JP5208593B2 - 変圧器の励磁突入電流抑制装置及びその制御方法 - Google Patents

変圧器の励磁突入電流抑制装置及びその制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、変圧器を電源に投入する際に生じる励磁突入電流を抑制する技術に係り、特に、残留磁束を正確に算出し、抵抗体付き遮断器等の設備を付加することなく、励磁突入電流を抑制可能な変圧器の励磁突入電流抑制装置及びその制御方法に関する。
変圧器の鉄心に残留磁束がある状態において、当該変圧器を電源に投入することにより無負荷励磁を行うと、過渡的に大きな励磁突入電流が流れることがあり、この励磁突入電流の大きさは一般的に変圧器の定格負荷電流の数倍以上に達する。そのため、当該励磁突入電流が流れることにより系統電圧は変動し、その電圧変動が大きい場合には需要者に影響を与えるおそれがある。
そこで、従来では、この励磁突入電流を抑制する方法として、例えば、並置された二つの主遮断器のうちの一方と並列に、投入抵抗と接点とを直列に接続してなる抵抗体付き遮断器を接続し、当該抵抗体付き遮断器を二つの主遮断器の主接点に先行して投入させる励磁突入電流の抑制方法が提案されている(特許文献1を参照)。
また、直接接地系の3相変圧器を3台の単相型遮断器で投入する際、任意の1相を先行投入し、その後に残りの2相を投入させる励磁突入電流の抑制方法も提案されている(非特許文献1参照)。
特開2002−75145号公報 特許3804606号公報 IEEE Trans. Vol.16、No.2 2001"Elimination of Transformer Inrush
ところで、上記特許文献1に記載されているような、投入抵抗と接点とを直列に接続してなる抵抗体付き遮断器による励磁突入電流の抑制方法では、通常の遮断器に対して抵抗体付き遮断器を特別に付加する必要があるため、遮断器全体としての大型化は否めない。
また、上記非特許文献1に記載されているような、有効接地系の変圧器に対して、単相型、すなわち各相操作型遮断器で投入するときの励磁突入電流の抑制方法では、非有効接地系の変圧器に対して生じる励磁突入電流を抑制できないという欠点がある。具体的には、非有効接地系に設置された無負荷変圧器を励磁するために各相操作型遮断器で投入する場合、遮断器を1相投入しただけでは変圧器巻線に電圧が引加されず、遮断器の第2、3相投入時には3相同時投入と同じ条件となってしまい、励磁突入電流を抑制できないでいた。
なお、変圧器への電源投入時の励磁突入電流の抑制には、変圧器鉄心の磁気飽和との関係から、変圧器を遮断した際の残留磁束の大きさを把握しておくことが必要不可欠である。しかしながら、上記のような、非有効接地系に設置された無負荷変圧器を励磁するために各相操作型遮断器で投入する場合に、この無負荷変圧器に流れる励磁電流を遮断器がその零点で遮断すると、第1相遮断後に零相電圧が発生し、第2、3相遮断後には当該零相電圧が直流電圧となって変圧器に残留する。
そのため、遮断器で遮断する側の変圧器各端子の対地電圧を測定していると、遮断後に上記直流電圧が計測されるので、各端子の対地電圧を積分した場合に変圧器鉄心の残留磁束が正確に求められない。
例えば、図3では、非有効接地系変圧器を遮断した際の1次端子電圧に直流電圧が発生する現象を示している。特に、図3(b)、(c)によれば、1次側がY結線でその中性点が非接地の変圧器を、遮断器で遮断した際の変圧器1次対地電圧、対地電圧を積分して算出した磁束が示されている。なお、図3(b)の通り、遮断器が電流を遮断した後には、変圧器1次側対地電圧に直流電圧が発生している。Y結線された中性点の電圧も同じになる。
ここで、変圧器の端子電圧4〜6を積分することで遮断後の残留磁束を算出すると、発生した直流電圧を積分することになり、図3(c)のように、各相の残留磁束33〜35は時間と共に増加し最終的に発散してしまう。つまり、変圧器の端子電圧4〜6を積分して磁束を算出したのでは、残留磁束が正確に算出できないでいた。
本発明は、上記課題を解消するために提案されたものであって、その目的は、電力系統に設置された変圧器、特に非有効接地系に設置された変圧器が遮断器により遮断された際の残留磁束を正確に算出することを可能とし、抵抗体付き遮断器等の設備を付加するような遮断器の大型化を図らずに、3相分の変圧器に単相型遮断器三台で電源投入した際に生じる励磁突入電流を抑制可能とした変圧器の励磁突入電流抑制装置及びその制御方法を提供することにある。
上述した目的を達成するために、本発明は、1次巻線がY結線もしくはΔ結線され、2次巻線又は3次巻線がΔ結線された3相変圧器を3相の各遮断器により3相電源に投入することで励磁開始時に生じる励磁突入電流を抑制する変圧器の励磁突入電流抑制装置において、前記3相電源の線間の定常磁束を算出する定常磁束算出手段と、前記遮断器が前記変圧器を遮断した際に、当該変圧器の前記1次側の線間の残留磁束を算出する残留磁束算出手段と、前記定常磁束算出手段により算出された定常磁束と前記残留磁束算出手段により算出された残留磁束を入力し、線間毎に極性及び大きさが一致する位相を検出する位相検出手段と、前記位相検出手段により検出された前記位相で、前記極性及び大きさが一致する前記線間に接続された2相の前記遮断器を投入し、その後、残る1相の前記遮断器を投入する投入制御手段と、を備えたことを特徴とする。
また、前記定常磁束算出手段は、前記3相電源の各相電圧を線間電圧に変換し、当該線間電圧を積分することにより線間の定常磁束を算出し、あるいは、前記3相電源の各線間電圧を直接計測し、当該線間電圧を積分することにより線間の定常磁束を算出することを特徴とする点も本発明の一態様である。
さらに、本発明は、1次巻線がY結線もしくはΔ結線され、2次巻線又は3次巻線がΔ結線された3相変圧器を3相の各遮断器により3相電源に投入することで励磁開始時に生じる励磁突入電流を抑制する変圧器の励磁突入電流抑制装置において、前記3相電源の線間の定常磁束を算出する定常磁束算出手段と、前記遮断器が前記変圧器を遮断した際に、当該変圧器の前記1、2、3次側のいずれかの線間の残留磁束を算出する残留磁束算出手段と、前記遮断器に対して開極指令を行う指令手段と、前記指令手段からの指令により前記遮断器の前記開極位相を一定間隔に制御する開極位相制御手段と、前記開極位相制御手段により制御された一定間隔の開極位相において前記遮断器を開極させる開極出力手段と、前記開極出力手段を通じて開極した前記遮断器の開極位相と、その際の前記残留磁束算出手段により算出される線間の残留磁束との関係を計測し保持する計測保持手段と、前記計測保持手段により保持された前記線間の残留磁束が所定値の当該線間において、この線間の前記定常磁束と前記残留磁束の極性及び大きさが一致する位相を検出する位相検出手段と、前記位相検出手段により検出された前記位相で、前記極性及び大きさが一致する前記線間に接続された2相の前記遮断器を投入し、その後、残る1相の前記遮断器を投入する投入制御手段と、を備えたことを特徴とする点も包含する。
以上のような本発明によれば、抵抗体付き遮断器等の設備を付加するような遮断器の大型化を図らずに、3相分の変圧器を単相型遮断器三台で電源に投入した際に生じる励磁突入電流を抑制可能とした変圧器の励磁突入電流抑制装置及びその制御方法を提供することができる。
[1.第1の実施形態]
次に、第1の実施形態に係る変圧器の励磁突入電流抑制装置の構成及び作用効果を図1〜5を参照して以下に説明する。なお、図1は、3相変圧器、3相の遮断器及び各遮断器の主接点に対して投入指令を行う投入制御装置の接続関係を示すブロック図であり、図2は、変圧器を投入するための遮断器の極間電圧、電源相電圧、線間電圧、線間の定常磁束と残留磁束の関係を示す波形図である。
また、図3は、非有効接地系変圧器を遮断した際の1次端子電圧に直流電圧が発生する現象を示す図である。図4は、3.3kV−415V−300kVAの変圧器をY−Δ結線に接続し、非有効接地系の条件を模擬して、20の投入目標でU相及びV相の遮断器200が投入され、その後、40の投入目標で残るW相の遮断器200が投入された場合の変圧器の1次端子の対地電圧、線間電圧、線間の磁束及び変圧器の励磁電流の変化を算出した波形図である。図5は、非有効接地系において前記変圧器に1相の遮断器のみ投入後の残る2相の遮断器の極間電圧の変化を示す波形図である。
[1.1.構成]
図1の通り、100は、電力系統の母線(電源母線とも言う)であり、200は、3相の遮断器であって各相操作型である。300は、3相遮断器200によって電源母線100に投入又は遮断される3相変圧器であり、一例として、その1次巻線301及び2次巻線302はY結線され、3次巻線303はΔ結線されている。なお、Zn1、Zn2は、それぞれ1次巻線301、2次巻線302の中性点を接地するためのインピーダンスである。
400は、前記電源母線100の各相(U,V,W)電圧を計測するための計器用変圧器(VT)等で構成された電源電圧計測用機器であり、500は、3相変圧器300の1次側各相(U,V,W)端子電圧を計測するためのVT等で構成された変圧器端子電圧計測用機器である。また、600は、遮断器200の主接点に対して投入指令を出力する投入制御装置であり、例えばCPUを備えたディジタル演算装置で構成されている。
この投入制御装置600において、601は、VT等の電源電圧計測用機器400により出力された各相(U、V、W相)の電源電圧を取り込み計測する電源電圧計測手段である。602は、この電源電圧計測手段601により計測された各相電圧を線間電圧に変換し、それを積分して各線間の磁束を算出する定常磁束算出手段である。
603は、変圧器端子電圧計測用機器(VT)500により出力された各相(U、V、W相)の変圧器端子電圧を取り込んで計測する変圧器端子電圧計測手段であり、604は、この変圧器端子電圧計測手段603により計測された各相電圧を線間電圧に変換し、それを積分することで各線間の磁束を算出する残留磁束算出手段である。
605は、各線間(UV、VW、WU相)毎に前記定常磁束算出手段602からの出力信号及び残留磁束算出手段604からの出力信号が入力され、これら各線間の定常磁束と残留磁束とが同一の極性及び大きさとなる位相を検出する位相検出手段である。また、この位相検出手段605は、後述する投入指令制御手段606により2相の遮断器200が先行投入されると、その2相の線間電圧が同時に零となる時点の位相を検出する。
606は、この位相検出手段605からの出力信号が3相分入力されることで、2相の遮断器200を先行投入し、残り1相を遅らせて投入するよう遮断器200の主接点を駆動する操作機構に対して指令を下す投入指令制御手段である。
[1.2.作用]
次に、上述した構成を有する第1の実施形態の作用の一例を図2を参照して以下に説明する。なお、図2によれば、4〜6は、電源の各相(U、V、W相)電圧であり、前記電源電圧計測手段601により各相電圧を計測する場合に各相電圧4〜6が計測される。7〜9は、4〜6を変換した各線間電圧であり、10〜12は、前記各線間電圧7〜9を積分して算出した各線間の定常磁束である。
また、一定直線で描いた13〜15は、前記残留磁束算出手段604により算出された三相変圧器300の1次側の各線間(UV、VW、WU間)の残留磁束である。なお、図2の例では、変圧器UV間の残留磁束13が正極性で最大であり、VW間の残留磁束14及びWU間の残留磁束15が負極性でそれぞれ同じ値(残留磁束13の半分)の状態を示している。
まず、電源電圧計測手段601により電源電圧計測用機器400を通じて電源母線100の各相電圧4〜6が計測され、そして、定常磁束算出手段602が、各相電圧4〜6を各線間電圧7〜9に変換し、それを積分することにより各線間UV、VW及びWUの磁束10〜12を算出している。なお、この各相電圧4〜6を積分することで各相の定常時の磁束を算出し、各相の磁束を線間の磁束10〜12に変換することも可能である。
変圧器端子電圧計測手段603は、変圧器端子電圧計測用機器500を通じて1次側の各相(U、V、W相)の変圧器端子電圧を計測し、そして、残留磁束算出手段604が、この変圧器端子電圧計測手段603により計測された各相電圧を各線間UV、VW及びWUの電圧に変換し、それを積分することで各線間の残留磁束13〜15を算出する。なお、変圧器端子電圧計測手段603により計測された各相電圧を積分することで各相の残留磁束を算出し、各相の残留磁束を線間の残留磁束13〜15に変換することも可能である。
そして、位相検出手段605は、各線間毎の前記定常磁束算出手段602からの出力信号及び残留磁束算出手段604からの出力信号を受け取り、得られた線間の定常磁束と変圧器300の1次側各線間の残留磁束とが同一の極性及び大きさになる位相を検出する。図2において、線間の残留磁束が最も大きいUV間で見れば、線間の定常磁束10と残留磁束13の交点は20の時点であるため、位相検出手段605はこの20の時点を検出する。
また、この位相検出手段605は、後述する投入指令制御手段606により2相の遮断器200が先行投入されると、その2相の線間電圧が同時に零となる時点の位相を検出する。つまり、図4で言えば、投入される遮断器200のU相及びV相の線間電圧が同時に零となる40の時点の位相を検出する。
そして、投入指令制御手段606は、位相検出手段605により検出された線間の定常磁束と残留磁束が同一の極性及び大きさとなる位相において、当該残留磁束の線間に接続された2相の遮断器200を先行投入する。すなわち、投入指令制御手段606は、20の時点において遮断器200のU相及びV相を2相同時に投入する。そして、投入指令制御手段606は、残り1相であるW相の遮断器200を40の時点において投入する。
[1.3.効果]
(a)以上のような第1の実施形態では、上述した図3(b)、(c)による、遮断器が電流を遮断した後に変圧器の1次側の対地電圧に直流電圧が発生し、これを積分すると残留磁束が発散することでその影響から残留磁束が正確に算出できないとした従来技術とは異なり、直流電圧の影響は現れず、磁束が発散せずに残留磁束を正確に求めることが可能である。具体的には、図3(d)、(e)の通り、第1の実施形態では、対地電圧を直接積分することで残留磁束を算出しているのではなく、当該対地電圧から線間電圧を求め積分することで線間残留磁束を算出している。あるいは、対地電圧を積分することで残留磁束を求めたとしても、これから線間残留磁束を算出している。
より詳細に説明すると、図3(b)の直流電圧25から明らかなように、遮断器遮断後の変圧器1次各相の対地電圧は同じ大きさの直流電圧となっている。ここで、例えばUV間の線間電圧は、U相対地電圧からV相対地電圧を引き算したものであり、線間電圧7〜9は1次側の対地電圧の差分から算出されるため、上記のような直流電圧の影響は現れない。つまり、直流電圧の影響が現れない線間電圧を積分すれば、磁束が発散しない残留磁束13〜15を算出することが可能である。
そのため、第1の実施形態のように、線間電圧を積分して線間の定常磁束と残留磁束との関係を求めれば、変圧器が遮断された後に発生する直流電圧、すなわち中性点電圧の影響を受けずに、その後に、遮断器200を投入する定常磁束と残留磁束が同極性となる位相を正確に決定することが可能である。
なお、図3では、変圧器中性点のインピーダンスがない状態を示しており、非有効接地系において変圧器中性点に大きな値の抵抗等のインピーダンスが接続される場合があるが、この場合でも変圧器中性点に直流電圧は現れる。そのため、上記のような第1の実施形態によれば、線間電圧を積分して線間の定常磁束と残留磁束との関係を求めることで、中性点電圧の影響を受けずに遮断器200を投入する投入位相を正確に決定することが可能である。
(b)このような影響もあり、第1の実施形態によれば、図4に示すように、大きな励磁突入電流を抑制することが可能である。図4は、上述した通り、3.3kV−415V−300kVAの変圧器をY−Δ結線に接続し、非有効接地系の条件を模擬して、20の投入目標でU相及びV相の遮断器200を投入し、その後40の投入目標で残るW相の遮断器200が投入した際の変圧器300の1次側端子の対地電圧、線間電圧、線間の磁束及び変圧器励磁電流の変化を示す波形図である。なお、図4においては、線間の残留磁束は図2と同様であり、すなわちUV間が正極性で最大であり、VW間及びWU間の残留磁束は負極性でUV間の残留磁束の1/2としている。
図4によれば、投入目標である20の時点においてU相及びV相の遮断器200が同時投入された後では、変圧器300にごく少量の励磁電流37、38が流れている。すなわち、U相及びV相の励磁電流のみが流れており、W相の励磁電流は流れていない。またその後に、40の時点において残るW相の遮断器200が投入されると、W相にも励磁電流39が流れる。
具体的には、投入目標20において、遮断器200のU相及びV相が2相投入された後、変圧器300のU相、V相端子間には、線間電圧√3eの電圧が引加されることになる。すなわち、W相は電圧が引加されないため、変圧器U相の巻線及びV相の巻線には√3e/2の電圧が引加されることになる。このことは、図3に示した対地電圧波形4、5にも示されている。
そのため、図4の通り、20から40の時点間の励磁電流は小さく、さらに40の時点以降においても3相電圧が引加されるが、励磁電流は最大で2.5A程度であり、励磁突入電流を大きく抑制できている。
(c)上記で示したような、変圧器300を投入するための遮断器200の極間電圧、電源相電圧、線間電圧、線間の定常磁束と残留磁束の関係を示す波形図である図2によれば、投入目標である20の時点において、U相の遮断器200の極間電圧1は、波高値付近の高電圧を示している。しかしながら、V相の遮断器200の極間電圧2は、ほぼ零を示しており、これでは、U相に対してV相の投入時間が遅れてしまい、遮断器200が2相同時に投入できないという懸念が生じる。
ここで、図5では、3.3kV−415V−300kVAの変圧器をY−Δ結線に接続した条件において、1相だけ遮断器200が投入状態となった際の他相の電圧変化を算出した波形図を示している。U相の遮断器200が投入された場合では、V相の極間電圧41、W相の極間電圧42に示すように、他相の極間電圧は過渡振動に伴い急な立上りで大きくなる。
すなわち、図2に示したような第1の実施形態の場合においても、20の時点で1相だけ遮断器200が投入された後には、他相の極間電圧は過渡振動を伴い急な立上りで大きくなる。これは、非投入相の変圧器端子と遮断器200間の漂遊の静電容量350が、投入相の電圧によって充電される点に起因し、過渡振動が収束した後の各相の極間電圧は、√3p.u.の大きさとなる。
以上のことから、図2の投入目標である20の時点において、遮断器200を2相投入させる際では、1相の遮断器の投入による先行放電に伴い、電気的に投入状態となった後に、すぐに他相も先行放電により投入状態となるので、遮断器200の2相投入の時間差をより小さくすることが可能である。
また、図2によれば、22は、遮断器200の投入時の上記先行放電の電圧であるプレアーク発生電圧を示している。上述したように、遮断器200の極間に電圧が引加された状態で遮断器200を投入される場合には、遮断器200の接点が機械的に接触する前にプレアークと呼ばれる先行放電が発生することにより電気的な投入状態となる。なお、プレアークが発生する電圧は、遮断器200の接点間距離が大きいほど大きいため、図2のプレアーク発生電圧22に示す通り、時間に対して右下がりのものとなっている。
[1.4.第1の実施形態に関する他の実施形態]
なお、上記第1の実施形態によれば、定常磁束算出手段602は、電源電圧計測手段601により計測された各相電圧を線間電圧に変換し、それを積分して各線間の磁束を算出するが、本発明は、電源電圧計測手段601により計測された各相電圧を積分することで各相の定常時の磁束を算出し、各相の磁束を線間の磁束に変換する実施形態も包含する。また、VT等の電源電圧計測用機器400では、機器内で対地電圧を線間電圧に変換する機能を有しているものもあるため、この場合、定常磁束算出手段602で線間電圧に変換する必要はない。
上記第1の実施形態によれば、残留磁束算出手段604は、変圧器端子電圧計測手段603により計測された各相電圧を線間電圧に変換し、それを積分することで各線間の磁束を算出するが、変圧器端子電圧計測手段603により計測された各相電圧を積分することで変圧器300各端子の残留磁束を算出し、それを線間の残留磁束に変換する実施形態も本発明は包含する。また、VT等の変圧器端子電圧計測用機器内500で対地電圧を線間電圧に変換する場合には、残留磁束算出手段604を通じて線間電圧に変換する必要はない。
なお、上記第1の実施形態では、図4の通り、残り1相の投入時点40を、先行の2相投入から約2サイクル後として例示しているが、先行の2相投入から半サイクル後とする実施形態も本発明は包含する。この40の時点は、EMTPをはじめとするソフトウェアを用いた解析や実際の変圧器を用いた測定を事前に実施することで予め適切に設定することが可能である。
また、上記図2及び5で示されたプレアーク発生電圧には、一般的にばらつきがよく存在し、また、遮断器200を投入する場合においても、操作機構の動作ばらつき等に起因する投入時間のばらつきが発生する。ここで、図2によれば、前記プレアーク発生電圧のばらつき及び遮断器200の投入時間の動作ばらつきを含めたプレアーク発生電圧は、23のように示される。
そのため、上記のようなばらつきの特性を予め取得しておくことにより、遮断器200を投入する位相の制御を行う投入制御装置600において、当該ばらつきの特性を考慮した補正を行い、投入位相を制御する実施形態も本発明は包含する。なお、図2の通り、遮断器200の投入時点が23の範囲で示されるようなプレアーク発生電圧のばらつきを有する場合であっても、線間の定常磁束と残留磁束との差が著しく大きくならないため、上記実施形態により大きな励磁突入電流を抑制可能とする点に支障はない。
[2.第2の実施形態]
次に、第2の実施形態に係る変圧器の励磁突入電流抑制装置を図6を参照して以下に説明する。なお、図6は、図2の波形図のうち、遮断器200を投入する時点を変更した図である。
[2.1.構成]
第2の実施形態では、3相変圧器300、3相遮断器200、及び投入制御装置600の接続関係は前記第1の実施形態と同様であるため、下記の点以外、前記第1の実施形態と構成を共通にする。
第2の実施形態は、3相変圧器300の各線間の中で残留磁束の最も大きな線間において、定常磁束と残留磁束の極性及び大きさが一致する位相として、図2による20の時点とは別の20´の時点を、遮断器200の2相投入の目標点とするように投入制御装置600を設定した形態である。
具体的には、投入制御装置600内の位相検出手段605において、各線間(UV、VW、WU相)毎に前記定常磁束算出手段602からの出力信号及び残留磁束算出手段604からの出力信号が入力されると、これにより得られた線間の定常磁束と残留磁束とが同一の極性及大きさになる二番目の位相を検出するよう設定される。もちろん、二番目に限定するものではなく、定常磁束と残留磁束とが同一の極性及大きさに他の時点の位相を検出することも可能である。
[2.2.作用]
次に、上述した構成を有する第2の実施形態の作用の一例を以下に説明する。
まず、第1の実施形態と同様に、電源電圧計測手段601により電源電圧計測用機器400を通じて各相電圧4〜6が計測され、そして、定常磁束算出手段602が、各相電圧4〜6を各線間電圧7〜9に変換し、それを積分することにより各線間の磁束10〜12を算出する。なお、この各相電圧4〜6を積分することで各相の定常時の磁束を算出し、各相の磁束を線間の磁束10〜12に変換することも可能である。
変圧器端子電圧計測手段603は、変圧器端子電圧計測用機器500を通じて各相(U、V、W相)の変圧器300の端子電圧を計測し、そして、残留磁束算出手段604が、この変圧器端子電圧計測手段603により計測された各相電圧を各線間電圧に変換し、それを積分することで各線間の残留磁束13〜15を算出する。なお、変圧器端子電圧計測手段603により計測された各相電圧を積分することで各相の残留磁束を算出し、各相の残留磁束を線間の残留磁束13〜15に変換することも可能である。
そして、第2の実施形態の特徴として、位相検出手段605は、各線間毎の前記定常磁束算出手段602からの出力信号及び残留磁束算出手段604からの出力信号を受け取り、得られた線間の定常磁束と変圧器300各線間の残留磁束とが同一の極性及び大きさになる二番目の地点の位相を検出する。図6の通り、線間の残留磁束が最も大きいUV間で見れば、UV間の定常磁束と残留磁束の交点は20、20´の時点であり、二番目の時点として20´が位相検出手段605により検出される。
そして、投入指令制御手段606は、位相検出手段605により検出された同一の極性及び大きさとなる二番目の時点の位相において、2相の遮断器200を先行投入する。すなわち、図6によれば、投入指令制御手段606は、20´の時点において遮断器200のU相及びV相を2相同時に投入する。
また、位相検出手段605は、投入指令制御手段606により2相の遮断器200が先行投入されると、その2相の線間電圧が同時に零となる時点の位相を検出する。つまり、投入される遮断器200のU相及びV相の線間電圧が同時に零となる40の時点の位相を検出する。そして、投入指令制御手段606は、残り1相であるW相の遮断器200をこの40の時点において投入する。
[2.3.効果]
上記のような、線間の定常磁束と残留磁束の極性及び大きさが一致する二番目の時点において2相の遮断器200を投入する第2の実施形態であっても、第1の実施形態と同様の理由から、大きな励磁突入電流を抑制することが可能である(図示しない)。
また、第2の実施形態では、図6に示した通り、非有効接地系変圧器においても、線間の定常磁束と残留磁束の2箇所の交点のうち、二番目の交点である20´の時点を2相の遮断器200の投入目標とすることができるので、遮断器200の投入目標設定の自由度を向上させることが可能となる。
例えば、従来技術で示した非特許文献1の方式に従い、有効接地系変圧器に遮断器を投入する場合は、遮断器を1相投入し、その後、残りの2相の遮断器を投入する。ここで、先に投入する1相の遮断器の投入位相の決定に関して、特許文献2によれば、プレアーク放電による電気的な投入を考慮することで、図7の通り、当該投入位相の範囲が50と示されている。
なお、図7によれば、1次巻線が中性点接地された変圧器を投入する際の、投入第1相の投入位相決定が説明されている(特許文献2参照)。すなわち、特許文献2によれば、この50の範囲においては、プレアークのばらつきや遮断器の動作ばらつきが存在しても、投入時点の定常磁束と残留磁束の差を小さくすることを可能とする。
しかしながら、図7の通り、定常磁束と残留磁束の交点、すなわち、当該定常磁束と残留磁束とが同一の極性及び大きさの時点は、51の範囲にも存在し、この51の範囲では、プレアークのばらつきや遮断器の動作ばらつきを考慮すると、定常磁束と残留磁束との差が大きくなるため、投入目標とするのは不適切である。すなわち、この51の範囲を遮断器の投入目標として投入した場合には、定常磁束と残留磁束との差分から大きな励磁突入電流が発生する可能性がある。
この点、本発明の第2の実施形態によれば、上述した通り、非有効接地系において、定常磁束と残留磁束の2箇所の交点のうち、いずれかを投入目標とすることが可能であり、投入目標設定の自由度を向上させることができる。
また、上述した図6の通り、第2の実施形態では、遮断器200の投入目標である20’の時点においてUV間の定常磁束10と残留磁束13が一致するが、当該20´の時点では、遮断器200のV相の極間電圧2が波高値付近を示し、U相の極間電圧1がほぼ0を示している。しかしながら、前記第1の実施形態と同様の理由から、1相の先行放電によって投入状態となった後すぐに他相も先行放電により電気的投入状態となるので、遮断器200の2相投入を行うことは可能である。
[2.4.第2の実施形態に関する他の実施形態]
なお、上記のような第2の実施形態によれば、投入制御装置600内の位相検出手段605が、得られた線間の定常磁束と残留磁束とが同一の極性及大きさとなる二番目の位相を検出しているが、本発明は下記のような実施形態も包含する。
具体的には、位相検出手段605は、各線間(UV、VW、WU相)毎に前記定常磁束算出手段602からの出力信号及び残留磁束算出手段604からの出力信号が入力されると、線間の定常磁束と残留磁束とが同一の極性及大きさとなる時点をすべて、あるいは予め設定しておいた所定数検出する。そして、投入指令制御手段606が、投入指令制御手段606は、位相検出手段605により検出された同一の極性及び大きさとなる位相のうち、所望の時点、例えば図6で言えば、定常磁束と残留磁束の二番目の交点である20´の時点を選択し、当該選択された時点において2相の遮断器200を先行投入する実施形態も本発明は包含する。
[3.第3の実施形態]
次に、第3の実施形態に係る変圧器の励磁突入電流抑制装置を図8を参照して以下に説明する。なお、図8は、1次Y側相電圧及び線間電圧と、2次もしくは3次Δ側の対地電圧及び線間電圧の位相関係を示している。
[3.1.構成]
第3の実施形態では、3相変圧器300、3相の遮断器200、及び投入制御装置600の接続関係は前記第1の実施形態と同様であるため、下記の点以外、前記第1の実施形態と構成を共通にする。
第3の実施形態は、変圧器1次Y側に電圧分圧装置が設置されず、変圧器端子電圧計測用機器500を通じて変圧器端子電圧計測手段603により1次Y側の変圧器端子電圧を計測できない場合であっても、2次、あるいは3次のΔ結線側の対地電圧を計測することで1次Y側の線間電圧を算出可能とする形態である。
具体的には、変圧器1次Y側に電圧分圧装置が設置されない場合でも、残留磁束算出手段604が、変圧器端子電圧計測手段603により計測されたΔ側の対地電圧を、変圧器300のY側とΔ側の相順関係に伴い、極性を反転、あるいは同一のままとすることで、1次Y側の線間電圧を求め、それを積分することにより線間の残留磁束を算出するといった構成を有している。
[3.2.作用]
次に、上述した構成を有する第3の実施形態の作用の一例を図8を参照して以下に説明する。
まず、第1の実施形態と同様に、電源電圧計測手段601により電源電圧計測用機器400を通じて各相電圧4〜6が計測され、そして、定常磁束算出手段602が、各相電圧4〜6を各線間電圧7〜9に変換し、それを積分することにより各線間の磁束10〜12を算出する。なお、この各相電圧4〜6を積分することで各相の定常時の磁束を算出し、各相の磁束を線間の磁束10〜12に変換することも可能である。
ここで、第3の実施形態では、変圧器端子電圧計測手段603が、変圧器端子電圧計測用機器500を通じてΔ側の対地電圧を計測する。そして、残留磁束算出手段604は、この変圧器端子電圧計測手段603により計測されたΔ側の対地電圧の極性を3相とも反転させることで1次Y側の線間電圧を求める。
特に、Y側とΔ側の相順関係が+30度の図8(a)によれば、例えば、Δ側W相対地電圧65は、1次Y側VW間線間電圧8とベクトルの向きが逆になっている。また、Δ側V相対地電圧64とY側UV間線間電圧7の関係、及び、Δ側U相対地電圧63とY側WU間線間電圧9の関係も同様に、ベクトルの向きが逆になっている。そのため、変圧器端子電圧計測手段603によりΔ側の対地電圧を計測し、残留磁束算出手段604によりその電圧の極性を3相とも反転させることで、当該Δ側の対地電圧は1次Y側の線間電圧と同じ位相になる。
さらに、この残留磁束算出手段604は、この1次Y側の線間電圧を積分することで線間磁束を算出する。なお、これ以降の処理は、上述した第1の実施形態に係る処理と同様なので説明を省略する。
一方、Y側とΔ側の相順関係が−30度の図8(b)によれば、例えば、Δ側V相対地電圧64は、1次Y側UV間線間電圧7とベクトルが同じ向きになっている。また、Δ側U相対地電圧63とY側WU間線間電圧8との関係と、Δ側W相対地電圧65とY側VW間線間電圧8の関係も同様に、ベクトルが同じ向きとなっている。
そのため、変圧器端子電圧計測手段603によりΔ側の対地電圧を計測し、残留磁束算出手段604が、その電圧の極性を3相とも同極性とすることで1次Y側の線間電圧と同じ位相となる。これ以降の処理は、上記と同様である。
[3.3.効果]
上記のような第3の実施形態によれば、変圧器1次側に電圧分圧装置が設置されず、変圧器端子電圧計測手段603により1次Y側の端子電圧が計測できない場合であっても、Δ側の対地電圧を計測し、その電圧をもとに1次側各線間の磁束を算出することが可能である。そのため、このような状況下においても、前記第1の実施形態と同様に、遮断器200の投入目標を設定することができ、大きな励磁突入電流が流れるのを抑制することが可能である。
なお、前記第1、2の実施形態で述べた変圧器300の遮断後に生じる直流電圧、すなわち中性点電圧が問題となるが、この中性点電圧は零相電圧であり、Δ側には何ら影響しない。そのため、Δ側の対地電圧を計測し3相の極性を調整することで1次Y側の線間電圧を求め、さらに積分することによって、1次Y側の対地電圧を計測し線間電圧を求め、さらに積分して磁束を算出したものと同じ結果を取得することができる。
[4.第4の実施形態]
次に、第4の実施形態に係る変圧器の励磁突入電流抑制装置を図9及び10を参照して以下に説明する。なお、図9は、3相変圧器、3相の遮断器及び投入・開極制御装置の接続関係を示すブロック図であり、図10は、単相変圧器3台をY結線−Δ結線に接続し、その3相分の変圧器を遮断器で遮断した場合の線間の残留磁束を、開極位相に応じて算出した一例を示す図である。
[4.1.構成]
第4の実施形態では、図9の通り、電源母線100、3相の遮断器200、電源電圧計測用機器400は、第1の実施形態に係る図1の構成と共通するが、下記のような3相変圧器300の構成、投入制御装置600から変更した投入・開極制御装置600Aの構成、変圧器端子電圧計測用機器500を設けずに取り外し可能な変圧器端子電圧計測装置500Aの構成を有する点で当該第1の実施形態と相違する。
第4の実施形態において、3相変圧器300は、一例として、その1次巻線301がY結線され、2次巻線302がΔ結線され、3次巻線303がΔ結線されている。
また、第4の実施形態では、通常の運用状態において3相変圧器300の1次側端子、2次側端子又は3次側端子のいずれに対しても変圧器端子電圧計測用機器500が設けられていない。その代わりに、1次側端子に当該端子電圧を計測する取り外し可能な変圧器端子電圧計測装置500Aが接続される。
この変圧器端子電圧計測装置500Aは、後述するが、通常の運用状態においては取り外し、図10に相当する線間の残留磁束の特性を測定する際に接続する。なお、恒久的に変圧器端子電圧計測装置500Aを設置することも可能であり、この変圧器端子電圧計測装置500Aを2次、あるいは3次側端子に接続することも可能である。
また、第4の実施形態では、投入制御装置600から変更した投入・開極制御装置600Aにおいて、変圧器端子電圧計測装置500Aからの出力電圧が入力され、後述するが、遮断器200を複数回遮断し、図10に相当する遮断器の開極位相に対する変圧器各線間の残留磁束の特性を予め測定する点に特徴を有している。この投入・開極制御装置600Aは、前記投入制御装置600の電源電圧計測手段601〜投入指令制御手段606の構成を共通にするが、新たに、開極位相・残留磁束関係計測保持手段607(本発明の「指令手段」、「計測保持手段」に対応する)、開極位相制御手段608及び開極指令出力手段609(本発明の「開極出力手段」に対応する)を備えている。
この開極位相・残留磁束関係計測保持手段607は、変圧器端子電圧計測装置500Aを仮接続した状態で遮断器200を複数回遮断するよう、後述する開極位相制御手段608に対して指令を下す。さらに、当該開極位相・残留磁束関係計測保持手段607は、遮断器200が複数回遮断する際の開極位相を変圧器端子電圧計測手段603を通じて取得し、また、残留磁束算出手段604からのその際の線間の残留磁束を取得することで、当該遮断位相と線間の残留磁束の関係を計測し保持する機能を有している。
開極位相制御手段608は、電源電圧計測手段601からの出力と、開極位相・残留磁束関係計測保持手段607からの遮断器200の開極指令が入力され、遮断器200の主接点の開極位相を一定間隔に制御する機能を有している。そして、開極指令出力手段609は、開極位相制御手段608により一定間隔に制御した開極位相によって遮断器200の主接点を駆動する操作機構に対して、開極指令を出力する。
[4.2.作用]
次に、上述した構成を有する第4の実施形態の作用の一例を図10を参照して以下に説明する。なお、電力系統に遮断器200及び変圧器300を一旦設置した後は、当該電力系統の回路条件(図9の場合、電源母線100から3相変圧器300までの回路条件)が常に同じであるため、遮断器200が遮断する際の位相を一定にしておくことで、3相変圧器300各線間の残留磁束の値も一定であるとする。
まず、第4の実施形態では、3相変圧器300の通常の運用状態において、1次側端子、2次側端子又は3次側端子のいずれにも変圧器端子電圧計測用機器500が設置されていないため、変圧器端子電圧計測装置500Aを仮接続した状態で遮断器200を複数回遮断し、図10に相当する遮断器200の開極位相に対する変圧器各線間の残留磁束の特性を予め計測する。
具体的には、変圧器端子電圧計測装置500Aが、例えば3相変圧器300の1次側端子に仮接続された状態において、開極位相・残留磁束関係計測保持手段607は、遮断器200を複数回遮断するよう開極位相制御手段608に対して指令を下す。
開極位相制御手段608は、開極位相・残留磁束関係計測保持手段607からの遮断器200の遮断指令を取得すると、遮断器200の主接点の開極位相を所定値に制御する。そして、開極指令出力手段609は、開極位相制御手段608により制御した所定値の開極位相により遮断器200の主接点を駆動する操作機構に対して開極指令を出力する。
遮断器200が遮断されると、変圧器端子電圧計測装置500Aを通じて変圧器端子電圧計測手段603は、変圧器300の1次側端子電圧を計測し、計測された電圧の開極位相が開極位相・残留磁束関係計測保持手段607に送られる。同時に、残留磁束算出手段604は、変圧器端子電圧計測手段603により計測された各相の端子電圧を各線間電圧に変換し、それを積分することで各線間の残留磁束を算出する。なお、変圧器端子電圧計測手段603により計測された各相電圧を積分することにより各相の残留磁束を算出し、各相の残留磁束を線間の残留磁束に変換することも可能である。
そして、開極位相・残留磁束関係計測保持手段607は、変圧器端子電圧計測手段603により送られた電圧の開極位相を取得し、また、残留磁束算出手段604からの残留磁束を取得することで、当該開極位相と残留磁束の関係を計測し保持する。また、この開極位相・残留磁束関係計測保持手段607からの遮断器200を複数回遮断する指令により、以上のような処理が繰り返され、図10のような一定間隔の開極位相に応じて算出された変圧器各線間の残留磁束の特性を予め取得することができる。
そして、以上のような処理により予め得られた線間の残留磁束を使用して、前記第1の実施形態と同様の処理が行われる。すなわち、位相検出手段605は、各線間毎の前記定常磁束算出手段602からの定常磁束と、この予め取得した残留磁束とが同一の極性及び大きさとなる位相を検出し、投入指令制御手段606を通じて当該位相の時点で遮断器200の2相投入が行われる。なお、この予め取得した残留磁束のうち、最大値、あるいは最小値を示す線間の当該残留磁束が、これ以降の上記第1の実施形態と同様な処理に使用される。
また、上記のような変圧器300の各線間の残留磁束の特性を計測する処理では、開極位相と線間の残留磁束の関係が得られればよいので、図10に示すような詳細な開極位相に応じた残留磁束の特性を測定する必要は必ずしもない。
[4.3.効果]
上記のような第4の実施形態によれば、遮断器200が変圧器300を遮断した後の残留磁束の特性は、変圧器端子電圧計測装置500Aを仮接続した状態で予め取得することができる。そのため、電源電圧計測用機器400の電圧情報があれば、変圧器端子電圧計測用機器500が設置されていなくても3相変圧器300の定常磁束を算出でき、この定常磁束と取得しておいた線間の残留磁束とにより、遮断器200の位相投入制御が可能となる。
すなわち、変電所において母線等には、必ず母線電圧の計測装置等の電源電圧計測用機器400が設置されているため、この電源電圧計測用機器400の電圧情報があれば、変圧器端子電圧計測用機器500が設置されていなくても、変圧器の定常磁束を算出することができ、予め取得しておいた線間の残留磁束との関係で、前記第1の実施形態が有する大きな励磁突入電流が流れるのを抑制可能といった効果を奏することができる。
なお、上記の通り、線間の残留磁束の特性は予め取得できているので、遮断の都度、3相変圧器300の端子電圧が計測できなくても、残留磁束と定常磁束との関係を得ることができ、各線間の残留磁束を推定することも可能となる。
本発明の第1の実施形態における3相変圧器、3相遮断器及び投入制御装置の接続関係を示すブロック図。 本発明の第1の実施形態における3相の電源相電圧、線間電圧、線間の定常磁束、線間の残留磁束及び遮断器の極間電圧と、2相の遮断器の投入目標の関係を示す波形図。 本発明の第1の実施形態並びに従来技術における、非有効接地系の3相変圧器を遮断した後に変圧器中性点に直流電圧が発生し、変圧器端子電圧を積分することにより磁束が発散することを示す波形図。 本発明の第1の実施形態における励磁突入電流の抑制効果を示す波形図。 本発明の第1の実施形態における非有効接地系の3相変圧器投入において、1相の遮断器が投入された際の他相の電圧変化を説明する波形図。 本発明の第2の実施形態における3相の電源相電圧、線間電圧、線間の定常磁束、線間の残留磁束及び遮断器極間電圧と、2相の遮断器の投入目標の関係を示す波形図。 従来技術の直接接地系変圧器を投入する際の遮断器投入第1相の位相決定方法の説明図。 本発明の第3の実施形態における変圧器1次側及び2次側の対地電圧、線間電圧の関係を示す図。 本発明の第4の実施形態における3相変圧器、3相遮断器及び開極・投入制御装置の接続関係を示すブロック図。 本発明の第4の実施形態における単相変圧器3台をY結線−Δ結線に接続し、遮断器で遮断した際の遮断位相と各線間の残留磁束の関係を示す波形図。
符号の説明
1…遮断器極間電圧U相
2…遮断器極間電圧V相
3…遮断器極間電圧W相
4…電源相電圧U相
5…電源相電圧V相
6…電源相電圧W相
7…UV間線間電圧
8…VW間線間電圧
9…WU間線間電圧
10…UV間線間電圧を積分した定常磁束
11…VW間線間電圧を積分した定常磁束
12…WU間線間電圧を積分した定常磁束
13…UV線間の残留磁束
14…VW線間の残留磁束
15…WU線間の残留磁束
20…遮断器2相投入目標点
21…プレアーク及び動作ばらつきによる投入目標点のばらつき
22…プレアーク放電電圧
23…プレアーク放電電圧のばらつき、
25…中性点電圧
30…変圧器U相磁束
31…変圧器V相磁束
32…変圧器W相磁束
33…変圧器U相残留磁束
34…変圧器V相残留磁束
35…変圧器W相残留磁束
37…変圧器励磁電流U相
38…変圧器励磁電流V相
39…変圧器励磁電流W相
40…残り1相遮断器投入目標点
41…20の時点で遮断器200のU相が投入した際のV相の電圧
42…20の時点で遮断器200のU相が投入した際のW相の電圧
50…プレアークを考慮した投入目標範囲
51…定常磁束と残留磁束の交点を含む遮断器の投入不適切範囲
52…遮断器極間電圧
53…定常磁束
54…残留磁束
60…変圧器Δ側UV間電圧
61…変圧器Δ側VW間電圧
62…変圧器Δ側WU間電圧
63…変圧器Δ側U相対地電圧
64…変圧器Δ側V相対地電圧
65…変圧器Δ側W相対地電圧
70…開極位相に応じたUV間線間残留磁束
70…開極位相に応じたUV間線間残留磁束
71…開極位相に応じたVW間線間残留磁束
72…開極位相に応じたWU間線間残留磁束
100…電力系統(電源母線)
200…遮断器
300…三相変圧器
301…1次巻線
302…2次巻線
303…3次巻線
350…静電容量
400…電源電圧計測用機器
500…変圧器端子電圧計測用機器
500A…変圧器端子電圧計測装置
600…投入制御装置
600A…投入・開極制御装置
601…電源電圧計測手段
602…定常磁束算出手段
603…変圧器端子電圧計測手段
604…残留磁束算出手段
605…位相検出手段
606…投入指令制御手段
607…開極位相・残留磁束関係計測保持手段
608…開極位相制御手段
609…開極指令出力手段

Claims (8)

  1. 1次巻線がY結線もしくはΔ結線され、2次巻線又は3次巻線がΔ結線された3相変圧器を3相の各遮断器により3相電源に投入することで励磁開始時に生じる励磁突入電流を抑制する変圧器の励磁突入電流抑制装置において、
    前記3相電源の線間の定常磁束を算出する定常磁束算出手段と、
    前記遮断器が前記変圧器を遮断した際に、当該変圧器の前記1次側の線間の残留磁束を算出する残留磁束算出手段と、
    前記定常磁束算出手段により算出された定常磁束と前記残留磁束算出手段により算出された残留磁束を入力し、線間毎に極性及び大きさが一致する位相を検出する位相検出手段と、
    前記位相検出手段により検出された前記位相で、前記極性及び大きさが一致する前記線間に接続された2相の前記遮断器を投入し、その後、残る1相の前記遮断器を投入する投入制御手段と、
    を備えたことを特徴とする変圧器の励磁突入電流抑制装置。
  2. 前記定常磁束算出手段は、前記3相電源の各相電圧を線間電圧に変換し、当該線間電圧を積分することにより線間の定常磁束を算出することを特徴とする請求項1に記載の変圧器の励磁突入電流抑制装置。
  3. 前記定常磁束算出手段は、前記3相電源の各線間電圧を直接計測し、当該線間電圧を積分することにより線間の定常磁束を算出することを特徴とする請求項1に記載の変圧器の励磁突入電流抑制装置。
  4. 前記残留磁束算出手段は、前記3相変圧器の2次側又は3次側のΔ結線された巻線の各相の対地電圧を測定し、当該測定された対地電圧を積分することにより前記1次側の線間の残留磁束を算出することを特徴とする請求項1に記載の変圧器の励磁突入電流抑制装置。
  5. 1次巻線がY結線もしくはΔ結線され、2次巻線又は3次巻線がΔ結線された3相変圧器を3相の各遮断器により3相電源に投入することで励磁開始時に生じる励磁突入電流を抑制する変圧器の励磁突入電流抑制装置において、
    前記3相電源の線間の定常磁束を算出する定常磁束算出手段と、
    前記遮断器が前記変圧器を遮断した際に、当該変圧器の前記1、2、3次側のいずれかの線間の残留磁束を算出する残留磁束算出手段と、
    前記遮断器に対して開極指令を行う指令手段と、
    前記指令手段からの指令により前記遮断器の前記開極位相を一定間隔に制御する開極位相制御手段と、
    前記開極位相制御手段により制御された一定間隔の開極位相において前記遮断器を開極させる開極出力手段と、
    前記開極出力手段を通じて開極した前記遮断器の開極位相と、その際の前記残留磁束算出手段により算出される線間の残留磁束との関係を計測し保持する計測保持手段と、
    前記計測保持手段により保持された前記線間の残留磁束が所定値の当該線間において、この線間の前記定常磁束と前記残留磁束の極性及び大きさが一致する位相を検出する位相検出手段と、
    前記位相検出手段により検出された前記位相で、前記極性及び大きさが一致する前記線間に接続された2相の前記遮断器を投入し、その後、残る1相の前記遮断器を投入する投入制御手段と、
    を備えたことを特徴とする変圧器の励磁突入電流抑制装置。
  6. 前記投入制御手段は、前記2相の遮断器を投入後、所定時間後に当該2相の線間電圧の零点で残る1相の前記遮断器を投入することを特徴とする請求項1又は5に記載の変圧器の励磁突入電流抑制装置。
  7. 1次巻線がY結線もしくはΔ結線され、2次巻線又は3次巻線がΔ結線された3相変圧器を3相の各遮断器により3相電源に投入することで励磁開始時に生じる励磁突入電流を抑制する変圧器の励磁突入電流抑制装置の制御方法において、
    前記3相電源の線間の定常磁束を算出し、
    前記遮断器が前記変圧器を遮断した際に、当該変圧器の前記1次側の線間の残留磁束を算出し、
    前記線間の定常磁束と当該線間の残留磁束の極性及び大きさが一致する位相を検出し、
    前記極性及び大きさの一致が検出された前記位相で、前記極性及び大きさが一致する前記線間に接続された2相の前記遮断器を投入し、その後、残る1相の前記遮断器を投入することを特徴とする変圧器の励磁突入電流抑制装置の制御方法。
  8. 1次巻線がY結線もしくはΔ結線され、2次巻線又は3次巻線がΔ結線された3相変圧器を3相の各遮断器により3相電源に投入することで励磁開始時に生じる励磁突入電流を抑制する変圧器の励磁突入電流抑制装置の制御方法において、
    前記3相電源の線間の定常磁束を算出し、
    前記遮断器が前記変圧器を遮断した際に、当該変圧器の前記1、2、3次側のいずれかの線間の残留磁束を算出し、
    前記遮断器に対する開極指令により前記遮断器の前記開極位相を一定間隔に制御し、
    前記制御された一定間隔の開極位相において前記遮断器を開極させ、
    前記開極した前記遮断器の開極位相と、その際の線間の残留磁束との関係を計測し保持し、
    前記保持された前記線間の残留磁束が所定値の当該線間において、この線間の定常磁束と残留磁束の極性及び大きさが一致する位相を検出し、
    前記極性及び大きさの一致が検出された前記位相で、前記極性及び大きさが一致する前記線間に接続された2相の前記遮断器を投入し、その後、残る1相の前記遮断器を投入することを特徴とする変圧器の励磁突入電流抑制装置の制御方法。
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