JP2012028055A - ラミネート形電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 適用機器におけるリード導電線やパッケージ電池とする際に使用されるリード導電線の外部絶縁層の傷つきを抑制でき、しかも、コンパクトかつ軽量で、散熱特性が良好なパッケージ電池を構成し得るラミネート形電池を提供する。
【解決手段】 金属層の両面に樹脂層を有するラミネートフィルムで構成された外装体の内部に、正極外部端子が接続された正極と負極外部端子が接続された負極とセパレータとを有する電極体、および電解質を収容したラミネート形電池であって、前記正極外部端子および前記負極外部端子が前記外装体から外部に引き出されており、前記正極外部端子および前記負極外部端子における前記外装体から引き出された部分のうち、同じ側の片面の全面、および他面の周縁部、並びに端面が、絶縁層で覆われていることを特徴とするラミネート形電池により、前記課題を解決する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、コンパクトで軽量のパッケージ電池を構成し得るラミネート形電池に関するものである。なお、本発明のラミネート形電池には、各種の一次電池および二次電池が含まれるが、本明細書では、本発明のラミネート形電池の特に主要な態様である非水電解質二次電池(リチウムイオン二次電池)を中心に説明する。
近年、カメラ一体型VTR、携帯電話、携帯用コンピューターなどのポータブル電子機器が多く登場し、その小型軽量化が図られている。そして、これらの電子機器のポータブル電源として、電池、特に二次電池、中でも非水電解質二次電池(いわゆるリチウムイオン二次電池)の需要が高まっている。
リチウムイオン二次電池は、正極活物質としてリチウム含有化合物を、また、負極活物質として炭素系材料やチタン酸リチウムなどを用い、更に、非水溶媒に電解質塩を溶解した非水電解液を用いた電池であり、高いエネルギー密度を有する代表的な二次電池である。
このような電池の外装体には、形状自由度が高く軽量であるといった利点から、金属ラミネートフィルムで構成される外装体(ラミネートフィルム外装体)が使用される場合がある。
ラミネートフィルム外装体を有するラミネート形電池は、例えば、複数のシート状正極と、複数のシート状負極とを、セパレータを介して順次重ねて構成した積層電極体や、シート状正極とシート状負極とをセパレータを介して重ね合わせ、更に渦巻状に巻回し、更に押しつぶして扁平状にした巻回電極体を、ラミネートフィルム外装体に収容し、電解質(非水電解液など)を注入した後にラミネートフィルム外装体を溶着封止してなるものが一般的である。そして、外部の機器などとの接続のために、正極と接続した正極外部端子および負極と接続した負極外部端子が、ラミネートフィルム外装体の外部に取り出されている(例えば、特許文献1)。
特開2000−235851号公報
ラミネート形電池は、例えば外装体が軽量であることから、質量当たりのエネルギー密度を大きくしやすいが、更なる高エネルギー化を図るべく、ラミネート形電池を複数組み合わせてパッケージ電池(組電池)を構成することも行われている。
前記のパッケージ電池は、例えば複数のラミネート形電池を重ね、それぞれの電池における外部端子(正極外部端子および負極外部端子)間を、リード導電線を用いて、直列または並列に接続することで構成されるが、その際に、ラミネート形電池の外部端子が、他のラミネート形電池の外部端子と直接接触してショートすることを防止するために、重なり合うラミネート形電池の外部端子同士の間に絶縁スペーサーが配置されることが通常である。
ラミネート形電池は、前記の通り、軽量な金属ラミネートフィルムを外装体に用いていることから、それ自体軽量であり、また、形状自由度が高くコンパクトである。しかし、パッケージ電池とする際に絶縁スペーサーを使用することによって、パッケージ電池全体の質量や体積が増大してしまい、ラミネート形電池を用いたことによる利点が損なわれてしまう。また、絶縁スペーサーを用いて構成したパッケージ電池では、電池の発する熱を良好に放散し得ないという問題もある。更に、絶縁スペーサーの使用によって、パッケージ電池の製造コストも増大する。
また、ラミネート形電池には、これを電源とする機器で使用されているリード導電線やパッケージ電池とする場合に使用されるリード導電線の外部絶縁層を、正極外部端子および負極外部端子によって傷つける虞があるといった問題もある。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、適用機器におけるリード導電線やパッケージ電池とする際に使用されるリード導電線の外部絶縁層の傷つきを抑制でき、しかも、コンパクトかつ軽量で、散熱特性が良好なパッケージ電池を構成し得るラミネート形電池を提供することにある。
前記目的を達成し得た本発明のラミネート形電池は、金属層の両面に樹脂層を有する金属ラミネートフィルムで構成された外装体の内部に、正極外部端子が接続された正極と負極外部端子が接続された負極とセパレータとを有する電極体、および電解質を収容しており、前記正極外部端子および前記負極外部端子が前記外装体から外部に引き出されており、前記正極外部端子および前記負極外部端子における前記外装体から引き出された部分のうち、同じ側の片面の全面、および他面の周縁部、並びに端面が、絶縁層で覆われていることを特徴とするものである。
本発明によれば、適用機器におけるリード導電線やパッケージ電池とする際に使用されるリード導電線の外部絶縁層の傷つきを抑制でき、しかも、コンパクトかつ軽量で、散熱特性が良好なパッケージ電池を構成し得るラミネート形電池を提供することができる。
本発明のラミネート形電池の一例を模式的に表す斜視図である。 図1のラミネート形電池のA−A線断面の一部拡大図である。 図1のラミネート形電池の一部拡大図である。 ラミネート形電池の他の例の一部拡大図である。
図1に、本発明ラミネート形電池の一例を模式的に表す斜視図を、図2に図1のラミネート形電池のA−A線断面の一部拡大図を示す。図1および図2に示すラミネート形電池は、金属層の両面に樹脂層を有する金属ラミネートフィルムにより構成される外装体40(なお、図2では、外装体40に係る金属ラミネートフィルムについて、各層を区別して示していない)の内部に、正極10と負極20とが、セパレータ30を介して交互に積層された積層電極体と、電解質(図示しない)とを収容している。40aは、外装体40を封止するための熱融着部である。
11は、外装体40内に収容されている正極10と、電池1が使用される機器とを接続するための正極外部端子であり、21は、外装体40内に収容されている負極20と、電池1が使用される機器とを接続するための負極外部端子である。
図3に、図1のラミネート形電池の裏面のうち、正極外部端子11および負極外部端子12が外装体40から引き出された部分およびその近傍を拡大した平面図を示している。
図1から図3に示すように、正極外部端子11および負極外部端子12には、その外装体40から引き出された部分のうち、片面(正極外部端子11の平板面のうちの片面、および負極外部端子12の平板面のうち、正極外部端子11の前記片面と同じ側の片面)の全面、および他面(正極外部端子11および負極外部端子12の平板面のうち、前記片面とは反対側の面)の周縁部、並びに端面(正極外部端子11および負極外部端子12の側面)に、絶縁層が形成されている。
本発明のラミネート形電池は、図3に示すように、正極外部端子および負極外部端子における外装体から引き出された部分のうち、その片面全面が絶縁層で覆われていることから、このラミネート形電池を複数組み合わせて構成したパッケージ電池において、重ね合わせたラミネート形電池間で、外部端子同士の金属部分が直接接触することはない。そのため、本発明のラミネート形電池では、通常のパッケージ電池で使用されている絶縁スペーサーを使用してパッケージ電池を構成するラミネート形電池間を絶縁する必要がないことから、前記スペーサーの使用を回避して、コンパクトかつ軽量なパッケージ電池を構成することができる。
また、絶縁性のスペーサーを使用したパッケージ電池では、重なり合う電池における外部端子同士の間に前記スペーサーを配置することから、正負極の外部端子が外部に引き出された箇所が密になり、これを構成する各ラミネート形電池から発生する熱の外部端子を通じた放散が良好に進み難くなる。しかし、本発明のラミネート形電池を用いた場合には、重なり合う電池における外部端子同士の間に前記スペーサーを配置しないで済むために、正負極の外部端子が外部に引き出された箇所に空間を残すことができることから、これを構成する各ラミネート形電池から発生する熱を、外部端子を通じて電池外に良好に放散することができ、前記の熱の蓄積による電池の劣化を良好に抑制することができる。
更に、本発明のラミネート形電池は、図1および図2に示すように、正極外部端子および負極外部端子における外装体から引き出された部分のうち、前記片面のみならず、他面(正負極の外部端子における平板面のうち、全面が絶縁層で覆われた前記片面とは別の面)の周縁部、および端面も絶縁層で被覆されている。そのため、ラミネート形電池を電源として使用する機器の有するリード導電線や、複数のラミネート形電池を用いて構成されるパッケージ電池において、ラミネート電池同士を直列または並列に接続するためのリード導電線と、ラミネート形電池の正負極の外部端子とが接触しても、これらのリード導電線の外部絶縁層の傷つきを抑制することができる。
また、前記絶縁層の作用によって、外部端子の強度を高めることもできる。
正極外部端子および負極外部端子における外装体から引き出された部分に形成する絶縁層としては、例えば、絶縁性を有する樹脂(エチレン−ビニルアルコール共重合体、酸変性低密度ポリエチレンなど)などで形成することができる。
また、本発明のラミネート形電池では、図2に示すように、正極外部端子11や負極外部端子と、外装体40の内装樹脂層(詳しくは後述する)との間に、例えば内装樹脂層に含まれる熱融着樹脂と同種の樹脂を含有する接着層13を設け、この接着層13を介して、正極外部端子11や負極外部端子21と外装体40(その内装樹脂層)とを接着することが好ましく、これにより、外装体の熱融着部のうち、より接着強度が小さくなりやすい正極外部端子や負極外部端子が引き出されている部分の接着強度を高めることができる。このように、正極外部端子や負極外部端子に接着層を形成する場合には、この接着層を構成する熱融着樹脂と同種の樹脂によって、前記絶縁層を形成してもよい。この場合、絶縁層と前記接着層とを同時に形成できるため、電池の生産性がより向上する。
なお、正極外部端子および負極外部端子に前記接着層を形成する場合に、前記接着層や前記絶縁層に好適な熱融着樹脂は、前記の通り、外装体の内装樹脂層の形成に好適な熱融着樹脂と同種の樹脂を使用することが好ましいが、このような熱融着樹脂としては、例えば、110〜165℃程度の温度で熱融着性を発現するもの(変性ポリオレフィンアイオノマーなど)が好ましい。
また、前記絶縁層は、粘着テープにより構成することもできる。このような粘着テープとしては、例えば、ポリイミドフィルムやポリプロピレンを基材とし、その片面に粘着層を有するテープなどが挙げられる。
正極外部端子および負極外部端子における外装体から引き出された部分に形成する絶縁層の好適厚みは、電池容量や出力に応じて変動するが、例えば、その形成による前記の各効果を良好に確保する観点から、40μm以上であることが好ましく、140μm以上であることがより好ましい。ただし、前記絶縁層の厚みが大きすぎると、効果が飽和するばかりか、却って電池の質量を増大させてしまうことになるため、その厚みは、260μm以下であることが好ましく、200μm以下であることがより好ましい。
また、正極外部端子および負極外部端子における外装体から引き出された部分のうち、前記他面(正負極の外部端子における平板面のうち、全面が絶縁層で覆われた前記片面とは別の面)については、周縁部のみが絶縁層で被覆されていればよく、これにより、電池の使用機器におけるリード導電線の外部絶縁層の傷つきを抑制できる他、前記片面の全面および端面に形成された絶縁層の剥離を抑制することも可能となる。具体的には、例えば、正極外部端子および負極外部端子の外端からの最短距離が、少なくとも0.5mmまでの領域に絶縁層を形成することが好ましい。なお、この前記他面においては、正極外部端子および負極外部端子に係る金属部分の露出部の領域を、使用機器などの端子と電気的に接続可能な程度に残し、周縁部を含む他の部分は全て絶縁層で被覆してもよく、特にパッケージ電池とした場合に、これを構成する他の電池との短絡をより良好に抑制する観点からは、前記他面における絶縁層による被覆領域を前記のようにすることが好ましい。
ラミネート形電池を構成する正極は、例えば、正極活物質、導電助剤およびバインダなどを含有する正極合剤からなる層(正極合剤層)を、集電体の片面または両面に形成したシート状のものが使用できる。
正極活物質としては、例えば、本発明のラミネート形電池がリチウムイオン二次電池の場合、リチウムイオンを吸蔵・放出できる活物質が使用される。このような正極活物質の具体例としては、例えば、Li1+xMO(−0.1<x<0.2、M:Co、Ni、Mn、Al、Mgなど)で表される層状構造のリチウム含有遷移金属酸化物、LiMnやその元素の一部を他元素で置換したスピネル構造のリチウムマンガン酸化物、LiMPO(M:Co、Ni、Mn、Feなど)で表されるオリビン型化合物などが挙げられる。前記層状構造のリチウム含有遷移金属酸化物の具体例としては、LiCoOやLiNi1−xCox−yAl(0.1≦x≦0.3、0.01≦y≦0.2)などの他、少なくともCo、NiおよびMnを含む酸化物(LiMn1/3Ni1/3Co1/3、LiMn5/12Ni5/12Co1/6、LiNi3/5Mn1/5Co1/5など)などを例示することができる。
正極の集電体としては、アルミニウム箔やアルミニウム合金箔が好適である。集電体の厚みは、電池の大きさや容量にもよるが、例えば、0.01〜0.02mmであることが好ましい。
正極を作製するにあたっては、前記の正極活物質と、黒鉛、アセチレンブラック、カーボンブラック、繊維状炭素などの導電助剤と、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などのバインダなどを含む正極合剤を、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)などの溶剤を用いて均一に分散させたペースト状やスラリー状の組成物を調製し(バインダは、溶剤に溶解していてもよい)、この組成物を正極集電体上に塗布して乾燥し、必要に応じてプレス処理により正極合剤層の厚みや密度を調整する方法が採用できる。ただし、本発明に係る正極の作製方法は前記の方法に限られず、他の方法を採用しても構わない。
正極における正極合剤層の厚みは、片面あたり、15〜100μmとすることが好ましい。また、正極合剤層における各構成成分の含有量は、正極活物質:90〜98質量%、導電助剤:1〜5質量%、バインダ:1〜5質量%とすることが好ましい。
正極外部端子には、使用機器との接続の容易さなどの関係から、アルミニウムまたはアルミニウム合金製のものを用いることが好ましい。正極外部端子の厚みは、100〜600μmが好適である。すなわち、正極外部端子の厚みを100μm以上にすることによって、正極外部端子溶接時の切断の防止、並びに引っ張りおよび折り曲げによる断裂の防止を図ることができる。また、正極外部端子の厚みを600μm以下にすることによって、外装体の熱融着部に厚み方向の隙間が生じるのを防止することができる。
正極と正極外部端子の接続は、正極の集電体と正極外部端子とを直接接続することで行ってもよいが、例えば、アルミニウム製のリード体を介して正極の集電体と正極外部端子とを接続することで行うこともできる。アルミニウム製のリード体の厚みは、正極外部端子と同様に、50〜300μmであることが好ましい。このようなリード体は、特に正極集電体であるアルミニウム箔が薄く、正極外部端子と直接接続するには強度が不足するような場合に用いることが好ましい。
正極における集電体または該集電体に接続したアルミニウム製のリード体と、正極外部端子との接続方法としては、例えば、抵抗溶接、超音波溶接、レーザー溶接、カシメ、導電性接着剤による方法など、各種の方法を採用することができるが、超音波溶接が特に適している。
ラミネート形電池を構成する負極には、例えば、本発明のラミネート形電池がリチウムイオン二次電池の場合、リチウムイオンを吸蔵・放出できる活物質を含有するものが使用される。このような負極活物質としては、黒鉛、熱分解炭素類、コークス類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物の焼成体、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、炭素繊維などの、リチウムイオンを吸蔵、放出可能な炭素系材料の1種または2種以上の混合物が用いられる。また、Si、Sn、Ge、Bi、Sb、Inなどの元素およびその合金、リチウム含有窒化物、または酸化物などのリチウム金属に近い低電圧で充放電できる化合物(SiOなど)、LiTi12などのスピネル酸化物、もしくはリチウム金属やリチウム/アルミニウム合金も負極活物質として用いることができる。これらの負極活物質に導電助剤(正極に係る導電助剤として例示した炭素材料など)やバインダ[PVDF、スチレンブタジエンゴム(SBR)のようなゴム系バインダとカルボキシメチルセルロース(CMC)との混合バインダなど]などを適宜添加した負極合剤を、集電体を芯材として成形体(負極合剤層)に仕上げたシート状のもの、または、前記の各種合金やリチウム金属の箔を集電体表面に積層したシート状のものなどが、負極として用いられる。
例えば、負極合剤層を有する負極とする場合、前記の負極活物質と前記のバインダと、必要に応じて黒鉛、アセチレンブラック、カーボンブラックなどの導電助剤などを含む負極合剤を、NMPなどの溶剤を用いて均一に分散させたペースト状やスラリー状の組成物を調製し(バインダは、溶剤に溶解していてもよい)、この組成物を負極集電体上に塗布して乾燥し、必要に応じてプレス処理により負極合剤層の厚みや密度を調整する方法が採用できる。ただし、本発明に係る負極の作製方法は前記の方法に限られず、他の方法を採用しても構わない。
負極の集電体としては、銅箔が好適である。LiTi12などを負極活物質とする場合は、アルミニウムまたはアルミニウム合金を集電体とすることもできる。集電体の厚みは、電池の大きさや容量にもよるが、例えば、0.05〜0.02mmであることが好ましい。
負極における負極合剤層の厚みは、片面あたり、10〜100μmとすることが好ましい。また、負極合剤層における各構成成分の含有量は、負極活物質:90〜98質量%、バインダ:1〜5質量%とすることが好ましい。また、負極に導電助剤を用いる場合には、負極合剤層中の導電助剤の含有量は、1〜5質量%とすることが好ましい。
負極外部端子には、アルミニウム、ニッケル、ニッケルメッキをした銅、ニッケル−銅クラッドなどの金属の箔やリボンなどが好ましい。また、負極外部端子の厚みは、正極外部端子と同様に100〜600μmが好ましい。すなわち、負極外部端子の厚みを100μm以上にすることによって、負極外部端子溶接時の切断の防止、並びに引っ張りおよび折り曲げによる断裂の防止を図ることができる。また、負極外部端子の厚みを600μm以下にすることによって、外装体の熱融着部に厚み方向の隙間が生じるのを防止することができる。
負極と負極外部端子の接続は、負極の集電体と負極外部端子とを直接接続することで行ってもよいが、例えば、銅製のリード体を介して負極の集電体と負極外部端子とを接続することで行うこともできる。銅製のリード体の厚みは、負極外部端子と同様に、50〜300μmであることが好ましい。このようなリード体は、特に負極集電体である銅箔が薄く、負極外部端子と直接接続するには強度が不足するような場合に用いることが好ましい。
負極における集電体または該集電体に接続した銅製のリード体との接続方法としては、例えば、抵抗溶接、超音波溶接、レーザー溶接、カシメ、導電性接着剤による方法など、各種の方法を採用することができるが、超音波溶接が特に適している。
本発明のラミネート形電池では、前記の正極と前記の負極とを、セパレータを介して積層した積層電極体や、セパレータを介して重ね合わせた後、渦巻き状に巻回した巻回電極体として使用することができる。なお、積層電極体や巻回電極体では、正極や負極を、必要に応じて複数枚使用することができる。また、巻回電極体の場合には、必要に応じて横断面が扁平状となるように成形してもよい。
ラミネート形電池に係るセパレータとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンとポリプロピレンの融合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどで構成された多孔質フィルムや不織布が挙げられる。セパレータの厚みは10〜50μmであることが好ましく、空孔率は30〜70%であることが好ましい。また、多孔質フィルムと不織布とを重ねるなど、複数枚のセパレータを用いることにより、短絡を防止する効果を高め、電池の信頼性をより向上させることができる。
ラミネート形電池に係る電解質としては、本発明のラミネート形電池がリチウムイオン二次電池の場合、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、γ−ブチロラクトン(BL)などの高誘電率溶媒や、直鎖状の、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチルカーボネート(EMC)などの低粘度溶媒などの有機溶媒に、LiPF、LiBFなどの溶質を溶解した溶液(非水電解液)が挙げられる。なお、非水電解液溶媒には、前記の高誘電率溶媒と、低粘度溶媒との混合溶媒を使用することがより好ましい。前記の溶液に、PVDFやゴム系の材料、脂環エポキシやオキセタン系の三次元架橋構造を有する材料などを混合して固化し、ポリマー電解液としてもよい。
ラミネート形電池の外装体は、金属ラミネートフィルムで構成されたものであり、かかる金属ラミネートフィルムとしては、外装樹脂層/金属層/内装樹脂層からなる3層構造の金属ラミネートフィルムが使用される。
金属ラミネートフィルムにおける金属層としてはアルミニウムフィルム、ステンレス鋼フィルムなどが、内装樹脂層としては熱融着樹脂(例えば、前記絶縁層用の熱融着樹脂として先に例示した熱融着樹脂)で構成されたフィルムが挙げられる。また、金属ラミネートフィルムの外装樹脂層としては、ナイロンフィルム(ナイロン66フィルムなど)、ポリエステルフィルム(PETフィルムなど)などが挙げられる。
金属ラミネートフィルムにおいては、金属層の厚みは10〜150μmであることが好ましく、内装樹脂層の厚みは20〜100μmであることが好ましく、外装樹脂層の厚みは20〜100μmであることが好ましい。
外装体の形状については特に制限はないが、例えば、平面視で、3角形、4角形、5角形、6角形、7角形、8角形などの多角形であることが挙げられ、平面視で4角形(矩形または正方形)が一般的である。また、外装体のサイズについても特に制限はなく、所謂薄形や大型などの種々のサイズとすることができる。
本発明のラミネート形電池では、1枚の金属ラミネートフィルムを二つ折りにして構成した外装体を用いてもよく、また、2枚の金属ラミネートフィルムを重ねて構成した外装体を用いてもよい。
なお、外装体の平面形状が多角形の場合、正極外部端子を引き出す辺と、負極外部端子を引き出す辺とは、同じ辺であってもよく、異なる辺であってもよい。
外装体における熱融着部の幅は、5〜20mmとすることが好ましい。
なお、図4に、別のラミネート形電池100における正極外部端子11および負極外部端子21が外装体40から引き出された部分およびその近傍を拡大した平面図を示している。
図4に示すラミネート形電池100は、正極外部端子および負極外部端子における外装体から引き出された部分のうち、両面(正負極の外部端子の平板面の両面)の周縁部および端面が絶縁層で被覆されている。図4に示すラミネート形電池においても、これを電源として使用する機器の有するリード導電線と、ラミネート形電池の正負極の外部端子とが接触しても、前記リード導電線の外部絶縁層の傷つきを抑制することができる。また、前記絶縁層の作用によって、外部端子の強度を高めることもできる。
図4に示すラミネート形電池100の裏側は、例えば、図1に示すラミネート形電池と同様とすることができ、その内部は、図2と同様の構造とし、電池の各構成要素(正極、負極、セパレータ、電解質、正極外部端子、負極外部端子、外装体および前記絶縁層など)は、図4に示す部分の構造(絶縁層による被覆領域)を除き、本発明のラミネート形電池と同じとすることができる。
また、図4に示すラミネート形電池100における正極外部端子11および負極外部端子21の周縁部を被覆する絶縁層の厚みや、被覆する領域については、本発明のラミネート形電池における前記他面(正負極の外部端子の平板面のうち、全面が絶縁層で覆われた前記片面とは別の面)の周縁部を被覆する絶縁層の厚みや、被覆する領域と同様とすることができる。
本発明のラミネート形電池は、自動車用途などの高出力、高容量の電池が要求される用途を始めとして、各種電子機器の電源用途など、従来から知られているラミネート形電池(特にラミネート形のリチウムイオン二次電池)が使用されている各種用途と同様の用途に用いることができるが、パッケージ電池として使用される用途に特に好適である。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に述べる。ただし、下記実施例は、本発明を制限するものではない。
実施例1
<正極の作製>
LiCoO2:96質量部、アセチレンブラック:2質量部、およびPVDF:2質量部を混合し、更に、炭酸リチウムを3質量%となる量で添加して正極合剤を調製し、更にこの正極合剤をNMPに分散させて、正極合剤含有ペーストを調製した。得られた正極合剤含有ペーストを、厚みが15μmのアルミニウム箔からなる集電体の両面に塗布し、乾燥後、プレス処理を施して正極合剤層を形成し、正極を得た。その後、得られた正極を、正極合剤層の形成部分が幅65mm、長さ125mmとなり、更にリード体となる正極集電体の露出部も含む形状に裁断した。
<負極の作製>
黒鉛:98質量%に、SBR:1.5質量%およびCMC:0.5質量%を加えて混合し、更に水を加えて負極合剤含有ペーストを調製した。得られた負極合剤含有ペーストを、厚みが10μmの銅箔からなる集電体の両面に塗布し、乾燥後、プレス処理を施して負極合剤層を形成し、負極を得た。その後、得られた負極を、負極合剤層の形成部分が幅70mm、長さ130mmとなり、更にリード体となる負極集電体の露出部も含む形状に裁断した。
<電池の組み立て>
前記の正極12枚と前記の負極13枚とをセパレータを介して積層し、積層電極体とした。なお、各正極の両面に配置したセパレータ同士を、その正極合剤層の外周縁の外側の箇所で熱融着し、各正極を、その両面に配置された2枚のセパレータによって包むようにした。
正極外部端子に、35mm×13mmのサイズで、厚みが0.2mmのアルミニウム板を基材とし、その片面の全面、他面の周縁部、および端面を下記の変性ポリオレフィンフィルムで被覆したもの(被覆厚み110μm、他面における周縁部の被覆幅2mm)を用意した。また、負極外部端子に、35mm×13mmのサイズで、厚みが0.15mmのニッケル板を基材とし、その片面の全面、他面の周縁部、および端面を下記の変性ポリオレフィンフィルムで被覆したもの(被覆厚み110μm、他面における周縁部の被覆幅2mm)を用意した。前記の積層電極体に係る各正極の正極リード体を正極外部端子における前記他面の基材露出部に超音波溶接し、更に各負極の負極リード体を負極外部端子における前記他面の基材露出部に超音波溶接した。
ポリエステルフィルム/アルミニウムフィルム/変性ポリオレフィンフィルムからなる厚み150μmの三層構造の金属ラミネートフィルムを2枚用意した。そして、一方の金属ラミネートフィルムにおける変性ポリオレフィンフィルム層上に前記の積層電極体を、正極外部端子および負極外部端子が、それぞれ長さ20mmだけ金属ラミネートフィルムから突出するように置き、その上にもう一方の金属ラミネートフィルムを重ねて、3辺を熱融着して封止し、70℃で15時間真空乾燥した後に、封止していない2枚の金属ラミネートフィルムの1辺から非水電解液を注入し、減圧状態で前記の1辺を熱融着して封止して、図1、図2および図3に示す構造のラミネート形リチウムイオン二次電池を得た。なお、非水電解液には、ECとEMCとを体積比1対2で混合した溶媒に、LiPFを濃度1.2mol/lで溶解したものを用いた。
組み立て後のラミネート形リチウムイオン二次電池には、12時間のエージングを施した。このラミネート形リチウムイオン二次電池の外装体の平面寸法は、150mm×84mmである。
前記のラミネート形リチウムイオン二次電池(3Ah、3.7V)を7個重ね、これらを直列に接続してパッケージ電池を構成した。ラミネート形リチウムイオン二次電池同士の間には散熱機能を有するホルダー(アルミニウム板、133mm×74mm×0.2mm)を配置し、更に、パッケージ電池の両表面にも前記と同じ散熱機能を有するホルダーを配置した。
実施例1のラミネート形リチウムイオン二次電池は、正極外部端子および負極外部端子における外装体から引き出された部分のうち、同じ側の片面の全面、および他面の周縁部、並びに端面が、絶縁層で覆われているため、隣接するラミネート形リチウムイオン二次電池の外部端子間に絶縁スペーサーを配置しなくても、ショートすることなくパッケージ電池として良好に機能し得ることを確認した。
また、前記のパッケージ電池をプリント基板に接続して、外装容器に収容し、各電池の外部端子に設けた前記絶縁層によって、プリント基板との接続に用いたリード導電線や電池同士の接続に用いたリード導電線の外部絶縁層の傷つきが抑制されることも確認した。
比較例1
正極外部端子および負極外部端子における外装体から引き出された部分に絶縁層を形成しなかった以外は、図1、図2および図3に示す構造と同じ構造のラミネート形リチウムイオン二次電池(3Ah、3.7V)を7個使用し、隣接するラミネート形リチウムイオン二次電池の外部端子間に絶縁スペーサー(スポンジの両面に両面粘着テープを貼り付けたもの:30mm×15mm×2.7mm、計16枚)を配置した以外は、実施例1と同様にしてパッケージ電池を構成した。
比較例1に係るパッケージ電池は、その質量が647.3gであったのに対し、実施例1に係るパッケージ電池は、638.6gであり、隣接する電池の外部端子間への絶縁スペーサーの配置を要しないことで、その総質量を低減することができた。また、実施例1に係るパッケージ電池では、比較例1に係るパッケージ電池に比べて散熱特性が改善し、更に、外部端子の強度も増大した。
1 ラミネート形電池
10 正極
11 正極外部端子
12 絶縁層
20 負極
21 負極外部端子
22 絶縁層
30 セパレータ
40 外装体

Claims (3)

  1. 金属層の両面に樹脂層を有する金属ラミネートフィルムで構成された外装体の内部に、正極外部端子が接続された正極と負極外部端子が接続された負極とセパレータとを有する電極体、および電解質を収容したラミネート形電池であって、
    前記正極外部端子および前記負極外部端子が前記外装体から外部に引き出されており、
    前記正極外部端子および前記負極外部端子における前記外装体から引き出された部分のうち、同じ側の片面の全面、および他面の周縁部、並びに端面が、絶縁層で覆われていることを特徴とするラミネート形電池。
  2. 前記絶縁層が、熱融着樹脂により構成されている請求項1に記載のラミネート形電池。
  3. 前記絶縁層が、粘着テープにより構成されている請求項1に記載のラミネート形電池。
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