JP2012044950A - 根菜類収穫機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】引抜搬送装置24から作物を引き継いで搬送し、終端側を上下動自在にした選別搬送コンベア87の前記終端側に下端部を回動支点としてハンガーアーム95を取り付け、該アーム95の下端部の回動支点に該アーム95を回動操作するための操作レバー120を固着し、収容袋97を吊り下げる吊下げハンガー98に左右内側が左右外側よりも下方に位置する傾斜姿勢で支持させ、コンベア87の搬送終端側が上昇するとハンガーアーム95が下方回動して吊下げハンガー98の傾斜角度を小さくし、収容袋97の開口部を左右他側方向に上方傾斜した姿勢から左右両側の高さが略同じとなる略水平姿勢まで移動させるアーム95の回動機構(A)を設けた根菜類収穫機である。
【選択図】図3
Description
この弛みを解消するには、定期的に機体の走行や選別搬送コンベアの駆動を停止させてから選別搬送コンベアを上昇させ、収容袋を吊り上げて収容スペースを確保しなければならず、その間、作物の収穫作業や収穫した作物の選別作業が停止してしまうため、作業能率が低下してしまうという問題がある。
本発明の課題は、上記従来技術の問題点を解消して、収容部材に弛みが生じ難くして作業能率のよい根菜収穫機を提供することである。
請求項1記載の発明は、機体フレーム(1)の左右方向の一側に作物を収穫して搬送する引抜搬送装置(24)と、引抜搬送装置(24)から作物を引き継いで搬送し、搬送終端側を上下動自在に構成した選別搬送装置(87)と、選別搬送装置(87)の搬送終端側に下端部を回動支点として取り付けた吊下げ支持部材(ハンガーアーム)(95,95)を備えた根菜類収穫機において、吊下げ支持部材(95,95)の下端部に設けた回動支点を中心に吊下げ支持部材(95,95)を回動操作する操作部材(操作レバーまたは操作装置)(120)を、該操作部材(120)の基部を吊下げ支持部材(95,95)の基部に固着させて設け、収容部材(97)を吊り下げる吊下げ部材(吊下げハンガー)(98,98)に左右一側が左右他側よりも下方に位置する傾斜姿勢で吊下げ支持部材(95,95)に回動自在に支持させ、吊下げ部材(98,98)の傾斜姿勢に沿って収容部材(97)を傾斜姿勢で配置し、選別搬送装置(87)の搬送終端側が上昇すると吊下げ支持部材(95,95)が下方回動して吊下げ部材(98,98)の傾斜角度を小さくし、収容部材(97)の開口部を左右他側方向に上方傾斜した姿勢から左右両側の高さが略同じとなる略水平姿勢まで移動する選別搬送装置(87)に対する吊下げ支持部材(95,95)の回動機構(A)を設けたことを特徴とする根菜類収穫機である。
また、選別搬送装置87よりも後方で且つ昇降操作部材92a,92bの近傍に補助作業座席91を設けたことにより、補助作業者は補助作業座席91に座ったまま昇降操作部材92a,92bを操作することができるので、長時間の作業を行う場合でも作業者が疲れにくく、作業者の労力が軽減される。
さらに、補助作業座席91の近傍に昇降部材88の昇降動作を昇降操作部材92a,92bにより切り替える切替部材124を設けたことにより、作業者は吊下げ支持部材95,95を上下動させる必要がある場合、切替部材124を操作して収容部材97の弛み部分をなくすことができるので、作業能率が従来より向上する。
そして、収容部材97に作物が収容されて重量が増加すると回動側吊下げ部材98,98が自動的に下降するので、作業者が回動側吊下げ部材98,98を操作する必要がなく、作業能率が従来より向上する。
図1の全体側面図と図2の全体平面図に示すように、本実施例の根菜類収穫機の一種である人参収穫機は、機体を走行させる走行部Aと、操縦者が搭乗する操縦部Bと、機体左右一側で圃場から人参を引き抜いて機体後上側に搬送する収穫部Cと、該収穫部Cから人参を引き継いで機体後方に搬送しながら茎葉部を切断する茎葉切断部Dと、茎葉切断部Dから落下する人参を受けて人参に残った茎葉部を処理する残葉処理部Eと、残葉処理部Eから人参を引き継いで人参を機体左右一側から左右他側へと搬送し、搬送中の人参を補助作業者が選別する選別搬送部Fと、該選別搬送部Fから排出される人参を収容する収容部Gとから構成される。
なお、本実施例においては、図2に示す平面図において、機体の進行方向に対して左側を機体左右一側、機体の進行方向に対して右側を機体左右他側と称する。以下、各部の詳細を具体的に記載する。
図1、図2に示すように、機体フレーム1の下方に機体前部側の左右駆動スプロケット2,2と機体後部側の左右従動輪3,3と、該左右駆動スプロケット2,2と左右従動輪3,3との間に取り付けた複数の転輪4,4・・・の周りに左右ベルト5,5を巻き掛けて左右のクローラ6L,6Rを構成する。そして、該左右クローラ6L,6Rの左右駆動スプロケット2,2を、エンジン7の動力が伝動されるミッションケース8から左右両側に延出させた左右ドライブシャフト9,9に取り付け、一定の左右間隔を設けて左右クローラ6L,6Rを該機体フレーム1に取り付ける。
図1、図2に示すように、前記機体フレーム1の右側上部に操縦部フレーム10を取り付け、該操縦部フレーム10には操縦座席11を取り付けると共に、機体前側に操縦パネル12を取り付ける。そして、該操縦パネル12に機体の前後進及び走行速度を切り替える変速操作レバー13を取り付けると共に、機体の左右旋回操作及び収穫部Cの作業高さを操作する昇降操作レバー14を取り付ける。
上記構成により、変速操作レバー13や昇降操作レバー14のような、1本で複数の操作を行える操縦部材を設けることによって、機体の操縦が容易になるため操縦者の作業を軽減することができる。
図1、図2で示すように、左右引抜フレーム15,15の機体前側に左右従動プーリ16,16を回転自在に装着し、機体後側に左右駆動プーリ17,17を装着し、該左右従動プーリ16,16と左右駆動プーリ17,17との間に人参を引き抜き機体後部へと搬送する左右挟持搬送ベルト18,18を巻き掛けると共に、複数のテンションローラ19…によって該左右挟持搬送ベルト18,18を張圧し、左右挟持搬送ベルト18,18の機体内側面を互いに圧接させて人参の引抜搬送経路を構成する。そして、前記機体フレーム1の上方に左右横軸21を回動支点として上下方向に回動自在な回動フレーム20を取り付け、該回動フレーム20の後端部に前記左右駆動プーリ17,17に駆動力を伝動する伝動ケース22を、回動支点Xを中心として上下回動自在に取り付ける。また、前記機体フレーム1と回動フレーム20とを昇降シリンダ23で連結し、該昇降シリンダ23を操縦部Bで操作可能に取り付けて引抜搬送装置24を構成する。
そして、前記引抜搬送経路の下方に引抜搬送装置24で搬送中の人参のひげ根を切断する尻尾切装置35を取り付けて、収穫部Cを構成する。
また、人参に左右振動ソイラ34,34等が接触して傷付くことを防止できるので、人参の商品価値が従来より向上する。
そして、ハンドル29を回すと上下伸縮する伸縮ロッド30の下端部にゲージ輪31を設けたことによってゲージ輪31を圃場面に接地させると、それ以上引抜搬送装置24が下降しなくなるので、操縦者の操縦ミスや予期せぬ地面の凹凸によって引抜搬送装置24の下端部が圃場面に接触して破損することが防止される。
また、旋回時に収穫部Cを上昇させておくと、収穫部Cの下端部が圃場に接触しにくくなるため、旋回動作がスムーズに行われて作業能率が従来より向上する。
図1及び図13〜図17で示すように、前記伝動ケース22に駆動力を伝達する左右の伝動軸36,36を取り付け、該左右の伝動軸36,36の上部に左右伝動ケース37,37を取り付けると共に、該左右の伝動ケース37,37内に複数のギアを噛み合わせて構成する左右の第1ギアユニット38,38を機体前側に向かって取り付ける。また、前記伝動ケース22内部の左右の伝動軸36,36に左右の第2ギアユニット39,39を機体後側に向かって取り付け、該左右の第2ギアユニット39,39の後端部に左右の第1出力軸40,40を機体上方に向けて軸着する。
なお、前記位置揃え駆動スプロケット42,42は、位置揃え従動スプロケット45,45及び位置揃えテンションスプロケット47,47よりも小径のものを用いてもよい。
そして、前記位置揃えチェーン48,48を構成する複数のリンク48a…に、位置揃えチェーン48,48の上部と下部と茎葉部の接触面を覆う正面視コの字型のガイドカバー51…を取り付け、位置揃えガイド体52を構成する。
加えて、位置揃えチェーン48,48が円弧軌跡で移動する際、突出部51cを有することにより、ガイドカバー51同士の間に大きな間隔部が生じないため、この間隔部に人参の茎葉部が噛み込まれることを防止でき、機体を停止させて噛み込まれた茎葉部を取り除く必要がなく、作業能率が従来より向上する。
なお、位置揃えガイド体52は、複数のガイドカバー51…ではなく、位置揃えチェーン48の上面と下面と茎葉部との接触面を覆う、断面形状コの字型としてもよい。
なお、テンションプレート53L,53Rは、左右の位置揃え装置54L,54Rに略平行位置に設けてもよいが、機体外側の位置揃え装置54Rの前側にテンションプレート53Rを設ける場合、機体内側の位置揃え装置54Lのテンションプレート53Lは位置揃え装置54Rのテンションプレート53Rよりも機体後側に設けると、大径の茎葉部が位置揃え装置54L,54Rの左右間を通過する際、テンションプレート53Lまたはテンションプレート53Rのない側に位置揃えチェーン48及び位置揃えガイド体52が移動するので、人参の茎葉部の径が大きくても位置揃え装置54L,54Rに噛み込まれることを防止でき、機体を停止させて噛み込まれた茎葉部を取り除く必要がなく、作業能率が従来より向上する。
なお、スクレーパ55,55は、後下り傾斜姿勢で配置することにより、茎葉部の切れ端や泥を下方に落下させやすくなる。
上記構成により、左右の位置揃え駆動スプロケット42,42が、茎葉部が通過する位置揃え装置54L,54Rの左右間隔部から離間する位置に配置されることにより、位置揃え駆動スプロケット42,42や第2出力軸41,41に茎葉部が絡み付いて位置揃え装置54L,54Rを停止させてしまうことを防止できるので、収穫作業が中断されず、作業能率が従来より向上する。
また、位置揃えガイド体52全体を取り替える必要がないので、コストダウンを図ることができる。
さらに、ガイドカバー51の着脱は、工具を必要とせず手作業で行えるので、交換作業を容易に行うことができる。
そして、茎葉切断装置61で人参から切断された排葉(切断された茎葉部)を圃場に排出する排葉シュータ71が、既掘り側(人参を収穫し終えた側)に茎葉を排出するように下方傾斜姿勢に設けられていることによって、排出された茎葉が未掘り側(人参を収穫していない側)の人参の上に落下し、排葉が左右挟持搬送ベルト18,18や左右従動プーリ17,17等に絡み付いて収穫部Cを停止させて収穫作業を妨げることが防止できるので、作業能率が従来より向上すると共に、人参の上に落下した排葉が収穫する人参の視認性を妨げることを防止できる。
図1、図13で示すように、前記茎葉切断装置61の下方に前後残葉処理フレーム72,72を設け、該残葉処理フレーム72,72の機体左右一側の前後間に第1残葉処理ローラ73aを回転自在に取り付ける。また、前記残葉処理フレーム72,72の機体左右他側の前後間で且つ第1残葉処理ローラ73aよりも下方位置に第2残葉処理ローラ73b(図2)を回転自在に取り付ける。そして、該第1残葉処理ローラ73aと第2残葉処理ローラ73bとにゴムやウレタン等の弾性体で構成する残葉処理ベルト74を無端状に巻回する。さらに、該残葉処理ベルト74の上部に人参の根部に残った残葉を残葉処理ベルト74と共に挟み込んで回転して切除する残葉処理ローラ75を取り付けて、茎葉切断部Dから引き継いだ人参の残葉を処理しながら機体外側方向から左右内側方向に搬送する残葉処理コンベア76を構成することにより、残葉処理部Eが構成される。
なお、該残葉処理コンベア76は、機体左右一側から左右他側に向けて2〜5度程度傾斜している。
また、残葉処理コンベア76を構成する残葉処理ベルト74をゴムやウレタン等の弾性体で構成したことによって、茎葉切断装置61で茎葉部を切除されて人参が落下しても残葉処理ベルト74が落下の衝撃を軽減するので、落下の衝撃で人参が傷付くことが防止され、人参の品質が従来より向上する。
図2〜図5に示すように、前記残葉処理コンベア76よりも機体前側で且つ下方位置に前後の第1搬送フレーム77,77(図3)を前後方向に所定間隔を開けて配置し、該第1搬送フレーム77,77の機体内側端部(機体左右他側端部)で且つ外側に前後の第2搬送フレーム78,78を前後方向に所定間隔を空けて且つ搬送終端部側が上下回動自在に配置する。そして、該第1搬送フレーム77,77の機体左右一側端部に前後の駆動スプロケット79,79(図2)をそれぞれ回転自在に取り付け、第1搬送フレーム77,77の機体左右他側端部に前後の中継スプロケット80,80をそれぞれ回転自在に且つ駆動スプロケット79,79よりも下方位置に取り付けると共に、第2搬送フレーム78,78の機体左右他側端部に前後の従動スプロケット81,81をそれぞれ回転自在に取り付ける。
さらに、該伝動チェーン82,82に人参を載せて搬送するプラスチック等合成樹脂またはゴムで構成する複数の搬送バー84…を回転自在に取り付ける。
なお、昇降シリンダ88は電動式でも油圧式でも空圧式でもよく、手動で伸縮操作するものでもよい。
さらに、前記昇降シリンダ88を伸縮操作して選別搬送コンベア87の搬送終端部側を上下動させる上昇踏みペダル92aと下降踏みペダル92bとを選別搬送コンベア87の搬送経路の下方に配置する。
そして、該搭乗ステップ90上で且つ補助作業座席91に着座した補助作業者が足で踏んで操作できる位置に配置することによって、選別搬送部Fが構成される。
さらに、上昇踏みペダル92aと下降踏みペダル92bを設けたことにより、補助作業者は選別搬送コンベア87の上下動を足だけで操作することができ、手を搬送中の人参の選別作業に集中させられるので選別精度が従来より向上すると共に、手を選別搬送コンベア87の構成部材で挟んだり切ったりすることが防止でき、作業の安全性が従来より向上する。
図2〜図5、及び図18、図19で示すように、前記選別搬送コンベア87の前後の第2搬送フレーム78,78の搬送方向下手側(左右他側部)に回動シャフト93(図3)を機体前後方向に貫通させて取り付け、該回動シャフト93の前後両端側で且つ第2搬送フレーム78,78の外側にそれぞれ摩擦抵抗体94,94(図4)を軸着する。
該摩擦抵抗体94,94は皿バネやスプリングワッシャ、ゴムリング等、強い摩擦抵抗を有する部材であればどのようなものを用いてもよい。
そして、前記ハンガーアーム95,95の端部側に前後方向に亘って選別搬送コンベア87の機体前後端部よりも前後方向に突出するハンガーフレーム96を取り付け、該ハンガーフレーム96の前後両端部に人参を収容する収容袋(フレキシブルコンテナバッグ)97を前後左右の4点を引っ掛けて吊り下げ支持する前後一対の吊下げハンガー98,98を左右方向に回動自在に取り付ける。さらに、該吊下げハンガー98,98の機体外側端部に上方向きの逆U字型の外側吊下げ体99a,99aをそれぞれ溶着すると共に、機体内側端部を下方向きのU字型の内側吊下げ体99b,99bを溶着し、該外側吊下げ体99a,99aと内側吊下げ体99b,99bに収容袋97を吊り下げる吊下げフック99f,99f,99f,99fを上下移動自在に取り付ける。
該吊下げハンガー98,98は、吊り下げる収容袋97の上側開口部が平面視で略四角形となるように、収容袋97の4箇所の角部を前後の外側吊下げ体99a,99a及び前後の内側吊下げ体99b,99bで吊り下げる。
上記調節ノブ102を回動シャフト93の機体後側端部に設けると補助作業座席91に搭乗した補助作業者が操作しやすく、回動シャフト93の機体前側端部に設けると操縦座席11に搭乗した作業者が操作しやすくなり、摩擦抵抗体94,94の摩擦抵抗力の調節が容易となる。
なお、前記スライド軸103は非操作時に選別搬送コンベア87の機体後端部から前後中間部と同じか若干機体前側まで亘って設けると、補助フック105の位置を合わせやすくなる。また、スライド軸103を機体前側から後側に向かって設けてもよく、この場合操縦座席11に搭乗する作業者がスライド軸103の操作を行うことができる。
さらに、該伸縮ロッド115の機体後側の端部に伸縮ロッド115を伸縮させる操作ハンドル116を取り付けるとともに、前記載置台112の左右両側及び後側に収容袋97の落下を防止する落下防止板117を取り付けることにより、回収台118が構成される。
なお、伸縮ロッド115は一方の棒材の表面に螺子溝を刻み、他方の中空の棒材の内面に螺子溝を刻み、互いの棒体の螺子溝を合わせて操作ハンドル116で回転させて伸縮する構成としているが、電動シリンダや油圧シリンダに置き換えてもよく、その場合は操作ハンドル116をスイッチやレバーに置き換えてもよい。
人参の収穫作業開始時には、前記選別搬送コンベア87の搬送終端部から収容袋97までの人参の落下距離を最小限にするため、選別搬送コンベア87を最下位置まで下降させる。また、前後の吊下げハンガー98,98の外側吊下げ体99a,99aと内側吊下げ体99b,99bに設けた吊下げフック99f,99f,99f,99fに収容袋97の四隅を引っ掛けて、上側開口部を平面視で略四角形状とする。
このとき、吊り下げられた収容袋97のうち、選別搬送コンベア87の搬送終端部側から人参が排出される機体内側は弛むため上下長さが短くなり、機体外側は殆ど弛みが生じないため上下長さが長くなる。なお、収容袋97は、布材や合成繊維等で柔軟に構成したものとする。
また、図3に示すように前記収容袋97の機体内側端部に排出シュータ(図示せず)の機体外側端部を入り込ませ、収容袋97の機体内側端部を選別搬送コンベア87の搬送終端側の下方に入り込ませ、収容袋97の前後方向略中心部に形成した吊り孔(図示せず)に補助フック105を引っ掛ける構成としている。
該連結アーム135の下端部にはラック121が第2搬送フレーム78,78の前後一対の底部壁面に設けられ、該ラック121はモータ122の回転軸に設けられたピニオン122aによりに第2搬送フレーム78の底面に沿って摺動自在となる。なお、ラック121とピニオン122aの組合せに限らず、ローラとレールの組合せでもよい。ただしラック・ピニオンの組合せのほうが停止時に噛み合うので慣性の影響を受けにくく、止めたい位置で確実に止めやすい。
従って、モータ122の正転駆動によりラック121が摺動すると、該ラック121に係止した連結アーム135が回転軸93を中心に回転し、該連結アーム135の回転により、該連結アーム135と一体のハンガーアーム95,95の下端部が回動軸93の周りを揺動し、ハンガーアーム95,95の上端部が上下方向に移動する。またモータ122の逆転でラック121が逆方向に摺動するとハンガーアーム95,95の上端部は逆に下方向に移動する。モータ122の正転、逆転は第2搬送フレーム78に設けた切替スイッチ124で行う。
駆動モータ122の回転によりラック121が左右方向に摺動するとハンガーアーム95,95が上昇または下降する構成としたことにより、作業者は収容袋97の弛みを取る際に手作業(人力)でハンガーアーム95,95を動かす必要がなくなるので、作業者の労力が軽減される。
ハンガーアーム95,95を駆動するモータ122とラック121は、補助作業者の邪魔にならないように補助作業座席91のある第2搬送フレーム78の反対側の第2搬送フレーム78の下部に設けているので、補助作業者の作業には障害とならないし、安全である。
さらに切替スイッチ124の他にオートスイッチ150(図D)を設けておき、オートスイッチ150が「入」のときは切替スイッチ124を離すと自動で元の位置へハンガーアーム95,95が戻るようにした。
さらに、選別搬送コンベア87の昇降中に切替スイッチ124が有効となるのは、選別搬送コンベア87の平面が上昇位置と水平位置付近との間にある場合とし、選別搬送コンベア87が下降して水平位置に来ると、切替スイッチ124は無効となるようにした。これは選別搬送コンベア87が水平位置まで下がると、収納袋97の弛み取りの必要性はなく、人参などを入れると収容袋97の荷重も大きくなるので、ハンガーフレーム96,96や吊下げハンガー98,98の破損防止のためである。
また、選別搬送コンベア87を最下げ位置もしくはほぼ水平配置にすると、図示しないポテンショメータがハンガーアーム95,95を自動で上昇させるようにモータ122を駆動させるようにしてもよい。
図示していないが、駆動モータ122を下動させることにより、モータ122をハンガーアーム95,95の駆動系から切り離し可能とし、手動でハンガーアーム95,95の上下動を行えるようにできる。
ワイヤ126は選別搬送コンベア87の一対の第2搬送フレーム78,78にそれぞれ支持される支持部127に支持されて選別搬送コンベア87の上に立設されるアーム128に設けられたローラ(滑車)130である。また該ワイヤ126の一端はハンガアーム95,95の回動軸96に接続し、他端は取っ手131に接続している。
補助作業座席91から取っ手131を引くことでワイヤ126も引かれ、図9の2点鎖線で示すようにハンガーアーム95,95を上昇させることができる。こうして選別搬送コンベア87の終端側を上下動させることなく、収納袋97の弛みを取ることができる。またワイヤ126を引かないで支持部127に固定させた状態でも選別搬送コンベア87の終端側を上下動させることでも収納袋97をスムーズに引き上げることができる。
図9〜図11で示す選別搬送コンベア87に対するハンガーアーム95,95の回動機構(A)は回動軸93、抵抗体94、ワイヤ126、支持部127、ローラ130、取っ手131等からなる。
また、前記左右のハンガーアーム95,95は摩擦抵抗体94,94(図5)の摩擦抵抗力により、作業者が設定した傾斜姿勢で保持されるが、放置すると勝手に下方回動し始める場合には調節ノブ102を回転させて、第2搬送フレーム78とハンガーアーム95,95との間に配置された摩擦抵抗体94,94の摩擦抵抗力を調節する構成にしてもよい。
また、収穫作業が進行し、収容袋97に収容された人参が一定量を超えると、補助作業者が上昇踏みペダル92a(図2)を足踏み操作し、昇降シリンダ88を伸ばして選別搬送コンベア87の搬送終端部側を上昇させる。
なお、この動作による選別搬送コンベア87の搬送終端部と収容袋97との落差の変化は殆どなく、また排出シュータ89の端部は、収容袋97の内部に垂れ下がって入り込んでいるため、収容袋97からはみ出すことがない。
ハンガーアーム95,95の先端部が下方回動して吊下げハンガー98,98の傾斜角度を小さくなると収容袋97の開口部を左右他側方向に上方傾斜した姿勢から左右両側の高さが略同じとなる略水平姿勢まで移動する。
なお、この状態でも選別搬送コンベア87の搬送終端部と収容袋97との落差の変化は殆どない。
また、操作ハンドル116(図2)を操作して、載置台112を前方または後方に下降させることにより、人参が収容された収容袋97は自重で載置台112を滑り降りるので、収容袋97を機体前側に降ろしたときは機体を後退させ、収容袋97を機体後側に降ろしたときは機体を前進させることにより、約200kgの人参を収容した収容袋97が収容部Gから降ろされて圃場に設置される。
上記構成及び動作により、収容袋97の機体外側には作業の開始から交換時まで殆ど弛みが生じないため、弛みに人参が入り込んで収容袋97の収容量を減らしてしまうことが防止され、収容袋97の交換の頻度が減り、作業能率が交換すると共に、作業者の労力が軽減される。
また、従来は、収容袋97に生じた弛みを選別搬送コンベア87を上下動させて解消し、収容スペースを確保することはできたが、弛みを取る度に作業者は選別搬送コンベア87を操作せねばならず、作業能率を低下させていた。特に選別を行う補助作業者の場合、操作中の選別精度が低下していた。
そして、本発明の上記実施例では選別搬送コンベア87の搬送終端部と収容袋97の機体左右一側部との落差が常に略一定であるので、落下の衝撃で人参が傷付くことを防止でき、人参の商品価値が従来より向上する。
加えて、上限規制突起101が機体前側の第2搬送フレーム78にのみ設けられたことにより、上限規制突起101は選別搬送コンベア87で搬送中の人参の選別を行う補助作業者の作業範囲内に存在しないため、補助作業者が動作する際にぶつかったり衣服に引っ掛かったりすることが防止され、作業者の負担が軽減される。
なお、作業者がハンガーアーム95,95を上段規制突起101に接触させ忘れることを防止するために、後側の第2搬送フレーム78に注意書きを記しておくと、設定忘れが防止できる。
また、吊下げハンガー98,98の左右両端部を折り曲げて外側吊下げ体99a及び内側吊下げ体99bを形成すると、1本の棒材で構成することができるので、コストダウンを図ることができる。
そして、スライドノブ106(図5)を機体後方に引っ張ると、スライド軸103が機体後方に摺動して補助フック105が収容袋97から外れるので、人参で満杯になった収容袋97と選別搬送コンベア87の搬送終端部の下方との間に生じる狭いスペースに手を進入させなくても補助フック105を外すことができるので、作業能率が従来より向上すると共に、作業者の労力が軽減される。
なお、この排出シュータ89の機体前後方向の幅は、選別搬送コンベア87の機体前後方向の幅と略同じにすると、上記の人参の落下防止効果がいっそう向上する。
さらに、機体を軽トラック等に積み込む際に、選別搬送コンベア87の終端部を上方に回動させると吊下げハンガー98,98が水平姿勢となると共に、ハンガーフレーム96,96は機体内側方向(選別搬送コンベア87の搬送始端側)まで回動するため、ハンガーフレーム96,96や吊下げハンガー98,98は機体フレーム1の左右幅内に位置するため、機体外側にはみ出す部材がなく、機体の積載作業が容易になるとともに、機体搬送中の安全性が従来より向上する(移動中、他の車両等に接触しないため)。
そして、収容袋97に作物が収容されて重量が増加すると回動側吊下げハンガー98,98が自動的に下降するので、作業者が回動側吊下げハンガー98b,98bを操作する必要がなく、作業能率が従来より向上する。
また、選別搬送コンベア87よりも後方で且つ昇降操作ペダル92a,92bの近傍に補助作業座席91に設けたことにより補助作業者が補助作業座席91に座ったまま昇降操作ペダル92a,92bを操作できるので、長時間の作業を行う場合でも作業者が疲れにくく、同時に作業者の労力が軽減される。
また、選別搬送コンベア87の機体前側で且つ下側にハンガーアーム95,95の上下動を行う摺動部材でありラック121と該ラック121を駆動するモータ122を配置したことにより、補助作業座席91に作業者が座る際に作業者の足がラック121やモータ122に接触しないので、作業者が不快感を覚えることがなく作業能率が従来より向上すると共に、作業の安全性が確保される。
さらに、補助作業座席91の近傍に昇降操作ペダル92a,92bを配置したことにより、作業者はハンガーアーム95,95を上下動させる必要がある場合に切替スイッチ124を操作して収容袋97の弛み部分をなくすことができるので、作業能率が従来より向上する。
また、補助作業座席91に対して昇降操作ペダル92a,92bは機体左右方向へオフセット配置されているので、昇降操作ペダル92a,92b上に両足を同時に置けないので安全である。ペダルユニット自体がガタ取り(操作とのタイムラグや無反応をなくす)効果を兼ねることができる。
また、昇降操作ペダル92a,92bの左右方向の中央部はペダル上面よりも下がった凹部形状とし、いちいち足下を見なくてもペダル92a,92bが分かりやすくして、その操作性をよくしている。
また、通常、使用頻度の高い方のペダル92aまたは92bを大きくて反対のペダル92bまたは92aを小さくすることで優れた操作性が得られる。
また、反対に昇降操作ペダル92a,92bのペダルユニットは機体前方を低く、後方を高くすることで、操作するときだけ足を接触させるため、誤操作をしにくくなる効果がある。
また、シーソー式の昇降操作ペダル92a,92bを前後方向へ配置してもよい。この場合は、ペダル92a,92bを機体左右方向で千鳥配置すると、踏み違いを防止することができる。
また、昇降操作ペダル92a,92bのペダルアッセイを選別搬送コンベア87の補助作業座席91に着席している補助作業者がひざで押せる箇所に配置することでもペダル92a,92bの操作性の幅が広がる。
3 従動輪 4 転輪
5 ベルト 6 クローラ
7 エンジン 8 ミッションケース
9 ドライブシャフト 10 操縦部フレーム
11 操縦座席 12 操縦パネル
13 変速操作レバー 14 昇降操作レバー
15 引抜フレーム 16 従動プーリ
17 駆動プーリ 18 挟持搬送ベルト
19 テンションローラ 20 回動フレーム
21 横軸 22 伝動ケース
23 昇降シリンダ 24 引抜搬送装置
25 縦引起し装置 26 横引起し装置
27 分草杆 29 ハンドル
30 伸縮ロッド 31 ゲージ輪
32 シャフト 33 振動フレーム
34 ソイラ 35 尻尾切装置
36 伝動軸 37 伝動ケース
38 第1ギアユニット 39 第2ギアユニット
40 第1出力軸 41 第2出力軸
42 位置揃え駆動スプロケット
43 位置揃えフレーム 44 孔部
45 従動スプロケット 46 左右回転軸
47 テンションスプロケット
48 位置揃えチェーン
48a リンク 49 受け板
50 張圧バネ 51 ガイドカバー
51a 凸状のR部 51b 凹状のR部
51c 突出部 52 位置揃えガイド体
53 テンションプレート 54 位置揃え装置
55 スクレーパ 56 切断刃回転軸
57 ベアリング 59 支持プレート
60 茎葉切断刃 61 茎葉切断装置
62 茎葉搬送駆動プーリ 63 茎葉搬送従動プーリ
64 排葉搬送ベルト 65 排葉搬送装置
66 残葉搬送駆動プーリ 67 残葉搬送従動プーリ
68 残葉搬送テンションプーリ
69 左右残葉搬送ベルト 70 残葉搬送装置
71 排葉シュータ 72 残葉処理フレーム
73a 第1残葉処理ローラ 73b 第2残葉処理ローラ
74 残葉処理ベルト 75 残葉処理ローラ
76 残葉処理コンベア 77 第1搬送フレーム
78 第2搬送フレーム 79 駆動スプロケット
80 中継スプロケット 81 従動スプロケット
82 伝動チェーン 84 搬送バー
85 収容袋吊下げ装置 86 支持プレート
87 選別搬送コンベア 88 昇降シリンダ(昇降部材)
89 排出シュータ 90 搭乗ステップ
91 補助作業座席
92a 上昇踏みペダル(昇降操作部材)
92b 下降踏みペダル(昇降操作部材)
93 回動シャフト 94 摩擦抵抗体(抵抗体)
95 ハンガーアーム(吊下げ支持部材)
96 ハンガーフレーム 97 収容部材
98 吊下げハンガー(吊下げ部材)
99a 外側吊下げ体(左右他側の取付孔部)
99b 内側吊下げ体(左右一側の取付孔部)
99f 吊下げフック(引掛け部材)
100 下限規制突起 101 上限規制突起
102 調節ノブ 103 スライド軸
104 スプリング 105 補助フック(補助引掛け部材)
106 スライドノブ(操作部材)
109 前後支持プレート 110 載置部フレーム
110a 左右回動軸 111a 上下回動軸
112 載置台 113 後側支持プレート
114 回動プレート 115 伸縮ロッド
116 操作ハンドル 117 落下防止板
118 回収台 120 操作部材
121 摺動部材 122 駆動モータ
124 切替部材 126 ワイヤ
127 支持部 128 アーム
130 ローラ(滑車) 131 取っ手
135 連結アーム 140 抵抗体
124 切替スイッチ 150 オートスイッチ
A 回動機構 B 操縦部
C 収穫部 D 茎葉切断部
E 残葉処理部 F 選別搬送部
G 収容部 X 回動支点
Claims (6)
- 機体フレーム(1)の左右方向の一側に作物を収穫して搬送する引抜搬送装置(24)と、引抜搬送装置(24)から作物を引き継いで搬送し、搬送終端側を上下動自在に構成した選別搬送装置(87)と、選別搬送装置(87)の搬送終端側に下端部を回動支点として取り付けた吊下げ支持部材(95,95)を備えた根菜類収穫機において、
吊下げ支持部材(95,95)の下端部に設けた回動支点を中心に吊下げ支持部材(95,95)を回動操作する操作部材(120)を、該操作部材(120)の基部を吊下げ支持部材(95,95)の基部に固着させて設け、
収容部材(97)を吊り下げる吊下げ部材(98,98)に左右一側が左右他側よりも下方に位置する傾斜姿勢で吊下げ支持部材(95,95)に回動自在に支持させ、
吊下げ部材(98,98)の傾斜姿勢に沿って収容部材(97)を傾斜姿勢で配置し、
選別搬送装置(87)の搬送終端側が上昇すると吊下げ支持部材(95,95)が下方回動して吊下げ部材(98,98)の傾斜角度を小さくし、収容部材(97)の開口部を左右他側方向に上方傾斜した姿勢から左右両側の高さが略同じとなる略水平姿勢まで移動する選別搬送装置(87)に対する吊下げ支持部材(95,95)の回動機構(A)を設けたことを特徴とする根菜類収穫機。 - 選別搬送装置(87)に対する吊下げ支持部材(95,95)の回動機構(A)は、選別搬送装置(87)と吊下げ支持部材(95,95)との間に設けた吊下げ支持部材(95,95)の姿勢を保持する抵抗体(94,94)を有し、
該抵抗体(94,94)は、選別搬送装置(87)を上方回動させた際に、吊下げ部材(98,98)に吊るした収容部材(97)の重量により吊下げ支持部材(95,95)が下方回動する際に大きさの抵抗力を有することを特徴とする請求項1記載の根菜類収穫機。 - 選別搬送装置(87)に回動自在に支持された吊下げ支持部材(95,95)の下端部に連結アーム(135)の上端部を固着し、
機体フレーム(1)の左右方向に摺動自在な摺動部材(121)を選別搬送装置(87)に取り付け、該ラック(121)には連結アーム(135)の下端部を回動自在に連結し、
摺動部材(121)を摺動させる駆動モータ(122)と駆動モータ(122)の入切及び回転方向を切り替える切替部材(124)を選別搬送装置(87)に取り付けた
ことを特徴とする請求項1または2記載の根菜類収穫機。 - 機体フレーム(1)の前後方向に設けられた一対の吊下げ部材(98,98)の機体フレーム(1)の左右方向の両側に収容部材(97)の開口端部を係止する係止部材(99f,99f)と、該係止部材(99f,99f)を取り付ける取付孔部(99a,99b)をそれぞれ設け、
左右一側の取付孔部(99a)を上下方向下向きに形成すると共に、左右他側の取付孔部(99b)を上下方向上向きに形成したことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の根菜類収穫機。 - 選別搬送装置(87)を上昇または下降させる昇降部材(88)と、
昇降部材(88)を昇降操作する昇降操作部材(92a,92b)を選別搬送装置(87)の下側近傍の機体フレーム(1)上に配置し、
選別搬送装置(87)よりも後方で且つ昇降操作部材(92a,92b)の近傍に補助作業座席(91)を配置し、
選別搬送装置(87)の機体前側で且つ下側に昇降操作部材(92a,92b)の摺動部材(121)と駆動モータ(122)を配置し、
補助作業座席(91)の近傍に昇降操作部材(92a,92b)の切替部材(124)を配置した
ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の根菜類収穫機。 - 吊下げ部材(98,98)を固定側吊下げ部材(98,98a)と回動側吊下げ部材98,98b)から構成し、
固定側吊下げ部材(98,98a)と回動側吊下げ部材(98,98b)の接合部を合わせて吊下げ支持部材(95,95)に装着し、
固定側吊下げ部材(98,98a)と回動側吊下げ部材(98,98b)の接合部に抵抗体(140)を設け、
該抵抗体(140)の抵抗力を、上方回動させた回動側吊下げ部材(98,98b)が収容部材(97)に収容される作物の量に応じて下方回動する大きさとした
ことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の根菜類収穫機。
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