JP2012037032A - フロート式スチームトラップ - Google Patents

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Tetsuo Asada
哲夫 浅田
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Abstract

【課題】 第2弁口から排出される最高使用圧力以上の流体により出口通路の内壁が浸食されることを防止する。
【解決手段】 入口5と出口7を有するトラップケーシング1,2,3,6,8にトラップ室14と出口通路15を形成する。トラップ室14の下部を出口通路15に連通する弁口17を開閉するフロート22をトラップ室14に配置する。トラップ室14の上部を出口通路15に連通する排気弁口25を有する円板状の温度応動部材としてのバイメタル27を設ける。排気弁口25の中心軸を出口7の中心軸と同一軸上に形成する。トラップ室14内圧力が使用最高圧力に達するまではバイメタル27がトラップ室14内温度に応答して低温時に排気弁口25を開口する第1状態と高温時に排気弁口25を閉口する第2状態に変形し、トラップ室14内圧力が使用最高圧力以上になるとバイメタル27が流体圧力の作用によって強制的に第1状態に変形される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、蒸気輸送管や蒸気使用機器等の蒸気配管系に発生する復水を自動的に排出するフロート式スチームトラップに関し、特にトラップ室の圧力が使用最高圧力よりも高くなった場合に開弁できるようにしたものに関する。
従来のフロート式スチームトラップは、例えば特許文献1に開示されている。これは、入口と出口を有するトラップケーシングに入口に連通するトラップ室と出口に連通する出口通路を形成し、トラップ室の下部を出口通路に連通する弁口を有する弁座を設け、弁座に離着座して弁口を開閉するフロートをトラップ室に配置したものにおいて、トラップ室の上部を出口通路に連通する排気弁口を有する円板状の温度応動部材を設け、排気弁口のトラップ室側に排気弁口を開閉する排気弁体を配置し、トラップ室内圧力が使用最高圧力に達するまでは温度応動部材がトラップ室内温度に応答して低温時に排気弁口を排気弁体から離して排気弁口を開口する第1状態と高温時に排気弁口を排気弁体に接触させて排気弁口を閉口する第2状態に変形し、トラップ室内圧力が使用最高圧力以上になると温度応動部材が流体圧力の作用によって強制的に上記第1状態に変形されるものである。
特開平10−2491号公報
上記従来のフロート式スチームトラップは、トラップ室の圧力が使用最高圧力に達するまでは温度応動部材が第1状態と第2状態に変形して排気弁口を開閉する。この状態において、フロートがトラップ室の液面と共に浮上降下することにより弁座に離着座して弁口を開閉する。トラップ室の圧力が使用最高圧力以上になると温度応動部材が流体圧力の作用によって強制的に第1状態に変形されることにより、トラップ室の圧力が使用最高圧力よりも高くなった場合に開弁できるという優れたものである。しかしながら、排気弁口から排出される最高使用圧力以上の流体が出口通路の内壁を衝突しながら流下するために、出口通路の内壁が浸食されるという問題点があった。
したがって本発明が解決しようとする課題は、排気弁口から排出される最高使用圧力以上の流体により出口通路の内壁が浸食されることを防止できるフロート式スチームトラップを提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明のフロート式スチームトラップは、入口と出口を有するトラップケーシングに入口に連通するトラップ室と出口に連通する出口通路を形成し、トラップ室の下部を出口通路に連通する弁口を有する弁座を設け、弁座に離着座して弁口を開閉するフロートをトラップ室に配置したものにおいて、トラップ室の上部を出口通路に連通する排気弁口を有する円板状の温度応動部材を設け、排気弁口の中心軸を出口の中心軸と同一軸上に形成し、排気弁口のトラップ室側に排気弁口を開閉する排気弁体を配置し、トラップ室内圧力が使用最高圧力に達するまでは温度応動部材がトラップ室内温度に応答して低温時に排気弁口を排気弁体から離して排気弁口を開口する第1状態と高温時に排気弁口を排気弁体に接触させて排気弁口を閉口する第2状態に変形し、トラップ室内圧力が使用最高圧力以上になると温度応動部材が流体圧力の作用によって強制的に第1状態に変形されることを特徴とするものである。
本発明によれば、トラップ室の上部を出口通路に連通する排気弁口の中心軸を出口の中心軸と同一軸上に形成したことにより、トラップ室内圧力が使用最高圧力以上になったときに、排気弁口からされる最高使用圧力以上の流体が出口の中心軸方向に向けて出口通路から出口に排出されるので、出口通路の内壁及び出口の内壁が浸食されることを防止できるという優れた効果を奏する。
本発明の実施の形態に係わるフロート式スチームトラップの断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図1を参照して説明する。トラップケーシングはステンレス鋼薄板をプレス成型して作った本体1,2と仕切り部材3と、入口5を設けた入口部材6と、出口7を設けた出口部材8とで構成する。本体1に入口部材6を溶接(参照番号9の個所)し、本体2に出口部材8を溶接(参照番号10の個所)し、仕切り部材3と本体2を溶接(参照番号13の個所)し、本体1と仕切り部材3を溶接(参照番号12の個所)して、トラップケーシング内を入口5に連通するトラップ室14と、出口7に連通する出口通路15とに仕切る。入口5の中心軸と出口7の中心軸は同一軸上に形成する。
仕切り部材3の下部にトラップ室14と出口通路15を連通する弁口17を形成した弁座18を溶接(参照番号19の個所)する。弁座18は基台部分と、基台部分に圧入した先端部分とから成り、先端部分に弁口17を形成したものである。弁口17は出口7の下方に位置し、出口通路15を介して上方の出口7に連通する。トラップ室14にステンレス鋼薄板で中空球形に作ったフロート22を自由状態で収容する。フロート22はその外表面が弁座18に直接離着座して弁口17を開閉する。弁座18にフロート座23を取り付ける。フロート座23は弁口17の軸からフロート22の半径の長さ離れた、当該軸に平行の二本の足を有する。入口室14に小孔を一面に開けたステンレス鋼薄板をプレス成型して作ったスクリーン24を数箇所でスポット溶接して本体1に取り付ける。
仕切り部材3の上部にトラップ室14と出口通路15を連通する排気弁口25を形成した排気弁座26を中心に固着した円板状の温度応動部材としての反転バイメタル27を取付部材28を介してボルトで取り付ける。排気弁口25の中心軸は出口7の中心軸と同一軸上に形成する。排気弁口25のトラップ室14側に仕切板29をスナップリングで保持して取付部材28に取り付ける。仕切板29には中心に排気弁口25を開閉する排気弁体30を一体に形成し、その周囲に複数個の通孔31を形成する。バイメタル27はトラップ室14内の温度に応答して反転変形するもので、高温時には図示のように左に凸状に変形して、排気弁座26が排気弁体30に接触して排気弁口25を閉口し、低温時に右に凸状に反転変形して、排気弁座26が排気弁体30から離れて排気弁口25を開口する。
上記実施例の作動を説明する。入口5は蒸気使用機器等の復水発生個所に接続する。復水と蒸気がトラップ室14に流入し、復水が下部に蒸気が上部に分離して溜まる。トラップ室14内圧力が使用最高圧力に達するまではバイメタル27がトラップ室14内温度に応答して低温時に排気弁口25を排気弁体30から離して排気弁口25を開口する第1状態と高温時に排気弁口25を排気弁体30に接触させて排気弁口25を閉口する第2状態に変形する。この状態において、フロート22がトラップ室14の液面と共に浮上降下することにより弁座18に離着座して弁口17を開閉する。トラップ室14内圧力が使用最高圧力以上になるとバイメタル27が流体圧力の作用によって強制的に排気弁口25を排気弁体30から離して排気弁口25を開口する第1状態に変形される。排気弁口25から排出される最高使用圧力以上の流体は出口7の中心軸方向に向けて出口通路15から出口7に排出されるので、出口通路15の内壁が浸食されることを防止できる。
本発明は、蒸気輸送管や蒸気使用機器等の蒸気配管系に発生する復水を自動的に排出するフロート式スチームトラップに利用することができる。
1 本体
2 本体
3 仕切り部材
5 入口
6 入口部材
7 出口
8 出口部材
14 トラップ室
15 出口通路
17 弁口
18 弁座
22 フロート
25 排気弁口
26 排気弁座
27 バイメタル
30 排気弁体

Claims (1)

  1. 入口と出口を有するトラップケーシングに入口に連通するトラップ室と出口に連通する出口通路を形成し、トラップ室の下部を出口通路に連通する弁口を有する弁座を設け、弁座に離着座して弁口を開閉するフロートをトラップ室に配置したものにおいて、トラップ室の上部を出口通路に連通する排気弁口を有する円板状の温度応動部材を設け、排気弁口の中心軸を出口の中心軸と同一軸上に形成し、排気弁口のトラップ室側に排気弁口を開閉する排気弁体を配置し、トラップ室内圧力が使用最高圧力に達するまでは温度応動部材がトラップ室内温度に応答して低温時に排気弁口を排気弁体から離して排気弁口を開口する第1状態と高温時に排気弁口を排気弁体に接触させて排気弁口を閉口する第2状態に変形し、トラップ室内圧力が使用最高圧力以上になると温度応動部材が流体圧力の作用によって強制的に第1状態に変形されることを特徴とするフロート式スチームトラップ。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6474396A (en) * 1987-09-14 1989-03-20 Tlv Co Ltd Air exhaust valve from steam atmosphere
JPH102491A (ja) * 1996-06-14 1998-01-06 Tlv Co Ltd フロ―ト式スチ―ムトラップ

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6474396A (en) * 1987-09-14 1989-03-20 Tlv Co Ltd Air exhaust valve from steam atmosphere
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