図3に示すように、液晶表示画面61の最下部の右側には、消費することが可能な電力値全体に対して現在消費している電力値を7段階のレベルメータで表示するようになっている。具体的には、現在消費している電力値が200W以下であるときには、1個のメータを黄色で表示し(図3(b)参照)、200Wを超えて400W以下であるときには、2個のメータを黄色で表示し、400Wを超えて600W以下であるときには、3個のメータを黄色で表示し(図3(c)参照)、600Wを超えて800W以下であるときには、4個のメータを黄色で表示し(図3(a)参照)、800Wを超えて1000W以下である(設定段階以上である)ときには、4個のメータを黄色で表示するとともに1個のメータを赤色で表示し、1000Wを超えて1200W以下である(設定段階以上である)ときには、4個のメータを黄色で表示するとともに2個のメータを赤色で表示し、1200Wを超える(設定段階以上である)ときには、4個のメータを黄色で表示するとともに3個のメータを赤色で表示するようになっている(図3(d)参照)。これにより、分析者は、電力値を常に直感的に認識することができる。また、表示する色が変化するので、現在多くの電力を消費しているか否かを容易に認識することができる。
さらに、液晶表示画面61の最下部の左側には、現在消費している電力値の使用状態を示すメッセージを表示するようになっている。具体的には、通常運転している状態では、メッセージ「電力消費量」を表示し(図3(a)参照)、節電した状態では、メッセージ「節電中」を表示し(図3(b)参照)、分析を終了した状態では、メッセージ「停止予約中」を表示し(図3(c)参照)、電源プラグ71と電源とが正確に接続されていないなどにより過電流が発生した状態では、メッセージ「電源プラグ確認」を表示するようになっている(図3(d)参照)。これにより、分析者は、「電源プラグ確認」が表示されていることを確認すると、すぐに加熱事故を防止するために電源プラグ71と電源とが正確に接続されているか否かを確認することができる。
以上のように、本発明のガスクロマトグラフによれば、現在消費している電力値を容易かつ直感的に認識することができる。
<他の実施形態>
(1)上述したガスクロマトグラフ1では、200W毎に1個のメータを表示する構成を示したが、400W毎に1個のメータを表示するような構成としてもよい。
(2)上述したガスクロマトグラフ1では、FUNCTIONを選択する画像情報に代えて、電力値とメッセージとを表示する構成を示したが、FUNCTIONを選択する画像情報に加えて、電力値とメッセージとを表示するような構成としてもよい。
(3)上述したガスクロマトグラフ1では、消費している電力値を計算する電力計算部51dを備える構成を示したが、電力計算部に変えて、消費している電力値を検出する電力計を備えるような構成としてもよい。
(4)上述したガスクロマトグラフ1では、液晶表示画面61にレベルメータやメッセージを表示する構成を示したが、新たな液晶表示画面を備え、その液晶表示画面にレベルメータやメッセージを表示するような構成としてもよい。
本発明は、オーブンの内部にカラムを収容して、カラムの温度を調節するガスクロマトグラフに利用することができる。
1 ガスクロマトグラフ
5 ハウジング
10 ガスクロマトグラフ用オーブン
12 カラム
20 試料気化室
40 検出器
51 制御部
52 入力装置
60 表示装置
61 液晶表示画面

Claims (3)

  1. ハウジングと、前記ハウジングの内部に配置されるカラムとを備えるガスクロマトグラフ用オーブンと、
    前記カラムの入口端に試料を供給する試料気化室と、
    前記カラムの出口端に接続された検出器と、
    前記ガスクロマトグラフ用オーブン及び検出器を制御する制御部と、
    入力操作される入力装置と、
    表示画面に画像を表示する表示装置とを備えるガスクロマトグラフであって、
    消費している電力値を計算又は検出する電力計算部を備え、
    前記制御部は、前記電力計算部から電力値を取得することにより、前記表示画面に、消費することが可能な電力値全体に対して現在消費している電力値を段階的に表示することを特徴とするガスクロマトグラフ。
  2. 前記制御部は、消費することが可能な電力値全体に対して現在消費している電力値が設定段階以上になると、表示する色を変化させることを特徴とする請求項1に記載のガスクロマトグラフ。
  3. 前記制御部は、現在消費している電力値の使用状態を示すメッセージを表示することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のガスクロマトグラフ。
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