JP2012046382A - 樹脂被覆粒状肥料の製造方法 - Google Patents

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文男 南部
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Abstract

【課題】肥料成分の溶出が長期間持続され、且つ樹脂被覆量が従来法に比べて大幅に低減された安価な樹脂被覆粒状肥料の製造方法を提供する。
【解決手段】平均粒子径が6〜15mm、好ましくは8〜12mmで平均圧壊強度が15kgf以上、好ましくは20kgf以上である粒状肥料を、温度制御可能な転動型の被覆装置に仕込み、70〜75℃に加熱保持しながら、ポリエーテルポリオールと2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールからなる混合物を、転動状態下の粒状肥料の表面に添加して未硬化ウレタン樹脂被覆し、次いで熱硬化させて樹脂被覆粒状肥料を得る。
【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂被覆粒状肥料の製造方法に関する。詳しくは、樹脂被覆量が従来法に比べて大幅に低減された樹脂被覆粒状肥料の製造方法に関する。
近年、農業就労者の高年齢化、就業者数の減少、兼業農家の増加から、より省力型で植物の成長に合わせて肥料成分の溶出が所定の期間持続する肥効調節型樹脂被覆粒状肥料が要求されている。中でも施肥回数を大幅に減らすことを目的とした、肥料成分の溶出が長期間持続する安価な樹脂被覆粒状肥料が望まれている。
肥料成分の溶出を長期間持続する樹脂被覆粒状肥料の製造方法としては、室温下での吸水量が低い粒状肥料をウレタン樹脂等で被覆し、肥料成分の溶出量を抑え、肥料成分の溶出が長期間持続する樹脂被覆粒状肥料の製造方法が知られている(特許文献1参照)。しかして、該特許文献1にも記載されているように、肥料成分の溶出を抑制するための被覆欠陥の少ない樹脂被覆粒状肥料の製造方法としては、一般に樹脂被覆量を増やして皮膜欠陥部分を補修していく方法が取られている。しかしながらこの方法では、特定重量に占める肥料成分量の大幅な低下および高価な樹脂被覆量の大幅増によるコスト高の問題がある。
特開2009−215129(2009年9月24日公開)
本発明は、従来法に比べて樹脂被覆量が大幅に低減された樹脂被覆粒状肥料を製造する方法を提供することにある。
かかる事情下に鑑み、本発明者等は、肥料成分の溶出が長期間持続され、且つ樹脂被覆量が従来法に比べて大幅に低減された樹脂被覆粒状肥料の製造方法について鋭意検討した結果、肥料成分の溶出の抑制の大小は、樹脂被覆量ではなく、樹脂被覆膜厚が厚くなるほど大きく、樹脂被覆膜厚が薄くなるほど小さくなることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、平均粒径が6〜15mmで平均圧壊強度が15kgf以上で有る粒状肥料を、転動状態下でその粒状肥料の表面を液状の未硬化ウレタン樹脂で被覆し、次いで熱硬化させることを特徴とする樹脂被覆粒状肥料の製造方法を提供するにある。
より好ましくは、ウレタン樹脂被覆するに際し、平均粒子径が8〜12mmで平均圧壊強度が20kgf以上である粒状肥料を用いることを特徴とする上記樹脂被覆粒状肥料の製造方法を提供するにある。
本発明の方法によって、肥料成分の溶出が長期間持続され、且つ樹脂被覆量が従来法に比べて大幅に低減された安価な樹脂被覆粒状肥料を製造することができる。
以下、本発明方法を更に詳細に説明する。
本発明において使用する樹脂被覆用粒状肥料は、平均粒子径6〜15mm、好ましくは8〜12mm、平均圧壊強度は、15kgf以上、好ましくは20kgf以上のものが用いられる。使用する樹脂被覆用粒状肥料の平均粒子径が、小さ過ぎると被覆樹脂量の大幅な低減は望めず、大き過ぎると施肥量の調整や取扱いが困難となる。また、使用する樹脂被覆用粒状肥料の平均圧壊強度が低過ぎると転動状態下での樹脂被覆工程において粒子同士のぶつかりによる粒子表面の削れや剥がれ、更には割れ等が起こり被膜欠陥を生じると共に、目的とする樹脂被覆量の低減効果も減少することがある。
本発明において使用する樹脂被覆用粒状肥料は、尿素、硝安、硫安、塩安、ウレアホルム等の窒素質、燐安、過燐酸石灰、重過燐酸石灰等の燐酸質、塩化加里、硫酸加里等の加里質の肥料原料物質の組み合わせによって得られる窒素−燐酸、窒素−加里、および燐酸−加里の2成分系、窒素−燐酸−加里の3成分系、あるいはこれらにマグネシウム、硼素、マンガン等植物の生育に必要な要素を含有させた粒状肥料である。
本発明で使用する樹脂被覆用粒状肥料の製造方法としては、所望する平均粒子径と圧壊強度が得られる方法であれば特に限定されるものではなく、例えば、固体肥料原料を所望する肥料成分に合わせて配合、この配合物を粉砕し、得られた粉砕物を転動状態下で加水して所望形状まで造粒し、造粒後、乾燥、篩別することにより得ることができる。粉砕法としては、一般に粒子径が小さいほど強固な粒状物が得られることから、粉砕度の高いピンミル型の粉砕機、例えば固体肥料原料の微粉砕に一般的に用いられている奈良式粉砕機を用い、平均粒子径1mm以下、好ましくは、0.5mm以下に粉砕し用いればよい。また上記転動造粒には市販の皿型造粒機等を用いればよく、乾燥には、工業的に応用されているキルン乾燥機を用いればよい。かかる平均粒子径と圧壊強度を有する市販品があれば市販品を用いてもよい。
前記製造方法で得られた樹脂被覆用粒状肥料の表面を被覆処理する樹脂被覆材としては
、ウレタン樹脂が使用される。これらウレタン樹脂はポリイソシアネート化合物とポリオール化合物との反応により3次元架橋することにより生成するものである。また、ポリイソシアネート化合物を2種類以上および/またはポリオール化合物を2種類以上混合して用いることもできる。
ポリイソシアネート化合物としては、例えばトルエンジイソシアネート(以下、TDIと略称することがある。)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDIと略称することがある。)、ナフタレンジイソシアネート、トリジンイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等を挙げることができ、必要に応じてこれらの混合物を用いることができる。中でも、MDI、TDIまたはこれらから誘導されるオリゴマー体(ポリメリックMDI、ポリメリックTDI等)が好適に用いられる。
ポリイソシアネート化合物と反応させるポリオール化合物としては、前記と同様の例えばアミノアルコール、アミン等を開始材として用い、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン等の脂肪族アルコールとエチレンオキサイドやプロピレンオキサイドとを重付加して得られるポリエーテルポリオール、テトラヒドロフランを重合して得られるポリテトラメチレンエーテルグリコール等のポリエーテル型ポリオール、イサノ油やひまし油等の水酸基を保有する天然油脂や多価アルコールとポリエーテルポリオールとカルボン酸化合物を反応させる等の方法で得られるポリエステル型ポリオール等が挙げられる。
使用するポリイソシアネート化合物に由来するNCO基とポリオール化合物に由来するOH基の当量比、いわゆるNCO/OHは、通常0.9〜1.2の間で調整される。
ウレタン樹脂原料の硬化促進の目的で添加される触媒としては、例えば、トリエチレンジアミン、N−メチルモルフォリン、N,N−ジメチルモルフォリン、ジアザビシクロウンデセン、イミダゾール、エチルメチルイミダゾール、ジアザビシクロオクタン、2,4,6,−トリス(ジメチルアミノミチル)フェノール等のアミン系触媒、尿素等のアンモニア誘導体、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ性化合物、ジブチルスズラウレート、ジブチルスズマレート等の有機スズ化合物が挙げられる。中でもアミン系触媒が好適に用いられる。これら触媒の量は、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物の総重量に対して、通常、0.05〜5重量%程度である。
樹脂被覆材の量は、特に制限されるものではなく、所望する溶出速度、溶出期間に応じて適宜調節される。通常は、粒状肥料に対して0.5〜10重量%の範囲内において行なわれる。
ウレタン樹脂の被覆処理方法としては特に制限されるものではなく、当該分野で公知の方法が適用し得る。一般的には、温度制御可能な転動型の回転円筒や回転皿等の装置に、前記製造方法等で得られた平均粒子径が6〜15mm、平均圧壊強度が15kgf以上の粒状肥料を供給して転動させながら、これに液状の未硬化ウレタン樹脂を添加被覆し、次いで熱硬化させることを繰り返して被覆処理する方法が用いられる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって何ら限定されるものではない。
なお、実施例中の部および%は特記しない限りすべて重量部および重量百分率を示す。
また、肥料成分の溶出量の測定は以下の方法で行なった。
肥料成分の溶出量の測定:
20本の250mlの蓋付きポリ容器のそれぞれに、測定する樹脂被覆粒状肥料15gを入れ、水200mlを添加して浸漬し、蓋をして25℃の恒温槽に静置した。
所定期間毎に、ポリ容器を恒温槽から取り出し、溶液を化学濾紙で濾過して水中に溶出した肥料成分を定量分析し、溶出量(%)を算出した。
実施例1
(1)樹脂被覆用粒状肥料の製造:
使用する固体肥料原料を、配合して奈良式粉砕機を用いて粉砕して、その平均粒径を0.5mm以下とした。次いでこの微粉砕物を皿型造粒機を用いて転動状態下で加水して造粒することを繰り返して、粒径の大部分(90重量%に占める)が6〜15mmで、且つ平均粒子径が8〜12mmの粒状物とした。次いでこの造粒物をキルン乾燥機を用いて乾燥、篩分けして、肥料成分19−7−10(粒径:6〜15mm 、平均粒径:11.2mm、圧壊強度:15kgf以上、平均圧壊強度:34kgf)(19−7−10はN−P−KOとしての含量%を示す、以下同じ)の粒状肥料1000kgを得た。
(2)樹脂被覆粒状肥料の製造:
実施例1の(1)で得た粒状肥料の表面を、以下の方法でウレタン樹脂で被覆して樹脂被覆粒状肥料を製造した。粒状肥料に対するウレタン樹脂の被覆量は4%とした。
室温下でポリオール混合槽に分岐ポリエーテルポリオール(スミフェン(商標登録)TM、住友バイエルウレタン社製)20.88kgと硬化触媒として2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール0.4kgを加え、30分撹拌し、混合物21.28kgを得た(以下、混合物Aと記す。)。
温度制御可能な転動型の被覆装置に粒状肥料1000kgを仕込んだ。被覆装置の回転部を5〜15rpmで回転させ、仕込んだ粒状肥料を転動状態にした。粒状肥料の温度を70〜75℃になるまで加熱保持しながら、ポリイソシアネート化合物としてポリメリックMDI(スミジュール(登録商標)44V10、住友バイエルウレタン社製)18.72kgと混合物A21.28kgを混合して得られる液状の未硬化ウレタン樹脂組成物で被覆し、次いで熱硬化させることを繰り返して被覆処理した。この被覆処理物のウレタン樹脂膜厚は約106μmであった。
このようにして得たウレタン樹脂被覆量4%の樹脂被覆粒状肥料について、肥料成分溶出性能を測定した。結果を表1に示す。
比較例1
(1)ウレタン樹脂被覆用粒状肥料の製造:
実施例1の(1)と同様に、使用する固体肥料原料を、配合して奈良式粉砕機を用いて粉砕して、その平均粒径を0.5mm以下とした。次いでこの微粉砕物を皿型造粒機を用いて転動状態下で加水して造粒することを繰り返して、粒径の大部分が2〜5mmの粒状物とした。次いでこの造粒物をキルン乾燥機を用いて乾燥、篩分けして、実施例1と同じ肥料成分19−7−10(粒径:2〜5mm 、平均粒径:4.1mm、圧壊強度:1.5kgf以上、平均圧壊強度:3.6kgf)の粒状肥料2000kgを得た。
(2)樹脂被覆粒状肥料の製造:
比較例1の(1)で得た粒状肥料の表面を、以下の方法でウレタン樹脂で被覆して樹脂被覆粒状肥料を製造した。粒状肥料に対するウレタン樹脂の被覆量は4%とした。
室温下でポリオール混合槽に分岐ポリエーテルポリオール(スミフェン(商標登録)TM、住友バイエルウレタン社製)20.88kgと硬化触媒として2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール0.4kgを加え、30分撹拌し、混合物21.28kgを得た(以下、混合物Bと記す。)。
温度制御可能な転動型の被覆装置に粒状肥料1000kgを仕込んだ。被覆装置の回転部を5〜15rpmで回転させ、仕込んだ粒状肥料を転動状態にした。粒状肥料の温度を70〜75℃になるまで加熱保持しながら、ポリイソシアネート化合物としてポリメリックMDI(スミジュール(登録商標)44V10、住友バイエルウレタン社製)18.72kgと混合物B21.28kgを混合して得られる液状の未硬化ウレタン樹脂組成物で被覆し、次いで熱硬化させることを繰り返して被覆処理した。この被覆処理物のウレタン樹脂膜厚は約38μmであった。
このようにして得たウレタン樹脂被覆量4%の樹脂被覆粒状肥料について、肥料成分溶出性能を測定した。結果を表1に示す。
比較例2
(1)ウレタン樹脂被覆用粒状肥料の製造:
比較例1の(1)で製造した粒状肥料1000kgを使用した。
(2)樹脂被覆粒状肥料の製造:
比較例1の(1)で得た粒状肥料の表面を、以下の方法でウレタン樹脂で被覆して樹脂被覆粒状肥料を製造した。粒状肥料に対するウレタン樹脂の被覆量は11%とした。
室温下でポリオール混合槽に分岐ポリエーテルポリオール(スミフェン(商標登録)TM、住友バイエルウレタン社製)57.42kgと硬化触媒として2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール1.1kgを加え、30分撹拌し、混合物58.52kgを得た(以下、混合物Cと記す。)。
温度制御可能な転動型の被覆装置に粒状肥料1000kgを仕込んだ。被覆装置の回転部を5〜15rpmで回転させ、仕込んだ粒状肥料を転動状態にした。粒状肥料の温度を70〜75℃になるまで加熱保持しながら、ポリイソシアネート化合物としてポリメリックMDI(スミジュール(登録商標)44V10、住友バイエルウレタン社製)51.48kgと混合物C58.52kgを混合して得られる液状の未硬化ウレタン樹脂組成物で被覆し、次いで熱硬化させることを繰り返して被覆処理した。この被覆処理物のウレタン樹脂膜厚は約106μmであった。
このようにして得たウレタン樹脂被覆量11%の樹脂被覆粒状肥料について、肥料成分溶出性能を測定した。結果を表1に示す。
実施例2
(1)ウレタン樹脂被覆用粒状肥料の製造:
使用する固体肥料原料を、配合して奈良式粉砕機を用いて粉砕して、その平均粒径を0.5mm以下とした。次いでこの微粉砕物を皿型造粒機を用いて転動状態下で加水して造粒することを繰り返して、粒径の大部分が6〜15mmおよび/または平均粒径が8〜12mmの粒状物とした。次いでこの造粒物をキルン乾燥機を用いて乾燥、篩分けして、肥料成分12−10−25(粒径:6〜15mm 、平均粒径:8.9mm、圧壊強度:15kgf以上、平均圧壊強度:26kgf)(12−10−25はN−P−KOとしての含量%を示す、以下同じ)の粒状肥料1000kgを得た。
(2)樹脂被覆粒状肥料の製造:
実施例2の(1)で得た粒状肥料の表面を、以下の方法でウレタン樹脂で被覆して樹脂被覆粒状肥料を製造した。粒状肥料に対するウレタン樹脂の被覆量は5%とした。
室温下でポリオール混合槽に分岐ポリエーテルポリオール(スミフェン(商標登録)TM、住友バイエルウレタン社製)26.1kgと硬化触媒として2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール0.5kgを加え、30分撹拌し、混合物26.6kgを得た(以下、混合物Dと記す。)。
温度制御可能な転動型の被覆装置に粒状肥料1000kgを仕込んだ。被覆装置の回転部を5〜15rpmで回転させ、仕込んだ粒状肥料を転動状態にした。粒状肥料の温度を70〜75℃になるまで加熱保持しながら、ポリイソシアネート化合物としてポリメリックMDI(スミジュール(登録商標)44V10、住友バイエルウレタン社製)23.4kgと混合物D26.6kgを混合して得られる液状の未硬化ウレタン樹脂組成物で被覆し、次いで熱硬化させることを繰り返して被覆処理した。この被覆処理物のウレタン樹脂膜厚は約105μmであった。
このようにして得たウレタン樹脂被覆量5%の樹脂被覆粒状肥料について、肥料成分溶出性能を測定した。結果を表1に示す。
比較例3
(1)ウレタン樹脂被覆用粒状肥料の製造:
実施例2の(1)と同様に、使用する固体肥料原料を、配合して奈良式粉砕機を用いて粉砕して、その平均粒径を0.5mm以下とした。次いでこの微粉砕物を皿型造粒機を用いて転動状態下で加水して造粒することを繰り返して、粒径の大部分が2〜5mmの粒状物とした。次いでこの造粒物をキルン乾燥機を用いて乾燥、篩分けして、実施例2と同じ肥料成分12−10−25(粒径:2〜5mm 、平均粒径:2.8mm、圧壊強度:1.5kgf以上、平均圧壊強度:2.4kgf)の粒状肥料2000kgを得た。
(2)樹脂被覆粒状肥料の製造:
比較例3の(1)で得た粒状肥料の表面を、以下の方法でウレタン樹脂で被覆して樹脂被覆粒状肥料を製造した。粒状肥料に対するウレタン樹脂の被覆量は5%とした。
室温下でポリオール混合槽に分岐ポリエーテルポリオール(スミフェン(商標登録)TM、住友バイエルウレタン社製)26.1kgと硬化触媒として2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール0.5kgを加え、30分撹拌し、混合物26.6kgを得た(以下、混合物Eと記す。)。
温度制御可能な転動型の被覆装置に粒状肥料1000kgを仕込んだ。被覆装置の回転部を5〜15rpmで回転させ、仕込んだ粒状肥料を転動状態にした。粒状肥料の温度を70〜75℃になるまで加熱保持しながら、ポリイソシアネート化合物としてポリメリックMDI(スミジュール(登録商標)44V10、住友バイエルウレタン社製)23.4kgと混合物E26.6kgを混合して得られる液状の未硬化ウレタン樹脂組成物で被覆し、次いで熱硬化させることを繰り返して被覆処理した。この被覆処理物のウレタン樹脂膜厚は約33μmであった。
このようにして得たウレタン樹脂被覆量5%の樹脂被覆粒状肥料について、肥料成分溶出性能を測定した。結果を表1に示す。
比較例4
(1)ウレタン樹脂被覆用粒状肥料の製造:
比較例3の(1)で製造した粒状肥料1000kgを使用した。
(2)樹脂被覆粒状肥料の製造:
比較例3の(1)で得た粒状肥料の表面を、以下の方法でウレタン樹脂で被覆して樹脂被覆粒状肥料を製造した。粒状肥料に対するウレタン樹脂の被覆量は16%とした。
室温下でポリオール混合槽に分岐ポリエーテルポリオール(スミフェン(商標登録)TM、住友バイエルウレタン社製)83.52kgと硬化触媒として2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール1.6kgを加え、30分撹拌し、混合物85.12kgを得た(以下、混合物Fと記す。)。
温度制御可能な転動型の被覆装置に粒状肥料1000kgを仕込んだ。被覆装置の回転部を5〜15rpmで回転させ、仕込んだ粒状肥料を転動状態にした。粒状肥料の温度を70〜75℃になるまで加熱保持しながら、ポリイソシアネート化合物としてポリメリックMDI(スミジュール(登録商標)44V10、住友バイエルウレタン社製)74.88kgと混合物F85.12kgを混合して得られる液状の未硬化ウレタン樹脂組成物で被覆し、次いで熱硬化させることを繰り返して被覆処理した。この被覆処理物のウレタン樹脂膜厚は約105μmであった。
このようにして得たウレタン樹脂被覆量16%の樹脂被覆粒状肥料について、肥料成分溶出性能を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2012046382
表1に示すように、肥料成分の溶出の抑制の大小は、樹脂被覆量ではなく、樹脂被覆膜厚であることが解る。従って、本発明の方法によれば、同じ肥料成分の溶出性能を示す樹脂被覆量が従来法に比べて大幅に低減された安価なウレタン樹脂被覆粒状肥料を容易に得ることができる。

Claims (2)

  1. 平均粒子径が6〜15mmで平均圧壊強度が15kgf以上である粒状肥料を、転動状態下でその表面を液状の未硬化ウレタン樹脂で被覆し、次いで熱硬化させることを特徴とする樹脂被覆粒状肥料の製造方法。
  2. ウレタン樹脂被覆する粒状肥料の平均粒子径が8〜12mmで平均圧壊強度が20kgf以上であることを特徴とする請求項1記載の樹脂被覆粒状肥料の製造方法。
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