JP2012051816A - 生体アミンの判別方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、試料中の生体アミンを簡便、迅速、及び高感度に検出する方法、並びに該検出に必要な蛍光性化合物を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、カルボン酸残基を有する蛍光性テトラフェニルエテン誘導体に生体アミンを作用させると、生体アミンが存在しない場合と比較して、蛍光強度が顕著に増大することを利用した生体アミンの検出方法に関する。また、本発明は、該生体アミノの検出方法に使用可能なテトラフェニルエテン誘導体を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、生体アミンを標的とし、これらを高感度、迅速かつ簡便に検出可能な標的検出方法、並びに該標的検出に用いられる標的検出材料に関する。
生体アミンは、生体に存在するアミンであって、通常、アミノ酸の脱炭酸により生成するアミン類である。これらの生体アミンは、細胞分裂や細胞増殖と密接に関連し、各種生体活動に重要な役割を果たしている。また、魚介類や食肉中に含まれる、例えば、ヒスタミンは、分解酵素によってヒスチジンから生成され、アレルギー疾患や食中毒などの健康上のリスクともなり、これら食品類の加工及び保管中に発生する場合があるため、食品衛生上の品質及び腐敗(鮮度)の指標となる。そのため、高感度、高選択的なアミンの検出及び判別法の開発が必要とされている。
これまで、生体アミンの検出は、例えば、ガスクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、液体クロマトグラフィーなどによる検出が一般的であった。しかしながら、これらの手法では試料の複雑な前処理が必要であり、しかも測定時間が長いため、多くの試料を解析するには実用上困難であった(非特許文献1)。また、食品中のヒスタミンについては、FDA(米国食品医薬品局)が蛍光法による測定法を定めているが、これはヒスタミンを蛍光色素と反応させ、その蛍光性物質の蛍光強度から濃度を算出する方法である。この場合も、ヒスタミンを蛍光色素と反応させるという前処理が必要である。酵素や抗原−抗体反応を利用した生体アミンの検出も知られているが、複雑な分析であり、各アミンに対応した高価な試薬も必要であり実用的ではない(非特許文献2及び3)。
また、共役系分子を用いてアミンを検出する方法も知られている。例えば、Nelsonらは、カルボン酸残基を有するポリチオフェンを用いて、ポリチオフェンが示す吸収波長の変化(比色変化)によって、生体アミンを検出する方法を開示している(特許文献1、非特許文献4〜6)。しかしながら、この検出法は吸収スペクトルによる測定であって、検出感度(mM程度)が十分ではない。他には、水酸基を有するオリゴ(フェニレンエチニレン−フェニレンビニレン)を用いたアミン類の検出が知られている(非特許文献7)。しかしながら、この文献には、スペルミジンやスペルミンといったポリアミンの検出例は記載されていない。また、測定されるアミン濃度が低く(1mM程度)、感度が不十分である。
上記のように、従来の生体アミンの検出法は、高価な測定機器を使用し、複雑多岐な処理を必要とするため、実用上の多くの問題があった。したがって、従来の検出法の問題を解決するために、より簡便であり、迅速かつ高感度(例えば、ppbレベル)で生体アミンを検出可能な方法の開発が望まれている。
米国特許出願公開第2008/0299669号
Merchant, Z. M.; Cheng, S. G. G., in Characterization of Foods: Emerging Methods Ed. Gaonkar, A. G., Elsevier Science, New York, 1995, Chapter 15 Cheng, S. G. G.; Merchant, Z. M., in Biosensors in Food Analysis, in Characterization of Foods: Emerging Methods, Ed. Gaonkar, A. G., Elsevier Science, New York, 1995, Chapter 14 Ritchie, A. H.; Mackie, I. M., in Advances in Fish Science and Technology, Ed., Connell, J. J., Fishing News, Farnham, UK, 1980, pp. 489-494 Nelson, T. L.; O'Sullivan, C.; Greene, N. T.; Maynor, M. S.; Lavigne, J. J., J. Am. Chem. Soc., 2006, 128, 5640-5641 Mynor, M. S.; Nelson, T. L.; O'Sullivan, C.; Lavigne, J. J., Org. Lett., 2007, 9, 3217-3220 Nelson, T. L.; Tran, I.; Ingallinera, T. G.; Maynor, M. S.; Lavigne, J. J., Analyst, 2007, 132, 1024-1030 McGrier, P. L.; Solntsev, K. M.; Miao, S.; Tolbert, L. M.; Miranda, O. S.; Rotello, V. M.; Bunz, U. H. F., Chem. E. J., 2008, 14, 4503-4510
本発明は、標的(生体アミン試料)に前処理を必要とせず、迅速、高感度、高選択的及び簡便に生体アミンを検出することができ、裸眼でも容易に判定可能な標的検出方法、及び該標的検出に好適に用いられる標的検出材料を提供することを課題とする。
本発明者らは、共役系分子にカルボン酸残基を導入し、生体アミンと接触させると、蛍光強度の低下ではなく、蛍光強度が著しく増大するという興味ある事実、即ち、生体アミンとの相互作用によって強い蛍光のスイッチが入る、いわゆる「ターンオン型」の検出方法の端緒を見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、以下の[1]〜[7]を提供する。
[1] 一般式(I):
[式中、
1、R2、R3、R4は、互いに独立して、−COOM1、−(CH2m−COOM2、−X−(CH2n−COOM3、−Y−(CH2o−Z−(CH2p−COOM4(ここで、M1、M2、M3、M4は、互いに独立して、水素原子又はカチオンを表し;X、Y、Zは、互いに独立して、−O−、−NH−、又は−S−を表し;及びm、n、o、pは、互いに独立して、1〜6の整数を表す)、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、カルバモイル基、C1-6アルキル基、ハロC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C1-6アルキルオキシ基、C2-6アシル基、アミノ基、C1-6アルキルアミノ基、C6-10アリール基、及びC5-10ヘテロアリール基からなる群から選択され、かつ、
1、R2、R3、R4のうちの少なくとも2つは、互いに独立して、−COOM1、−(CH2m−COOM2、−X−(CH2n−COOM3、及び−Y−(CH2o−Z−(CH2p−COOM4(ここで、M1、M2、M3、M4、X、Y、Z、m、n、o、及びpは、上記の通りである)からなる群から選択される]
で表されるテトラフェニルエテン誘導体。
[2] R1及びR3が、互いに独立して、−COOH、−O−(CH24−COOH、及び−O−(CH22−O−(CH22−COOHからなる群から選択される、上記[1]に記載のテトラフェニルエテン誘導体。
[3] R1及びR3が、同一であって、−COOH、−O−(CH24−COOH、及び−O−(CH22−O−(CH22−COOHからなる群から選択され、並びにR2及びR4がともに水素原子である、上記[1]又は[2]に記載のテトラフェニルエテン誘導体。
[4] 試料中の生体アミンを検出する方法であって、
(a)上記[1]〜[3]のいずれか1つに記載のテトラフェニルエテン誘導体を用意し;
(b)前記テトラフェニルエテン誘導体と試料を接触させ;
(c)光照射し;そして
(d)蛍光強度が接触前と比較して増大している場合に、試料中に生体アミンが存在すると判断する
ことを含む方法。
[5] 前記工程(b)が検出媒体中で行われる、上記[4]に記載の方法。
[6] 上記[3]に記載のテトラフェニルエテン誘導体を使用することを特徴とする、上記[4]又は[5]に記載の方法。
[7] 1,2−エチレンジアミン(EDA)、1,3−プロパンジアミン(PrDA)、1,4−ブタンジアミン(BDA;プトレシン)、1,5−ペンタンジアミン(PeDA;カダベリン)、1,6−ヘキサンジアミン(HDA)、スペルミジン(SpermD)、スペルミン(SperM)、ヒスタミン(HistA)、トリプタミン(TryptA)、及びフェネチルアミンからなる群から選択される1種以上の生体アミンを検出する、上記[4]〜[6]のいずれか1つに記載の方法。
[8] 試料中の生体アミンを検出するためのキットであって、(a)試料を入れるための容器、(b)上記[1]〜[3]のいずれか1つに記載のテトラフェニルエテン誘導体、(c)検出媒体、及び(d)使用説明書を含むキット。
本発明のテトラフェニルエテン誘導体は、それ自身が示す蛍光に比べ、生体アミンとの選択的な相互作用や凝集体形成により飛躍的に強い蛍光を示すため、生体アミンを含む物質を迅速かつ高感度に検出するための材料として有用であり、かつ、オンサイトでの検出も簡便に行うことができるため、実用技術として極めて有用である。
カルボン酸残基を有する凝集誘起発光性分子とアミンとの相互作用による発光の模式図。 化合物1(10μM)に1,4−ブタンジアミン(プトレシン)を添加した際の蛍光スペクトル変化(塩化メチレン中、励起波長350nm)。挿入図は、化合物1(10μM)に1,4−ブタンジアミン(10μM)を添加した場合の写真(励起波長365nm)。 化合物1〜化合物3(10μM)に各種アミン類(50μM)を添加した場合の480nmにおける蛍光強度(化合物1:塩化メチレン中、化合物2及び3:塩化メチレン/ヘキサン=1/1中;励起波長350nm)。 化合物1(10μM)に1,4−ブタンジアミン、スペルミン、及びヒスタミン(各アミン濃度は10μM)を添加した場合の写真(塩化メチレン中、励起波長365nm)。 化合物1〜化合物3を用い、10種類のアミン(EDA、PrDA、BDA、PeDA、HDA、SpermD、SperM、HistA、TryptA、フェネチルアミン)を2つの濃度(10及び50μM)で8回測定したデータ(計480マトリクス)を用いた線形判別法による相関プロット。判別率は98%。横軸は第1因子を表し、縦軸は第3因子を表す。 マグロの缶詰からの抽出媒体中でのヒスタミンの検出([化合物2]=10μM)。 マグロの缶詰からの抽出媒体中でのヒスタミンの検出([化合物2]=10μM、[ヒスタミン]=(左から)0、20、50、100μM)を示す写真(365nm励起)。 マグロ缶から抽出した媒体中でのヒスタミンの検出([化合物2]=10μM)から得られた検量線。
1.生体アミンの検出法(原理)
本発明の方法は、例えば、下記の凝集誘起型発光性分子:
にカルボキシル基を導入し、凝集誘起型発光性分子が、導入したカルボン酸とアミンとの水素結合、静電相互作用により凝集することにより、蛍光発光することに基づいてアミンの存在を検出するものである(図1参照)。このような凝集誘起型発光性分子は、通常、溶液中では発光しないが、凝集状態において共役分岐の回転が抑制されるため強く発光する(Hong, Y.; Lam, J. W. Y.; Tang, B. Z., Chem. Commun., 2009, 4332-4353参照)。当業者に明らかなように、本発明の方法で使用される凝集誘起型発光性分子は、上記特性を有するものであれば限定されない。
以下、本発明の好ましい態様について説明する。
2.テトラフェニルエテン誘導体
本発明によれば、カルボン酸残基を導入したテトラフェニルエテン誘導体による生体アミンの検出試薬が提供され、生体アミンの検出及び判別が可能となる。テトラフェニルエテンは、上述したように、溶液中ではほとんど発光しないが、凝集した場合にその蛍光強度が著しく増加する凝集誘起発光特性を有している。カルボン酸残基を導入したテトラフェニルエテンは、生体アミン存在下ではカルボン酸との相互作用によって凝集が起き、この凝集体が蛍光を発すことにより、生体アミンの検出及び定量が可能となる。また、カルボン酸残基の導入方法が異なるテトラフェニルエテン誘導体を用い、生体アミンとの検出の際に観測される蛍光強度の観測結果を線形判別法によって解析することにより、生体アミンの種類を判定できるという特長も有する。なお、本発明のテトラフェニルエテン誘導体は、既知の反応手法を準用して容易に合成することができ、分離精製も当業者に周知であるクロマトグラフィーや再結晶により行うことができる。
本発明の生体アミンを判別する方法においては、下記の一般式(I):
[式中、
1、R2、R3、R4は、互いに独立して、−COOM1、−(CH2m−COOM2、−X−(CH2n−COOM3、−Y−(CH2o−Z−(CH2p−COOM4(ここで、M1、M2、M3、M4は、互いに独立して、水素原子又はカチオンを表し;X、Y、Zは、互いに独立して、−O−、−NH−、又は−S−を表し;及びm、n、o、pは、互いに独立して、1〜6の整数を表す)、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、カルバモイル基、C1-6アルキル基、ハロC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C1-6アルキルオキシ基、C2-6アシル基、アミノ基、C1-6アルキルアミノ基、C6-10アリール基、及びC5-10ヘテロアリール基からなる群から選択され、かつ、
1、R2、R3、R4のうちの少なくとも2つは、互いに独立して、−COOM1、−(CH2m−COOM2、−X−(CH2n−COOM3、及び−Y−(CH2o−Z−(CH2p−COOM4(ここで、M1、M2、M3、M4、X、Y、Z、m、n、o、及びpは、上記の通りである)からなる群から選択される]
で表されるテトラフェニルエテン誘導体を使用することが好ましい。
本明細書中で使用するとき、「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を意味する。
本明細書中で使用するとき、「C1-6アルキル基」とは、炭素数1〜6個の直鎖状又は分枝状のアルキル基を意味し、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、2−メチルブチル基、ネオペンチル基、1−エチルプロピル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、4−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、1−メチルペンチル基、3,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、1−エチルブチル基又は2−エチルブチル基が挙げられる。
本明細書中で使用するとき、「ハロC1-6アルキル基」とは、同一又は異なっている1〜5個のハロゲン原子がC1-6アルキル基に結合した基を意味し、例えば、トリフルオロメチル基、2−フルオロエチル基、2−クロロエチル基、2−ブロモエチル基、3−フルオロプロピル基、3−クロロプロピル基、4−フルオロブチル基、4−クロロブチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、ペンタフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエチル基が挙げられる。
本明細書中で使用するとき、「C2-6アルケニル基」とは、炭素数1〜6個の直鎖又は分枝状のアルケニル基を意味し、例えば、ビニル基、プロパ−1−エン−1−イル基、アリル基、イソプロペニル基、ブタ−1−エン−1−イル基、ブタ−2−エン−1−イル基、ブタ−3−エン−1−イル基、2−メチルプロパ−2−エン−1−イル基、1−メチルプロパ−2−エン−1−イル基、ペンタ−1−エン−1−イル基、ペンタ−2−エン−1−イル基、ペンタ−3−エン−1−イル基、ペンタ−4−エン−1−イル基、3−メチルブタ−2−エン−1−イル基、3−メチルブタ−3−エン−1−イル基、ヘキサ−1−エン−1−イル基、ヘキサ−2−エン−1−イル基、ヘキサ−3−エン−1−イル基、ヘキサ−4−エン−1−イル基、ヘキサ−5−エン−1−イル基、4−メチルペンタ−3−エン−1−イル基が挙げられる。
本明細書中で使用するとき、「C3-10シクロアルキル基」とは、単環状又は多環状の炭素数3〜10個の飽和環状アルキル基を意味する。C3-10シクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、ビシクロ[4.1.0]ヘプチル基、ビシクロ[3.1.0]ヘキシル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル基、ノルボニル基、スピロ[4.5]デシル基、スピロ[4.4]ノニル基、スピロ[4.3]オクチル基、及びスピロ[4.2]ヘプチル基が挙げられる。
本明細書中で使用するとき、「C1-6アルキルオキシ基」とは、炭素数1〜6個の直鎖状又は分岐状の飽和アルキルオキシ基を意味し、例えば、メチルオキシ基、エチルオキシ基、n−プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、s−ブチルオキシ基、t−ブチルオキシ基、n−ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、2−メチルブチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、1−エチルプロピルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、イソヘキシルオキシ基、4−メチルペンチルオキシ基、3−メチルペンチルオキシ基、2−メチルペンチルオキシ基、1−メチルペンチルオキシ基、3,3−ジメチルブチルオキシ基、2,2−ジメチルブチルオキシ基、1,1−ジメチルブチルオキシ基、1,2−ジメチルブチルオキシ基、1,3−ジメチルブチルオキシ基、2,3−ジメチルブチルオキシ基、1−エチルブチルオキシ基又は2−エチルブチルオキシ基が挙げられる。
本明細書中で使用するとき、「C2-6アシル基」とは、炭素数2〜6個の直鎖又は分岐鎖状の飽和アシル基を意味し、例えば、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基等が挙げられる。好ましくは、アセチル基、プロピオニル基、イソブチリル基が挙げられる。
本明細書中で使用するとき、「C1-6アルキルアミノ基」とは、前記C1-6アルキル基がアミノ基の窒素原子に1つ結合した基を意味し、例えば、メチルアミノ基、エチルアミノ基、n−プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、n−ブチルアミノ基、sec−ブチルアミノ基、tert−ブチルアミノ基、n−ペンチルアミノ基、イソペンチルアミノ基、ネオペンチルアミノ基、4−メチルブチルアミノ基、1−エチルプロピルアミノ基、n−ヘキシルアミノ基、イソヘキシルアミノ基、4−メチルペンチルアミノ基、3−メチルペンチルアミノ基、2−メチルペンチルアミノ基、1−メチルペンチルアミノ基、3,3−ジメチルブチルアミノ基、2,2−ジメチルブチルアミノ基、1,1−ジメチルブチルアミノ基、1,2−ジメチルブチルアミノ基、1,3−ジメチルブチルアミノ基、2,3−ジメチルブチルアミノ基、1−エチルブチルアミノ基、2−エチルブチルアミノ基が挙げられる。
本明細書中で使用するとき、「C6-10アリール基」とは、炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を意味し、例えば、フェニル基、ナフチル基又はアズレニル基が挙げられる。
本明細書中で使用するとき、「C5-10へテロアリール基」とは、炭素原子の他に、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる少なくとも1つ、好ましくは1〜4個のヘテロ原子を包含する、単環あるいは多環の5〜10員芳香族へテロ環基を意味し、例えば、ピロリル基、フリル基、チエニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ジアゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、1,2,4−トリアゾリル基、1,2,3−トリアゾリル基、テトラゾリル基、1,3,4−オキサジアゾリル基、1,2,4−オキサジアゾリル基、1,3,4−チアジアゾリル基、1,2,4−チアジアゾリル基、フラザニル基、ピリジル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、ピラジニル基、1,3,5−トリアジニル基、イミダゾリニル基、ピラゾリニル基、オキサゾリニル基、イソオキサゾリニル基、チアゾリニル基、イソチアゾリニル基、ピラニル基、2−オキソピラニル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、インダゾリル基、イソベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾチアゾリル基、インドリジニル基、キノリル基、イソキノリル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、シンノリニル基、フタラジニル基、キノリジニル基、プリル基、プテリジニル基、インドリニル基、イソインドリニル基、クロメニル基、クロマニル基又はイソクロマニル基が挙げられる。
また、一般式(I)中のR1〜R4が、互いに独立して、−COOM1、−(CH2m−COOM2、−X−(CH2n−COOM3、−Y−(CH2o−Z−(CH2p−COOM4から選択される場合、M1〜M4は、互いに独立して、水素原子又はカチオンを表す。ここで、M1〜M4におけるカチオンは、限定されないが、有機性のカチオンでもよく、又は無機性のカチオンでもよい。また、カチオンが1分子内中に2個以上ある場合には、それぞれ異なるカチオンであってもよい。カチオンとしては、限定されないが、例えば、アンモニウム(例えばアンモニウム、テトラエチルアンモニウム)、アルカリ金属(例えばリチウム、ナトリウム、カリウム)、アルカリ土類金属(例えばカルシウム、マグネシウム、バリウム)、ピリジニウム等を挙げることができる。
なお、その他、本明細書に定義のない基については、通常の定義に従う。
本発明の一態様によれば、上記一般式(I)において、R1及びR3が、互いに独立して、−COOH、−O−(CH24−COOH、及び−O−(CH22−O−(CH22−COOHからなる群から選択されるテトラフェニルエテン誘導体が提供される。より好ましくは、R1及びR3が、同一であって、−COOH、−O−(CH24−COOH、及び−O−(CH22−O−(CH22−COOHからなる群から選択され、かつR2及びR4がともに水素原子であるテトラフェニルエテン(TPE)誘導体、即ち、
が提供される。さらにより好ましくは、TPE−COOH(化合物1)である。
3.生体アミン
生体アミンは、生体に存在するアミンであって、通常、アミノ酸の脱炭酸により生成するアミン類である。例えば、カテコールアミン、インドールエタンアミン、イミダゾールアミン、フェノールアミン、ポリアミンなど、重要な生理作用をもつアミンも含まれる。本発明によれば、検出可能な生体アミンは、特に限定されないが、例えば、上記のアミノの他、1,2−エチレンジアミン(EDA)、1,3−プロパンジアミン(PrDA)、1,4−ブタンジアミン(BDA;プトレシン)、1,5−ペンタンジアミン(PeDA;カダベリン)、1,6−ヘキサンジアミン(HDA)、スペルミジン(SpermD)、スペルミン(SperM)、ヒスタミン(HistA)、トリプタミン(TryptA)、及びフェネチルアミンが挙げられる(構造式については下記参照)。
ここで、主要な生体アミンについて以下に説明する。
・プトレシン(putrescine)
最も単純なジアミンの1つであり、腐肉の臭いの成分である。生きている、または死んだ生物中に存在するアミノ酸が分解することによって生成する。
・カダベリン(cadaverine)
ジアミンの一種。アミノ酸・リシンが脱炭酸することによって生成する。動物の体組織が腐敗する際にタンパク質の加水分解によって生成し、腐敗臭の元となる化合物である。
・スペルミジン(spermidine)
ポリアミンに分類される有機化合物で、細胞代謝の際にRNAポリメラーゼの一種である酵素T7 RNAポリメラーゼを活性化するのに利用されることがある。一酸化窒素合成酵素を阻害する、DNAへの結合・誘発作用をもつ、T4 ポリヌクレオチドキナーゼ活性を誘起する、などの特徴がある。DNA結合タンパク質の精製に利用することもできる。
・スペルミン(spermine)
ポリアミンの一種。体内ではオルニチンなどから生合成されると考えられている。細胞の新陳代謝に関わるDNAと相互作用し、その遺伝情報の読み出しなどに密接に関わる重要な化合物でもある。DNAのらせん構造を安定化させる作用が有ると考えられており、核タンパク質の精製時などにも利用される。
・ヒスタミン(histamine)
ヒスチジン脱炭酸酵素により必須アミノ酸であるヒスチジンから生成する。ヒスタミンが過剰に分泌されると、ヒスタミン1型受容体(H1受容体)というタンパク質と結合して、アレルギー疾患の原因となる。また、ヒスタミンは食品中(発酵食品、チーズ、鮮度の落ちた魚)に蓄積し、食中毒の原因となる。食品中のヒスタミンに対しては規制があり、例えば米国食品薬品局(FDA)では魚介類のヒスタミン基準量を50ppmとしている。
4.本発明の生体アミンの検出法(具体的態様)
本発明によれば、試料中の生体アミンを検出する方法であって、
(a)上記一般式(I)で表されるテトラフェニルエテン誘導体を用意し;
(b)前記テトラフェニルエテン誘導体と試料を接触させ;
(c)光照射し;そして
(d)蛍光強度が接触前と比較して増大している場合に、試料中に生体アミンが存在すると判断する、ことを含む方法が提供される。生体アミンを検出するために使用される本発明のテトラフェニルエテン誘導体は、上記「2.テトラフェニルエテン誘導体」の項で記載したように、好ましくはTPE−COOH(化合物1)、TPE−OC4H8COOH(化合物2)、又はTPE−EG2COOH(化合物3)であり、より好ましくはTPE−COOH(化合物1)である。なお、本発明の方法において、テトラフェニルエテン誘導体と試料とは検出媒体中で接触させることが好ましい。
検出媒体としては、特に限定されないが、有機溶媒、無機溶媒、又は有機溶媒と無機溶媒の混合溶媒を使用することができる。検出媒体は、例えば、一般式(I)で表されるテトラフェニルエテン誘導体中に存在するカルボキシル基の残基数に基づいて、媒体の種類及び(混合媒体であれば)各媒体の割合を変化させて使用することができる。使用される媒体としては、反応を阻害せず、検出材料(テトラフェニルエテン誘導体)及び試料(生体アミンを含む)を完全に又はある程度溶解するものであれば、特に限定はないが、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、イソアミルアルコ−ル、ジエチレングリコール、グリセリン、オクタノール、シクロヘキサノール、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、塩化メチレン(ジクロロメタン)、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、ヘプタン、ヘキサン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、及び水が挙げられ、上記媒体を単独又はこれらの混合物として使用することもできる。例えば、化合物1については塩化メチレン、化合物2及び3については塩化メチレンとヘキサンとの1:1の混合物の使用が好ましい。
光照射に用いる光源は、凝集誘起型発光性分子の吸収波長近辺の波長を有する光を放射するものであればいかなるものを用いてもよく、凝集誘起型発光性分子の構造に応じて、キセノンランプ、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯等を用いることができる。なお、必要に応じて、キセノンランプからの放射光を分光して用いてもよく、簡便には、クロマトグラフィー作業において検出に用いる紫外線ランプを用いることもできる。検出は、一般に裸眼による目視でも容易に行えるが、蛍光光度計を用いることにより定量的データを得ることもできる。
本発明によれば、光照射(上記工程(c))により、瞬時にして発光を視覚的に検出することができるため、本発明の生体アミンの検出は、非常に容易かつ迅速に行うことができる。検出材料(テトラフェニルエテン誘導体)と試料(生体アミン)との反応時間は、検出材料、試料、検出媒体、反応温度等により異なるが、5分〜2時間であり、好ましくは10分〜1時間、より好ましくは30〜40分である。また、反応温度は、使用される検出溶媒等に基づいて設定可能であり、好ましくは室温である。
例えば、後述する実施例4に示されるように、検出材料として化合物1(10μM)、試料として1,4−ブタンジアミン(BDA;プトレシン)を用いた場合、BDAの濃度増加に伴い、蛍光強度が増加する(図2参照)。さらに、化合物1とBDA(10μM)を30分間反応させた場合の光照射による発光を示す写真(図2の挿入図右)からも明らかなように、蛍光の増大に基づいて、BDAの存在の有無を裸眼で容易に検出することができる。また、本発明の生体アミンの検出法の上記工程(d)、即ち、「蛍光強度が接触前と比較して増大している場合に、試料中に生体アミンが存在すると判断する」において、「増大している」とは、限定されないが、テトラフェニルエテン誘導体と生体アミンとの接触前と比較して、接触後に視覚的に蛍光強度が増加していることが確認できれば足り、より具体的には、蛍光強度の増加は、好ましくは1.1倍、1.2倍、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、10倍、50倍、100倍、又は1000倍である。
さらに、本発明によれば、生体アミンを検出する際に観測される蛍光強度の結果を解析用ソフトウェア(例えば、Systat Software,Inc.,2009,Version 13.00.05)による線形判別法によって解析することにより、生体アミンの種類を判別することができる。後述する実施例4では、10種類の生体アミンを試料とし、検出材料として化合物1〜3を用いた場合の蛍光強度の相違に基づき、線形判別法により各生体アミンを98%という非常に高い確率で判別することができた(図3及び5を参照)。
また、本発明の生体アミンの検出法は、生体アミンに関連した疾患の診断にも応用することができる。プトレシン、スペルミジン、及びスペルミンなどの生体アミンは、例えば、それらの血中濃度の低下に伴う動脈硬化の発症といった障害に関連している。したがって、本発明の検出法によって生体アミンの存在を検出することができることから、本発明によれば、生体アミンに関連した各種疾患の診断方法も提供される。さらに、本発明によれば、試料中の生体アミンを検出するためのキットであって、(a)試料を入れるための容器、(b)一般式(I)で表されるテトラフェニルエテン誘導体(例えば、化合物1〜3)、(c)検出媒体、及び(d)使用説明書を含むキットが提供される。
以下の実施例により、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。また、テトラフェニルエテン誘導体の合成に使用した試薬は、特に指示がない限り、和光純薬工業株式会社、関東化学株式会社、シグマアルドリッチジャパン株式会社から市販されているものを使用した。検出及び判別に用いたアミンのうち、EDA、PrDA、PeDA、HistA、TryptAは和光純薬工業株式会社から、BDA、HDA、SpermD、SperMはナカライテスク株式会社から、フェネチルアミンは関東化学株式会社から市販されているものを使用した。
実施例1:化合物1の合成
以下のスキーム:
に従って化合物1を合成した。
磁気撹拌子を備えた100mLの三口ナスフラスコを窒素置換した。窒素雰囲気下、化合物4(1.00g,2.04mmol;文献Daik, R.; Feast, W. J.; Batsanov, A. S.; Howard, J. A. K., New J. Chem., 1998, 1047-1049を参考にして合成した)、THF(15mL)を加えて、-78℃に冷却した。そこにn−BuLi(ヘキサン中、1.65M,2.70mL,4.46mmol)を、シリンジを用いて4分間かけて滴下し、-78℃に保ち30分間撹拌した。磁気撹拌子を備えた300mLの三口ナスフラスコを別途用意し、窒素置換し、ドライアイス(約50g)を入れた。その後、キャヌラーを用いて100mLのナスフラスコ中の溶液をドライアイス上に移し、ドライアイスがすべて消失するまで約2時間撹拌した。その後、1.5M硫酸(10mL)を加えて反応を停止した。酢酸エチル(70mL×3)で抽出した後に、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(70mL)で洗浄した。有機層に適当量の硫酸ナトリウムを加えて乾燥した後、減圧留去して、黄色ペースト状固体を得た(0.960g)。次に、黄色ペースト状固体を酢酸エチル(150mL)に再び溶解させ、そこに飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(150mL)を加え、分液操作を行った。水層に15%塩酸(30mL)を加え、水層が酸性になったことを確認してから水層を酢酸エチル(70mL×3)で抽出し、飽和塩化ナトリウム水溶液(70mL)で洗浄した。有機層に適当量の硫酸ナトリウムを加えて乾燥した後に減圧留去し、淡黄色固体1(0.663g,1.58mmol)を収率77%で得た。
シス/トランス混合物; 融点242.0-340℃ (decomp.); 1H NMR (アセトン-d6, 300MHz) δ7.06-7.09 (m, 8H, ArH), 7.15-7.20 (m, 20H, ArH), 7.81 (AA'BB', J=8.4Hz, 4H, ArH), 7.82 (AA'BB', J=8.4Hz, 4H, ArH); 13C NMR (75MHz, アセトン-d6) δ127.9, 128.0, 128.8, 128.9, 129.6, 129.7, 130.0, 130.1, 131.87, 131.90, 131.98, 132.03, 142.38, 142.42, 143.6, 143.7, 149.0, 149.1, 167.27, 167.31; HRMS (FAB, マトリックス=3−ニトロベンジルアルコール) C28H20 16O4 ([M]+) m/zとしての計算値; 420.1362, 実測値; 420.1364.
実施例2:化合物2の合成
以下のスキーム:
に従って化合物2を合成した。
滴下漏斗、ジムロート冷却器、磁気撹拌子を備えた100mLの三口ナスフラスコにマグネシウム片(0.459g,18.9mmol)を入れた。フラスコを加熱脱気し、マグネシウム片を活性化した。その後、マグネシウム片が浸る程度の量のTHF(1.5mL)を加え、滴下漏斗中には化合物6(2.00g,3.15mmol)のTHF溶液(10mL)を入れた。化合物6を少量滴下し、また1,2-ジブロモエタンを数滴加えて、加熱し反応を開始させ、化合物6のTHF溶液を滴下した。滴下終了後、30分間還流し室温まで冷却した。磁気撹拌子を備えた300mL三口ナスフラスコを別途用意し、窒素置換し、ドライアイス(約50g)を300mLの三口ナスフラスコに入れた。その後、シリンジを用いて先に調製した100mLのナスフラスコ中の溶液をドライアイス上に移し、ドライアイスが消失するまで約2時間撹拌した。その後1.5M硫酸(20mL)を加えた。反応混合物を酢酸エチル(100mL×3)で抽出した後に、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(100mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧留去すると、黄色固体が得られた(1.70g)。得られた黄色固体を酢酸エチル(100mL)に再び溶解させ、そこに飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)を加え、分液操作を行った。水層に15%塩酸(50mL)を加えて水層が酸性になったことを確認してから水層を酢酸エチル(70mL×3)で抽出し、飽和塩化ナトリウム水溶液(100mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後に減圧留去し、薄黄色固体2(1.07g,1.90mmol)を収率60%で得た。
シス/トランス混合物; 1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ1.77-1.81 (m, 16H, OCH2CH2+CH2CH2COOH), 2.41 (t, J=5.1Hz, 4H, CH2COOH), 2.42 (t, J=5.1Hz, 4H, CH2COOH), 3.87 (t, J=4.5Hz, 4H, OCH2), 3.90 (t, J=4.5Hz, 4H, OCH2), 6.58 (AA'BB', J=6.6Hz, 4H, ArH), 6.62 (AA'BB', J=6.6Hz, 4H, ArH), 6.88 (AA'BB', J=6.6Hz, 4H, ArH), 6.91 (AA'BB', J=6.6Hz, 4H, ArH), 6.98-7.09 (m, 20H, ArH), 11.06 (br, 4H, COOH); 13C NMR (75MHz, CDCl3) δ21.3 (×2), 28.5 (×2), 33.6 (×2), 67.0 (×2), 113.4, 113.5, 126.1 (×2), 127.5, 127.6, 131.3, 131.4, 132.5 (×2), 136.3 (×2), 139.6 (×2), 144.2 (×2), 157.2 (×2), 180.0 (×2). C36H36O6についての計算値:C, 76.57; H, 6.43. 実測値:C, 76.49 ; H, 6.24. HRMS (FAB, マトリックス=3−ニトロベンジルアルコール) C36H36O6 ([M]+) m/z としての計算値; 564.2512, 実測値; 564.2513.
実施例3:化合物3の合成
(1)中間体8の合成
以下のスキーム:
に従って中間体8を合成した。
磁気撹拌子を備えた500mLの三口ナスフラスコを窒素置換した。窒素雰囲気下、7(28.0g,147mmol)、ピリジン(300mL)を加えて0℃に冷却し、塩化p−トルエンスルホン酸(56.2g,295mmol)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物を1N HCl(300mL)に注ぎ込み、塩化メチレン(200mL×3)で抽出し、飽和塩化ナトリウム水溶液(200mL×2)で洗浄し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した。その後、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、展開溶媒、塩化メチレン:酢酸エチル=10:1)で精製し、白色固体8(28.6g,83.0mmol)を収率56%で得た。
融点53.7-55.1℃; 1H NMR (CDCl3, 300MHz) δ1.41 (s, 9H, tBu), 2.39 (t, J=6.6Hz, 2H, CH2COO), 2.43 (s, 3H, ArCH3), 3.61 (t, J=4.8Hz, 2H, CH2CH2COO), 3.61 (t, J=6.6Hz, 2H, TsOCH2CH2), 4.12 (t, J=4.8Hz, TsOCH2), 7.20 (d, J=8.4Hz, ArH), 7.77 (d, J=8.4Hz, ArH); 13C NMR (75MHz, CDCl3) δ21.6, 28.0, 36.1, 66.9, 68.3, 69.1, 80.7, 128.0, 129.8, 132.9, 144.8, 170.6. HRMS (FAB, マトリックス=3−ニトロベンジルアルコール) C16H25O6S ([M+H]+) m/zとしての計算値; 345.1372, 実測値; 345.1369.
(2)最終生成物の化合物3の合成
ジムロート冷却器、磁気撹拌子を備えた300mLの三口ナスフラスコを窒素置換した。窒素雰囲気下、化合物5(2.25g,6.18mmol)、アセトン(50mL)、炭酸カリウム(5.13g,37.1mmol)、及び化合物8(4.68g,13.6mmol)のアセトン溶液(50mL)を加え、3日間還流した。その後、室温まで冷却し、濾過した。濾液を減圧留去により適当量に減らし、水(200mL)を加え、これを塩化メチレン(100mL×3)で抽出し、飽和塩化アンモニウム水溶液(100mL)、飽和塩化ナトリウム水溶液(100mL)で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去すると黄色オイルが5.17g得られた。これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、展開溶媒 クロロホルム:酢酸エチル=30:1)を行うことで、生成物9と8の混合物が4.53g得られた。ついで、窒素置換した30mLナスフラスコに9と8の混合物(1.00g)とアセトン(10mL)を加え、この溶液を-6℃に冷却した後、臭化リチウム(2.69g,30.9mmol)を加えた。その後室温で21時間撹拌した。その後水(30mL)を加えて加水分解し、塩化メチレン(50mL×3)で抽出、飽和塩化ナトリウム水溶液(50mL×2)洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後に溶媒留去すると黄色オイルが0.822g得られた。これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、展開溶媒 塩化メチレン:酢酸エチル=10:1)で精製すると黄色オイル9(0.612g,0.864mmol)を換算収率63%で得た。
シス/トランス混合物 (シス、トランスの帰属がつかないため、いずれか一方をa、他方をbとした) 1H NMR (CDCl3, 300MHz) δ1.42 (s, 9H, tBu, a), 1.43 (s, 9H, tBu, b), 2.50 (t, J=6.3Hz, CH2COO, 4H, a or b), 2.51 (t, J=6.3Hz, CH2COO, 4H, a or b), 3.72 -3.78 (m, 16H, CH2CH2COO+ArOCH2CH2, a+b), 4.00 (t, J=6.0Hz, ArOCH2, 4H, a or b), 4.01 (t, J=6.6 Hz, ArOCH2, 4H, a or b), 6.62 (AA'BB', J=8.7Hz, Ar, 8H, a+b), 6.89 (AA'BB', J=8.7Hz, Ar, 8H, a+b), 6.96-7.10 (m, 20H, ArH, a+b); 13C NMR (75MHz, CDCl3) δ28.1 (×2), 36.2 (×2), 67.0 (×2), 69.43, 69.44, 80.6 (×2), 113.6, 113.7, 126.1 (×2), 127.5, 127.6, 131.3, 131.4, 132.43, 132.45, 136.48, 136.50, 139.6 (×2), 144.1, 144.2, 157.1 (×2), 170.8 (×2). HRMS (FAB, マトリックス=3−ニトロベンジルアルコール) C44H52O8 ([M]+) m/zとしての計算値; 708.3662, 実測値; 708.3658.
磁気撹拌子を備えた100mLの二口ナスフラスコを窒素置換した。窒素雰囲気下、化合物9(1.98g,2.79mmol)及びギ酸(40mL)を加え、室温で7時間撹拌した。反応後、ギ酸を減圧留去することで黄色ゴム状固体3(1.63g,2.73mmol)が収率98%で得られた。
シス/トランス混合物 (シス、トランスの帰属がつかないため、いずれか一方をa、他方をbとした) 1H NMR (CDCl3, 300MHz) δ2.63 (t, J=6.3Hz, 8H, CH2COO, a+b), 3.77-3.83 (m, 16H, CH2CH2COO+ArOCH2CH2, a+b), 4.01 (t, J=5.7 Hz, 8H, ArOCH2, a or b), 4.02 (t, J=6.6Hz, 4H, ArOCH2, a or b), 6.61 (AA'BB', J=8.7Hz, 4H, Ar, a or b), 6.64 (AA'BB', J=8.7Hz, 4H, Ar, a or b), 6.88 (AA'BB', J=8.7Hz, 4H, Ar, a or b), 6.89 (AA'BB', J=8.7Hz, 4H, Ar, a or b), 6.99-7.08 (m, 20H, ArH, a+b), 8.99 (br, 4H, COOH, a+b); 13C NMR (75MHz, CDCl3) δ34.8, 34.9, 66.4 (×2), 66.9, 67.1, 69.4, 69.5, 113.6, 113.7, 126.2 (×2), 127.5, 127.6, 131.32, 131.34, 132.4, 132.5, 136.59, 136.64, 139.6, 139.7, 144.0, 144.1, 156.97, 157.02, 177.0, 177.5. HRMS (FAB, マトリックス=3−ニトロベンジルアルコール) C36H36O8 m/zとしての計算値; 596.2410, 実測値; 596.2406.
実施例4:生体アミンの検出
(1)1,4−ブタンジアミン(BDA;プトレシン)の検出
実施例1で合成した化合物1を検出材料として使用し、生体アミンである1,4−ブタンジアミンを検出した。最初に、化合物1(2.102mg,4.999×10-3mmol)を塩化メチレン(50mL)に溶解させ、100μMのストックソリューションを調製した(「ストックソリューションA」とする)。次に、1,4−ブタジエンのストックソリューションを調製した。1,4−ブタンジアミン(0.8815mg,10.000×10-6mmol)を塩化メチレン(10mL)に溶解させた。このうち、1mLを塩化メチレンで希釈して10mLとし、1,4−ブタンジアミンの100μMストックソリューションを調製した(「ストックソリューションB」とする)。ストックソリューションAとBを用いて、メスフラスコ(5mL)に[化合物1]=10μM、[1,4−ブタンジアミン]=0〜100μMとなるように溶液を各種調製した。その後、3分間メスフラスコを激しく撹拌して、蛍光用石英セルに注ぎ、30分間静置(LDAデータ取得の測定は10分間静置)した後に蛍光測定をした。蛍光実験は、日立ハイテクノロジーズ社F−4500形分光蛍光光度計を用い、励起波長350nm、励起側スリット5.0nm、蛍光側スリット5.0nm、スキャン速度15nm/分で測定した。蛍光溶媒は蛍光分析用溶媒を用いた。
化合物1(10μM)に1,4−ブタンジアミン(プトレシン)を添加した際の蛍光スペクトル変化(塩化メチレン中、励起波長350nm)を図2に示す。図2から明らかなように、化合物1を検出材料として使用した場合、490nm付近の蛍光が、1,4−ブタンジアミンの濃度増加とともに顕著に増大することが分かる。また、挿入図は、化合物1(10μM)に1,4−ブタンジアミン(10μM)を添加した場合の蛍光変化を示す写真である(励起波長365nm)。このように、本発明の化合物1を用いることにより、生体アミンを視覚的に容易に検出することができる。
(2)各種生体アミンの検出及び線形判別法による相関プロットによる解析
上記(1)と同様に、さらに化合物2及び3を検出材料として用い、生体アミン類(1,2−エチレンジアミン(EDA)、1,3−プロパンジアミン(PrDA)、1,4−ブタンジアミン(BDA)、1,5−ペンタンジアミン(PeDA)、1,6−ヘキサンジアミン(HDA)、スペルミジン(SpermD)、スペルミン(SperM)、ヒスタミン(HistA)、トリプタミン(TryptA)、及びフェネチルアミン)を検出した。化合物1〜3の濃度を10μMとし、各種生体アミン類の濃度を50μMに調製後、480nmにおける蛍光強度(化合物1:塩化メチレン中、化合物2及び3:塩化メチレン/ヘキサン=1/1中;励起波長350nm)を測定した。結果を図3示す。使用した生体アミンの構造の相違によって、異なる凝集形態をとるため、化合物1〜3のそれぞれにおいて、蛍光強度の独自の差(パターン)が観察された(図3)。
また、図4は、化合物1(10μM)に1,4−ブタンジアミン(BDA)、スペルミン(SperM)、及びヒスタミン(HistA)(各生体アミン濃度は10μM)を添加した場合の蛍光変化を示す写真である(塩化メチレン中、励起波長365nm)。生体アミンを視覚的に容易に検出することができるだけでなく、使用する生体アミンの種類に応じた蛍光強度の差を利用して、生体アミンの判別に利用できる。
さらに、上記の各種生体アミンについて得られた蛍光強度に基づいて、Systat Software,Inc.,2009,Version 13.00.05を用いて線形判別解析を行った。図5は、10種類の生体アミン×2種の生体アミン濃度(10μMと50μM)×3種類のテトラフェニルエテン誘導体(化合物1〜3)×8回測定=480マトリックスを2次元でプロットした場合の線形判別の結果(相関プロット)を示す。図5に示すように、本発明の化合物1〜3を用いることにより、各種生体アミンの判別が可能となり、その判別率は98%であった。
実施例5:マグロ缶抽出サンプルを用いたヒスタミンの検出
マグロ缶からの抽出サンプルを用いて、生体アミン(ヒスタミン)を検出した。具体的には、マグロ缶(いなば食品株式会社、ライトツナスーパーノンオイル)を水切りし、固体のマグロのみを実験に用いた。マグロ(54.65g)にヘキサン/塩化メチレン=1/1(200mL)を加え、室温で10分間超音波振とうし、生体アミンを抽出した。得られた溶液の100mLを、室温下、3000rpmで10分間遠心分離し、固体のマグロを取り除いた。上澄みをデカンテーションし、溶液を0.45μmメンブレンフィルターにて濾過をし、検出実験に用いた。次に、化合物2(2.82mg,4.99μmol)をヘキサン/塩化メチレン=1/1(50mL)に溶解させ、化合物2の100μMストックソリューションを調製した。また、ヒスタミン(2.52mg,22.7μmol)をヘキサン/塩化メチレン=1/1(25mL)に溶解させ、ヒスタミン100ppm(又はμg/mL)のストックソリューションを調製した。5mLメスフラスコに、化合物2のストックソリューション0.5mL、マグロ缶抽出液1.0mL、ヒスタミンのストックソリューション0〜2.0mL、ヘキサン/塩化メチレン=1/1(3.5〜1.5mL)を順次加えて、総量が5mLになるようにして、固体マグロ時点でのヒスタミン含有量が0〜200ppmとなるサンプル溶液を調製した。これを3分間撹拌した後、石英セルに移して10分間静置した後に蛍光測定を行った。なお、ヒスタミンの含有量は固体マグロの段階での含有量であり、蛍光測定時、溶液状態での含有量ではない。
化合物2(10μM)を検出材料として使用した場合、480nm付近の蛍光が、マグロの缶詰からの抽出媒体中でのヒスタミンの濃度増加とともに顕著に増大することが分かる(図6)。また、図7の写真は、化合物2(10μM)にマグロの缶詰からの抽出媒体中のヒスタミン(左から0、20、50、100ppm)を添加した場合の蛍光変化を示す(励起波長365nm)。さらに、上記試料の蛍光測定から得られた蛍光強度をヒスタミンの濃度に対してプロットすることにより、検量線を作成することができる(図8)。
本発明は、標的に前処理を必要とせず、迅速、高感度、高選択的に生体アミンを検出でき、裸眼でも容易に判定可能な標的検出方法、並びに該標的検出に好適に用いられる標的検出材料を提供することができる。
本明細書に引用するすべての刊行物及び特許文献は、参照により全体として本明細書中に援用される。なお、例示を目的として、本発明の特定の実施形態を本明細書において説明したが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、種々の改変が行われる場合があることは、当業者に容易に理解されるであろう。

Claims (8)

  1. 一般式(I):
    [式中、
    1、R2、R3、R4は、互いに独立して、−COOM1、−(CH2m−COOM2、−X−(CH2n−COOM3、−Y−(CH2o−Z−(CH2p−COOM4(ここで、M1、M2、M3、M4は、互いに独立して、水素原子又はカチオンを表し;X、Y、Zは、互いに独立して、−O−、−NH−、又は−S−を表し;及びm、n、o、pは、互いに独立して、1〜6の整数を表す)、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、カルバモイル基、C1-6アルキル基、ハロC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C1-6アルキルオキシ基、C2-6アシル基、アミノ基、C1-6アルキルアミノ基、C6-10アリール基、及びC5-10ヘテロアリール基からなる群から選択され、かつ、
    1、R2、R3、R4のうちの少なくとも2つは、互いに独立して、−COOM1、−(CH2m−COOM2、−X−(CH2n−COOM3、及び−Y−(CH2o−Z−(CH2p−COOM4(ここで、M1、M2、M3、M4、X、Y、Z、m、n、o、及びpは、上記の通りである)からなる群から選択される]
    で表されるテトラフェニルエテン誘導体。
  2. 1及びR3が、互いに独立して、−COOH、−O−(CH24−COOH、及び−O−(CH22−O−(CH22−COOHからなる群から選択される、請求項1に記載のテトラフェニルエテン誘導体。
  3. 1及びR3が、同一であって、−COOH、−O−(CH24−COOH、及び−O−(CH22−O−(CH22−COOHからなる群から選択され、並びにR2及びR4がともに水素原子である、請求項1又は2に記載のテトラフェニルエテン誘導体。
  4. 試料中の生体アミンを検出する方法であって、
    (a)請求項1〜3のいずれか1項に記載のテトラフェニルエテン誘導体を用意し;
    (b)前記テトラフェニルエテン誘導体と試料を接触させ;
    (c)光照射し;そして
    (d)蛍光強度が接触前と比較して増大している場合に、試料中に生体アミンが存在すると判断する
    ことを含む方法。
  5. 前記工程(b)が検出媒体中で行われる、請求項4に記載の方法。
  6. 請求項3に記載のテトラフェニルエテン誘導体を使用することを特徴とする、請求項4又は5に記載の方法。
  7. 1,2−エチレンジアミン(EDA)、1,3−プロパンジアミン(PrDA)、1,4−ブタンジアミン(BDA)、1,5−ペンタンジアミン(PeDA)、1,6−ヘキサンジアミン(HDA)、スペルミジン(SpermD)、スペルミン(SperM)、ヒスタミン(HistA)、トリプタミン(TryptA)、及びフェネチルアミンからなる群から選択される1種以上の生体アミンを検出する、請求項4〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 試料中の生体アミンを検出するためのキットであって、(a)試料を入れるための容器、(b)請求項1〜3のいずれか1項に記載のテトラフェニルエテン誘導体、(c)検出媒体、及び(d)使用説明書を含むキット。
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