JP2012039273A - 二重積分型ad変換器および積分型ad変換器 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明によれば、クロックパルス発生器の周波数が比較的低い場合にも、自身の積分回路のコンデンサの静電容量を、ICに内蔵可能となる程度に小さくすることが可能な二重積分型AD変換器を実現することができる。
【解決手段】本発明は、測定電圧またはこの測定電圧と逆極性の標準電圧のいずれかを選択し出力するセレクタと、このセレクタの出力を積分する積分回路と、クロックパルスを発生するクロックパルス発生器とを有し、前記積分回路の積分値が予め定められた値となるまでの時間を前記クロックパルスで計測し、計測した時間に基づいてアナログデジタル変換する二重積分型AD変換器において、前記クロックパルスに基づいてこのクロックパルスよりもパルス幅の小さい微小パルスを生成する微小パルス発生回路と、前記セレクタと前記積分回路との間に設けられ、前記微小パルスを入力し、そのパルス幅に相当する期間においてのみ前記セレクタと前記積分回路とを接続するスイッチと、を備えたことを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】本発明は、測定電圧またはこの測定電圧と逆極性の標準電圧のいずれかを選択し出力するセレクタと、このセレクタの出力を積分する積分回路と、クロックパルスを発生するクロックパルス発生器とを有し、前記積分回路の積分値が予め定められた値となるまでの時間を前記クロックパルスで計測し、計測した時間に基づいてアナログデジタル変換する二重積分型AD変換器において、前記クロックパルスに基づいてこのクロックパルスよりもパルス幅の小さい微小パルスを生成する微小パルス発生回路と、前記セレクタと前記積分回路との間に設けられ、前記微小パルスを入力し、そのパルス幅に相当する期間においてのみ前記セレクタと前記積分回路とを接続するスイッチと、を備えたことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、積分回路を有する二重積分型AD変換器および積分型AD変換器に関し、更に詳しくは、積分回路のコンデンサの静電容量をIC(Integrated Circuit)に内蔵可能となる程度に小さくすることが可能な二重積分型AD変換器および積分型AD変換器に関する。
従来の特に二重積分型AD変換器の構成例を、図面を用いて説明する。図6は、従来の二重積分型AD変換器の構成例を示した図である。
図6において、セレクタSELは、2つの端子A,Bを有する。端子Aは、測定電圧(Vx)が印加されている。端子Bは、標準電圧(−Vs)が印加されている。標準電圧(−Vs)は測定電圧(Vx)と逆の極性を有する。セレクタSELは端子A,Bいずれかを選択し、出力する。
抵抗Rの一端は、セレクタSELの出力と接続されている。
積分回路10は、入力される電圧の時間積分値を出力する回路で、抵抗Rの他端の出力を入力する。
積分回路10は、例えば、コンデンサC1とオペアンプAMPなどから構成される。オペアンプAMPの出力はコンデンサC1を介してオペアンプAMPの反転入力端子に帰還される。オペアンプAMPの非反転入力端子は接地されている。
積分回路10の入力部および出力部は、それぞれオペアンプの反転入力端子およびオペアンプの出力部である。
制御回路1は、積分回路10の出力を入力する。
制御回路1は、クロックパルス発生器2からのクロックパルスを入力する。
セレクタSELは、制御回路1からの指令に基づいて、端子A,Bのいずれを選択するかを決定する。
カウンタ3は、制御回路1の出力を入力する。
制御回路1はカウンタ3のカウント値を取得する。
図6において、セレクタSELは、2つの端子A,Bを有する。端子Aは、測定電圧(Vx)が印加されている。端子Bは、標準電圧(−Vs)が印加されている。標準電圧(−Vs)は測定電圧(Vx)と逆の極性を有する。セレクタSELは端子A,Bいずれかを選択し、出力する。
抵抗Rの一端は、セレクタSELの出力と接続されている。
積分回路10は、入力される電圧の時間積分値を出力する回路で、抵抗Rの他端の出力を入力する。
積分回路10は、例えば、コンデンサC1とオペアンプAMPなどから構成される。オペアンプAMPの出力はコンデンサC1を介してオペアンプAMPの反転入力端子に帰還される。オペアンプAMPの非反転入力端子は接地されている。
積分回路10の入力部および出力部は、それぞれオペアンプの反転入力端子およびオペアンプの出力部である。
制御回路1は、積分回路10の出力を入力する。
制御回路1は、クロックパルス発生器2からのクロックパルスを入力する。
セレクタSELは、制御回路1からの指令に基づいて、端子A,Bのいずれを選択するかを決定する。
カウンタ3は、制御回路1の出力を入力する。
制御回路1はカウンタ3のカウント値を取得する。
このような、従来の二重積分型AD変換器の動作を詳細に説明する。
図7は、図6の装置の測定動作を表すタイミングチャートである。
測定開始時(T1)に、制御回路1がセレクタSELに端子Aを選択するよう指令する。
測定電圧(Vx)がセレクタSELおよび抵抗Rを介して積分回路10に供給されると、積分回路10は測定電圧(Vx)の積分値を出力する。積分回路10の出力は、初期値である0Vから、Vxに応じて一定の割合で降下していく。
制御回路1は測定開始時(T1)以降、クロックパルス発生器2の出力をカウンタ3に出力する。カウンタ3は、制御回路1を経由して入力されるクロックパルスのパルス数をカウントする。
制御回路1は、カウンタ3のカウント値を監視し、一定時間(N1)経過した後の(T2)において、セレクタSELの入力を端子Bに切り替える。
積分回路10には、T2以降、標準電圧(−Vs)が供給され、積分回路10の出力は、−Vsに応じた割合で上昇する。
制御回路1は、積分回路10の出力が0Vに戻ると、カウンタ3を停止させるとともに、そのときのカウント値からT3を得る。
ここで、制御回路1は、以下の要領で測定電圧(Vx)をアナログデジタル変換する。
図7は、図6の装置の測定動作を表すタイミングチャートである。
測定開始時(T1)に、制御回路1がセレクタSELに端子Aを選択するよう指令する。
測定電圧(Vx)がセレクタSELおよび抵抗Rを介して積分回路10に供給されると、積分回路10は測定電圧(Vx)の積分値を出力する。積分回路10の出力は、初期値である0Vから、Vxに応じて一定の割合で降下していく。
制御回路1は測定開始時(T1)以降、クロックパルス発生器2の出力をカウンタ3に出力する。カウンタ3は、制御回路1を経由して入力されるクロックパルスのパルス数をカウントする。
制御回路1は、カウンタ3のカウント値を監視し、一定時間(N1)経過した後の(T2)において、セレクタSELの入力を端子Bに切り替える。
積分回路10には、T2以降、標準電圧(−Vs)が供給され、積分回路10の出力は、−Vsに応じた割合で上昇する。
制御回路1は、積分回路10の出力が0Vに戻ると、カウンタ3を停止させるとともに、そのときのカウント値からT3を得る。
ここで、制御回路1は、以下の要領で測定電圧(Vx)をアナログデジタル変換する。
積分回路10の出力は、入力される電圧に応じた下降率または上昇率となり、以下の関係が成り立つ。
Vx=(N2/N1)×Vs・・・(1)
ただし、N1=T2−T1
N2=T3−T2
ここで、N1+N2=T3−T1であるので、N1とVsを予め定めておけば、T3を測定することで、測定電圧であるVxを求めることができる。
Vx=(N2/N1)×Vs・・・(1)
ただし、N1=T2−T1
N2=T3−T2
ここで、N1+N2=T3−T1であるので、N1とVsを予め定めておけば、T3を測定することで、測定電圧であるVxを求めることができる。
特許文献1には、測定電圧と標準電圧とを選択するセレクタと、積分器等からなる二重積分型AD変換器の構成例が詳細に記載されている。
しかしながら、このような二重積分型AD変換器をIC等に内蔵する際には、必要な分解能を確保し、かつクロックパルス発生器の周波数が低い場合に、積分回路のコンデンサの静電容量が大きくなりすぎるという課題があった。
例えば、消費電力を極力抑えるために、クオーツ時計等に用いられるような比較的低い周波数32.768kHzのクロックパルス発生器を用い、必要な分解能が1mVである場合を考える。このような条件は、フィールド機器の温度計に用いられるIC内蔵のAD変換器等に見られる。
分解能は、クロックパルス発生器の1クロックサイクルの期間にコンデンサに充電されるΔVcにより決定される。
ΔVc=Ic/(C×f)・・・(2)
C:コンデンサC1の静電容量
Ic:コンデンサC1に流れ込む電流
f:クロックパルス発生器の出力周波数
ここで、Icを、ICに内蔵した場合に一般的に用いられる1uAとすると、コンデンサC1の静電容量Cに要求される値は、
C=1uA/(1mV×32.768kHz)
=31nF・・・(3)
となる。
コンデンサをICに内蔵する場合には、その静電容量は通常数百pF程度に制限され、それ以上の静電容量が必要な場合には、外付けのコンデンサが必要となる。しかし、コンデンサを外付けにした場合には、部品コストともにICからの配線を引き出すための端子等も必要となり、コストが増大してしまうという問題があった。
例えば、消費電力を極力抑えるために、クオーツ時計等に用いられるような比較的低い周波数32.768kHzのクロックパルス発生器を用い、必要な分解能が1mVである場合を考える。このような条件は、フィールド機器の温度計に用いられるIC内蔵のAD変換器等に見られる。
分解能は、クロックパルス発生器の1クロックサイクルの期間にコンデンサに充電されるΔVcにより決定される。
ΔVc=Ic/(C×f)・・・(2)
C:コンデンサC1の静電容量
Ic:コンデンサC1に流れ込む電流
f:クロックパルス発生器の出力周波数
ここで、Icを、ICに内蔵した場合に一般的に用いられる1uAとすると、コンデンサC1の静電容量Cに要求される値は、
C=1uA/(1mV×32.768kHz)
=31nF・・・(3)
となる。
コンデンサをICに内蔵する場合には、その静電容量は通常数百pF程度に制限され、それ以上の静電容量が必要な場合には、外付けのコンデンサが必要となる。しかし、コンデンサを外付けにした場合には、部品コストともにICからの配線を引き出すための端子等も必要となり、コストが増大してしまうという問題があった。
そこで本発明は、クロックパルス発生器の周波数が比較的低い場合にも、自身の積分回路のコンデンサの静電容量を、ICに内蔵可能となる程度に小さくすることが可能な二重積分型AD変換器を実現することを目的とする。
このような課題を解決するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、
測定電圧またはこの測定電圧と逆極性の標準電圧のいずれかを選択し出力するセレクタと、このセレクタの出力を積分する積分回路と、クロックパルスを発生するクロックパルス発生器とを有し、前記積分回路の積分値が予め定められた値となるまでの時間を前記クロックパルスで計測し、計測した時間に基づいてアナログデジタル変換する二重積分型AD変換器において、
前記クロックパルスに基づいてこのクロックパルスよりもパルス幅の小さい微小パルスを生成する微小パルス発生回路と、
前記セレクタと前記積分回路との間に設けられ、前記微小パルスを入力し、そのパルス幅に相当する期間においてのみ前記セレクタと前記積分回路とを接続するスイッチと、
を備えたことを特徴とする。
測定電圧またはこの測定電圧と逆極性の標準電圧のいずれかを選択し出力するセレクタと、このセレクタの出力を積分する積分回路と、クロックパルスを発生するクロックパルス発生器とを有し、前記積分回路の積分値が予め定められた値となるまでの時間を前記クロックパルスで計測し、計測した時間に基づいてアナログデジタル変換する二重積分型AD変換器において、
前記クロックパルスに基づいてこのクロックパルスよりもパルス幅の小さい微小パルスを生成する微小パルス発生回路と、
前記セレクタと前記積分回路との間に設けられ、前記微小パルスを入力し、そのパルス幅に相当する期間においてのみ前記セレクタと前記積分回路とを接続するスイッチと、
を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、
前記積分回路は、オペアンプとコンデンサとを備え、前記オペアンプの出力は前記コンデンサを介して前記オペアンプの反転入力端子に帰還され、前記オペアンプの非反転入力端子は接地されることを特徴とする。
前記積分回路は、オペアンプとコンデンサとを備え、前記オペアンプの出力は前記コンデンサを介して前記オペアンプの反転入力端子に帰還され、前記オペアンプの非反転入力端子は接地されることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明であって、
前記微小パルス発生回路は、遅延回路とAND回路とを備え、
前記遅延回路は、前記クロックパルスを入力し、遅延して出力し、
前記AND回路は、一方の入力端から前記クロックパルスを入力し、他方の入力端から前記遅延回路の出力を入力し、前記クロックパルスのパルス幅よりも小さいパルス幅の微小パルスを生成することを特徴とする。
前記微小パルス発生回路は、遅延回路とAND回路とを備え、
前記遅延回路は、前記クロックパルスを入力し、遅延して出力し、
前記AND回路は、一方の入力端から前記クロックパルスを入力し、他方の入力端から前記遅延回路の出力を入力し、前記クロックパルスのパルス幅よりも小さいパルス幅の微小パルスを生成することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明であって、
前記遅延回路は、NOT回路により構成され、入力を反転遅延させて出力することを特徴とする。
前記遅延回路は、NOT回路により構成され、入力を反転遅延させて出力することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、
入力端から入力される測定電圧を積分する積分回路と、クロックパルスを発生するクロックパルス発生器とを有し、前記積分回路の積分値が予め定められた標準電圧値となるまでの時間を前記クロックパルスで計測し、計測した時間に基づいてアナログデジタル変換する積分型AD変換器において、
前記クロックパルスに基づいてこのクロックパルスよりもパルス幅の小さい微小パルスを生成する微小パルス発生回路と、
前記入力端と前記積分回路との間に設けられ、前記微小パルスを入力し、そのパルス幅に相当する期間においてのみ前記セレクタと前記積分回路とを接続するスイッチと、
を備えたことを特徴とする。
入力端から入力される測定電圧を積分する積分回路と、クロックパルスを発生するクロックパルス発生器とを有し、前記積分回路の積分値が予め定められた標準電圧値となるまでの時間を前記クロックパルスで計測し、計測した時間に基づいてアナログデジタル変換する積分型AD変換器において、
前記クロックパルスに基づいてこのクロックパルスよりもパルス幅の小さい微小パルスを生成する微小パルス発生回路と、
前記入力端と前記積分回路との間に設けられ、前記微小パルスを入力し、そのパルス幅に相当する期間においてのみ前記セレクタと前記積分回路とを接続するスイッチと、
を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、測定電圧またはこの測定電圧と逆極性の標準電圧のいずれかを選択し出力するセレクタと、このセレクタの出力を積分する積分回路と、クロックパルスを発生するクロックパルス発生器とを有し、前記積分回路の積分値が予め定められた値となるまでの時間を前記クロックパルスで計測し、計測した時間に基づいてアナログデジタル変換する二重積分型AD変換器において、前記クロックパルスに基づいてこのクロックパルスよりもパルス幅の小さい微小パルスを生成する微小パルス発生回路と、前記セレクタと前記積分回路との間に設けられ、前記微小パルスを入力し、そのパルス幅に相当する期間においてのみ前記セレクタと前記積分回路とを接続するスイッチと、を備えるので、クロックパルス発生器の周波数が比較的低い場合にも、積分回路のコンデンサの静電容量をICに内蔵可能となる程度に小さくすることが可能な二重積分型AD変換器を実現することができる。
以下本発明を、図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明の一実施例を示した構成図である。ここで、図6と同一のものは同一符号を付し説明を省略する。
微小パルス発生回路4は、クロックパルス発生器2の出力を入力し、そのクロックパルスのハイレベル(H)期間よりも短い期間のHを出力する回路である。
微小パルス発生回路4は、例えば図2の(a)に示すように、AND回路41と遅延回路(例えばNOT回路)42により構成する。図2の(b)に示すように、入力信号Xに対し、NOT回路42により反転遅延された出力Yが得られ、入力信号Xと出力Yを入力するAND回路41により出力Z(微小パルス)が得られる。
スイッチSWは、セレクタSELの出力と抵抗Rの一端との間に接続され、微小パルス発生回路4の出力を入力し、微小パルスがハイレベル(H)のときに、セレクタSELと抵抗Rの一端との間を接続し、ローレベル(L)のときに遮断する。
積分回路20は、例えば、コンデンサC2とオペアンプAMPなどから構成される。積分回路20のオペアンプAMPの出力はコンデンサC2を介してオペアンプAMPの反転入力端子に帰還される。オペアンプAMPの非反転入力端子は接地されている。
積分回路20の入力部および出力部は、それぞれオペアンプAMPの反転入力端子およびオペアンプAMPの出力部に相当する。
制御回路1は、積分回路20の出力と接続されている。
微小パルス発生回路4は、クロックパルス発生器2の出力を入力し、そのクロックパルスのハイレベル(H)期間よりも短い期間のHを出力する回路である。
微小パルス発生回路4は、例えば図2の(a)に示すように、AND回路41と遅延回路(例えばNOT回路)42により構成する。図2の(b)に示すように、入力信号Xに対し、NOT回路42により反転遅延された出力Yが得られ、入力信号Xと出力Yを入力するAND回路41により出力Z(微小パルス)が得られる。
スイッチSWは、セレクタSELの出力と抵抗Rの一端との間に接続され、微小パルス発生回路4の出力を入力し、微小パルスがハイレベル(H)のときに、セレクタSELと抵抗Rの一端との間を接続し、ローレベル(L)のときに遮断する。
積分回路20は、例えば、コンデンサC2とオペアンプAMPなどから構成される。積分回路20のオペアンプAMPの出力はコンデンサC2を介してオペアンプAMPの反転入力端子に帰還される。オペアンプAMPの非反転入力端子は接地されている。
積分回路20の入力部および出力部は、それぞれオペアンプAMPの反転入力端子およびオペアンプAMPの出力部に相当する。
制御回路1は、積分回路20の出力と接続されている。
このような、二重積分型AD変換器の動作を詳細に説明する。
微小パルス発生回路4は、クロックパルス発生器2からのクロックパルスを入力し、クロックパルスのハイレベル(H)の期間よりも短いパルス幅の微小パルスを生成する。
例えば、微小パルス発生回路4が図2の(a)のような構成である場合、NOT回路42での遅延時間を調整することで、図2の(b)に示すような、入力信号(クロックパルス)Xよりも短いパルス幅(ΔT)の微小パルスZを生成することができる。
測定電圧(Vx)が積分回路20に供給され、積分回路20により電圧の積分が始まる。スイッチSWは、微小パルスのパルス幅(ΔT)の区間においてセレクタSELと抵抗Rの一端との間を接続するので、コンデンサC2の充電区間はΔTの間のみとなる。
図3は、積分回路20のコンデンサC2の充電の動作を説明する図であり、微小パルス幅(ΔT)の区間においてのみコンデンサC2への充電がなされる様子を示している。縦軸が電圧、横軸が時間を表す。尚、図3には、参考のため、静電容量が比較的大きいコンデンサ(例えば従来装置の場合のコンデンサC1)の充電動作も示している。
微小パルス発生回路4は、クロックパルス発生器2からのクロックパルスを入力し、クロックパルスのハイレベル(H)の期間よりも短いパルス幅の微小パルスを生成する。
例えば、微小パルス発生回路4が図2の(a)のような構成である場合、NOT回路42での遅延時間を調整することで、図2の(b)に示すような、入力信号(クロックパルス)Xよりも短いパルス幅(ΔT)の微小パルスZを生成することができる。
測定電圧(Vx)が積分回路20に供給され、積分回路20により電圧の積分が始まる。スイッチSWは、微小パルスのパルス幅(ΔT)の区間においてセレクタSELと抵抗Rの一端との間を接続するので、コンデンサC2の充電区間はΔTの間のみとなる。
図3は、積分回路20のコンデンサC2の充電の動作を説明する図であり、微小パルス幅(ΔT)の区間においてのみコンデンサC2への充電がなされる様子を示している。縦軸が電圧、横軸が時間を表す。尚、図3には、参考のため、静電容量が比較的大きいコンデンサ(例えば従来装置の場合のコンデンサC1)の充電動作も示している。
図4は、このような二重積分型AD変換器動作のタイミングチャートである。
測定開始時(T1)には、制御回路1が、端子AをセレクタSELの入力となるよう選択する。積分回路20の出力は、初期値の0Vから、Vxに応じた一定の割合で階段状に降下する。降下が生じるのは、微小パルスのパルス幅(ΔT)の区間となる。
制御回路1は測定開始時(T1)以降、クロックパルス発生器2の出力をカウンタ3に出力する。カウンタ3は、制御回路1を経由して入力されるクロックパルスのパルス数をカウントする。
制御回路1は、カウンタ3のカウント値を監視し、一定時間(N1)経過した後の(T2)において、セレクタSELの入力を端子Bに切り替える。
T2以降、積分回路20には、標準電圧(−Vs)が供給され、積分回路20の出力は−Vsに応じて一定の割合で上昇する。積分回路の出力が上昇するのは微小パルスのパルス幅(ΔT)の区間のみであるので、階段状に上昇する。
制御回路1は、積分回路20の出力が0Vに戻ると、カウンタ3を停止させるとともに、そのときのカウント値からT3を得る。
ここで、ΔTの区間においてコンデンサC2に充電されることによる電圧変化をΔVcとすると、以下で示される。
ΔVc=Ic×ΔT/C’・・・(4)
C’:コンデンサC2の静電容量
Ic:コンデンサC2に流れ込む電流
Ic,ΔVc,fを従来例と同じ値とすると、式(2)より、
C’=C×ΔT/Tc・・・(5)
Tc:クロックパルス発生器のクロックサイクル(=1/f)
つまり、コンデンサC2の静電容量は、従来のコンデンサC2より、「ΔT/Tc」倍となる。例えば微小パルス発生回路により、微小パルスのパルス幅ΔTをクロックパルス発生器が出力するクロックサイクルの「1/1000」倍つまり「Tc/1000」に調整すると、
C’=C×(Tc/1000)/Tc・・・(6)
=C/1000
式(3)より、従来例に用いられるC1の静電容量(C)が31nFであるとすれば、
C’=31pF
となる。
静電容量が31pFであれば、消費電力を極力抑えるために、クオーツ時計等に用いられるような比較的低い周波数クロックパルス発生器を用いた場合でも、ICに内蔵する場合においても十分実現可能な値となる。
したがって、コンデンサを外付けにする必要がなくなり、部品コストともにICからの配線を引き出すための端子等も不用となり、コストが増大を防ぐことができる。
測定開始時(T1)には、制御回路1が、端子AをセレクタSELの入力となるよう選択する。積分回路20の出力は、初期値の0Vから、Vxに応じた一定の割合で階段状に降下する。降下が生じるのは、微小パルスのパルス幅(ΔT)の区間となる。
制御回路1は測定開始時(T1)以降、クロックパルス発生器2の出力をカウンタ3に出力する。カウンタ3は、制御回路1を経由して入力されるクロックパルスのパルス数をカウントする。
制御回路1は、カウンタ3のカウント値を監視し、一定時間(N1)経過した後の(T2)において、セレクタSELの入力を端子Bに切り替える。
T2以降、積分回路20には、標準電圧(−Vs)が供給され、積分回路20の出力は−Vsに応じて一定の割合で上昇する。積分回路の出力が上昇するのは微小パルスのパルス幅(ΔT)の区間のみであるので、階段状に上昇する。
制御回路1は、積分回路20の出力が0Vに戻ると、カウンタ3を停止させるとともに、そのときのカウント値からT3を得る。
ここで、ΔTの区間においてコンデンサC2に充電されることによる電圧変化をΔVcとすると、以下で示される。
ΔVc=Ic×ΔT/C’・・・(4)
C’:コンデンサC2の静電容量
Ic:コンデンサC2に流れ込む電流
Ic,ΔVc,fを従来例と同じ値とすると、式(2)より、
C’=C×ΔT/Tc・・・(5)
Tc:クロックパルス発生器のクロックサイクル(=1/f)
つまり、コンデンサC2の静電容量は、従来のコンデンサC2より、「ΔT/Tc」倍となる。例えば微小パルス発生回路により、微小パルスのパルス幅ΔTをクロックパルス発生器が出力するクロックサイクルの「1/1000」倍つまり「Tc/1000」に調整すると、
C’=C×(Tc/1000)/Tc・・・(6)
=C/1000
式(3)より、従来例に用いられるC1の静電容量(C)が31nFであるとすれば、
C’=31pF
となる。
静電容量が31pFであれば、消費電力を極力抑えるために、クオーツ時計等に用いられるような比較的低い周波数クロックパルス発生器を用いた場合でも、ICに内蔵する場合においても十分実現可能な値となる。
したがって、コンデンサを外付けにする必要がなくなり、部品コストともにICからの配線を引き出すための端子等も不用となり、コストが増大を防ぐことができる。
このように、本発明によれば、測定電圧またはこの測定電圧と逆極性の標準電圧のいずれかを選択し出力するセレクタSELと、このセレクタSELの出力を積分する積分回路20と、クロックパルスを発生するクロックパルス発生器2とを有し、積分回路20の積分値が予め定められた値となるまでの時間をクロックパルスで計測し、計測した時間に基づいてアナログデジタル変換する二重積分型AD変換器において、クロックパルスに基づいてこのクロックパルスよりもパルス幅の小さい微小パルスを生成する微小パルス発生回路4と、セレクタSELと積分回路20との間に設けられ、微小パルスを入力し、そのパルス幅に相当する期間においてのみセレクタSELと積分回路20とを接続するスイッチと、を備えるので、クロックパルス発生器2の周波数が比較的低い場合にも、積分回路20のコンデンサの静電容量をICに内蔵可能となる程度に小さくすることが可能な二重積分型AD変換器を実現することができる。
なお、測定電圧を、積分回路が積分し、基準電圧を超えるまでの時間を計測することによりアナログデジタル変換を行う積分型AD変換器についても同様の効果が得られる。
この場合図5のような構成となる(図1と同一のものは同一符号を付し説明を省略する)。すなわち、スイッチSWには、測定電圧Vxが入力される。制御回路1は、基準電圧Vrefを入力し、この基準電圧Vrefと積分回路20の出力と比較をおこなう。コンデンサC2には、電荷を放電するリセット回路(図示せず)が取り付けられる。
この構成によっても、測定電圧VxがコンデンサC2に充電されることによる電圧変化ΔVcは、実施例に説明した二重積分型AD変換器の場合と同様である。
したがって、積分型AD変換器においてもコンデンサの静電容量をICに内蔵可能となる程度に小さくすることが可能となる。
この場合図5のような構成となる(図1と同一のものは同一符号を付し説明を省略する)。すなわち、スイッチSWには、測定電圧Vxが入力される。制御回路1は、基準電圧Vrefを入力し、この基準電圧Vrefと積分回路20の出力と比較をおこなう。コンデンサC2には、電荷を放電するリセット回路(図示せず)が取り付けられる。
この構成によっても、測定電圧VxがコンデンサC2に充電されることによる電圧変化ΔVcは、実施例に説明した二重積分型AD変換器の場合と同様である。
したがって、積分型AD変換器においてもコンデンサの静電容量をICに内蔵可能となる程度に小さくすることが可能となる。
1 制御回路
2 クロックパルス発生器
3 カウンタ
20 積分回路
4 微小パルス発生回路
41 AND回路
42 遅延回路(NOT回路)
SEL セレクタ
SW スイッチ
AMP オペアンプ
C2 コンデンサ
2 クロックパルス発生器
3 カウンタ
20 積分回路
4 微小パルス発生回路
41 AND回路
42 遅延回路(NOT回路)
SEL セレクタ
SW スイッチ
AMP オペアンプ
C2 コンデンサ
Claims (5)
- 測定電圧またはこの測定電圧と逆極性の標準電圧のいずれかを選択し出力するセレクタと、このセレクタの出力を積分する積分回路と、クロックパルスを発生するクロックパルス発生器とを有し、前記積分回路の積分値が予め定められた値となるまでの時間を前記クロックパルスで計測し、計測した時間に基づいてアナログデジタル変換する二重積分型AD変換器において、
前記クロックパルスに基づいてこのクロックパルスよりもパルス幅の小さい微小パルスを生成する微小パルス発生回路と、
前記セレクタと前記積分回路との間に設けられ、前記微小パルスを入力し、そのパルス幅に相当する期間においてのみ前記セレクタと前記積分回路とを接続するスイッチと、
を備えたことを特徴とする二重積分型AD変換器。 - 前記積分回路は、オペアンプとコンデンサとを備え、前記オペアンプの出力は前記コンデンサを介して前記オペアンプの反転入力端子に帰還され、前記オペアンプの非反転入力端子は接地されることを特徴とする請求項1に記載の二重積分型AD変換器。
- 前記微小パルス発生回路は、遅延回路とAND回路とを備え、
前記遅延回路は、前記クロックパルスを入力し、遅延して出力し、
前記AND回路は、一方の入力端から前記クロックパルスを入力し、他方の入力端から前記遅延回路の出力を入力し、前記クロックパルスのパルス幅よりも小さいパルス幅の微小パルスを生成することを特徴とする請求項1または2に記載の二重積分型AD変換器。 - 前記遅延回路は、NOT回路により構成され、入力を反転遅延させて出力することを特徴とする請求項3に記載の二重積分型AD変換器。
- 入力端から入力される測定電圧を積分する積分回路と、クロックパルスを発生するクロックパルス発生器とを有し、前記積分回路の積分値が予め定められた標準電圧値となるまでの時間を前記クロックパルスで計測し、計測した時間に基づいてアナログデジタル変換する積分型AD変換器において、
前記クロックパルスに基づいてこのクロックパルスよりもパルス幅の小さい微小パルスを生成する微小パルス発生回路と、
前記入力端と前記積分回路との間に設けられ、前記微小パルスを入力し、そのパルス幅に相当する期間においてのみ前記セレクタと前記積分回路とを接続するスイッチと、
を備えたことを特徴とする積分型AD変換器。
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JP2010175982A JP2012039273A (ja) | 2010-08-05 | 2010-08-05 | 二重積分型ad変換器および積分型ad変換器 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2010175982A JP2012039273A (ja) | 2010-08-05 | 2010-08-05 | 二重積分型ad変換器および積分型ad変換器 |
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JP2010175982A Pending JP2012039273A (ja) | 2010-08-05 | 2010-08-05 | 二重積分型ad変換器および積分型ad変換器 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2012039273A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20140010896A (ko) * | 2012-07-17 | 2014-01-27 | 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 | 충전 장치 |
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EP2863546A2 (en) | 2013-10-18 | 2015-04-22 | Renesas Electronics Corporation | Semiconductor device and electronic control device |
US9847786B1 (en) | 2017-06-05 | 2017-12-19 | Semiconductor Components Industries, Llc | Methods and apparatus for a multi-cycle time-based ADC |
-
2010
- 2010-08-05 JP JP2010175982A patent/JP2012039273A/ja active Pending
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