JP2012028676A - 発光素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】発光ムラを改善させた発光素子を提供する。
【解決手段】発光素子1は、第1導電型半導体層14と、第1導電型半導体層14上に形成された発光層15と、発光層15上に形成された、上面16Aに凹部17が設けられ、凹部17内に位置する第1領域と凹部17に隣接して上面16Aに位置する第2領域とを有する第2導電型半導体層16と、第2導電型半導体層16の前記第1領域から前記第2領域にわたって形成された上部電極と、第1導電型半導体層14上に形成された、平面透視して前記第1領域よりも前記第2領域に近接して配置された下部電極と、を有している。このように第2導電型半導体層16の上面16Aに凹部17が設けられていることから、光半導体層に流れる電流の電流密度の差を小さくすることができ、発光ムラを改善させることができる発光素子1を提供する。
【選択図】図3
【解決手段】発光素子1は、第1導電型半導体層14と、第1導電型半導体層14上に形成された発光層15と、発光層15上に形成された、上面16Aに凹部17が設けられ、凹部17内に位置する第1領域と凹部17に隣接して上面16Aに位置する第2領域とを有する第2導電型半導体層16と、第2導電型半導体層16の前記第1領域から前記第2領域にわたって形成された上部電極と、第1導電型半導体層14上に形成された、平面透視して前記第1領域よりも前記第2領域に近接して配置された下部電極と、を有している。このように第2導電型半導体層16の上面16Aに凹部17が設けられていることから、光半導体層に流れる電流の電流密度の差を小さくすることができ、発光ムラを改善させることができる発光素子1を提供する。
【選択図】図3
Description
本発明は、半導体を用いた発光素子に関するものである。
現在、紫外光、青色光あるいは緑色光等を発光する発光素子として、単結晶基板上に光半導体層を積層させたものが種々提案されている。中でも、光半導体層として窒化物半導体を用いた発光素子の開発においては、光半導体層で発光される発光強度が部分的に異なることによる発光素子の発光ムラを改善することが必要となっている。
発光素子の発光ムラを改善する技術として、例えば、光半導体層上に設けられた電極の接触抵抗を改善することにより、光半導体層に均一の電圧を印加して発光素子の発光ムラを改善する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。なお、この提案において、光半導体層には、一導電型半導体層の主面全体に一方の電極が、また逆導電型半導体層の一部に他方の電極がそれぞれ接続されて配置されている。
しかしながら、一方の電極と他方の電極との間の電流経路が長くなるにつれて電気抵抗が大きくなりやすいため、特許文献1に記載された発光素子では、一方の電極と他方の電極との配置場所の違いにより、光半導体層の場所ごとに流れる電流密度が大きく異なり、発光素子の発光ムラを引き起こしやすかった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、発光ムラを改善させることが可能な発光素子を提供することにある。
本発明の発光素子は、第1導電型半導体層と、該第1導電型半導体層上に形成された発光層と、該発光層上に形成された、上面に凹部が設けられ、該凹部内に位置する第1領域と前記凹部に隣接して前記上面に位置する第2領域とを有する第2導電型半導体層と、該第2導電型半導体層の前記第1領域から前記第2領域にわたって形成された上部電極と、前記第1導電型半導体層上に形成された、平面透視して前記第1領域よりも前記第2領域に近接して配置された下部電極と、を有している。
本発明の発光素子によれば、凹部が第2導電型半導体層の上面に設けられ、凹部内に位置する第1領域から凹部に隣接して第2導電型半導体層の上面に位置する第2領域にわたって上部電極が、第1導電型半導体層上に第1領域よりも第2領域に近接して配置された下部電極がそれぞれ形成されていることから、第1領域上に形成された上部電極と下部電極との間に流れる電流の電流経路と、第2領域上に形成された上部電極と下部電極との間に流れる電流の電流経路との長さを近づけることができる。そのため、このような2つの電流経路を流れる電流の電流密度の差を小さくすることができることから、発光素子の発光ムラを改善させることができる。
以下、本発明の実施の形態の例について図を参照しながら説明する。
なお、本発明は以下の実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更を施すことができる。
<発光装置>
図1(a)は本発明の実施の形態の一例の発光素子1を実装した発光装置2の斜視図である。図1(b)は図1(a)に示す発光装置2の断面図であり、図1(a)のA−A’線で切断したときの断面に相当する。
図1(a)は本発明の実施の形態の一例の発光素子1を実装した発光装置2の斜視図である。図1(b)は図1(a)に示す発光装置2の断面図であり、図1(a)のA−A’線で切断したときの断面に相当する。
発光装置2は、図1(b)に示すように、配線導体3が設けられた実装基体4と、実装基体4上に実装された発光素子1とを有している。
実装基体4は、例えばセラミックスから成る第1シート4aおよび第2シート4bを積層した積層体によって形成することができる。実装基体4は、具体的には、凹部5を形成するための貫通孔を有する第1シート4aと、発光素子1の搭載面6から引き出し面7まで電気的に導通させる配線導体3を有する第2シート4bとを貼り合わせることによって形成することができる。
第1シート4aおよび第2シート4bとして、例えばセラミック材料を用いた場合は、配線導体3はタングステン、モリブデン、銅または銀などの金属を用いてメタライズ配線によって形成することができる。そして、このような第1シート4aおよび第2シート4bを高温で焼成することにより、実装基体4が形成される。
発光素子1は、接合電極8を介して搭載面6上の配線導体3に実装されている。本例においては、発光素子1が配線導体3にフリップチップ接続によって実装されていることから、発光素子1で発生した熱を効率よく実装基体4側に放熱させることができる。接合電極8は、配線導体3と、発光素子1の上部電極9および下部電極10と配線導体3との間に介在し、それぞれが電気的に接合するように配置されている。
モールド樹脂11は、実装基体4に実装された発光素子1を被覆するように、実装基体4の凹部5に充填されている。モールド樹脂11としては、絶縁材料を用いることができる。このように発光素子1をモールド樹脂11によって被覆することで、発光素子1を電気的に周囲と絶縁させることができ、信頼性を向上させることができる。
<発光素子>
発光装置2に実装される発光素子1を、図を参照しつつ以下に詳細に説明する。
発光装置2に実装される発光素子1を、図を参照しつつ以下に詳細に説明する。
図2に、本発明の実施の形態の一例である発光素子1の斜視図を示す。図3は図2に示す発光素子1の断面図であり、図2のB−B’線で切断したときの断面に相当する。図4は図3に示す発光素子1の平面透視図である。なお、図2においては上部電極9を取り除いた場合を示している。
発光素子1は、図2に示すように、基板12と、基板12上に成長させた光半導体層13とを有する。
基板12は、図3に示すように、一方主面12Aに光半導体層13が積層されている。基板12の厚みは、例えば1μm以上1500μm以下に設定することができる。また、基板12は、光半導体層13を結晶成長させることが可能な材料を用いることができ、例えばサファイア、窒化ガリウム、マグネシウムとアルミニウムとの酸化物からなるスピネル、シリコン、炭化シリコン、窒化アルミニウムまたは酸化亜鉛などの結晶性材料を用いることができる。なお、基板12は、平面視形状が多角形状や円形状に設定されている。
基板12上には、図3に示すように、光半導体層13が形成されている。光半導体層13は、第1導電型半導体層14、発光層15および第2導電型半導体層16を順次積層することによって構成されている。なお、光半導体層13は、全体の厚みを例えば0.1μm以上10μm以下として形成することができる。また、光半導体層13は、各層の屈折率が窒化ガリウムを用いた場合には例えば1.80以上2.70以下に設定されており、平面視して四角形状に形成されている。
光半導体層13としては、III−V族半導体を用いることができる。III−V族半導体としては、III族窒化物半導体、ガリウム燐またはガリウムヒ素などを例示することができる。III族窒化物半導体としては、ボロン、アルミニウム、ガリウムまたはインジウムのうち少なくとも1つの窒化物からなる混晶を用いることができ、例えば窒化ガリウムを用いることができる。
第1導電型半導体層14は、基板12の第1主面12Aに形成されている。第1導電型半導体層14は、第1導電型半導体層14に積層される発光層15から露出した露出領域14’を有している。露出領域14’は、平面視して第1導電型半導体層14の上面14Aの外周を含むととも
に、発光層15を取り囲むように環状に配置されている。また、露出領域14’の幅は、かかる露出領域14’に下部電極10を形成することができればよく、例えば0.5μm以上20μm以下に設定することができる。なお、露出領域14’は第1導電型半導体層14の一部に設けられていればよい。
に、発光層15を取り囲むように環状に配置されている。また、露出領域14’の幅は、かかる露出領域14’に下部電極10を形成することができればよく、例えば0.5μm以上20μm以下に設定することができる。なお、露出領域14’は第1導電型半導体層14の一部に設けられていればよい。
発光層15は、第1導電型半導体層14上の露出領域14’と異なる領域に形成されている。発光層15は、禁制帯幅の広い障壁層と禁制帯幅の狭い井戸層とからなる量子井戸構造が複数回繰り返し規則的に積層された多層量子井戸(MQW:Multi Quantum Well)構造を用いることができる。障壁層および井戸層としては、インジウムとガリウムとの窒化物からなる混晶においてインジウムとガリウムとの組成比を調整したものを用いることができる。このように構成された発光層15は、例えば350nm以上600nm以下の波長の光を発光することができる。
第2導電型半導体層16は、発光層15上に形成されている。第2導電型半導体層16は、電子または正孔のどちらかを多数キャリアとすることにより、第1導電型半導体層14とは逆導電型を示すように設定されている。半導体層に導電型を付与する方法としては、例えばマグネシウムまたはシリコンを不純物として添加する方法を用いることができる。
このような第2導電型半導体層16の上面16Aには底部17Aを有する凹部17が、平面視して第2導電型半導体層16の外周より内側に設けられている。凹部17の深さ、すなわち開口部から底部17Aまでの深さは、凹部17が第2導電型半導体層16を貫通しなければよく、例えば0.05μm以上5.00μm以下となるように設けられている。なお、発光層15から凹部17の底部17Aまでの第2導電型半導体層16の厚みを30nm以上とすることによって、第2導電型半導体層16から発光層15に移動するキャリアの濃度を維持することができ、発光層15で安定的に発光させることができる。
凹部17は、凹部17の底部17A側から凹部17の開口部側に向かって広がるように設けられている。凹部17の開口部の大きさは、開口部で囲まれる領域が第2導電型半導体層16の上面16よりも小さければよく、例えば1μm以上100μm以下で形成することができる。なお、凹部17の開口部とは、凹部17と第2導電型半導体層16の上面16Aが接する枠状の縁部分を指す。
凹部17は、平面視して、第2導電型半導体層16の辺に沿った辺を有する四角形状となるように設けられている。凹部17の辺は、例えば0.5μm以上10μm以下の間隔を保ちながら第2導電型半導体層16の辺と並行になっている。凹部17の辺を第2導電型半導体層16の辺から3μm以上10μm以下の間隔を隔てて沿うように設けた場合には、発光素子1をフリップチップ接続で実装する際に、第2導電型半導体層16の上面16’で配線導体3上に容易に実装することができる。そのため、発光素子1を配線導体3に実装する工程の生産性を向上させることができる。
さらに、本例の凹部17は、図3に示すように、内壁面に段差部17Bを有している。段差部17Bは、凹部17の底部17Aからの高さ位置が第2導電型半導体層16の上面16Aより低い位置となっていればよく、底部17Aからの高さが例えば0.02μm以上4.80μm以下に設定されている。
また、段差部17Bの上面は発光層15に対して略平行となるように形成されており、段差部17Bの上面の幅は、第2導電型半導体層11cの幅より小さければよく、内壁面から端部までが例えば1μm以上300μm以下に設定されている。このような段差部17Bを凹部17の側面に有することにより、上部電極9と下部電極10の間に流れる電流の電流経路を下部電極10から遠ざかるにつれて段階的に調整することができる。ここで略平行とは、ある面
を含む仮想平面同士の交わる角度が、例えば0度以上30度以下の場合を指す。なお、0度の場合とは仮想平面同士が交わらない場合を指す。
を含む仮想平面同士の交わる角度が、例えば0度以上30度以下の場合を指す。なお、0度の場合とは仮想平面同士が交わらない場合を指す。
上部電極9は、図3に示すように、第2導電型半導体層16の上面16A全体に形成されている。具体的には、上部電極9は、第2導電型半導体層16の上面16Aを被覆するとともに、凹部17を埋めるように設けられている。このように上部電極9を、第2導電型半導体層16の上面16の全面に設ける場合は、第2導電型半導体層16の平面形状と同じ形状に形成することができ、例えば四角形状などの多角形状または円形状などに設定することができる。このような上部電極9は、第2導電型半導体層16の上面16Aからの厚みが、例えば0.5μm以上に設定されている。
なお、上部電極9は、第2導電型半導体層16の第1領域から第2領域にわたって連続的に形成されていればよく、平面透視して第2導電型半導体層16と重なる領域以内に形成されていればよい。すなわち、上部電極9は、凹部17内から第2導電型半導体層16の上面16にかけて形成されていればよい。ここで、第2導電型半導体層16の第1領域は、上面16Aに設けられた凹部17内に位置し、第2導電型半導体層16の第2領域は、凹部17に隣接して、第2導電型半導体層16の上面16Aに位置している。第1領域は凹部17内であれば凹部17内の一部または凹部17内の全体でもよく、第2領域は第2導電型半導体層16の上面16Aの一部または上面16Aの全体でもよい。
下部電極10は、図4に示すように、第1導電型半導体層14の露出領域14’上に発光層15を取り囲むように環状になるように形成されている。このように下部電極10を、発光層15を取り囲むように環状に設ける場合は、発光層15の側面に沿った形状に下部電極10を形成することができ、例えば多角形状の枠状体や円形状の枠状体を用いることができる。下部電極10の厚みは、例えば0.5μm以上に設定することができる。
下部電極10は光半導体層13を平面透視して第1領域よりも第2領域に近接するよう、第1導電型半導体層14の露出領域14’上に配置されている。すなわち、下部電極10は、第2導電型半導体層16の上面16Aが凹部17より近接するように配置されている。ここで、「近接する」とは、平面透視したときに、下部電極10と第2領域との直線距離が、下部電極10と第1領域との直線距離に比べて小さくなるような場合を指す。
本例においては、上部電極9が、第2導電型半導体層16の上面16Aを被覆するとともに、凹部17を埋めるよう、第2導電型半導体層16の上面16Aの全面に設けられているため、発光層15を取り囲むように下部電極10を環状に設けることにより、下部電極10が光半導体層13を平面透視して第1領域よりも第2領域に近接するようになっている。このように上部電極9および下部電極10を設けることにより、平面透視して、凹部17を中心にあらゆる方向に対して下部電極10を第1領域よりも第2領域に近接させることができる。
下部電極10は、具体的に、図4に示すように、第1領域の上部電極9までの直線距離H1が、第2領域の上部電極9までの直線距離H2よりも小さくなるように設けられている。なお、下部電極10は、第1導電型半導体層14の下面14Bに設けられていてもよい。第1導電型半導体層14の幅は、露出領域14’の幅より小さく形成されていればよく、例えば1μm以上10μm以下に設定されている。
このような下部電極10と上部電極9との間に電圧が印加されると、光半導体層13に電流が流れるようになる。かかる下部電極10および上部電極9の材料としては、例えば、アルミニウム、チタン、ニッケル、クロム、インジウム、錫、モリブデン、銀、金、タンタルまたは白金などの金属、あるいは、酸化スズ、酸化インジウムまたは酸化インジウムスズなどの酸化物、あるいは、銀−アルミニウム合金、金−亜鉛合金または金−ベリリウム合
金などの合金膜を用いることができる。また、上部電極9および下部電極10として、それぞれ上記材質の中から選択した層を複数回積層して設けても構わない。
金などの合金膜を用いることができる。また、上部電極9および下部電極10として、それぞれ上記材質の中から選択した層を複数回積層して設けても構わない。
本例においては、発光素子1を配線導体3にフリップチップ接続で実装し、光半導体層13で発光した光を基板12側から取り出すことから、光半導体層13で発光した光を基板12側に反射するために、上部電極9として反射性電極材料が用いられる。なお、光半導体層13で発光した光を第2導電型半導体層16側から取り出す場合には、上部電極9として例えばスズを含む酸化インジウムなどの透明性電極材料を用いればよい。
本例の発光素子1は、下部電極10が、凹部17内の第1領域よりも第2導電型半導体層16の上面16Aの第2領域に近接するように配置されている。このように配置された、上部電極9と下部電極10の間に電圧を印加した場合には、下部電極10から上部電極9の第1領域および第2領域のそれぞれに電流が流れるようになる。
上部電極9と下部電極10との間に電流が流れる際に、上部電極9の第2領域よりも遠い位置にある第1領域が凹部17内に配置されていることから、下部電極10と上部電極9の第2領域との間に流れる電流の電流経路I1の長さと、下部電極10と上部電極9の第1領域との間に流れる電流の電流経路I2の長さとを近づけることができる。
このように電流経路I1の長さと電流経路I2の長さとを近づけることができるため、電流経路I1と電流経路I2とに流れる電流の電気抵抗を近づけることができる。その結果、下部電極10から第1領域および第2領域の間に流れる電流の電流密度の差を小さくすることができ、光半導体層13に流れる電流のバラツキを小さくすることができるため、発光層15で発光する光の強度分布を均一化することができる。その結果、発光素子1の発光ムラを改善することができる。
仮に、凹部を設けずに第2導電型半導体層上に上部電極を形成した場合には、下部電極と上部電極とが遠ざかるにつれて電流経路が長くなり、光半導体層に流れる電流の電気抵抗が高くなることから、光半導体層に流れる電流のバラツキが発光層の平面方向において大きくなる。その結果、発光素子の発光ムラを引き起こすおそれがあった。
本例においては、段差部17Bが凹部17の内壁面に1つ設けられている場合について説明したが、段差部17Bを複数設けてもよい。凹部17の内壁面に段差部17Bを複数設けることによって、上部電極9との接触面積を大きくすることができるため、上部電極9と第2導電型半導体層16との接触抵抗を小さくすることができる。その結果、光半導体層13で発光する光の発光強度を向上させることができる。
<発光素子の製造方法>
次に、発光素子1の製造方法の例を説明する。図5から図13は、それぞれ発光素子1の製造方法を説明するための断面図であり、発光素子1について図2のB−B’線における断面に相当する部分を示している。
次に、発光素子1の製造方法の例を説明する。図5から図13は、それぞれ発光素子1の製造方法を説明するための断面図であり、発光素子1について図2のB−B’線における断面に相当する部分を示している。
(光半導体層の製造工程)
図5に示すように、基板12上に、第1導電型半導体層14、発光層15および第2導電型半導体層16を順次成長させて光半導体層13を形成する。具体的に、基板12上に光半導体層13を形成する方法としては、有機金属気相成長法、分子線エピタキシー法、ハイドライド気相成長法またはパルスレーザデポジション法などを用いることができる。
図5に示すように、基板12上に、第1導電型半導体層14、発光層15および第2導電型半導体層16を順次成長させて光半導体層13を形成する。具体的に、基板12上に光半導体層13を形成する方法としては、有機金属気相成長法、分子線エピタキシー法、ハイドライド気相成長法またはパルスレーザデポジション法などを用いることができる。
(凹部と露出領域の製造工程)
凹部17と下部電極10を形成するための露出領域14’とを形成する工程について説明する
。
凹部17と下部電極10を形成するための露出領域14’とを形成する工程について説明する
。
まず、図6に示すように、下部電極10を形成するための露出領域14’を形成するために、第2導電型半導体層16の上面16Aに、平面透視して露出領域14’と重なる領域が露出するような第1マスクパターン18を形成する。その後、図7に示すように、第1マスクパターン18から露出した第2導電型半導体層16の上面16Aから深さ方向に第2導電型半導体層16の一部と発光層15の一部とを除去することにより、第1導電型半導体層14に露出領域14’を形成する。第2導電型半導体層16の一部と発光層15の一部とを除去する方法としては、ドライエッチング法やウエットエッチング法などのエッチング法を用いることができる。
次に、底部17Aおよび段差部17Bを有する凹部17を設ける工程について説明する。凹部17に底部17Aおよび段差部17Bを設ける方法としては、2回に分けて第2導電型半導体層16をエッチングする方法を用いることができる。
まず、図8に示すように、第2導電型半導体層16に凹部17を設けるために、凹部17を設ける領域が露出するとともに、第1導電型半導体層14の露出領域14’と第2導電型半導体層16の一部とを被覆するように、第2マスクパターン19を形成する。その後、図9に示すように、第2導電型半導体層16の露出した領域を、第2導電型半導体層16の上面16Aから深さ方向に一部除去する。このように第2導電型半導体層16の一部を除去する深さは、例えば20nm以上200nmに設定することができる。このように第2導電型半導体層16の一部を除去することによって、凹部17の段差部17Bを形成することができる。
次に、図10に示すように、段差部17Bの一部を露出させる第3マスクパターン20を第2マスクパターン19上に形成する。その後、図11に示すように、第3マスクパターン20から露出した第2導電型半導体層16の一部を深さ方向に除去することにより、凹部17に底部17Aを形成する。
そして、図12に示すように、第2マスクパターン19および第3マスクパターン20を除去することにより、底部17Aおよび段差部17Bを有する凹部17を第2導電型半導体層16に設けることができる。
第1マスクパターン18、第2マスクパターン19および第3マスクパターン20は、マスク材料をスパッタリング法または蒸着法などの真空積層法を用いて積層し、フォトリソグラフィ法などによりパターニングすることによって形成することができる。
マスク材料としては、例えば酸化シリコンや窒化シリコンなどの酸化物などを用いることができる。また、マスクパターンの膜厚は、光半導体層13の一部を除去する場合であれば、光半導体層13のエッチングレートとマスクパターンのエッチングレートとの選択比によって適宜選択することができ、例えば0.5μm以上10μm以下に設定することができる。
また、第3マスクパターン20を第2マスクパターン19と同じ材料により形成することにより、第2マスクパターン19と第3マスクパターン20とを同時に除去することができ、マスクパターンの除去工程の生産性を向上させることができる。
(電極形成工程)
次に、図13に示すように、光半導体層13に電圧を印加するための電極を形成する。このような電極は、第2導電型半導体層16に接続する上部電極9と、第1導電型半導体層14に接続する下部電極10とにより構成されている。
次に、図13に示すように、光半導体層13に電圧を印加するための電極を形成する。このような電極は、第2導電型半導体層16に接続する上部電極9と、第1導電型半導体層14に接続する下部電極10とにより構成されている。
電極の材料としては、アルミニウム、チタン、ニッケル、クロム、インジウム、錫、モリブデン、銀、金、ニオブ、タンタル、バナジウム、白金、鉛またはベリリウムなどの金属、あるいは酸化錫、酸化インジウムまたは酸化インジウム錫などの酸化物を好適に用いることができる。また、一対の電極層は、それぞれ上記材質の中から選択した層を複数層積層したものとしても構わない。
(変形例)
次に、上述した本発明の発光素子1の実施の形態の変形例について説明する。上述の発光素子1と重複する部分については同一符号を付し、その説明を省略する。
次に、上述した本発明の発光素子1の実施の形態の変形例について説明する。上述の発光素子1と重複する部分については同一符号を付し、その説明を省略する。
図14に示す発光素子21は、発光素子1と比較して、凹部22が第2導電型半導体層16の第1側面23から第1側面23に対向する第2側面24にわたって形成されている。また、凹部22は、底部22Aと内壁面22Bとを有している。このような凹部22の内壁面22Bは、凹部22の内壁面22Bによって囲まれる空間が、底部22Aから上方に向かうにつれて、発光層15に対して平行な仮想平面と重なる領域の面積が除々に大きくなるように設けられている。すなわち、凹部22によって囲まれる領域は、発光層15に対して平行な仮想平面に対して垂直な方向から切断したときの断面において、頂点が底辺よりも下方に位置する三角形状をなしている。なお、上部電極9は、第2導電型半導体層16の上面16Aの全面に形成された凹部22を覆うように、反射性電極材料から形成されている。
このように、凹部22の内壁面22Bは、発光層15に対して平行な仮想平面と重なる領域の面積が除々に大きくなるように設けられていることから、凹部22と上部電極9の接触位置が下部電極10から遠ざかるにつれて、凹部22の深さが深くなり、上部電極9と下部電極10の間に流れる電流の電流経路を、同程度の長さとすることができる。そのため、このような電流経路に流れる電流の電気抵抗の差を小さくすることができる。その結果、光半導体層13に流れる電流の電流密度の差を小さくすることができるため、光半導体層13で発光する光の発光ムラを改善することができる。
また、このような凹部22を有することから、発光層15で発光した光を凹部22の内壁面22Bで、色々な角度に反射することができ、光半導体層13の内部で反射を繰り返しにくくすることができるため、光取出し効率を向上させることができる。
1 発光素子
2 発光装置
3 配線導体
4 実装基体
4a 第1シート
4b 第2シート
5 凹部
6 搭載面
7 引き出し面
8 接合電極
9 上部電極
10 下部電極
11 モールド樹脂
12 基板
13 光半導体層
14 第1導電型半導体層
14A 第1導電型半導体層の上面
14’ 露出領域
15 発光層
16 第2導電型半導体層
16A 第2導電型半導体層の上面
17 凹部
17A 底部
17B 段差部
18 第1マスクパターン
2 発光装置
3 配線導体
4 実装基体
4a 第1シート
4b 第2シート
5 凹部
6 搭載面
7 引き出し面
8 接合電極
9 上部電極
10 下部電極
11 モールド樹脂
12 基板
13 光半導体層
14 第1導電型半導体層
14A 第1導電型半導体層の上面
14’ 露出領域
15 発光層
16 第2導電型半導体層
16A 第2導電型半導体層の上面
17 凹部
17A 底部
17B 段差部
18 第1マスクパターン
Claims (6)
- 第1導電型半導体層と、
該第1導電型半導体層上に形成された発光層と、
該発光層上に形成され、上面に凹部が設けられ、該凹部内に位置する第1領域と前記凹部に隣接して前記上面に位置する第2領域とを有する第2導電型半導体層と、
該第2導電型半導体層の前記第1領域から前記第2領域にわたって形成された上部電極と、
前記第1導電型半導体層上に形成され、平面透視して前記第1領域よりも前記第2領域に近接して配置された下部電極と、
を有する発光素子。 - 前記凹部は、底部側から開口部側に向かって広がるように設けられている請求項1に記載の発光素子。
- 平面視して、
前記第2導電型半導体層は四角形状であり、
前記凹部は前記第2導電型半導体層の辺に沿った辺を有する四角形状である請求項1または2に記載の発光素子。 - 前記第1導電型半導体層は、前記発光層から露出している露出領域を有しているとともに、前記下部電極は前記露出領域に形成されている請求項1〜3のいずれかに記載の発光素子。
- 平面視して、前記露出領域は前記発光層を取り囲むように環状に配置されているとともに、前記下部電極は前記露出領域に前記発光層を取り囲むように環状に形成されている請求項4に記載の発光素子。
- 前記上部電極は、前記第2導電型半導体層の前記上面全体および前記凹部の内面全体を覆うように形成されている請求項1〜5のいずれかに記載の発光素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010168094A JP2012028676A (ja) | 2010-07-27 | 2010-07-27 | 発光素子 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2010168094A JP2012028676A (ja) | 2010-07-27 | 2010-07-27 | 発光素子 |
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Family Applications (1)
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Country | Link |
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JP (1) | JP2012028676A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014073139A1 (ja) * | 2012-11-08 | 2014-05-15 | パナソニック株式会社 | 紫外半導体発光素子およびその製造方法 |
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JP2020191455A (ja) * | 2015-03-20 | 2020-11-26 | ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 | 発光素子および半導体デバイス |
-
2010
- 2010-07-27 JP JP2010168094A patent/JP2012028676A/ja active Pending
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JP6990499B2 (ja) | 2016-04-18 | 2022-01-12 | スタンレー電気株式会社 | 垂直共振器型発光素子及び垂直共振型発光素子の製造方法 |
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