JP5471656B2 - 現像装置及び該現像装置を備えた画像形成装置 - Google Patents

現像装置及び該現像装置を備えた画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ及びそれらの機能を複合的に備えた複合機等の画像形成装置、及びそれらの画像形成装置に使用される現像装置に関するものである。
従来、電子写真プロセスを用いてトナー像を記録形成するプリンタや複写機等の画像形成装置において、像担持体上に形成された静電潜像の現像方式として、トナーのみからなる一成分系現像剤を用いた一成分現像方式と、トナーとキャリアからなる二成分系現像剤を用いる二成分現像方式とが周知である。
一成分現像方式は、トナー担持体とトナー担持体に押圧して設けられた規制板との間の規制部にトナーを通過させることでトナーを摩擦帯電するとともに所望厚みのトナー薄層をトナー担持体外周面に保持させるため、構成の簡略化、小型化、低コスト化の面で有利である。また、トナー担持体上に形成されるトナー層は厚さ十数μmであることから、トナー担持体と像担持体との間の隙間を極めて小さく設定することができ、その結果、トナー担持体と像担持体との間に強電界を形成することにより高いトナー飛翔速度を得ることができる。
しかし、一成分現像方式では、規制部で受ける強いストレスによって、トナーの劣化が促進されやすく、トナーの帯電量が耐久とともに低下しやすい。また、規制板表面やトナー担持体表面がトナーや他の外添剤によって汚染されることでトナーへの電荷付与性が低下し、その結果、かぶり等の問題を引き起こすことから現像装置の長寿命化が困難である。
これに対し、二成分現像方式は、トナーをキャリアとの攪拌・混合による摩擦接触で帯電させるため、トナーが受けるストレスが小さく、トナー劣化の面で有利である。また、トナーへの電荷付与部材であるキャリアも、その表面積がトナー粒子に比べて大きいため、トナーや他の外添剤による汚染に対しても相対的に強く、現像剤の長寿命化に有利である。
しかし、現像剤搬送ローラ上でキャリアにより形成される磁気ブラシ(穂立ち)は、その長さが一成分現像方式におけるトナー担持体上のトナー層厚の20〜50倍にも及ぶうえに、ミクロ的には不均一に形成されている。その結果、リーク防止等を考慮して像担持体との間の電界を一成分現像方式の場合よりも弱く設定しなければならず、かつ、像担持体に磁気ブラシの少なくとも一部が接触するように像担持体との間の隙間を設定する必要があるため、像担持体へのトナー移動速度が遅く、しかも、磁気ブラシによる像担持体上のトナー像の掻き取りが生じることから、画像品質は一成分現像方式に劣るものとなる。
そこで、近年、これらの現像方式における利点を組み合わせて享受できるハイブリッド現像方式が提案されている。ハイブリッド現像方式は、磁気ローラの外周面に保持されたトナーとキャリアを含む現像剤からトナーだけを選択的に現像ローラの外周面に供給し、この現像ローラの外周面に保持されたトナーを用いて感光体上の静電潜像を現像するものである。キャリアは通常、フェライト等の磁性体粒子、磁性体粒子の表面に単に樹脂被膜を設けたコート型キャリア、バインダー樹脂中に磁性粉末を分散させたバインダー型キャリアが使用される。
この現像方式は、現像を2回行うため、トナーの流動性や帯電性の高度な制御が要求されるが、トナーのストレスが小さく、長寿命化が可能である。また、像担持体への現像は一成分方式となるため、高画質化に有利であるという特徴を有している。
そして、近年、電子写真装置が軽印刷領域へと市場を広げてきており、上述の特徴を有するハイブリッド現像方式を適用した画像形成装置が市場に投入されてきている。それらの一例として、特に、高速領域での現像トナー量を確保するため、複数のドナーローラ(2本のトナー担持体)が配設されたハイブリッド方式の現像装置が提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照。)。
特開2005−037523号公報 特開2006−276853号公報
ハイブリッド現像方式では、現像剤担持体とトナー担持体との間のトナー供給回収領域において、キャリアはトナーを供給するとともに、トナー担持体上の残留トナーを回収しなければならない。しかし、キャリアによる残留トナーの回収が十分に行われないという問題が生じる。
残留トナーの回収が不十分であると、トナー担持体上において現像されずにトナーが残っている領域と、現像されて新しいトナーが供給された領域との間でトナー量やトナー帯電量に差が生じるため、画像上に画像メモリーが発生する。この「画像メモリー」とは、直前に印字された画像の影響を受け、印字されるべき画像に不要な濃度差が生じる現象である。
例えば、連続してベタ画像を印字した場合と白紙通過後にベタ画像を印字した場合とで、ベタ画像に濃度差が生じる。また、例えば、トナー担持体上において、画像の印字によるトナー消費領域と、トナーが消費されない領域とが存在する場合、トナー担持体の1周後にベタ画像やハーフトーン画像を印字すると濃度差が生じる。
特許文献1及び特許文献2に記載されている現像装置においても、像担持体の回転方向上流側に位置する第1のドナーローラにおいて生じた画像メモリーは、像担持体の回転方向下流側に位置する第2のドナーローラにより濃度差が緩和されて解消させることはできるが、第2のドナーローラにおいて生じた画像メモリーは、そのまま最終画像に残ってしまう。
すなわち、像担持体の回転方向の最下流側に位置するドナーローラにおける現像後のトナーのリセット性(トナー剥離及び供給)が、最終画像に画像メモリーが発生するか否かに大きく影響するため、第2のドナーローラにおける現像後のトナーのリセット性をいかに向上させるかが必須となる。
一方、トナー担持体と各ドナーローラとの間に形成されるトナー供給電界の作用領域において、ドナーローラ上に磁気ブラシを形成し、磁気ブラシの磁性キャリア表面から離脱した遊離トナーのみをドナーローラに付着させるための現像剤供給磁極は、高い磁力に設定する必要がある。高速度領域においては、トナー担持体の回転数も高くなるとともに、磁気ブラシのドナーローラへの衝突力も大きくなることからドナーローラにキャリアが付着しやすくなるため、現像剤供給磁極の磁力をさらに高く設定する必要がある。
特許文献1及び特許文献2に記載されている現像装置において、トナー担持体から第1のドナーローラ,第2のドナーローラへのトナーの回収効率を高めるためには、トナー担持体と第1のドナーローラとの間で形成される第1の供給領域及びトナー担持体と第2のドナーローラとの間で形成される第2の供給領域における現像剤充填密度を上げればよい。
しかしながら、第1の供給領域に対応する第1の供給磁極及び第2の供給領域に対応する第2の供給磁極をそれぞれ異極性として高磁力に設定した場合、両磁極間に形成される磁力線の密度が高くなり、特に、第2のトナー供給領域の入口に生じる磁気ブラシの密度が高くなる結果、当該入口部で穂詰まりが生じやすくなり、第2のトナー供給領域での現像剤充填密度を上げることができない。それ故、所望のトナーのリセット性を得るのに十分な磁気ブラシの接触面積を確保することが困難となり、上述した画像メモリーが生じてしまうという問題がある。
したがって、本発明は、このような問題点を解決することを課題としてなされたものであり、その目的とするところは、静電潜像担持体の回転方向に対して上流側と下流側とにそれぞれ配設された複数のトナー担持体を有する現像装置において、下流側に位置するトナー担持体とで形成されるトナー供給領域での現像剤の穂詰まりを防止し、当該トナー供給領域で所望のリセット性が得られ、画像メモリーの発生を抑制する現像装置及び該現像装置を備えた画像形成装置を提供することにある。
本発明に係る現像装置は、非磁性材料からなる中空回転体と前記回転体の内側に回転不能に固定された磁石体を有する第1の回転体と、前記第1の回転体の外周面に所定の間隔をあけて対向する2つの第2の回転体を有し、前記第1の回転体は、前記磁石体の磁力に基づいて前記第1の回転体の外周面にトナーとキャリアからなる現像剤を磁気ブラシの状態で保持しつつ前記第1の回転体の回転に基づいて前記現像剤を搬送し、前記2つの第2の回転体に対向する供給回収領域でそれぞれ前記第2の回転体の外周面に前記トナーを供給するとともに前記第2の回転体の外周面から前記トナーを回収するようにした現像装置において、前記磁石体は、前記中空回転体の回転方向に関して上流側と下流側に位置する供給回収領域にそれぞれ対向して配置された同極性の第1及び第2の磁極と、前記中空回転体の回転方向に関して前記第1及び第2の磁極の間に配置された前記第1及び第2の磁極と異なる極性の第3の磁極と、前記中空回転体の回転方向に関して前記第2の磁極の下流側に配置された前記第3の磁極と同極性の第4の磁極を有し、前記第1、第2及び第3の磁極の磁束密度のピーク値をそれぞれBr1,Br2及びBr3、前記第4の磁極の磁束密度のピーク値をBr4としたとき、前記Br1,Br2Br3、及び前記Br4がBr1≧Br2>Br3、Br3<Br4の関係を有している。
また、前記中空回転体の回転軸を中心とする、前記第3の磁極の磁束密度ピーク位置から前記第2の磁極(N2)の磁束密度ピーク位置との角度α1、前記第1の磁極(N1)の磁束密度ピーク位置から前記第3の磁極(S1)の磁束密度ピーク位置との角度α3がα1≧αの関係を有していてもよい。
前記第1の磁極の磁束密度ピーク位置が、前記中空回転体の回転方向に関して、前記の回転体と前記中空回転体の最近接位置の上流側に配置されていることが好ましい。
さらに、第2の磁極の磁束密度ピーク位置が、中空回転体の回転方向に関して、第2の回転体と中空回転体の最近接位置の上流側に配置されていることが好ましい。
本発明の画像形成装置は、前記請求項1から請求項4のいずれかに記載の現像装置が備えられていることを特徴としたものである。
以上の説明から明らかなように、本発明の現像装置によれば、下流側に位置するトナー供給回収領域において、第2の磁極から発せられる磁力線は当該トナー供給回収領域の出口側に集中して入口側に生じる磁気ブラシの密度は疎の状態となり、当該トナー供給回収領域での現像剤の穂詰まりが生じにくくなる。その結果、下流側に位置するトナー供給回収領域での現像剤充填密度を上流側に位置するトナー供給回収領域での現像剤充填密度と同等以上に高めることが可能となり、所望のトナーのリセット性を得るのに十分な磁気ブラシの接触面積を確保できる。これにより、最終画像に生じる画像メモリーを抑制できるという効果を奏する。
本発明の現像装置を備えた画像形成装置によれば、最終画像に生じる画像メモリーを抑制可能な画像形成装置を提供できる。
本発明の実施の形態に係る現像装置を備えた画像形成装置の一例を示す構成図である。 現像剤搬送ローラでの磁気ブラシの挙動を示す図である。 現像剤搬送ローラ及び現像ローラに印加する電圧と供給電界の関係を示す図である。 現像剤搬送ローラ内の磁気ローラに形成されている各磁極から発せられる磁束密度の分布を説明する図である。 下流側に位置するトナー供給領域で形成される磁気ブラシの密度状態を説明する図である。 実験例における画像メモリー評価用画像パターン及び出力画像の説明図である。 実験例1における現像剤充填密度と画像メモリー濃度差との関係を示す図である。 実験例2における現像剤搬送ローラ内の磁気ローラに形成されている各磁極の形成位置、各磁極から発せられる磁束密度の分布を説明する図である。 実験例2における現像剤充填密度と画像メモリー濃度差との関係を示す図である。 比較例1で用いた画像形成装置の一例を示す構成図である。 比較例1における現像剤充填密度と画像メモリー濃度差との関係を示す図である。 比較例1における現像剤搬送ローラ内の磁気ローラに形成されている各磁極の形成位置、各磁極から発せられる磁束密度の分布を説明する図である。 比較例1における下流側に位置するトナー供給領域で形成される磁気ブラシの密度状態を説明する図である。 比較例2における現像剤搬送ローラ内の磁気ローラに形成されている各磁極から発せられる磁束密度の分布を説明する図である。 比較例2における現像剤充填密度と画像メモリー濃度差との関係を示す図である。 比較例2における下流側に位置するトナー供給領域で形成される磁気ブラシの密度状態を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態に係る現像装置及び該現像装置を備えた画像形成装置について、添付図面に従って説明する。なお、以下の説明では、「上部」、「下部」及びそれらの用語を含む用語及び「時計回り方向」、「反時計回り方向」等を便宜上用いるが、これらは発明の理解を容易にするためであり、それらの用語によって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されるべきではない。
[画像形成装置の概略構成及び動作]
本発明の実施の形態に係る画像形成装置Tについて、添付図面に従って概略説明する。図1に示すように、画像形成装置Tは、静電潜像担持体であるドラム状の感光体1を有する。感光体1は、外周面に感光層を有し、反時計回り方向に回転駆動可能に支持されている。感光体1の周囲には、回転方向に沿って順番に、帯電装置2、露光装置3、現像装置4、転写装置5及び清掃装置6が配置されている。
画像形成時、感光体1は反時計回り方向に回転し、感光体1の外周感光層が帯電装置2によって一様に帯電される。帯電された感光体1の外周感光層は、露光装置3から画像が露光され、静電潜像が形成される。静電潜像は、例えば、画像に対応する光が投射されて電位の減衰した部分(静電潜像画像部)と、光が投射されることなく、ほぼ帯電電位を維持した部分(静電潜像非画像部)を有する。そして、静電潜像画像部が、現像装置4から供給される現像剤の非磁性トナーによってトナー像として可視像化される。可視像化されたトナー像は、転写装置5によって紙などのシートに転写される。シートに転写されたトナー像は、その後加熱されてシートに定着される。一方、シートに転写されることなく感光体1の外周感光層に残留するトナーが清掃装置6で除去される。
[現像装置の構成]
図1に示すように、現像装置4は、非磁性トナーと磁性キャリアの混合物からなる現像剤Dを混合攪拌する攪拌搬送部40と、攪拌搬送部40で混合された現像剤Dを汲み上げて搬送する現像剤搬送部41と、現像剤搬送部41で搬送される現像剤の中からトナーだけを回収して感光体1に供給する現像部42を有する。
[攪拌搬送部]
攪拌搬送部40はハウジング44を有する。ハウジング44の内部は、仕切り壁44aによって図の左側に示す前部攪拌搬送路45aと図の右側に示す後部攪拌搬送路45bに区画されており、これら搬送路45a、45bに第1攪拌搬送スクリュー40aと第2攪拌搬送スクリュー40bがそれぞれ配置されている。図示しないが、仕切り壁44aの手前側と奥側(図面の表面側と裏面側)には前部搬送路45aと後部搬送路45bを連通する連通路が形成されており、一方又は他方の搬送路45a、45bの現像剤を他方又は一方45b、45aの搬送路に送り込むようにしてある。
第1攪拌搬送スクリュー40aと第2攪拌搬送スクリュー40bは図示しない駆動系に駆動連結されており、例えば、第1攪拌搬送スクリュー40aは前部攪拌搬送路45aの現像剤Dを手前側から奥側に搬送するとともに奥側の連通路を介して前部搬送路45aから後部搬送路45bに送り込み、また、第2攪拌搬送スクリュー40bは現像剤Dを奥側から手前側に搬送するとともに手前側の連通路を介して後部搬送路45bから前部搬送路45aに送り込むようにしてある。
トナー補給部46は、現像によって消費されるトナーに見合う量のトナーを現像剤Dに補給するもので、後部攪拌搬送路45bの上方に配置されている。実施の形態では、トナー補給部46は、トナーを収容する容器46aと、容器46aの底部に配置された補給ローラ46bを備えている。補給ローラ46bは図示しない駆動系に駆動連結されており、補給ローラ46bの回転量に応じた量のトナーが後部搬送路45bに落下補給されるようにしてある。
[現像剤搬送部]
現像剤搬送部41は、非磁性の導電材料からなる中空円筒体の回転体であるスリーブ41aを有する。スリーブ41aは、図示しない駆動系に駆動連結されており、図の時計回り方向に回転する。スリーブ41aの内側には、スリーブ41aの外周面に現像剤Dを保持するために、磁石体41bが非回転状態で固定されている。磁石体41bは、スリーブ41aの内周面に対向する外周部に複数の磁極が形成されている。これらの磁極の配置は後に説明する。スリーブ41aの外側には、該スリーブ41aの図上左斜め下外周面に所定のギャップ(穂高規制ギャップ)を介して対向する規制部材43が配置されており、スリーブ41aの回転によって搬送される現像剤Dを一定に規制するようにしてある。
[現像部]
現像部42は、非磁性の導電材料からなる2つの回転体で構成され、第1現像ローラ42aと第2現像ローラ42bとを有する。現像ローラ42a,42bは、アルミニウム等の導電性基体上に、例えば、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリスルホン樹脂、シリコン樹脂及びフッ素樹脂等の樹脂コーティングした構成のものや、シリコンゴム又はウレタンゴム等のゴムコーティングしたものであってもよい。これら現像ローラ42a,42bは、感光体1と現像剤搬送部41の間に配置され、感光体1と現像剤搬送部41(スリーブ41a)にそれぞれ所定のギャップを介して対向している。以下、第1現像ローラ42aが感光体1と現像剤搬送部41に対向する領域をそれぞれ「第1現像領域90a」、「第1供給回収領域80a」といい、第2現像ローラ42bが感光体1と現像剤搬送部41に対向する領域をそれぞれ「第2現像領域90b」、「第2供給回収領域80b」という。現像ローラ42a,42bはまた、図示しない駆動系に駆動連結されており、図の時計回り方向に回転するようにしてある。
[電源部]
現像剤搬送部41と現像ローラ42a,42bは電源に接続されている。実施の形態では、現像剤搬送部41のスリーブ41aが電源部50に接続され、現像ローラ42a,42bが電源部51a,51bにそれぞれ接続されている。電源部50,51a及び51bから現像剤搬送部41及び現像ローラ42a,42bにそれぞれ印加される電圧(供給回収バイアス電圧、現像バイアス電圧)は後に説明する。
[磁極配置]
磁石体41bの磁極及びその配置について説明する。本実施の形態において、磁石体41bは、スリーブ41aの回転方向に沿って順番に配置された7つの磁極N1,S1,N2,S2,S3,N3,N4を有する。ここで、磁極に付された符号「N」、「S」はその極性(N極、S極)を意味する。
図示するように、磁極N4は規制部材43に対向して配置されており、磁極N1とN2はトナー供給回収領域80a、80bに対向して配置されている。磁極N3は、実施の形態では概ね3時の位置に配置されている。そして、磁極N4とN1の間、磁極N1とN2の間、さらに磁極N2とN3の間に、磁極S3,S1,S2がそれぞれ配置されている。また、磁極N3とN4の間に磁極は形成されておらず、それらの間に反発磁界又は磁界の存在しない領域が形成されている。
図2及び図4を参照して詳細に説明すると、磁極N1の中心が第1の供給回収領域80aに対向し、磁極N2が第2の供給回収領域80bに対向し、それら第1と第2の供給回収領域80a,80bの間に磁極S1が対向している。
スリーブ41aの表面で測定した磁極の強度は、磁極N1の磁束密度の最大値をBr1、磁極N2の磁束密度の最大値をBr2、磁極S1の磁束密度の最大値をBr3、及び磁極S2の磁束密度の最大値をBr4とすると、それぞれの磁束密度の最大値の関係がBr1≧Br2>Br3,Br3<Br4となるよう設定されている。磁束密度の最大値は、例えば、Br1が120mT、Br2が100〜120mT、Br3が80mT、Br4が80〜90mT程度であることが望ましい。磁極S3の磁束密度の最大値については例えば、80mT程度である。
図4に示すように、磁極S3,N1,S1,N2は、磁極S3と磁極N1の中心角α4、磁極N1と磁極S1の中心角α3、磁極S1と磁極N2の中心角α1、及び磁極N2と磁極S2の中心角α2がそれぞれ40度となるように配置されている。なお、2つの磁極間の中心角は、スリーブ41aの回転中心とそれら2つの磁極の中心(最大磁束密度を示す位置)を結ぶ2つの線分によって形成される角度をいう。
本実施の形態では、磁極S1は、磁極N1,N2とのほぼ中間に配置されているが、磁極N1寄りに配置してもよい(すなわち、α1>α3)。具体例としては、図8に示すように、中心角α1を45度に設定し、中心角α3を35度に設定してもよい。
磁極N1,N2は、スリーブ41aの中心と現像ローラ42a,42bの中心を結ぶ線上(すなわち、スリーブ41aと現像ローラ42a,42bの最近接位置)に配置してもよいし、スリーブ41aの回転方向に関して最近接位置の上流側又は下流側のいずれに配置してもよい。
[現像装置の動作]
現像装置4の動作について、図1及び図2を参照して説明する。現像剤槽45内の現像剤Dは、第1攪拌搬送スクリュー40a,第2攪拌搬送スクリュー40bの回転により混合撹拌され、トナーとキャリアはそれぞれ両者の摩擦接触によって異なる極性に帯電される。本実施の形態では、トナーは負極性、キャリアは正極性に帯電される。また、現像剤Dは、前部搬送路45aを手前側から奥側に搬送され、また後部搬送路45bを奥側から手前側に搬送され、仕切り壁44aの手前側と奥側に設けた連通路を介して、他方の搬送路に送り込まれる。
図1に示すように、前部搬送路45aを搬送されている現像剤Dの一部は、磁石体41b(特に、磁極N4)の磁力によって汲み上げられ、スリーブ41aの外周面に保持され、スリーブ41aの回転によって時計回り方向に搬送され、規制部材43との対向部(穂高規制ギャップ)を通過する際に、該規制部材43によってその搬送量が一定に規制される。図2に模式的に示すように、スリーブ41aの外周面に保持された現像剤D(特に、キャリア)は、磁極によって形成される磁力線に沿った穂(すなわち、磁気ブラシMb)を形成している。
規制部材43の対向部を通過した現像剤Dは、磁極S3の対向部を通過した後、第1の供給回収領域80a、磁極S1の対向部、さらに第2の供給回収領域80bを通過し、第1及び第2の供給回収領域80a,80bで現像剤D中のトナーが現像ローラ42a,42bに供給される。供給回収領域80a,80bでは、同時に、現像ローラ42a,42bに保持されていたトナーがスリーブ41aに回収され、これにより現像ローラ42a,42b上のトナーが入れ替えられる。
供給回収領域80a,80bにおけるトナーの供給と回収は、現像バイアス電圧VBと供給回収バイアス電圧VSとの電位差に基づいて行われる。具体的に、実施例では、図3に示すように、実線で表された現像バイアス電圧VBには、VBmax(+400ボルト)とVBmin(−1,000ボルト)を一定の周期(VBmaxのDuty比が60%、VBminのDuty比が40%)で繰り返す交流電圧が使用される。点線で表された供給回収バイアス電圧VSには、VSmax(+100ボルト)とVSmin(−500ボルト)を一定の周期(VSmaxのDuty比が40%、VSminのDuty比が60%)で繰り返す交流電圧が使用される。これら2つの交流の位相は、VBmax(+400ボルト)とVSmin(−500ボルト)が同期し、VBmin(−1,000ボルト)とVSmin(−500ボルト)が同期し、現像ローラ42a,42bとスリーブ41aの間では、スリーブ41aに対して現像ローラ42a,42bが高電位(+900ボルト)となる状態(それぞれ「トナー供給電位」、「トナー供給状態」という。)と、スリーブ41aに対して現像ローラ42a,42bが低電位(−1200ボルト)となる状態(それぞれ「トナー回収電位」、「トナー回収状態」という。)を、一定の周期(トナー供給電位のDuty比が60%、トナー回収電位のDuty比が40%)で繰り返すようにしてある。
したがって、第1と第2の供給回収領域80a,80bでは、上述したトナー供給電位とトナー回収電位に基づいてスリーブ41aから現像ローラ42a,42bにトナーが供給され、トナー回収電位に基づいて現像ローラ42a,42bからスリーブ41aにトナーが回収され、結果、現像ローラ42a,42bの外周面には一定量のトナーが薄層状態で保持される。なお、スリーブ41a上のキャリアは磁石体の磁力によってスリーブ41aに保持されており、現像ローラ42a,42bに供給されることはない。
このようにして現像ローラ42a,42bに供給されたトナーは、現像ローラ42a,42bの回転によって第1の現像領域90a,90bに供給され、静電潜像の現像に利用される。現像ローラ外周面上のトナーが消費された箇所は、第1と第2の供給回収領域80a,80bでトナーが補充される。
第2の供給回収領域80bを通過したスリーブ41aの外周面は、磁極S2の対向部と磁極N3の対向部を通過する。図示するように、磁極N3、N4の間は反発磁界または無磁界としてあるので、磁極N3の対向部を通過した現像剤はスリーブ41から前部搬送路45aに落下し、そこを搬送されている現像剤に混合される。
以上のようにして現像剤中のトナーが消費されると、現像剤搬送路45a,45bを搬送されている現像剤Dのトナー濃度が低下する。現像剤搬送路のトナー濃度は図示しない濃度検出器で検出されており、トナー濃度が予め決められた所定濃度以下になると、図示しない制御部がトナー補給ローラ46bを駆動し、所定量のトナーを現像剤搬送路45bに補給する。
また、トナー供給回収領域80a,80bでは、スリーブ41aと現像ローラ42a,42bとの電位差に基づいて両者の間でトナーの授受が行われる。したがって、トナーの荷電量が高くなれば現像ローラ42a,42bのトナー保持力が高まってかぶりの防止につながる反面、トナー供給回収領域におけるトナーの回収効率が低下してしまう。これを防止するためには、トナー供給回収領域における現像剤充填密度(式1で定義される。)を上げることが考えられる。しかし、現像剤充填密度を上げると、トナー供給回収領域において現像剤の穂詰まりが生じ、濃度むらやキャリア付着等の別の問題を引き起す可能性がある。そのため、現像剤充填密度は、10%〜40%の範囲で設定されることが好ましい。
(数1)
P.D[%]={M/(Ds・ρ)}×100
M:現像剤搬送部41による単位面積当たりの現像剤搬送量(g/m
Ds:現像ローラ42a,42bと現像剤搬送部41との間隔(cm)
ρ:現像剤の単位体積質量(g/cm
[現像装置に用いられる現像剤]
一般に、現像剤は、トナー、該トナーを帯電するためのキャリア、及び逆極性粒子等を含む。トナーは、一般的に用いられている公知のトナーが利用可能で、バインダー樹脂中に着色剤や必要に応じて荷電制御剤や離型剤等を含有させ、外添剤を処理したものを用いることができる。トナーの粒径は、限定的ではないが、例えば、3〜15μm程度が好ましい。そのようなトナーは、公知の方法、例えば、粉砕法、乳化重合法、懸濁重合法等で製造できる。
トナーに外添する外添剤は、一般的に用いられている材料が使用できる。例えば、流動性の改善ためには、シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム等の無機質粒子や、アクリル樹脂、スチレン樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂等の樹脂微粒子が利用される。特に、シランカップリング剤やチタンカップリング剤、シリコンオイル等で疎水化したものを用いるのが好ましい。このような流動化剤は、トナーの100重量部に対して0.1〜5重量部の割合で添加する。外添剤の個数平均一次粒径は、10〜100nmであることが好ましい。
キャリアは、一般的に用いられている公知のキャリア、例えばバインダー型キャリアやコート型キャリア等が用いられる。キャリアの粒径は、15〜100μmが好ましい。
バインダー型キャリアは、磁性体微粒子をバインダー樹脂中に分散させたものであり、キャリア表面に正又は負帯電性の帯電性微粒子を固着させたり、表面コーティング層を設けたりすることもできる。バインダー型キャリアの帯電特性(帯電量、帯電極性)は、バインダー樹脂の材質、表面コーティング層の種類によって制御することができる。バインダー型キャリアに用いられるバインダー樹脂には、ポリスチレン系樹脂に代表されるビニル系樹脂、ナイロン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等の熱可塑性樹脂、又はフェノール樹脂等の硬化性樹脂が用いられる。
バインダー型キャリアの表面コート剤には、シリコン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フッ素系樹脂等が用いられる。また、これらの樹脂を表面コートし硬化させてコート層を形成することにより、帯電付与能力を向上させることができる。バインダー型キャリアの表面への帯電性微粒子あるいは導電性微粒子の固着は、例えば、それらの微粒子を磁性樹脂キャリアと均一混合し、磁性樹脂キャリアの表面にそれらの微粒子を付着させた後、機械的・熱的な衝撃を与え、微粒子を磁性樹脂キャリア中に打ち込むことで行われる。この場合、微粒子は、磁性樹脂キャリア中に完全に埋設されるのではなく、その一部を磁性樹脂キャリア表面から露出させて固定される。帯電性微粒子としては、有機、無機の絶縁性材料が用いられる。
具体的に、有機系微粒子としては、ポリスチレン、スチレン系共重合物、アクリル樹脂、各種アクリル共重合物、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂及びこれらの架橋物等の有機絶縁性微粒子を用いることができ、その帯電特性(帯電量、帯電極性)は、素材、重合触媒、表面処理等により調製できる。また、無機系微粒子としては、シリカ、二酸化チタン等の負帯電性の無機微粒子やチタン酸ストロンチウム、アルミナ等の正帯電性の無機微粒子等が用いられる。
コート型キャリアは、磁性体からなるキャリアコア粒子の表面を樹脂で被覆したキャリアであり、コート型キャリアにおいてもバインダー型キャリアと同様、キャリア表面に正又は負帯電性の帯電性微粒子を固着できる。コート型キャリアの帯電特性(帯電量、帯電極性)は、表面コーティング層の種類や帯電性微粒子により制御することができ、バインダー型キャリアと同様の材料を用いることができる。特に、コート樹脂は、バインダー型キャリアのバインダー樹脂と同様の樹脂が使用可能である。
トナーとキャリアの混合比は、弱帯電あるいは未帯電によるかぶりが生じず、現像トナー量の不足が生じない程度に調整されればよく、実際にはキャリア表面に対する被覆率が例えば、20〜40%になるように設定される。
[実験例]
現像装置4及び該現像装置4を備えた画像形成装置Tに関して、画像メモリーの抑制効果を検証するための実施例を、図3〜図16を参照して説明する。
(実験例1)
実験例1では、図1に示す現像装置4を備えた画像形成装置Tを用意し、システム速度を800mm/secに設定した。現像装置4において、現像剤搬送部41と現像ローラ42a,42bとのギャップを0.4mm、現像ローラ42a,42bと感光体ドラム1とのギャップを0.2mmに設定した。現像剤搬送部41上の単位面積当たりの現像剤搬送量が目標搬送量となるよう、現像剤搬送部41の周面と規制部材43とのギャップを所定距離に設定した。
現像剤搬送部41に印加する電圧は、振幅0.6kV,DC成分−200ボルト,周波数4kHz,マイナス側Duty比が60%の矩形波電圧とした。現像ローラ42a,42bに印加した電圧は、共に、振幅1.4kV,DC成分−300ボルト,周波数4kHz,マイナス側Duty比が40%の矩形波電圧である。そして、現像剤搬送部41の印加電圧のプラス側の位相と現像ローラ42a,42bの印加電圧のマイナス側の位相を同期させ、トナー供給回収領域80a,80bに、図3に示す振幅2kV,マイナス側Duty比60%,周波数4kHz,実効値が−100ボルトの供給電界が形成される。
感光体ドラム1上に形成された静電潜像の背景部電位は−450ボルト、画像部電位は−50ボルトである。
図4に示すように、現像剤搬送部41内の磁気ローラ41aに形成されている各磁極N1,S1,N2,S2,S3の磁束密度の最大値を、それぞれ、磁極N1:120mT、磁極S1:80mT、磁極N2:100mT、磁極S2:90mT、磁極S3:80mTに設定した。
各磁極N1,S1,N2,S2,S3の磁束密度の最大値を上述のように設定することにより、図5に示すように、スリーブ41aと該スリーブ41aの回転方向下流側に位置する現像ローラ42bとの間で形成されるトナー供給回収領域80bにおいて、磁極N2から発せられる磁力線71はトナー供給回収領域80bの出口側に集中し、トナー供給回収領域80bの入口部に生じる磁気ブラシMbの密度は疎の状態となるため、当該トナー供給回収領域80bでの現像剤の穂詰まりが生じにくくなる。
本実験例で使用するトナーは、湿式造粒方式で製造され、体積平均粒径が約6.5μmのトナー母材100重量部に対し、第1の疎水性シリカ0.2重量部と第2の疎水性シリカ0.5重量部と疎水性酸化チタン0.5重量部を外添処理した負極性トナーを用いた。キャリアは、磁性体からなるキャリアコア粒子にアクリル系樹脂コートが施されているコート型キャリアであって、平均粒径が約33μmのコニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社製の画像形成装置「bizhub C350」用のキャリアを用いた。現像剤中のトナー比率は8重量%とした。このトナー比率は現像剤全量に対するトナーの割合である。
上述の条件のもとで、図6に示すように、通紙方向上流位置にベタ文字(黒ベタ文字)部90aを、通紙方向上流位置から下流位置の領域にハーフトーン部90bを配置した画像メモリー評価パターンの印字を行い、ハーフトーン部90bでの周期位置(現像ローラ42a,42bの周長×[現像ローラ42a,42bの周速/感光体ドラム1の周速])に発生する画像メモリー部95の画像濃度差を測定することにより評価を行った。この濃度差が小さいほど画像メモリーがなく良好な画像といえる。実施例での評価基準として画像メモリー部95の濃度差が0.04未満のものを合格とした。
図7に示すように、実験例1では、現像剤充填密度が25%〜30%の範囲において画像メモリーの濃度差が許容濃度差未満の良好な画像を得ることができる。特に、現像剤充填密度限界値(この限界値を超えると現像剤の穂詰まりによる画像ノイズが生じる。)付近の30%では、画像メモリー部95の濃度差が0.02であり、目視で現認できないレベルの良好な画像を得ることができる。
(実験例2)
実験例2では、図8に示すように、現像剤搬送部41内の磁気ローラ41bに形成されている各磁極N1,S1,N2,S2,S3の磁束密度の最大値を、それぞれ、磁極N1:120mT、磁極S1:80mT、磁極N2:100mT、磁極S2:100mT、搬送磁極S3:80mTに設定した。また、磁極N1、磁極N2及び現像剤搬送部41の回転中心とでなす中心角α1を45度に設定し、磁極S1、磁極N1及び現像剤搬送部41の回転中心とでなす中心角α3を35度に設定し、磁極S1により現像剤搬送部41の表面上に生じる該現像剤搬送部41の法線方向における磁束密度が最大となる点を磁極N1寄りに形成した。その他の設定条件については、「実験例1」と同様であるので説明を省略する。
このように設定することで、トナー供給回収領域80bにおいて、磁極N2から発せられる磁力線71はトナー供給回収領域80bの出口側に更に集中し、トナー供給回収領域80bの入口部に生じる磁気ブラシMbの密度は更に疎の状態となるため、当該トナー供給回収領域80bでの現像剤の穂詰まりは実験例1と比較して更に生じにくくなる。
図9に示すように、実験例2では、現像剤充填密度が23%〜36%の範囲において画像メモリー部95の濃度差が許容濃度差未満の良好な画像を得ることができる。特に、現像剤充填密度限界値付近の36%では、画像メモリー部95の濃度差が0.007であり、目視で全く現認できないレベルの更に良好な画像を得ることができる。
(比較例1)
比較例1として、図10に示す現像装置400を備えた画像形成装置T1を用意した。図10及び図12に示すように、磁気ローラ41bは、スリーブ41aの回転方向に沿ってN1,S1,N2,S2,S3,N3,S4の7つの磁極を有する。そして、磁極N1がトナー供給回収領域80aに対向し、磁極N1に隣接する磁極S1がトナー供給回収領域80bに対向している。また、磁極N1のスリーブ回転方向上流側に磁極S4が、磁極S1のスリーブ回転方向下流側に磁極N2が形成されている。そして、磁極N1,S1,N2,S4の磁束密度の最大値は、磁極N1:120mT、磁極S1:120mT、磁極N2:80mT、磁極S4:80mTに設定した。また、磁極N1、磁極S1及び現像剤搬送部41の回転中心とでなす中心角α1を55度に設定し、磁極S1、磁極N2及び現像剤搬送部41の回転中心とでなす中心角α2を45度に設定し、磁極N1、磁極S4及び現像剤搬送部41の回転中心とでなす中心角α3を45度に設定した。その他の構成は、図1に示した画像形成装置Tと同じであり、その他のシステム速度、電位条件及び現像剤の条件等は上述の実験例1,2と同一である。
図13に示すように、比較例1では、トナー供給回収領域80bにおいて、磁極S1から発せられる磁力線71はトナー供給回収領域80bの入口側に集中して該トナー供給回収領域80bの入口部に生じる磁気ブラシMbが密の状態となるため、当該トナー供給回収領域80bで現像剤の穂詰まりが生じやすい状態となる。
その結果、図11に示すように、画像メモリー部95の濃度差の最下限値は0.07(現像剤充填密度:15%)であり、評価基準である0.04未満をクリアすることができず、目視で確認できるレベルの不良画像が発生した。
(比較例2)
比較例2では、図1に示す現像装置4を備えた画像形成装置Tを用意し、現像剤搬送部41内の磁気ローラ41bに形成されている各磁極N1,S1,N2,S2,S3の磁束密度の最大値を、磁極N1:120mT、磁極S1:120mT、磁極N2:120mT、磁極S2:80mT,磁極S2:80mTに設定した。つまり、磁束密度最大値の関係をBr1=Br2=Br3とした。その他のシステム速度、電位条件及び現像剤の条件等は実験例1,2と同一とした。
図16に示すように、比較例2では、トナー供給回収領域80bにおいて、磁極N1から発せられる磁力線71はトナー供給回収領域80bの入口側に集中して該トナー供給回収領域80bの入口部に生じる磁気ブラシMbが密の状態となるため、当該トナー供給回収領域80bで現像剤の穂詰まりが生じやすい状態となる。
その結果、図15に示すように、画像メモリー部95の濃度差の最下限値は0.07(現像剤充填密度:17%)であり、評価基準である0.04未満をクリアすることができず、目視で確認できるレベルの不良画像が発生した。
このように、本発明に係る現像装置4及び画像形成装置Tによれば、トナー供給回収領域80bでの現像剤充填密度を、上流側のトナー供給回収領域80aでの現像剤充填密度と同等以上に高めることが可能となるため、所望のトナー回収性を得るのに十分な磁気ブラシの接触面積を確保できる結果、最終画像に画像メモリーが生じてしまうことを抑制できる。これにより、画像メモリーの無い高画質の画像を長期にわたって得ることができる。
今回、開示した実施の形態は例示であってこれに制限されるものではない。本発明は、上記で説明した範囲ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の範囲の全ての変更を含む。
1 感光体
2 帯電装置
3 露光装置
4 現像装置
5 転写装置
6 清掃装置
40 攪拌搬送部
40a 第1攪拌搬送スクリュー
40b 第2攪拌搬送スクリュー
41 現像剤搬送部
41a スリーブ
41b 磁石体
42 現像部
42a 第1現像ローラ
42a 第2現像ローラ
71 磁力線
Mb 磁気ブラシ
N1,N2,S1 磁極
T 画像形成装置

Claims (5)

  1. 非磁性材料からなる中空回転体と前記回転体の内側に回転不能に固定された磁石体を有する第1の回転体と、
    前記第1の回転体の外周面に所定の間隔をあけて対向する2つの第2の回転体を有し、
    前記第1の回転体は、前記磁石体の磁力に基づいて前記第1の回転体の外周面にトナーとキャリアからなる現像剤を磁気ブラシの状態で保持しつつ前記第1の回転体の回転に基づいて前記現像剤を搬送し、前記2つの第2の回転体に対向する供給回収領域でそれぞれ前記第2の回転体の外周面に前記トナーを供給するとともに前記第2の回転体の外周面から前記トナーを回収するようにした現像装置において、
    前記磁石体は、前記中空回転体の回転方向に関して上流側と下流側に位置する供給回収領域にそれぞれ対向して配置された同極性の第1及び第2の磁極と、
    前記中空回転体の回転方向に関して前記第1及び第2の磁極の間に配置された前記第1及び第2の磁極と異なる極性の第3の磁極と、
    前記中空回転体の回転方向に関して前記第2の磁極の下流側に配置された前記第3の磁極と同極性の第4の磁極を有し、
    前記第1、第2及び第3の磁極の磁束密度のピーク値をそれぞれBr1,Br2及びBr3、前記第4の磁極の磁束密度のピーク値をBr4としたとき、前記Br1,Br2Br3、及び前記Br4がBr1≧Br2>Br3、Br3<Br4の関係を有することを特徴とする現像装置。
  2. 前記中空回転体の回転軸を中心とする、前記第3の磁極の磁束密度ピーク位置から前記第2の磁極(N2)の磁束密度ピーク位置との角度α1、前記第1の磁極(N1)の磁束密度ピーク位置から前記第3の磁極(S1)の磁束密度ピーク位置との角度α3がα1≧αの関係を有することを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  3. 前記第1の磁極の磁束密度ピーク位置が、前記中空回転体の回転方向に関して、前記第の回転体と前記中空回転体の最近接位置の上流側に配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の現像装置。
  4. 前記第2の磁極の磁束密度ピーク位置が、前記中空回転体の回転方向に関して、前記第2の回転体と前記中空回転体の最近接位置の上流側に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の現像装置。
  5. 前記請求項1から請求項4のいずれかに記載の現像装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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