JP5148435B2 - 変圧器の励磁突入電流抑制装置及びその制御方法 - Google Patents
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Description
ここで、上記特許文献2における励磁突入電流抑制方法に関して、把握すべき開極位相(遮断位相とも言う)と残留磁束との関係を図8を参照して以下に説明する。
例えば、U相の90度において遮断器を遮断した場合、残留磁束はU相が0、V相がマイナス、W相がプラスであるとする。
[1.1.構成]
次に、第1の実施形態に係る変圧器の励磁突入電流抑制装置の構成を図1及び2を参照して以下に説明する。なお、図1は、本発明の第1の実施形態における変圧器の励磁突入電流抑制装置と3相3脚鉄心の3相変圧器、及び3相遮断器の接続関係を示すブロック図である。
400は、前記電源母線100の各相(U、V、W)電圧を計測するための計器用変圧器(VT)等で構成された電源電圧計測用機器であり、500は、3相3脚鉄心の3相変圧器300の1次側各相(U、V、W)端子電圧を計測するためのVT等で構成された変圧器端子電圧計測用機器である。600は、3相一括操作型遮断器200の主接点に対して、閉極位相制御された投入指令、及び開極位相制御された遮断指令を出力する励磁突入電流抑制装置である。
励磁突入電流抑制装置600において、601は、VT等の電源電圧計測用機器400から出力された各相(U、V、W)の電源電圧を取り込んで計測する電源電圧計測手段である。602は、この電源電圧計測手段601で計測された各相電圧を積分することにより、各相の定常時の各相の磁束を算出し、各相の磁束を線間の磁束(以下線間磁束と呼ぶ)に変換する定常磁束算出手段である。
まず、開極位相制御について説明する。607は、変圧器端子電圧計測用機器500が接続された状態で3相一括操作型遮断器200を複数回遮断した際の変圧器端子電圧計測手段603から出力される開極位相と残留磁束算出手段604から出力される線間残留磁束との対応関係を計測し保持する開極位相と残留磁束の関係保持手段である。
605は、3相一括操作型遮断器200の投入位相を制御する投入位相制御手段である。投入位相制御手段605は、3相3脚鉄心の3相変圧器300の各線間(UV、VW、WU)のうち、最も線間残留磁束が大きい線間を取得し、当該線間において、定常磁束算出手段602からの線間磁束と開極位相と残留磁束の関係保持手段607からの線間残留磁束の極性が一致する範囲で、当該線間磁束が最大となるタイミングを3相一括操作型遮断器200の投入目標として検出する。
次に、上記構成を有する第1の実施形態に係る変圧器の励磁突入電流抑制装置の作用について、図2〜4を参照して以下に詳述する。
図2は、本発明の第1の実施形態における3相の電源相電圧と3相3脚鉄心の3相変圧器300の定常磁束、線間電圧と変圧器鉄心の残留磁束、線間磁束と線間残留磁束、の関係を示す波形図である。
次に、図2を参照して、3相変圧器300の残留磁束の制御動作について説明する。
[1.2.2.1.残留磁束制御における問題点]
図1のブロック図において、電力系統に3相一括操作型遮断器200及び3相3脚鉄心の3相変圧器300を一旦設置した後は、当該電力系統の回路条件(図1の場合、電力系統100から3相3脚鉄心の3相変圧器300までの回路条件)は常に同じである。そのため、3相一括操作型遮断器200が遮断するときの開極位相を常に同じにしておけば、3相3脚鉄心の3相変圧器300の各線間の線間残留磁束の値も同じになるはずである。
しかしながら、図4において、各相の開極位相90°に着目すると、中相であるV相の開極位相90°の場合は、UV間の残留磁束がプラス、VW間の残留磁束が0、WU間の残留磁束がマイナスであり、図2に示したような線間残留磁束の関係が維持されている。すなわち、中相で言えば、3相対称とした開極位相と残留磁束の関係を具備しており、V相の開極位相90°で遮断すれば、所定の残留磁束を取得することが可能となり、励磁突入電流の抑制にも効果的である。
次に、上記のような3相一括操作型遮断器200の開極動作により3相変圧器300の残留磁束が制御された状況下における当該遮断器200の投入制御動作について説明する。
(a)前述した通り、3相一括操作型遮断器200を投入する際には、操作機構の動作バラツキなどに起因する開極時間、投入時間のバラツキが生じる。そのため、本発明は、3相一括操作型遮断器200の開極時、及び投入時のバラツキの特性を予め取得しておくことにより、開極位相制御及び投入位相制御を行う励磁突入電流抑制装置600で当該バラツキを補正する実施形態も包含する。
[2.1.構成]
次に、第2の実施形態に係る励磁突入電流抑制装置の構成を図6を参照して以下に説明する。なお、図6は、本発明の第2の実施形態に係る変圧器の励磁突入電流抑制装置と3相3脚鉄心の3相変圧器、及び3相遮断器の接続関係を示すブロック図であり、図1と同様の構成に関しては同じ符号を付し説明を省略する。
次に上記のような構成を有する第2の実施形態に係る励磁突入電流抑制装置の作用を図7を参照して説明する。ここで、図7は、3相一括操作型遮断器200を投入した際の電源側電圧、変圧器側電圧、変圧器1次側電流を示す図の一例である。なお、第2の実施形態では、第1の実施形態に係る作用を包含することは図6に示す構成上言うまでもない。
[数1]
電圧変動率=(V2−V1)/V1×100 [%]
また、本発明は、上記図6に示したような電圧変動率計測手段801と励磁突入電流計測手段802の双方を有する装置構成に限定するものではなく、どちらか一方のみを適用した装置構成とする実施形態も包含する。
1〜3…相電圧
4〜6…定常磁束
7〜9…残留磁束
10〜12…線間電圧
13〜15…線間磁束
16〜18…線間残留磁束
20…投入目標(電圧零点)
20’…投入目標(電圧零点)
100…電源母線
200…3相一括操作型遮断器
300…3相変圧器
301…1次巻線
302…2次巻線
303…3次巻線
400…電源電圧計測用機器
500…変圧器端子電圧計測用機器
500A…変圧器端子電圧計測用機器
600…励磁突入電流抑制装置
600A…励磁突入電流抑制装置
601…電源電圧計測手段
602…定常磁束算出手段
603…変圧器端子電圧計測手段
604…残留磁束算出手段
605…投入位相制御手段
606…投入指令出力手段
607…開極位相と残留磁束の関係保持手段
608…開極位相制御手段
609…開極指令出力手段
801…電圧変動率計測手段
802…励磁突入電流計測手段
803…変圧器電流計測用機器
804…電流計測手段
1600…測定装置
1603…変圧器端子電圧計測手段
1604…残留磁束算出手段
Claims (10)
- 1次巻線がY結線もしくはΔ結線され、2次巻線又は3次巻線がΔ結線され、外側2相を外相、内側1相を中相とする3相3脚鉄心を有する3相変圧器を3相遮断器により3相電源に投入することで励磁開始時に生じる励磁突入電流を抑制する変圧器の励磁突入電流抑制装置において、
前記3相電源の各相電圧を計測し線間電圧を算出する電源電圧計測手段と、
前記3相遮断器が前記3相変圧器を遮断した際の当該3相変圧器の線間残留磁束を算出する残留磁束算出手段と、
制御対象相として前記3相3脚鉄心の中相を選択し、当該中相が所定の位相で遮断されるよう前記3相遮断器の開極位相を制御する開極位相制御手段と、
前記線間残留磁束が最も大きい線間において、前記線間電圧が前記線間残留磁束との関係で同極性から逆極性へと遷移する電圧零点を検出し、当該電圧零点で前記3相遮断器を投入する投入制御手段と、
を備えたことを特徴とする変圧器の励磁突入電流抑制装置。 - 前記3相遮断器の開極位相と前記残留磁束算出手段により算出された線間残留磁束とを対応付けて保持する保持手段を備え、
前記投入制御手段は、前記保持手段から線間残留磁束が最も大きい線間を抽出することを特徴とする請求項1に記載の変圧器の励磁突入電流抑制装置。 - 前記残留磁束算出手段は、計測された前記3相変圧器の各相電圧を積分することで前記線間残留磁束を算出することを特徴とする請求項1に記載の変圧器の励磁突入電流抑制装置。
- 前記投入制御手段により前記3相遮断器が投入された際に、投入の前後における前記電源電圧計測手段により計測された前記各相電圧の変動率を算出する電圧変動率計測手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の変圧器の励磁突入電流抑制装置。
- 前記投入制御手段により前記3相変圧器が投入された際に生じる前記励磁突入電流を計測する励磁突入電流計測手段を備えたことを特徴とする請求項1又は4に記載の変圧器の励磁突入電流抑制装置。
- 1次巻線がY結線もしくはΔ結線され、2次巻線又は3次巻線がΔ結線され、外側2相を外相、内側1相を中相とする3相3脚鉄心を有する3相変圧器を3相遮断器により3相電源に投入することで励磁開始時に生じる励磁突入電流を抑制する変圧器の励磁突入電流抑制装置の制御方法において、
コンピュータが、
前記3相電源の各相電圧を計測し線間電圧を算出する電源電圧計測ステップと、
前記3相遮断器が前記3相変圧器を遮断した際の当該3相変圧器の線間残留磁束を算出する残留磁束算出ステップと、
制御対象相として前記3相3脚鉄心の中相を選択し、当該中相が所定の位相で遮断されるよう前記3相遮断器の開極位相を制御する開極位相制御ステップと、
前記線間残留磁束が最も大きい線間において、前記線間電圧が前記線間残留磁束との関係で同極性から逆極性へと遷移する電圧零点を検出し、当該電圧零点で前記3相遮断器を投入する投入制御ステップと、
を実行することを特徴とする変圧器の励磁突入電流抑制装置の制御方法。 - 前記3相遮断器の開極位相と前記残留磁束算出ステップにより算出された線間残留磁束とを対応付けて保持する保持ステップを実行し、
前記投入制御ステップは、前記保持ステップで保持された線間残留磁束のうち当該線間残留磁束が最も大きい線間を抽出することを特徴とする請求項6に記載の変圧器の励磁突入電流抑制装置の制御方法。 - 前記残留磁束算出ステップは、計測された前記3相変圧器の各相電圧を積分することで前記線間残留磁束を算出することを特徴とする請求項6に記載の変圧器の励磁突入電流抑制装置の制御方法。
- 前記投入制御ステップにより前記3相遮断器が投入された際に、投入の前後における前記電源電圧計測ステップで計測された前記各相電圧の変動率を算出する電圧変動率計測ステップを実行することを特徴とする請求項6に記載の変圧器の励磁突入電流抑制装置の制御方法。
- 前記投入制御ステップにより前記3相変圧器が投入された際に生じる前記励磁突入電流を計測する励磁突入電流計測ステップを実行することを特徴とする請求項6又は9に記載の変圧器の励磁突入電流抑制装置の制御方法。
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JP2008243312A JP5148435B2 (ja) | 2008-09-22 | 2008-09-22 | 変圧器の励磁突入電流抑制装置及びその制御方法 |
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