JP2012028075A - 防水コネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成で、アース端子を伝って液体が機器側に浸入するのを確実に防止することが可能な機器取付型の防水コネクタを提供する。
【解決手段】コネクタハウジング20にはインサート成形の型開き方向の両端側に開口を有する止水材充填空洞部33が設けられ、アース接続回路部31の一部は止水材充填空洞部33内に露出するように配索されており、その止水材充填空洞部33にその一端側の開口33Aを閉じた状態でアース接続回路部31を埋める止水材45が注入されている。
【選択図】図6

Description

本発明は、機器取付型の防水コネクタに関する。
例えば自動車等に搭載される車載機器に備えつけられ、車両側にアース接続するアース用端子を有する電気接続部品の一例として、特許文献1に記載の電気接続箱が知られている。このものは、アッパーケースとロアケースとに囲まれた電気接続箱のケース内部に内部回路材を収容し、当該内部回路材に形成されたアース回路にアース用バスバーが接続されている。アース用バスバーはアッパーケースとロアケースの接合面に設けた開口から外部に突出し、車両パネルにアース接続される。
アース用バスバーはケースへの組付け前において、インサート成形により止水部品に保持されており、止水部品はアース用バスバーが貫通する筒部と、貫通した筒部内に充填された止水材と、筒部の外周面に装着されたシールゴムリングとを備えている。内部回路材上のアース回路に半田接続したアース用バスバーを上記ケースに組み付けると、止水部品の筒部がアース用バスバーが導出された開口を取り囲み、さらにシールゴムリングがアッパーケース及びロアケースとの間を密封する。このような構成によれば、外側に突出したアース用バスバーと開口との隙間からたとえ水等の液体が内部に浸入しても、シールゴムリングと止水材とにより内部回路材が収容されたケース内部への液体の浸入を効果的に阻止することができる。
ところでアース用バスバーがコネクタハウジングにインサート成形される場合には、金属製のアース用バスバーと合成樹脂製のコネクタハウジングの熱膨張率の違いにより、僅かな隙間が発生する場合がある。このような場合にも、上述したような止水部品をインサート成形により予めアース用バスバーに保持させ、止水材を充填した上で、コネクタハウジングにアース用バスバーをインサート成形すれば同様にアース用バスバーとの隙間からの液体の浸入を阻止することができる。
特開2009−095195号公報
しかしながら、止水部品を予めアース用バスバーにインサート成形し、さらにそのアース用バスバーをコネクタハウジングにインサート成形するには手間と工数がかかり、コスト高になることが懸念される。だからといって、止水部品を使わずに、直接液体の浸入経路となるアース用バスバーとコネクタハウジングとの隙間に止水材を充填するには、コネクタハウジングに止水材を充填するための有底状の凹部を形成する必要がある。しかしながら、コネクタハウジングにこの有底状の凹部を形成するには、型の抜き都合等の成形上、困難を極めていた。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、簡易な構成で、アース端子を伝って液体が機器側に浸入するのを確実に防止することが可能な機器取付型の防水コネクタを提供することを目的とする。
本発明は、内部に端子金具を収容するコネクタハウジングと、前記コネクタハウジングに配された金属製のシールドシェルと、前記シールドシェルに連なって前記コネクタハウジング内を配索された状態でインサート成形されたアース接続回路部と、前記アース接続回路部の先端部に設けられて前記コネクタハウジングから露出して機器側に接続されるアース端子と、前記アース端子の前記機器側への接続後にその接続部を外部から覆うことで前記シールドシェルの所定部位を残して前記シールドシェルから前記接続部に至る回路を防水領域内に封止するためのシール部材とを備える機器取付型の防水コネクタであって、前記コネクタハウジングには前記インサート成形の型開き方向の両端側に開口を有する止水材充填空洞部が設けられ、前記アース接続回路部の一部は前記止水材充填空洞部内に露出するように配索されており、その止水材充填空洞部にその一端側の前記開口を閉じた状態で前記アース接続回路部を埋める止水材が注入されていることに特徴を有する。
このような構成によれば、コネクタハウジングに設けられた止水材充填空洞部にはこの止水材充填空洞部内に一部が露出したアース接続回路部を埋める止水材が注入されているから、コネクタハウジング内にインサート成形されたアース接続回路部とコネクタハウジングとの隙間を伝って、シールドシェル側から防水領域内に封止されたアース端子の機器側への接続部側に液体が浸入するのを確実に防止することができる。
また、止水材充填空洞部は、コネクタハウジングを成形する際の型開き方向に沿ってその両端に開口を有する簡易な形状により構成されるから、成形上都合がよい。ところで、止水材を充填するためには、その止水材が流れ出さないように止水材充填空洞部の一端側の開口を閉じた状態にする必要がある。そのためには例えば、コネクタハウジングを成形する際に止水材充填空洞部の一端側の開口を予め閉じた有底状の凹部に成形することが考えられるが、この場合、止水材充填空洞部を成形する際にその内部に露出させたアース接続回路部から両側に型を抜くことが出来ず、成形上困難となる。しかしながら本発明のように、止水材充填空洞部を型開き方向に貫通した簡易な形状とし、止水材を注入する際には一端側の開口を例えば別部材で塞ぐなどして後から閉じた状態とすることで、止水材充填空洞部にアース接続回路部が露出していても、当該止水材充填空洞部をコネクタハウジングの成形と同時に形成することが可能となる。
前記コネクタハウジングは前記機器側に配される第1ハウジングと前記第1ハウジングに対して所定の位置関係で組み付けられる第2ハウジングとから構成され、前記止水材充填空洞部は前記第2ハウジングに設けられ、前記第1ハウジングには前記第2ハウジングと一体になるように組み付けられたときに前記止水材充填空洞部の一端側の前記開口を塞ぐ閉塞部が形成されていることが望ましい。コネクタハウジングが第1ハウジング及び第2ハウジングから構成され、その一方に止水材充填空洞部を設け、他方に止水材充填空洞部の一端側の開口を塞ぐ閉塞部を形成することで、第1ハウジングに第2ハウジングを組み付けると同時に止水材充填空洞部を閉塞部で塞ぐことができるから、コネクタハウジングとは別に閉塞部を設ける必要がなく、構造上都合がよい。
前記止水材充填空洞部の一端側の前記開口は前記閉塞部に接する筒状部により構成されており、前記閉塞部は前記筒状部の外周を取り囲む立壁部を備えることが望ましい。このような構成によれば、止水材充填空洞部に止水材が注入された際に、筒状部と閉塞部との間に多少の隙間が生じていても、その隙間から漏れ出した止水材を立壁部により食い止めることができる。
前記第2ハウジングには前記筒状部の外側部から前記第1ハウジングに向かって片持ち状に突出する一対の係止片が設けられ、前記第1ハウジングには前記閉塞部の側方に位置して前記係止片を係止可能な係止受け部が設けられていることが望ましい。第1ハウジングと第2ハウジングとを組み付けた状態では、成形誤差等により筒状部と閉塞部との間にガタつきが生じたり、両ハウジングを機器側に固定する前の状態では筒状部と閉塞部とが離脱する可能性がある。そこで、筒状部と閉塞部の接触部付近に両部位を係止する係止片及び係止受け部を設けることで、成形誤差やハウジングの全体的な組付け状況に左右されることなく筒状部と閉塞部とを所定の位置関係に保持することを可能にしている。これにより、止水材充填空洞部に止水材を注入しても筒状部と閉塞部との間から止水材が漏れだす可能性を低減することができる。
前記第1ハウジングには金属製のアース用カラーが圧入されたアース用ボルト挿通孔が形成され、前記アース端子には、前記第1ハウジングに対して前記第2ハウジングが前記所定の位置関係に組み付けられたときに前記アース用ボルト挿通孔に整合する挿通孔が形成され、前記アース用ボルト挿通孔及び前記アース端子の挿通孔はアース用ボルトによって前記機器側に固定されていてもよい。このような構成によれば、アース端子をアース用カラーが圧入されたアース用ボルト挿通孔を介して接地することができる。
前記第1ハウジング及び前記第2ハウジングは前記機器側に取付ボルトによって固定され、前記第1ハウジングには前記取付ボルトを挿通可能な第1ボルト挿通孔が形成され、前記第2ハウジングには前記第1及び第2の両ハウジングが前記所定の位置関係に組み付けられたときに前記第1ボルト挿通孔に整合する第2ボルト挿通孔が形成され、前記第1ボルト挿通孔には前記第2ボルト挿通孔を貫通する保持カラーが圧入されることで前記第1及び第2の両ハウジングが互いに固定されていてもよい。
このような構成によれば、第1ハウジングに対して第2ハウジングを所定の位置関係に組み付けた状態で、第2ボルト挿通孔を貫通させた保持カラーを第1ボルト挿通孔に圧入し、保持カラーを介して第1及び第2の両ハウジングを互いに固定することができる。これと同時に止水材充填空洞部を閉塞部により塞いだ状態に保持することができるから、第1ハウジング及び第2ハウジングを機器側に固定せずとも止水材を充填する作業を行うことができ、作業性に優れる。また、第1及び第2のハウジングを単一部品として取り扱うことができるから、複数のハウジングを有する防水コネクタであっても、部品管理が容易になる他、例えば第1ハウジングと第2ハウジングとを予め保持カラーにより一体化させた状態で機器側に取り付けることが可能となり、機器上での取付作業性を優れたものとすることができる。
前記第2ボルト挿通孔の孔径は前記保持カラーの外径よりも大きく、前記保持カラーは、前記第2ボルト挿通孔のうち、前記第1ボルト挿通孔に面する側とは反対側の開口周縁部に張り出すフランジを備えていてもよい。このような構成によれば、第2ハウジングは、保持カラーを圧入した第1ハウジングと、保持カラーのフランジとの間に挟持されることになって、第1ハウジングと第2ハウジングとを所定の位置関係に組付け保持することができる。また、第2ボルト挿通孔の孔径は保持カラーの外径よりも大きいから、第2ボルト挿通孔と保持カラーとの間に所定のクリアランスが確保できる。このクリアランスにより、寸法誤差等による両挿通孔の位置ずれを吸収することが可能となる。
前記第1ハウジング及び前記第2ハウジングは金属製の取付基板を介して前記機器側に取り付けられるのであって、前記取付基板の外周縁部には囲壁部が一体に立設され、その囲壁部により包囲される空間内に前記シール部材が嵌合されていてもよい。このような構成によれば、囲壁部とシール部材とにより、一括して防水領域の防水性を確保することができる。
本発明によれば、簡易な構成で、アース端子を伝って液体が機器側に浸入するのを確実に防止することが可能な機器取付型の防水コネクタを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る第1ハウジングの平面図 第2ハウジングの平面図 第1ハウジングに第2ハウジングを所定の位置関係に組み付けた状態の側面図 図3のA−A断面図 第1ハウジングに第2ハウジングを所定の位置関係に組み付けた状態の正面図 図5のB−B断面図 図6のC−C断面図
<実施形態>
本発明の一実施形態を図1ないし図7によって説明する。
本実施形態の機器取付型の防水コネクタ10を構成するコネクタハウジングは、機器側に配される第1ハウジング11と第1ハウジング11上に組み付けられる第2ハウジング20とからなり、第2ハウジング20の外周にはシールドシェル30が配されている。以下、図1の上下方向を前後方向、左右方向を左右方向、紙面手前側を上側、同奥側を下側として説明する。
第1ハウジング11は合成樹脂製であって一体成形により形成されており、図1に示すように後述する取付基板50の取付面51に沿った板状をなす本体部12と、本体部12の上方に向かって延び、その上端を開口したフード部13とを備えている。本体部12は平面視略円形であって、その中央部分は上方に向かって円柱状に膨出した膨出部12Aとされている。膨出部12Aの右部からその側部にかけた上面からは、前後に長い楕円形状の開口を有するフード部13が突出して設けられている。第1ハウジング11には雄型の端子金具である第1端子金具14が複数本(ここでは6本)インサート成形により保持されており、その一端である角柱状の接続部14Aはこのフード部13によって包囲されている。接続部14Aはフード部13の奥壁13Aから上方に向かって突出し、互いの位置関係が前後方向となるように整列して配設されている。第1端子金具14の他端は、図1に破線で示すようにフード部13の奥壁13Aを貫通して折り曲げられ、本体部12内を通って外周縁部に向かって配設され、先端が機器側に接続可能な導電金属製の第1機器接続部15に接続されている。
膨出部12Aの後部には、後方に向かって張り出す取付フランジ16が設けられており、この取付フランジ16の後部には本体部12を上下方向に貫通する第1ボルト挿通孔16Aが形成されている。この第1ボルト挿通孔16Aには後述する第2ボルト挿通孔24Aが整合する。
膨出部12Aの前部には、前方に向かって張り出すアース用フランジ17が設けられており、取付フランジ16と同様に、その前部には本体部12を上下方向に貫通するアース用ボルト挿通孔17Aが形成されている。アース用ボルト挿通孔17Aには導電金属製のアース用カラー18が圧入されており、後述するアース用ボルト19が挿通可能とされている。アース用カラー18は、アース用フランジ17上にアース用ボルト挿通孔17Aの周縁部に沿って略円状に張り出すフランジ状のアース受け部18Aを有しており、後述する第2ハウジング20に設けられたアース端子32をこのアース受け部18Aに重ね合わせ、アース用ボルト19により共締めすることにより、取付基板50側に接地することができる。
第2ハウジング20は合成樹脂製であって、一体成形により形成されており、図2に示すように左右に延び、左端を開口した第2フード部21を有している。第2フード部21の外周面には金属製のシールドシェル30が外嵌されており、内部には雄型の端子金具である第2端子金具22が複数本(ここでは3本)インサート成形により保持されている。第2フード部21は、図3に示すように、四角縁部が円弧状とされた略正方形状に開口され、第2端子金具22の一端である平板状のタブ部22Aを包囲している。第2端子金具22の他端は、図2に破線で示すように第2フード部21の奥側で折り曲げられ、先端が第2フード部21の左手外周に配された導電金属製の第2機器接続部23に接続されている。第2機器接続部23は第1機器接続部15と同様に、機器側に接続可能な構成とされている。
第2フード部21の後部には、後方に向かって張り出す第2フランジ24が設けられており、その後部には第2フランジ24を上下方向に貫通する第2ボルト挿通孔24Aが形成されている。第1ハウジング11の上方から第2ハウジング20を組み付けると、取付フランジ16上に第2フランジ24が重畳して配され、第1ボルト挿通孔16Aに第2ボルト挿通孔24Aが整合した状態となる。この状態において、第2ボルト挿通孔24Aには金属製の保持カラー25が挿通され、第1ボルト挿通孔16Aにはその第2ボルト挿通孔24Aを挿通した状態の保持カラー25の下部が圧入されている。
保持カラー25は略円筒状をなし、図6に示すように第2ボルト挿通孔24Aに挿通され、第1ボルト挿通孔16Aに圧入される筒部25Aと、筒部25Aの上端から第2フランジ24上に第2ボルト挿通孔24Aの周縁部に沿って略円状に張り出すフランジ部25B(フランジに相当する)とから構成される。筒部25Aには本防水コネクタ10を取付基板50側に取り付けるための取付ボルト26が挿通可能とされており、その外径寸法aは、図6に示すように第1ボルト挿通孔16Aの孔径よりも大きく、筒部25Aが圧入されると、第1ボルト挿通孔16Aは筒部25Aにより押し広げられることとなる。また、第2ボルト挿通孔24Aの孔径は、筒部25Aの外径寸法aよりもやや大きく設定され、この筒部25Aとの間に所定のクリアランスが確保される。加えて、フランジ部25Bの外径寸法bは第2ボルト挿通孔24Aの孔径よりも大きく設定されている。これらの寸法関係により、第2ハウジング20は保持カラー25の筒部25Aが圧入された第1ハウジング11と、保持カラー25のフランジ部25Bとの間に挟持される。
さて、シールドシェル30は金属板材を筒状に成形したものであって、第2ハウジング20を成形する際に図示しない金型内にセットされ、インサート成形によって第2ハウジング20と一体化されている。シールドシェル30の前側右端部からは、図3及び図4に示すように、第2ハウジング20内を下方に向かって配索される平板状のアース用バスバー31(アース接続回路部に相当する)が延設されている。アース用バスバー31はシールドシェル30と同様、第2ハウジング20を成形する際に当該第2ハウジング20内にインサート成形されたものであって、第2ハウジング20の形状に沿ってその内部に折り曲げられて配設されており、端部は第2フード部21に対して前方に突出したアース端子32とされている。アース端子32の前部には、第1ハウジング11のアース用ボルト挿通孔17Aと共締めが可能な挿通孔32Aが形成されている。
第2ハウジング20内に配索されたアース用バスバー31の一部は、図6に示すように第2ハウジング20に一体形成された止水材充填空洞部33に露出している。具体的に説明すると、止水材充填空洞部33は、第2ハウジング20の前方、アース用バスバー31のシールドシェル30からの導出部位と第2ハウジング20から突出したアース端子32との間に位置し、第2ハウジング20を上下方向に貫通して形成されている。この止水材充填空洞部33は左右に長い楕円形状の開口を有し、そのうち第1ハウジング11側の底部開口33Aは下方に向かって突出する筒状部34上に形成されている。筒状部34はその外形が止水材充填空洞部33に沿った楕円柱状の突部であって、その先端部は、後述する第1ハウジング11の閉塞部40に嵌り合う嵌合部34Aとされている。嵌合部34Aの突出端面である底面34Bには底部開口33Aが形成されており、この底面34Bに後述する閉塞部40の封止面41が当接することで底部開口33Aは塞がれる。なお、アース用バスバー31はこの止水材充填空洞部33の上下方向略中間部を前後方向に貫通して配設されている。筒状部34の左右両側面からは下方に向かって突出する一対の係止片35が設けられている。この係止片35は筒状部34に沿って片持ち状に張り出したアーム部35Aと、アーム部35Aの先端部から外側へ突出するロック爪部35Bとから構成され、筒状部34に近づく方向に弾性変形可能とされている。
一方、第1ハウジング11のアース用フランジ17には凹状の閉塞部40が設けられている。この閉塞部40は、図1に示すようにアース用ボルト挿通孔17Aよりも膨出部12A寄りに形成され、左右方向に長い楕円形状の平坦面である封止面41と、封止面41を囲むように切り立つ立壁部42とから構成される。閉塞部40の左右両側方には、アース用フランジ17の側部に沿って形成された係止溝43が設けられており、第1ハウジング11の係止片35が挿入可能とされている。係止溝43には係止片35のロック爪部35Bに係合する係止受け部44が突設されている。第1ハウジング11の上方から第2ハウジング20が組み付けられると、図7に示すように係止片35は係止溝43に挿入され、筒状部34側へと撓み変形したアーム部35Aが弾性復帰して係止受け部44に係止される。また、筒状部34の嵌合部34Aは閉塞部40に合致し、封止面41には底面34Bが当接し、立壁部42は嵌合部34Aを取り囲むように配される。すると、止水材充填空洞部33の底部開口33Aが封止面41により塞がれるのだが、この状態で止水材充填空洞部33に上方から止水材45が充填される。
以上のような構成の防水コネクタ10は、図4及び図6に示す取付基板50を介して機器側部材60に取り付けられる。取付基板50は前後左右方向の略中央部が上方に向かって円柱状に膨出した鉄板により構成され、その上面は第1ハウジング11に面する取付面51とされている。取付基板50において第1ボルト挿通孔16A及び第2ボルト挿通孔24A、アース用ボルト挿通孔17A及びアース端子32の挿通孔32Aのそれぞれに対応する位置にはボルト挿通孔52が上下方向に貫通形成され、アース用ボルト19及び取付ボルト26がそれぞれ挿通可能な内径に設定されている。
取付基板50の外周縁部には、別体で構成される囲壁部53が立設されている。囲壁部53は取付基板50とにより第1ハウジング11及び第2ハウジング20の外周を隙間なく取り囲み、互いに組み付けた状態においては囲壁部53の上下方向の高さはアース端子32及び第2フランジ24の上下方向の位置よりも高くなる。この囲壁部53に囲まれた空間内には上方からゴム製のシール部材54が嵌合され、囲壁部53及びシール部材54とにより防水領域の防水性が確保される。なお、これら取付基板50等を介して本防水コネクタ10が取り付けられる機器側部材60には、取付基板50に穿設された2つのボルト挿通孔52に対応するネジ孔61が切られている。
続いて、本実施形態における作用について説明する。
機器側部材60上に組み付けられた取付基板50及び囲壁部53に対して保持カラー25により固定され、係止片35及び係止受け部44により係止された第1ハウジング11及び第2ハウジング20を取り付ける。両ハウジング11,20を取付基板50の取付面51上に載置して、まずはアース用ボルト挿通孔17A及びアース端子32の挿通孔32Aを対応するボルト挿通孔52に整合させ、各挿通孔17A,32A,52に通したアース用ボルト19をネジ孔61に螺合させて締め付ける。すると、アース端子24は図6に示すように、アース用カラー18のアース受け部18Aとアース用ボルト19の頭部19Aとに挟み付けられた状態で固定される。
続いて、第1ボルト挿通孔16A及び第2ボルト挿通孔24Aと、対応するボルト挿通孔52とに通した取付ボルト26を対応するネジ孔61に螺合させて締め付ける。図6に示すように、保持カラー25の筒部25Aの外径寸法aと第2ボルト挿通孔24Aの孔径との差により、両部材間には所定のクリアランスが確保されているから、先にアース端子32及びアース用ボルト挿通孔17Aを固定しても、取付誤差を吸収することができる。こうしてアース用ボルト19及び取付ボルト26により機器側部材60に取り付けられた第1ハウジング11及び第2ハウジング20に対して、最後にその上方からシール部材54を嵌め付ける。
以上説明したように、本実施形態によれば第2ハウジング20にインサート成形されたシールドシェル30から延設されたアース用バスバー31を伝って、防水領域内のアース端子43側に液体が浸入するのを確実に防止することができる。本防水コネクタ10の防水領域は、外部から囲壁部53とシール部材54とによりその防水性を確保することができるが、非防水領域に配されたシールドシェル30から延設されるアース用バスバー31を伝っての防水性は外部から確保することが難しい。そこで第2ハウジング20内に配索されたアース用バスバー31の一部を止水材充填空洞部33に露出させ、その止水材充填空洞部33内に止水材45を充填することで、アース用バスバー31を伝っての浸水を防止することを可能にしている。
また、この止水材充填空洞部33は、第2ハウジング20を成形する際の型開き方向である上下方向に沿って貫通しているから、アース用バスバー31をその止水材充填空洞部33内を横切るように配した状態でインサートしつつ一体成形することができ、成形性に優れている。
ところで、止水材充填空洞部33のような止水材45を充填する部位をコネクタハウジング等に一体成形する場合、その止水材45が流れ出さないように予め有底状の凹部に成形しようと考えがちである。しかしながら、この充填部位を有底状とすると、その内部に露出させたアース用バスバーから両側に型を抜くことができず、成形が困難なものとなる。そこで本実施形態では、第2ハウジング20を第1ハウジング11に組み付け、止水材充填空洞部33の一方の開口部である底部開口33Aを第1ハウジング11の閉塞部40により後から塞ぐことで、当該止水材充填空洞部33を貫通形状として成形性を向上させることと、止水材45を充填する機能を満たすことを同時に実現したのである。
また、止水材充填空洞部33の底部開口33Aを塞ぐ閉塞部40を第1ハウジング11に設けることで、第1ハウジング11に第2ハウジング20を組み付けると同時に止水材充填空洞部33の底部開口33Aが封止され、止水材45を充填可能となるから別部材で閉塞部40を設ける必要もなく、作業上都合がよい。また、閉塞部40には封止面41の周りを取り囲む立壁部42が形成されているから、止水材充填空洞部33に止水材45が注入された際に、底部開口33Aと封止面41との間に多少の隙間が生じていても、その隙間から漏れだした止水材45を立壁部42により食い止めることができる。
また、筒状部34の外側部からは第1ハウジング11の係止受け部44に係止可能な一対の係止片35が突設されているから、この係止片35が係止受け部44に係止されることで、保持カラー25による固定に加えて、第1ハウジング11に対する第2ハウジング20のガタつきや離脱を抑制することができる。また、この係止構造を筒状部34及び閉塞部40周りに設けることで、筒状部34と閉塞部40とを所定の位置関係に保持することを可能にしている。これにより、防水コネクタ10を機器側に取り付ける前であっても、止水材45を止水材充填空洞部33に注入する作業を安心して行うことができ、特に底部開口33Aと閉塞部40の封止面41との間から止水材45が漏れだすのを効果的に防止することができる。
また、アース用ボルト挿通孔17Aには金属製のアース用カラー18が圧入されており、このアース用ボルト挿通孔17Aとアース端子32を共締めして取付基板50側に固定するから、アース端子32はアース用カラー18を介して取付基板50に接地することができる。
また、第2ハウジング20は第1ハウジング11に対して保持カラー25を介して固定されているから、防水コネクタ10を機器側に固定する前であっても止水材充填空洞部33に止水材45を充填することが可能となり、作業性に優れる。また、防水コネクタ10が複数のハウジング11,20からなる本実施形態のような場合であっても、防水コネクタ10を単一部品として取り扱うことができ、運搬等の部品管理が容易になる他、例えば第1ハウジング11と第2ハウジング20を予め保持カラー25により一体化させた状態で機器側に取り付けることが可能となり、車両等の機器上での取付作業性に優れたものとすることができる。
また、保持カラー25において、第1ハウジング11の第1ボルト挿通孔16Aには筒部25Aの下部が圧入され、第2ボルト挿通孔24Aに対しては、この筒部25Aとの間に所定のクリアランスを持たせた状態で筒部25Aが挿通され、その上面には第2ボルト挿通孔24Aの孔径よりも外径の大きいフランジ部25Bが配される。これにより、第2ハウジング20は第1ハウジング11に対して所定のクリアランスを確保した状態で保持カラー25のフランジ部25Bとにより挟持されるから、例えば先にアース端子32とアース用ボルト挿通孔17Aを機器側部材60に固定しても、第1ボルト挿通孔17Aに対する第2ボルト挿通孔25Aの位置ずれを吸収することができる。
また、本防水コネクタ10が取り付けられた取付基板50の外周縁部に囲壁部53を設け、この囲壁部53に囲まれた空間内にシール部材54を嵌合することで防水領域の外周からの防水性を一括して確保することができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態において、コネクタハウジングは第1ハウジング11と第2ハウジング20の2つから構成されているが、これに限られず、例えば一つのコネクタハウジングから構成されるものに適用されていてもよく、止水材充填空洞部は一方の開口が別部材で封止されるものであればよい。このような構成によれば、コネクタハウジングの成形性を考慮して止水材充填空洞部を設けることができる。
(2)上記実施形態において、アース端子32はアース用カラー18を介して取付基板50に接地されていたが、これに限られず、例えばアース端子32は直接車両パネル等の機器側に接地されていてもよい。
(3)上記実施形態において、第1ハウジング11及び第2ハウジング20は、取付基板50を介して機器側部材60に取り付けられていたが、これに限られず、例えば第1ハウジングが直接機器側部材に取り付けられるものであってもよい。
10…防水コネクタ
11…第1ハウジング
16…取付フランジ
16A…第1ボルト挿通孔
17…アース用フランジ
17A…アース用ボルト挿通孔
18…アース用カラー
18A…アース受け部
19…アース用ボルト
20…第2ハウジング(コネクタハウジング)
21…第2フード部
24…第2フランジ
24A…第2ボルト挿通孔
25…保持カラー
25A…筒部
25B…フランジ部
30…シールドシェル
31…アース用バスバー(アース接続回路部)
32…アース端子
32A…挿通孔
33…止水材充填空洞部
33A…底部開口
34…筒状部
35…係止片
40…閉塞部
41…封止面
42…立壁部
43…係止溝
44…係止受け部
45…止水材

Claims (8)

  1. 内部に端子金具を収容するコネクタハウジングと、前記コネクタハウジングに配された金属製のシールドシェルと、前記シールドシェルに連なって前記コネクタハウジング内を配索された状態でインサート成形されたアース接続回路部と、前記アース接続回路部の先端部に設けられて前記コネクタハウジングから露出して機器側に接続されるアース端子と、前記アース端子の前記機器側への接続後にその接続部を外部から覆うことで前記シールドシェルの所定部位を残して前記シールドシェルから前記接続部に至る回路を防水領域内に封止するためのシール部材とを備える機器取付型の防水コネクタであって、
    前記コネクタハウジングには前記インサート成形の型開き方向の両端側に開口を有する止水材充填空洞部が設けられ、前記アース接続回路部の一部は前記止水材充填空洞部内に露出するように配索されており、その止水材充填空洞部にその一端側の前記開口を閉じた状態で前記アース接続回路部を埋める止水材が注入されていることを特徴とする機器取付型の防水コネクタ。
  2. 前記コネクタハウジングは前記機器側に配される第1ハウジングと前記第1ハウジングに対して所定の位置関係で組み付けられる第2ハウジングとから構成され、前記止水材充填空洞部は前記第2ハウジングに設けられ、前記第1ハウジングには前記第2ハウジングと一体になるように組み付けられたときに前記止水材充填空洞部の一端側の前記開口を塞ぐ閉塞部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の防水コネクタ。
  3. 前記止水材充填空洞部の一端側の前記開口は前記閉塞部に接する筒状部により構成されており、前記閉塞部は前記筒状部の外周を取り囲む立壁部を備えることを特徴とする請求項2に記載の防水コネクタ。
  4. 前記第2ハウジングには前記筒状部の外側部から前記第1ハウジングに向かって片持ち状に突出する一対の係止片が設けられ、前記第1ハウジングには前記閉塞部の側方に位置して前記係止片を係止可能な係止受け部が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の防水コネクタ。
  5. 前記第1ハウジングには金属製のアース用カラーが圧入されたアース用ボルト挿通孔が形成され、前記アース端子には、前記第1ハウジングに対して前記第2ハウジングが前記所定の位置関係に組み付けられたときに前記アース用ボルト挿通孔に整合する挿通孔が形成され、
    前記アース用ボルト挿通孔及び前記アース端子の挿通孔はアース用ボルトによって前記機器側に固定されることを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれか一項に記載の防水コネクタ。
  6. 前記第1ハウジング及び前記第2ハウジングは前記機器側に取付ボルトによって固定され、前記第1ハウジングには前記取付ボルトを挿通可能な第1ボルト挿通孔が形成され、前記第2ハウジングには前記第1及び第2の両ハウジングが前記所定の位置関係に組み付けられたときに前記第1ボルト挿通孔に整合する第2ボルト挿通孔が形成され、
    前記第1ボルト挿通孔には前記第2ボルト挿通孔を貫通する保持カラーが圧入されることで前記第1及び第2の両ハウジングが互いに固定されていることを特徴とする請求項2ないし請求項5のいずれか一項に記載の防水コネクタ。
  7. 前記第2ボルト挿通孔の孔径は前記保持カラーの外径よりも大きく、
    前記保持カラーは、前記第2ボルト挿通孔のうち、前記第1ボルト挿通孔に面する側とは反対側の開口周縁部に張り出すフランジを備えていることを特徴とする請求項6に記載の防水コネクタ。
  8. 前記第1ハウジング及び前記第2ハウジングは金属製の取付基板を介して前記機器側に取り付けられるのであって、
    前記取付基板の外周縁部には囲壁部が一体に立設され、その囲壁部により包囲される空間内に前記シール部材が嵌合されていることを特徴とする請求項2ないし請求項7のいずれか一項に記載の防水コネクタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022264814A1 (ja) * 2021-06-18 2022-12-22 株式会社オートネットワーク技術研究所 電気接続箱
CN116937233A (zh) * 2023-07-14 2023-10-24 温州奥海电气有限公司 一种快速接线的防水连接器插头

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