JP2012051065A - インホイールモータユニットのハブベアリング脱着方法および装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ハウジング3の外端に治具30を取り付け、スライダ37の板38にハブベアリング18のホイールハブ22を取り付け、レバー41によりハブベアリング18をハウジング3の端蓋19から図示位置に引き抜く。この状態で、ハブベアリング18が嵌合していた箇所に芯だしプレート43を嵌合して、出力軸9の芯だし状態を保持する。よって、ハウジング3の外端から治具30を取り外し、ハブベアリング18の交換後、再びハウジング3の外端に治具30を取り付けるまでの間も出力軸9は芯だし状態に保たれる。交換後のハブベアリング18を所定位置に嵌合させるに当たっては、芯だしプレート43を除去し、交換後のハブベアリング18を図示位置から左方へ変位させることで、当該ハブベアリング18の嵌合が可能である。
【選択図】図3
Description
この提案技術は、回転電機およびこの回転電機により駆動される入力軸をハウジング内に収納して具え、入力軸の一端に同軸嵌合させて出力軸を設け、これら入力軸および出力軸間を遊星歯車式変速機により結合し、出力軸をハウジングの一端から突出させると共に、当該ハウジングの一端から突出する出力軸の外端をハブベアリングにより当該ハウジングの一端に軸承したものである。
その後ハブベアリングを、ボルトなどの緊締により上記ハウジングの一端に取り付け、ハブベアリングの脱着を完了する。
しかしこの作業は、極めて困難であり、ハブベアリングの脱着に長時間を要し、実際上は許容限界を超えるのが実情であった。
先ず、本発明の前提となるインホイールモータユニットを説明するに、これは、
回転電機および該回転電機により駆動される入力軸をハウジング内に収納して具え、前記入力軸の一端に同軸嵌合させると共に前記ハウジングの一端から突出させて出力軸を設け、前記ハウジングの一端から突出する前記出力軸の外端をハブベアリングにより前記ハウジングの一端に軸承したものである。
前記ハウジングの一端に対する前記ハブベアリングの緊締状態を解除する工程と、
前記ハウジングの一端にハブベアリング脱着治具を取り付ける工程と、
前記ハブベアリング脱着治具により前記出力軸の芯だし状態を保持する工程と、
前記ハブベアリングを前記ハブベアリング脱着治具のスライダに取り付けて該スライダの操作によりハブベアリングを前記ハウジングの一端から遠ざかる方向へ変位させる工程と、
該ハブベアリングの変位により生じた前記ハウジングの一端およびハブベアリング間の軸線方向隙間から、前記ハウジングの一端および出力軸間における環状隙間内へ該出力軸の芯だし状態を保持する出力軸芯だしプレートを嵌合する工程と、
前記ハブベアリング脱着治具を前記ハウジングの一端から取り外して、前記スライダ上のハブベアリングを交換した後、ハブベアリング脱着治具を再び前記ハウジングの一端に取り付けた状態で、前記と逆の手順により交換後のハブベアリングを前記ハウジングの一端に取り付ける工程との順次組み合わせにより、ハブベアリングの脱着を行うことを特徴とするものである。
前記ハウジングの一端に対し取り付けおよび取り外し可能なハブベアリング脱着治具本体を具え、
該ハブベアリング脱着治具本体に、該ハブベアリング脱着治具本体が前記ハウジングの一端へ取り付られている状態で、前記出力軸の芯だし状態を保持するための出力軸芯だし保持手段と、
前記ハウジングの一端に対する緊締状態を解除されたハブベアリングを取り付けられて該ハブベアリングを前記ハウジングの一端から遠ざかる方向へ変位させるためのスライダとを設けて前記ハブベアリング脱着治具を構成し、
該スライダによるハブベアリングの変位で生じた前記ハウジングの一端およびハブベアリング間の軸線方向隙間から、前記ハウジングの一端および出力軸間における環状隙間内へ嵌合して該出力軸の芯だし状態を保持するための出力軸芯だしプレートを具備して成ることを特徴とするものである。
ハウジングの一端にハブベアリング脱着治具が取り付けられている間は、該ハブベアリング脱着治具自身が出力軸の芯だし状態を保持し、ハウジングの一端からハブベアリング脱着治具が取り外されている間は、出力軸芯だしプレートが出力軸の芯だし状態を保持することとなる。
またハブベアリングの交換用にハウジングの一端からハブベアリング脱着治具を取り外した後も、出力軸は出力軸芯だしプレートにより芯だし状態に保たれて傾倒することがなく、
更に、新しいハブベアリングの取り付け用にハウジングの一端へハブベアリング脱着治具を取り付けると、このハブベアリング脱着治具により出力軸は芯だし状態に保たれて傾倒することがなく、出力軸芯だしプレートを除去して、代わりに新しいハブベアリングを嵌合することにより、取り付けを完了することができる。
ハブベアリングの交換を、インホイールモータユニットが車載状態のままであっても簡単に、且つ短時間で行うことができる。
<第1実施例の構成>
図1は、本発明のハブベアリング脱着方法および装置を適用可能なインホイールモータユニットの一例を示す縦断側面図である。
この図において、1は、インホイールモータユニットのハウジング本体、2は、該ハウジング本体1のリヤカバーをそれぞれ示し、
これらハウジング本体1およびリヤカバー2でインホイールモータユニットのハウジング3を構成する。
電動モータ4は本発明における回転電機に相当するもので、ハウジング本体1の内周に嵌合して固設した円環状の外周ステータ6と、かかる円環状外周ステータ6(以下、単に「ステータ」と言う)の内周にラジアルギャップを持たせて同心に配した内周ロータ7(以下、単に「ロータ」と言う)とで構成する。
出力軸9は、減速機5から反対方向(車幅方向外方)に延在させて、ハウジング本体1の車幅方向外端(図の右端)における開口より突出させ、この突出外端において出力軸9に後述のごとく車輪10を結合する。
ハウジング本体1の外端開口内に前記のリングギヤ12を回転止め、且つ抜け止めして固設し、プラネタリピニオン13は、サンギヤ11に噛合する大径ギヤ部13a、およびリングギヤ12に噛合する小径ギヤ部13bを一体に有した段付きピニオンとする。
ここでキャリア14は、入力軸8に近い出力軸9の内端に設けてこれに一体化させ、減速機5の出力回転メンバとする。
かくして入出力軸8,9は、相対回転可能な軸ユニットを構成し、この軸ユニットは同時に前記したキャリア14および段付きプラネタリピニオン13をも、同一ユニットとして具える。
これらベアリング17,18のうち、電動モータ側のベアリング17は、リヤカバー2と略同じ軸線方向位置において当該リヤカバー2の中心孔内周と入力軸8の対応端部外周との間に介在させる。
また、車輪側のハブベアリング18は、ハウジング本体1の外端開口を塞ぐ端蓋19にボルト20で取着したベアリングサポート21をインナレースとして具え、ハウジング本体1の外端開口から突出する出力軸9の突出部にスプライン嵌合させたホイールハブ22をアウタレースとして具え、
ベアリングサポート21の内周と、ホイールハブ22の外周との間に、転がり素子としてのボール18aを介在させて構成する。
出力軸9に上記のごとくスプライン嵌合させ、ナット24により抜け止めしたホイールハブ22に同心に、ブレーキドラム25、および車輪10のホイールディスクを順次突き合わせて配置し、これらホイールハブ22、ブレーキドラム25、および車輪10のホイールディスクを、複数個の同心円上に配置してホイールハブ22に植設したホイールボルト26およびこれらに螺合させたホイールナット27により、出力軸9に対する車輪10の取り付けを行う。
図1に示す上記のインホイールモータユニットにおいて、電動モータ4のステータ6に通電すると、これからの電磁力で電動モータ4のロータ7が回転され、この回転は電動モータ結合部材23および入力軸8を介して減速機5のサンギヤ11に伝達される。
これによりサンギヤ11は、大径ギヤ部13aを介して段付きプラネタリピニオン13を回転させるが、このとき固定のリングギヤ12が反力受けとして機能するため、段付きプラネタリピニオン13は小径ギヤ部13bがリングギヤ12に沿って転動するような遊星運動を行う。
かかる段付きプラネタリピニオン13の遊星運動はキャリア14を介して出力軸9に伝達され、出力軸9を入力軸8と同方向に回転させる。
出力軸9への回転は、これにスプライン嵌合したホイールハブ22およびホイールボルト26を介して車輪10に伝達され、車両を走行させることができる。
なお車両の制動に際しては、ブレーキドラム25の内周面をブレーキシュー28により摩擦制動させて所期の目的を達成し得る。
上記したインホイールモータユニットの車載状態で、出力軸9をハウジング3の外端(端蓋19)に軸承しているハブベアリング18を、交換などのためハウジング3の外端(端蓋19)から脱着する際しては、本発明の第1実施例になる以下のようなハブベアリング脱着装置を用いる。
ハブベアリング18の脱着に際しては、先ず図1におけるホイールナット27の弛緩、除去により、予め車輪10をブレーキドラム25と共に取り外しておき、
また、ボルト20およびナット24の弛緩、除去によりハブベアリング18を、出力軸9上でスライドさせながら、ハウジング3の外端(端蓋19)から遠ざかる方向へ変位可能な緊締解除状態にしておく。
この治具30は、ハブベアリング脱着治具本体31を具え、この治具本体31を、4個の支柱32と、ハウジング3の外端面から遠い支柱32の端部を相互に橋絡する平板33とから成る門型に構成する。
ハブベアリング脱着治具30をハウジング3の外端面に取り付けるに当たっては、図2に示すごとくハブベアリング脱着治具本体31を、平板33から遠い支柱32の拡大端部34がハウジング3の外端面所定位置に突き当たるよう位置させ、この状態で支柱32の拡大端部34をハウジング3の外端面にボルト締結することにより、ハウジング3の外端面に対するハブベアリング脱着治具30の取り付けを行う。
出力軸9に近い出力軸芯だしシャフト35の内端には、図1に示すナット24が螺合していた出力軸9の先端雄ねじ部に螺合する雌ねじ部35aを形成し、出力軸9から遠い出力軸芯だしシャフト35の外端には、回転操作摘み35bを設ける。
この状態で摘み35bを操作して出力軸芯だしシャフト35の内端雌ねじ部35aを出力軸9の先端雄ねじ部に螺合した後、ダブルロックナット36を緊締して出力軸芯だしシャフト35を平板33に固定することにより、出力軸9の芯だし状態を保持することができる。
従って、出力軸芯だしシャフト35およびダブルロックナット36は、本発明における出力軸芯だし保持手段を構成する。
ハウジング3の外端面に近いこれらスライダ37の内端を、共通なハブベアリング着脱板38に結着して相互に橋絡させる。
ハブベアリング着脱板38は、ホイールハブ22のブレーキドラム取り付け面に接する円環状とし、ホイールハブ22に植設されたホイールボルト26が貫通する透孔38aを穿設する。
かくて、ハブベアリング着脱板38が図2のごとくホイールハブ22のブレーキドラム取り付け面に接するとき、ホイールボルト26がハブベアリング着脱板38の透孔38aを通過し、ホイールボルト26の先端が透孔38aから突出する。
この突出したホイールボルト26の先端にナット39を螺合して緊締することで、ホイールハブ22(ハブベアリング18)をハブベアリング着脱板38(スライダ37)に取り付ける。
かくてハブベアリング引き抜きレバー41を図2の位置(図3の二点鎖線位置)から図3の実線位置へ揺動させるとき、ホイールハブ22(ハブベアリング18)は図2の位置からスライダ37による案内下で、出力軸9とのスプライン嵌合部に沿って、ハウジング3の外端面から遠ざかる軸線方向へ、図3の位置まで変位する。
しかし、ハブベアリング脱着治具30の出力軸芯だしシャフト35が出力軸9の芯だし状態を保持していることから、出力軸9はステータ4およびロータ7間の径方向磁力によっても傾倒することなく芯だし状態に保たれている。
ハブベアリング18を、交換などに際しハブベアリング脱着治具30(ハブベアリング着脱板38)から取り出すべく、ハブベアリング脱着治具30を一旦ハウジング3の外端面から取り外すと、出力軸9はステータ4およびロータ7間の径方向磁力によって傾倒し、もはや芯だし状態でなくなる。
このように出力軸9が一旦芯だし状態でなくなって傾倒すると、再び芯だし状態にするのが極めて困難で、ハブベアリング18の脱着作業が非常に難しくなる。
図3に示すごとく、ハブベアリング18の図2に示す位置から図3に示す位置への変位によって生じたハブベアリング18および端蓋19間の軸線方向隙間より、端蓋19および出力軸9間の環状隙間内へ嵌合して、出力軸9の芯だし状態を保持するための出力軸芯だしプレート43を、ハブベアリング脱着治具30に付設する。
これら半円プレート部分43a,43bを、図3に示すハブベアリング18および端蓋19間の軸線方向隙間から径方向に挿入した後、軸線方向(図3の左方)へ移動させて端蓋19および出力軸9間の環状隙間内へ嵌合させて用いるものとする。
そして、図1のようにベアリングサポート21を端蓋19に取り付けるのに用いたと同じボルト20、およびこれらボルト20を螺合させるべく端蓋19に形成したネジ穴を用いて出力軸芯だしプレート43(半円プレート部分43a,43b)を端蓋19に取着し、そのため出力軸芯だしプレート43(半円プレート部分43a,43b)にボルト20の挿通孔43dを図3,4のごとくに形成する。
そして、出力軸9と接するこの皿状部43gは、出力軸9(例えば鋳鉄)よりも硬度の低い材料(例えばアルミニューム)で構成する。
インホイールモータユニットの車載状態で、図1のごとく出力軸9をハウジング3の外端(端蓋19)に軸承しているハブベアリング18を、交換などのためハウジング3の外端(端蓋19)から脱着する方法を、図2,3に基づき以下に説明する。
また、ボルト20およびナット24の弛緩、除去によりハブベアリング18を、出力軸9上でスライドさせながら、ハウジング3の外端(端蓋19)から遠ざかる方向へ変位可能な緊締解除状態にしておく。
この取り付けに当たっては、図2に示すごとくハブベアリング脱着治具本体31を、平板33から遠い支柱32の拡大端部34がハウジング3の外端面所定位置に突き当たるよう位置させ、この状態で支柱32の拡大端部34をハウジング3の外端面にボルト締結することにより、ハウジング3の外端面に対するハブベアリング脱着治具30の取り付けを行う。
この状態で摘み35bを操作して出力軸芯だしシャフト35の内端雌ねじ部35aを出力軸9の先端雄ねじ部に螺合した後、ダブルロックナット36を緊締して出力軸芯だしシャフト35を平板33に固定する。
これにより出力軸9は、ハブベアリング18が端蓋19から抜け出したとしても、ハブベアリング脱着治具30により芯だし状態に保持され得る。
かくて、ハブベアリング着脱板38が図2のごとくホイールハブ22のブレーキドラム取り付け面に接するとき、ホイールボルト26がハブベアリング着脱板38の透孔38aを通過し、ホイールボルト26の先端が透孔38aから突出する。
この突出したホイールボルト26の先端にナット39を螺合して緊締することで、ホイールハブ22(ハブベアリング18)をハブベアリング着脱板38(スライダ37)に取り付ける。
このとき、ホイールハブ22(ハブベアリング18)はレバー41の作用端41bにより図2の位置から、スライダ37による案内下で、出力軸9とのスプライン嵌合部に沿って、ハウジング3の外端面から遠ざかる軸線方向へ、図3の位置まで変位される。
しかし、ハブベアリング脱着治具30の出力軸芯だしシャフト35が出力軸9の芯だし状態を保持していることから、出力軸9はステータ4およびロータ7間の径方向磁力によっても傾倒することなく芯だし状態に保たれている。
ハブベアリング18を、交換などに際しハブベアリング脱着治具30(ハブベアリング着脱板38)から取り出すべく、ハブベアリング脱着治具30を一旦ハウジング3の外端面から取り外すと、出力軸9はステータ4およびロータ7間の径方向磁力によって傾倒し、もはや芯だし状態でなくなる。
このように出力軸9が一旦芯だし状態でなくなって傾倒すると、再び芯だし状態にするのが極めて困難で、ハブベアリング18の脱着作業が非常に難しくなる。
図3に示すごとく、ハブベアリング18の図2に示す位置から図3に示す位置への変位によって生じたハブベアリング18および端蓋19間の軸線方向隙間より、端蓋19および出力軸9間の環状隙間内へ出力軸芯だしプレート43を嵌合して、出力軸9の芯だし状態を保持し得るようになす。
また、図1のようにベアリングサポート21を端蓋19に取り付けるのに用いたと同じボルト20、およびこれらボルト20を螺合させるべく端蓋19に形成したネジ穴を用いて出力軸芯だしプレート43(半円プレート部分43a,43b)を端蓋19に取着する。
なお、ハブベアリング脱着治具30の取り外し中、出力軸9がハブベアリング18に連れ動かされるのを、プレート43(半円プレート部分43a,43b)の軸線方向衝合面43fによって防止し得る。
また、かかるハブベアリング脱着治具30の取り外しによっても、これに代わって、端蓋19および出力軸9間の環状隙間内に嵌合した出力軸芯だしプレート43が出力軸9の芯だし状態を保持し得ることから、出力軸9は傾倒することなく芯だし状態に保たれる。
次に、スライダ37の案内下でハブベアリング18を図3の位置から、出力軸9に沿ってスライドさせながら、図2の取り付け位置となし、この状態で図1に示すごとくボルト20の緊締によりハブベアリング18の取着を完了する。
上記した本実施例になるインホイールモータユニットのハブベアリング脱着方法および装置によれば、
ハウジング3の外端にハブベアリング脱着治具30が取り付けられている間は、該ハブベアリング脱着治具自身が出力軸芯だしシャフト35により出力軸9の芯だし状態を保持し、ハウジング3の外端からハブベアリング脱着治具30が取り外されている間は、出力軸芯だしプレート43が出力軸9の芯だし状態を保持する。
またハブベアリング18の交換用にハウジング3の外端からハブベアリング脱着治具30を取り外した後も、出力軸18は出力軸芯だしプレート43により芯だし状態に保たれて傾倒することがない。
更に、新しいハブベアリングの取り付け用にハウジング3の外端へハブベアリング脱着治具30を取り付けると、このハブベアリング脱着治具30により出力軸9は芯だし状態に保たれて傾倒することがなく、出力軸芯だしプレート43を端蓋19および出力軸9間の環状隙間から除去して、代わりにこの環状隙間へ新しいハブベアリングを嵌合することにより、その取り付けを完了することができる。
ハブベアリング18の交換を、インホイールモータユニットが車載状態のままであっても簡単に、且つ短時間で行うことができる。
ハブベアリング脱着治具30をハウジング3の外端から取り外す時におけるハブベアリング18の引き抜き変位中に出力軸9が連れ動かされるのを、軸線方向衝合面43fによって阻止することができ、ハブベアリング18の上記脱着作業を容易に遂行することができる。
ハブベアリング脱着治具30が取り付けられている状態のままでも出力軸芯だしプレート43を端蓋19および出力軸9間の環状隙間内へ嵌合することができ、上記の作用効果を確実に達成し得る。
ハブベアリング18の脱着時に出力軸芯だしプレート43(半円プレート部分43a,43b)で出力軸9に傷が付くのを防止することができる。
図5は、本発明の第2実施例になるインホイールモータユニットのハブベアリング脱着装置を示す。
図2,3の第1実施例においては、出力軸芯だしシャフト35により出力軸9を芯出し状態に保持するに際し、出力軸芯だしシャフト35の雌ねじ部35aを出力軸9の先端雄ねじ部に螺合させこととしたが、
本実施例においては、図5に示すごとく出力軸9の先端面に芯だし円錐窪み9bを設け、出力軸芯だしシャフト35の対応端(内端)を円錐尖端35cに構成する。
それ以外は第1実施例と同様な構成とする。
ダブルロックナット36の弛緩により芯だしシャフト35を平板33に対し自由にストローク可能にする。
この状態で出力軸芯だしシャフト35の円錐尖端35cを出力軸9の先端における円錐窪み9b内に進入させた後、ダブルロックナット36を緊締して芯だしシャフト35を平板33に固定する。
これにより出力軸9は、出力軸芯だしシャフト35(ハブベアリング脱着治具30)により傾倒を防止され、芯だし状態に保持される。
2 リヤカバー
3 インホイールモータユニットハウジング
4 電動モータ(回転電機)
5 遊星歯車組式減速機
6 ステータ
7 ロータ
8 入力軸
9 出力軸
9a 段差部
9b 円錐窪み
10 車輪
11 サンギヤ
12 リングギヤ
13 段付きプライマリピニオン
14 キャリア
18 ハブベアリング
18a 転がり素子
19 端蓋
21 ベアリングサポート(ハブベアリングのアウタレース)
22 ホイールハブ(ハブベアリングのインナレース)
23 電動モータ結合部材
24 ハブベアリング抜け止めナット
25 ブレーキドラム
26 ホイールボルト
27 ホイールナット
30 ハブベアリング脱着治具
31 ハブベアリング脱着治具本体
32 支柱
33 平板
35 出力軸芯だしシャフト(出力軸芯だし保持手段)
35a 雌ねじ部
35b 回転操作摘み
35c 円錐尖端
36 ダブルロックナット(出力軸芯だし保持手段)
37 スライダ
38 ハブベアリング着脱板
39 ナット
41 ハブベアリング引き抜きレバー
43 出力軸芯だしプレート
43a,43b 半円プレート部分
43f 軸線方向衝合面
43g 内周皿状部
Claims (5)
- 回転電機および該回転電機により駆動される入力軸をハウジング内に収納して具え、前記入力軸の一端に同軸嵌合させると共に前記ハウジングの一端から突出させて出力軸を設け、前記ハウジングの一端から突出する前記出力軸の外端をハブベアリングにより前記ハウジングの一端に軸承したインホイールモータユニットのハブベアリングを脱着するに際し、
前記ハウジングの一端に対する前記ハブベアリングの緊締状態を解除する工程と、
前記ハウジングの一端にハブベアリング脱着治具を取り付ける工程と、
前記ハブベアリング脱着治具により前記出力軸の芯だし状態を保持する工程と、
前記ハブベアリングを前記ハブベアリング脱着治具のスライダに取り付けて該スライダの操作によりハブベアリングを前記ハウジングの一端から遠ざかる方向へ変位させる工程と、
該ハブベアリングの変位により生じた前記ハウジングの一端およびハブベアリング間の軸線方向隙間から、前記ハウジングの一端および出力軸間における環状隙間内へ該出力軸の芯だし状態を保持する出力軸芯だしプレートを嵌合する工程と、
前記ハブベアリング脱着治具を前記ハウジングの一端から取り外して、前記スライダ上のハブベアリングを交換した後、ハブベアリング脱着治具を再び前記ハウジングの一端に取り付けた状態で、前記と逆の手順により交換後のハブベアリングを前記ハウジングの一端に取り付ける工程との順次組み合わせになることを特徴とするインホイールモータユニットのハブベアリング脱着方法。 - 請求項1に記載されたインホイールモータユニットのハブベアリング脱着方法を実施するための装置において、
前記ハウジングの一端に対し取り付けおよび取り外し可能なハブベアリング脱着治具本体を具え、
該ハブベアリング脱着治具本体に、該ハブベアリング脱着治具本体が前記ハウジングの一端へ取り付られている状態で、前記出力軸の芯だし状態を保持するための出力軸芯だし保持手段と、
前記ハウジングの一端に対する緊締状態を解除されたハブベアリングを取り付けられて該ハブベアリングを前記ハウジングの一端から遠ざかる方向へ変位させるためのスライダとを設けて前記ハブベアリング脱着治具を構成し、
該スライダによるハブベアリングの変位で生じた前記ハウジングの一端およびハブベアリング間の軸線方向隙間から、前記ハウジングの一端および出力軸間における環状隙間内へ嵌合して該出力軸の芯だし状態を保持するための出力軸芯だしプレートを具備して成ることを特徴とするインホイールモータユニットのハブベアリング脱着装置。 - 請求項2に記載されたインホイールモータユニットのハブベアリング脱着装置において、
前記出力軸芯だしプレートと前記出力軸との嵌合部に、前記スライダによるハブベアリングの変位に前記出力軸が連れ動かされるのを阻止するための軸線方向衝合面を設定したことを特徴とするインホイールモータユニットのハブベアリング脱着装置。 - 請求項2または3に記載されたインホイールモータユニットのハブベアリング脱着装置において、
前記出力軸芯だしプレートは、中心軸線を通る面において二分割した半円プレート部分の組み合わせにより構成し、これら半円プレート部分を前記ハウジングの一端およびハブベアリング間の軸線方向隙間から径方向に挿入した後、軸線方向へ移動させた前記ハウジングの一端および出力軸間の環状隙間内へ嵌合するものであることを特徴とするインホイールモータユニットのハブベアリング脱着装置。 - 請求項2〜4のいずれか1項に記載されたインホイールモータユニットのハブベアリング脱着装置において、
前記出力軸芯だしプレートは、前記出力軸と接する箇所を、出力軸よりも硬度の低い材料で成形したものであることを特徴とするインホイールモータユニットのハブベアリング脱着装置。
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WO2017170526A1 (ja) * | 2016-03-31 | 2017-10-05 | アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 | 駆動装置及び駆動装置の製造方法 |
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2010
- 2010-09-01 JP JP2010195261A patent/JP5527117B2/ja active Active
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