JP2015004863A - 画像形成装置 - Google Patents

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力 石原
康大 田内
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Abstract

【課題】現像容器内に二成分現像剤を補給する現像方式において、補給するキャリア量を多くすることなく、外添剤によるキャリア劣化を抑制可能な画像形成装置を提供する。【解決手段】画像形成装置は、像担持体と、現像装置と、現像剤補給手段と、を有する複数の画像形成部を備え、各像担持体上に現像されたトナー像を中間転写体若しくは記録媒体上に順次転写する。現像装置は、脂肪酸金属塩が添加されたトナーとキャリアとを含む二成分現像剤を収容する現像容器と、現像容器内に現像剤を補給する現像剤補給口と、現像容器から余剰の現像剤を排出する現像剤排出部とを有する。中間転写体若しくは記録媒体の移動方向に対し最下流側に位置する画像形成部は、現像剤補給手段から補給される補給用現像剤中のトナーに対する脂肪酸金属塩の添加率、及びトナーに対するキャリアの比率が上流側に位置する他の画像形成部に比べて低い。【選択図】図1

Description

本発明は、複写機、プリンター、ファクシミリ、それらの複合機等の画像形成装置に関し、特に、トナーと磁性キャリア(以下、単にキャリアともいう)を含む二成分現像剤の補給を行うとともに余剰現像剤を排出する現像装置を備えた画像形成装置に関するものである。
電子写真プロセスを用いた画像形成装置において、感光体ドラム(像担持体)の表面を均一に帯電させる好適な手段としては、コロナ放電器を備えたスコロトロン帯電方式と、帯電ローラーに代表される導電性の帯電部材を備えた接触帯電方式とがある。スコロトロン帯電方式はオゾン等のコロナ生成物が多く発生するので、オゾンにより空気中の成分が分解され、NOxやSOx等のイオン生成物が生成される。そのため、近年ではスコロトロン帯電方式に代えて接触帯電方式が採用される傾向が認められる。この接触帯電方式は、特にDC電圧若しくはDC電圧にAC電圧を重畳した電圧を印加することによりオゾン、NOx、SOx等の発生を抑制可能である。
上述した接触帯電方式では、感光体表面の帯電工程が表面近傍での放電により行われるため、感光体ドラム表面が放電生成物により汚染され易く、表面摩擦係数が高くなる傾向にある。表面摩擦係数が高くなると、感光体ドラムの駆動トルクの上昇、感光体ドラムに接触するクリーニングブレードの摩耗やめくれ(巻き上がり)、振動音や、一次転写不良等の不具合が発生するおそれがあった。
感光体ドラムの表面摩擦係数を低下させる方法としては、一般的にトナーに脂肪酸金属塩等の潤滑剤(外添剤)を外添する方法が取られている。外添剤の添加量を多くすれば像担持体の表面摩擦係数は低下するが、脂肪酸金属塩はキャリア表面に付着し易いため、添加量を多くすると、外添剤によるキャリア汚染が起こりトナーとの摩擦帯電性を低下させ、トナーの帯電量不足による画像カブリやトナー飛散などを発生させる。そのため、外添剤の添加量はこれらを加味して決定している。
例えば、特許文献1には、キャリア汚染による帯電量不足を抑制しつつ、感光体ドラムの表面摩擦係数を低下させて文字抜け等の転写不良を抑制するために、複数の画像形成ユニットを備えた画像形成装置において、トナーが含有する高級脂肪酸金属塩の濃度を、転写媒体の移動方向に関して下流側に配置された画像形成ユニットほど高くすることが開示されている。
一方で、キャリア表面の耐久汚染、磨耗などによるキャリア劣化に伴うトナー帯電性能の低下を抑制するための構成として、例えば特許文献2に示すような、現像容器内にトナーとキャリアとを含む現像剤を補給するとともに、余剰となった現像剤を排出することで、帯電性能の低下を抑制するようにした現像装置が提案されている。特許文献2のような現像方式では、補給される現像剤中のトナーに対するキャリアの比率が高いほど、現像装置内のキャリアの交換が促進される。そのため、キャリア劣化を抑制する効果も大きくなる。
特開2007−334288号公報 特開2007−271982号公報
外添剤によるキャリア汚染、及びこれに起因する画像カブリやトナー飛散を抑制するためには、特許文献2のようなキャリア補給システムが有効である。しかしながら、補給される現像剤中のトナーに対するキャリアの比率を高くすると現像剤のコストが上昇するという問題点があった。
本発明は、上記問題点に鑑み、現像容器内にトナーとキャリアとを含む二成分現像剤を補給する現像方式において、補給するキャリア量を多くすることなく、外添剤によるキャリア劣化を抑制可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の第1の構成は、像担持体と、現像装置と、現像剤補給手段と、を有する複数の画像形成部を備え、各像担持体上に現像されたトナー像を中間転写体若しくは記録媒体上に順次転写する画像形成装置である。像担持体は、静電潜像が担持される。現像装置は、外添剤として脂肪酸金属塩が添加されたトナーとキャリアとを含む二成分現像剤を収容する現像容器と、現像容器内に現像剤を補給する現像剤補給口と、現像容器から余剰の現像剤を排出する現像剤排出部とを有し、像担持体に形成された静電潜像にトナーを供給する。現像剤補給手段は、現像装置に補給用現像剤を補給する。中間転写体若しくは記録媒体の移動方向に対し最下流側に位置する画像形成部は、現像剤補給手段から補給される補給用現像剤中のトナーに対する脂肪酸金属塩の添加率、及びトナーに対するキャリアの比率が上流側に位置する他の画像形成部に比べて低い。
本発明の第1の構成によれば、中間転写体若しくは記録媒体の移動方向に対し最下流側に位置する画像形成部において、補給用現像剤中のトナーに対する脂肪酸金属塩の添加率、及びトナーに対するキャリアの比率を上流側に位置する他の画像形成部に比べて低くすることにより、像担持体の表面摩擦係数の上昇やキャリア劣化によるトナー帯電不足を発生させることなく、最下流側に位置する画像形成部で使用する補給用現像剤のコストを削減することができる。
本発明のカラープリンター100の全体構成を示す概略断面図 本発明のカラープリンター100に用いられる現像装置3aの側面断面図 現像装置3aにおける攪拌部を示す平面断面図 コンテナ4aを概略的に示す側面断面図 試験例1における、実施例1、及び比較例1、2の補給用現像剤を用いて印字率2%のテスト画像を1000枚印字した後の感光体ドラム1a〜1dの表面摩擦係数の測定結果を示すグラフ 試験例2における、トナーに対するキャリアの比率が10重量%であり、ステアリン酸亜鉛の添加率が0.05重量%、0.1重量%である2種類の現像剤を用いて印字率20%のテスト画像を100k枚印字した後の飛散トナー量の測定結果を示すグラフ 試験例2における、トナーに対するステアリン酸亜鉛の比率が0.05重量%であり、キャリアの比率が5重量%、7.5重量%、10重量%である3種類の現像剤を用いて印字率20%のテスト画像を100k枚印字した後の飛散トナー量の測定結果を示すグラフ
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置の概略断面図であり、ここではタンデム方式のカラープリンターについて示している。カラープリンター100本体内には4つの画像形成部Pa、Pb、Pc及びPdが、搬送方向上流側(図1では右側)から順に配設されている。これらの画像形成部Pa〜Pdは、異なる4色(イエロー、シアン、マゼンタ及びブラック)の画像に対応して設けられており、それぞれ帯電、露光、現像及び転写の各工程により、イエロー、シアン、マゼンタ及びブラックの画像を順次形成する。
これらの画像形成部Pa〜Pdには、各色の可視像(トナー像)を担持する感光体ドラム1a、1b、1c及び1dが配設されており、さらに駆動手段(図示せず)により図1において時計回り方向に回転する中間転写ベルト8が各画像形成部Pa〜Pdに隣接して設けられている。これらの感光体ドラム1a〜1d上に形成されたトナー像が、各感光体ドラム1a〜1dに当接しながら移動する中間転写ベルト8上に順次転写された後、二次転写ローラー9において転写紙P上に一度に転写され、さらに、定着部7において転写紙P上に定着された後、装置本体より排出される。感光体ドラム1a〜1dを図1において反時計回りに回転させながら、各感光体ドラム1a〜1dに対する画像形成プロセスが実行される。なお、ここでは感光体ドラム1a〜1dとして、アルミニウム製のドラム素管の外周面にアモルファスシリコン感光層を積層したものを使用している。
トナー像が転写される転写紙Pは、カラープリンター100本体下部の用紙カセット16内に収容されており、給紙ローラー12a及びレジストローラー対12bを介して二次転写ローラー9へと搬送される。中間転写ベルト8には誘電体樹脂製のシートが用いられ、継ぎ目を有しない(シームレス)ベルトが主に用いられる。また、二次転写ローラー9の下流側には中間転写ベルト8表面に残存するトナーを除去するためのブレード状のベルトクリーナー19が配置されている。
次に、画像形成部Pa〜Pdについて説明する。回転自在に配設された感光体ドラム1a〜1dの周囲及び下方には、感光体ドラム1a〜1dを帯電させる帯電器2a、2b、2c及び2dと、各感光体ドラム1a〜1dに画像情報を露光する露光装置5と、感光体ドラム1a〜1d上にトナー像を形成する現像装置3a、3b、3c及び3dと、感光体ドラム1a〜1d上に残留した現像剤(トナー)を除去するクリーニング部7a、7b、7c及び7dが設けられている。
パーソナルコンピューター等の上位装置から画像データが入力されると、先ず、帯電器2a〜2dによって感光体ドラム1a〜1dの表面を一様に帯電させ、次いで露光装置5によって光照射し、各感光体ドラム1a〜1d上に画像信号に応じた静電潜像を形成する。現像装置3a〜3dには、それぞれイエロー、シアン、マゼンタ及びブラックの各色のトナーが補給装置(図示せず)によって所定量充填されている。なお、後述のトナー像の形成によって各現像装置3a〜3d内に充填された二成分現像剤(以下、単に現像剤ともいう)中のトナーの割合が規定値を下回った場合にはコンテナ(現像剤補給手段)4a〜4dから各現像装置3a〜3dに新たなトナー及びキャリアを含む現像剤が補給される。この現像剤中のトナーは、現像装置3a〜3dにより感光体ドラム1a〜1d上に供給され、静電的に付着することにより、露光装置5からの露光により形成された静電潜像に応じたトナー像が形成される。
そして、中間転写ベルト8に所定の転写電圧で電界が付与された後、一次転写ローラー6a〜6dにより感光体ドラム1a〜1d上のイエロー、シアン、マゼンタ、及びブラックのトナー像が中間転写ベルト8上に転写される。これらの4色の画像は、所定のフルカラー画像形成のために予め定められた所定の位置関係をもって形成される。その後、引き続き行われる新たな静電潜像の形成に備え、感光体ドラム1a〜1dの表面に残留したトナーがクリーニング部7a〜7dにより除去される。
中間転写ベルト8は、上流側の搬送ローラー10と、下流側の駆動ローラー11とを含む複数の張架ローラーに掛け渡されており、駆動モーター(図示せず)による駆動ローラー11の回転に伴い中間転写ベルト8が時計回りに回転を開始すると、転写紙Pがレジストローラー対12bから所定のタイミングで中間転写ベルト8に隣接して設けられた二次転写ローラー9へ搬送され、フルカラー画像が転写される。トナー像が転写された転写紙Pは定着部13へと搬送される。
定着部13に搬送された転写紙Pは、定着ローラー対13aにより加熱及び加圧されてトナー像が転写紙Pの表面に定着され、所定のフルカラー画像が形成される。フルカラー画像が形成された転写紙Pは、複数方向に分岐した分岐部14によって搬送方向が振り分けられる。転写紙Pの片面のみに画像を形成する場合は、そのまま排出ローラー対15によって排出トレイ17に排出される。
一方、転写紙Pの両面に画像を形成する場合は、定着部7を通過した転写紙Pの一部を一旦排出ローラー対15から装置外部にまで突出させる。その後、転写紙Pは排出ローラー対15を逆回転させることにより分岐部14で用紙搬送路18に振り分けられ、画像面を反転させた状態でレジストローラー対12bに再搬送される。そして、中間転写ベルト8上に形成された次の画像が二次転写ローラー9により転写紙Pの画像が形成されていない面に転写され、定着部7に搬送されてトナー像が定着された後、排出ローラー対15を介して排出トレイ17に排出される。
図2は、上述のカラープリンター100に用いられる現像装置3aの構成を示す側面断面図である。なお、図2の説明では、図1に示す感光体ドラム1aに対応する現像装置3aの構成及び動作について説明するが、現像装置3b〜3dの構成及び動作については現像装置3aと同様であるため説明を省略する。
図2に示すように、現像装置3aは、現像ローラー20と、磁気ローラー21と、規制ブレード24と、攪拌搬送部材42、及び現像容器22等により構成されている。
現像容器22は、現像装置3の外郭を構成し、その下部で仕切り部22bによって第1搬送室22cと第2搬送室22dに仕切っている。第1搬送室22c及び第2搬送室22dには、キャリアとトナーからなる現像剤が収容される。また、現像容器22は、攪拌搬送部材42、磁気ローラー21、及び現像ローラー20を回転可能に保持している。更に、現像容器22には、現像ローラー20を感光体ドラム1aに向けて露出させる開口22aが形成されている。
現像ローラー20は、感光体ドラムに対向し、一定の間隔を設けて感光体ドラム1aの右方に配設される。また、現像ローラー20は、感光体ドラム1aに接近した対向位置において、感光体ドラム1aにトナーを供給する現像領域Dを形成している。磁気ローラー21は、一定の間隔を設けて現像ローラー20に対向し、現像ローラー20の右斜め下方に配設される。また、磁気ローラー21は、現像ローラー20に接近した対向位置において、現像ローラー20にトナーを供給する。攪拌搬送部材42は磁気ローラー21の略下方に配設される。また、規制ブレード24は磁気ローラー21の左斜め下方にて現像容器22に固定保持されている。
攪拌搬送部材42は、第1スパイラル43と第2スパイラル44の2本で構成される。第2スパイラル44が磁気ローラー21の下方で、第2搬送室22d内に設けられ、第1スパイラル43が第2スパイラル44の右方に隣接して、第1搬送室22c内に設けられる。
第1及び第2スパイラル43、44は現像剤を攪拌して現像剤中のトナーを所定のレベルに帯電させる。これによりトナーはキャリアに保持される。また、第1搬送室22cと第2搬送室22dを仕切る仕切り部22bの長手方向(図2の紙面と垂直な方向)の両端部分には、連通部(図略)が設けられており、第1スパイラル43が回転すると、帯電した現像剤が仕切り部22bに設けた一方の連通部から第2スパイラル44に搬送され、現像剤が第1搬送室22c内と第2搬送室22d内とを循環する。そして、第2スパイラル44から磁気ローラー21に現像剤が供給される。
磁気ローラー21は、ローラー軸21aと磁極部材M及び非磁性材からなる非磁性スリーブ21bを備え、攪拌搬送部材42により供給された現像剤を担持し、担持した現像剤からトナーのみを現像ローラー20に供給するものである。磁極部材Mは、断面扇形に形成された外周部の極性の異なる複数の磁石が交互に配設され、ローラー軸21aに接着等により固着される。ローラー軸21aは、非磁性スリーブ21b内で、磁極部材Mと非磁性スリーブ21bの間に所定の間隔を設けて、現像容器22に回転不能に支持される。非磁性スリーブ21bは、図示しないモーターと歯車からなる駆動機構により、現像ローラー20と同方向(図2の時計回り方向)に回転する。非磁性スリーブ21bには、直流電源56a及び交流電源56bから成る第2電源56によって、直流バイアスに交流バイアスを重畳した供給バイアスが印加される。非磁性スリーブ21b表面において、帯電した現像剤は磁極部材Mの磁力によって磁気ブラシを形成して担持され、磁気ブラシは規制ブレード24によって所定の高さに調節される。
非磁性スリーブ21bが回転すると、磁気ブラシは、磁極部材Mによって非磁性スリーブ21b表面に担持されて搬送され、現像ローラー20に接触すると、磁気ブラシのトナーのみが、非磁性スリーブ21bに印加された供給バイアスに応じて、現像ローラー20に供給される。
現像ローラー20は、固定軸20aと、磁極部材20bと、非磁性の金属材料で円筒状に形成される現像スリーブ20c等を備えて構成されている。
固定軸20aは現像容器22に回転不能に支持される。この固定軸20aには、現像スリーブ20cが回転自在に保持され、更に、磁石よりなる磁極部材20bが磁気ローラー21と対向する位置に現像スリーブ20cと所定の間隔を設けて、接着等により固着される。現像スリーブ20cは、図示しないモーターと歯車からなる駆動機構により、図2の矢印方向(時計回り方向)に回転する。また、現像スリーブ20cには、直流電源55a及び交流電源55bから成る第1電源55によって、直流バイアスに交流バイアスを重畳した現像バイアスが印加される。
現像バイアスを印加された現像スリーブ20cが図2の時計回り方向に回転すると、現像領域Dにおいて、現像バイアス電位と感光体ドラム1aの露光部位の電位との電位差により、現像スリーブ20c表面に担持されたトナーが感光体ドラム1aに飛翔する。飛翔したトナーは矢印A方向(反時計回り方向)に回転する感光体ドラム1a上の露光部位に順次付着し、感光体ドラム1a上の静電潜像が現像される。
次に、図3を用いて、現像装置3aの攪拌部について詳しく説明する。図3は現像装置3aの攪拌部を示す平面断面図(図2のXX′矢視断面図)である。
現像容器22には、前述のように、第1搬送室22cと、第2搬送室22dと、仕切り部22bと、上流側連通部22e、及び下流側連通部22fが形成され、その他に、現像剤補給口22gと、現像剤排出部22hと、上流側壁部22i、及び下流側壁部22jが形成されている。なお、第1搬送室22cにおいて、図3の左側を上流側、図3の右側を下流側とし、また、第2搬送室22dにおいて、図3の右側を上流側、図3の左側を下流側とする。従って、連通部及び側壁部は、第2搬送室22dを基準として、上流及び下流と呼称している。
仕切り部22bは、現像容器22の長手方向に延びて第1搬送室22cと第2搬送室22dを並列させるように仕切っている。仕切り部22bの長手方向の右側端部は、上流側壁部22iの内壁部とともに上流側連通部22eを形成し、一方、仕切り部22bの長手方向の左側端部は、下流側壁部22jの内壁部とともに下流側連通部22fを形成している。現像剤は、第1搬送室22c、上流側連通部22e、第2搬送室22d、及び下流側連通部22fで形成される循環経路を循環する。
現像剤補給口22gは、現像容器22の上部に設けられた現像剤補給容器(図略)から新たなトナー及びキャリアを現像容器22内に補給するための開口であり、第1搬送室22cの上流側端部(図3の左端部)に配置される。
現像剤排出部22hは、現像剤の補給によって、第1及び第2搬送室22c、22d内で余剰となった現像剤を排出する部分であり、第2搬送室22dの下流側端部において第2搬送室22dの長手方向に連続して設けられるパイプ状(円筒状)の搬送路である。
第1搬送室22c内には第1スパイラル43が配設され、第2搬送室22d内には第2スパイラル44が配設されている。
第1スパイラル43は、回転軸43bと、回転軸43bに一体に設けられ、回転軸43bの軸方向に一定のピッチで螺旋状に形成される第1螺旋羽根43aとを有する。また、第1螺旋羽根43aは、第1搬送室22cの長手方向の両端部側まで延び、上流側及び下流側連通部22e、22fにも対向して設けられている。回転軸43bは現像容器22の上流側壁部22iと下流側壁部22jに回転可能に軸支されている。
第2スパイラル44は、回転軸44bと、回転軸44bに一体に設けられ、回転軸44bの軸方向に第1螺旋羽根43aと同じピッチで第1螺旋羽根43aとは逆方向を向く(逆位相の)羽根で螺旋状に形成される第2螺旋羽根44aとを有する。また、第2螺旋羽根44aは、磁気ローラー21の軸方向長さ以上の長さを有し、更に、上流側連通部22eに対向する位置まで延びて設けられている。回転軸44bは、回転軸43bと平行に配置され、現像容器22の上流側壁部22iと下流側壁部22jに回転可能に軸支されている。
また、回転軸44bには、第2螺旋羽根44aとともに、減速搬送部51、規制部52及び排出羽根53が一体に配設されている。
減速搬送部51は、第2螺旋羽根44aと同方向を向く複数(ここでは3枚)の羽根で螺旋状に形成されている。減速搬送部51を構成する螺旋羽根は、第2螺旋羽根44aの外径と同じサイズで第2螺旋羽根44aのピッチより小さく設定されている。減速搬送部51の羽根ピッチは第2螺旋羽根44aのピッチの1/6〜1/3となっており、これらの螺旋羽根が下流側連通部22fの長手方向の開口幅に対向している。なお、減速搬送部51の螺旋羽根は下流側連通部22fの開口の全幅に対向しなくともよいが、この場合には、規制部52側の羽根が下流側連通部22fの開口に対向しているのがよい。
規制部52は、第2搬送室22d内で下流側に搬送された現像剤を塞き止め、且つ、所定量以上になった現像剤を現像剤排出部22hに搬送するものである。規制部52は、回転軸44bに設けられる螺旋羽根からなり、第2螺旋羽根44aと逆方向を向く(逆位相の)羽根で螺旋状に形成され、且つ、第2螺旋羽根44aの外径と略同じで第2螺旋羽根44aのピッチより小さく設定されている。また、規制部52は、下流側壁部22j等の現像容器22の内壁部と規制部52の外周部において所定量の隙間を形成している。この隙間から余剰の現像剤が排出されることになる。
回転軸44bは現像剤排出部22h内まで延びている。現像剤排出部22h内の回転軸44bには排出羽根53が設けられている。排出羽根53は、第2螺旋羽根44aと同じ方向を向く螺旋状の羽根からなるが、第2螺旋羽根44aよりピッチが小さく、また羽根の外周が小さくなっている。従って、回転軸44bが回転すると、排出羽根53も回転し、規制部52を乗り越えて現像剤排出部22h内に搬送された余剰現像剤は、図3の左側に送られて、現像容器22外に排出されるようになっている。なお、排出羽根53、規制部52、及び第2螺旋羽根44aは合成樹脂によって回転軸44bと一体に成型される。
また、現像剤排出部22hの下部には現像剤搬送パイプの連結部(図示せず)に連通する排出口65が形成されており、現像剤排出部22hの外周面には排出口65を開閉するシャッター70が装着されている。
現像容器22の外壁には、歯車61〜64が配設されている。歯車61、62は回転軸43aに固着され、歯車64は回転軸44bに固着され、歯車63は現像容器22に回転可能に保持されて、歯車62、64に噛合している。
この構成によって、回転軸44bが回転すると、第2螺旋羽根44aによって、第2搬送室22d内で現像剤が比較的に速く搬送されるが、減速搬送部51の羽根ピッチが第2螺旋羽根44aのピッチより小さいので、減速搬送部51が設けられている第2搬送室22d内では、第2螺旋羽根44aよりも現像剤の搬送速度が低下することになる。従って、搬送される現像剤は、第2螺旋羽根44aの羽根の外周に倣い波打つように搬送路内を移動するが、螺旋羽根のピッチが比較的に大きいと、現像剤の嵩高が大きく変動しながら現像剤が速く移動する。一方、減速搬送部51のように螺旋羽根のピッチが比較的に小さいと、現像剤の嵩高の変動は小さく現像剤がゆっくりと移動することになる。
従って、新たに現像剤を補給していない現像時には、モーター等の駆動源によって、歯車61が回転すると、回転軸43bとともに第1螺旋羽根43aが回転し、第1螺旋羽根43aによって、第1搬送室22c内の現像剤は矢印P方向に搬送され、その後、上流側連通部22eを通って第2搬送室22d内に搬送される。更に、回転軸44bと連動する回転軸44bとともに第2螺旋羽根44aが回転すると、第2螺旋羽根44aによって、第2搬送室22d内の現像剤は矢印Q方向に搬送され、減速搬送部51に搬送される。
第1及び第2螺旋羽根43a、44aの回転によって、現像剤はその嵩高を大きく変動させながら比較的に速く搬送される。一方、減速搬送部51近傍では、現像剤の嵩高の変動が小さく、現像剤は比較的にゆっくりと搬送されることによって、現像剤が規制部52に衝突しても、現像剤の跳ね上がりが抑えられて、規制部52の外周部を乗り越えることがない。その結果、現像剤は、規制部52を乗り越えることなく下流側連通部22fを通って第1搬送室22cに搬送される。
このように現像剤は、第1搬送室22cから、上流側連通部22e、第2搬送室22d、及び下流側連通部22fと循環しながら攪拌されて、攪拌された現像剤が磁気ローラー21に供給される。
次に、現像剤補給口22gから現像剤が補給される場合について説明する。現像によってトナーが消費されると、現像剤補給口22gから第1搬送室22c内にトナー及びキャリアを含む現像剤が補給される。
補給された現像剤は、現像時と同様に、第1螺旋羽根43aによって、第1搬送室22c内を矢印P方向に搬送され、その後、上流側連通部22eを通って第2搬送室22d内に搬送される。更に、第2螺旋羽根44aによって、現像剤は、第2搬送室22d内の現像剤を矢印Q方向に搬送され、減速搬送部51に搬送される。回転軸44bの回転にともなって規制部52が回転すると、規制部52によって、第2螺旋羽根44aによる現像剤搬送方向とは逆方向の搬送力が現像剤に付与される。減速搬送部51において搬送速度が減速された現像剤は、規制部52の上流側に位置する減速搬送部51近傍で塞き止められて嵩高となり、余剰の現像剤(現像剤補給口22gから補給された現像剤とほぼ同量)が規制部52を乗り越えて現像剤排出部22hを介して現像容器22外に排出される。
また、第2搬送室22d内には現像剤搬送方向(図4の白矢印方向)に対し減速搬送部51の上流側に隣接してトナー濃度センサー(図示せず)が配置されている。トナー濃度センサーとしては、現像容器22内における現像剤の透磁率を検出する透磁率センサーが用いられる。トナー濃度センサーにより現像剤の透磁率が検出されると、その検出結果に相当する電圧値を制御部(図示せず)に出力するよう構成されており、制御部によってトナー濃度センサーの出力値からトナー濃度が決定されるようになっている。
センサー出力値はトナー濃度に応じて変化し、トナー濃度が高くなるほど磁性キャリアに対するトナーの比率が高くなり、磁気を通さないトナーの割合が増加するため出力値が低くなる。一方、トナー濃度が低くなるほどキャリアに対するトナーの比率が低くなり、磁気を通すキャリアの割合が増加するため出力値が高くなる。
図4は、コンテナ4aを概略的に示す側面断面図である。なお、ここでは現像装置3aに現像剤を補給するコンテナ4aについて説明するが、現像装置3b〜3dに現像剤を補給するコンテナ4b〜4dの構成についても基本的に同様であるため説明を省略する。コンテナ4aは、未使用のトナー及びキャリアから成る補給用現像剤を貯留するコンテナ容器71、搬送スクリュー72、攪拌パドル73、現像剤補給モーター27、攪拌モーター28を備える。
コンテナ容器71の底部の長手方向(図4の紙面と垂直な方向)の一端部には、現像容器22の現像剤補給口22g(図3参照)に連結される供給口71aが形成されている。攪拌パドル73は、その軸部から径方向の片側に延び、且つ容器の長手方向に展開されるフィルム状の攪拌羽根73aを有する。攪拌羽根73aの回転によって、コンテナ容器71内の補給用現像剤が攪拌され、攪拌された補給用現像剤が搬送スクリュー72側に移送される。
搬送スクリュー72は、その軸部の周りに長手方向に一定の位相(ピッチ)で螺旋状に形成される螺旋羽72aを有し、コンテナ容器71内の底部に供給口71aに対向して配置されている。搬送スクリュー72が回転すると、攪拌パドル73によって攪拌された補給用現像剤が螺旋羽72aの位相の進行により供給口71aに向かって搬送され、供給口71aを介して現像容器22に補給される。
現像剤補給モーター27、攪拌モーター28は、それぞれ搬送スクリュー72、攪拌パドル73を回転させるDCモーターからなり、例えば、ブリッジ回路にパルス電圧を印加してパルス電圧のオンとオフを繰り返すことによって回転駆動させられる。攪拌パドル73の攪拌羽根73aは、その軸部から半径方向に搬送スクリュー72の外縁まで延び、螺旋羽72aに接触可能である。
コンテナ容器71内に補給用現像剤が十分に貯留されている状態では、攪拌パドル73は補給用現像剤を攪拌して搬送スクリュー72に供給する。そして、現像剤補給モーター27が定速で回転駆動すると、搬送スクリュー72はその回転速度に応じた一定量の補給用現像剤を供給口71aから現像容器22内に補給する。これにより、現像容器22内の現像剤のトナー濃度は一定に保持される。また、現像剤が補給されたにも係わらず、トナー濃度センサーにより検知された現像容器22内の現像剤中のトナー濃度が上昇しない場合は、制御部はコンテナ4a内の補給用現像剤が空であると判断して液晶表示部(図示せず)にコンテナ4a内の補給用現像剤の残量が空である表示を行い、ユーザーにコンテナ4aの交換を促す。
次に、本発明の現像装置3a〜3dに用いられる二成分現像剤について説明する。二成分現像剤は、トナーとキャリアとを含有するものである。二成分現像剤におけるトナーとキャリアとの重量比(T/C)は、キャリア100重量部に対してトナー5〜20重量部が好ましく、8〜15重量部がより好ましい。
トナーはトナー母粒子に外添剤を添加したものである。トナー母粒子は、結着樹脂および着色剤を含有するものである。トナー母粒子には、必要に応じて離型剤、電荷制御剤、磁性粉等を含有させてもよい。トナー母粒子の重量平均粒子径は、5〜12μmが好ましく、6〜10μmがより好ましい。トナー母粒子の重量平均粒子径は、粒度分布測定装置(例えば、コールター社製、マルチサイザ−II型)によって測定する。トナー母粒子は、粉砕分級法、溶融造粒法、スプレー造粒法、重合法等の公知の方法で製造される。
外添剤は、シリカ、酸化チタン、アルミナ等の無機酸化物、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の脂肪酸金属塩等を含有する。外添剤の量は、トナー母粒子100重量部に対して、通常0.1〜5重量部である。
キャリアとしては、磁性体の粒子、または結着樹脂中に磁性体を分散させた樹脂粒子が挙げられる。磁性体としては、例えば、鉄、ニッケル、コバルト等の磁性体金属、これらの合金、あるいは希土類を含有する合金類、ヘマタイト、マグネタイト、マンガン−亜鉛系フェライト、ニッケル−亜鉛系フェライト、マンガン−マグネシウム系フェライト、リチウム系フェライトなどのソフトフェライト、銅−亜鉛系フェライト等の鉄系酸化物、これらの混合物が挙げられる。
結着樹脂としては、例えば、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、これらの混合物等が挙げられる。磁性体の粒子は、焼結法、アトマイズ法等の公知の方法によって製造される。キャリアは、その表面に、コート樹脂からなる被覆層を有していてもよい。
本実施形態のカラープリンター100では、各画像形成部Pa〜Pdのコンテナ4a〜4dから現像装置3a〜3dに補給される補給用現像剤の組成が一定ではなく、中間転写ベルト8の移動方向に対し最下流側(図1の左側)に位置する画像形成部Pdの現像装置3dに補給される補給用現像剤の組成が、他の画像形成部Pa〜Pcの現像装置3a〜3cに補給される補給用現像剤の組成と異なっている。
具体的には、現像装置3dに現像剤を補給するコンテナ4d内に貯留される補給用現像剤は、現像剤中のトナーに対するキャリアの比率(C/T)、及び、現像剤中のトナーに対する脂肪酸金属塩の添加率が、他の現像装置3a〜3cに現像剤を補給するコンテナ4a〜4c内に貯留される補給用現像剤よりも低くなっている。
画像形成部Pdでは、感光体ドラム1d上に形成されたトナー像を中間転写ベルト8に転写する際、中間転写ベルト8の移動方向に対し上流側に位置する画像形成部Pa〜Pcにおいて、中間転写ベルト8表面に順次転写されたシアン、マゼンタ、イエローのトナー像に含まれる脂肪酸金属塩が感光体ドラム1dに移行する。そのため、トナーに対する脂肪酸金属塩の添加率が低い現像剤を補給しても、感光体ドラム1dの表面摩擦係数の上昇を抑制することができる。
また、補給用現像剤中のトナーに対する脂肪酸金属塩の添加率を低くすることで、脂肪酸金属塩によるキャリア汚染も低減され、キャリアの劣化が抑制される。そのため、補給用現像剤中のトナーに対するキャリア比率を低く抑えてもトナーに対する帯電付与性能を維持することができる。従って、画像カブリやトナー飛散を効果的に抑制することができ、キャリア比率の低下により補給用現像剤のコストも削減できる。
現像剤中のトナーに対する脂肪酸金属塩の添加率が低くなるほど、キャリア汚染は低減される反面、感光体ドラムの表面摩擦係数が上昇する。そのため、現像装置3dに補給されるコンテナ4d内の補給用現像剤中のトナーに対する脂肪酸金属塩の添加率は、感光体ドラム1dの表面摩擦係数を考慮して決定すれば良い。また、トナーに対するキャリアの比率についても、脂肪酸金属塩の添加率の低下に応じてトナーに対する帯電付与性能を維持可能な比率に決定すれば良い。具体的には、他の現像装置3a〜3cに補給される補給用現像剤中のトナーに対する脂肪酸金属塩の添加率、及びトナーに対するキャリアの比率の1/2程度が好ましい。
なお、上記実施形態では、中間転写ベルト8の移動方向に対し最下流側(図1の左側)に位置する画像形成部Pdの現像装置3dに用いる補給用現像剤について、トナーに対する脂肪酸金属塩の添加率、及びトナーに対するキャリアの比率を低下させているが、中間転写ベルト8の移動方向に対し最上流側(図1の右側)に位置する画像形成部Paの現像装置3aから最下流側に位置する画像形成部Pdの現像装置3dまで、補給用現像剤中のトナーに対する脂肪酸金属塩の添加率、及びトナーに対するキャリアの比率を段階的に低下させてもよい。
最上流側に位置する像形成部Paから最下流側に位置する画像形成部Pdまで、補給用現像剤中のトナーに対する脂肪酸金属塩の添加率、及びトナーに対するキャリアの比率を段階的に低下させた場合、画像形成部Pbの現像装置3b、画像形成部Pcの現像装置3cにおいても脂肪酸金属塩によるキャリア汚染が低減され、キャリアの劣化が抑制される。その反面、感光体ドラム1b、1cの表面摩擦係数は上記実施形態に比べて若干上昇することになる。
また、上記実施形態では、現像装置3d内に予め収容されている現像剤中のトナーに対するキャリアの比率、及びトナーに対する脂肪酸金属塩の添加率は、他の現像装置3a〜3cに用いる補給用現像剤と同じである。これは、現像装置3dの使用初期においては脂肪酸金属塩によるキャリア汚染は顕著ではないため、トナーに対する脂肪酸金属塩の添加率を低下させておかなくても画像カブリやトナー飛散が発生し難いためである。そして、トナーに対するキャリアの比率、及びトナーに対する脂肪酸金属塩の添加率が低い補給用現像剤がコンテナ4dから補給されていくにつれて、現像装置3d内の現像剤のトナーに対するキャリアの比率、及びトナーに対する脂肪酸金属塩の添加率は徐々に低下し、最終的にはコンテナ4dから補給される補給用現像剤と同じになる。
上述した構成に代えて、現像装置3d内に予め収容されている現像剤についても、補給用現像剤と同様にトナーに対する脂肪酸金属塩の添加率、及びトナーに対するキャリアの比率を低下させておいても良い。このようにすることで、カラープリンター100の使用開始直後においても現像装置3dにおける脂肪酸金属塩によるキャリアの劣化が抑制され、トナーに対する帯電付与性能を維持することができる。従って、カラープリンター100の使用開始直後から画像カブリやトナー飛散を効果的に抑制することができる。
その他本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態に示した現像装置3a〜3dは、磁気ローラー21(トナー供給部材)を用いて二成分現像剤を感光体ドラム1a〜1dに対して非接触に設置した現像ローラー20(トナー担持体)上に移行させる際に、磁気ローラー21上に磁性キャリアを残したまま現像ローラー20上に非磁性トナーのみを転移させてトナー薄層を形成する現像方式であるが、現像ローラー20を用いずに、磁気ローラー21上に形成された磁気ブラシを感光体ドラム1a〜1dに接触させる現像方式においても全く同様に適用できる。
また、上記実施形態では、本発明の画像形成装置として図1に示したような、中間転写体の一例である中間転写ベルト8上に各色のトナー像を順次積層して形成されたフルカラー画像を用紙P上に一度に転写する中間転写方式のタンデム型カラープリンター100について説明したが、本発明は、搬送ベルト上に担持されて搬送される用紙Pに各色のトナー像を順次転写する直接転写方式のタンデム型カラープリンターにおいても全く同様に適用可能である。以下、実施例を用いて本発明の効果を更に詳細に説明する。
[試験例1]
図1に示したようなカラープリンター100において、各現像装置3a〜3dに用いる補給用現像剤中のトナーに対する脂肪酸金属塩の添加率と感光体ドラム1a〜1dの表面摩擦係数との関係について調査した。試験方法としては、コンテナ4a〜4dに貯留される補給用現像剤のうち、コンテナ4dに貯留される補給用現像剤中のトナーに対するステアリン酸亜鉛の添加率、トナーに対するキャリアの比率を低下させた設定(実施例1)、コンテナ4a〜4dに貯留される補給用現像剤中のトナーに対するステアリン酸亜鉛の添加率、トナーに対するキャリアの比率を同一とした設定(比較例1)、コンテナ4a〜4dに貯留される補給用現像剤中のトナーに対するステアリン酸亜鉛の添加率、トナーに対するキャリアの比率を全て低下させた設定(比較例2)の3種類の補給用現像剤を用意した。実施例1、及び比較例1、2の補給用現像剤中のトナーに対するステアリン酸亜鉛の添加率、トナーに対するキャリアの比率をそれぞれ表1〜3に示す。
表1〜3に示した補給用現像剤を貯留したコンテナ4a〜4dを用いて、それぞれ印字率2%のテスト画像を1000枚印字した後の感光体ドラム1a〜1dの表面摩擦係数を測定した。結果を図5に示す。図5において、実施例1の設定での試験結果を白色のグラフ、比較例1の設定での試験結果を斜線ハッチングのグラフ、比較例2の設定での試験結果を縦線ハッチングのグラフで示す。
図5から明らかなように、コンテナ4dに貯留される補給用現像剤中のトナーに対する脂肪酸金属塩の添加率を0.05重量%、トナーに対するキャリアの比率を5重量%に低下させた実施例1と、コンテナ4a〜4dに貯留される補給用現像剤中のトナーに対する脂肪酸金属塩の添加率を0.1重量%、トナーに対するキャリアの比率を10重量%とした比較例1とを比較すると、実施例1において感光体ドラム1dでの表面摩擦係数の上昇は見られなかった。これは、上流側に位置する画像形成部Pa〜Pcにおいて、中間転写ベルト8表面に順次転写されたシアン、マゼンタ、イエローのトナー像に含まれる脂肪酸金属塩が感光体ドラム1dに移行したためである。
これに対し、コンテナ4a〜4dに貯留される補給用現像剤中のトナーに対する脂肪酸金属塩の添加率を0.05重量%、トナーに対するキャリアの比率を5重量%に低下させた比較例2では、全ての感光体ドラム1a〜1dにおいて表面摩擦係数の上昇が認められた。
[試験例2]
各現像装置3a〜3dに用いる補給用現像剤中のトナーに対する脂肪酸金属塩の添加率と感光体ドラム1a〜1dの表面摩擦係数との関係について調査した。試験方法としては、ステアリン酸亜鉛の添加率が0.05重量%、0.1重量%であるトナーに、それぞれトナーに対するキャリアの比率が10重量%となるようにキャリアを混合して得られた現像剤を、それぞれコンテナ4d内に充填して2種類のコンテナ4dを作製した。
この2種類のコンテナ4dを用いて、それぞれ印字率20%のテスト画像を100k枚印字した後の現像装置3d外へ飛散したトナーを回収して重量を測定した。結果を図6に示す。図6において、ステアリン酸亜鉛の添加率が0.05重量%の現像剤での試験結果を◆のデータ系列、0.1重量%の現像剤での試験結果を■のデータ系列で示す。
また、ステアリン酸亜鉛の添加率が0.05重量%であるトナーに、トナーに対するキャリアの比率が5重量%、7.5重量%、及び10重量%となるようにキャリアを混合して得られた現像剤を、それぞれコンテナ4d内に充填して三種類のコンテナ4dを作製した。
この3種類のコンテナ4dを用いて、それぞれ印字率20%のテスト画像を100k枚印字した後の現像装置3d外へ飛散したトナーを回収して重量を測定した。結果を図7に示す。図7において、キャリアの比率が5重量%の現像剤での試験結果を▲のデータ系列、7.5重量%の現像剤での試験結果を■のデータ系列、10重量%の現像剤での試験結果を◆のデータ系列で示す。
図6から明らかなように、トナーに対するキャリアの比率が10重量%であり、ステアリン酸亜鉛の添加率が異なる2種類の現像剤を比較すると、トナーに対するステアリン酸亜鉛の添加率が低くなるほど飛散トナー量は少なくなった。具体的には、ステアリン酸亜鉛の添加率が0.05重量%の現像剤は、ステアリン酸亜鉛の添加率が0.1重量%の現像剤に比べて飛散トナー量が約1/2に減少した。これは、ステアリン酸亜鉛の添加率が低い場合はステアリン酸亜鉛によるキャリア汚染が低減され、トナーの帯電不足によるトナー飛散が発生し難くなるためである。
また、図7から明らかなように、トナーに対するステアリン酸亜鉛の添加率が0.05重量%であり、キャリアの比率が異なる3種類の現像剤を比較すると、トナーに対するキャリアの比率が高くなるほど飛散トナー量は少なくなった。具体的には、キャリアの比率が10重量%の現像剤は、キャリアの比率が5重量%の現像剤に比べて飛散トナー量が約1/2に減少した。これは、キャリアの比率が高い場合はトナーに対する帯電付与性能も高くなり、トナーの帯電不足によるトナー飛散が発生し難くなるためである。
そして、図6及び図7の結果から、ステアリン酸亜鉛の添加率を0.05重量%まで低下させるとともに、キャリアの比率を5重量%まで低下させた現像剤(実施例1のブラックの現像剤に相当)では、ステアリン酸亜鉛の添加率が0.1重量%、キャリアの比率が10重量%である従来の現像剤と同等のトナー帯電性能を得られることがわかる。
以上の結果より、中間転写ベルト8の移動方向に対し最下流側の現像装置3dに補給されるコンテナ4d内の現像剤中のステアリン酸亜鉛の添加率、及びキャリアの比率を、上流側の現像装置3a〜3cに補給されるコンテナ4a〜4c内の現像剤の1/2とすることにより、感光体ドラムの表面摩擦係数の上昇やトナーの帯電不足を生じることなく、補給用現像剤のコストを低減できることが確認された。
本発明は、磁性キャリアとトナーとを含む二成分現像剤の補給を行うとともに余剰現像剤を排出する現像装置を備えた画像形成装置に利用可能である。本発明の利用により、補給するキャリア量を多くすることなく、外添剤によるキャリア劣化及び像担持体の表面摩擦係数の上昇を抑制可能であり、補給用現像剤のコストを削減できる画像形成装置を提供することができる。
Pa〜Pd 画像形成部
1a〜1d 感光体ドラム(像担持体)
2a〜2d 帯電器
3a〜3d 現像装置
4a〜4d コンテナ(現像剤補給手段)
5 露光装置
7a〜7d クリーニング部
8 中間転写ベルト(中間転写体)
13 定着部
22 現像容器
22g 現像剤補給口
22h 現像剤排出部
27 現像剤補給モーター
32 磁気ローラー(現像剤担持体)
33 現像ローラー(トナー担持体)
100 カラープリンター

Claims (4)

  1. 静電潜像が担持される像担持体と、
    外添剤として脂肪酸金属塩が添加されたトナーとキャリアとを含む二成分現像剤を収容する現像容器と、該現像容器内に現像剤を補給する現像剤補給口と、前記現像容器から余剰の現像剤を排出する現像剤排出部とを有し、前記像担持体に形成された静電潜像にトナーを供給する現像装置と、
    該現像装置に補給用現像剤を補給する現像剤補給手段と、
    を有する複数の画像形成部を備え、
    前記各像担持体上に現像されたトナー像を中間転写体若しくは記録媒体上に順次転写する画像形成装置において、
    前記中間転写体若しくは記録媒体の移動方向に対し最下流側に位置する前記画像形成部は、前記現像剤補給手段から補給される補給用現像剤中の前記トナーに対する前記脂肪酸金属塩の添加率、及び前記トナーに対する前記キャリアの比率が上流側に位置する他の前記画像形成部に比べて低いことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記中間転写体若しくは記録媒体の移動方向に対し最上流側に位置する前記画像形成部から最下流側に位置する前記画像形成部まで、前記補給用現像剤中の前記トナーに対する前記脂肪酸金属塩の添加率、及び前記トナーに対する前記キャリアの比率が段階的に低くなっていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記中間転写体若しくは記録媒体の移動方向に対し最下流側に位置する前記画像形成部は、前記現像容器内に収容される現像剤中の前記トナーに対する前記脂肪酸金属塩の添加率、及び前記トナーに対する前記キャリアの比率が上流側に位置する他の前記画像形成部に比べて低いことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記現像装置は、二成分現像剤を磁気ブラシとして表面に担持し、担持した磁気ブラシを回転によって搬送する現像剤担持体と、
    前記像担持体及び前記現像剤担持体のそれぞれに対向して配置され、前記現像剤担持体の回転によって搬送された磁気ブラシ中のトナーを表面に担持し、担持したトナーを前記像担持体に供給するトナー担持体と、を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017219583A (ja) * 2016-06-03 2017-12-14 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 画像形成装置及び画像形成方法

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