JP2012043711A - 励磁突入電流抑制装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電源を備えた三相交流の電力系統と三相交流電圧を2組の単相交流電圧に変換する変圧器との接続を開閉する遮断器の励磁突入電流を抑制するための投入位相の制御をすることのできる励磁突入電流抑制装置を提供することにある。
【解決手段】 電源母線1とスコット結線変圧器3との接続を開閉する遮断器2の励磁突入電流を抑制する励磁突入電流抑制装置6であって、スコット結線変圧器3側の三相交流電圧を計測して、遮断後のスコット結線変圧器3の三線間の残留磁束を演算し、最も大きな残留磁束の線間を検出し、電源母線1の三相交流電圧を計測して、スコット結線変圧器3の三線間の定常磁束を演算し、検出した線間において、残留磁束と定常磁束とが略一致する位相で、遮断器2の検出した線間に対応する二相を投入後、残りの相を投入する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、遮断器を投入する際に生じる励磁突入電流を抑制する励磁突入電流抑制装置に関する。
一般に、変圧器鉄心に残留磁束がある状態で電源投入により無負荷励磁を行うと、大きな励磁突入電流が流れることが知られている。この励磁突入電流の大きさは変圧器の定格負荷電流の数倍になる。このように大きな励磁突入電流が流れると、系統電圧が変動し、その電圧変動が大きい場合、需要者に影響を与えることがある。
このため、励磁突入電流を抑制する方法として、投入抵抗と接点とが直列に接続された抵抗体付き遮断器を用いることが知られている。抵抗体付き遮断器は、遮断器主接点と並列に接続する。この抵抗体付き遮断器は、遮断器主接点に先行して投入する。これにより、励磁突入電流が抑制される。
また、他の抑制方法として、直接接地系の三相変圧器を3台の単相型遮断器で投入する際、任意の1相を先行投入し、その後に残りの2相を投入させるようにして励磁突入電流を抑制する方法が知られている。
さらに、非有効接地系の三相変圧器を三相一括操作型遮断器で投入する際の励磁突入電流を抑制する方法として、変圧器が遮断された時の鉄心に残留する磁束の値を計測し、変圧器投入時の励磁突入電流を遮断器の投入位相を制御することが知られている。
一方、三相交流電圧を単相交流電圧に変換する方法として、スコット結線、ウッドブリッジ結線変圧器、又は変形ウッドブリッジ結線等が知られている。これらの結線の変圧器は、例えば、単相電気炉又は単相交流電気車などに給電する場合に用いられる。
特開2002−75145号公報 特開2008−160100号公報
John H.Brunke、外1名,"Elimination of Transformer Inrush Currents by Controlled Switching -Part I: Theoretical Considerations", IEEE TRANSACTIONS ON POWER DELIVERY, IEEE,2001年4月,Vol.16,No.2,p.276−280
しかしながら、上述のような励磁突入電流を抑制する方法では、以下のような問題がある。
抵抗体付き遮断器による励磁突入電流抑制方法では、通常の遮断器に対して抵抗体付き遮断器を付加する必要があるため、遮断器全体としてみた場合、大型化してしまう。
また、いずれの励磁突入電流を抑制する方法も、上述のような三相交流電圧を単相交流電圧に変換する変圧器を投入することは想定されていない。
例えば、残留磁束を計測し、遮断器の投入位相を制御する方法では、電力系統に用いられる三相変圧器に対する制御方法を、三相交流電圧を単相交流電圧に変換する変圧器にそのまま適用することはできない。これらの結線の変圧器の場合は、三相交流側の相電圧又は線間電圧を計測しても、変圧器鉄心の磁束をそのまま算出することができないからである。
本発明の実施形態の目的は、電源を備えた三相交流の電力系統と三相交流電圧を単相交流電圧に変換する変圧器との接続を開閉する遮断器の励磁突入電流を抑制するための投入位相の制御をすることのできる励磁突入電流抑制装置を提供することにある。
本発明の実施形態の観点に従った励磁突入電流抑制装置は、電源を備えた三相交流の電力系統と三相交流電圧を単相交流電圧に変換する変圧器との接続を開閉する遮断器の励磁突入電流を抑制する励磁突入電流抑制装置であって、前記遮断器の前記変圧器側の三相交流電圧を計測する変圧器側三相交流電圧計測手段と、前記変圧器側三相交流電圧計測手段により計測された三相交流電圧に基づいて、前記遮断器による前記変圧器の遮断後の前記変圧器の三線間の残留磁束を演算する残留磁束演算手段と、前記残留磁束演算手段により演算された前記三線間の残留磁束のうち最も大きな残留磁束の線間を検出する線間検出手段と、前記遮断器の前記電源側の三相交流電圧を計測する電源側三相交流電圧計測手段と、前記電源側三相交流電圧計測手段により計測された三相交流電圧に基づいて、前記変圧器の三線間の定常磁束を演算する定常磁束演算手段と、前記線間検出手段により検出された線間において、前記残留磁束演算手段により演算された残留磁束と前記定常磁束演算手段により演算された定常磁束とが略一致する位相を判断する第1の位相判断手段と、前記第1の位相判断手段により判断された位相で、前記線間検出手段により検出された線間に対応する二相を投入する第1の投入手段と、前記第1の投入手段による投入後、投入されていない相を投入する第2の投入手段とを備えている。
本発明の第1の実施形態に係る励磁突入電流抑制装置の適用された電力系統システムの構成を示す構成図。 第1の実施形態に係るスコット結線変圧器の構成を示す構成図。 第1の実施形態に係るスコット結線変圧器における電圧ベクトルの位置を示す回路図。 第1の実施形態に係るスコット結線変圧器の1次側の電圧ベクトルを示すベクトル図。 第1の実施形態に係るスコット結線変圧器の2次側の電圧ベクトルを示すベクトル図。 第1の実施形態に係るスコット結線変圧器の1次線間電圧の電圧波形を示す波形図。 第1の実施形態に係るスコット結線変圧器の中点を基準とする1次巻線電圧の電圧波形を示す波形図。 第1の実施形態に係るスコット結線変圧器の1次巻線電圧の電圧波形を示す波形図。 第1の実施形態に係るスコット結線変圧器の2次巻線電圧の電圧波形を示す波形図。 第1の実施形態に係る定常磁束算出部により演算される線間電圧の各電圧波形を示す波形図。 第1の実施形態に係る励磁突入電流抑制装置による投入位相を説明するための磁束波形を示す波形図。 第1の実施形態に係るスコット結線変圧器の遮断前後の1次線間電圧を示す波形図。 第1の実施形態に係るスコット結線変圧器の遮断前後の1次線間磁束を示す波形図。 第1の実施形態に係るスコット結線変圧器の遮断前後の遮断器の各相に流れる電流。 本発明の第2の実施形態に係る励磁突入電流抑制装置の適用された電力系統システムの構成を示す構成図。 第2の実施形態に係る変圧器電圧計測部により計測された2組の単相交流電圧の電圧波形を示す波形図。 第2の実施形態に係る変圧器電圧変換部による演算処理による変換後の1次側線間電圧の電圧波形を示す波形図。 第2の実施形態に係るスコット結線変圧器の1次側線間電圧の電圧波形を示す波形図。 本発明の第3の実施形態に係る励磁突入電流抑制装置の適用された電力系統システムの構成を示す構成図。 第3の実施形態に電源電圧計測部により計測された各線間電圧の電圧波形を示す波形図。 第3の実施形態に係る電源電圧変換部による変換後のスコット結線変圧器の1次巻線電圧の電圧波形を示す波形図。 第3の実施形態に係るスコット結線変圧器の2次電圧の電圧波形を示す波形図。 第3の実施形態に係る位相検出部に入力される定常磁束に対応する1次巻線電圧の各電圧波形を示す波形図。 第3の実施形態に係る位相検出部による投入位相を説明するための磁束波形を示す波形図。 第3の実施形態に係る遮断器によるスコット結線変圧器の遮断から遮断器の3相全てが投入されるまでの1次線間電圧の各電圧波形を示す波形図。 第3の実施形態に係る遮断器によるスコット結線変圧器の遮断から遮断器の3相全てが投入されるまでの2次電圧の各電圧波形を示す波形図。 第3の実施形態に係る遮断器によるスコット結線変圧器の遮断から遮断器の3相全てが投入されるまでの2次巻線磁束を示す波形図。 第3の実施形態に係る遮断器によるスコット結線変圧器の遮断から遮断器の3相全てが投入されるまでの各相に流れる相電流の電流波形を示す波形図。 本発明の第4の実施形態に係る励磁突入電流抑制装置の適用された電力系統システムの構成を示す構成図。 本発明の第5の実施形態に係る励磁突入電流抑制装置の適用された電力系統システムの構成を示す構成図。 本発明の第6の実施形態に係る励磁突入電流抑制装置の適用された電力系統システムの構成を示す構成図。
以下図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る励磁突入電流抑制装置6の適用された電力系統システムの構成を示す構成図である。なお、以降の図における同一部分には同一符号を付してその詳しい説明を省略し、異なる部分について主に述べる。以降の実施形態も同様にして重複する説明を省略する。
本実施形態に係る電力系統システムは、電源母線1と、遮断器2と、スコット結線変圧器3と、電源母線1に設けられた3相分の電源電圧検出器4U,4V,4Wと、スコット結線変圧器3の1次側に設けられた3相分の変圧器1次側電圧検出器5U,5V,5Wと、励磁突入電流抑制装置6とを備えている。
電源母線1は、U相、V相、及びW相からなる三相交流の電源を備えた電力系統の母線である。
スコット結線変圧器3は、遮断器2を介して、電源母線1に接続されている。スコット結線変圧器3は、有効接地系又は非有効接地系に設置されている。スコット結線変圧器3は、電源母線1から供給される三相交流電圧を2組の単相交流電圧に変換する。スコット結線変圧器3は、三相交流側を1次側とし、単相交流側を2次側とする。
遮断器2は、電源母線1とスコット結線変圧器3との間に設けられている。遮断器2は、U相、V相、及びW相の各相を個別に操作する各相操作型の遮断器である。遮断器2が投入されることにより、スコット結線変圧器3は、電源母線1による電源投入がされる。遮断器2が開放されることにより、スコット結線変圧器3は、電源母線1から遮断される。
3つの電源電圧検出器4U,4V,4Wは、それぞれ電源母線1のU相、V相、W相のそれぞれの相電圧(対地電圧)を計測するための計測用機器である。電源電圧検出器4U,4V,4Wは、例えば、計器用変圧器(VT, Voltage Transformer)である。電源電圧検出器4U,4V,4Wは、検出値を検出信号として、励磁突入電流抑制装置6に出力する。
3つの変圧器1次側電圧検出器5U,5V,5Wは、それぞれスコット結線変圧器3の1次側の各端子(U相、V相、W相)のそれぞれの端子電圧を計測するための計測用機器である。変圧器1次側電圧検出器5U,5V,5Wは、例えば、計器用変圧器である。変圧器1次側電圧検出器5U,5V,5Wは、検出値を検出信号として、励磁突入電流抑制装置6に出力する。
励磁突入電流抑制装置6は、電源電圧検出器4U,4V,4W及び変圧器1次側電圧検出器5U,5V,5Wのそれぞれから受信した検出信号に基づいて、遮断器2の主接点に対して投入指令を出力する。これにより、遮断器2は投入される。
図2は、本実施形態に係るスコット結線変圧器3の構成を示す構成図である。
スコット結線変圧器3は、M座変圧器(主座変圧器)302とT座変圧器301との2つの単相変圧器により構成されている。M座変圧器302の1次巻線の両端子は、U相とV相のそれぞれが接続されている。M座変圧器302は、1次巻線の1/2(0.5)の部分(中点O)をT座変圧器301の1次巻線の一端に接続する。T座変圧器301は、M座変圧器302の1次巻線の両端子に、電源母線1のU相及びV相が接続されたときに、電圧が0.866(√3/2)p.u.となるタップを電源母線1のW相に接続する。
図3〜図5は、本実施形態に係るスコット結線変圧器3における電圧ベクトルを説明するための図である。図3は、スコット結線変圧器3における電圧ベクトルの位置を示す回路図である。図4は、スコット結線変圧器3の1次側の電圧をベクトルで示すベクトル図である。図5は、スコット結線変圧器3の2次側の電圧をベクトルで示すベクトル図である。
図6〜図9は、本実施形態に係るスコット結線変圧器3における電圧波形を示す波形図である。図6は、1次線間電圧Vuv,Vvw,Vwuの電圧波形を示している。図7は、スコット結線変圧器3の中点Oを基準とする1次巻線電圧Vuo,Vvo,Vwoの電圧波形を示している。図8は、1次巻線電圧EM,ETの電圧波形を示している。図9は、2次巻線電圧Em,Etの電圧波形を示している。
図中において、電圧Vuvは、スコット結線変圧器3の1次側のUV相間の線間電圧を、電圧Vvwは、スコット結線変圧器3の1次側のVW相間の線間電圧を、電圧Vwuは、スコット結線変圧器3の1次側のWU相間の線間電圧を、電圧ETは、T座変圧器301の1次巻線電圧を、電圧EMは、M座変圧器302の1次巻線電圧を、電圧Etは、T座変圧器301の2次巻線電圧を、電圧Emは、M座変圧器302の2次巻線電圧を、電圧Vuoは、中点OとU相との間の1次巻線電圧を、電圧Vvoは、中点OとV相との間の1次巻線電圧を、電圧Vwoは、中点OとW相との間の1次巻線電圧をそれぞれ示している。
UV相間の線間電圧VuvとM座変圧器302の1次巻線電圧EMは、同じ位相になる。T座変圧器301の1次巻線電圧ETは、M座変圧器302の1次巻線電圧EMよりも90度位相が進む。これにより、T座変圧器301の2次巻線電圧Etは、M座変圧器302の2次巻線電圧Emよりも90度位相が進む。
スコット結線変圧器3の2組の単相交流電圧は、a−o端子間及びb−o端子間に印加される。M座変圧器302の2次巻線電圧Emは、a−o端子間から出力される。T座変圧器301の2次巻線電圧Etは、b−o端子間から出力される。
図1、図10及び図11を参照して、励磁突入電流抑制装置6の構成について説明する。
図10は、本実施形態に係る定常磁束算出部602により演算される線間電圧Vuv,Vvw,Vwuの各電圧波形を示す波形図である。図11は、本実施形態に係る励磁突入電流抑制装置6による投入位相Tc1を説明するための磁束波形を示す波形図である。
励磁突入電流抑制装置6は、電源電圧計測部601と、定常磁束算出部602と、変圧器電圧計測部603と、残留磁束算出部604と、位相検出部605と、投入指令出力部606とを備えている。
電源電圧計測部601は、電源電圧検出器4U,4V,4Wにより検出された検出信号に基づいて、電源母線1の各相電圧を計測する。電源電圧計測部601は、計測した各相電圧を定常磁束算出部602に出力する。
定常磁束算出部602は、電源電圧計測部601により計測された各相電圧に基づいて、UV相間、VW相間、及びWU相間の各線間電圧Vuv,Vvw,Vwuを演算する。定常磁束算出部602は、演算した各線間電圧Vuv,Vvw,Vwuをそれぞれ積分する。定常磁束算出部602は、この積分された値を、定常時の磁束(定常磁束)φTuv,φTvw,φTwuとする。定常磁束算出部602は、遮断器2が投入されるまで、定常磁束φTuv,φTvw,φTwuを演算する。定常磁束算出部602は、演算した定常磁束φTuv,φTvw,φTwuを位相検出部605に出力する。
変圧器電圧計測部603は、変圧器1次側電圧検出器5U,5V,5Wにより検出された検出信号に基づいて、スコット結線変圧器3の1次側の各相電圧を計測する。変圧器電圧計測部603は、計測した各相電圧を残留磁束算出部604に出力する。
残留磁束算出部604は、変圧器電圧計測部603により計測された各相電圧に基づいて、遮断器2によるスコット結線変圧器3の遮断直後のUV相間、VW相間、及びWU相間の各線間電圧Vuv,Vvw,Vwuを演算する。残留磁束算出部604は、演算した各線間電圧Vuv,Vvw,Vwuをそれぞれ積分する。残留磁束算出部604は、この積分された値を、スコット結線変圧器3の鉄心の残留磁束(1次線間磁束)φZuv,φZvw,φZwuとする。残留磁束算出部604は、演算した残留磁束φZuv,φZvw,φZwuを位相検出部605に出力する。
位相検出部605は、残留磁束算出部604により演算された3線間の残留磁束φZuv,φZvw,φZwuのうち最も大きな残留磁束を検出する。図11に示す波形図の場合、UV相間の残留磁束φZuvとなる。
位相検出部605は、検出した最も大きな残留磁束と、この残留磁束と同一の線間の定常磁束との2つの値が略一致する位相を検出する。位相検出部605は、検出した位相を先行して遮断器2の2相を投入するための投入位相Tc1とする。位相検出部605は、検出した投入位相Tc1を投入指令出力部606に出力する。
ここで、先行して遮断器2を投入する2つの相とは、検出した最も大きな残留磁束の線間に対応する2相である。図11に示す波形図の場合、最も大きな残留磁束φZuvの線間はUV相間である。このため、先行して遮断器2を投入する2つの相は、U相及びV相となる。
位相検出部605は、投入位相Tc1から予め設定された時間後の位相を、遮断器2の残りの1相を投入するための投入位相Tc2として、投入指令出力部606に出力する。
ここで、投入位相Tc2を出力するために予め設定される時間は、遮断器2を投入する相の相電圧が零点近傍になるような時間に設定する。
投入指令出力部606は、位相検出部605により検出された投入位相Tc1を目標として、先行して投入する遮断器2の2相の主接点を駆動する操作機構に対して投入指令を出力する。これにより、遮断器2の3相のうち2相が先行して投入される。投入指令出力部606は、位相検出部605により検出された投入位相Tc2を目標として、遮断器2の残りの1相の主接点を駆動する操作機構に対して投入指令を出力する。これにより、投入指令出力部606は、遮断器2の2相を投入後、予め設定された時間後に遮断器2の残りの1相を投入する。
次に、図12〜図14を参照して、励磁突入電流抑制装置6による励磁突入電流の抑制方法について説明する。ここで、スコット結線変圧器3は、1次定格電圧3300ボルト、2次定格電圧415ボルトの2つの単相変圧器をスコット結線で接続したものとする。
図12〜図14は、遮断器2によるスコット結線変圧器3の遮断TP前後の状態の一例を示している。図12は、1次線間電圧Vuv,Vvw,Vwuを示す波形図である。図13は、1次線間磁束φuv,φvw,φwuを示す波形図である。図14は、遮断器2の各相に流れる電流Iu,Iv,Iwを示している。なお、説明の便宜上、遮断器2が遮断する前の電流Iu,Iv,Iwは省略する。
スコット結線変圧器3の1次側に三相電圧が印加されている場合、遮断器2の開放後は、図13に示す3線間の残留磁束φuv,φvw,φwuがある。3線間の残留磁束φuv,φvw,φwuのうちUV相間の残留磁束φuvが最も大きな値となる。
励磁突入電流抑制装置6は、UV相間の定常磁束と残留磁束との交点である投入位相Tc1で、遮断器2のU相及びV相を同時投入する。この投入により、図14に示すように、投入位相Tc1から投入位相Tc2までは、U相電流Iu及びV相電流Ivが流れる。この時点では、遮断器2のW相は、まだ投入されていないため、W相電流Iwは、流れていない。
励磁突入電流抑制装置6は、図12に示すように、遮断器2のU相及びV相の2相を先行投入した後、予め設定した時間後に、先行投入したU相及びV相の線間であるUV間線間電圧Vuvの零点(投入位相Tc2)で、遮断器2のW相を投入する。この投入後は、3相の全てに電流Iu,Iv,Iwが流れている。ここで、励磁突入電流抑制装置6により投入された遮断器2に流れる3相の電流Iu,Iv,Iwの大きさは最大でも数アンペアである。スコット結線変圧器3の励磁電流は数アンペアであるため、図14に示された3相電流Iu,Iv,Iwは、励磁電流のレベルであることを示している。
本実施形態によれば、残留磁束の最も大きい線間における残留磁束と定常磁束の交点を目標とする投入位相Tc1で、この線間に対応する遮断器2の2相を残りの1相よりも先行して投入することで、励磁突入電流を抑制することができる。
また、後から投入する遮断器2の残りの1相を、励磁突入電流を抑制するように予め設定された時間後に、投入位相Tc2を目標として投入することで、さらに励磁突入電流を抑制することができる。
(第2の実施形態)
図15は、本発明の第2の実施形態に係る励磁突入電流抑制装置6Aの適用された電力系統システムの構成を示す構成図である。
本実施形態に係る電力系統システムは、図1に示す第1の実施形態に係る電力系統システムにおいて、変圧器1次側電圧検出器5U,5V,5Wの代わりに変圧器2次側電圧検出器5T,5Mを設け、励磁突入電流抑制装置6の代わりに励磁突入電流抑制装置6Aを設けた構成である。励磁突入電流抑制装置6Aは、第2の実施形態に係る励磁突入電流抑制装置6において、変圧器電圧計測部603及び残留磁束算出部604を、それぞれ変圧器電圧計測部603A及び残留磁束算出部604Aに代え、変圧器電圧計測部603Aの出力信号を変圧器電圧変換部610を介して残留磁束算出部604Aに入力するようにした構成である。その他の構成は、第1の実施形態と同様である。
変圧器2次側電圧検出器5T,5Mは、スコット結線変圧器3の2次側の2組の単相交流電圧Vm,Vtをそれぞれ計測するための計測用機器である。単相交流電圧Vmは、主座変圧器302の2次巻線電圧(端子a−o間電圧)である。単相交流電圧Vtは、T座変圧器301の2次巻線電圧(端子b−o間電圧)である。変圧器2次側電圧検出器5T,5Mは、検出値を検出信号として、変圧器電圧計測部603Aに出力する。その他の点は、第1の実施形態に係る変圧器1次側電圧検出器5U,5V,5Wと同様である。
変圧器電圧計測部603Aは、変圧器2次側電圧検出器5T,5Mにより検出された検出信号に基づいて、スコット結線変圧器3の2次側の2組の単相交流電圧Vm,Vtを計測する。変圧器電圧計測部603Aは、計測した2組の単相交流電圧Vm,Vtを変圧器電圧変換部610に出力する。
図16〜図18を参照して、本実施形態に係る変圧器電圧変換部610による演算処理について説明する。
図16は、変圧器電圧計測部603Aにより計測された2組の単相交流電圧Vm,Vtの電圧波形を示す波形図である。図17は、変圧器電圧変換部610による変換後の1次側線間電圧VDuv,VDvw,VDwuの電圧波形を示す波形図である。図18は、スコット結線変圧器3の1次側線間電圧Vuv,Vvw,Vwuの電圧波形を示す波形図である。
変圧器電圧変換部610は、変圧器電圧計測部603により計測された2組の単相交流電圧Vt,Vmを、次式により、1次側線間電圧VDuv,VDvw,VDwuに変換する。1次側線間電圧VDuvは、変換後のUV相間の線間電圧である。1次側線間電圧VDvwは、変換後のVW相間の線間電圧である。1次側線間電圧VDwuは、変換後のWU相間の線間電圧である。変圧器電圧変換部610は、変換した1次側線間電圧VDuv,VDvw,VDwuを残留磁束算出部604Aに出力する。
VDuv=Vm …式(1)
VDvw=−(√3/2)Vt−(1/2)Vm …式(2)
VDwu=(√3/2)Vt−(1/2)Vm …式(3)
これにより、変圧器電圧変換部610は、図18に示すスコット結線変圧器3の1次側に印加されている線間電圧Vuv,Vvw,Vwuと、pu値(定格に対する割合)で換算して、同じ電圧波形を求めることができる。
残留磁束算出部604Aは、遮断器2によるスコット結線変圧器3の遮断直後に、変圧器電圧変換部610により変換された各線間電圧VDuv,VDvw,VDwuをそれぞれ積分する。残留磁束算出部604Aは、この積分された値を、スコット結線変圧器3の鉄心の残留磁束(1次線間磁束)φZuv,φZvw,φZwuとする。残留磁束算出部604Aは、演算した残留磁束φZuv,φZvw,φZwuを位相検出部605に出力する。
位相検出部605は、第1の実施形態と同様に、定常磁束算出部602により演算された定常磁束φTuv,φTvw,φTwu及び残留磁束算出部604Aにより演算された残留磁束φZuv,φZvw,φZwuに基づいて、投入位相Tc1を同定する。位相検出部605は、同定した投入位相Tc1に基づいて、投入位相Tc2を算出する。
本実施形態によれば、スコット結線変圧器3の2次電圧Vt,Vmを1次線間電圧VDuv,VDvw,VDwuに変換することで、1次線間の残留磁束φZuv,φZvw,φZwuを求めることができる。よって、電源母線1の線間電圧Vuv,Vvw,Vwuを計測して、1次線間の定常磁束φTuv,φTvw,φTwuを求めることで、遮断器2を投入するための投入位相Tc1,Tc2を同定することができる。
従って、スコット結線変圧器3に変圧器2次側電圧検出器5T,5Mしか設置されていない場合であっても、第1の実施形態と同様に、励磁突入電流Iu,Iv,Iwを抑制することができる。
(第3の実施形態)
図19は、本発明の第3の実施形態に係る励磁突入電流抑制装置6Bの適用された電力系統システムの構成を示す構成図である。
励磁突入電流抑制装置6Bは、図15に示す第2の実施形態に係る励磁突入電流抑制装置6Aにおいて、変圧器電圧変換部610の代わりに電源電圧変換部611を設け、定常磁束算出部602、残留磁束算出部604A、及び位相検出部605を、それぞれ定常磁束算出部602B、残留磁束算出部604B、及び位相検出部605Bに代えた構成である。その他の構成は、第2の実施形態に係る励磁突入電流抑制装置6Aと同様である。
残留磁束算出部604Bは、遮断器2によるスコット結線変圧器3の遮断直後に、変圧器電圧計測部603Aにより計測された2組の単相交流電圧Vt,Vmをそれぞれ積分する。残留磁束算出部604Bは、この積分された値を、スコット結線変圧器3の鉄心の残留磁束(2次巻線磁束)φZm,φZtとする。残留磁束φZmは、主座変圧器302の2次巻線の残留磁束である。残留磁束φZtは、T座変圧器301の2次巻線の残留磁束である。残留磁束算出部604Bは、演算した残留磁束φZm,φZtを位相検出部605Bに出力する。
電源電圧変換部611は、電源電圧計測部601により計測された各相電圧に基づいて、各線間電圧Vuv,Vvw,Vwuを演算する。電源電圧変換部611は、演算した各線間電圧Vuv,Vvw,Vwuを、次式により、スコット結線変圧器3の1次巻線電圧VDm,VDtに変換する。1次巻線電圧VDmは、変換後の主座変圧器302の1次巻線電圧である。1次巻線電圧VDtは、変換後のT座変圧器301の1次巻線電圧である。電源電圧変換部611は、変換したスコット結線変圧器3の1次巻線電圧VDm,VDtを定常磁束算出部602Bに出力する。
VDm=(√3/2)Vuv …式(4)
VDt=(Vwu−Vvw)/2 …式(5)
図20〜図22を参照して、本実施形態に係る電源電圧変換部611による演算処理について説明する。
図20は、電源電圧計測部601により計測された各線間電圧Vuv,Vvw,Vwuの電圧波形を示す波形図である。電源電圧計測部601が各端子の対地電圧を計測し、それを線間電圧に変換してもよい。図21は、電源電圧変換部611による変換後のスコット結線変圧器3の1次巻線電圧VDm,VDtの電圧波形を示す波形図である。図22は、スコット結線変圧器3の2次電圧Vm,Vtの電圧波形を示す波形図である。
電源電圧変換部611は、図20に示す各線間電圧Vuv,Vvw,Vwuを、図21に示すスコット結線変圧器3の1次巻線電圧VDm,VDtに変換する。この変換された1次巻線電圧VDm,VDtは、図22に示すスコット結線変圧器3の2次電圧Vm,Vtの電圧波形と、周期及び位相がそれぞれ同一の波形である。従って、電源電圧変換部611により変換された1次巻線電圧VDm,VDtは、スコット結線変圧器3の2次側の各巻線の定常磁束φTm,φTtを演算するための2次電圧とみなして用いる。
定常磁束算出部602Bは、電源電圧変換部611により変換された1次巻線電圧(2次電圧とみなした電圧)VDm,VDtをそれぞれ積分する。定常磁束算出部602Bは、この積分された値を、スコット結線変圧器3の鉄心の定常磁束(2次巻線磁束)φTm,φTtとする。定常磁束算出部602Bは、演算した定常磁束φTm,φTtを位相検出部605Bに出力する。
図23は、本実施形態に係る位相検出部605Bに入力される定常磁束φTm,φTtに対応する1次巻線電圧VDm,VDtの各電圧波形を示す波形図である。図24は、本実施形態に係る位相検出部605Bによる投入位相Tc1bを説明するための磁束波形を示す波形図である。
次に、図23及び図24を参照して、位相検出部605Bによる投入位相Tc1b,Tc2bの検出方法について説明する。
位相検出部605Bには、定常磁束算出部602Bにより演算された定常磁束φTm,φTt及び残留磁束算出部604Bにより演算された残留磁束φZm,φZtが入力される。位相検出部605Bは、定常磁束算出部602Bにより演算された主座の定常磁束φTmと、残留磁束算出部604Bにより演算された主座の残留磁束φZmとが略一致する位相を検出する。位相検出部605Bは、検出した位相を、主座の1次巻線に接続されるU相及びV相の2相について遮断器2を投入させるための投入位相Tc1bとして投入指令出力部606に出力する。
位相検出部605Bは、投入位相Tc1bから予め設定された時間後の位相を、遮断器2の残りの1相のW相を投入するための投入位相Tc2bとして、投入指令出力部606に出力する。
ここで、投入位相Tc2bを出力するために予め設定される時間は、T座の1次巻線に接続されるW相の相電圧が零点近傍になるような時間に設定する。
投入指令出力部606は、位相検出部605Bにより検出された投入位相Tc1bを目標として、先行して投入する遮断器2のU相及びV相のそれぞれの主接点を駆動する操作機構に対して投入指令を出力する。これにより、遮断器2のU相及びV相が先行して投入される。投入指令出力部606は、位相検出部605Bにより検出された投入位相Tc2を目標として、遮断器2の残りのW相の主接点を駆動する操作機構に対して投入指令を出力する。これにより、投入指令出力部606は、遮断器2のU相及びV相の投入後、予め設定された時間後に遮断器2のW相を投入する。
次に、図25〜図28を参照して、励磁突入電流抑制装置6Bによる励磁突入電流の抑制について説明する。
図25〜図28は、遮断器2によるスコット結線変圧器3の遮断TPから遮断器2の3相全てが投入されるまでの状態の一例を示している。図25は、1次線間電圧Vuv,Vvw,Vwuの各電圧波形を示す波形図である。図26は、2次電圧Vm,Vtの各電圧波形を示す波形図である。これらの電圧波形は、電源電圧変換部611により演算される1次巻線電圧VDm,VDtを変圧比換算したものと等価である。図27は、2次巻線磁束φm,φt(定常磁束φTm,φTt及び残留磁束φZm,φZt)を示す波形図である。図28は、各相に流れる相電流(励磁突入電流)Iu,Iv,Iwの電流波形を示す波形図である。
スコット結線変圧器3の2次側に図26に示す2次電圧Vm,Vtが印加されている場合、遮断器2による遮断TP後は、図27の遮断TPから投入位相Tc1bの間に示す残留磁束φm,φtがある。
励磁突入電流抑制装置6Bは、投入位相Tc1bで、遮断器2のU相及びV相を同時投入する。この投入により、図28に示すように、U相電流Iu及びV相電流Ivが流れる。この時点では、遮断器2のW相はまだ投入されていないため、W相電流Iwは流れていない。
励磁突入電流抑制装置6Bは、図25に示すように、遮断器2のU相及びV相の2相を先に投入した後、予め設定した時間後に、先行投入したU相及びV相の線間であるUV間線間電圧の零点(投入位相Tc2b)でW相を投入している。その後は、3相の全てに電流Iu,Iv,Iwが流れている。ここで、3相のそれぞれの電流Iu,Iv,Iwの大きさは、最大でも数アンペアである。スコット結線変圧器3の励磁電流は数アンペアであるため、図28に示された三相電流Iu,Iv,Iwは、励磁電流のレベルであることを示している。
本実施形態によれば、電源母線1の線間電圧Vuv,Vvw,Vwuからスコット結線変圧器3の2次巻線磁束の定常磁束φTm,φTtを求めることができる。よって、スコット結線変圧器3の2次電圧Vt,Vmを計測して、2次巻線磁束の残留磁束φZm,φZtを求めることで、遮断器2を投入するための投入位相Tc1b,Tc2bを同定することができる。
また、主座の2次巻線磁束に基づいて検出された投入位相Tc1bを目標として、遮断器2のU相及びV相を先行投入することで、これら2相に流れる励磁突入電流Iu,Ivを抑制することができる。さらに、U相及びV相の投入後、励磁突入電流を抑制するように予め設定された時間後に、投入位相Tc2bを目標として、W相を投入することで、W相の励磁突入電流Iwを抑制することができる。
従って、スコット結線変圧器3に変圧器2次側電圧検出器5T,5Mしか設置されていない場合であっても、第1の実施形態と同様に、励磁突入電流Iu,Iv,Iwを抑制することができる。
(第4の実施形態)
図29は、本発明の第4の実施形態に係る励磁突入電流抑制装置6Cの適用された電力系統システムの構成を示す構成図である。
励磁突入電流抑制装置6Cは、図1に示す第1の実施形態に係る励磁突入電流抑制装置6において、位相検出部605を位相検出部605Cに代え、計測情報保持部607、開極位相制御部608、及び開極指令出力部609を追加した構成である。その他の構成は、第1の実施形態に係る励磁突入電流抑制装置6と同様である。
励磁突入電流抑制装置6Cの運用前に、計測情報保持部607は、遮断器2を複数回遮断したときにおける、変圧器電圧計測部603により計測された電圧遮断位相と、残留磁束算出部604により算出された磁束信号とを計測する。計測情報保持部607は、計測された電圧遮断位相及び磁束信号に基づいて、遮断位相と残留磁束との関係などの残留磁束の特性に関する情報を計測情報として保持する。
開極位相制御部608には、計測情報保持部607に保持された計測情報及び電源電圧計測部601により計測された電源母線1の各相電圧が入力される。開極位相制御部608は、計測情報から各線間の残留磁束φZuv,φZvw,φZwuを推定する。開極位相制御部608は、推定した残留磁束φZuv,φZvw,φZwu及び各相電圧に基づいて、各相の遮断位相が常にそれぞれ同じになるように、遮断器2の各相の主接点の開極位相を制御する。開極位相制御部608は、制御した開極位相を開極指令出力部609に出力する。
開極指令出力部609は、開極位相制御部608から受信した開極位相に基づいて、遮断器2の各相の主接点を駆動する操作機構に対して開極指令を出力する。これにより、遮断器2は、開放される。
位相検出部605Cには、計測情報保持部607に保持されている計測情報及び定常磁束算出部602により算出された定常磁束φTuv,φTvw,φTwuが入力される。位相検出部605Cは、計測情報保持部607に保持されている計測情報から、残留磁束φZuv,φZvw,φZwuを推定する。位相検出部605Cは、残留磁束φZuv,φZvw,φZwu及び定常磁束φTuv,φTvw,φTwuに基づいて、遮断器2を投入する各相の投入位相Tc1,Tc2を同定する。投入位相Tc1,Tc2を同定する方法については、第1の実施形態と同様である。
ここで、開極位相制御部608は、常に各相の遮断位相がそれぞれ同じになるように、位相制御をしている。従って、位相検出部605Cは、計測情報保持部607に保持されている情報に変更がなければ(計測情報を更新していなければ)、常に投入位相Tc1,Tc2は同じでよい。
本実施形態によれば、第1実施形態による作用効果に加え、以下の作用効果を得ることができる。
電力系統に遮断器2及びスコット結線変圧器3などを一旦設置した後は、この電力系統の回路条件は、常に同じである。このため、遮断器2が遮断するときの位相を常に同じにしておけば、スコット結線変圧器3の各相の残留磁束の値も常に同じになるはずである。
励磁突入電流抑制装置6Cは、遮断器2でスコット結線変圧器3を遮断する際、各相の遮断位相が常にそれぞれ同じになるように遮断器2の各相の開極位相を制御して遮断する。即ち、励磁突入電流抑制装置6Cは、残留磁束を常に同じ値とすることができる。従って、励磁突入電流抑制装置6Cは、遮断器2を投入してスコット結線変圧器3を励磁させるときも常に同じ位相で、励磁突入電流を抑制することができる。
従って、変圧器1次側電圧検出器5U,5V,5Wが常時接続していない場合でも、励磁突入電流抑制装置6Cは、計測情報保持部607に保持されている計測情報に基づいて、遮断器2が遮断した後のスコット結線変圧器3の残留磁束の情報を常に得ることができる。従って、変圧器1次側電圧検出器5U,5V,5Wは、計測情報保持部607による計測時のみ接続し、通常の運用状態では取り外すこともできる。なお、変圧器1次側電圧検出器5U,5V,5Wは、恒久的に設置されていても良い。
(第5の実施形態)
図30は、本発明の第5の実施形態に係る励磁突入電流抑制装置6Dの適用された電力系統システムの構成を示す構成図である。
励磁突入電流抑制装置6Dは、図15に示す第2の実施形態に係る励磁突入電流抑制装置6Aにおいて、位相検出部605を位相検出部605Dに代え、計測情報保持部607D、第4の実施形態に係る開極位相制御部608、及び第4の実施形態に係る開極指令出力部609を追加した構成である。その他の構成は、第2の実施形態に係る励磁突入電流抑制装置6Aと同様である。
励磁突入電流抑制装置6Dの運用前に、計測情報保持部607Dは、遮断器2を複数回遮断したときにおける、変圧器電圧変換部610により演算された1次側線間電圧VDuv,VDvw,VDwuと、残留磁束算出部604Aにより算出された磁束信号とを計測する。計測情報保持部607Dは、計測された電圧遮断位相及び磁束信号に基づいて、遮断位相と残留磁束との関係などの残留磁束の特性に関する情報を計測情報として保持する。
開極位相制御部608には、計測情報保持部607Dに保持された計測情報及び電源電圧計測部601により計測された電源母線1の各相電圧が入力される。開極位相制御部608は、計測情報から各線間の残留磁束φZuv,φZvw,φZwuを推定する。開極位相制御部608は、推定した残留磁束φZuv,φZvw,φZwu及び各相電圧に基づいて、各相の遮断位相が常にそれぞれ同じになるように、遮断器2の各相の主接点の開極位相を制御する。開極位相制御部608は、制御した開極位相を開極指令出力部609に出力する。
位相検出部605Dには、計測情報保持部607Dに保持されている計測情報及び定常磁束算出部602により算出された定常磁束φTuv,φTvw,φTwuが入力される。位相検出部605Dは、計測情報保持部607Dに保持されている計測情報から、残留磁束φZuv,φZvw,φZwuを推定する。位相検出部605Dは、残留磁束φZuv,φZvw,φZwu及び定常磁束φTuv,φTvw,φTwuに基づいて、遮断器2を投入する各相の投入位相Tc1,Tc2を同定する。投入位相Tc1,Tc2を同定する方法については、第1の実施形態と同様である。
ここで、開極位相制御部608は、常に各相の遮断位相がそれぞれ同じになるように、位相制御をしている。従って、位相検出部605Dは、計測情報保持部607Dに保持されている情報に変更がなければ(計測情報を更新していなければ)、常に投入位相Tc1,Tc2は同じでよい。
本実施形態によれば、第2実施形態及び第4の実施形態のそれぞれの作用効果と同様の作用効果を得ることができる。
(第6の実施形態)
図31は、本発明の第6の実施形態に係る励磁突入電流抑制装置6Eの適用された電力系統システムの構成を示す構成図である。
励磁突入電流抑制装置6Eは、図19に示す第3の実施形態に係る励磁突入電流抑制装置6Bにおいて、位相検出部605Bを位相検出部605Eに代え、計測情報保持部607E、開極位相制御部608E、及び第4の実施形態に係る開極指令出力部609を追加した構成である。その他の構成は、第3の実施形態に係る励磁突入電流抑制装置6Bと同様である。
励磁突入電流抑制装置6Eの運用前に、計測情報保持部607Eは、遮断器2を複数回遮断したときにおける、変圧器電圧計測部603Aにより計測された電圧遮断位相と、残留磁束算出部604Bにより算出された磁束信号とを計測する。計測情報保持部607Eは、計測された電圧遮断位相及び磁束信号に基づいて、遮断位相と残留磁束との関係などの残留磁束の特性に関する情報を計測情報として保持する。
開極位相制御部608Eには、計測情報保持部607Eに保持された計測情報及び電源電圧計測部601により計測された電源母線1の各相電圧が入力される。開極位相制御部608Eは、計測情報からスコット結線変圧器3の2次巻線の残留磁束φZm,φZtを推定する。開極位相制御部608Eは、推定した残留磁束φZm,φZt及び各相電圧に基づいて、遮断位相が常に同じになるように、遮断器2の主接点の開極位相を制御する。開極位相制御部608Eは、制御した開極位相を開極指令出力部609に出力する。
開極指令出力部609は、開極位相制御部608Eから受信した開極位相に基づいて、遮断器2の主接点を駆動する操作機構に対して開極指令を出力する。これにより、遮断器2は、開放される。
位相検出部605Eには、計測情報保持部607Eに保持されている計測情報及び定常磁束算出部602Bにより算出されたスコット結線変圧器3の2次巻線磁束の定常磁束φTm,φTtが入力される。位相検出部605Eは、計測情報保持部607Fに保持されている計測情報から、残留磁束φZm,φZtを推定する。位相検出部605Fは、残留磁束φZm,φZt及び定常磁束φTm,φTtに基づいて、遮断器2を投入する各相の投入位相Tc1b,Tc2bを同定する。投入位相Tc1b,Tc2bを同定する方法については、第3の実施形態と同様である。
ここで、開極位相制御部608Eは、常に遮断位相が同じになるように、位相制御をしている。従って、位相検出部605Eは、計測情報保持部607Eに保持されている情報に変更がなければ(計測情報を更新していなければ)、常に投入位相Tc1b,Tc2bは同じでよい。
本実施形態によれば、第3の実施形態及び第4の実施形態のそれぞれによる作用効果と同様の作用効果を得ることができる。
なお、各実施形態において、電源電圧検出器4U,4V,4Wにより、電源母線1の各相電圧を計測したが、電源母線1の各線間電圧を計測してもよい。これにより、相電圧を線間電圧に変換する演算処理を省略することができる。
また、各実施形態において、励磁突入電流抑制装置6等での位相制御における各種パラメータは、より精度を高めるため等により補正をしてもよい。例えば、遮断器2の投入において、主接点間に発生するプレアークと呼ばれる先行放電や、操作機構の動作ばらつきなどに起因する投入時間のばらつきが存在する。このプレアークによる投入ばらつきや、遮断器投入時のばらつきは、あらかじめその特性を取得しておくことにより、位相制御を行う際にこの特性による補正をする。このような補正をすることで、これらのばらつきがあっても、励磁突入電流をより確実に抑制することができる。
さらに、各実施形態において、定常磁束及び残留磁束を演算する場合に、相電圧から線間電圧、又は線間電圧から各種巻線電圧などのように、電圧を変換してから磁束を求めたが、磁束を求めた後に、磁束を変換してもよい。例えば、各相電圧から各線間の磁束を求める場合、先に各相の磁束を求めた後に、各線間の磁束を求めてもよい。また、その他の演算においても、結果が同じになるのであれば、演算の順序や演算をさせる場所(励磁突入電流抑制装置の内部や外部を問わず、コンピュータや各種検出器等)は、適宜変更することができる。
また、各実施形態では、2相の遮断器2の先行投入後に、残りの1相の遮断器2を予め設定された時間後に投入したが、この他の方法で、残りの1相の遮断器2を投入してもよい。例えば、励磁突入電流を抑制するように投入位相を制御して残りの1相の遮断器2を投入してもよい。
さらに、第2の実施形態及び第6の実施形態では、主座及びT座のそれぞれの定常磁束φTm,φTt及び残留磁束φZm,φZtを求める構成としたが、M座の定常磁束φTm及び残留磁束φZmのみを求め、T座の定常磁束φTt及び残留磁束φZtを求めない構成としてもよい。これにより、T座の定常磁束φTt及び残留磁束φZtを求めるための機器及び演算処理などを省略した構成にすることができる。
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…電源母線、2…遮断器、3…スコット結線変圧器、4U,4V,4W…電源電圧検出器、5U,5V,5W…変圧器側電圧検出器、6…励磁突入電流抑制装置、601…電源電圧計測部、602…定常磁束算出部、603…変圧器電圧計測部、604…残留磁束算出部、605…位相検出部、606…投入指令出力部。

Claims (10)

  1. 電源を備えた三相交流の電力系統と三相交流電圧を単相交流電圧に変換する変圧器との接続を開閉する遮断器の励磁突入電流を抑制する励磁突入電流抑制装置であって、
    前記遮断器の前記変圧器側の三相交流電圧を計測する変圧器側三相交流電圧計測手段と、
    前記変圧器側三相交流電圧計測手段により計測された三相交流電圧に基づいて、前記遮断器による前記変圧器の遮断後の前記変圧器の三線間の残留磁束を演算する残留磁束演算手段と、
    前記残留磁束演算手段により演算された前記三線間の残留磁束のうち最も大きな残留磁束の線間を検出する線間検出手段と、
    前記遮断器の前記電源側の三相交流電圧を計測する電源側三相交流電圧計測手段と、
    前記電源側三相交流電圧計測手段により計測された三相交流電圧に基づいて、前記変圧器の三線間の定常磁束を演算する定常磁束演算手段と、
    前記線間検出手段により検出された線間において、前記残留磁束演算手段により演算された残留磁束と前記定常磁束演算手段により演算された定常磁束とが略一致する位相を判断する第1の位相判断手段と、
    前記第1の位相判断手段により判断された位相で、前記線間検出手段により検出された線間に対応する二相を投入する第1の投入手段と、
    前記第1の投入手段による投入後、投入されていない相を投入する第2の投入手段と
    を備えたことを特徴とする励磁突入電流抑制装置。
  2. 電源を備えた三相交流の電力系統と三相交流電圧を単相交流電圧に変換する変圧器との接続を開閉する遮断器の励磁突入電流を抑制する励磁突入電流抑制装置であって、
    前記変圧器の単相交流電圧を計測する変圧器側単相交流電圧計測手段と、
    前記変圧器側単相交流電圧計測手段により計測された前記変圧器の単相交流電圧を、前記変圧器の三相交流電圧に変換する変圧器側電圧変換手段と、
    前記変圧器側電圧変換手段により変換された三相交流電圧に基づいて、前記遮断器による前記変圧器の遮断後の前記変圧器の三線間の残留磁束を演算する残留磁束演算手段と、
    前記残留磁束演算手段により演算された前記三線間の残留磁束のうち最も大きな残留磁束の線間を検出する線間検出手段と、
    前記遮断器の前記電源側の三相交流電圧を計測する電源側三相交流電圧計測手段と、
    前記電源側三相交流電圧計測手段により計測された三相交流電圧に基づいて、前記変圧器の三線間の定常磁束を演算する定常磁束演算手段と、
    前記線間検出手段により検出された線間において、前記残留磁束演算手段により演算された残留磁束と前記定常磁束演算手段により演算された定常磁束とが略一致する位相を判断する第1の位相判断手段と、
    前記第1の位相判断手段により判断された位相で、前記線間検出手段により検出された線間に対応する二相を投入する第1の投入手段と、
    前記第1の投入手段による投入後、投入されていない相を投入する第2の投入手段と
    を備えたことを特徴とする励磁突入電流抑制装置。
  3. 電源を備えた三相交流の電力系統と主座変圧器及びT座変圧器を備えたスコット結線変圧器との接続を開閉する遮断器の励磁突入電流を抑制する励磁突入電流抑制装置であって、
    前記主座変圧器の2次電圧を計測する主座2次電圧計測手段と、
    前記主座2次電圧計測手段により計測された2次電圧に基づいて、前記遮断器による前記変圧器の遮断後の前記主座変圧器の残留磁束を演算する残留磁束演算手段と、
    前記遮断器の前記電源側の三相交流電圧を計測する電源側三相交流電圧計測手段と、
    前記電源側三相交流電圧計測手段により計測された三相交流電圧に基づいて、前記主座変圧器の定常磁束を演算する定常磁束演算手段と、
    残留磁束演算手段により演算された残留磁束と前記定常磁束演算手段により演算された定常磁束とが略一致する位相を判断する第1の位相判断手段と、
    前記第1の位相判断手段により判断された位相で、前記主座変圧器の1次巻線に対応する二相を投入する第1の投入手段と、
    前記第1の投入手段による投入後、投入されていない相を投入する第2の投入手段と
    を備えたことを特徴とする励磁突入電流抑制装置。
  4. 前記第2の投入手段は、励磁突入電流を抑制するように予め設定された時間後に投入すること
    を特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の励磁突入電流抑制装置。
  5. 前記遮断器を少なくとも1回開放操作したときの前記変圧器の残留磁束及び前記遮断器の遮断位相を計測した情報を保持する計測情報保持手段と、
    前記計測情報保持手段に保持された情報に基づいて、同一の遮断位相で前記遮断器を開放するための開放手段とを備え、
    前記第1の投入手段は、前記開放手段による前記遮断位相に基づいて、前記遮断器を投入すること
    を特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の励磁突入電流抑制装置。
  6. 電源を備えた三相交流の電力系統と三相交流電圧を単相交流電圧に変換する変圧器との接続を開閉する遮断器の励磁突入電流を抑制する励磁突入電流抑制方法であって、
    前記遮断器の前記変圧器側の三相交流電圧を計測し、
    計測した三相交流電圧に基づいて、前記遮断器による前記変圧器の遮断後の前記変圧器の三線間の残留磁束を演算し、
    演算した前記三線間の残留磁束のうち最も大きな残留磁束の線間を検出し、
    前記遮断器の前記電源側の三相交流電圧を計測し、
    計測した三相交流電圧に基づいて、前記変圧器の三線間の定常磁束を演算し、
    検出した線間において、演算した残留磁束と演算した定常磁束とが略一致する位相を判断し、
    判断した位相で、検出した線間に対応する二相を投入し、
    検出した線間に対応する二相を投入後、投入されていない相を投入すること
    を含むことを特徴とする励磁突入電流抑制方法。
  7. 電源を備えた三相交流の電力系統と三相交流電圧を単相交流電圧に変換する変圧器との接続を開閉する遮断器の励磁突入電流を抑制する励磁突入電流抑制方法であって、
    前記変圧器の単相交流電圧を計測し、
    計測した前記変圧器の単相交流電圧を、前記変圧器の三相交流電圧に変換し、
    変換した三相交流電圧に基づいて、前記遮断器による前記変圧器の遮断後の前記変圧器の三線間の残留磁束を演算し、
    演算した前記三線間の残留磁束のうち最も大きな残留磁束の線間を検出し、
    前記遮断器の前記電源側の三相交流電圧を計測し、
    計測した三相交流電圧に基づいて、前記変圧器の三線間の定常磁束を演算し、
    検出した線間において、演算した残留磁束と演算した定常磁束とが略一致する位相を判断し、
    判断した位相で、検出した線間に対応する二相を投入し、
    検出した線間に対応する二相を投入後、投入されていない相を投入すること
    を含むことを特徴とする励磁突入電流抑制方法。
  8. 電源を備えた三相交流の電力系統と主座変圧器及びT座変圧器を備えたスコット結線変圧器との接続を開閉する遮断器の励磁突入電流を抑制する励磁突入電流抑制方法であって、
    前記主座変圧器の2次電圧を計測し、
    計測した2次電圧に基づいて、前記遮断器による前記変圧器の遮断後の前記主座変圧器の残留磁束を演算し、
    前記遮断器の前記電源側の三相交流電圧を計測し、
    計測した三相交流電圧に基づいて、前記主座変圧器の定常磁束を演算し、
    演算した残留磁束と演算した定常磁束とが略一致する位相を判断し、
    判断した位相で、前記主座変圧器の1次巻線に対応する二相を投入し、
    前記主座変圧器の1次巻線に対応する二相を投入後、投入されていない相を投入すること
    を含むことを特徴とする励磁突入電流抑制方法。
  9. 前記投入されていない相の投入は、励磁突入電流を抑制するように予め設定された時間後に投入すること
    を特徴とする請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の励磁突入電流抑制方法。
  10. 前記遮断器を少なくとも1回開放操作したときの前記変圧器の残留磁束及び前記遮断器の遮断位相を計測した情報を保持し、
    保持した情報に基づいて、同一の遮断位相で前記遮断器を開放し、
    前記遮断位相に基づいて、前記遮断器を投入すること
    を含むことを特徴とする請求項6から請求項9のいずれか1項に記載の励磁突入電流抑制方法。
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