JP2012037824A - 二成分現像剤の充填方法、及び、二成分現像剤収容製品 - Google Patents

二成分現像剤の充填方法、及び、二成分現像剤収容製品 Download PDF

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Abstract

【課題】現像剤収容容器内に二成分現像剤を保管する間、トナーとキャリアの接触を極力回避することで、両者間での電荷移動による帯電性の低下やスペントトナーの発生を防ぐ二成分現像剤の充填方法を提供する。
【解決手段】現像剤収容容器内にトナー領域とキャリア領域を区分させた積層状態を形成する様に二成分現像剤を充填する二成分現像剤の充填方法。
【選択図】図7

Description

本発明は、電子写真方式の画像形成装置に使用される少なくともトナーとキャリアより構成される二成分現像剤を現像剤収容容器に充填する二成分現像剤の充填方法と、当該充填方法により二成分現像剤を充填してなる二成分現像剤収容製品に関する。
電子写真方式の画像形成技術の分野では、デジタル処理技術や半導体レーザ露光技術等の進展により、画像書き込み密度が1200dpi(dpi;1インチ(2.54cm)あたりのドット数)レベルの微細な画像形成も可能にしている。そして、この様な微細ドット画像形成の実現により、精細で解像度の高い画像が求められる市場への電子写真画像の展開が可能になっている。
具体的には、たとえば、オンデマンド印刷と呼ばれる印刷市場への展開が挙げられ、従来の印刷方式では必須の工程だった版起こしをせずに、連続のプリント作製を短時間で行える様にしている。この様な高速の連続プリントを行う場合、キャリアによりトナー帯電を迅速に行える二成分現像方式の画像形成が有利である。
二成分現像方式の画像形成では、現像装置と呼ばれる装置に収容されたキャリア表面でトナーが摩擦帯電され、所定レベルに帯電したトナーが像担持体に供給されて静電潜像の現像が行われる。現像装置内で行われるこのキャリア表面でのトナーの摩擦帯電は、同じキャリアを長期にわたり繰り返し使用していると、次第にキャリアの帯電性能が低下していくことになる。すなわち、同じキャリアを繰り返し使用すると、キャリア表面に設けられている樹脂層の摩耗や剥離、あるいはトナー構成成分のキャリア表面への固着が発生して、キャリアの帯電能力を次第に低下させていく。その結果、キャリアは所定の摩擦帯電をトナーに行えなくなり、感光体に所定量のトナーが供給されず画像濃度低下等の現像不良を発生させることになる。
この問題を解消するために、現像により消費された分のトナーといっしょに新しいキャリアも補充し、現像装置内のキャリアを少しずつ入れ換えてキャリアの帯電付与性能を維持する「オートリファイニング現像方式」と呼ばれる現像剤の補充方法が採られている。「オートリファイニング現像」は「トリクル現像」とも呼ばれ、たとえば添加量を変えたり電気抵抗を規定する等の対応を施したキャリアを供給して、現像装置内における現像剤の帯電性能を所定レベルに維持している(たとえば、特許文献1、2参照)。
たとえば、特許文献1は補充用現像剤のキャリア濃度を特定範囲にするとともに現像装置内のキャリアと新しいキャリアの抵抗差を規定することにより、現像剤の性能の安定に維持しようと試みられたものである。また、特許文献2は抵抗値の異なるキャリアを複数種類用いて電気特性の異なる補充用現像剤を調製し、これらを1つの現像剤容器に区分して収容し、トナー補給時期に応じて抵抗値の異なるキャリアを供給することで現像剤の性能を維持するものである。
この様に、「オートリファイニング現像」では、トナー補給と同時に新しいキャリアも供給されるので、現像装置内においてキャリアは所定レベルの帯電付与性能を常に発現し、作成プリント物の画像品質を長期にわたり安定に維持することを可能にしている。
特許第3777778号公報 特開2004−29306号公報
前述した様に、オートリファイニング現像では、トナーとともにキャリアも現像装置に供給されるものであるが、現像剤収容容器内に収容されている補給用の二成分現像剤は、現像装置に供給されるまでの間、ずっと静置された状態で保管されることが多い。ところで、トナーとキャリアを混合させた状態で長期間静置しておくと、キャリアとトナーの接触個所で電荷の移動が発生し、現像剤の帯電量が初期に比べて低くなる傾向がみられた。また、トナーとキャリアを混合させた状態で輸送すると、振動等の影響を受けてトナーがキャリア表面に固着するトナースペントを発生させることがあった。この様に、補給用の二成分現像剤は、現像装置へ供給するときにはじめてトナーとキャリアを混合させ、それまでの間は接触を避けるためにトナーとキャリアを分けて保管しておくことが望ましいものと考えられていた。
トナーとキャリアを分けて保存し、現像装置へ供給するときに混合する方法を採ると、トナーとキャリアは各々別々の容器に充填、保管することになるが、現像装置に供給する際、トナー供給手段とキャリア供給手段がそれぞれ必要になる。また、現像装置内に供給するとき、トナーとキャリアを所定の比率にして供給する必要があり、これらを正確に計量する手段も必要になる。そして、これら手段の装置への設置は、画像形成装置の部品点数増加や構造の複雑化を招くことになり、コスト面やメンテナンス面に影響を与えた。
この様な経緯から、オートリファイニング方式で現像剤を補給する画像形成装置では、トナーとキャリアを混合した現像剤を補給するものが主流で、長期間の接触による現像剤の帯電量低下やトナースペントによる画像不良の発生は避けられなかった。そして、容器内でトナーとキャリアをあまり接触させない様に保管し、現像装置に供給するときにはじめてトナーとキャリアを正確な比率に混合し、これを供給することを可能にする技術が求められていた。
本発明は、現像剤収容容器内でトナーとキャリアがみだりに接触しない状態を形成し、かつ、現像装置に供給するときはトナーとキャリアが所定比率で正確に供給される様に現像剤を容器に充填する現像剤の充填方法を提供することを目的とするものである。具体的には、現像剤収容容器内にトナーとキャリアを分離して保管することにより、トナーとキャリアの長期にわたる接触を極力回避して、両者間での電荷移動による帯電性の低下を防ぐ現像剤の充填方法を提供することを目的とする。
また、トナーとキャリアが接触する機会を極力なくし、たとえば現像剤収容容器を輸送中に衝撃等を受けても、キャリア表面にトナーを固着させず、トナースペントによるキャリアの帯電付与性能低下を起こさない現像剤の充填方法を提供することを目的とする。さらに、トナーとキャリアを現像装置に所定比率で供給できる様に、収容容器内にトナーとキャリアを規則的に収容させる現像剤の充填方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題が以下に記載のいずれかの構成により解消されるものであることを見出した。すなわち、請求項1に記載の発明は、
『少なくともトナーとキャリアを含有する二成分現像剤を現像剤収容容器内に充填する二成分現像剤の充填方法であって、
前記現像剤収容容器内に、前記トナーの領域と前記キャリアの領域が区分されている積層状態を形成する様に、前記二成分現像剤を充填するものであることを特徴とする二成分現像剤の充填方法。』というものである。
請求項2に記載の発明は、
『前記二成分現像剤のキャリア濃度が5質量%以上30質量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の二成分現像剤の充填方法。』というものである。
請求項3に記載の発明は、
『前記現像剤収容容器は、画像形成装置に装着した状態の下で前記画像形成装置を構成する現像装置へ収容している前記二成分現像剤を供給するものであり、
前記トナーの領域と前記キャリアの領域が、
前記現像剤収容容器を前記画像形成装置に装着した状態にして、前記現像装置へ前記二成分現像剤を供給するときに生ずる前記現像剤収容容器内での前記二成分現像剤の搬送方向に対し、
平行方向に形成される様に前記二成分現像剤を充填することを特徴とする請求項1または2に記載の二成分現像剤の充填方法。』というものである。
請求項4に記載の発明は、
『前記二成分現像剤の現像剤収容容器内への充填は、
磁石を存在させた状態の下で、トナーとキャリアの現像剤収容容器内への充填を行うものであり、
少なくとも、
前記現像剤収容容器の外壁面に沿って磁石を配置する工程と、
前記磁石を配置させた状態の下でキャリアを前記現像剤収容容器内に充填する工程と、
前記磁石を配置させた状態の下でトナーを前記現像剤収容容器内に充填する工程を有するものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の二成分現像剤の充填方法。』というものである。
請求項5に記載の発明は、
『前記磁石を配置させた状態の下でトナーを前記現像剤収容容器内に充填する工程は、キャリアが充填されている前記現像剤収容容器内にトナーを充填するものであることを特徴とする請求項4に記載の二成分現像剤の充填方法。』というものである。
請求項6に記載の発明は、
『前記二成分現像剤の現像剤収容容器への充填は、少なくとも、
円筒形状の前記現像剤収容容器へ、トナーの領域とキャリアの領域を形成する様に、前記二成分現像剤を充填する工程と、
前記現像剤収容容器の外壁面のうち、前記キャリアの領域が存在する個所に磁石を配置する工程と、
二成分現像剤を充填した前記現像剤収容容器を回転させるとともに、回転している前記円筒形状の現像剤収容容器の長手方向に沿って前記磁石を移動させる工程を有するものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の二成分現像剤の充填方法。』というものである。
請求項7に記載の発明は、
『前記現像剤収容容器は、画像形成装置に装着した状態の下で前記画像形成装置を構成する現像装置へ収容している前記二成分現像剤を供給するものであり、
前記トナーの領域と前記キャリアの領域が、
前記現像剤収容容器を前記画像形成装置に装着した状態にして、前記現像装置へ前記二成分現像剤を供給するときに生ずる前記現像剤収容容器内での前記二成分現像剤の搬送方向に対し、
垂直方向に形成される様に前記二成分現像剤を充填することを特徴とする請求項1または2に記載の二成分現像剤の充填方法。』というものである。
請求項8に記載の発明は、
『前記トナーの充填と前記キャリアの充填を交互に行って、前記二成分現像剤を前記現像剤収容容器内に充填することを特徴とする請求項7に記載の二成分現像剤の充填方法。』というものである。
請求項9に記載の発明は、
『少なくともトナーとキャリアを含有する二成分現像剤が現像剤収容容器内に充填されてなる二成分現像剤収容製品であって、
前記二成分現像剤収容製品は、
請求項1〜8のいずれか1項に記載の二成分現像剤の充填方法を用いて前記現像剤収容容器に前記二成分現像剤を充填したものであり、
前記現像剤収容容器に収容されている二成分現像剤が、トナーの領域とキャリアの領域に区分された積層状態を形成して充填されているものであることを特徴とする二成分現像剤収容製品。』というものである。
なお、本発明でいう「二成分現像剤収容製品」とは、少なくともトナーとキャリアより構成される二成分現像剤を、たとえば図1に示す様な現像剤収容容器と呼ばれる容器に充填して、市場での流通等が実施可能な形態になっているものを意味するものである。すなわち、収容されている現像剤に湿度等の外部環境因子の影響が加わりにくく生産者による任意期間の品質保証付与が可能な形態を有し、公知の輸送機関や倉庫を用いた物流に供することが可能な形態を有するものである。また、消費者が当該容器のまま画像形成装置に装填して、この状態で収容されている現像剤を画像形成装置に供給することが可能な形態を有するものでもある。
請求項10に記載の発明は、
『前記二成分現像剤収容製品を構成する現像剤収容容器は、前記二成分現像剤を収容する部位が円筒形状を有するものであることを特徴とする請求項9に記載の二成分現像剤収容製品。』というものである。
請求項11に記載の発明は、
『前記二成分現像剤収容製品は、
前記現像剤収容容器を構成する容器本体を回転させ、該回転により該容器本体に収容されている前記二成分現像剤を搬送させ、前記画像形成装置へ該二成分現像剤を供給するものであることを特徴とする請求項9または10に記載の二成分現像剤収容製品。』というものである。
請求項12に記載の発明は、
『前記二成分現像剤収容製品に収容されている前記二成分現像剤のキャリア濃度が5質量%以上30質量%以下であることを特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載の二成分現像剤収容製品。』というものである。
請求項13に記載の発明は、
『前記二成分現像剤収容製品に収容されている前記二成分現像剤で形成される積層状態が、
前記二成分現像剤収容製品を前記画像形成装置に装着した状態にして、前記画像形成装置を構成する現像装置へ前記二成分現像剤を供給するときに生ずる前記二成分現像剤収容製品内での前記二成分現像剤の搬送方向に対し、
平行方向に形成されているものであることを特徴とする請求項9〜12のいずれか1項に記載の二成分現像剤収容製品。』というものである。
請求項14に記載の発明は、
『前記二成分現像剤収容製品に収容されている前記二成分現像剤で形成される積層状態が、
前記キャリアの領域が螺旋形状を有するものであることを特徴とする請求項9〜13のいずれか1項に記載の二成分現像剤収容製品。』というものである。
請求項15に記載の発明は、
『前記二成分現像剤収容製品に収容されている前記二成分現像剤で形成される積層状態が、
前記二成分現像剤収容製品を前記画像形成装置に装着した状態にして、前記画像形成装置を構成する現像装置へ前記二成分現像剤を供給するときに生ずる前記二成分現像剤収容製品内での前記二成分現像剤の搬送方向に対し、
垂直方向に形成されているものであることを特徴とする請求項9〜12のいずれか1項に記載の二成分現像剤収容製品。』というものである。
本発明では、補給用の二成分現像剤を現像剤収容容器へ充填する際、トナーとキャリアが積層状態を形成する様に充填することにより、容器内に収容されたトナーとキャリアが現像装置内に供給されるまでの間、これらを分離させた状態で保管できる様にした。その結果、トナーとキャリアの接触が最小限に抑えられ、劣化による補給用現像剤の帯電量低下やスペントトナーの発生が抑制されて、画像形成時にトナーに対して所定レベルの帯電を安定して行うことが可能になった。また、トナーとキャリアを積層させて充填することで、現像剤収容容器内に二成分現像剤を高い充填率で収容することを可能にし、さらに、容器内でのキャリア濃度のばらつきを解消することも可能にした。
この様に、本発明では、二成分現像剤をトナー領域とキャリア領域からなる積層状態にして充填するので、補給用の二成分現像剤の品質を現像装置に供給する直前まで安定維持することを可能にしている。すなわち、現像装置内へ供給する直前までトナーとキャリアを分離保管し、現像装置内に供給したときにはじめてトナーとキャリアを均一混合させるので、現像装置内で所定レベルの帯電付与性能を長期にわたり安定維持できる。その結果、所定画質のプリント作成が長期にわたり安定して行える。
また、現像装置内で安定した帯電付与性能を長期にわたり維持できるので、現像装置内における二成分現像剤の劣化が抑制され、供給された現像剤が無駄なく画像形成に使用されて資源の有効利用の側面からも寄与している。特に、本発明は画像形成に消費された分のトナーといっしょに新しいキャリアも画像形成装置に補給して画像形成に使用する現像剤の品質を維持する「オートリファイニング現像方式」の画像形成装置に使用する補充用現像剤の提供に好ましいものである。
また、トナー領域とキャリア領域の積層状態を形成して充填することにより、二成分現像剤が高い充填率で収容されるので、収容容器へ多量に充填することで得られるメリットも得られる。具体的には、現像剤収容製品の配送回数の低減化が実現されることで、物流面におけるコストやエネルギー消費量の低減化に加え、ユーザサイドでの1ページ当たりのプリントコストやエネルギー消費量の低減化にも寄与する。
さらに、現像剤を充填するときに現像剤へ大きな負荷を与えずに高い充填率で容器へ収容することができるので、このことも現像装置内における現像剤の帯電付与性能の長期安定化に寄与しているものと考えられる。
補充用現像剤の収容が可能な現像剤収容容器の外観斜視図である。 容器外周への磁石配置と当該磁石配置により形成されるトナーとキャリアの積層状態の関係を示す模式図である。 キャリア充填を行う横引き型のスクリューコンベアの概略図である。 トナー充填を行うオーガ型充填装置の概略図である。 オートリファイニング現像方式の現像装置の一例を示す概要図である。 オートリファイニング現像方式の現像装置を搭載した画像形成装置の一例を示す模式図である。 実施例で作製した試料の現像剤充填状態を示す模式図である。 実施例でトナーの帯電量測定に使用した帯電量測定装置の概略図である。
本発明は、画像形成により消費されたトナーといっしょに新しいキャリアも供給することにより現像剤の帯電性能を維持するオートリファイニング現像方式に使用される補充用の二成分現像剤を現像剤収容容器へ充填する際の現像剤充填方法に関する。
本発明者は、オートリファイニング現像方式対応の画像形成装置では、補充用現像剤を現像装置内に補給すると、補給した現像剤と古い現像剤を均一に混合させるため、現像装置内で十分な撹拌が行われていることに着目した。すなわち、補給用の二成分現像剤は現像装置内で均一に混合されるので、補給用の二成分現像剤は、トナーとキャリアを均一に混合させた状態で現像剤収容容器に収容しておく必要がないことに気づいたのである。
本発明者は、現像装置に供給されるまでの間、現像剤収容容器内でトナーとキャリアの接触が極力回避された状態にしておくことが二成分現像剤の性能を長期間安定維持させるものと考えた。そして、検討を重ねた末、現像剤収容容器内でトナーとキャリアが積層状態になって収容される二成分現像剤の充填技術を見出したのである。
以下、本発明について詳細に説明する。最初に、本発明に係る二成分現像剤の充填方法を用いて、トナーとキャリアを分離させた形態(積層状態)にして現像剤を収容することが可能な現像剤収容容器について図1を用いて説明する。図1(a)は、本発明に係る現像剤の充填方法を用いて、補充用の現像剤を収容することが可能な現像剤収容容器の一形態で、その外観を示すものである。
補充用の現像剤の収容が可能な現像剤収容容器Bは、円筒形状の容器本体B10とキャップB20とを有する。容器本体B10は、ブロー成形等により作製される円筒形状の中空樹脂部材で本発明でいう二成分現像剤を収容する部位で、外周に螺旋状の突起B11が設けられている。
また、キャップB20は、インジェクション成形等により作製される樹脂製の部材で、容器本体B10に収容されている現像剤を封止するとともに、容器本体B10より排出された現像剤を画像形成装置の現像装置へ供給するものである。
現像剤収容容器Bは、図示しない画像形成装置(図示せず)に装着され、画像形成装置の現像装置に収容されている現像剤を供給するものである。収容した現像剤の現像装置への供給は、画像形成装置に設けられている駆動手段により容器本体B10が回転し、回転の作用で収容している現像剤を搬送させることにより行われる。すなわち、図1において、現像剤収容容器Bでは、先ず、画像形成装置に設けられている駆動手段により容器本体10が図に示すW1の方向に回転させられる。
容器本体B10のW1方向への回転により、容器本体B10内に収容されている現像剤は、螺旋状の突起B11より推進作用を受けて矢印Hの方向、すなわち、キャップB20の方向に搬送される。そして、キャップB20の図示しない排出口より画像形成装置の現像装置に排出、供給される。容器本体B10が回転して、収容されている現像剤が矢印Hの方向に搬送されている間、キャップB20は静止している。この様に、容器本体B10を回転させて現像剤収容容器Bに収容されている現像剤を搬送させることにより現像装置への現像剤の供給が行われる。
なお、図示していないがキャップB20は、キャップB20を容器本体B10へ係止させる部位を有しており、当該部位を動かして係止を解除した状態にして容器本体B10を矢印a方向に引くと、キャップB20を容器本体B10より取り外せる。また、キャップB20を図示しない容器本体10Bの開口部に接触させ、この状態でキャップB20を矢印aの方向に押すと、キャップB20を容器本体B10に装着させることができる。
なお、図1の現像剤収容容器は、容器本体B10の図示しない開口部にシール部材を設け、容器本体B10とキャップB20との間隙をシールすることにより、容器本体B10に収容されている現像剤の漏洩を確実に防止することができる。
次に、本発明で行われる二成分現像剤の現像剤収容容器への充填方法について説明する。本発明では、少なくともトナーとキャリアを含有する二成分現像剤を現像剤収容容器に充填するとき、当該現像剤収容容器内に、トナーの領域とキャリアの領域が区分されている積層状態を形成する様に、二成分現像剤を充填するものである。
本発明者は、現像剤収容容器内の補給用現像剤が現像装置に供給されるまでの間、ずっと静置保管されていることに着目し、現像装置内に供給されるまでの保管期間中にキャリアとトナーの接触個所での電荷の移動をできるだけ起こさない様にしようと考えた。そして、このことを1つの現像剤収容容器にトナーとキャリアを収容させた状態の下で実現させようと考え、検討を重ねた末、本発明を見出したのである。
本発明者は、1つの現像剤収容容器内でトナーとキャリアの積層状態を形成して保管することにより、容器内でのトナーとキャリアの接触面の形成が極力回避され、両者間での電荷移動による帯電性低下を防止することを可能に見出したのである。この様に、現像剤収容容器内でトナーとキャリアの独立した領域を形成することにより、保管状態では両者は簡単に混ざることがないので、接触による帯電量低下が抑制され、かつ、スペントトナーの抑制にも効果を奏することを見出した。
本発明者は、現像剤収容容器内にトナーとキャリアを積層させた状態で保管すると、この積層状態が容易に混合しないものであることを見出した。これは、トナー粒子が数μmとキャリア粒子の粒径に比べて非常に小さなものであり、かつ、高い充填率で現像剤が収容されているため、トナー粒子間のすき間にキャリア粒子が容易に入り込めない状態が形成されていることによるものと考えられる。この様に、現像剤収容容器内に形成されたトナーとキャリアの積層状態は、輸送時に発生する衝撃程度の外力では壊れるものではなく、トナーとキャリアが容易に混合しない状態を形成しているものと考えられる。したがって、二成分現像剤を充填した現像剤収容容器に多少の衝撃が加わっても、トナーとキャリアは混合せず、キャリア表面へのトナーの固着が回避され、現像剤の品質を安定に維持することに寄与しているものと考えられる。
なお、本発明でいう積層状態を形成するトナー領域とは、当該領域におけるトナー含有量が1cmあたり99質量%以上の領域をいうもので、キャリア領域とは、当該領域におけるキャリア含有量が1cmあたり95質量%以上の領域をいうものである。そして、前述のトナー領域とキャリア領域に該当しないトナー含有量及びキャリア含有量の領域を境界層とする。
また、現像剤収容容器内に収容された二成分現像剤が、トナー領域とキャリア領域を形成していることを確認する方法としては、たとえば、現像剤収容容器をX線撮影する方法が有効である。すなわち、磁性体であるキャリアの領域がX線により鮮明に撮像されるので、現像剤収容容器内におけるトナーとキャリアの分布状態の確認が行える。
現像剤収容容器内の現像剤を現像装置内に供給するとき、トナーとキャリアを所定の比率にして現像装置内へ供給する必要があるが、本発明では現像剤収容容器内のトナー領域とキャリア領域をこの所定比率に対応させる様に形成することが可能である。現像装置内へトナーとキャリアを所定比率で供給できる様にトナーとキャリアの積層状態を形成する方法には、たとえば、磁石を存在させた状態下でトナーとキャリアの充填を行う方法や、トナーの充填とキャリアの充填を交互に行う方法等がある。
現像剤収容容器内に収容した二成分現像剤のトナー領域とキャリア領域により形成される積層状態についてさらに説明する。たとえば、図1に示す現像剤収容容器Bは、前述した様に、画像形成装置に装着させた状態の下で二成分現像剤を充填した容器本体B10を回転させ、回転の作用で収容している二成分現像剤を搬送させて当該二成分現像剤を現像装置に供給するものである。すなわち、本発明でいう現像剤収容容器は画像形成装置に装着された状態の下で現像装置へ収容した現像剤を供給するものである。
この様な現像剤収容容器に現像剤を充填する際、本発明では画像形成装置に装着した状態で容器本体を回転させたときに生ずる現像剤の搬送方向に対して平行方向にトナー領域とキャリア領域の積層状態が形成される様、現像剤を充填することが好ましい。すなわち、容器を画像形成装置に装填した状態で回転させたときに生ずる二成分現像剤の搬送方向に対して、積層状態のトナー領域とキャリア領域が平行になる様に充填されることにより、常に一定比率のトナーとキャリアを現像装置へ供給できるので好ましい。また、充填した二成分現像剤は現像装置へ供給される直前までトナーの領域とキャリアの領域からなる積層状態を維持しているので、保管時に二成分現像剤の帯電量低下やトナースペント発生を防止することができることからも好ましいものである。
なお、ここでいう「平行方向」とは、現像剤が収容された現像剤収容容器を画像形成装置に装填したときの容器内のトナー領域とキャリア領域の積層構造が、収容した現像剤の搬送方向に対してほぼ平行方向になることを意味するものである。したがって、トナー領域とキャリア領域の積層構造が、画像形成装置に装填した状態で生ずる二成分現像剤の搬送方向に対して多少斜めに形成されている様なケースも含むものとする。すなわち、二成分現像剤の搬送方向に対して厳密な意味での平行方向、つまり、画像形成装置に装填した状態の容器内で生ずる二成分現像剤の搬送方向に対し、トナー領域とキャリア領域が180°になっているものに限定することを意味するものではない。
また、本発明では、現像剤収容容器に二成分現像剤を充填するとき、キャリア濃度が5質量%以上30質量%以下となる様に二成分現像剤を充填することが好ましい。すなわち、キャリア濃度が上記範囲のとき、現像剤収容容器内ではトナーと接触するキャリア量が相対的に低く抑えられた状態が形成され、帯電量低下やスペントトナー発生といった現像剤の劣化による影響が画像形成へ及ばなくなるので好ましいと考えられる。
また、当該現像剤が供給された現像装置内は、新しいキャリアと古いキャリアとが混在する状態になるが、キャリア濃度が上記範囲のときは新しいキャリアと古いキャリアが混在していても両キャリアの帯電付与性能の差が画像形成には及ばないものと考えられる。したがって、新しいキャリアと古いキャリアが混在する状態におかれても、所定レベルの画質を有する画像形成を安定して行えるので好ましいものと考えられる。
特に、オートリファイニング現像方式対応の画像形成装置では、古いキャリアを選択して新しいキャリアに入れ換えることはできないので、補充用現像剤のキャリア濃度を5質量%以上30質量%以下とすることで、安定した画像形成が行えるので好ましい。なお、本発明ではキャリア濃度を15質量%前後にすることが特に好ましい。
ここで、前述の磁石を存在させた状態下でトナーとキャリアを充填する方法について説明する。この充填方法では、先ず、容器の外周に磁石を配置させておき、この状態の下でキャリアの充填を行う。この様に、容器外周に磁石を配置した状態の下でキャリアを充填すると、キャリアは磁力の作用を受けて容器内の特定個所に局所的に充填されることになる。続いて、容器外周に磁石を配置した状態の下で今度はトナーを容器内に充填する。この状態でトナーを充填すると、容器内に先に充填されたキャリアは磁力の作用で固定されており、新たに充填されるトナーはキャリアが存在していない領域に充填される。
この様に、磁石の作用によりキャリアを固定させた状態でトナーを充填するので、先に充填されたキャリアはトナーと接触しても動かず、トナーとキャリアが混合せずに各々独立した領域を形成する様に充填が行われる。そして、現像剤収容容器内にはトナーの領域とキャリアの領域の積層構造を形成することができる。その結果、当該現像剤収容容器内に収容された二成分現像剤は、現像装置内に供給されるまでの間、トナーとキャリアの接触状態を最小限に留めておくことが可能になる。すなわち、トナーとキャリアとの接触による電荷移動の発生を抑えた状態にするので、現像剤の帯電性低下が極力回避され、所定の帯電性能を維持した二成分現像剤が現像装置に安定して供給されることになる。
また、トナーとキャリアは混ざりにくい状態で保管されているので、キャリア表面へのトナー固着機会も低減され、トナースペントによるキャリアの帯電付与性能低下が起こりにくい二成分現像剤の市場への提供を可能にする。さらに、トナーとキャリアを充填した現像剤収容容器を輸送中に衝撃を受けることがあっても、衝撃による影響を受けにくい二成分現像剤の提供を可能にする。
なお、トナーとキャリアの積層構造を形成しながら充填を行う方法には、上記磁石を配置させて充填を行う方法の他に、たとえば、充填口の形状や大きさ、ホッパ角度等、現像剤の移動方向や供給量を規定する因子を制御して充填を行う方法もある。これらの方法によれば、たとえば、キャリアを充填するとき、ホッパの様な漏斗形状のものを使用して充填を行うと、キャリアは重力方向への落下に加えてホッパ面を伝って移動しながら、充填が行われるので、容器内へキャリアを拡散気味に充填することができる。
したがって、磁石を配置させ、かつ、充填口の形状や大きさ、ホッパ角度等、現像剤の移動方向や供給量を規定する因子を制御して充填を行うと、より精度の高い現像剤の充填が行えるものと考えられる。また、磁石を配置させて充填を行う際、容器の開口部近くに配置した磁石の強度は弱めにし、容器底部に行くほど磁石の強度を強めて配置させると、容器内部へキャリアは移動し易くなるので、容器内にムラのない均一なキャリア領域を形成する上で好ましいものである。
現像剤収容容器の外周に磁石を配置させた状態の下でトナーとキャリアの充填を行う方法を図2を用いて説明する。前述した様に、容器外周に磁石を配置した状態の下でキャリア及びトナーを充填すると、容器内にトナーとキャリアの積層構造を形成しながら充填を行うことができる。図2は、容器本体B10外周への磁石30の配置状態とその配置により容器本体B10内に形成されるキャリアDCとトナーDTの積層状態の関係を模式的に示したものである。
図2では、容器本体B10を簡単に円筒形状で表し、また、容器本体B10内へ現像剤を充填させるための開口部B14を容器本体B10の上縁側に示す。なお、本発明に係る二成分現像剤の充填方法で採られる磁石30の配置状態は図2に示すもののみに限定されるものではない。
たとえば、図2(a)は、円筒形状の容器本体B10の外周に容器本体B10の長手方向と同じ長さを有する2つの磁石30Aと30Bを対向させて配置したものである。この状態でキャリアを充填し、さらにトナーを充填すると、図の右側に示す様に、容器断面の両端にキャリアDCが局所的に充填され、キャリアDCが充填されなかった容器中央より容器外周にかけてトナーDTが充填される。
図2(b)は、円筒形状の容器本体B10の外周に容器本体B10の長手方向と同じ長さを有する円筒形状の磁石30を容器本体B10に対して同心円状に配置したものである。この状態でキャリアを充填し、さらにトナーを充填すると、図の右側に示す様に、容器断面の外周に沿って中抜きされた円筒の様な形状でキャリアCが充填され、容器中央にトナーTが円筒形状に充填される。
図2(c)は、同じ大きさの12個の磁石30A〜30Lを、円筒形状の容器本体B10の長手方向に対して3個ずつ、容器断面に対し直交させる様に4個ずつ配置したものである。この状態でキャリアを充填し、さらにトナーを充填すると、容器外周に沿う12個所にキャリアDCが不連続に充填され、その他の個所にトナーDTが充填される。
なお、前述した様に、現像剤収容容器内にトナー領域とキャリア領域の積層状態を形成しながら充填を行う方法には、充填時におけるトナーとキャリアの移動速度や移動方向、供給量を制御して充填を行う方法もある。たとえば、ホッパの様に漏斗形状のものを使用してキャリアを充填すると、キャリアは重力方向に加えてホッパ面を伝って移動、充填することになるので、容器内にキャリアが拡散気味に充填される。また、容器の開口部B14近くに配置した磁石の強度は弱めにし、容器底部に行くほど磁石の強度を強めて配置させると、容器内の奥深くまでキャリアが入りやすくなるので量にムラのない均一なキャリア領域を形成するのに好ましい。
なお、後述する実施例では、図7(a)の1〜5に、磁石を配置させた状態で充填を行い、トナー領域とキャリア領域の積層状態を、現像剤収容容器を画像形成装置に装着した状態にして画像形成装置を構成する現像装置へ二成分現像剤を供給するときに生ずる現像剤収容容器内での前記二成分現像剤の搬送方向に対し、平行方向に形成した二成分現像剤充填の事例を挙げている。
また、図7(b)の6〜8は、トナー領域とキャリア領域の積層状態を、現像剤収容容器を画像形成装置に装着した状態にして画像形成装置を構成する現像装置へ二成分現像剤を供給するときに生ずる現像剤収容容器内での二成分現像剤の搬送方向に対し、垂直方向に形成した二成分現像剤充填の事例である。図7(b)に示す「トナー領域とキャリア領域の積層状態を容器に収容した二成分現像剤の搬送方向に対して垂直方向に形成した二成分現像剤充填」は、二成分現像剤を充填するときにトナーの充填とキャリアの充填を交互に行うことで形成が可能である。
なお、ここでいう「垂直方向」とは、現像剤が収容された現像剤収容容器を画像形成装置に装填したときの容器内のトナー領域とキャリア領域の積層構造が、収容した現像剤の搬送方向に対してほぼ垂直方向になることを意味するものである。したがって、トナー領域とキャリア領域の積層構造が、画像形成装置に装填した状態で生ずる二成分現像剤の搬送方向に対して多少斜めに形成されている様なケースも含むものとする。すなわち、二成分現像剤の搬送方向に対して厳密な意味での垂直方向、つまり、画像形成装置に装填した状態で生ずる二成分現像剤の搬送方向に対し、トナー領域とキャリア領域が90°になっているものに限定することを意味するものでない。
さらに、図7(d)は、積層状態を形成するキャリア領域が螺旋形状のもので、螺旋形状のキャリア領域は、たとえば、以下の手順により形成が可能である。最初に容器内へキャリアを充填し、続いてトナーを充填することにより、容器内にキャリア領域とトナー領域が形成される。次に、キャリア領域の容器外周に磁石を移動可能に配置し、容器を回転させながら磁石を容器側面や底面に沿って移動させる。磁石の移動に伴って容器内に充填されたキャリアも移動し、キャリア領域が容器壁面に沿って形状のものになっていき、螺旋形状のキャリア領域を形成することができる。
図7(d)に示す螺旋形状のキャリア領域を有する積層状態は、本発明で規定する以下の工程を経ることにより形成が可能である。すなわち、二成分現像剤を現像剤収容容器へ充填する際、少なくとも、下記(1)から(3)の工程、
(1)円筒形状の前記現像剤収容容器へ、トナーの領域とキャリアの領域を形成する様に、前記二成分現像剤を充填する工程
(2)現像剤収容容器の外壁面のうちキャリア領域が存在する個所に磁石を配置する工程
(3)二成分現像剤を充填した現像剤収容容器を回転させるとともに、回転している円筒形状の現像剤収容容器の長手方向に沿って磁石を移動させる工程
を経ることにより形成が可能である。
なお、図7(a)、(b)、(d)では、容器本体上方にすき間Sが形成されているが、本発明では、充填後の容器内にすき間を確保できる様に容器内へ二成分現像剤を充填することが好ましい。すなわち、二成分現像剤を充填した容器本体内にすき間Sを確保しておくことで、容器本体の回転による現像剤のスムーズな搬送と現像装置への確実な供給が行え、所定キャリア濃度の二成分現像剤を現像装置へ確実に供給することができる。また、すき間Sの存在によりトナーとキャリアが適度に撹拌された状態になって現像装置内へ供給され、現像装置内では新しく供給された現像剤と古い現像剤の均一化が迅速に行われて、所定品質の画像形成の確実な実施にも寄与する。
前述した様な本発明で行われる二成分現像剤の充填は、公知の現像剤充填装置を用いて行うことが可能である。すなわち、トナー領域とキャリア領域の積層状態を形成して現像剤収容容器へ現像剤を充填する充填装置としては、たとえば、キャリアの充填にはキャリア搬送用のスクリューコンベアを水平方向に配置させた構造の横引き型と呼ばれる公知の充填装置の使用が可能である。また、トナーの充填にはトナー搬送用のスクリューコンベアを鉛直方向に配置したオーガ型と呼ばれる公知の充填装置の使用が可能である。
図4は、本発明で行われる現像剤収容容器へキャリアを充填することが可能なU型トラフ仕様の横引き型のスクリューコンベアの概略図である。図4のスクリューコンベア充填装置Aは、駆動部A1、キャリア搬送部A2、ホッパA3、キャリア供給部4を有するものである。キャリア搬送部A2は、図に示す様に、端部上方のホッパA3直下にキャリア搬入口A20、キャリア搬入口A20が配置された反対側の端部下方のキャリア供給部4の直上にキャリア排出口A23を有する。また、キャリア搬送部A2の内部には、破線で示す回転軸A21が配置され、当該回転軸A21の外周に実際にキャリアを搬送するスクリューA22が設けられている。
図4に示すスクリューコンベアAは、図示しないコンピュータ等の公知の制御装置を設けることにより、現像剤収容容器Bに所定量のキャリアを自動的に充填することを可能にする。図4のスクリューコンベアAは、コンピュータを作動させると、駆動モータM1が駆動し、駆動によりキャリア搬送部A2内に設けられている回転軸A21とスクリューA22が回転する。これらの回転によりホッパA3よりキャリア搬入口A20より供給されたキャリアCをキャリア排出口A23に向けて搬送する。
キャリア排出口A23よりキャリアの供給を受けるキャリア供給部(バケット)A4には、供給されたキャリアCの量を検知する検知装置A44が設けられている。検知装置A44がバケットA4内に所定量のキャリアCが供給されたことを検知すると、その検知信号に基づき、図示しないコンピュータがキャリア搬送部A2からバケットへのキャリア供給をいったん停止させる。そして、バケットA4に供給された所定量のキャリアCを現像剤収容容器Bに充填する。この様な手順で、現像剤収容容器BへのキャリアCを充填することが可能である。
また、図5は、本発明で行われる現像剤収容容器へトナーを充填することが可能なオーガ型充填装置の概略図である。図5に示すオーガ型充填装置Aは、図示しないコンピュータ等の公知の制御装置を設けることにより、現像剤収容容器Bに所定量のトナーを以下の手順で自動的に充填することを可能にする。すなわち、トナー充填装置Aは、固定台上に立設したコラムスタンド上部に駆動手段を内蔵する駆動部A1が固定されている。駆動部A1は、駆動モータM1、電磁ブレーキEB、電磁クラッチEC、及びプーリP1、P2、P3、P4、ベルトB1、B2等の駆動伝達手段から構成される。
駆動モータM1は電源投入とともに連続回転を開始し、プーリP1,P2、ベルトB1を介して電磁ブレーキEBを駆動させる。電磁ブレーキEBは駆動モータM1の回転を停止させたときの回転慣性を急速に低減させて駆動を急停止させる。
プーリP2と同軸上のプーリP3は、ベルトB2を介してプーリP4に駆動を伝達する。プーリP4の同軸上に設けた電磁クラッチECは、オーガ手段A2の回転軸A21を適時回転させる。
オーガ手段A2の回転軸A21の下部の先端部付近には、スクリューA22が固定され、回転軸A21と一体に回転可能である。
オーガ手段A2の下部は、ホッパA3内に収容されている。ホッパA3は円錐状をなし、その下部は小開口の現像剤供給路A4と接続している。ホッパA3の上部は広口の開口部を形成し、天蓋A31により密閉されている。天蓋A31の一部は、現像剤補給口A32、センサA33が設けられている。センサA33はホッパA3内に収容された現像剤Tの上面を検知する。
ホッパA3内のトナーTは、駆動モータM1の駆動によりオーガ手段A2のスクリューA22の回転により流動化され、後続の現像剤供給路A4に搬送される。この様に、トナー充填装置Aの駆動部A1とオーガ手段A2は、トナーを搬送状態にするものである。
トナー供給路A4は、トナーTを現像剤収容容器Bに供給する排出ノズルとして作用するものである。図5に示す様に、トナー供給路A4は、コラムスタンドに保持されたアーム部材の先端部に保持され、その上部はホッパA3と接続している。ホッパA3内に収容されたトナーTは、トナー供給路A4内のスクリューA22により搬送され、トナー供給路A4の供給管A41を経由して排出開口部A44より排出され、現像剤収容容器B内に充填される。この様な手順で、現像剤収容容器BへトナーTを充填することを可能にしている。
本発明で現像剤収容容器へ充填される二成分現像剤は、上記充填方法の記載から明らかな様に、トナーとキャリアより構成されるものである。ここで、本発明で現像剤収容容器へ充填される二成分現像剤を構成するトナーとキャリアについて説明する。
本発明で使用されるトナーは、少なくとも樹脂と着色剤を含有し、公知の電子写真方式の画像形成に使用されるもので、公知のトナー製造方法を適用することにより作製されるものである。具体的には、混練、粉砕、分級工程を経てトナーを作製するいわゆる粉砕法や、重合性単量体を重合させ、同時に、形状や大きさを制御しながら粒子形成を行ういわゆる重合法によるトナー製造方法を適用することにより作製が可能である。そして、微細なドット画像の忠実な再現が求められるデジタル画像形成に使用される体積基準メディアン径(D50v径)が3μmから9μmの小径トナーを作製する場合は、その製造工程で粒径や形状の制御操作が行える重合法が好ましい。その中でも、乳化重合法や懸濁重合法により予め120nm前後の樹脂微粒子を形成しておき、この樹脂微粒子を凝集させる工程を経てトナー母体粒子を形成するいわゆる「乳化会合法」が好ましい。
乳化会合法によるトナーの作製は、たとえば、以下の様な工程を経て行われる。
(1)樹脂微粒子分散液を作製する工程
(2)加熱温度下で樹脂微粒子分散液中に凝集剤を添加し、所定粒径になるまで樹脂微粒子の融着(会合)を行う工程
(3)会合粒子が形成された分散液へ加熱を継続し、粒子形状を揃えてトナー母体粒子として熟成する工程
(4)加熱を停止してトナー母体粒子を冷却する工程
(5)形成したトナー母体粒子を洗浄する工程
(6)洗浄処理したトナー母体粒子を乾燥する工程
(7)乾燥処理を終えたトナー母体粒子表面に外添剤を添加する工程
なお、上述した体積基準メディアン径(D50v径)とは、体積基準の粒径分布で50%累積のときの粒径(50%径)を現わすものである。トナーの体積基準メディアン径は、製造工程における凝集剤濃度や投入のタイミング、あるいは温度により制御可能である。トナーの体積基準メディアン径(D50v径)は、「マルチサイザー3(ベックマン・コールター社製)」に、データ処理用のコンピュータシステムを接続した装置を用いることにより測定、算出が可能である。
トナーの体積基準メディアン径の測定手順は、トナー0.02gを、界面活性剤溶液20mlで馴染ませた後、超音波分散を1分間行い、トナー分散液を作製する。このトナー分散液を、サンプルスタンド内の「ISOTONII(ベックマン・コールター社製)」の入ったビーカに、測定濃度5〜10%になるまでピペットにて注入し、測定機カウントを2500個に設定して測定する。なお、「マルチサイザー3」のアパチャー径は50μmのものを使用する。また、上記界面活性剤溶液は、トナーの分散を目的として、たとえば、界面活性剤成分を含む中性洗剤を純水で10倍希釈したものが用いられる。
また、本発明で使用される二成分現像剤を構成するキャリアは、芯材(コア)と呼ばれる磁性粒子より構成されるもので、芯材をそのままキャリアとして用いるものの他に、芯材表面を熱可塑性樹脂で被覆した構造の樹脂コートキャリアと呼ばれるものがある。このうち、樹脂コートキャリアは、芯材表面が樹脂で被覆されているので耐久性や摩擦帯電性等の性能が優れたキャリアとして位置付けられている。
キャリアを形成する磁性粒子は、たとえば、鉄、フェライト、マグネタイト等の公知の鉄含有磁性粒子が用いられ、その中でもフェライト粒子もしくはマグネタイト粒子が好ましく用いられる。
キャリアの粒径、すなわち磁性粒子の粒径は、体積平均粒径で15μm〜100μmであり、好ましくは20μm〜80μmのものである。キャリアの体積平均粒径は、たとえば、レーザ回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパティック(SYMPATEC)社製)等の公知の測定装置を用いて測定が可能である。
前述の樹脂コートキャリアに使用される被覆用の樹脂は、特に限定されるものではなく、たとえば、スチレン系樹脂やスチレン−アクリル系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、シリコン系樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ素含有重合体系樹脂等の使用が可能である。
次に、二成分現像剤の作製について説明する。二成分現像剤は、キャリアとトナーを混合することで作製することが可能である。キャリアとトナーの混合比は、特に限定されるものではないが、たとえば、オートリファイニング現像方式対応の補充用の二成分現像剤を作製する場合は、キャリア濃度を5質量%以上30質量%以下にすることが好ましい。また、キャリアとトナーの混合は、公知の混合装置の使用により可能なもので、混合装置としては、たとえば、タービュラーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウターミキサー、V型混合機等がある。
次に、オートリファイニング現像方式について説明する。図5は、オートリファイニング現像方式の現像装置の断面構成を示す一例である。図5の「オートリファイニング現像方式」の現像装置は、現像により消費された分のトナーといっしょに新しいキャリアも補充して、現像装置内のキャリアを少しずつ入れ換えることにより、現像装置内のキャリアの帯電付与性能を維持する様にしたものである。なお、図5中に示す矢印は各ローラーの回転方向を示し、二重矢印は現像剤の搬送方向を示す。
図中、1は現像装置を示す。現像装置1は、トナーとキャリアとからなる二成分現像剤Dを収容する現像剤収容部と呼ばれるハウジング101と、内部に固定の磁極を有する磁界発生手段であるマグネットロール103を有する現像剤搬送体である現像スリーブ102と、現像スリーブ102上の現像剤層厚を所定量に規制する磁性材からなる層厚規制手段である層厚規制部材104と、非磁性材からなる現像剤の受け部材105と、背面に磁石板106aを有する現像剤の除去板106と、2成分現像剤Dを現像スリーブ102に供給する搬送供給ローラ107と、一対の撹拌スクリュー108、109を有する。
現像剤搬送体である現像スリーブ102は、たとえばステンレス材を用いた外形8mmから60mmの非磁性の円筒状の部材からなり、感光体ドラム23の周面に対し、現像スリーブ102の両端に設けられた突当コロ(不図示)により所定の間隙を保って感光体ドラム23の回転(図中の矢印方向(時計方向回転))に対し逆方向に回転する。現像スリーブ102の内部には、画像形成に必要な磁極N1、S1、N2、S2、N3からなる5極の磁極を有するマグネットロール103が配置されている。
マグネットロール103は、前述の様に、現像スリーブ102に内包され、複数個の磁極N1、N2、N3、S1、S2を交互に配し、現像スリーブ102と同心に固定されていて、非磁性のスリーブ周面に磁力を作用させるものである。
層厚規制手段である層厚規制部材104は、マグネットロール103の磁極N3と対向し、現像スリーブ102と所定の間隙で配置される例えば棒状或いは板状の磁性ステンレス材よりなり、現像スリーブ102の周面上の二成分現像剤の層厚を規制する。
受け部材105は、たとえばABS樹脂等の樹脂を用いた非磁性部材からなり、現像スリーブ102の回転方向下流側に現像スリーブ102と所定の間隙で配置されている。受け部材105は、層厚規制部材104の端面に隣接し、たとえば層厚規制部材104に接着剤により固着されて一体に形成され、層厚規制部材104により規制される現像剤層よりトナーがこぼれるのを防止する。そして、現像スリーブ102の周面上に二成分現像剤Dの現像剤層を安定して保持させる。なお、受け部材105は、ハウジング101により形成されるものであってもよい。
二成分現像剤Dの除去板106は、マグネットロール103の磁極N2と対向して設けられ、磁極N2、N3の反撥磁界と除去板106の背面に設けられる磁石板106aの作用により現像スリーブ102上より二成分現像剤Dを剥ぎ取るものである。
搬送供給ローラ107は、除去板106により剥ぎ取られた2成分現像剤Dを撹拌スクリュー108に搬送するとともに、撹拌スクリュー108によりの撹拌された二成分現像剤を層厚規制部材104へ供給するものである。搬送供給ローラ107には、二成分現像剤を搬送する羽根部107aが設けられている。
撹拌スクリュー108及び109は、互いに相反する方向に等速で回転し、現像装置1内のトナーとキャリアとを撹拌、混合するもので、現像装置1内に収容されている二成分現像剤を均一なものにするものである。
図5の現像装置1は、撹拌スクリュー109上部にハウジング101上部の天板101aに開口可能な二成分現像剤補給口101bを有するもので、二成分現像剤補給口101bよりハウジング101内に二成分現像剤が補給される。
ハウジング101内に供給された二成分現像剤は、互いに相反する方向に等速で回転する撹拌スクリュー108、109により、ハウジング101内に収容されている二成分現像剤と撹拌、混合されて均一なトナー濃度の二成分現像剤になる。この様にして、新しい二成分現像剤が供給された二成分現像剤は、搬送供給ローラ107により層厚規制部材104へ搬送され、層厚規制部材104で所定層厚になる。そして、受け部材105を通過することにより現像スリーブ102の外周面上に二成分現像剤の現像剤層を形成する。
現像スリーブ102の外周面上に供給された二成分現像剤を構成するトナーは、感光体ドラム23上に形成された潜像に対応して現像スリーブ102より脱離し感光体ドラム23上に静電吸着する。このとき、感光体ドラム23上の静電潜像が直流(DC)バイアスE1に必要により交流(AC)バイアスAC1が重畳される現像バイアス電圧を印加することで、感光体ドラム23に対して非接触状態で反転現像させること(非接触現像法)が可能である。現像スリーブ102は、たとえば、厚さが0.5mmから1mm、外径が15mmから25mmの円筒形状を有するもので、ステンレスあるいはアルミニウム等の非磁性材料で形成されている。
感光体ドラム23上の潜像を現像後、現像スリーブ102上の二成分現像剤は、磁極N2、N3の反発磁界と除去板106の設けられた磁石板106aの作用で現像スリーブ102より剥離し、搬送供給ローラ107により再度撹拌スクリュー108へ搬送される。
現像装置1では、トナー濃度検知センサ101cによりハウジング101内のトナー濃度が所定のトナー濃度より低下したことが検知されると、二成分現像剤Dが補給される。ここで、トナー濃度とは二成分現像剤を構成するトナーの比率を示す。ハウジング101内では、二成分現像剤のうちトナーは現像により消費されるが、キャリアは消費されないので、現像を繰り返すことによりトナーの比率が減少していくので、消費された分のトナーを補給することになる。
図5の現像装置1は、トナーの補給と同時にキャリアの補給も行うものである。図5の現像装置1に使用される二成分現像剤は、たとえばキャリアを5質量%以上30質量%以下含有するもの等である。そして、図5の現像装置1では、補給用の二成分現像剤が供給され、ハウジング101内に一定レベルを超えた量の二成分現像剤が収容されると、余分な現像剤を現像装置より逐次排出する様にしている。この様に、現像により消費されるトナーに対応してトナーを補給するとともにキャリアも補給し、さらに、現像装置内のキャリアを少しずつ入れ替えて帯電量の変化を抑制し、現像濃度を安定化させる現像方式をオートリファイニング現像方式という。
二成分現像剤Dの現像装置1への補給は、たとえば、後述する図6に示すホッパ26bより二成分現像剤補給口101bを経て現像装置1内に補給される。現像装置1内に補給された二成分現像剤は、撹拌スクリュー108、109により充分に撹拌され、トナーも撹拌により帯電して、現像スリーブ102へ搬送され、感光体23へ供給される。
二成分現像剤Dの補給によりハウジング101内の二成分現像剤は増量することになる。ハウジング101内の二成分現像剤Dの収容量は、たとえば図示しない界面レベル検知手段等により検知させる。そして、界面レベル検知手段により二成分現像剤の収容量が規定量を超えていると検知された場合、撹拌スクリュー108、109の回転を通常の現像時と逆方向に駆動させ、ハウジング101に設けられた図示しない排出手段により排出する。
排出された現像剤は撹拌スクリュー109の逆転と同時に回転を開始した図示しない排出手段により図6に示す回収容器26cに搬送されて回収される。この様にして、ハウジング101内の現像剤が排出され、ハウジング101の現像剤収容量が標準レベルになったことを界面レベル検知手段が検知すると、撹拌スクリュー108、109は逆転動作を停止して現像剤の排出を停止する。そして、現像剤の排出を停止した後、再び正転に復帰させる。
次に、図5に示す現像装置1を搭載することが可能な画像形成装置を用いたトナー画像形成について図6を用いて説明する。
図6は、図5に示す現像装置1を搭載することが可能な画像形成装置の一例を示す模式図で、画像形成装置2は、タンデム方式のカラー画像形成装置と呼ばれるタイプのものである。なお、本発明に係る二成分現像剤の充填方法により充填された二成分現像剤を収容してなる現像剤収容製品は図6に示す画像形成装置のみに使用可能なものではない。
図6に示す画像形成装置2は、複数の画像形成体を並列配置し、その構成と機能は次に記す通りである。中間転写体である転写ベルト21の周縁部にはイエロー(Y)画像、マゼンタ(M)画像、シアン(C)画像、黒(K)色画像を形成する4組のプロセスユニット22Y、22M、22C、22Kが設けられている。各プロセスユニット22Y、22M、22C、22Kでは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒色(K)の単色のトナー画像がそれぞれ形成され、これら単色のトナー画像は転写ベルト21上で重ね合わせて転写される。転写ベルト21上への転写により形成されたカラートナー画像は、画像支持体である記録紙P上に一括転写され、カラートナー画像が転写された記録紙Pは定着装置411により定着されて装置外に排出される。
上記プロセスユニット22は、像形成体である感光体ドラム23を有し、感光体ドラム23の周囲には、感光体を帯電するスコロトロン帯電器24、感光体上へ潜像形成を行う露光光学系25、感光体上へトナーを供給する現像装置1、感光体上より不要になったトナーを除去するクリーニング装置27が配置されている。
感光体ドラム23は、たとえば、アルミニウム等の円筒状の金属基体の外周表面に、オーバーコート層(保護層)を設けた有機感光層を形成したものである。図6の画像形成装置2では、感光体ドラム23は当接状態の転写ベルト21からの駆動力を受けることにより、図の矢印方向に回転するものである。
スコロトロン帯電器24は、コロナ放電を行うための所定電位が保持されたグリッド形状のコロナ放電電極を有するもので、感光体ドラム上に供給されるトナーと同極性に帯電を行うもので、感光体ドラム23表面には一様な電位が付与される。スコロトロン帯電器24のコロナ放電電極には、グリッド状電極の他に鋸歯状電極や針状電極を用いることも可能である。
露光光学系25は、感光体ドラム23の回転方向に対してスコロトロン帯電器24の下流側に配置されるものである。露光光学系25は、図示しない画像読取り装置で読み取られてメモリに記憶された画像データにしたがって感光体ドラム23の感光層上に像露光を行うもので、像露光により感光体ドラム23上に静電潜像が形成される。
現像装置1は、図5で説明した様に、感光体ドラム23の周面に対して所定の間隙を保ち、感光体ドラム23の回転方向と順方向に回転する現像スリーブ102を有し、内部に二成分現像剤を収容するものである。現像装置1は、図示しない突き当てコロにより感光体ドラム23との間に、たとえば100μmから500μmの間隙を有するものである。そして、現像スリーブ102に直流電圧あるいは直流電圧と交流電圧を重畳した現像バイアスを印加することにより、現像スリーブ102に担持させた現像剤を感光体ドラム23に供給して現像を行うものである。この様にして、感光体ドラム23上に形成されていた静電潜像は現像される。
現像装置1は、二成分現像剤を補給するホッパ26bと、現像装置1より排出された二成分現像剤を回収する回収容器26cを有するものである。図5で説明した様に、現像装置1では二成分現像剤は現像を繰り返し行ううちに消費される現像装置内のトナー濃度をトナー濃度検知センサ等で検知し、検知結果に基づいてホッパより補給管26b1を経由して新しい現像剤が供給される。
現像装置1へ補給される二成分現像剤のトナーとキャリアの比率は、定常状態の現像装置内のトナーとキャリアの比率になる様に設定され、前述した様に、トナーがキャリアよりも多くなる様に設定されている。
補給された二成分現像剤は、現像装置1内で古い二成分現像剤と混合撹拌される。現像装置1内は、補給により二成分現像剤が過剰になっており、前述した様に、現像装置内の界面レベル検知手段等により(付図示)によって2成分現像剤が増量状態にあることを検知し系外にスクリューポンプ等の排出手段で排出する様になっている、この様に補給、排出を繰り返すことで現像器中の2成分現像剤の性能を安定することが可能となっている。
スコロトロン帯電器24によって一様帯電した感光体ドラム23上には、露光光学系25によって像露光が行われて静電潜像を形成し、現像装置1により現像が行われてトナー画像が形成される。このトナー画像は転写位置において転写ベルト21上へ転写される。転写を終えてドラム上に残留した転写残トナーは、静電的に回収を行うクリーニング装置27により除去される。
転写ベルト21は、各プロセスユニットで形成された単色のトナー画像が重ね合わせられて転写が行われる半導電性のフィルム状基体より構成される無端形状の部材で、トナーフィルミング発生防止等を目的に基体上に表面層を設けることも可能である。転写ベルト21を構成する基体は、市販のフィルム状のプラスチック材料に導電材料を分散させて形成されたもので、厚さが0.1mmから1.0mm、体積抵抗率が1012Ω・cmから1015Ω・cmのものである。また、表面層を設ける場合、当該表面層の厚さは5μmから50μmとすることが好ましい。
基体に使用可能なフィルム状のプラスチック材料には、たとえば、変性ポリイミド、熱硬化ポリイミド、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ナイロンアロイ等の樹脂材料の他に、シリコーンゴムやウレタンゴム等のゴム材料がある。
転写ベルト21は、駆動ローラ21a、従動ローラ21b、テンションローラ21c及びバックアップローラ21dに外接して張架されている。そして、画像形成時には、不図示の駆動モータより駆動を受けた駆動ローラ21aが回転し、この回転により転写ベルト21が図の矢印で示す方向に回転する。このとき、各プロセスユニットの転写位置の上流側に配設されている押圧弾性板21eにより、転写ベルト21は各感光体ドラム23に押圧され、転写ベルト21の駆動を受けて感光体ドラム23も回転する。押圧弾性板21eは、たとえば、ポリウレタン等のゴム材料をブレード形状に加工したものである。
転写ベルト21と各感光体ドラム23で形成される転写位置には、1次転写器21fが転写ベルト21を挟んで感光体ドラム23と対向して配置され、両者間に転写域を形成する。1次転写器21fは、コロナ放電器等により構成され、トナーと反対極性の直流電圧を印加して転写域に転写電界を形成することにより、各感光体ドラム23上のトナー画像を転写ベルト21上に転写させている。
また、転写位置には前述の1次転写器21fに隣接して、コロナ放電器等により構成される除電器21gが配置され、1次転写器21fにより帯電された転写ベルト21の除電を行う。
上記手順により、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒色(K)の各プロセスユニットの感光体ドラム23上に形成されたトナー画像は、転写ベルト21上に順次転写され、転写ベルト21上には重ね合わせのカラートナー画像が形成される。
そして、トナー画像を転写ベルト21上に転写後、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒色(K)の各プロセスユニット22の感光体ドラム23周面上に転写残トナーが存在するが、クリーニング装置27により除去される。
転写ベルト21上への重ね合わせによるカラートナー画像形成と同期して、給紙カセット28より画像支持体である転写材(記録紙)Pがタイミングローラー29を経て2次転写器401hが配置されている転写域へ搬送される。当該転写域では、2次転写器21hにより、記録紙Pにはトナーと反対極性の直流電圧が印加され、転写ベルト21上に形成された重ね合わせカラートナー画像が記録紙P上に一括して転写される。
そして、重ね合わせカラートナー画像を記録紙P上に転写後、転写ベルト21周面上には転写残トナーが存在するが、転写ベルト21を挟んで従動ローラ21bに対向して配置された転写ベルト用のクリーニング装置41により除去される。
カラートナー画像が転写された記録紙Pは、鋸歯状電極板からなる除電電極40により除電され、さらに定着装置50へ搬送される。定着装置50では、記録紙Pが加熱ローラ50aと加圧ローラ50bの間を通過する際に熱と圧力が加えられ、カラートナー画像が記録紙P上に定着される。そして、カラートナー画像が定着された記録紙Pは装置外部に設けられたトレイへ排出される。
以上の手順で、図6に示す画像形成装置はカラートナー画像を形成するもので、画像形成装置を構成する現像装置がオートリファイニング現像を行うことにより、トナーの帯電量が長期的に安定し、良好な仕上がりの画像形成を安定して行うことができる。
画像支持体である記録紙Pは、トナー画像を保持するもので転写材あるいは転写紙とも呼ばれるものである。具体的には、薄紙から厚紙までの普通紙、アート紙やコート紙等の塗工された印刷用紙、市販の和紙や葉書用紙、OHP用のプラスチックフィルム、布等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
以下、実施例を挙げて本発明の実施態様を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
1.「補充用現像剤1」の用意
前述の乳化会合法の手順にしたがって作製されたスチレンアクリル系重合体樹脂を用いた体積基準メディアン径が6.5μmで比重が1.05の市販の黒色トナーを用意した。また、キャリアとして、体積平均粒径40μmのフェライト芯材粒子表面にメチルアクリレート樹脂を被覆した比重が3.50の市販の樹脂コートキャリアを用意した。
2.「試料1〜11」の作製
図1に示す現像剤収容容器Bに、上記トナーとキャリアを充填することにより、11種類の「試料1〜11」を作製した。
(1)「試料1〜5」の作製
現像剤収容容器内での現像剤搬送方向に対して平行にキャリア領域とトナー領域の積層構造を形成するため、現像剤収容容器の長手方向と同じ長さの棒状の磁石を配置した状態でキャリアを充填し、さらにトナーを充填して「試料1〜5」を作製した。「試料1〜5」はキャリア濃度を変化させたもので、キャリア濃度は棒状の磁石の配置位置や使用本数を調節して表1に示すキャリア濃度の試料を用意した。図7(a)に「試料1〜5」の現像剤収容容器内におけるトナーとキャリアの充填状態を模式的に示す。
(2)「試料6〜8」の作製
上記トナーとキャリアを現像剤収容容器へ交互に充填して、キャリア濃度が15%の「試料6、7」を作製した。「試料6」は、現像装置に現像剤を供給するとき、トナーとキャリアがそれぞれ供給されることを前提に複数回に分けて交互に充填したものである。また、「試料7」はトナーとキャリアの1回の充填時間を「試料6」のときの2分の1に設定して交互に充填したものである。さらに、「試料8」はトナーとキャリアの1回の充填時間を「試料6」のときの2倍に設定して交互に充填したものである。図7(b)に「試料6〜8」の現像剤収容容器内におけるトナーとキャリアの充填状態を模式的に示す。
(3)「試料9、10」の作製
上記トナーとキャリアを現像剤収容容器へ充填する際、トナーとキャリアの積層構造を形成しないで充填を行うものを用意した。「試料9」はキャリア濃度が15%となる様に、トナーとキャリアを用意し、これらを簡単に混合、撹拌して用意した現像剤を充填したものである。また、「試料10」はキャリア濃度が15%となる様に用意したトナーとキャリアが均一な混合状態を形成する様に十分に撹拌して用意した現像剤を充填したものである。図7(c)に「試料9、10」の現像剤収容容器内におけるトナーとキャリアの充填状態を模式的に示す。
(4)「試料11」の作製
現像剤収容容器へキャリア濃度15質量%分に相当するキャリアの充填を行った後、形成したキャリア領域上にトナーを充填して、キャリア領域とトナー領域の2層の積層構造を形成した。次に、キャリア領域の容器外周に磁石を配置し、この状態で現像剤収容容器を回転させるとともに、前記磁石を容器長手方向に沿って往復移動させて容器内のキャリア領域を動かして、図7(d)に示す螺旋形状のトナー領域を有する「試料11」を作製した。
上記手順で用意した「試料1〜11」について、作製時の現像剤充填方法、現像剤の充填状態、充填時に設定したキャリア濃度、現像装置へ供給する際のキャリア濃度ばらつきを表1に示す。
ここで「キャリア濃度ばらつき」は、評価実験に使用する画像形成装置で使用のものと同じ現像剤供給ユニット(現像剤収容容器を装填し、装填された現像剤収容容器の容器本体を回転させて、現像装置へ現像剤を供給する部位のこと)を用いて測定した。具体的には、以下の手順で行う。
(1)先ず、当該ユニットに「試料」をセットし、駆動手段の駆動により現像剤収容容器を回転させ、収容されている現像剤を現像剤供給口に向けて搬送させる。
(2)100mlのメスシリンダを用意し、これを現像剤供給口にあてがい、排出される現像剤を20ml分取する。
(3)分取した現像剤をトナーとキャリアに分離し、各々の質量を測定し、測定結果より供給口より排出される現像剤のキャリア濃度を算出する。
(4)1試料あたり、上記操作を5回繰り返し行ってキャリア濃度の平均値を算出する。
(5)得られた平均値と充填時に設定したキャリア濃度の差を算出し、これを「キャリア濃度ばらつき」とした。
Figure 2012037824
3.評価実験
前記「試料1〜11」を、図4に示す構成を有する現像装置を搭載した図6の構成を有する画像形成装置に搭載して、2万枚の連続プリントを実施し、連続プリント開始時、3000枚目、2万枚目における現像剤性能と画質の評価を行った。ここで、現像剤収容容器中にトナーとキャリアの積層構造が形成された「試料1〜8、11」の評価を「実施例1〜9」とし、トナーとキャリアの積層構造が形成されていない「試料9、10」の評価を「比較例1、2」とした。
(1)現像剤性能の評価
上記処理枚数時に現像装置内より現像剤を適量分取し、分取した現像剤を構成するトナーの帯電量測定を行うとともに、スペントトナーによるキャリア汚染を評価した。
〈トナーの帯電量測定〉
トナーの帯電量測定は、図8に示す帯電量測定装置Uを用いて行った。先ず、精密天秤で計量したトナー0.5gを、装置Uを構成する導電性スリーブu1の表面全体に均一になる様に供給する。次に、バイアス電源u3より導電性スリーブu1に−3kVの電圧を印加するとともに、導電性スリーブu1内に設けられたマグネットロールu2の回転数を1000rpmに設定する。この状態で70秒間放置して、トナーを円筒電極u4に収集する。70秒放置した後に円筒電極u4の電位Vmを読み取り、この値からトナーの電荷量を算出し、さらに、収集したトナーの質量を精密天秤で測定して平均帯電量を求める。トナーの帯電量が絶対値で25μC/g以上であり、かつ、連続プリント実施前後におけるトナーの帯電量差が10μc/g以内のものを合格(○)とし、特に、連続プリント終了後もトナーの帯電量30μC/g以上のものは特に優れているもの(◎)とした。
〈スペントトナー発生によるキャリア汚染の評価〉
スペントトナー発生によるキャリア汚染の評価は、3000枚目と2万枚目にサンプリングした現像剤を用い、以下の手順にしたがってキャリア表面に付着したトナーをスペントトナーとして以下の様に評価した。
(前準備処理)
ビーカに、現像剤と少量の中性洗剤、純水を添加してよくなじませ、ビーカの底に磁石を当てて上澄み液を捨てる。次に、ビーカ中に純水を添加して上澄み液を捨てる操作を繰り返し行って、トナーと中性洗剤を除去し、キャリアのみを分離する。分離したキャリアを40℃で乾燥処理してキャリア単体を得る。
(測定)
上記の前準備処理を行って現像剤より分離したキャリア10gを、容量30mlのサンプル管に入れ、さらにメチルエチルケトン20gを添加して、撹拌処理を30分間行い、上澄み液を抽出した。抽出した上澄み液を分光光度計「U−3500(日立製作所社製)」にセットし、650nmの波長光により上澄み液の透過濃度を測定して透過率とした。以下の評価基準に基づき評価を行い、透過濃度が0.85以上のものをトナースペントによるキャリア汚染の問題がないものとした。すなわち、
(評価基準)
◎;透過濃度が0.95以上でトナースペントによるキャリア汚染が発生していない
○;透過濃度が0.85以上0.95未満で若干のトナースペント発生がみられるものもあるが問題のないレベル
×;透過濃度が0.85未満でトナースペント発生によるキャリア汚染がみられる。
(2)画質評価
連続プリント開始時、3000枚目、2万枚目に、ベタ画像試料と白地画像試料を作成し、作成した各画像試料より画像濃度とカブリを算出して評価を行った。
〈画像濃度評価〉
A4サイズの用紙上にベタ画像を作成し、作成したベタ画像濃度を市販の反射濃度計「RD−918(マクベス社製)」を用いて測定した。反射濃度測定はプリントを作成していない用紙(白紙)の反射濃度を「0」として相対反射濃度で測定した。開始時より2万枚のプリント作成終了までの間、反射濃度が1.0以上のものを合格(○)とし、1.2以上をずっと維持したものを特に優れたもの(◎)とした。
〈カブリ濃度評価〉
先ず、A4サイズのプリント作成していない用紙(白紙)の任意の20個所の反射濃度を市販の反射濃度計「RD−918(反射濃度計)」を測定し、その平均値を白紙濃度とする。次に、前記白紙と同じ仕様のA4サイズの用紙上にカブリ濃度評価用の白地画像を作成し、作成した白地画像上の任意の20カ所の反射濃度を測定し、その平均濃度から前記白紙濃度を引いた値をカブリ濃度とした。開始時より2万枚のプリント作成終了までの間カブリ濃度が0.01未満のものを合格(○)とし、0.005未満をずっと維持したものを特に優れたもの(◎)とした。
以上の結果を表2に示す。
Figure 2012037824
表2に示す様に、現像剤収容容器中にトナーとキャリアの積層状態を形成して二成分現像剤を充填した「実施例1〜9」は、連続プリント中にトナーの帯電量変動やスペントトナーによるキャリア汚染の影響がなく、安定した画質のプリント作成を可能にした。一方、現像剤収容容器中にトナーとキャリアの積層状態を形成せずに二成分現像剤を充填した「比較例1、2」は、連続プリント実施に伴ってトナーの帯電量が低下しスペントトナーによるキャリア汚染が進行し、その影響が画質に顕著に表れるものになった。上記実施例の結果からも、本発明に係る二成分現像剤の充填方法により、現像剤収容容器内でトナーとキャリアの接触面積が抑制されて現像剤の品質を安定化させるという効果が得られることが確認された。
1 現像装置
2 画像形成装置
30(30A、30B、30C、・・・30L) 磁石
A 現像剤充填装置(キャリア充填装置、トナー充填装置)
A1 駆動部(駆動モータ)
A2 キャリア搬送部、オーガ手段
A20 キャリア搬入口
A21 回転軸
A22 スクリュー
A23 キャリア排出口
A3 ホッパ
A4 キャリア供給部(バケット)、トナー供給路
A44 検知装置
B 現像剤収容容器
B10 容器本体
B11 突起
B12 凸部
B13 シール部材
B14 開口部
B20 キャップ
B21 係止爪
D 二成分現像剤
DC キャリア
DT トナー
H 現像剤の搬送方向
S すき間

Claims (15)

  1. 少なくともトナーとキャリアを含有する二成分現像剤を現像剤収容容器内に充填する二成分現像剤の充填方法であって、
    前記現像剤収容容器内に、前記トナーの領域と前記キャリアの領域が区分されている積層状態を形成する様に、前記二成分現像剤を充填するものであることを特徴とする二成分現像剤の充填方法。
  2. 前記二成分現像剤のキャリア濃度が5質量%以上30質量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の二成分現像剤の充填方法。
  3. 前記現像剤収容容器は、画像形成装置に装着した状態の下で前記画像形成装置を構成する現像装置へ収容している前記二成分現像剤を供給するものであり、
    前記トナーの領域と前記キャリアの領域が、
    前記現像剤収容容器を前記画像形成装置に装着した状態にして、前記現像装置へ前記二成分現像剤を供給するときに生ずる前記現像剤収容容器内での前記二成分現像剤の搬送方向に対し、
    平行方向に形成される様に前記二成分現像剤を充填することを特徴とする請求項1または2に記載の二成分現像剤の充填方法。
  4. 前記二成分現像剤の現像剤収容容器内への充填は、
    磁石を存在させた状態の下で、トナーとキャリアの現像剤収容容器内への充填を行うものであり、
    少なくとも、
    前記現像剤収容容器の外壁面に沿って磁石を配置する工程と、
    前記磁石を配置させた状態の下でキャリアを前記現像剤収容容器内に充填する工程と、
    前記磁石を配置させた状態の下でトナーを前記現像剤収容容器内に充填する工程を有するものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の二成分現像剤の充填方法。
  5. 前記磁石を配置させた状態の下でトナーを前記現像剤収容容器内に充填する工程は、キャリアが充填されている前記現像剤収容容器内にトナーを充填するものであることを特徴とする請求項4に記載の二成分現像剤の充填方法。
  6. 前記二成分現像剤の現像剤収容容器への充填は、少なくとも、
    円筒形状の前記現像剤収容容器へ、トナーの領域とキャリアの領域を形成する様に、前記二成分現像剤を充填する工程と、
    前記現像剤収容容器の外壁面のうち、前記キャリアの領域が存在する個所に磁石を配置する工程と、
    二成分現像剤を充填した前記現像剤収容容器を回転させるとともに、回転している前記円筒形状の現像剤収容容器の長手方向に沿って前記磁石を移動させる工程を有するものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の二成分現像剤の充填方法。
  7. 前記現像剤収容容器は、画像形成装置に装着した状態の下で前記画像形成装置を構成する現像装置へ収容している前記二成分現像剤を供給するものであり、
    前記トナーの領域と前記キャリアの領域が、
    前記現像剤収容容器を前記画像形成装置に装着した状態にして、前記現像装置へ前記二成分現像剤を供給するときに生ずる前記現像剤収容容器内での前記二成分現像剤の搬送方向に対し、
    垂直方向に形成される様に前記二成分現像剤を充填することを特徴とする請求項1または2に記載の二成分現像剤の充填方法。
  8. 前記トナーの充填と前記キャリアの充填を交互に行って、前記二成分現像剤を前記現像剤収容容器内に充填することを特徴とする請求項7に記載の二成分現像剤の充填方法。
  9. 少なくともトナーとキャリアを含有する二成分現像剤が現像剤収容容器内に充填されてなる二成分現像剤収容製品であって、
    前記二成分現像剤収容製品は、
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の二成分現像剤の充填方法を用いて前記現像剤収容容器に前記二成分現像剤を充填したものであり、
    前記現像剤収容容器に収容されている二成分現像剤が、トナーの領域とキャリアの領域に区分された積層状態を形成して充填されているものであることを特徴とする二成分現像剤収容製品。
  10. 前記二成分現像剤収容製品を構成する現像剤収容容器は、前記二成分現像剤を収容する部位が円筒形状を有するものであることを特徴とする請求項9に記載の二成分現像剤収容製品。
  11. 前記二成分現像剤収容製品は、
    前記現像剤収容容器を構成する容器本体を回転させ、該回転により該容器本体に収容されている前記二成分現像剤を搬送させ、前記画像形成装置へ該二成分現像剤を供給するものであることを特徴とする請求項9または10に記載の二成分現像剤収容製品。
  12. 前記二成分現像剤収容製品に収容されている前記二成分現像剤のキャリア濃度が5質量%以上30質量%以下であることを特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載の二成分現像剤収容製品。
  13. 前記二成分現像剤収容製品に収容されている前記二成分現像剤で形成される積層状態が、
    前記二成分現像剤収容製品を前記画像形成装置に装着した状態にして、前記画像形成装置を構成する現像装置へ前記二成分現像剤を供給するときに生ずる前記二成分現像剤収容製品内での前記二成分現像剤の搬送方向に対し、
    平行方向に形成されているものであることを特徴とする請求項9〜12のいずれか1項に記載の二成分現像剤収容製品。
  14. 前記二成分現像剤収容製品に収容されている前記二成分現像剤で形成される積層状態が、
    前記キャリアの領域が螺旋形状を有するものであることを特徴とする請求項9〜13のいずれか1項に記載の二成分現像剤収容製品。
  15. 前記二成分現像剤収容製品に収容されている前記二成分現像剤で形成される積層状態が、
    前記二成分現像剤収容製品を前記画像形成装置に装着した状態にして、前記画像形成装置を構成する現像装置へ前記二成分現像剤を供給するときに生ずる前記二成分現像剤収容製品内での前記二成分現像剤の搬送方向に対し、
    垂直方向に形成されているものであることを特徴とする請求項9〜12のいずれか1項に記載の二成分現像剤収容製品。
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