JP2012046278A - シート給送装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】シートを確実に分離して吸着搬送することのできるシート給送装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】トレイ12の、後端規制板13と吸着搬送部151との間の上方に、トレイ12に支持されたシートSを、上方から加圧する加圧部300を設け、制御部は、トレイ12に支持されたシートSが、下流側エア吹き付け部152により吹き付けられたエアによりシート給送方向と逆方向に移動する場合には、加圧部300を駆動し、シートのシート給送方向と逆方向の移動を規制する。
【選択図】図3
【解決手段】トレイ12の、後端規制板13と吸着搬送部151との間の上方に、トレイ12に支持されたシートSを、上方から加圧する加圧部300を設け、制御部は、トレイ12に支持されたシートSが、下流側エア吹き付け部152により吹き付けられたエアによりシート給送方向と逆方向に移動する場合には、加圧部300を駆動し、シートのシート給送方向と逆方向の移動を規制する。
【選択図】図3
Description
本発明は、シート給送装置及び画像形成装置に関し、特にシートにエアを吹き付けることによりシートを分離給送するようにしたものに関する。
従来、プリンタ、複写機等の画像形成装置においては、複数のシートが収納されたシート収納部からシートを1枚ずつ給送するシート給送装置を備えている。このようなシート給送装置としては、シート収納部に収納されたシート束の端部にエアを吹き付けてシートを複数枚浮上させ、上方に配置された吸着搬送ベルトにシートを1枚だけ吸着させて給送するエア給紙方式のものがある。
この種のシート給送装置では、例えばシート収納部に収納されたシート束の後端を規制する後端規制部材を備え、この後端規制部材に後端押圧部材を設け、この後端押圧部材により、後端位置が規制されたシートの後端部を上方から押圧するようにしている。そして、この後端押圧部材の垂直方向の位置に基づいて最上位のシートの上面の位置を検出し、最上位のシートの上面と吸着搬送ベルトの吸着面との距離を制御するようにしている。
ここで、このような後端押圧部材を設けることにより、シート先端側に位置する先端分離ダクトから吹き付けられるエアによって最上位のシートが浮上しても、シートの後端部は後端押圧部材により押圧される。この結果、最上位シートの幅方向の中央部のみが2枚目のシートから分離すると共に、分離した最上位シートが吸着搬送ベルトの負圧により吸着される際、最上位シートと2枚目のシートとの間には後端部が塞がれた空隙部が形成される。
そして、このような空隙部が形成されることにより、先端分離ダクトから吹き込まれた後、空隙部を流れるエアが最上位のシートと2枚目のシートの間の全域にわたって流れるようになる。この結果、最上位のシートと2枚目のシートとをシート先端から後端まで確実に分離することができ、シートの分離性が向上する(特許文献1参照)。
ところで、このような従来のシート給送装置及びこれを備えた画像形成装置において、剛性(剛度)の小さいシート、例えば坪量が30g/m2 以下の超薄紙と呼ばれるシートを給送する場合がある。この場合、図11に示すように、後端位置が後端規制板13により規制されたシートSの後端部を後端押圧部材17により押圧すると、シート先端部からの捌きエアによって最上位シートSaが吹き出し方向下流側に押されるようになる。
これにより、最上位シートSaの先端が先端規制板11aからずれてしまい、下に積載された下位シートSbの先端部が吸着搬送ベルト側21に露出してしまう。そして、この状態で、シートの吸着搬送を行った場合、最上位シートSaだけでなく、先端部が露出した下位シートSbをも吸引してしまい重送を起こしてしまう。そして、このような重送が発生すると、シートの斜行、角折れ、吸着失敗といった給送不良が発生する。なお、最上位シートSaが移動しないようにシート先端側からのエア捌き量を減少させると、シートの分離性も低下し、2枚以上のシートを一度に吸着してしまい重送が起きるおそれがある。
さらに、例えば図12に示すように、捌きエアによって最上位シートSaを含む複数のシートの後端が、後端規制板13に押し付けられてシート後端側が浮き上がる場合がある。ここで、シート後端部が浮き上がると、後端押圧部材17が上昇し、制御装置が最上位のシートの上面が高いと判断し、トレイ12を下げてしまう。そして、このようにトレイ12を下げてしまうと、最上位シートSaと吸着搬送ベルト21と吸着面との距離が離れてしまいシートが吸着されず、送り不良が発生する。
そこで、本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、シートを確実に分離して吸着搬送することのできるシート給送装置及び画像形成装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、シートを支持する昇降可能なトレイと、前記トレイに支持されたシートのシート給送方向下流側端部からシート給送方向上流側に向けてエアを吹き付けてシートを浮上させる下流側エア吹き付け部と、吹き付けられるエアにより浮上した最上位のシートを吸着して給送する吸着搬送部と、を備えるシート給送装置において、シートのシート給送方向上流側端部に当接し、シートの位置を規制する規制部材と、前記トレイの、前記規制部材と前記吸着搬送部との間の上方に設けられ、前記トレイに支持されたシートを上方から加圧する加圧部と、前記加圧部の加圧動作を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記トレイに支持されたシートが、前記下流側エア吹き付け部によって吹き付けられたエアによりシート給送方向と逆方向へ移動するのを規制するために、前記加圧部を駆動してシートを上方から加圧することを特徴とするものである。
本発明のように、下流側エア吹き付け部によりエアを吹き付けることによってシートがシート給送方向と逆方向に移動するのを、加圧部によって上方から加圧することで規制することにより、シートを確実に分離して吸着搬送することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係るシート給送装置を備えた画像形成装置の一例であるプリンタの概略構成を示す図である。
図1において、100はプリンタ、101はプリンタ本体である。このプリンタ本体101の上部には自動原稿給送装置120により原稿載置台としてのプラテンガラス120aに載置された原稿Dを読み取る画像読み取り部130が設けられている。また、画像読み取り部130の下方には画像形成部102と、画像形成部102にシートSを給送するシート給送装置103が設けられている。
ここで、画像形成部102には、感光ドラム112、現像器113、レーザスキャナユニット111等が設けられている。また、シート給送装置103は、OHT等のシートSを収容して装置本体101に着脱自在な複数のシート収納庫11及びシート収納庫11に収納されたシートSを送り出すシート給送手段の一例としての給送ベルトである吸着搬送ベルト21等を備えている。
次に、このような構成のプリンタ100の画像形成動作について説明する。装置本体101に設けられている後述する図4に示すCPU(制御装置)から画像読取部130に画像読取信号が出力されると、画像読取部130により画像が読み取られる。この後、レーザスキャナユニット111から、この電気信号に対応したレーザ光が感光ドラム112上に照射される。このとき感光ドラム112は、予め帯電されおり、光が照射されることによって静電潜像が形成され、次いで静電潜像を現像器113によって現像することにより、感光ドラム上にトナー像が形成される。
一方、CPUから給紙信号がシート給送装置103に出力されると、シート収納庫11からシートSが給送される。この後、給送されたシートSはレジストローラ117により感光ドラム上のトナー画像と同期を取って感光ドラム112と転写帯電器118とにより構成される転写部に送られる。次に、このように転写部に送られたシートは、トナー像が転写され、この後、定着部114に搬送される。さらにこの後、定着部114により加熱及び加圧されることにより、シートSに未定着転写画像が永久定着される。そして、このように画像が定着されたシートは排出ローラ116により装置本体101から排紙トレイ119に排出される。
図2は、シート給送装置103の構成を示す図である。シート収納庫11は複数のシートSが載置支持される昇降可能なトレイ12、シートのシート給送方向上流側端である後端に当接し、後端位置を規制する規制部材である後端規制板13を備えている。またシート収納庫11は、シートのシート給送方向下流側端である先端を規制する先端規制板11a、シートSのシート給送方向と直交する方向である幅方向の位置を規制する側端規制板14,16、スライドレール15等を備えている。
そして、後端規制板13の上部には最上位シートSaの後端部を押圧してシートを分離させる押圧部材であるシート後端押圧部材17が上下方向にスライド可能に、かつ回動自在に設けられている。なお、トレイ12の上昇に伴ってシート後端押圧部材17が所定位置よりも上方に上昇すると、後述するCPUは最上位のシートの上面の位置が高いと判断し、トレイ12を下げるように制御する。
このシート収納庫11は、スライドレール15によりプリンタ本体101から引き出し可能となっており、シート収納庫11がプリンタ本体から引き出されたときにトレイ12が所定の位置まで下降してシートの補充や交換等を行うことができる。さらに、このシート収納庫11の上部にはシートを1枚ずつ分離して給送するためのエア給紙方式のシート給送機構(以下、エア給紙機構という)150が配置されている。このエア給紙機構150は、トレイ12に積載されたシートSを吸着搬送する吸着搬送部151と、トレイ上のシート束の上部部分を浮上させて捌くと共に、シートSを1枚ずつ分離するための下流側エア吹き付け部152とを備えている。
ここで、吸着搬送部151は、ベルト駆動ローラ41に掛け渡されると共にシートSを吸着して図中右方向に給送する吸着搬送ベルト21と、シートSを吸着搬送ベルト21に吸着させるための負圧を発生する吸引ファン36を備えている。また、吸着搬送ベルト21の内側に配置され、吸着搬送ベルト21に形成されている不図示の吸引穴を介してエアを吸引するための吸引ダクト34を備えている。さらに、吸引ダクト34に配置され、吸着搬送ベルト21の吸着動作をON/OFFするための吸引シャッタ37を備えている。
また、下流側エア吹き付け部152は、シート束の上部部分に対し先端側からエアを吹き付けるための捌きノズル33a及び分離ノズル33bと、分離ファン32と、各ノズル33a,33bに分離ファン32からエアを送る分離ダクト33を備えている。そして、分離ファン32により吸い込まれたエアの一部は分離ダクト33を通過して捌きノズル33aにより矢印C方向に吹き付けられ、トレイ12上に積載されているシートSの上部のうち数枚を浮上させる。また、他のエアは分離ノズル33bにより矢印D方向に吹き付けられ、捌きノズル33aにより浮上したシートを1枚ずつ分離して吸着搬送ベルト21に吸着させる。
次に、このように構成されたシート給送装置103(エア給紙機構150)のシート給送動作について説明する。まず、ユーザーがシート収納庫11を引き出してシートSをセットし、シート収納庫11を格納すると、トレイ12が矢印A方向に上昇し始める。やがて、吸着搬送ベルト21との距離がBとなる給送可能位置に達すると、後述するCPUは、この位置でトレイ12を停止させ、この後、給送を開始するためのシート給送信号に備える。
次に、シート給送信号を検知すると、CPUは、分離ファン32を作動させてエアを吸い込む。このエアは分離ダクト33を介して捌きノズル33a、分離ノズル33bにより、それぞれ矢印C及びD方向、すなわちシート給送方向下流側端部からシート給送方向上流側に向けてエアを吹き付けてからシート束に吹き付けられる。これにより、シート束のうちの上位の数枚のシートが浮上する。また、CPUは吸引ファン36を作動させ、図中F方向にエアを吹き出す。この際、吸引シャッタ37はまだ閉じられているため、最上位シートSaが吸着搬送ベルト21に吸着されることはない。
次に、シート給送信号を検知してから所定時間が経過し、上位の数枚のシートの浮上が安定したところで、CPUは、後述する吸着ソレノイドを駆動し、吸引シャッタ37を矢印G方向に回転させる。これにより、吸着搬送ベルト21に設けられた吸引穴から矢印H方向へエアが吸引され、吸引力が発生する。そして、この吸着力と、分離ノズル33bからの分離エアにより最上位シートSaのみが吸着搬送ベルト21に吸着される。
続いて、CPUは、後述する給紙モータを駆動し、ベルト駆動ローラ41を矢印J方向に回転させる。これにより、吸着搬送ベルト21に吸着された状態で最上位シートSaが矢印K方向に給送され、この後、矢印P、M方向に回転する引抜ローラ対42により画像形成部に向けてシートSaが送られる。なお、この引抜ローラ対42の下流にはパスセンサ43が設けられており、このパスセンサ43によりCPUはシートSaの通過をモニタする。
ところで、シート給送方向の長さが長く、坪量が30g/m2 以下の超薄紙と呼ばれる剛性の小さいシートを給送する場合がある。そして、このようなシートを給送する際、既述した図11に示すように、捌きエアによって最上位シートSaが吹き出し方向下流側に押され、先端が先端規制板11aからずれる場合がある。
そこで、本実施の形態では、トレイ12の、シート後端押圧部材17と吸着搬送部151との間の上方に、加圧部300を設けている。そして、シートの種類に応じて、すなわち剛性の小さいシートを給送する場合には選択的に加圧部300を作動させ、図3に示すように、シートのシート給送方向上流側端部である後端部を上方から加圧(押圧)するようにしている。
なお、この加圧部300は、加圧モータ301と、加圧モータ301の回転により昇降すると共に、先端に回転部材である加圧ローラ302を回転自在に支持したローラ支持部303とから構成されている。そして、この加圧部300は、ローラ支持部303が下降した際、加圧ローラ302を介して最上位シートSaを上方から矢印E方向に加圧力を加えるものである。
ここで、このように加圧部300によりシートの後端部を加圧することにより、シート先端部に吹き付けられる捌きエアによって最上位シートSaに対しシート後端側に押す力が発生しても、最上位シートSaの移動を抑制することができる。これにより、超薄紙であっても最上位シートSaと、下位シートSbとが重送することなく、シートの斜行、角折れ、吸着失敗といった給送不良をも低減することができる。
図4は、本実施の形態に係るシート給送装置103の制御ブロック図である。図4において、1はシート給送装置103を制御する制御部であるCPUであり、CPU1には、モータやファンといったシート給送装置103の各種負荷を駆動する駆動回路へ駆動開始指令を出力して各種負荷を駆動する専用のASIC2が接続されている。また、シートのサイズ、坪量、表面性等のシート情報を入力可能な入力部(設定手段)としての操作部(DISP)4、記憶手段(Memory)3が接続されている。なお、この記憶手段3は、操作部4で入力された各種データ、ファン調整に用いる目標値やPWM値、後述する図7に示す制御テーブル等を保管するものである。
そして、CPU1は記憶手段3内に保管したデータを参照し、ユーザーが操作部4から入力したシート情報に応じて吸着搬送ベルト21とシート収納庫11の最上位シートSaとの距離Bを調整する。なお、操作部4の代わりに、シート情報として少なくともシートのサイズ情報、坪量情報、表面性情報の1つを検知する不図示の検知部を設け、この入力部としての検知部からシート情報をCPU1に入力するようにしても良い。
また、ASIC2には、シート収納庫11の開閉状態を検知するシート収納部開閉センサ48、シート収納庫11内のトレイ12の位置を検知する下位置検知センサ55、上位置検知センサ57が接続されている。また、ASIC2には、トレイ12上に積載されているシート上面を検出する紙面検知センサ18、トレイ12上のシートの有無を検出する紙有無検知センサ56が接続されている。また、ASIC2には、吸引ファン36によりシートが吸着された場合の吸引ダクト34内の負圧状態をモニタし、シート吸着が完了したことを検出する吸着完了センサ58、搬送路上のシートの移動を検出するパスセンサ43が接続されている。
そして、このASIC2はシート給送装置103の各負荷を駆動する駆動回路へ駆動開始指令を出力するだけでなく、分離ファン32、吸引ファン36の回転数信号(FG)を受け、目標回転数でファンが回転するようにPWM制御を行う。なお、図4において、22は分離ファン32にASIC2より出力されたPWM信号を送ると共に電源供給を行う分離ファン駆動回路(driver)である。
40は吸引ファン36にASIC2より出力されたPWM信号を送ると共に電源供給を行う吸引ファン駆動回路(driver)である。39は吸引ダクト34内の吸引シャッタ37を開閉する吸引ソレノイド38の駆動回路(driver)である。304は、ローラ支持部303を下降させ、加圧ローラ302を紙面に当接させるよう加圧モータ301を駆動するための加圧モータ駆動回路である。
46はベルト駆動ローラ41を駆動する給紙モータ44を駆動する駆動回路(driver)、47は引抜ローラ対42を駆動する引抜モータ45を駆動する駆動回路(driver)である。20はトレイ12を昇降させるリフター駆動手段であるリフターモータ19を駆動する駆動回路(driver)である。なお、本実施の形態において、このCPU1、操作部4及び記憶手段3等は、プリンタ本体101に設けているが、シート給送装置103に設けても良い。
図5及び図6は本実施の形態に係るシート給送装置103のシート給送動作を説明するフローチャートである。シートを給送する場合、まずユーザーがシート収納庫11を引き出してシートSをセットする。そして、シート収納庫11を格納すると、リフターモータ19によってトレイ12が上昇し、吸着搬送ベルト21と最上位シートSaとの距離がBになる位置(図2参照)で停止する。
この後、CPU1は、シート給送信号を受信すると、操作部4で入力されたシート情報を確認し(S101)、確認したシート情報と、シート情報が記憶された記憶手段3とから、加圧が必要なシートであるか確認し、加圧を実施するかを判断する(S102)。例えば、セットされたシートが超薄紙の場合は、シートの後端部に対する加圧を実施すると判断する(S102のY)。この場合は、記憶手段3に記憶されている図7に示すシート情報(坪量、シート搬送方向長さ)と加圧力の関係を示す制御テーブルに基づき、加圧量(加圧力)、具体的には加圧モータ301の回転量を設定する(S103)。すなわち、シートを上方から加圧する上下方向に回動可能な加圧部材である駆動部ローラ支持部303の回動量を制御する。
次に、このような加圧量の設定後、吸引ファン駆動回路40に制御信号を入力し、吸引ファン36を駆動(ON)させる(S104)。同様に分離ファン駆動回路22に制御信号を入力し、分離ファン32を駆動(ON)させ、エア捌きを開始する(S105)。さらに、加圧モータ駆動回路304に制御信号を入力し、駆動部である加圧モータ301により、駆動部ローラ支持部303を下降させ、加圧ローラ302による紙面への加圧を開始する(S106)。
この後、エア捌きにより最上位シートSaの紙面位置が、吸着搬送ベルト21との距離が既述した図3に示すB´となる位置となり、紙面検知センサ18が紙面検出するのを待つ(S107)。そして、紙面検知センサ18が最上位シートSaの紙面を検出すると(S107のY)、吸引ソレノイド駆動回路39に制御信号を入力して吸引ソレノイド38を駆動し、吸引ダクト34内の吸引シャッタ37を開く(S108)。これにより、吸着搬送ベルト21に設けられた吸引穴からエアが吸引され、吸引力が発生する。そして、この吸着力と、分離ノズル33bからの分離エアにより最上位シートSaのみが吸着搬送ベルト21に吸着される。
次に、吸着完了センサ58からの出力をモニタし、最上位シートSaの吸着が完了したと判断すると(S109のY)、給紙モータ駆動回路46に制御信号を入力して給紙モータ44を駆動し、吸着搬送ベルト21の回転を開始する(S110)。さらに、引抜モータ駆動回路47に制御信号を入力して引抜モータ45を駆動し、引抜ローラ対42の回転を開始する(S111)。これにより、シートはシート搬送路上に排出される。なお、このとき、シートの後端部を加圧している加圧ローラ302はシートと共に回転するので、シートの排出を妨げることはない。
この後、パスセンサ43からの出力をモニタし、シート搬送路上に排出したシートがパスセンサ43を通過したと判断すると(S112のY)、吸着搬送ベルト21の回転を停止する(S113)。さらに、引抜ローラ対42の回転を停止し(S114)、最後に吸引ダクト34内の吸引シャッタ37を閉じる(S115)。これにより、最上位シートの給送が終了する。
次に、給送するシート数が複数であり、次シートを給送する場合、すなわち次シートが有る場合は(S116のY)、S108に戻り同様の処理を行う。次シートが無い場合(S116のN)、このまま給送動作を終了する場合は、吸引ファン駆動回路40に制御信号を入力し、吸引ファン36を停止(OFF)させる(S117)。同様に分離ファン駆動回路に制御信号を入力し、分離ファン32を停止させてエア捌きを終了する(S118)。さらに、加圧モータ駆動回路304に制御信号を入力して加圧モータ301を逆転させ、ローラ支持部303を上昇させて加圧ローラ302の加圧を終了する(S119)。
なお、シートの後端部に対する加圧を実施しない場合は(S102のN)、既述したS103の加圧量設定処理、S106の加圧開始処理、S119の加圧終了処理を除いたS104〜S118の処理と同様の、S120〜S133の処理を行う。
以上説明したように、シート先端部からエアを吹き付けた際、シートがシート給送方向と逆方向に移動する場合には、加圧部300によりシートの後端部を加圧するようにしている。この結果、シート先端部から吹き付けられるエアによる最上位シートのシート後端側への移動を抑制でき、最上位シートと最上位シートの移動によって露出した下位シートの重送、シートの斜行、角折れ、吸着失敗といった給送不良を低減することができる。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図8は、本実施の形態に係るシート給送装置の構成を示す図である。なお、図8において、既述した図2と同一符号は、同一又は相当部分を示している。
図8において、540は移動ローラ対530に巻き掛けられた加圧部移動ベルトであり、この加圧部移動ベルト540は加圧部300が取り付けられている。そして、この加圧部移動ベルト540を移動させることにより、加圧部300による加圧位置が図中S方向に移動可能である。
つまり、本実施の形態においては、シート情報に応じて移動ローラ対530を駆動して加圧部移動ベルト540を回転させ、加圧部300を、シート上を移動させるようにしている。そして、このように加圧部300を移動させることにより、捌きエアによる最上位シートのシート後端側への移動を抑制することのできる位置を加圧することができる。
次に、図9及び図10に示すフローチャートを用いて本実施の形態に係るシート給送装置103のシート給送動作を説明する。シートを給送する場合、まずユーザーがシート収納庫11を引き出してシートSをセットする。そして、シート収納庫11を格納すると、リフターモータ19によってトレイ12が上昇し、吸着搬送ベルト21と最上位シートSaとの距離がBになる位置(図2参照)で停止する。
この後、CPU1は、シート給送信号を受信すると、操作部4で入力されたシート情報を確認し(S201)、確認したシート情報と、シート情報が記憶された記憶手段3とから、加圧が必要なシートであるか確認し、加圧を実施するかを判断する(S202)。例えば、セットされたシートが超薄紙の場合は、シートの後端部に対する加圧を実施すると判断し(S202のY)、この場合は、シート情報に応じて加圧部300の加圧位置を設定(S103)する。そして、加圧部移動ベルト540を回転させ、加圧部300を設定された加圧位置に移動させる。なお、この後、加圧部300によりシートの後端部に対する加圧を実施する際の加圧量は、図7に示すシート情報(坪量、シート搬送方向長さ)と加圧力の関係を示す制御テーブルに基づいて設定する。
次に、このように加圧部300を加圧位置に移動させた後、吸引ファン駆動回路40に制御信号を入力し、吸引ファン36を駆動(ON)させる(S204)。同様に分離ファン駆動回路22に制御信号を入力し、分離ファン32を駆動(ON)させ、エア捌きを開始する(S205)。さらに、加圧モータ駆動回路304に制御信号を入力し、設定された加圧位置に移動している加圧部300のローラ支持部303を加圧モータ301により下降させ、加圧ローラ302による紙面への加圧を開始する(S206)。
この後、エア捌きにより最上位シートSaの紙面位置が、吸着搬送ベルト21との距離が図8に示すB´となる位置となり、紙面検知センサ18が紙面検出するのを待つ(S207)。そして、紙面検知センサ18が最上位シートSaの紙面を検出すると(S207のY)、吸引ソレノイド駆動回路39に制御信号を入力して吸引ソレノイド38を駆動し、吸引ダクト34内の吸引シャッタ37を開く(S208)。これにより、吸着搬送ベルト21に設けられた吸引穴からエアが吸引され、吸引力が発生する。そして、この吸着力と、分離ノズル33bからの分離エアにより最上位シートSaのみが吸着搬送ベルト21に吸着される。
次に、吸着完了センサ58からの出力をモニタし、最上位シートSaの吸着が完了したと判断すると(S209のY)、給紙モータ駆動回路46に制御信号を入力して給紙モータ44を駆動し、吸着搬送ベルト21の回転を開始する(S210)。さらに、引抜モータ駆動回路47に制御信号を入力して引抜モータ45を駆動し、引抜ローラ対42の回転を開始する(S211)。これにより、シートはシート搬送路上に排出される。
この後、パスセンサ43からの出力をモニタし、シート搬送路上に排出したシートがパスセンサ43を通過したと判断すると(S212のY)、吸着搬送ベルト21の回転を停止する(S213)。さらに、引抜ローラ対42の回転を停止し(S214)、最後に吸引ダクト34内の吸引シャッタ37を閉じる(S215)。これにより、最上位シートの給送が終了する。
次に、給送するシート数が複数であり、次シートを給送する場合、すなわち次シートが有る場合は(S216のY)、S108に戻り同様の処理を行う。次シートが無い場合(S216のN)、このまま給送動作を終了する場合は、吸引ファン駆動回路40に制御信号を入力し、吸引ファン36を停止(OFF)させる(S217)。同様に分離ファン駆動回路に制御信号を入力し、分離ファン32を停止させてエア捌きを終了する(S218)。さらに、加圧モータ駆動回路304に制御信号を入力して加圧モータ301を逆転させ、ローラ支持部303を上昇させて加圧ローラ302の加圧を終了する(S219)。
なお、エア吹き付けを実施しない場合は(S202のN)、既述したS203の加圧位置設定処理、S206の加圧開始処理、S219の加圧終了処理を除いたS204〜S218の処理と同様の、S220〜S233の処理を行う。
このように、本実施の形態においては、シート情報に応じて加圧部300を移動可能とし、シート情報に基づき加圧部300の位置を、最上位シートSaのシート後端側への移動を抑制することのできる位置に変更するようにしている。これにより、シート先端部から吹き付けられるエアによる最上位シートSaのシート後端側への移動を抑制でき、最上位シートSaと最上位シートSaの移動によって露出した下位シートの連れ重送、シートの斜行、角折れ、吸着失敗といった給送不良を低減できる。
なお、これまでの説明においては、CPU1は、モータやファンといったシート給送装置の各種負荷及び加圧部300の加圧動作を専用のASIC2を経由して制御したが、CPU1が直接制御しても良い。また、これまでの説明においては、シートのサイズ、坪量、表面性等のシート情報を入力する入力手段として操作部4を用いたが、シートのサイズ、坪量、表面性等のシート情報をセンサ等の検知手段により検知するようにしても良い。即ち、入力手段としてシート情報を検知するセンサ等の検知手段を用いても良い。
さらに、これまでの説明においては、シートを画像形成部に給送するシート給送装置に本発明を適用した例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、画像形成装置本体と、シート処理装置と、インサータとを備えた画像形成装置の場合においては、インサータやシート処理装置に設けられるシート給送装置に適用してもよい。
1…CPU、3…記憶手段、4…操作部、11…シート収納庫、11a…先端規制板、12…トレイ、13…後端規制板、17…シート後端押圧部材、100…プリンタ、101…プリンタ本体、102…画像形成部、103…シート給送装置、150…エア給紙機構、151…吸着搬送部、152…下流側エア吹き付け部、300…加圧部、301…加圧モータ、302…加圧ローラ、303…ローラ支持部、540…加圧部移動ベルト、S…シート、Sa…最上位シート
Claims (7)
- シートを支持する昇降可能なトレイと、前記トレイに支持されたシートのシート給送方向下流側端部からシート給送方向上流側に向けてエアを吹き付けてシートを浮上させる下流側エア吹き付け部と、吹き付けられるエアにより浮上した最上位のシートを吸着して給送する吸着搬送部と、を備えるシート給送装置において、
シートのシート給送方向上流側端部に当接し、シートの位置を規制する規制部材と、
前記トレイの、前記規制部材と前記吸着搬送部との間の上方に設けられ、前記トレイに支持されたシートを上方から加圧する加圧部と、
前記加圧部の加圧動作を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記トレイに支持されたシートが、前記下流側エア吹き付け部によって吹き付けられたエアによりシート給送方向と逆方向へ移動するのを規制するために、前記加圧部を駆動してシートを上方から加圧することを特徴とするシート給送装置。 - 少なくともシートのサイズ情報、坪量情報、表面性情報の1つを含むシート情報を入力する入力部を備え、
前記制御部は、前記入力部から入力されるシート情報に基づき、シートが前記下流側エア吹き付け部から吹き付けられたエアによりシート給送方向と逆方向に移動するシートの場合には、前記加圧部を駆動することを特徴とする請求項1記載のシート給送装置。 - 前記制御部は、前記入力部から入力されるシート情報に基づき、シートに加える加圧力を変更することを特徴とする請求項2記載のシート給送装置。
- 前記加圧部は、シートを上方から加圧する上下方向に回動可能な加圧部材と、前記加圧部材を上下方向に回動させる駆動部と、を備え、
前記制御部は、前記入力部から入力されるシート情報に基づき前記駆動部による前記加圧部材の回動量を制御してシートに加える加圧力を変更することを特徴とする請求項3記載のシート給送装置。 - 前記加圧部材の先端にシートと当接する回転部材を設けたことを特徴とする請求項4記載のシート給送装置。
- 前記加圧部を前記規制部材と前記吸着搬送部との間で移動可能とし、
前記制御部は、前記入力部から入力されるシート情報に基づき前記加圧部の位置を変更することを特徴とする請求項2記載のシート給送装置。 - 画像形成部と、画像形成部にシートを給送する請求項1乃至6のいずれか1項に記載のシート給送装置と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010188239A JP2012046278A (ja) | 2010-08-25 | 2010-08-25 | シート給送装置及び画像形成装置 |
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US10800621B2 (en) | 2018-01-09 | 2020-10-13 | Konica Minolta, Inc. | Sheet feeding apparatus and image forming apparatus |
-
2010
- 2010-08-25 JP JP2010188239A patent/JP2012046278A/ja active Pending
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