JP2012033916A - 熱電変換材料およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い熱電特性を発揮する熱電変換材料を提供する。
【解決手段】下記(I)式の組成式で表される熱電変換材料であって、Zn(1−x−y)AlO(I)(式中、元素Mはランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、マグネシウム(Mg)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、チタニウム(Ti)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、タリウム(Tl)からなる群から選択されるものであり、x>0であり、y>0であり、x+y<0.1である)前記熱電変換材料の相対密度が90%以上であるもの。
【選択図】なし

Description

本発明は、熱電変換素子に用いられる金属酸化物系の熱電変換材料に関する。
近年、従来の金属化合物系の熱電変換素子で問題となっていた高温耐久性・有毒性を解決する技術として、金属酸化物を用いた熱電変換素子が提案され、その研究が急速に進展している。通常、熱電変換素子の特性は、単位温度差あたりの熱起電力であるゼーベック係数α(μV・K−1)、導電率σ(S・cm−1)、および熱伝導率κ(W・m−1・K−1)を用いたいくつかの特性因子によって表される。その一つとして、ασで表される熱電出力因子があり、さらに、熱電出力因子を熱伝導率で除した性能指数Z(=ασ/κ)、そして、性能指数Zに絶対温度Tを乗じた無次元性能指数ZTが性能指標として用いられる。一般的に、これらの値が大きいほど熱電特性が優れていることになる。
ここで、熱電変換素子は通常2種類の金属または半導体を組み合わせることにより作製されるが、高効率に発電するために、キャリアが正孔であるp型半導体と、電子がキャリアとなるn型半導体の組合せることが求められる。しかし、現状の酸化物半導体においては、p型で金属化合物に匹敵する約0.7(NaCo多結晶体)という高いZTが報告されているのに比べ、n型では約0.3程度のZTまでしか得られておらず、金属酸化物を用いた熱電変換デバイスの普及の障害になっている。現在は特にn型酸化物半導体の熱電特性のブレークスルーが求める声が非常に強くなっている。
従来、高い熱電物性を発揮するn型酸化物半導体として、アルミニウム(Al)をドープした酸化亜鉛(Al−ZnO)が知られている(特許文献1)。しかしながら、Al−ZnOでは、デバイ温度が高く、音響フォノンの速度が速いことに起因して、熱伝導率が非常に高いことが、更なるZTの向上を妨げる要因となっている。これまでにAl−ZnOをベースとした材料の熱伝導率を低下させるため、AlとともにMgやNiをZnOに固溶させる等の検討がなされている(非特許文献1)。さらに、Al−ZnOをベースとして、Laをドープした系(特許文献2)、Ceをドープした系(特許文献3)についても報告がある。また、これら先行技術にあって、酸化亜鉛の粒径は200nm以下が好ましいとされている(例えば、特許文献2の段落0006および0013)。
また、イットリウム(Y)をドープしたZnO焼結体も検討されている(特許文献4)。同様にプラセオジミウム(Pr)をドープした酸化亜鉛焼結体も検討されている(非特許文献2)
また、アルミニウム(Al)をドープした酸化亜鉛(Al−ZnO)の作製方法として、クエン酸を溶かしたエチレングリコール溶液に硝酸亜鉛と硝酸アルミニウムとを溶解させ、加熱濃縮し、微粉末前駆体を得た後に、得られた粉末を成形・焼成することで酸化亜鉛焼結体を作製する方法が知られている。(非特許文献3)
特開昭62−132380号公報 特開2001−284661号公報 特開2006−347861号公報 特開昭62−179781号公報
J.Mater.Chem.,1998,8(2),409-412 J.Mater.Sic(2008)43:368-377 「粉体および粉体治金」第47巻第6号, 619-624
しかしながら、上記従来の提案にもかかわらず、十分な熱電特性を有するn型酸化物半導体(n型熱電変換材料)への希求が依然として存在している。
本発明者らは、上記課題を解決するために、酸化亜鉛を主成分とし、イットリウム(Y)とアルミニウム(Al)とを含む酸化亜鉛焼結体が、熱伝導率においてAl-ZnOに比べて低い特性でありながら、導電率とゼーベック係数が非常に高く、また高い熱電特性を有する優れた熱電変換材料であることを見出した。また、本発明者らは、アルミニウム(Al)をドープした酸化亜鉛(Al−ZnO)に、さらにLa、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、およびYからなる群から選択される希土類金属をドープした熱電変換材料について、より性能の高い材料が得られる製造方法を見出した。具体的には、亜鉛イオン、希土類元素イオン、およびアルミニウムイオンを含んでなる水溶液を用意し、この水溶液から酸化物前駆体を生成し、この前駆体を焼成することで酸化物を得ることを少なくとも含んでなる製造方法であって、この水溶液には、クエン酸に代表される金属イオンと錯体を形成しうる錯化剤が含まれていることを特徴とする製造方法である。
上述した製造方法によって、高い熱電特性を有する優れた熱電変換材料を作製することが可能であるが、本発明者らはさらに、この製造方法によって得られた熱電変換材料が、例えば希土類元素としてイットリアを用いた場合にYAl12で表される不純物を含有してなるものであることを発見した。前述したYAl12で表される不純物の量が多すぎると、導電率の顕著な低下を招き、十分な熱電特性を得ることができなくなり、水のみを溶媒として錯化剤を添加した製造方法においては、この不純物の生成量を制御することが困難であり、場合によっては同じ組成であっても導電率の低い熱電変換材料ができてしまうという新たな課題を見出したものである。
そこで上記新たな課題を解決するために、本発明者らはさらに鋭意検討を重ねた結果、亜鉛イオン、希土類元素イオン、およびアルミニウムイオンを含んでなる水溶液を用意し、この水溶液から酸化物前駆体を生成し、この前駆体を焼成することで酸化物を作製する際に、水溶液に2つ以上のカルボキシル基を有する有機化合物からなる錯化剤(例えばクエン酸)を添加し、かつ、錯化剤と脱水縮合し得る分子内に複数の水酸基を有する有機化合物(例えば、エチレングリコール)を添加すれば、酸化亜鉛結晶中にアルミニウムおよび第三の金属元素がより均一に固溶され、YAl12で表される不純物相の少ない酸化亜鉛焼結体が得られることを見出した。
また、得られた酸化亜鉛焼結体は、導電率が非常に高く、高い熱電変換特性を有する優れた熱電変換材料であることを見出した。
本発明はこれら知見に基づくものである。
すなわち、本発明の一つの態様によれば熱電変換材料が提供され、その熱電変換材料は、下記(I)式の組成式で表される熱電変換材料であって:
Zn(1−x−y)AlO (I)
(式中、Znは亜鉛であり、Alはアルミニウムであり、第三の金属元素Mはランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、マグネシウム(Mg)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、チタニウム(Ti)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、タリウム(Tl)からなる群から選択されるものであり、x>0であり、y>0であり、x+y<0.1である)
前記熱電変換材料の相対密度が90%以上であり、
Al12で表される第三の金属元素とアルミニウムとの酸化物のX線回折測定による相対強度が、ZnOのX線回折測定による相対強度を1としたときに、0.02未満であることを特徴とするものである。
また本発明による熱電変換材料の製造方法が提供され、その方法は、亜鉛イオン、アルミニウムイオン、第三の金属元素イオン、2つ以上のカルボキシル基を有する有機化合物からなる錯化剤、および分子内に2つ以上の水酸基を有する有機化合物からなるバインダーを含んでなる水溶液を用意し、この水溶液を加熱処理することで酸化物前駆体を生成し、この前駆体を焼成することで酸化物を得ることを少なくとも含んでなることを特徴とするものである。
ここで上記方法における第三の金属元素は、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、マグネシウム(Mg)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、チタニウム(Ti)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、タリウム(Tl)からなる群から選択されるものである
本発明による熱電変換材料は、不純物相が少なく、高い導電率を示すことから、高い熱電変換特性が発現できる。したがって、高効率な熱電変換素子への適用が可能となる。また、本発明による熱電変換材料の製造方法によれば、安定して所望の性能を有する熱電変換材料を得ることが可能となる。
錯体重合法のモデル図であり、図1(a)は従来の錯体重合法のモデル図、図1(b)、図1(c)は本発明にかかる錯体重合法のモデル図 本発明による熱電変換材料の導電率の温度依存性を示す図である。 本発明による熱電変換材料の熱電出力因子の温度依存性を示す図である。 本発明による熱電変換材料の無次元性能指数ZTの温度依存性を示す図である。 本発明による熱電変換材料のXRDデータ、2θ=10°〜90°を示す図である。 本発明による熱電変換材料のXRDデータ、2θ=30°〜40°を示す図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
熱電変換材料
本発明による熱電変換材料は、式(I):Zn(1−x−y)AlOで表される熱電変換材料であって、相対密度が90%以上であり、MAl12で表される第三の金属元素とアルミニウムとの酸化物のX線回折測定による相対強度が、ZnOのX線回折測定による相対強度を1としたときに、0.02未満であることを特徴とするものである。
ここで、(I)式中、Znは亜鉛であり、Alはアルミニウムであり、第三の金属元素Mはランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、マグネシウム(Mg)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、チタニウム(Ti)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、タリウム(Tl)からなる群から選択されるものであり、好ましくはイットリウム(Y)である。
また、ZnとAとBとの合計モル量に対するAのモル量の比率(すなわち式(I)のx)は0より大きく、ZnとAとBとの合計モル量に対するBのモル量の比率(すなわち式(I)のy)は0以上(0を含む)であり、ZnとAとBとの合計モル量に対するAとBとの合計モル量の比率(すなわち式(I)のx+y)は0.10より小さい。
本発明の好ましい態様によれば、ZnとAlとMとの合計モル量に対するAlのモル量の比率(すなわち式(I)のx)は0.01以上0.04以下である。
本発明の好ましい態様によれば、ZnとAlとMとの合計モル量に対するMのモル量の比率(すなわち式(I)のy)は0.01以上0.03以下である。
本発明の好ましい態様によれば、ZnAlで表される亜鉛とアルミニウムとの酸化物のX線回折測定による相対強度が、ZnOのX線回折測定による相対強度を1としたときに、0.1未満である。
本発明の熱電変換材料は、高い導電率とゼーベック係数とを有し、かつ低い熱伝導率を有するため、高い熱電特性を有する高性能なn型酸化物半導体の熱電変換材料となる。
熱電変換材料の製造方法
本発明による熱電変換材料の製造方法は、亜鉛イオン、アルミニウムイオン、第三の金属元素イオン、2つ以上のカルボキシル基を有する有機化合物からなる錯化剤、および分子内に2つ以上の水酸基を有する有機化合物からなるバインダーを含んでなる水溶液を用意し、この水溶液を加熱処理することで酸化物前駆体を生成し、この前駆体を焼成することで酸化物を得ることを少なくとも含んでなるものである。
ここで上記方法における第三の金属元素は、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、マグネシウム(Mg)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、チタニウム(Ti)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、タリウム(Tl)からなる群から選択されるものであり、好ましくはイットリウム(Y)である。
本発明に用いる、溶媒としては、水を含んでいればよく、好ましくは水のみを用いることができる。
錯化剤としては、水溶液中で金属錯体を形成するための第1の官能基を有し、さらに錯体同士をポリマー化するための第2の官能基を有する有機化合物のなかでも第1および第2の官能基がカルボキシル基であるものを用いる。2つ以上のカルボキシル基を有する有機化合物であればよく、例えば、エデト酸、クエン酸、フィチン酸、リン酸、リンゴ酸、グルコン酸、乳酸を用いることができ、より好ましくは、クエン酸を用いことができる。
バインダーとしては、錯化剤の官能基、すなわちカルボキシル基との間でエステル結合を形成できる官能基を有するものであればよく、分子内に2つ以上の水酸基(OH基)を有する有機化合物であればよい。例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、カテキン、グリセリンを用いることができ、より好ましくは、エチレングリコールを用いることができる。
本発明に用いる、金属イオンの原料としては、水溶性の化合物であればよい。例えば、硝酸塩、塩化物塩、硫酸塩、酢酸塩、臭化物塩、水酸化物塩を用いることができ、好ましくは、硝酸塩、塩化物塩、酢酸塩を用いることができる。
本発明に用いる水溶液中の総金属イオンの濃度は、0.01mol/L以上5mol/L以下の範囲であり、好ましくは0.1mol/L以上1mol/L以下の範囲を用いることができる。
また、本発明に用いる錯化剤の添加量は、総金属イオンを1とした場合に、mol比で0.1以上50以下の範囲であり、好ましくは、1以上20以下の範囲を用いることができる。
また、本発明に用いる錯化剤と化学反応を起こす官能基を複数有し、錯化剤同士をつなげるバインダーとして機能する有機化合物の添加量は、総金属イオンを1とした場合に、mol比で0.01以上50以下の範囲であり、好ましくは、0.05以上10以下の範囲を用いることができる。
錯体重合法では、錯化剤により金属イオンを安定な錯体として溶液中に分散させ、金属錯体をポリマー化させて金属錯体を均一な状態で含んだポリマー錯体を得る。そして、そのポリマー錯体を熱分解することにより、酸化物を生成する。本発明による熱電変換材料は、本発明者らが新たに見出した錯体重合法を用いることで、不純物相の形成を極めて効果的に抑制することを可能としている。以下に詳細に説明する。
図1(a)に 従来の錯体重合法、図1(b)および図1(c)に 本発明による錯体重合法のモデル図をそれぞれ示す。
従来の錯体重合法では、溶液中に分散した金属錯体をポリマー化させるために、溶媒としてエチレングリコールが用いられていた。しかしながら、従来のこの手法を用いた場合、得られた熱電材料は不純物を多く含むものであり、高い熱電特性を得ることができなかった。
これに対し、本発明では、溶媒として水を用いる新たな錯体重合法を見出した。水を溶媒とすることで、従来のエチレングリコールを溶媒としていた手法で得られたものに比べて、得られた熱電材料の熱電特性が大幅に改善された。しかしながら、この手法でもなお、場合によっては不純物を含む熱電材料が形成されてしまうことがあった。
そこで、本発明ではさらに、水溶媒に、錯化剤同士を繋げるバインダーとして機能する有機化合物を添加する方法を見出した。ここで、溶媒とは、溶液を構成する主要な液体成分であって、その量が溶液構成物質の中で最も多いものである。一方でバインダーは溶媒に対して添加されたものであり、その量は溶媒のそれよりも少ない。この新たな錯体重合法では高い熱電特性を示す熱電材料を高い歩留まりで作製することが可能となった。
上述のように本願発明にかかる錯体重合法により高い熱電特性を示す熱電材料を高い歩留まりで作製することが可能となった理由は以下のように考えられるが、以下の理論に拘束されることを意図するものではない。
従来のエチレングリコールを溶媒とした錯体重合法、および本願発明者らが見出した水を溶媒とした錯体重合法は、いずれも得られる熱電材料中に不純物が含まれるまたは含まれる可能性があった。本発明者らは、これらの結果がそれぞれ別の原因に起因して生じていると考えた。
図1(a)に示すように、従来のエチレングリコールを溶媒とする錯体重合法では、溶媒中で金属イオンは均一に分散している。しかしながら、その後のポリマー化に際して、溶液を加熱すると溶媒であるエチレングリコールが揮発して溶媒量が減少する。すると、金属イオンの溶解度が低下して、金属イオンが凝集し、この時点で分散状態が不均一となってしまったと考えた。この後、エチレングリコールと錯化剤との間でエステル結合が起こり、ポリマー化は効率よく進むが、あくまで不均一状態のままで固定したことになり、結果として、熱分解した後に得られる前駆体は均一なものではない。そのため、最終的に得られた熱電材料の熱電特性が低下していたと考えた。
一方で、図1(b)に示す本願発明者らが見出した水を溶媒とする手法では、溶媒への分散時に均一だった金属イオンは、ポリマー化に際して溶媒量が減少しても凝集が起こらず、均一な分散状態を保持できたと考える。これは金属イオンの水への溶解度が高いためだと考える。そのため、従来の錯体重合法で得られた熱電材料と比べて熱電特性が向上している。
しかしながら、エチレングリコール溶媒の場合と異なり、水は、錯化剤との間でエステル結合が起こらない為に、ポリマー化はあくまで錯化剤同士で行われることになり、図1(b)に示すようにポリマー化が不十分となっていたと考える。そのため、せっかくの均一状態を完璧には固定できず、歩留まりがあがらなかったものと考えた。
そこで本願発明では、水を溶媒とするとともに、バインダーとしてエチレングリコールを添加する手法を新たに見出した。つまりいずれも溶媒として添加した場合には不純物の生成を抑制することができなかった水とエチレングリコールとを、水を溶媒とし、同時にバインダーとしてエチレングリコール等の有機化合物を溶液中に加えることで高い熱電特性を示す熱電材料を歩留まりよく作製できるとの新たな知見を得たものである。
その理由として、本発明では、水を溶媒とすることでポリマー化に際して溶媒量が減少しても金属イオンの均一な分散状態を保持でき、かつ、バインダーとして添加した有機化合物が錯化剤同士を繋げる役目を果たすことで、効率よくポリマー化が起こり、その均一な分散状態を確実に固定することが出来、歩留まりが向上したためと考えている。
添加するバインダーは、錯化剤と化学反応を起こす官能基を複数有するものであればよい。
バインダーを添加しない場合、錯化剤の1つのカルボキシル基は金属イオンに配位している為、残りのカルボキシル基が別の錯化剤の金属イオンに配位していないカルボキシル基と出会って、脱水エステル反応が起こる必要がある。これに対して、バインダーを添加した場合、錯化剤の1つのカルボキシル基は金属イオンに配位しているが、残りのカルボキシル基は、別の錯化剤の金属イオンに配位していないカルボキシル基とだけでなく、バインダーの官能基とも出会えば脱水エステル反応を起こすことができる。また、錯化剤のカルボキシル基とバインダーの官能基が脱水エステル反応を起こした場合、バインダーにはまだ1つ以上の別の官能基が残っている為、こちらが別の錯化剤のカルボキシル基と脱水エステル反応を起こすことで、連鎖的に反応が起こる。従って、バインダーが添加された場合の方がポリマー化が促進される。具体的には、例えば、錯化剤に2以上のカルボキシル基を有するもの、バインダーとして機能する有機化合物に水酸基を2以上有するものを用いた場合、カルボキシル基と水酸基の間で脱水エステル反応が起こる。この時、カルボキシル基及び水酸基をそれぞれ2つ以上有しているため、エステル反応は連鎖的に起こることになり、ポリマー化が促進されて、均一なドーピングが達成できる。
上述のように錯化剤としては2つ以上のカルボキシル基を有するものを用いることができ、より好ましくはより多くのカルボキシル基を有し、かつ、金属イオンと安定な錯体を形成できるので、クエン酸を用いることができる。バインダーとしては2以上の水酸基を有するものを用いることができ、より好ましくは低分子量で、かつ、水溶媒に可溶性のものであるため、エチレングリコールを用いることができる。
本願発明では、金属イオンを均一に分散させるために水溶媒を選択するとともに、錯化剤との間でエステル結合を起こしてポリマー化を促進させるバインダーを添加している。そのため、酸化亜鉛結晶中にアルミニウム及び第3の金属元素を均一に固溶させることが可能となり、金属元素の偏りが原因で生成されるMAl12で表わされる不純物相の生成を抑制することが可能となる。この不純物相の存在、及びウルツ鉱型酸化亜鉛主相に対する存在割合は、ウルツ鉱型酸化亜鉛相の最大ピークを基準としたX線回折強度比で確認することが出来る。不純物相に対応するX線回折ピークのX線回折強度比の低減、もしくは消失により、本発明の効果を確認することが出来る。
水溶液を加熱処理して酸化物前駆体を生成するための工程は、適宜の工程で行うことができるが、例えば、水溶液から水を蒸発させて金属錯体をポリマー化させて金属錯体を均一な状態で含んだポリマー錯体を得る工程を行った後に、更に高温(500〜800℃程度)で有機物を分解する工程を行うことで酸化物前駆体を生成させることができる。また、有機物を分解する工程の後で得られた生成物を乳鉢などですりつぶすことで、酸化物前駆体の粉体を得ることができる。
酸化物前駆体の成型方法としては、乾式成形法、湿式成型法のいずれも好適に用いることができる。乾式成形法としては、例えば、一軸プレス成型法、ホットプレス法、ホットファージ法、等が挙げられる。湿式成型法としては、例えば、射出成型法、鋳込成形法、押出し成型法、加圧成型法、遠心成型法、等が挙げられる。また、上記成型法により成型した成型体の充填密度を向上させる為に、静水圧プレス(CIP)処理を行ってもよい。
本発明において、酸化亜鉛焼結体を製造する為の焼成温度は、酸化亜鉛が焼結し、さらにドーパントが酸化亜鉛結晶格子中に固溶する温度であれば良く、大気中及び窒素等の不活性ガス中では1000℃以上1500℃以下の範囲であり、より好ましくは1300℃以上1500℃以下である。不活性ガス中で焼成すると、酸素欠陥の増加により、導電性が向上することが期待できる。スパークプラズマ焼結(SPS)法及び熱間静水圧加圧焼結法(HIP)では、1000℃以上であればよい。このような焼成条件によって作製される酸化亜鉛焼結体の相対密度は、90%以上である。
本発明の方法により、導電性および熱電物性の高い熱電変換材料を得ることができる。この方法によって得られる熱電変換材料にあっては、不純物であるMAl12が少ないため、より高い導電性が実現できているものと考えられる。
また、熱電変換材料の製造に当たっては、同一組成・同一プロセスで作製したとしても製造上のばらつきによって得られる熱電変換材料の物性が変わってしまう可能性があるが、本発明の製造方法によって得られる熱電変換材料は不純物であるMAl12が少ないため、MAl12の含有量がばらつくことによる熱電物性への影響を小さく抑えることができ、所望とする特性の熱電変換材料を安定して製造することが可能となる。
本発明による効果の一つは、X線回折測定を行い、不純物相のピークが抑制されていることで確認することができる。例えば、イットリウム及びアルミニウムを含む酸化亜鉛焼結体の場合、33.3°に見られるウルツ鉱型酸化亜鉛相以外の不純物相ピークが抑制されていることで確認することができる。
本発明における熱電変換材料の熱電変換特性は、熱電特性測定装置(例えば、オザワ科学製“RZ2001i”)で測定することが可能である。各温度域(例えば、0〜1000℃)で、サンプル両端に温度差をつけた際の導電率(σ)やゼーベック係数(S)の測定が可能となり、これにより熱電出力因子(Sσ)を求めることができる。
また、本発明による効果の一つは、上記測定の導電率(σ)の値の向上で確認することができる。
本発明における熱電変換材料は、レーザーフラッシュ法熱電物性測定装置(京都電子工業製、“LFA−502”)により、熱伝導率(κ)を求めることができる。測定サンプルの表面に、エネルギー密度が均一なレーザービームをパルス状に照射し、均一に加熱すると、その熱がサンプルの裏面に拡散する時間と温度変化を検出することにより熱拡散率が分かり、これとサンプル密度から、熱伝導率を求めることができる。
以上の測定により、種々の温度域における導電率(σ)、ゼーベック係数(S)、熱伝導率(κ)から、無次元性能指数ZT(=Sσ/κ×T)を求めることができる。
以下の実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。なお、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
サンプル1〜44
本発明にかかる錯体重合法を用いたイットリウム及びアルミニウムを含む酸化亜鉛焼結体の作製
硝酸亜鉛六水和物(和光純薬製)、硝酸アルミニウム九水和物(和光純薬製)、硝酸イットリウム(和光純薬製)、クエン酸(和光純薬製)、及びエチレングリコール(和光純薬製)を表1に示す所定のモル比(金属イオンの総モル量:0.125mol、クエン酸:0.625mol)になるように秤量し、これらを500mlビーカーに入れ、250mlの蒸留水に溶解後、約2時間攪拌を行った。さらに、210℃で攪拌しながら水を蒸発させたあと、マントルヒーターで約450℃に加熱し、クエン酸、硝酸等の有機物を熱分解し、酸化亜鉛前駆体を得た。その後、表1に示す各条件で仮焼し、各種金属イオンをドープし酸化亜鉛粉末を得た。
この粉末を一軸プレス成型機でプレス処理し、さらに静水圧プレス(CIP)処理することにより、直径約25mmで厚み約10mmの円盤状ペレットを作製した。この円盤状ペレットを、サンプル1〜14及びサンプル23〜44については大気中1400℃で約10時間焼成し、サンプル15〜22については窒素雰囲気中1400℃で約5時間焼成することにより焼結させ、サンプル1〜44を作製した。
評価1:イットリウム及びアルミニウムを含む酸化亜鉛焼結体の熱電物性測定
得られた酸化亜鉛焼結体を約5mm×約5mm×約12mmの角柱状に切出して測定サンプルを作製した。熱電物性測定装置(オザワ科学製、“RZ2001i”)を用いて、各温度域(例えば、0〜1000℃)におけるサンプル両端に温度差をつけた際の導電率(σ)及びゼーベック係数(S)の測定を行った。また、得られた酸化亜鉛焼結体を約5mm×約5mm×約1mmの板状に切り出した測定サンプルを作製し、レーザーフラッシュ法熱電物性測定装置(京都電子工業製、“LFA−502”)を用いて、室温〜約1000℃までの熱伝導率(κ)を測定した。
さらに、導電率、ゼーベック係数、熱伝導率の測定結果を用いて、各温度での熱電出力因子(=Sσ)及び、無次元性能指数ZT(=Sσ/κ×T)を算出した。
各サンプルの162℃での導電率及び、775℃での導電率、ゼーベック係数、熱導電率、熱電出力因子、無次元性能指数を表2に示す。
評価2:X線回折測定
得られた円盤状サンプルをカットし、断面を紙やすり(600番及び2000番)で研磨して鏡面状にした後、エタノールで超音波洗浄した。そして、サンプルの断面に対し、X線回折測定を行った。結果を図5及び図6に示す。
酸化亜鉛において、キャリア密度が高いほどプラズマ反射による可視光領域での反射率が上昇して濃色化することが知られている。そこで、焼結後のサンプルの断面の色が、灰色〜黒色のものを均一なドーピングができてキャリア濃度が高い成功サンプルとし、黄色のものを均一なドーピングができずにキャリア濃度が低い失敗サンプルとてサンプル成否を判断した。色によるサンプル成否評価を表2に示す。
サンプル25、サンプル34、サンプル43の162℃における導電率及び熱電出力因子の値は、成功サンプルと比較し、桁違いに低く、熱電変換材料としては使用できないレベルである。このことは、色によるサンプル成否評価の妥当性を支持している。
図2は、同一組成でエチレングリコールの添加量のみ条件が異なるサンプル6〜9、サンプル16及びサンプル34〜35での各温度における導電率を示したグラフ、図3はサンプル6〜9、サンプル16及びサンプル34〜35での熱電出力因子を示したグラフ、図4はサンプル6〜9、サンプル16及びサンプル34〜35での無次元性能指数ZTと温度の関係を示したグラフである。
表2に示すとおり、エチレングリコールを添加しないサンプルの成功率は13/21(=61.9%)であり、エチレングリコールを添加したサンプルの成功率は22/22(=100%)であった。エチレングリコールを添加により、安定してサンプルを作製できることが確認された。
Figure 2012033916
Figure 2012033916
図2に示すとおり、エチレングリコールを添加したサンプル6〜9は、エチレングリコールを添加していないサンプル34〜35と比較し、すべての温度域で高い導電率を示すことが確認できた。また、エチレングリコールの添加量は、金属種1に対して0.1の割合でも導電率向上の効果があり、金属種1に対して1以上の割合で導電率向上の効果が十分あることが確認された。さらに、サンプル16がすべての温度域で高い導電率を示していることから、このエチレングリコール添加による導電率向上は窒素雰囲気焼成でも有効であることが確認された。
図3に示すとおり、エチレングリコールを添加したサンプル6〜9は、エチレングリコールを添加していないサンプル34と比較し、すべての温度域で桁違いに高い熱電出力因子を示すことが確認された。また、エチレングリコールを添加したサンプル6〜9は、エチレングリコールを添加せずに成功したとされるサンプル35と比較しても、すべての温度域でより高い熱電出力因子を示すことが確認された。さらに、サンプル16もサンプル35と比較し、すべての温度域で高い熱電出力因子を示すことから、エチレングリコール添加の効果は窒素雰囲気焼成でも有効であることが確認された。
図4に示すとおり、エチレングリコールを添加したサンプル6〜9は、エチレングリコールを添加せずに成功したとされるサンプル35と比較して、すべての温度域でより高いZTの値を示すことが確認された。このことは、エチレングリコールを添加することにより、再現性良く、安定的に高性能な酸化物熱電変換材料を作製できていることを示している。また、サンプル16もサンプル35と比較して、すべての温度域でより高いZTの値を示すことから、エチレングリコール添加の効果は窒素雰囲気焼成でも有効であることが確認された。
図5は、同一組成でエチレングリコールの添加量のみ条件が異なるサンプル6〜9、サンプル16及びサンプル34〜35のXRD測定結果グラフである。図6は図5を2θ=30〜40°の範囲で拡大したXRD測定結果グラフである。図5、図6ともに、各サンプルにおけるZnOの最大ピーク値を1とした場合の相対強度を示している。
図5に示すとおり、サンプル6〜9、サンプル16及びサンプル34〜35の主相は、いずれも酸化亜鉛のウルツサイト構造に帰属された。
図6に示すとおり、エチレングリコールを添加したサンプル6〜9、サンプル16は、エチレングリコールを添加していないサンプル34〜35と比較し、2θ=33.3°に見られるYAl(AlO不純物相のピークが低くなっていることが確認された。また、エチレングリコールの添加量は、金属種1に対して0.1の割合でも不純物相ピーク減少の効果があり、金属種1に対して1以上の割合で十分な効果があることが示された。
金属種1に対して1以上の割合でエチレングリコールを添加した場合、2θ=33.3°に見られるYAl(AlO不純物相のピークは、ZnOの最大ピークを1とした相対強度で、0.02以下となることが示された。
また、サンプル6〜9、サンプル16及びサンプル34〜35のすべてにおいて、2θ=36.8°付近で観察されるZnAl(スピネル)のピークは、相対強度0.03以下であることが確認された。

Claims (9)

  1. 下記(I)式の組成式で表される熱電変換材料であって:
    Zn(1−x−y)AlO (I)
    (式中、Znは亜鉛であり、Alはアルミニウムであり、第三の金属元素Mはランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、マグネシウム(Mg)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、チタニウム(Ti)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、タリウム(Tl)からなる群から選択されるものであり、x>0であり、y>0であり、x+y<0.1である)
    前記熱電変換材料の相対密度が90%以上であり、
    Al12で表される第三の金属元素とアルミニウムとの酸化物のX線回折測定による相対強度が、ZnOのX線回折測定による相対強度を1としたときに、0.02未満であることを特徴とする、熱電変換材料。
  2. 前記第三の金属元素がイットリウム(Y)であることを特徴とする請求項1に記載の熱電
    変換材料。
  3. 前記式(I)において、0.01≦X≦0.04である、請求項1に記載の複合材料。
  4. 前記式(I)において、0.01≦Y≦0.03である、請求項1に記載の複合材料。
  5. ZnAlで表される亜鉛とアルミニウムとの酸化物のX線回折測定による相対強度が、ZnOのX線回折測定による相対強度を1としたときに、0.1未満であることを特徴とする請求項1に記載の熱電変換材料。
  6. 熱電変換材料の製造方法であって、
    亜鉛イオン、アルミニウムイオン、第三の金属元素イオン、2つ以上のカルボキシル基を有する有機化合物からなる錯化剤、および分子内に2つ以上の水酸基を有する有機化合物からなるバインダーを含んでなる水溶液を用意し、この水溶液を加熱処理することで酸化物前駆体を生成し、この前駆体を焼成することで酸化物を得ることを少なくとも含んでなり、
    前記第三の金属元素がランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、マグネシウム(Mg)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、チタニウム(Ti)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、タリウム(Tl)からなる群から選択されるものであることを特徴とする、製造方法。
  7. 前記第三の金属元素がイットリウム(Y)であることを特徴とする請求項6に記載の製造方法。
  8. 前記錯化剤がクエン酸であることを特徴とする請求項6に記載の熱電変換材料。
  9. 前記バインダーがエチレングリコールであることを特徴とする請求項6に記載の熱電変換材料。
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