JP2012038423A - 導光体および面光源装置 - Google Patents

導光体および面光源装置 Download PDF

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一清 千葉
Masae Ono
雅江 小野
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Abstract

【課題】一次光源として略点状の光源を用い、輝度性能の低下を抑えつつ輝度ムラの発生を防止し、高輝度かつ高品位な面光源装置、を可能にする面光源装置用導光体を提供する。
【解決手段】略点状の一次光源からの光が入射する光入射端面41と光が出射する光出射面43とを有する矩形状の面光源装置用導光体。光入射端面41は、少なくとも一部の領域に、光出射面43からその反対側の裏面44に向かう方向に延びて互いに並列に配列された複数の第1のレンズ列41aと、光入射端面41の長手方向に沿った方向に延びて互いに並列に配列された複数の第2のレンズ列41bとを有する。第1のレンズ列41aの配列ピッチは、第1のレンズ列41aの幅よりも大きい。
【選択図】図2

Description

本発明は、エッジライト方式の面光源装置およびそれを構成するのに用いられる導光体に関するものである。
液晶表示装置は、基本的にバックライトと液晶表示素子とから構成されている。バックライトとしては、液晶表示装置のコンパクト化の観点からエッジライト方式の面光源装置が多用されている。エッジライト方式の面光源装置においては、矩形板状の導光体の少なくとも1つの端面を光入射端面として用いて、該光入射端面に沿って直管型蛍光ランプなどの線状または棒状の一次光源を配置し、該一次光源から発せられた光を導光体の光入射端面から導光体内部へと導入し、該導光体の2つの主面のうちの一方である光出射面から出射させるようにしている。
近年、ノートパソコンのモニター用途においてマルチメディア視聴用途の機会が増加し、その需要も高まっている。そこで、液晶表示装置に対する高解像度化、低消費電力化が求められている。さらに、モバイル用途においては、ノートパソコンの軽量化、薄型化、低消費電力化の需要が高まっている。従って、面光源装置に対して、輝度性能の向上、薄型化、低消費電力化が求められている。
従来、ノートパソコン等に用いられる面光源装置においては、一次光源として冷陰極管(CCFL)が用いられてきたが、上述のような需要に応えるために、次第に一次光源としてLEDなどの点状光源が用いられるようになってきている。しかしながら、LEDは出射光の指向性が強いので、複数のLEDが離間配置される場合に、LEDの正面に対応する部分と互いに隣接する2つのLEDの間に対応する部分とで輝度に差が生じ、即ち輝度ムラが発生してしまうという問題があった。特に、近年ではノートパソコン等の液晶表示装置の額縁部分(即ち有効表示領域の周囲の枠状非表示領域の部分)が小さくなってきており、従ってLEDを一次光源として利用した面光源装置の額縁部分(即ち有効発光領域の周囲の枠状非発光領域の部分)も小さくすることが要求されているので、以上のような輝度ムラの発生を防止する技術の開発が望まれている。
特開平10−293202号公報(特許文献1)では、面光源装置において、少なくとも板状部材の点光源に対向する領域に、出射面より裏面に延長する複数の溝を形成することで、点光源を用いた際に入射端面近傍に発生する輝度ムラの発生を防止する技術が開示されている。
特開平10−293202号公報
近年では、液晶表示装置の額縁部分及び面光源装置の額縁部分は数ミリメートル以下の幅にまで小さくなってきているが、特許文献1に記載の技術では、面光源装置の導光体の光入射端面近傍における輝度ムラの発生の防止が十分ではなかった。また、輝度ムラの発生を隠すために、液晶表示装置の額縁部分及び面光源装置の額縁部分を大きくすることも考えられるが、額縁部分を大きくし有効表示領域及び有効発光領域を小さくすることは、液晶表示装置及び面光源装置の小型化及び省電力化の観点から好ましくない。さらに、面光源装置において拡散シートなどを追加配置して輝度ムラを視認されにくくすることも考えられるが、これは面光源装置の輝度低下をひきおこすので液晶表示装置の省電力化の観点から好ましくない。
本発明の1つの目的は、一次光源として略点状の光源を用い、輝度性能の低下を抑えつつ輝度ムラの発生を防止し、高輝度かつ高品位な面光源装置、を可能にする面光源装置用導光体を提供することにある。また、本発明の他の目的は、以上のような面光源装置用導光体を用いる面光源装置を提供することにある。
本発明によれば、上記の課題を解決するために、
略点状の一次光源からの光が入射する光入射端面と光が出射する光出射面とを有する矩形状の面光源装置用導光体において、
前記光入射端面は、少なくとも一部の領域に、前記光出射面からその反対側の裏面に向かう方向に延びて互いに並列に配列された複数の第1のレンズ列と、前記光入射端面の長手方向に沿った方向に延びて互いに並列に配列された複数の第2のレンズ列とを有し、前記第1のレンズ列の配列ピッチは、前記第1のレンズ列の幅よりも大きいことを特徴とする面光源装置用導光体、
が提供される。
本発明の一態様においては、前記第1のレンズ列および前記第2のレンズ列のそれぞれは、前記第1のレンズ列および前記第2のレンズ列のそれぞれが延びる方向に垂直な断面が円弧形状をなす。本発明の一態様においては、前記第1のレンズ列は、前記第1のレンズ列の延びる方向に垂直な断面における傾斜角度が5度以上45度以下である。本発明の一態様においては、前記第2のレンズ列は、前記第2のレンズ列の延びる方向に垂直な断面における傾斜角度が5度以上20度以下である。本発明の一態様においては、前記第2のレンズ列の配列ピッチは、前記第2のレンズ列の幅よりも大きい。本発明の一態様においては、前記第1のレンズ列の配列ピッチは、前記第2のレンズ列の配列ピッチよりも小さい。本発明の一態様においては、前記第1のレンズ列の配列ピッチと前記第1のレンズ列の幅との比率は1〜8であり、前記第2のレンズ列の配列ピッチと前記第2のレンズ列の幅との比率は1〜4である。
また、本発明によれば、上記の課題を解決するために、
以上のような面光源装置用導光体と、前記光入射端面に隣接して前記光入射端面の長手方向に沿った方向に複数配列された略点状の一次光源と、を備える面光源装置であって、
前記第1のレンズ列は、前記光入射端面の前記一次光源と対向する領域に設けられていることを特徴とする面光源装置、
が提供される。
本発明によれば、一次光源として略点状の光源を用い、輝度性能の低下を抑えつつ輝度ムラの発生を防止し、高輝度かつ高品位な面光源装置、を可能にする面光源装置用導光体が提供される。また、本発明によれば、以上のような面光源装置用導光体を用いる面光源装置が提供される。
本発明に基づく面光源装置の一実施形態を示す模式的斜視図である。 本発明に基づく面光源装置用導光体を示す模式的斜視図である。 本発明に基づく面光源装置用導光体の光入射端面に形成される第1のレンズ列及び第2のレンズ列の傾斜角度を説明するための模式図である。 本発明に基づく面光源装置の一実施形態を示す模式的分解斜視図である。 本発明に基づく面光源装置用導光体を示す模式的斜視図である。 本発明に基づく面光源装置用導光体を示す模式的断面図である。 本発明に基づく面光源装置用導光体を示す模式的平面図である。 本発明に基づく面光源装置用導光体を示す模式的断面図である。 本発明に基づく面光源装置における光偏向素子による光の偏向を示した図である。 本発明の実施例で得られた面光源装置の輝度分布の測定結果を示す図である。 比較例で得られた面光源装置の輝度分布の測定結果を示す図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明による面光源装置の一実施形態を示す模式的斜視図であり、図2は本実施形態における導光体(即ち本発明による面光源装置用導光体の一実施形態)の模式的斜視図である。図1及び図2に示されているように、本実施形態の面光源装置は、少なくとも一つの側端面を光入射端面41とし、これと略直交する一つの表面を光出射面43とする導光体4と、この導光体4の光入射端面41に対向して配置されリフレクタ10で覆われた一次光源2と、導光体4の光出射面上に配置された光偏向素子6と、導光体4の光出射面43とは反対側の裏面44に対向して配置された光反射素子8とを含んで構成されている。一次光源2としては、複数の略点状の光源(本実施形態ではLED)を配列したものが用いられる。ここで、一次光源につき「略点状」とは、冷陰極管等におけるような線状または棒状に比べて点状と見なし得る程度のものであって、本発明の課題解決において有意な程度の孤立した形状を包含するものとする。複数の一次光源2は、それらから発せられる光の最大強度光の方向が互いに平行となるように配置するのが好ましい。一次光源2から発せられる光の最大強度光の方向は、たとえばX方向とすることができる。
(導光体)
導光体4は、XY面と平行に配置され、全体として矩形板状をなしている。導光体4は、4つの側端面を有しており、そのうちのYZ面と略平行な1対の側端面のうちの一方が光入射端面41とされ、該光入射端面と対向するように一次光源2が隣接配置されている。導光体4のYZ面と略平行な1対の側端面のうちの他方の側端面は、光入射端面と反対側の反対端面42とされている。導光体4の光入射端面41に略直交する2つの主面は、いずれもZ方向と略直交するように配置されており、一方の主面である上面が光出射面43とされている。
(導光体の光入射端面の構成)
図2に示されるように、導光体の光入射端面41には、導光体の光出射面43から裏面44に向かう方向(即ちZ方向)に延びて互いに並列に配列された複数の第1のレンズ列41aと、光入射端面41の長手方向(即ちY方向)に延びて互いに並列に配列された複数の第2のレンズ列41bと、が形成されている。このように導光体の光入射端面41に第1のレンズ列41aおよび第2のレンズ列41bを形成することにより、一次光源2から到来する入射光を上下左右(即ちZ方向およびY方向)に拡散させて導光体4内に導入することができるため、面光源装置の光入射端面近傍において輝度ムラが発生することを防止することができる。
第1のレンズ列41aおよび第2のレンズ列41bの、それぞれのレンズ列が延びる方向に垂直な断面の形状は、種々の形状とすることができる。但し、断面が略三角形のプリズム列では、光入射端面41への入射光が規則性を有して拡散されて導光体4内に導入されるため、光入射端面近傍での輝度ムラ発生防止の作用は十分に高くはない。輝度ムラ発生防止の作用を一層高めるためには、レンズ列の断面形状を円弧形状等の曲線形状とすることが好ましい。即ち、第1のレンズ列41aおよび第2のレンズ列41bをレンチキュラーレンズ列とすることにより、光入射端面近傍において輝度ムラの発生を十分に抑制することができる。本発明の実施形態では、レンズ列が延びる方向に垂直な断面において傾斜角度が所定の範囲内にあるレンズ列が用いられる。傾斜角度が所定の範囲内であれば、レンズ列の断面形状は、単純円弧であってもよく、非円弧の曲線であってもよい。
次に、図3を参照しながら、第1のレンズ列41aおよび第2のレンズ列41bの傾斜角度について説明する。これらのレンズ列の傾斜角度は、レンズ列の延びる方向に垂直な断面(図3に示される断面)において、レンズ部エッジCとレンズ部頂部Tとを結ぶ傾斜線Lと当該レンズ列の2つのレンズ部エッジを結ぶ直線Sとのなす角度αによって定義される。図3に示されるように、互いに隣接するレンズ部の間に平坦部が存在する場合には、直線Sは平坦部を示す直線に合致する。
第1のレンズ列41aの断面形状の傾斜角度は5度〜45度の範囲内とされることが好ましく、第2のレンズ列41bの傾斜角度は、5度〜20度の範囲内とされることが好ましい。第1のレンズ列41aの傾斜角度が5度を下回ると、Y方向の光の拡散が不十分となり、面光源装置の光入射端面近傍において輝度ムラが発生する恐れがある。また、第1のレンズ列41aの傾斜角度が45度を上回ると、Y方向の光の拡散が分離され、面光源装置の光入射端面近傍において輝度ムラが発生する恐れがある。また、第2のレンズ列41bについては、傾斜角度が5度を下回ると、X方向の光の拡散が不十分となり、光入射端面近傍で輝度ムラが発生する恐れがあり、平均傾斜角度が20度を上回ると、X方向の光の拡散が分離され光入射端面近傍に輝線が発生する恐れがある。
また、第1のレンズ列41aは、隣接する第1のレンズ列41aとの間に所定の距離をおいて配置されてもよい(すなわち、第1のレンズ列41aの幅よりも、第1のレンズ列41aの配列ピッチの方が大きい)。たとえば、第1のレンズ列41aの配列ピッチと第1のレンズ列41aの幅との比率(即ち第1のレンズ列41aの幅に対する第1のレンズ列41aの配列ピッチの比率)は1〜8である。同様に、第2のレンズ列41bは、隣接する第2のレンズ列41bとの間に所定の距離をおいて配置されてもよい(すなわち、第2のレンズ列41bの幅よりも、第2のレンズ列41bの配列ピッチの方が大きい)。たとえば、第2のレンズ列41bの配列ピッチと第2のレンズ列41bの幅との比率(即ち第2のレンズ列41bの幅に対する第2のレンズ列41bの配列ピッチの比率)は1〜4である。また、第1のレンズ列41aおよび第2のレンズ列41bの配列ピッチは、光入射端面全域に渡って一定である必要はなく、LEDからなる一次光源2の正面の領域(即ち一次光源2に対応する領域)ではレンズ列を密に配置するなどして、光入射端面内の領域によって配列ピッチを変化させても構わない。
また、面光源装置の省電力化の観点から、LEDからなる一次光源2がY方向に離間して配置される場合が多くなっている。一次光源2が離間して配置された場合には、Y方向にできるだけ光を拡散させ、一次光源間の領域と一次光源の正面の領域とにおいて輝度ムラが発生することを防止することが好ましい。Y方向の光の拡散能を大きくするため、第1のレンズ列41aの曲率半径を第2のレンズ列41bの曲率半径よりも小さくする、第1のレンズ列41aの高さを第2のレンズ列41bの高さよりも高くする、互いに隣接する第1のレンズ列41a同士の間隔を互いに隣接する第2のレンズ列41b同士の間隔よりも小さくする、曲率半径・高さ・レンズ列同士の間隔を組み合わせて変更する、等をしてもよい。また、第1のレンズ列41aおよび第2のレンズ列41bの曲率半径、高さ、間隔は、光入射端面全域に渡って一定である必要はなく、例えば一次光源2の正面の領域において、他の領域におけるよりも第1のレンズ列41aの高さを高くしたりしてもよい。また、第1のレンズ列41aおよび第2のレンズ列41bの表面が粗面化されてもよく、互いに隣接する第1のレンズ列41aの間の領域および互いに隣接する第2のレンズ列41bの間の領域が粗面化されても構わない。
尚、上記のようにレンズ列の配列ピッチや曲率半径及び高さひいては傾斜角度などを光入射端面内の領域に応じて変化させる場合には、これらの数値上の大小比較については、互いに最も近接する部分について行うものとする。
(導光体の光出射面の構成)
図4に示されているように、光出射面43は、光出射制御機能構造としての微細凹凸構造を有する粗面43aからなる領域および/または複数の第3のレンズ列43bが形成された領域が形成されてもよい。第3のレンズ列43bは、一次光源2(LED)から発せられ導光体4へと導入された光の最大強度光の、光出射面43に沿った面内での方向(すなわち、光出射面43に沿った面内での、導光体光入射端面41に入射し導光体4内に導入された最大強度光の指向性の方向)であるX方向にほぼ沿って延び、且つ互いに略平行に配列されていることが好ましい。即ち、互いに略平行に配列された第3のレンズ列43bのそれぞれは、光出射面43と光入射端面41との境界に垂直の方向即ちX方向にほぼ沿って延びるように形成されることが好ましい。尚、ここでいう「光出射面43と光入射端面41との境界」における「光出射面43」は、粗面43a及びレンズ列43bの形状を除外したものを指すものとし、具体的にはXY面と平行である。すなわち、ここでいう「光出射面43と光入射端面41との境界」は、大略Y方向に沿って延びている。
第3のレンズ列43bは、第3のレンズ列43bの延びる方向と直交する断面の形状を、LEDの配置間隔に応じて、円弧形状、V字形状、先端RのV字形状、サインカーブ、放物線形状等の所望の形状にすることができる。第3のレンズ列43bは、そこを通過または反射する光線を規則的に方向制御する機能があり、点状の一次光源2から出射された光を拡散させる機能がある。そのため、断面形状は多数の角度成分を持つ円弧形状、または、先端RのV字形状が好ましい。
前記断面内において、第3のレンズ列43bの形状として円弧形状または先端RのV字形状を用いた場合、その曲率半径は、例えば5〜200μm、好ましくは7〜120μm、より好ましくは10〜50μmである。また、第3のレンズ列43bの配列ピッチは、例えば10μm〜200μm、好ましくは10μm〜150μm、より好ましくは20μm〜100μmであり、前記曲率半径と組み合わせて、所望の形状が得られればよい。
また、いずれの形状の場合でも、第3のレンズ列43bの表面すなわち該レンズ列を構成するレンズ面(レンズ列の「斜面」ともいう)が粗面化されていても良い。粗面は光をランダムに拡散させる機能がある。レンズ列の斜面を粗面化することで、両者の機能がミックスされ、より効果的に輝度むらの解消を実現することが可能となる。レンズ列斜面の粗面化度合いにより規則的方向制御機能による効果とランダム拡散機能による効果との割合が変化するが、斜面の粗面化の度合いは、斜面を基準面とした後述の平均傾斜角は、0.1〜10度が好ましく、0.5〜3度がより好ましい。平均傾斜角が0.5度以上であると粗面による拡散効果が充分に得られ、平均傾斜角が3度以下であるとレンズ列の規則的方向制御効果が充分に得られる。
光出射面43において第3のレンズ列43bが形成される領域は、光入射端面に近接する領域である。この領域は、光入射端面41に隣接する光出射面43の端縁に沿って延びる帯状の領域とすることができる。この領域は、後述の有効表示領域Fの外にあること、すなわち光入射端面41に隣接する光出射面43の端縁(換言すれば上記の光出射面43と光入射端面41との境界)と有効表示領域Fとに挟まれた部分(入射側端縁部)にあることが好ましい。第3のレンズ列43bが有効表示領域F内へとはみ出て形成されると、第3のレンズ列43bが形成されている領域とそうでない領域との境界線が有効表示領域F内に出てしまい、輝度ムラが見えてしまうことがある。また第3のレンズ列43bが形成された帯状領域の幅は、上記の作用効果が十分に得られる大きさ、例えば、導光体の厚みの2倍以上であることが好ましい。第3のレンズ列43bが形成される領域が小さすぎると、上記の作用効果が充分に得られずに、輝度ムラが発生する恐れがある。
有効表示領域Fとは、図1に示されるように面光源装置の発光面上に透過型液晶表示素子等の表示素子を配置して液晶表示装置等の表示装置を構成した場合に、面光源装置において実際に表示装置の有効表示のための照明に利用される光が発せられる領域(すなわち、表示装置の有効な表示領域に対応する面光源装置の領域)のことである。この有効表示領域Fは、たとえば導光体光出射面43内の領域についてもいうことができる。この有効表示領域Fは、面光源装置の発光領域に対して対角で1〜5mmほど小さい領域となることが多い。また、導光体光出射面43において、導光体4の光入射端面41に隣接する端縁から有効表示領域Fまでの距離は、面光源装置の形状及びサイズにもよるが、一般的に1〜10mm程度である。
光出射面43において第3のレンズ列43bが形成される領域は、上記入射側端縁部の幅方向に関し部分的であっても良い。但し、その幅は、上記の第3のレンズ列43bの作用効果を一層高めるためには、入射側端縁部の幅の1/2以上であるのが好ましく、特に全体であるのが好ましい。
光出射面43の第3のレンズ列43bが設けられた以外の領域は、微細凹凸構造を有する粗面43aが形成されても良い。粗面43aを設けることにより、光出射面43の法線方向(Z方向)及び光入射端面41と直交するX方向の双方を含むXZ面内の分布において指向性のある光を出射させる。この出射光分布のピークの方向が光出射面となす角度は例えば10°〜40°であり、出射光分布の半値全幅は例えば10°〜40°である。
導光体4の光出射面43に形成される光出射制御機能構造としての微細凹凸構造を有する粗面43aの平均傾斜角θaは、ISO4287/1−1984に従って、触針式表面粗さ計を用いて粗面形状を測定し、測定方向の座標をxとして、得られた傾斜関数f(x)から次の(1)式および(2)式
Δa=(1/L)∫ |(d/dx)f(x)|dx ・・・ (1)
θa=tan−1(Δa) ・・・ (2)
を用いて求めることができる。ここで、Lは測定長さであり、Δaは平均傾斜角θaの正接である。粗面43aは、ISO4287/1−1984による平均傾斜角θaが0.1〜10度の範囲のものとすることが、光出射面43内での輝度の均斉度を図る点から好ましい。平均傾斜角θaは、さらに好ましくは0.2〜8度の範囲であり、より好ましくは0.3〜5度の範囲である。
なお、導光体の光出射面の構成は、上述のものに限定されるものではなく、特に構造物を設けない鏡面や、一部または全体が粗面化された構成、レンズ列を形成した構成、これらを組み合わせた構成とされてもよい。
(導光体の裏面の構成)
図4〜図8を参照しながら、導光体4の裏面44の構成を説明する。導光体4の光出射面43と反対側の主面(すなわち、裏面44)には、光出射面43からの出射光のLEDの配列方向と平行なYZ面内での指向性を制御するために、光入射端面41を横切る方向例えば光入射端面41に対して略垂直の方向(すなわち、光出射面43に沿った面内での導光体4に入射した光の指向性の方向であるX方向)にほぼ沿って互いに平行に延びる多数の第4のレンズ列44aが形成されていることが好ましい。即ち、互いに略平行に配列された第4のレンズ列44aのそれぞれは、裏面44と光入射端面41との境界に垂直の方向即ちX方向にほぼ沿って延びている。尚、ここでいう「裏面44と光入射端面41との境界」における「裏面44」は、第4のレンズ列44aの形状を除外したものを指すものとし、具体的にはXY面と平行である。すなわち、ここでいう「裏面44と光入射端面41との境界」は、大略Y方向に沿って延びている。
第4のレンズ列44aとしては、先端がR形状のプリズム列またはレンチキュラーレンズ列を用いるのが好ましい。本発明においては、第4のレンズ列44aの延びる方向と直交する断面の形状において、第4のレンズ列のアスペクト比、即ち第4のレンズ列44aの配列ピッチ(P1)と高さ(H1)との比(P1/H1)、が7〜200、好ましくは8〜150、より好ましくは10〜100であり、断面形状が円弧であるか或いは先端が曲線である第4のレンズ列44aが好ましく用いられる。これは、第4のレンズ列44aのアスペクト比をこの範囲とすることで、光出射面43からの出射光を十分に集光させることができ、さらにレンズ列の破損や潰れ、光反射素子8との擦れに起因する白点の発生を防止することができるからである。即ち、第4のレンズ列44aの形状をこの範囲内とすることで、出射光分布におけるピーク光方向を含みXZ面に垂直な面において出射光分布の半値全幅が30°〜65°である集光された出射光を出射させることができ、面光源装置としての輝度を向上させることができる。第4のレンズ列44aの配列ピッチP1は、例えば10μm〜200μm、好ましくは10μm〜150μm、より好ましくは20μm〜100μmである。また、第4のレンズ列44aの先端部の断面形状は、曲率半径Rが25〜300μmの円弧形状であることが好ましいが、特に円弧形状に限定されず、それに近似できる形状であってもよい。また、第4のレンズ列44aの断面形状は、先端部以外の部分も曲線形状とされてもよく、例えばサインカーブなどにより表わされる波形状であってもよい。
図5に示されているように、導光体4の裏面の第4のレンズ列44aの先端部分に、凸状構造45が複数形成されてもよい。図6には光入射端面41と平行な断面(図5の点線Mに沿った断面)における第4のレンズ列44aの形状が示されている。この凸状構造45のそれぞれは、第4のレンズ列の先端部分から突出する最大高さ(即ちZ方向の最大高さ)が2μm以上となるように形成される。また、複数の凸状構造45は、光入射端面に垂直なXY面内において、任意の凸状構造45を中心として、該凸状構造45の最大高さの100倍の半径を有する円(図7のR参照)の範囲内に、中心となる凸状構造45を除いて2以上の凸状構造45が配置されることが好ましい(図7参照)。このように、裏面44において、第4のレンズ列の先端部分に、所定の範囲内に所定数が分布するように、凸状構造45を設けることで、導光体4と光反射素子8との接触面積が減少する。かくして、導光体4と光反射素子8との接触により導光体4のレンズ列の全体に渡って傷が付くことを防止することができる。その結果、白点やスティッキングなどの光学欠陥の発生を防止することができる。凸状構造45の突出する高さが2μmよりも小さいと、第4のレンズ列44aの先端部が光反射素子と接触してしまうことを防止することが難しく、白点やスティッキングなどの発生を防止できない恐れがある。また、突出高さの100倍の半径の範囲内に、凸状構造45が2よりも少ないと、凸状構造45により第4のレンズ列44aの先端部が光反射素子と接触してしまうことを防止することが難しく、白点やスティッキングなどの光学欠陥の発生を防止できない恐れがある。また、凸状構造45の光入射端面に平行な面での断面形状は、先端が曲線から構成される三角形状または円弧形状とされることが好ましい。このような形状とすることで、凸状構造45の先端部が潰れてしまうことを防止することができる。先端の曲率半径Rが1μm以上100μm以下、好ましくは2μm以上50μm以下、より好ましくは4μm以上20μm以下に設定されることが好ましい。凸状構造45は、波長と同程度の大きさだと色分散が起き、あまりにも大きいと肉眼で構造が認識できてしまうため、光入射端面に平行な面の断面形状において、凸状構造45の幅が3μm以上75μm以下、好ましくは4μm以上50μm以下、より好ましくは7μm以上30μm以下に設定されることが好ましい。
図8は、第4のレンズ列44aの延びる方向(図6の線N)にそった面(XZ面)における、第4のレンズ列44aおよび凸状構造45の断面図である。凸状構造45の形状は適宜選択可能であるが、第4のレンズ列44aの延びる方向に沿って光入射端面から遠ざかるに従って高さを増す第1の領域45aと、その後光入射端面から遠ざかるに従って徐々に高さが低くなる第2の領域45bとからなる構成が例示される。第2の領域45bにおいて高さが急激に変化すると、導光体4の光入射端面41近傍と反対端面42近傍とで輝度のバランスを取ることが困難となり、均一に明るい面光源装置を提供することが困難になるおそれがある。従って、第2の領域45bの平均傾斜角は0.5度以上5度以下とされることが好ましい。また、第1の領域45aと第2の領域45bとの間に高さの変化しない平坦領域が設けられてもよい。この場合、第2の領域45bの平均傾斜角は、平坦領域と第2の領域45bとの平均傾斜角を指すものとする。凸状構造45の大きさ(即ち、第4のレンズ列が延びる方向に沿った長さ)は波長と同程度の大きさだと色分散が起き、あまりにも大きいと肉眼で構造が認識できてしまう。従って、第4のレンズ列の大きさは20μmから250μmの間に収まるのが好ましい。
また、凸状構造45は、第4のレンズ列44aに沿って等間隔に設けられていてもよく、ランダムに配置されていてもよいが、周期的に凸状構造45を設けることによる他の光学部材との干渉模様等の発生を防止する観点から、ランダムに配置されることが好ましい。また、凸状構造45の間隔だけでなく、凸状構造45の大きさそのものがランダムに変動しても良く、間隔および大きさの両方がランダムに変動しても構わない。さらに、複数の凸状構造45は高さがランダムに変動しても構わない。
凸状構造45の高さがランダムに変動する構造を形成する場合、形状を転写する金型を製造する際に、ダイヤモンド旋盤装置にピエゾ圧電素子を組み込んだ振動装置を設置し、周期性の無いノイズ信号を振動装置に入力し、ダイヤモンドバイトをランダムに振動させながら金型を加工することにより、ランダムにパターンの深さが変化した形状を得ることができる。ダイヤモンドバイトの振動方向は、Z方向に対応する方向にのみ振動してもよく、Z方向およびY方向に振動してもよい。
また、第4のレンズ列44aの延びる方向に沿った凸状構造45の長さや間隔がランダムに変動する構造を形成する場合、ダイヤモンドバイトの送り速度をランダムに変動させながら金型を加工してもよい。
周期性のないノイズ信号を発生させる方法としては公知の方法を用いることができる。例えば所望のフィルターで帯域をカットしたノイズ信号やSIN波などの基本波形にノイズ成分を入れて変調させた波形、周期性がないように組んだ擬似ランダム波形など、それらを振動装置に入れて駆動することにより、ダイヤモンドバイト等の動作をランダムに変動させることができる。
凸状構造45の高さの変動を実現するための振動の振幅は、大きい方が白点やスティッキングの発生低減には有効である。しかし、振幅が大きくなるにつれて、加工は不安定になりやすく、バリやスジ、加工面の荒れなどの外観欠陥を発生し易くなる傾向にある。このように、加工上は振幅は小さい方が好ましいが、凸状構造45の高さの変化量が10%以下であると、スティッキングや白点の低減効果が小さくなる傾向にある。また、凸状構造45の高さの変化量が80%を超えると、外観欠陥が発生しやすく、面光源装置のギラツキも発生しやすい傾向にある。
なお、導光体4の光出射機能構造としては、上記の様な光出射面43及び/または裏面44に形成したレンズ列や粗面と併用して、導光体4の内部に光拡散性微粒子を混入分散することで形成したものを用いることができる。また、導光体4としては、図1に示される様な全体として一様な厚さ(光出射面43の粗面の微細凹凸形状及びレンズ列形状並びに裏面44のレンズ列形状等を無視した場合の厚さ)の板状のものの他に、X方向に関して光入射端面41から反対端面42の方へと次第に厚さが小さくなる様なくさび状のもの等の、種々の断面形状のものを使用することができる。さらに、導光体4の光出射面43の有効表示領域Fを鏡面とし、裏面44の第4のレンズ列44aの表面を粗面としても構わない。この場合、第4のレンズ列44aの表面は、第4のレンズ列44aの斜面を基準面として、平均傾斜角θaが0.1〜10度の範囲のものとすることが、光出射面43内での輝度の均斉度を図る点から好ましい。平均傾斜角θaは、さらに好ましくは0.2〜8度の範囲であり、より好ましくは0.3〜5度の範囲である。さらに、凸状構造45を構成する斜面の傾斜角をそれぞれ調整することにより、導光体4の光の出射を制御しても構わない。
導光体4の厚さは、例えば0.3〜10mmである。
(光偏向素子)
光偏向素子6は、導光体4の光出射面43上に配置されている。光偏向素子6の2つの主面は、それぞれ全体としてXY面と略平行に位置する。2つの主面のうちの一方(導光体の光出射面43と対向する主面)は入光面61とされており、他方が出光面62とされている。出光面62は、導光体4の光出射面43と平行な平坦面または粗面とされている。入光面61は、多数のプリズム列61aが互いに平行に配列されたプリズム列形成面とされている。
入光面61のプリズム列61aは、LEDの配列方向と略平行のY方向に延び、互いに平行に形成されている(すなわち、入光面61には導光体光入射端面41に沿って互いに平行に配列された複数のプリズム列61aが形成されている)。プリズム列61aの配列ピッチP2は、10μm〜100μmの範囲とすることが好ましく、より好ましくは10μm〜80μm、さらに好ましくは20μm〜70μmの範囲である。また、プリズム列65の頂角は、30°〜80°の範囲とすることが好ましく、より好ましくは40°〜70°の範囲である。
光偏向素子6においては、所望の形状のプリズム列を精確に作製し、安定した光学性能を得るとともに、組立作業時や光源装置としての使用時におけるプリズム列頂部の摩耗や変形を抑止する目的で、プリズム列の頂部に頂部平坦部あるいは頂部曲面部を形成してもよい。この場合、頂部平坦部あるいは頂部曲面部の幅は、3μm以下とすることが、面光源装置としての輝度の低下やスティッキングによる輝度の不均一パターンの発生を抑止する観点から好ましく、より好ましくは頂部平坦部あるいは頂部曲面部の幅は2μm以下であり、さらに好ましくは1μm以下である。
光偏向素子6の厚さは、例えば30〜350μmである。
図9に、光偏向素子6による光偏向の様子を示す。この図は、XZ面内での導光体4からのピーク出射光(出射光分布のピークに対応する光)の進行方向を示すものである。導光体4の光出射面43の特に有効表示領域Fから斜めに出射される光は、光偏向素子6のプリズム列61aの第1面へ入射し第2面により全反射されて、導光体4からの出射光の指向性をほぼ維持したまま出光面62の略法線の方向に出射する。これにより、XZ面内では、出光面62の法線の方向において高い輝度を得ることができる。
光偏向素子6は、導光体4からの出射光を目的の方向に偏向(変角)させる機能を果たすものであり、上記の様な指向性の高い光を出射する導光体4と組み合わせる場合には、少なくとも一方の面に多数のレンズ単位が並列して形成されたレンズ面を有するレンズシートを使用することが好ましい。レンズシートに形成されるレンズ形状は、目的に応じて種々のものが使用され、例えば、プリズム形状、レンチキュラーレンズ形状、フライアイレンズ形状、波型形状等が挙げられる。中でも断面略三角形状の多数のプリズム列が並列に配置されたプリズムシートが特に好ましい。但し、プリズム列を構成する2つのプリズム面の少なくとも一方は、断面が複数の直線からなるものまたは1つ以上の曲線からなるもの或いは1つ以上の直線と1つ以上の曲線との組合せからなるものであっても良い。
導光体4及び光偏向素子6は、光透過率の高い合成樹脂から構成することができる。このような合成樹脂としては、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、環状ポリオレフィン樹脂が例示できる。特に、メタクリル樹脂が、光透過率の高さ、耐熱性、力学的特性、成形加工性に優れており、最適である。このようなメタクリル樹脂としては、メタクリル酸メチルを主成分とする樹脂であり、メタクリル酸メチルが80重量%以上であるものが好ましい。導光体4及び光偏光素子6の粗面の表面構造やプリズム列等の表面構造を形成するに際しては、透明合成樹脂板を所望の表面構造を有する型部材を用いて熱プレスすることで形成してもよいし、スクリーン印刷、押出成形や射出成形等によって成形と同時に形状付与してもよい。また、熱あるいは光硬化性樹脂等を用いて構造面を形成することもできる。更に、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリメタクリルイミド系樹脂等からなる透明フィルムあるいはシート等の透明基材上に、活性エネルギー線硬化型樹脂からなる粗面構造またレンズ列配列構造を表面に形成してもよいし、このようなシートを接着、融着等の方法によって別個の透明基材上に接合一体化させてもよい。活性エネルギー線硬化型樹脂としては、多官能(メタ)アクリル化合物、ビニル化合物、(メタ)アクリル酸エステル類、アリル化合物、(メタ)アクリル酸の金属塩等を使用することができる。
(光反射素子)
光反射素子8としては、例えば表面に金属蒸着反射層を有するプラスチックシートを用いることができる。本発明においては、光反射素子8として光反射素子に代えて、導光体4の裏面44に金属蒸着等により形成された光反射層等を用いることも可能である。尚、導光体4の光入射端面として利用される端面以外の端面にも反射部材を付することが好ましい。
LEDから発せられる光を少ないロスで導光体4の光入射端面41へと導くために、リフレクタ10が設けられている。該リフレクタ10としては、例えば、表面に金属蒸着反射層を有するプラスチックフィルムを用いることができる。図示されているように、リフレクタ10は、光反射素子8の端縁部外面からLEDの外側を経て光偏光素子6の出光面端縁部へと巻き付けられている。別法として、リフレクタ10は、光偏向素子6を避けて、光反射素子8の端縁部外面からLEDの外側を経て導光体4の光出射面端縁部へと巻き付けることも可能である。
(液晶表示装置)
以上のような一次光源2、導光体4、光偏向素子6および光反射素子8からなる面光源装置の発光面(光偏向素子6の出光面62)上に、透過型液晶表示素子等の表示素子を配置することにより液晶表示装置等の表示装置が構成される。図1において、符号Fは、面光源装置と組み合わせて使用される表示素子の有効表示の領域に対応する当該面光源装置の上記有効表示領域を示す。
本実施形態では、リフレクタ10は、有効表示領域F以外の領域の光偏向素子6、導光体4及び光反射素子8の積層体の端面部並びにLEDを覆うように配置されている。これにより、積層体の端面部から出射する光及びLEDのケースから漏れ出す光をXY面内において良好に拡散させて反射させ導光体4へと再入射させることができ、導光体光出射面43の広い領域へと所要の強度の光を導くことができ、輝度の均斉度の向上に寄与することができる。
液晶表示装置等の表示装置は、図1における上方から液晶表示素子等の表示素子を通して観察者により観察される。十分にコリメートされた狭い分布の光を面光源装置から液晶表示素子に入射させることができるため、液晶表示素子での階調反転等がなく明るさ、色相の均一性の良好な画像表示が得られるとともに、所望の方向に集中した光照射が得られ、この方向の照明に対する一次光源の発光光量の利用効率を高めることができる。また、入射端面近傍の輝度ムラの発生が防止されることから、額縁部分を小さくし、より大画面・高品質・低消費電力な液晶表示装置を提供することができる。
なお、光偏向素子6の出光面62上に、光拡散素子7を隣接配置することができる。この光拡散素子7により、画像表示の品位低下の原因となるぎらつきや輝度斑などを抑止し、画像表示の品質を向上させることができる。光拡散素子7は、光拡散材を混入したシート状のものとすることができ、光偏向素子6の出光面62側にて該光偏向素子6に接合などにより一体化させてもよいし、光偏向素子6上に載置してもよい。光偏向素子6上に載置する場合には、光偏向素子6とのスティッキング防止のために、光拡散素子の光偏向素子6と対向する側の面(光入射側の面)に凹凸構造を付与することが好ましい。更に、光拡散素子7の光出射側の面にも、その上に配置される液晶表示素子との間でのスティッキング防止のために、凹凸構造を付与することが好ましい。この凹凸構造は、十点平均粗さが好ましくは0.7°以上、更に好ましくは1.0°以上、より好ましくは1.5°以上となるような構造とすることができる。
上記の説明により、本発明の実施形態について詳細な説明を行ったが、本発明は上述の説明に限定されるものではなく、種々の変更が加えられても構わない。
例えば、本発明の実施形態では導光体の裏面に、レンズ列が設けられ、その先端に凸状構造が設けられる構成について説明したが、導光体の光出射面にレンズ列が設けられ、凸状構造のみが裏面に設けられる構成であっても構わない。さらに、導光体の光出射面の光入射端面近傍に、光出射面のその他の部分とは異なる形状のレンズ列が併設されても構わない。
以下、実施例及び比較例によって本発明を説明する。
[実施例1]
鏡面仕上げをした有効面積71mm(X方向寸法)×116mm(Y方向寸法)、厚さ3mmのステンレススチール板を型素材として用い、ガラスビーズ(ポッターズバロティーニ社製J220)をブラスト粒子として用いてブラスト処理を行った。ガラスビーズは、20g/分の量を、320mmの高さから、光入射端面に近い側から遠い側へと5mmピッチで帯状に複数回にわたって噴射し、それぞれの帯につき速度を20m/分から4m/分に変化させ、圧力は0.3MPaで操作させることで、平均傾斜角2.3度から2.7度のグラデーションを形成した。これにより、光出射面を転写形成するための形状転写面を有する第1の型部材を得た。
一方、鏡面仕上げをした有効面積71mm(X方向寸法)×116mm(Y方向寸法)、厚さ30mmのスタバックス型素材を用い、その表面に、第4のレンズ列44aを形成してなるレンズ列形成面からなる導光体裏面44を転写形成するための形状転写面を切削加工により形成し、第2の型部材を得た。レンズ列形成面のレンズ列は、先端がR形状のプリズム列からなり、頂角90°、頂部先端曲率半径R30μm、高さ12μmであった。また、プリズム列の延びる方向は、上記型素材の長辺と垂直の方向(X方向)になるようにした。
また、鏡面仕上げをした有効面積116mm(Y方向寸法)×0.7mm(Z方向寸法)、厚さ17mmの別のスタバックス型素材を用い、図2に示すような第1のレンズ列41aと第2のレンズ列41bとを形成してなる光入射端面を転写するための形状を転写面に切削加工し、第3の型部材を得た。第1のレンズ列41aの形状は、断面形状の曲率半径が51μm、高さが12.1μm、配列ピッチが196.5μm、傾斜角度が20度であった。また、第2のレンズ列41bの形状は、断面形状の曲率半径が130μm、高さが8.8μm、配列ピッチが194.8μm、傾斜角度が10度であった。
上記3つの成形用型部材を用いて、透明アクリル樹脂組成物を射出成形することにより、短辺71mm、長辺116mmの長方形で、厚みが0.7mmの略矩形であり、一方の面(光出射面43)が粗面からなり、他方の面(裏面44)が第4のレンズ列44aを有するレンズ列形成面からなり、光入射端面に第1のレンズ列41aおよび第2のレンズ列41bとを有する透明アクリル樹脂製の導光体3を得た。
導光体の光入射端面41に対向するようにして、該光入射端面の長辺に沿って等間隔で14個のLED(豊田合成社製、E1S62−YWOS7−07)を配置し、更にリフレクタ10を配置した。また、導光体の裏面44に対向するようにして光反射素子8として光反射素子(東レ社製E6SR)を配置し、光出射面43に対向するようにして光偏向素子6として頂角65°でピッチ29μmのプリズム列が多数並列に形成された厚さ155μmのプリズムシート(三菱レイヨン社製M168YTC3)を、そのプリズム列形成面が光出射面43に対向するように配置し、図1及び図2に示したような面光源装置を作製した。
得られた面光源装置を点灯し、光入射端面からX方向に2mmの場所において、Y方向に連続的に輝度を測定した。その結果の左半分を図10の下側のグラフの左半分に示す。図10において右側のグラフは、Y方向に関する導光体の中央位置においてX方向に連続的に測定した輝度を示す。
[実施例2]
鏡面仕上げをした有効面積116mm(Y方向寸法)×0.7mm(Z方向寸法)、厚さ17mmのスタバックス型素材を用い、図2に示すような第1のレンズ列41aと第2のレンズ列41bとを形成してなる光入射端面を転写するための形状を転写面に切削加工し、第3の型部材を得た。第1のレンズ列41aの形状を、断面形状の曲率半径が130μm、高さが8.8μm、配列ピッチが95μmとし、隣接する第1のレンズ列41a同士の間に間隔が無い形状とした。第2のレンズ列41bの形状を、断面形状の曲率半径が130μm、高さが8.8μm、配列ピッチが194.8μm、傾斜角度が10度とした。それ以外は実施例1と同様にして、面光源装置を作製した。
得られた面光源装置を点灯し、実施例1と同様にして輝度を測定した。その結果の右半分を図10の下側のグラフの右半分に示す。
[比較例1]
光入射端面に第2のレンズ列を形成しなかった以外は実施例1と同様にして、面光源装置を作製した。
得られた面光源装置を点灯し、実施例1と同様にして輝度を測定した。その結果の左半分を図11の下側のグラフの左半分に示す。図11において右側のグラフは、Y方向に関する導光体の中央位置においてX方向に連続的に測定した輝度を示す。
[比較例2]
光入射端面に第2のレンズ列を形成しなかった以外は実施例2と同様にして、面光源装置を作製した。
得られた面光源装置を点灯し、実施例2と同様にして輝度を測定した。その結果の右半分を図11の下側のグラフの右半分に示す。
図10及び図11から明らかなように、第2のレンズ列41bが形成されず第1のレンズ列41aのみが形成された光入射端面をもつ導光体を用いた比較例1および2においては光入射端面近傍において輝度ムラが目立っているが、第1のレンズ列41a及び第2のレンズ列41bの双方が形成された光入射端面をもつ導光体を用いた本発明実施例1および2においては光入射端面近傍において輝度ムラは目立たなかった。
2 一次光源
4 導光体
41 光入射端面
41a 第1のレンズ列
41b 第2のレンズ列
42 反対端面
43 光出射面
43a 粗面
43b 第3のレンズ列
44 裏面
44a 第4のレンズ列
45 凸状構造
45a 第1の領域
45b 第2の領域
6 光偏向素子
61 入光面
61a プリズム列
62 出光面
7 光拡散素子
8 光反射素子
10 リフレクタ

Claims (8)

  1. 略点状の一次光源からの光が入射する光入射端面と光が出射する光出射面とを有する矩形状の面光源装置用導光体において、
    前記光入射端面は、少なくとも一部の領域に、前記光出射面からその反対側の裏面に向かう方向に延びて互いに並列に配列された複数の第1のレンズ列と、前記光入射端面の長手方向に沿った方向に延びて互いに並列に配列された複数の第2のレンズ列とを有し、前記第1のレンズ列の配列ピッチは、前記第1のレンズ列の幅よりも大きいことを特徴とする面光源装置用導光体。
  2. 前記第1のレンズ列および前記第2のレンズ列のそれぞれは、前記第1のレンズ列および前記第2のレンズ列のそれぞれが延びる方向に垂直な断面が円弧形状をなすことを特徴とする、請求項1に記載の面光源装置用導光体。
  3. 前記第1のレンズ列は、前記第1のレンズ列の延びる方向に垂直な断面における傾斜角度が5度以上45度以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載の面光源装置用導光体。
  4. 前記第2のレンズ列は、前記第2のレンズ列の延びる方向に垂直な断面における傾斜角度が5度以上20度以下であることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の面光源装置用導光体。
  5. 前記第2のレンズ列の配列ピッチは、前記第2のレンズ列の幅よりも大きいことを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の面光源装置用導光体。
  6. 前記第1のレンズ列の配列ピッチは、前記第2のレンズ列の配列ピッチよりも小さいことを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の面光源装置用導光体。
  7. 前記第1のレンズ列の配列ピッチと前記第1のレンズ列の幅との比率は1〜8であり、前記第2のレンズ列の配列ピッチと前記第2のレンズ列の幅との比率は1〜4であることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の面光源装置用導光体。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の面光源装置用導光体と、前記光入射端面に隣接して前記光入射端面の長手方向に沿った方向に複数配列された略点状の一次光源と、を備える面光源装置であって、
    前記第1のレンズ列は、前記光入射端面の前記一次光源と対向する領域に設けられていることを特徴とする面光源装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015025065A (ja) * 2013-07-26 2015-02-05 三菱レイヨン株式会社 (メタ)アクリル重合体組成物及びその製造方法、導光体予備成形物、積層導光体予備成形物、導光体並びに積層導光体
CN109791691A (zh) * 2016-12-15 2019-05-21 欧姆龙株式会社 条纹状区域检测装置、条纹状区域检测方法、程序

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