JP2012051084A - ドレッシング方法およびドレッシング工具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】所定の間隔を設けて鉄合金板を複数積層するドレッシング工具81、82、83を備え、各ドレッシング工具の鉄合金板の厚さに差を設け、薄い鉄合金板を備えたドレッシング工具81を最初に砥石車7で研削し、順次厚さの厚い鉄合金板を備えたドレッシング工具82、83を研削する。
【選択図】図1
Description
ツルーイングとドレッシングの方法として金属を研削する方法が一般に知られている。さらにその改善技術として、鋼材と一般研削砥石を交互に配置した複合研削砥石を研削することで砥石車のツル-イングとドレッシングを行う従来技術1(例えば、特許文献1参照)がある。
従来技術1では、複合研削砥石を使用するが高価である。また、特許文献1には砥粒の突出し量の設定に関する記述は無い。
さらに、金属板を樹脂ボンドで接着し一体化できるので取り扱いが容易となる。
さらに、金属板を樹脂ボンドで所定の厚さの鉄合金板を所定の間隔を設けて複数積層し接着して一体化されているので、手動ドレス時の取り扱いが容易となる。
さらに研削液供給流路を内蔵しているので確実に鉄合金板の間に研削液を供給できる。
図1に示すように、研削盤1は、ベッド2を備え、ベッド2上にX軸方向に往復可能な砥石台3と、X軸に直交するZ軸方向に往復可能なテーブル4を備えている。砥石台3は砥石車7を回転自在に支持し、砥石車7を回転させる砥石回転モータ(図示省略する)を備えている。テーブル4上には、工作物Wの一端を把持して回転自在に支持し主軸モータ(図示省略する)により回転駆動される主軸5と、工作物Wの他端を回転自在に支持する心押し台6を備えており、工作物Wは主軸5と心押し台6により支持されて、研削加工時に回転駆動される。ツルーイングモータ(図示省略する)により回転駆動されるツルーイングロール9を回転自在に支持したツルーイング装置10が、主軸5に付設されている。ドレッシング工具8は板厚の異なる第1ドレッシング工具81、第2ドレッシング工具82、第3ドレッシング工具83から構成されている。図2に示すように、第1ドレッシング工具81は4枚の金属板811の間を樹脂ボンド812で接合して4層に積層した構造である。図3に示す第2ドレッシング工具82は金属板821と樹脂ボンド822で構成され、図4に示す第3ドレッシング工具83は金属板831と樹脂ボンド832で構成され、共に第1ドレッシング工具81と同一構造である。第1ドレッシング工具81、第2ドレッシング工具82、第3ドレッシング工具83、は保持具12と押さえ板11により心押し台6の側面に固定されている。金属板811、821、831の材質は鉄系の合金で製作され、軟鋼、鋳鉄などが安価で好適である。
初めにツルーイングを行い砥石車の研削作用面の外形形状を所定の形状に成形する。具体的にはツルーイングロール9と砥石車7を回転させながら接触させて所定の相対運動をさせることで所定の形状に成形する。ツルーイング後の砥石車7の研削作用面は、図5のIに示すように砥粒とボンド層が同一高さで平坦化されている。
次に、ドレッシングにより図5のIIに示すように砥粒をボンド層から突き出させるが、適正な突出し量は研削条件により異なるため、所定の量の突き出しとなるようにドレッシング条件を制御することが重要である。
図7にドレッシング初期の砥石車7と第1ドレッシング工具81の金属板811の接触弧部を示す。砥石車7の砥粒71、72により研削された金属板811の切屑51、52がボンド層に接触しながら成長しボンドを削り取ることで砥粒が突き出される。切込み初期の砥粒71により切屑51が発生する、砥石車7との回転に連れて切屑の長さは長くなり、接触弧の終端部付近の砥粒72の生成する切屑52が最長となる。ツルーイング直後の砥粒突出し量が小さいときは、金属板の厚さtを小さくすることで接触弧長さLを短くして切屑の長さを短くし、切屑が過剰に長くなり金属板811とボンド層間で噛込みドレッシング効率が低下するのを防止する。
以上のように砥粒の突出し量に応じた適正な長さの切屑を生成する条件でドレッシングを実施することで所望の砥粒突出し量を備えた研削作用面を効率良く成形することが可能となる。適正な所定の接触弧長さは金属板811、821、831の材質や砥石車7のボンド材質により異なるのであらかじめドレッシング試験を実施して適正値をデータ化しておけばよい。
さらに、樹脂ボンドで所定の厚さの鉄合金板811を所定の間隔を設けて複数積層し接着して一体化されているので取り扱いが容易となる。
砥石車7を回転させる(STP1)。テーブル4を移動させ砥石車7を第1ドレッシング工具81に対向する位置へ割出す(STP2)。砥石台3を速送り速度で前進させ、砥石車7をドレッシング開始位置まで送る(STP3)。砥石台3を第1送り速度V1で前進させ、砥石車7をC1だけ第1ドレッシング工具81に切込む(STP4)。砥石台3を速送り速度で後退させ、砥石車7をドレッシング開始位置まで後退させる(STP5)。テーブル4を移動させ砥石車7を第2ドレッシング工具82に対向する位置へ割出す(STP6)。砥石台3を第1送り速度V1で前進させ、砥石車7をC1だけ第2ドレッシング工具82に切込む(STP7)。砥石台3を速送り速度で後退させ、砥石車7をドレッシング開始位置まで後退させる(STP8)。テーブル4を移動させ砥石車7を第3ドレッシング工具83に対向する位置へ割出す(STP9)。砥石台3を第1送り速度V1で前進させ、砥石車7をC1だけ第3ドレッシング工具82に切込む(STP10)。砥石台3を速送り速度で後退させ、砥石車7を待機位置まで後退させる(STP11)。ドレッシング工具81、82、83の高さHを研削除去分だけ小さな値に変更する(STP12)。
以上のように、厚さの異なる鉄合金板811、821、831を備えたドレッシング工具を厚さの小さなものから順次研削することで所定の砥粒突出し量に成形することが効率良くできる。
また上記の例では、ドレッシング工具81を樹脂ボンド812で鉄合金板811を接合する構造としたが、図10、図11に示すように金属板部を櫛歯形状とした一体構造としてもよい。この場合、一体のブロック20に溝を設け、溝の底面に研削液を吐出するための流路202を複数設ける、流路202はポケット201と供給流路211に連通している。供給流路211に研削液を注入することで流路202から研削液を噴出させ、直前の金属板を研削して砥石車7のドレッシング面に付着した切屑を除去できる。このため次の金属板を研削するときには砥石車の表面に直前の金属板の切屑の付着が少なくなっており、目詰まりすることなくスムースにドレッシングが進行する。
Claims (8)
- 所定の厚さの金属板を砥石車の回転軸と前記金属板の厚さ方向が略直交するように配置して前記砥石車で研削することで、前記砥石車のドレッシングを行い、前記所定の厚さをドレッシングにより達成される砥粒の突出し量により決定し、前記砥粒の突出し量を砥粒先端からボンド層までの距離とするドレッシング方法。
- 前記金属板を鉄合金とする請求項1に記載のドレッシング方法。
- 前記金属板を所定の間隔を設けて複数積層する請求項1または請求項2に記載のドレッシング方法。
- 前記所定の間隔に樹脂ボンドを充填した請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のドレッシング方法。
- 前記所定の間隔に接する前記砥石車のドレッシング表面に研削液を供給する請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のドレッシング方法。
- 異なる所定の厚さの前記金属板を複数備え、初めに厚さの薄い前記金属板を研削し、順次厚さの厚い前記金属板を研削する請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のドレッシング方法。
- 所定の厚さの鉄合金板を所定の間隔を設けて複数積層し前記所定の間隔に樹脂ボンドを充填したドレッシング工具。
- 所定の厚さの鉄合金板を所定の間隔を設けて複数積層し前記所定の間隔に研削液を供給する研削液供給流路を備えたドレッシング工具。
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JPS63139666A (ja) * | 1986-11-27 | 1988-06-11 | Toyoda Mach Works Ltd | 硬質砥粒砥石のドレツシング部材 |
JPH106216A (ja) * | 1996-06-19 | 1998-01-13 | Sanei Seiko Kk | 砥石のツルーイング方法およびツルーイング工具 |
JP2001001262A (ja) * | 1999-06-22 | 2001-01-09 | Olympus Optical Co Ltd | 総型工具のツルーイング方法およびツルアー |
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