JP2012032431A - 画像形成装置および駆動モータの制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】像担持体を駆動する駆動モータと、該駆動モータの動作を制御する制御部と、前記駆動モータの動作中の負荷量を検知する負荷量検知部とを備え、前記制御部は、前記負荷量が大きくなった際の回復判断条件となる負荷量閾値を有し、前記負荷量検知部で検知された負荷量が前記負荷量閾値に達すると、前記駆動モータを一旦停止または一旦減速する回復処理を行うことで、負荷増大の修復を図り、よってサービスコールを伴う装置停止を極力回避するとともに、回転ムラの発生、異常画像の形成を防止する。
【選択図】図5
Description
この画像形成にあたっては、トナー像を形成するために像担持体を一様の回転速度で回転させている。回転速度が変動すると、形成される画像に副走査方向の歪みが生じてしまう。
また、タンデム方式のカラー画像形成装置では、複数の単色画像形成ユニットで形成された単色画像を重ね合わせてカラー画像を用紙上に形成している。したがって、良質なカラー画像を得るためには、各単色画像形成ユニットにおける像担持体は同速でかつ速度むらがないことが必須の条件であり、各色の画像形成ユニットの像担持体の速度が異なると、色ずれが発生してしまう。
この画像形成装置は、帯電極のワイヤ清掃に関するものであり、ノイズを原因とする過電流の誤検出を確実にし、更にはモータ負荷にバラツキが生じても確実に清掃を行う事を目的としている。その内容は、モータの電流検知を行い、過電流を検出したら一度モータの回転を停止し、過電流を検出する前の位置まで逆回転する。その後またモータを正回転するを繰り返すことでノイズによる過電流の誤検出かどうかを確認する。しかし、提案技術は、像担持体を駆動する駆動モータに関するものとは異なり、像担持体を駆動する駆動モータの負荷変動に応じた制御を行うことはできない。
しかし、感光体ドラムなどに当接させたまま固定されて駆動モータの負荷になっているクリーニングブレードが変形すると、駆動モータに対する負荷が通常範囲を超えて重くなり、前記した制御では、求める速度で駆動モータが回転することができなくなることがある。駆動モータを定速で回転させることができないと、回転ムラが生じ、カラーレジストが合わず異常画像が発生するようになる。
このため、従来の装置では、FG信号やエンコーダセンサ信号で検知される駆動モータの回転速度が、制御している速度では回転していないと判断した場合、システムに何らか問題があると判断して、装置を直ちに停止してサービスコールを出力している。上記の様に負荷が重くなり、求める速度回転できなくなった場合も当然にサービスコールとなって、稼働率が低下するという問題がある。
また、負荷量閾値は、制御部に備える記憶部にデータとして格納しておき、必要に応じて読み出すことができる。データの格納は、不揮発のフラッシュメモリやHDDなどに行うことができる。
感光体などの像担持体を当接するクリーニングブレードは、像担持体を連続して回転駆動していると、巻き着きなどによって変形して駆動モータに対する負荷量を増大させる場合がある。この状態で駆動モータを停止または減速させることでクリーニングブレードの巻き着きが解消されてクリーニングブレードの変形が修復されて、駆動モータに対する負荷量を正常に戻すことが可能になる。
なお、駆動モータを一旦停止または減速する時間は、僅かな時間であればよく、画像形成に影響のないタイミングで通常状態に復帰させることができる。
PWM制御値は前記制御部で生成されており、該制御値と駆動モータの回転速度とから該駆動モータの負荷量を容易に算出することができる。
上記のように、負荷量検知部は特定のものに限定されるものではなく、駆動モータの負荷量を検知できるものであればよい。
表示操作部は、表示および操作入力を行うことができるタッチパネルなどによって構成することができ、また、表示と操作をそれぞれ行う表示部と操作部とによって構成することができる。
異常判定を行う際の一定の時間、指定回数の条件は、制御部に備える記憶部に格納しておくことができる。該条件は、設定変更可能なものとしてもよく、該設定変更は、前記した表示操作部を通して行うことができる。
なお、PWM制御値は、ここではPWMデューティーを制御するためのPWMデューティー指令値を意味している。
図1は、本発明の画像形成装置の構成ブロック図である。
メインCPU2は、画像形成装置1において感光体ドラムの駆動を行う駆動モータ4などの制御を行うものであり、CPUやこれを動作させるプログラム、さらにROM、RAM、不揮発メモリなどによって構成される記憶部などによって構成されている。記憶部の不揮発メモリには、駆動モータ4の負荷量が増大した際に回復処理を行う判断条件となる負荷量閾値のデータが読み書き可能に格納されている。
該メインCPU2には、画像形成部の感光体ドラムを回転駆動する駆動モータ4の駆動を制御するDSP3がシリアル接続またはバス接続されて互いに通信可能になっている。メインCPU2は、DSP3に対し、フィードバック制御を指示する。
なお、画像形成装置1がカラー画像形成可能なカラー画像形成装置である場合には、DSP3は各色(たとえば、YMCKの4色)に対応するように構成されている。したがって、駆動モータ4、感光体ドラムも、各色(たとえば、YMCKの4色)に対応するものがそれぞれ備えられている。
メインCPU2では、駆動モータ4における所定の回転速度が設定され、感光体ドラムを駆動する駆動モータのON/OFF、線速(回転速度)の初期情報を通信で送る。
DSP3では、上記所定の回転速度が得られるように、PWM制御値を決定し、該PWM制御値を、駆動モータ4に対し出力する。PWM制御値は、前記したようにPWMデューティーを制御するためのPWMデューティー指令値を意味している。PWM制御値は、メインCPU2に送信される。
メインCPU2では、各色感光体ドラム1回転分や所定時間内のPWM制御値を平均し、各色の駆動モータ4に供給する電力、回転速度により駆動トルク、すなわち負荷量を算出することができる。したがって、メインCPU2とDSP3で構成される制御部は、各色の駆動モータ4の負荷量検知部として機能する。
感光体ドラム10は、像担持体として画像形成部に備えられるものである。画像形成部は、この他に、図示しない帯電器、LDなどの書き込み部、現像部、転写部、定着器などを備えている。本発明としては画像形成部の構成が特定のものに限定されるものではなく、既知のものにより構成することができる。
図3は、感光体ドラム10を連続して回転させている際のPWM制御値の時間変化を示すグラフである。Yはイエローにおける駆動モータのPWM制御値、Mはマゼンタにおける駆動モータの制御値、Cはシアンにおける駆動モータの制御値、Kは、ブラックにおける駆動モータの制御値を示している。該グラフにおけるPWM制御値は、当該駆動モータ4の制御に際してのデューティー比に相対する数値を示している。なお、図中の負荷量閾値は、本発明の実施形態においてPWM制御値1400程度に設定されているものを示している。
一方、JOBの連続実行が長く継続すると、PWM制御値は次第に増加し、FG信号やエンコーダセンサ信号で検知されている駆動モータの回転速度が、制御されている速度では回転していない状態になる。従来の制御部では、このような状態にあると判定されると、装置に異常があるものとして、装置を停止させるとともにサービスコールを行う(図3矢示2)。ユーザはサービス側による対応がなされるまで装置の使用が不可になり、装置の稼働率が著しく低下する。
本発明実施形態において、JOBの連続実行によって駆動モータの負荷量が増大し、いずれかの色におけるPWM制御値が前記負荷量閾値に達すると、回復処理として駆動モータの回転動作を一旦停止する。なお、回復処理として、前記したように駆動モータの回転速度を低減することも可能である。図4は、駆動モータを一旦停止した際のPWM制御値の変化を示している。駆動モータを一旦停止する回復処理(矢示3、4)を実行することで駆動モータの復帰時には、PWM制御値は初期の設定値程度に戻り、駆動モータに対する負荷の増大が修正されている。該制御によって装置が長い時間停止したままになってしまうのを回避することができる。
DSP3で生成される各色用のPWM制御値をメインCPU2で受信することで、制御手順を開始する。また、カウンタ初期値として0が設定される。
まず、各色のいずれかの駆動モータに関し、受信したPWM制御値(例えば1秒間の平均値)が1400以上であるか否かの判定がなされる(ステップs1)。全ての駆動モータに関し、PWM制御値が1400以上でなければ(ステップs1、NO)、カウンタをクリアして(ステップs5)、PWM制御値の受信待ちに至る。
一方、いずれかの駆動モータにおけるPWM制御値が1400以上であれば(ステップs1、YES)、カウンタをアップする(ステップs2)。次いでカウンタが5になっているか否かを判定し(ステップs3)、カウンタが5になってなければ(ステップs3、NO)、PWM制御値の受信待ちに至る。
一方、カウンタが5になっていれば(ステップs3、YES)、JOBを一旦停止する作業に入り(ステップs4)、その後はPWM制御値の受信待ちに至る。すなわち、この例では、PWM制御値の判定において5回連続で負荷量閾値に達する場合に回復処理を行うものとしている。回復処理の判断条件は、これに限定されるものではなく、該判断条件における負荷量閾値を画像形成装置に備える表示操作部によって設定変更することができる。下記表1は、各色のPWM制御値の判定結果の例を示すものである。いずれかの駆動モータにおけるPWM制御値が負荷量閾値に達することでカウントがアップされている。
なお、本発明としては、各色用の駆動モータ毎に回復処理の要否を判定するものとしてもよい。例えば各色駆動モータ毎にカウント情報を有し、いずれかの色に対応する駆動モータでカウントが所定数(例えば5回)に達した場合に全ての駆動モータで回復処理を行う。
先ず、給紙トレイからの新たな用紙の給紙を停止する(ステップs10)。これにより装置内で新たな用紙が搬送されてジャムなどが発生するのを回避する。給紙停止後、装置内で搬送されている用紙に対する画像形成が終了したか否かの判定をする(ステップs11)。画像形成が終了していなければ(ステップs11、NO)、画像形成終了まで待機する。画像形成が終了すると(ステップs11、YES)、駆動モータの動作を停止して感光体ドラムなどの回転を停止する。カラーの画像形成装置では、各色用の駆動モータを全て停止する(ステップs12)。なお、本発明としては、負荷量閾値に達した駆動モータのみを停止する制御を行うことも可能である。駆動モータ動作停止にともなって装置内にある用紙を排紙する(ステップs13)。
画像形成終了後、排紙に至る用紙がある場合、用紙の排紙を行った後に、駆動モータの一旦停止を行うようにしてもよい。
再開処理では、装置内の排紙が終了したか否かの判定を行う(ステップs14)。排紙を終了するまで待機する(ステップs14、NO)。排紙が終了すれば(ステップs14、YES)、一旦停止していた駆動モータの動作を開始する(ステップs15)。その後、給紙を開始し(ステップs16)、JOBの実行を再開し、駆動モータの復帰処理を行う。なお、給紙後、画像形成に至るまでの搬送時間が長いような画像形成装置では、駆動モータの動作開始に伴って給紙を開始するようにしてもよく、また、給紙を先に行うようにしてもよい。
2 メインCPU
3 DSP
4 駆動モータ
5 第1エンコーダ
6 第2エンコーダ
10 感光体ドラム
13 クリーニングブレード
Claims (13)
- 像担持体を駆動する駆動モータと、該駆動モータの動作を制御する制御部と、前記駆動モータの動作中の負荷量を検知する負荷量検知部とを備え、
前記制御部は、前記負荷量が大きくなった際の回復判断条件となる負荷量閾値を有し、前記負荷量検知部で検知された負荷量が前記負荷量閾値に達すると、前記駆動モータを一旦停止または一旦減速する回復処理を行うことを特徴とする画像形成装置。 - 上記負荷量検知部は、前記駆動モータに対するPWM制御値、モータ電流またはモータトルクの監視によって前記負荷量の検知を行うものであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、前記負荷量閾値の設定変更を可能にすることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、前記回復処理が一定の時間内に指定回数以上行われた場合、異常判定を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、前記異常判定に基づいてサービスコールを出力することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
- 前記駆動モータの回転速度を検知する回転速度検知部を備え、前記制御部は、前記回転速度検知部の検知結果を受けて前記駆動モータを定速制御するものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、PWM制御値によって前記駆動モータの定速制御を行うことを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
- 各色用に複数の像担持体と複数の駆動モータとを有し、前記制御部は、いずれかの駆動モータで前記負荷量閾値に達すると、前記複数の駆動モータの全てに対し前記回復処理を行うことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、前記駆動モータを一旦停止する前記回復処理に際し、画像形成を行う用紙の新たな給紙を停止した後、前記駆動モータの一旦停止を行うことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、前記駆動モータを一旦減速する前記回復処理に際し、画像形成を行う用紙の搬送速度を低下させるとともに前記駆動モータの一旦減速を行うことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、前記回復処理に際し、装置内で搬送中の画像形成前の用紙がある場合、該用紙への画像形成を行った後、前記前駆動モータの一旦停止または一旦減速を行うことを特徴とする請求項9または10に記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、前記駆動モータを一旦減速する前記回復処理に際し、前記駆動モータの一旦停止を行った後、画像形成を行う用紙の新たな給紙を可能にして前記駆動モータの動作復帰を行うことを特徴とする請求項9または11に記載の画像形成装置。
- 像担持体を駆動する駆動モータの負荷量を監視し、該負荷量が増加して予め定めた負荷量閾値に達すると、前記駆動モータを一旦停止または一旦減速する回復処理を行うことを特徴とする駆動モータの制御方法。
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