JP2012026413A - 変速機付き圧縮機 - Google Patents

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Nobuaki Hoshino
伸明 星野
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Masahiro Kawaguchi
真広 川口
Koji Kawamura
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Abstract

【課題】製造コストの低廉化と低騒音とを実現可能な変速機付き圧縮機を提供する。
【解決手段】圧縮機の変速機構30は、サンローラ14、複数個の遊星ローラ32、キャリヤ9及びリングローラ33を有する遊星ローラ機構である。制御機構40のクラッチ60は、制御ピストン37とリングローラ33との間に設けられたスラストベアリング39と、リングローラ33から離反する方向に制御ピストン37に付勢力を付与するコイルばね62とを有している。
【選択図】図1

Description

本発明は変速機付き圧縮機に関する。
特許文献1に従来の変速機付き圧縮機が開示されている。この変速機付き圧縮機は、ハウジングと、ハウジング内に構成されて冷媒を圧縮可能な圧縮機構と、外部からハウジング内に延在し、軸芯回りに回転可能に支持された入力軸と、ハウジング内に延在し、軸芯回りに回転可能に支持されて圧縮機構を駆動可能な出力軸と、ハウジング内で入力軸と出力軸との間に設けられ、入力軸のトルクを出力軸に伝達しつつ入力軸の回転速度を増減して出力軸に伝達することにより圧縮機構を変速して駆動可能な変速機構と、変速機構を制御する制御機構とを備えている。
変速機構は、軸芯方向の前方(入力軸側)に設けられた第1遊星歯車機構と、軸芯方向の後方(出力軸側)に設けられた第2遊星歯車機構とにより構成されている。第1、2遊星歯車機構はそれぞれ、サンギヤ、複数個の遊星ギヤ、各遊星ギヤを回転可能に保持するキャリヤ及び各遊星ギヤと噛合するリングギヤを有する。各リングギヤとハウジングとの間にはスラストベアリング及びラジアルベアリングが配設されており、各リングギヤは、ハウジングに対して固定と回動とが選択可能となっている。
制御機構は、第1遊星歯車機構のリングギヤとハウジングとの間に設けられた第1ワンウェイクラッチと、第1遊星歯車機構のリングギヤとキャリヤとの間に設けられた第1クラッチと、第2遊星歯車機構のリングギヤとキャリヤとの間に設けられた第2ワンウェイクラッチと、第2遊星歯車機構のリングギヤとハウジングとの間に設けられた第2クラッチとを有している。第1、2クラッチは、それぞれ前方向又は後方向に変位することにより、各リングギヤをキャリヤ又はハウジングに対して固定するように構成されている。
このような構成である従来の圧縮機では、第1、2クラッチが個別に又は同時に各リングギヤを上記固定状態にしたり、上記固定状態を解除したりする。そうすると、第1、2ワンウェイクラッチが各リングギヤと、ハウジング又はキャリヤとの間の相対回転を許容又は規制する。これにより、変速手段は、圧縮機構を段階的に変速して駆動可能となっている。
特開2007−107412号公報
ところで、上記従来の変速機付き圧縮機は、構造が複雑であることから製造コストの高騰化を生じるとともに、振動による騒音が大きいという問題がある。
本発明は、製造コストの低廉化と低騒音とを実現可能な変速機付き圧縮機を提供することを解決すべき課題としている。
本発明の変速機付き圧縮機は、ハウジングと、前記ハウジング内に構成されて冷媒を圧縮可能な圧縮機構と、外部から前記ハウジング内に延在し、軸芯回りに回転可能に支持された入力軸と、前記ハウジング内に延在し、前記軸芯回りに回転可能に支持されて前記圧縮機構を駆動可能な出力軸と、前記ハウジング内で前記入力軸と前記出力軸との間に設けられ、前記入力軸のトルクを前記出力軸に伝達しつつ前記入力軸の回転速度を等速のまま又は増速して前記出力軸に伝達することにより前記圧縮機構を2段階に変速して駆動可能な変速機構と、前記変速機構を制御する制御機構とを備え、
前記変速機構は、サンローラ、複数個の遊星ローラ、キャリヤ及びリングローラを有する遊星ローラ機構であり、
前記キャリヤは、前記各遊星ローラを回転可能に保持しつつ前記入力軸と一体回転可能であり、
前記サンローラは、前記各遊星ローラと当接しつつ前記出力軸と一体回転可能であり、
前記リングローラは、前記各遊星ローラと当接しつつ前記ハウジングに対して前記軸芯と平行な方向に移動することによって該ハウジングに対して固定と回動とが選択可能に構成され、
前記制御機構は、前記キャリヤと前記リングローラとの間に設けられ、前記キャリヤと前記リングローラとの一方向の相対回転を許容しつつ他方向の相対回転を規制するワンウェイクラッチと、前記ハウジングと前記リングローラとの間に設けられ、係合によって前記リングローラの前記回動を規制するクラッチとを有し、
前記クラッチは、前記ハウジングと前記リングローラとの間に設けられ、前記リングローラの移動により前記ハウジングに対して前記リングローラを固定する摩擦層と、前記リングローラに向かって前記ハウジングに形成された制御室と、前記制御室内に移動可能に収納された制御ピストンと、前記制御ピストンと前記リングローラとの間に設けられたスラストベアリングと、前記制御室内に制御圧力を供給して前記制御ピストンを前記リングローラに向かって移動させる圧力調整手段と、前記リングローラから離反する方向に前記制御ピストンに付勢力を付与する付勢手段とを有していることを特徴とする(請求項1)。
本発明の変速機付き圧縮機(以下、単に「圧縮機」という。)では、変速機構として、遊星ローラ機構を採用している。このため、変速機構として、各遊星ギヤの歯とサンギヤの歯とが衝突するとともに、各遊星ギヤの歯とリングギヤの歯とが衝突する遊星歯車機構を採用している場合と異なり、振動を生じ難い。このため、この圧縮機では、低騒音が実現される。
そして、この圧縮機では、制御機構のクラッチは係合によってリングローラの回動を規制する。すなわち、圧力調整手段によって制御室内に制御圧力が供給され、制御ピストンがリングローラに向かって移動すれば、リングローラがハウジングに押される。このため、ハウジングとリングローラとの間に摩擦層による摩擦力が生じ、リングローラがハウジングに対して固定される。この際、キャリヤとリングローラとは制御機構のワンウェイクラッチによって一方向の相対回転が許容され、出力軸は入力軸に対して回転速度が増速された増速回転状態となる。
また、圧力調整手段によって制御室内に制御圧力が供給されなければ、制御ピストンによってリングローラがハウジングに押される状態が解除される。このため、ハウジングとリングローラとの間に摩擦層による摩擦力が生じなくなり、リングローラがハウジングに対して回動する。この際、キャリヤとリングローラとは制御機構のワンウェイクラッチによって他方向の相対回転が規制され、出力軸は入力軸に対して回転速度が等速のままの等速回転状態となる。
このため、この圧縮機は、圧縮機構を2段階に変速可能でありながら、構造が簡素化されているため、製造コストの低廉化を実現可能である。
この圧縮機では、制御室と制御ピストンとの間に生じる摺動抵抗や摩擦抵抗等によって制御ピストンの復帰が妨げられることがある。しかしながら、本発明の圧縮機では、付勢手段がリングローラから離反する方向に制御ピストンに付勢力を付与するため、制御ピストンに対するリングローラの引き摺りは確実に防止される。また、制御ピストンとリングローラとの間に設けられたスラストベアリングは制御ピストンに対するリングローラの引き摺りをより防止する。このため、この圧縮機は動力損失を生じ難い。
したがって、本発明の変速機付き圧縮機は、製造コストの低廉化と低騒音とを実現可能である。また、本発明の変速機付き圧縮機は、動力損失を生じ難いことから、優れた圧縮効率を発揮することが可能である。
付勢手段としては、コイルばねや板ばね等の弾性力を付勢力として付与可能な弾性手段の他、電磁力を付勢力として付与可能なソレノイド、制御ピストンの背面に作用する制御圧力と制御ピストンの前面に作用する圧力との調整等を採用することが可能である。特にコイルばねを付勢手段として採用する場合、軸芯と同心の単一のコイルばねを採用してもよく、軸芯周りに数箇所設けられる複数のコイルばねを採用してもよい。コイルばねは、付勢力を調整しやすいように、軸長が長くなるように用いられることが好ましい。
制御圧力は圧縮機構によって創出される吐出圧力であり得る。そして、制御ピストンは制御室との間にOリングを有し得る(請求項2)。つまり、制御室内には、制御ピストンをリングローラに向かって移動させる場合には吐出圧力が供給され得る。なお、制御ピストンをリングローラから離反移動させる場合には吸入圧力が供給され得る。これにより、圧縮機自らが制御ピストンを移動することが可能であり、構成を簡素化することができる。また、この場合、制御ピストンと制御室との間にOリングを設けることにより、吐出圧力の漏れが防止され、制御ピストンに確実に吐出圧力を作用させることが可能になる。しかしながら、発明者らの解析によれば、そのOリングにも吐出圧力が作用することから、Oリングは制御室及び制御ピストンの両者に摩擦力及び変形後の復元力を作用し、制御ピストンは復帰が妨げられ易い。このような構成であっても、付勢手段が制御ピストンに付勢力を付与すれば、制御ピストンは確実に復帰する。
制御ピストンは軸芯と同心の円環状であり得る。そして、付勢手段は、軸芯と同心をなし、ハウジングと制御ピストンとの間に設けられたコイルばねであることが好ましい(請求項3)。この場合、制御ピストンがリングローラ全体をハウジングに押し付け易い。また、コイルばねによって制御ピストン全体に付勢力を付与することができる。
制御ピストンは、軸芯と同心をなす円環状のピストン本体と、スラストベアリングのコロの外周側に位置してピストン本体から軸芯と平行に突出する筒部とを有し得る。そして、コイルばねは筒部とハウジングとの間に設けられていることが好ましい(請求項4)。この場合、コイルばねによる上記作用効果を発揮可能であり、かつコロの外周側を筒部が規制できることから、簡易なスラストベアリングを採用して製造コストの低廉化を実現できる。
ハウジングと入力軸との間には電磁クラッチが設けられ得る。そして、少なくとも入力軸、キャリヤ、各遊星ローラ、リングローラ及びサンローラを有する組付体がハウジングに対して軸芯と平行な方向に移動可能に構成されていることが好ましい(請求項5)。電磁クラッチは、弾性力によって入力軸を軸芯と平行な前方向に移動させて入力軸にトルクを付与し、弾性力と対抗する電磁力によって入力軸を軸芯と平行な後方向に移動させて入力軸へのトルクの付与を遮断する。この場合、電磁クラッチが入力軸にトルクを付与可能な状態では、弾性力の反力によって入力軸が軸芯と平行な後方向に付勢されるため、リングローラがハウジングに押される状態が解除され易い。このため、リングローラをハウジングから離反させる他の手段が不要になり、製造コストの低廉化をより実現可能である。
組付体は構成部品が一体的に移動することが好ましい。これにより繰り返し運転が可能であり、優れた耐久性を発揮できる。組付体は、少なくとも入力軸、キャリヤ、各遊星ローラ、リングローラ及びサンローラを有するが、出力軸、軸受装置等、他の構成部品を有していてもよい。
リングローラは、各遊星ローラと当接するとともに摩擦層が設けられた第1リング部と、第1リング部とともに回転可能かつ軸芯と平行な方向に移動可能であり、ワンウェイクラッチを支持する第2リング部とを有し得る。そして、第1リング部は第2リング部に対して径方向で変形可能に連結されていることが好ましい(請求項6)。この場合、第1リング部は、サンローラと各遊星ローラとの間及び各遊星ローラとリングローラとの間に与える締代により、径方向に変位し得る。また、第2リング部は、ワンウェイクラッチを支持し、第1リング部の径方向の変位に影響されずに第1リング部とともに回転可能かつ軸芯と平行な方向に移動可能である。このため、第1リング部が径方向に変位していても、第2リング部は寸法、円筒度等の高い精度が維持され、ワンウェイクラッチの機能は損なわない。このため、圧縮機構を2段階に変速し易い。
実施例の変速機付き圧縮機の縦断面図である。 実施例の変速機付き圧縮機の一部を拡大して示す縦断面図である。 実施例の変速機付き圧縮機の一部を拡大して示す縦断面図である。 実施例の変速機付き圧縮機に係り、図(A)は制御ピストン等の拡大縦断面図、図(B)は図(A)中におけるOリング等の拡大縦断面図である。 実施例の変速機付き圧縮機に係り、リングローラの拡大縦断面図である。 実施例の変速機付き圧縮機の拡大横断面図である。
以下、本発明を具体化した実施例を図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、実施例の変速機付き圧縮機(以下、単に「圧縮機」という。)は、スクロール式の圧縮機構20に変速機構30及び制御機構40を一体に組み合わせたものであり、例えば車両に搭載されて空調装置を構成する。なお、各図において、入力軸1側(紙面左側)を前側と規定し、出力軸2側(紙面右側)を後側と規定して、前後方向を表示する。
この圧縮機は、第1ハウジング部材3、第2ハウジング部材4、第3ハウジング部材5及び第4ハウジング部材6がこの順序で一体に締結されてなるハウジング10を備えている。第1ハウジング部材3の後端面と第2ハウジング部材4の前端面とが当接され、互いに締結されることによって変速室10aが形成されている。変速室10a内にはトラクションオイルが充填されている。第1ハウジング部材3には、変速室10a内の外周域に存在するトラクションオイルを内周域に導く流路3aが形成されている。
第3ハウジング部材5は、後述する固定スクロール21を一体に有している。第2ハウジング部材4と第3ハウジング部材5との間には、後述する可動スクロール22等が収容されている。第3ハウジング部材5及び第4ハウジング部材6が互いに締結されることにより、内部に吸入室28及び吐出室29が形成されている。
第1ハウジング部材3のボスには、入力軸1がシール部材7及び軸受装置8を介して軸芯O1回りに回転可能に支持されている。第1ハウジング部材3と軸受装置8との間は圧入されているが、軸受装置8と入力軸1との間には間隙が確保されている。この間隙と、キー15とにより、入力軸1、キャリヤ9、ラジアル軸受31、各遊星ローラ32、サンローラ14、リングローラ33、摩擦層35、サークリップ34a及びワンウェイクラッチ34からなる組付体Sが第1ハウジング部材3に対して軸芯O1と平行な方向に移動可能になっている。
入力軸1の後端は、変速室10a内の後方に向かって突出しており、その途中には、第1ハウジング部材3と間隔を有して対面しつつ、径外方向に円盤状に延びるキャリヤ本体9aが一体に形成されている。キャリヤ本体9aは、後で詳述する変速機構30を構成するものである。
第2ハウジング部材4のボス内には、出力軸2がシール部材11及びラジアル軸受12を介して軸芯O1回りに回転可能に支持されている。出力軸2の前端は入力軸1のキャリヤ本体9a内に位置し、キャリヤ本体9aと出力軸2との間にもラジアル軸受13が設けられている。入力軸1には、第1ハウジング部材3に形成された流路3aと連通し、ラジアル軸受13まで延びる流路1aが形成されている。出力軸2には、キャリヤ本体9aの後方に位置するサンローラ14が設けられている。出力軸2とサンローラ14との間には、サンローラ14を出力軸2と一体回転可能に構成しながら、出力軸2に対して軸芯O1と平行な方向に移動可能に構成するキー15が設けられている。サンローラ14も、後で詳述する変速機構30を構成するものである。出力軸2の後端は、可動スクロール22に向かうように後方に延びている。
次に圧縮機構20について説明する。第2ハウジング部材4と第3ハウジング部材5との間には、バランサと一体の駆動ブッシュ23と可動スクロール22とが収容されている。
駆動ブッシュ23は、出力軸2の後端に偏心された状態で固定され、出力軸2と一体回転可能とされている。駆動ブッシュ23の外周面にはラジアル軸受24が配設されている。
可動スクロール22は、ラジアル軸受24を介して駆動ブッシュ23に回転可能に支持されるボス22aと、このボス22aと一体をなし、径方向に延びる円板状の可動側板22bと、この可動側板22bから後方に向けて軸芯O1と平行に突出する渦巻状の可動渦巻部22cとからなる。
第2ハウジング部材4の後面には、3本以上の固定ピン25aが軸芯O1と平行に固定されている。また、可動スクロール22の可動側板22bには、固定ピン25aと同数の可動ピン25bが軸芯O1と平行に固定されている。さらに、第2ハウジング部材4と可動側板22bとの間には、固定ピン25a及び可動ピン25bと同数の可動リング25cが配設されている。可動リング25cには貫通孔25dが形成されており、その貫通孔25d内には、対をなす固定ピン25a及び可動ピン25bが各々の軸芯間を可動スクロール22の公転距離とした状態で収納されている。これら固定ピン25a、可動ピン25b及び可動リング25cにより、可動スクロール22の自転を防止する自転防止手段25が構成されている。
第3ハウジング部材5は固定スクロール21を一体に有している。固定スクロール21は、径方向に延びる円板状の固定側板21bと、この固定側板21bから前方に向けて軸芯O1と平行に突出する渦巻状の固定渦巻部21cとからなる。
固定スクロール21の固定渦巻部21c及び可動スクロール22の可動渦巻部22cは軸芯O1方向の突出長さが等しく設定されている。そして、固定スクロール21の固定渦巻部21cが可動スクロール22の可動側板22bと摺動し、可動スクロール22の可動渦巻部22cが固定スクロール21の固定側板21bと摺動するようになっている。
固定側板21bの中心部分には、吐出室29と連通可能に吐出口29aが貫設されている。また、吐出室29内には、吐出口29aを塞ぐように吐出弁26及びリテーナ27が固定側板21bに固定されている。さらに、固定側板21bの外周部分には、吸入室28と連通する吸入口28aが貫設されている。
以上の第2〜4ハウジング部材4、5、6、出力軸2、駆動ブッシュ23、可動スクロール22、自転防止手段25及び固定スクロール21等によってスクロール式の圧縮機構20が構成されている。
吐出室29は配管41を介して凝縮器42に接続され、凝縮器42は配管43によって膨張弁44を介して蒸発器45に接続され、蒸発器45は配管46を介して吸入室28に接続されている。吐出室29には、後述する流路切替電磁弁61に対して、吐出室29内の吐出圧力Pdを制御圧力として供給する吐出圧供給通路(図1に示す経路Pd−Pd)が設けられている。また、吸入室28には、流路切替電磁弁61に対して、吸入室28内の吸入圧力Psを供給する吸入圧供給通路(図1に示す経路Ps−Ps)が設けられている。これにより、圧縮機自らが制御ピストン37を移動することが可能であり、構成を簡素化することができる。さらに、図示は省略するが、大気と変速室10aとを連通させて、変速室10a内の圧力を大気圧に保持する連通路が第2、3ハウジング部材4、5間に設けられている。
次に変速機構30について説明する。図2及び図3に示すように、変速室10a内において、キャリヤ本体9aの後面の外周側に仮想される軸芯O1を中心とする円周上には、後方に向けて3本の第1支持軸9bと、3本の第2支持軸9cとが交互に突設されている(各図において、第1支持軸9bと第2支持軸9cとを1本ずつ図示する。)。各第1支持軸9bは円柱軸体であり、各第2支持軸9cは中間部が太い段付き円柱軸体である。各第1支持軸9bには、ラジアル軸受31を介して、遊星ローラ32が1個ずつ回転可能に支持されている。3個の遊星ローラ32の外周面はそれぞれサンローラ14の外周面と締代を有して当接している。各遊星ローラ32の外周面及びサンローラ14の外周面には相対すべりを防止するためのコーティングが施されている。
各第1支持軸9b及び各第2支持軸9cの後端には、後部キャリヤ9dが固定されている。後部キャリヤ9dは後方に延びる略円筒形状とされている。後部キャリヤ9dの内側には、サンローラ14の後端と当接可能な内フランジ9eが形成されている。キャリヤ本体9aと、各第1支持軸9b及び各第2支持軸9cと、後部キャリヤ9dとにより、3個の遊星ローラ32を回転可能に支持しつつ入力軸1と一体回転可能なキャリヤ9が構成されている。
各遊星ローラ32と第1、2ハウジング部材3、4との間には、リングローラ33が配設されている。リングローラ33は、図5に示すように、円筒状の第1リング部331と、円筒状の第2リング部332とを有する。
第1リング部331は、比較的剛性の低い材料からなり、図6に示すように、径方向の変位が許容されている。このため、第1リング部331は、サンローラ14と各遊星ローラ32との間及び各遊星ローラ32とリングローラ33との間に与える締代により、径方向に変位し得る。第1リング部331の内周面にも相対すべりを防止するためのコーティングが施されている。
第1リング部331の後端には、図5に示すように、内周側に位置する第1後端面331aと、外周側に位置する第2後端面331bとが形成されている。第1リング部331は第1後端面331aよりも第2後端面331bが後方に突出するように段部331cを有している。段部331cには径方向に延びるピン穴331dが貫設されている。第1リング部331の内周面は各遊星ローラ32の外周面と締代を有して当接している。
第2リング部332は比較的剛性の高い材料からなる。このため、図1に示すように、ワンウェイクラッチ34の外周面は第2リング部332の内周面と当接している。
また、第2リング部332の前端には、図5に示すように、内周側に位置する第1前端面332aと、外周側に位置する第2前端面332bとが形成されている。第2リング部332は第2前端面332bよりも第1前端面332aが前方に突出するように段部332cを有している。段部332cには径方向に延びるピン穴332dが貫設されている。
また、第1リング部331の内側には、各遊星ローラ32の前端と当接可能な内フランジ33aが形成されている。第2リング部332の前端には、各遊星ローラ32の後端と当接可能な内フランジ33bが形成されている。
第1リング部331のピン穴331dと第2リング部332のピン穴332dとには、段付きのピン333が嵌め込まれている。ピン333の頭部はピン穴331dに圧入され、ピン333の軸部はピン穴332dに遊嵌されている。この状態において、第1リング部331の第1後端面331aと第2リング部332の第1前端面332aとは当接している。第1リング部331の第2後端面331bと第2リング部332の第2前端面332bとの間には間隙が存在している。
このため、第2リング部332は、ワンウェイクラッチ34を支持し、第1リング部331の径方向の変位に影響されずに第1リング部331とともに回転可能かつ軸芯O1と平行な方向に移動可能である。このため、第1リング部331が径方向に変位していても、第2リング部332は寸法、円筒度等の高い精度が維持され、ワンウェイクラッチ34の機能は損なわない。
サンローラ14、各遊星ローラ32、リングローラ33及びキャリヤ9によって、遊星ローラ機構である変速機構30が構成されている。
図2及び図3に示すように、後部キャリヤ9dの外周面にはサークリップ34aによってワンウェイクラッチ34が固定されており、ワンウェイクラッチ34の外周面はリングローラ33の第2リング部332の内周面と当接している。ワンウェイクラッチ34は、周知の汎用品であり、キャリヤ9に対するリングローラ33の一方向の相対回転を許容しつつ他方向の相対回転を規制するようになっている。本実施例では、入力軸1及びキャリヤ9が軸芯O1周りに回転する方向は、圧縮機を前方から見て、時計方向に設定されている。そして、ワンウェイクラッチ34は、キャリヤ9に対してリングローラ33が反時計方向に相対回転することを許容する一方、キャリヤ9に対してリングローラ33が時計方向に相対回転することを規制するように配設されている。
リングローラ33の第1リング部331の前面には、第1ハウジング部材3の後面に向かって摩擦層35が設けられている。摩擦層35は摺動性の低い材料からなる円環状の平板である。後述するように、リングローラ33が前方向に移動すると、摩擦層35が第1ハウジング部材3の後面に当接する。
図1に示すように、第2ハウジング部材4には、リングローラ33の後面と対向する位置に円環状の制御室36が凹設されている。制御室36内には、円環状の制御ピストン37が前後方向(軸芯O1方向)に移動可能に収納されている。
制御ピストン37は、図4(A)に示すように、軸芯O1と同心をなす円環状のピストン本体37cと、外周側でピストン本体37cから軸芯O1と平行に突出する筒部37dとからなる。ピストン本体37cの前部にはスラストベアリング39が収納されている。スラストベアリング39は、ピストン本体37c側に設けられたレース39aと、レース39a上を転動する複数個のコロ39bとを有している。
そして、図1〜3に示すように、筒部37dと第1ハウジング部材3における前部内面との間には付勢手段としてのコイルばね62が設けられている。このコイルばね62は軸芯O1と同心をなしている。
図4(A)及び(B)に示すように、ピストン本体37cの内周面にはリング溝37aが凹設され、ピストン本体37cの外周面にはリング溝37bが凹設され、リング溝37a、37bには制御ピストン37と制御室36との間をシールするゴム製のOリング38a、38bが装着されている。Oリング38a、38bにより、吐出圧力Pdの漏れが防止され、制御ピストン37に確実に吐出圧力Pdを作用させることが可能になる。
図1に示すように、制御室36には、流路36aを介して圧力調整手段としての流路切替電磁弁61が接続されている。流路切替電磁弁61は、制御室36を吐出圧供給通路(図1に示す経路Pd−Pd)又は吸入圧供給通路(図1に示す経路Ps−Ps)に切り替えて接続するようになっている。上述した通り、制御ピストン37が臨む変速室10a内の圧力は、大気圧に保持されている。
摩擦層35、制御室36、制御ピストン37、スラストベアリング39、流路36a、流路切替電磁弁61及びコイルばね62等により、第1ハウジング部材3に対してリングローラ33を固定又は回動させるクラッチ60が構成されている。クラッチ60、ワンウェイクラッチ34、流路切替電磁弁61及び流路36a等によって、制御機構40が構成されている。
入力軸1の前端には電磁クラッチ50が連結されている。電磁クラッチ50は、図2及び図3に示すように、入力軸1の前端に一体回転可能に固定された円盤状のハブ51と、ハブ51に板ばね52によって繋がれたアーマチュア53と、第1ハウジング部材3の前面に固定されたコイル54とを有している。第1ハウジング部材3のボスには、ラジアル軸受55を介してプーリ56が回転可能に支持されている。プーリ56には、外部駆動源としてのエンジン等と接続された図示しないベルトが巻き掛けられている。コイル54はプーリ56内に位置するように配設されている。
以上のように構成された実施例の圧縮機においては、入力軸1が車両のエンジン等によって軸芯O1回りに回転駆動されれば、入力軸1の回転が変速機構30により等速のまま又は増速されて出力軸2に伝達される。
そして、圧縮機構20においては、出力軸2が回転駆動されることにより、駆動ブッシュ23が自己の軸芯に偏心して回転し、可動スクロール22が自転防止手段25によって自転が規制された状態で公転する。これにより、固定スクロール21と可動スクロール22との間に形成される圧縮室は、外周側から中心部分に向かって容積が縮小される。このため、吸入室28内の冷媒が圧縮室で圧縮され、吐出室29に吐出される。吐出室29内の冷媒は凝縮器42に供給され、蒸発器45によって車両の冷房が実現される。
この間、電磁クラッチ50では、コイル54に通電が行われた場合、図2に示すように、アーマチュア53が板ばね52の弾性力に抗してプーリ56に磁着され、入力軸1がプーリ56と一体回転し、入力軸1にトルクが付与される。その一方、コイル54への通電が停止された場合、図3に示すように、アーマチュア53が板ばね52の弾性力によってプーリ56から離れ、入力軸1へのトルクの付与が遮断される。こうして、入力軸1は、電磁クラッチ50によって外部からの駆動力が断接される。
図2に示すように、電磁クラッチ50が入力軸1にトルクを付与している状態において、制御室36内に吐出圧力Pdが付加されると、制御ピストン37がリングローラ33を介して組付体Sを前方向に一体的に押す。この際、サンローラ14と各遊星ローラ32との間及び各遊星ローラ32とリングローラ33との間に締代があるが、軸受装置8と入力軸1との間の間隙とキー15とにより、図3に示すように、組付体Sが第1ハウジング部材3に対して軸芯O1と平行な方向に一体的に前進する。リングローラ33の内フランジ33a、33bは各遊星ローラ32を同方向に容易に移動させる。また、内フランジ33bは遊星ローラ32がリングローラ33に対して後方向にずれることを防止する。
この際、制御ピストン37は軸芯O1と同心の円環状であり、コイルばね62も軸芯O1と同心であるため、制御ピストン37はリングローラ33全体を第1ハウジング部材3に押し付け易い。このため、摩擦層35と第1ハウジング部材3との間に摩擦力が作用し、第1ハウジング部材3に対してリングローラ33が固定される。
そうすると、ワンウェイクラッチ34は、キャリヤ9に対してリングローラ33が一方向に相対回転すること(圧縮機1を前方から見て、キャリヤ9に対してリングローラ33が反時計方向に相対回転すること)を許容する。このため、入力軸1、キャリヤ9の回転に伴って軸芯O1周りに時計方向に公転する各遊星ローラ32は、リングローラ33との締代により、各第1支持軸9b周りに反時計方向に自転する。その結果、各遊星ローラ32と当接するサンローラ14及びサンローラ14と一体回転する出力軸2は、入力軸1の回転が増速されて伝達される増速回転状態となる。
一方、この状態において、制御室36内に吸入圧力Psが付加されると、制御ピストン37がリングローラ33を介して組付体Sを前方向に押さなくなる。そして、制御室36と制御ピストン37との間に生じる摺動抵抗や摩擦抵抗等によって制御ピストン37の復帰が妨げられることがある。例えば、図4(B)に示すように、Oリング38a、38bにも吐出圧力Pdが作用することから、Oリング38a、38bが制御室36及び制御ピストン37の両者に摩擦力及び変形後の復元力を作用し、制御ピストン37は復帰が妨げられ易い。
しかしながら、この圧縮機では、図2に示すように、コイルばね62がリングローラ33から離反する方向に制御ピストン37に付勢力を付与するため、制御ピストン37に対するリングローラ33の引き摺りはより確実に防止される。特に、制御ピストン37は軸芯O1と同心の円環状であり、コイルばね62も軸芯O1と同心であるため、コイルばね62は制御ピストン37全体に付勢力を付与することができ、制御ピストン37は確実に復帰する。
特に、この圧縮機では、電磁クラッチ50における板ばね52の弾性力の反力によって入力軸1が軸芯O1と平行な後方向に付勢されるため、リングローラ33が第1ハウジング部材3に押される状態が解除される。この際も、軸受装置8と入力軸1との間の間隙とキー15とにより、組付体Sが第1ハウジング部材3に対して軸芯O1と平行な方向に一体的に後退する。各遊星ローラ32は内フランジ33a、33bによってリングローラ33を同方向に容易に移動させる。また、内フランジ33aは、遊星ローラ32がリングローラ33に対して前方向にずれることを防止するとともに、遊星ローラ32とともにキャリヤ9がリングローラ33に対して前方向にずれることも防止し、キャリヤ9と第1ハウジング部材3との干渉も防止する。さらに、キャリヤ9がキャリヤ本体9a及び後部キャリヤ9dを有し、後部キャリヤ9dが内フランジ9eを有しているため、キャリヤ9の移動によって組付体Sが容易に移動し、遊星ローラ32やサンローラ14の移動によってキャリヤ9が容易に移動する。
また、制御ピストン37とリングローラ33との間に設けられたスラストベアリング39は制御ピストン37に対するリングローラ33の引き摺りを防止する。このため、摩擦層35と第1ハウジング部材3との間に摩擦力が作用しなくなり、第1ハウジング部材3に対するリングローラ33の固定が解除される。このため、この圧縮機は動力損失を生じ難い。
そして、リングローラ33が入力軸1の回転につられて軸芯O1周りに時計方向に回転しようとする。サンローラ14と当接する各遊星ローラ32が時計方向に自転することにより、リングローラ33が入力軸1を相対的に時計方向に追い越そうとする。そして、ワンウェイクラッチ34は、キャリヤ9に対してリングローラ33が他方向に相対回転すること(圧縮機を前方から見て、キャリヤ9に対してリングローラ33が時計方向に相対回転すること)を規制する。その結果、入力軸1、キャリヤ9、各遊星ローラ32、サンローラ14、リングローラ33及び出力軸2が一体回転することとなり、入力軸1の回転が出力軸2に等速のまま伝達される等速回転状態となる。
こうして、この圧縮機では、遊星ローラ機構からなる変速機構30を採用しているため、振動を生じ難く、低騒音が実現される。また、この圧縮機は、圧縮機構20を2段階に変速可能でありながら、構造が簡素化されているため、製造コストの低廉化を実現可能である。
したがって、この圧縮機は、製造コストの低廉化と低騒音とを実現可能である。また、この圧縮機は、動力損失を生じ難いことから、優れた圧縮効率を発揮することが可能である。
特に、この圧縮機では、コイルばね62が制御ピストン37の筒部37dと第1ハウジング部材3との間に設けられているため、スラストベアリング39のコロ39bの外周側を筒部37dが規制することが可能である。また、この圧縮機では、リングローラ33の第2リング部332が第1リング部331よりも剛性の高い材料からなるため、スラストベアリング39は第2リング部332側にレースを有する必要がない。このため、比較的簡易なスラストベアリング39を採用して製造コストの低廉化を実現できている。
以上において、本発明を実施例に即して説明したが、本発明は上記実施例に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
実施例では、制御ピストン37の筒部37dと第1ハウジング部材3における前部内面との間にコイルばね62を設けたが、第1ハウジング部材3の第2ハウジング部材4側に座面を設け、筒部37dとその座面との間により軸長の短いコイルばねを設けてもよい。
また、付勢手段としてコイルばね62を採用したが、板ばね又はゴムを採用してもく、またソレノイドや圧力調整等の手段を採用することも可能である。
さらに、実施例では、第1ハウジング部材1と軸受装置8との間を圧入とし、軸受装置8と入力軸1、73との間に間隙を設けたが、第1ハウジング部材1と軸受装置8との間に間隙を設け、軸受装置8と入力軸1、73との間を圧入としてもよい。
圧縮機構はスクロール式に限定されず、一般的な圧縮機構を採用できる。
本発明は車両用空調装置に利用可能である。
10…ハウジング
20…圧縮機構(スクロール式圧縮機構)
O1…軸芯
1…入力軸
2…出力軸
30…変速機構(遊星ローラ機構)
40…制御機構
14…サンローラ
32…遊星ローラ
9…キャリヤ
33…リングローラ
34…ワンウェイクラッチ
60…クラッチ
35…摩擦層
36…制御室
37…制御ピストン
39…スラストベアリング
Pd…吐出圧力(制御圧力)
61…圧力調整手段(流路切替電磁弁)
62…コイルばね(付勢手段)
38a、38b…Oリング
37c…ピストン本体
37d…筒部
50…電磁クラッチ
S…組付体
331…第1リング部
332…第2リング部

Claims (6)

  1. ハウジングと、前記ハウジング内に構成されて冷媒を圧縮可能な圧縮機構と、外部から前記ハウジング内に延在し、軸芯回りに回転可能に支持された入力軸と、前記ハウジング内に延在し、前記軸芯回りに回転可能に支持されて前記圧縮機構を駆動可能な出力軸と、前記ハウジング内で前記入力軸と前記出力軸との間に設けられ、前記入力軸のトルクを前記出力軸に伝達しつつ前記入力軸の回転速度を等速のまま又は増速して前記出力軸に伝達することにより前記圧縮機構を2段階に変速して駆動可能な変速機構と、前記変速機構を制御する制御機構とを備え、
    前記変速機構は、サンローラ、複数個の遊星ローラ、キャリヤ及びリングローラを有する遊星ローラ機構であり、
    前記キャリヤは、前記各遊星ローラを回転可能に保持しつつ前記入力軸と一体回転可能であり、
    前記サンローラは、前記各遊星ローラと当接しつつ前記出力軸と一体回転可能であり、
    前記リングローラは、前記各遊星ローラと当接しつつ前記ハウジングに対して前記軸芯と平行な方向に移動することによって該ハウジングに対して固定と回動とが選択可能に構成され、
    前記制御機構は、前記キャリヤと前記リングローラとの間に設けられ、前記キャリヤと前記リングローラとの一方向の相対回転を許容しつつ他方向の相対回転を規制するワンウェイクラッチと、前記ハウジングと前記リングローラとの間に設けられ、係合によって前記リングローラの前記回動を規制するクラッチとを有し、
    前記クラッチは、前記ハウジングと前記リングローラとの間に設けられ、前記リングローラの移動により前記ハウジングに対して前記リングローラを固定する摩擦層と、前記リングローラに向かって前記ハウジングに形成された制御室と、前記制御室内に移動可能に収納された制御ピストンと、前記制御ピストンと前記リングローラとの間に設けられたスラストベアリングと、前記制御室内に制御圧力を供給して前記制御ピストンを前記リングローラに向かって移動させる圧力調整手段と、前記リングローラから離反する方向に前記制御ピストンに付勢力を付与する付勢手段とを有していることを特徴とする変速機付き圧縮機。
  2. 前記制御圧力は前記圧縮機構によって創出される吐出圧力であり、
    前記制御ピストンは前記制御室との間にOリングを有している請求項1記載の変速機付き圧縮機。
  3. 前記制御ピストンは前記軸芯と同心の円環状であり、前記付勢手段は、前記軸芯と同心をなし、前記ハウジングと前記制御ピストンとの間に設けられたコイルばねである請求項1又は2記載の変速機付き圧縮機。
  4. 前記制御ピストンは、前記軸芯と同心をなす円環状のピストン本体と、前記スラストベアリングのコロの外周側に位置して該ピストン本体から前記軸芯と平行に突出する筒部とを有し、
    前記コイルばねは該筒部と前記ハウジングとの間に設けられている請求項3記載の変速機付き圧縮機。
  5. 前記ハウジングと前記入力軸との間には電磁クラッチが設けられ、
    少なくとも前記入力軸、前記キャリヤ、前記各遊星ローラ、前記リングローラ及び前記サンローラを有する組付体が前記ハウジングに対して前記軸芯と平行な方向に移動可能に構成されている請求項1乃至4のいずれか1項記載の変速機付き圧縮機。
  6. 前記リングローラは、前記各遊星ローラと当接するとともに前記摩擦層が設けられた第1リング部と、前記第1リング部とともに回転可能かつ前記軸芯と平行な方向に移動可能であり、前記ワンウェイクラッチを支持する第2リング部とを有し、
    前記第1リング部は前記第2リング部に対して径方向で変形可能に連結されている請求項1乃至5のいずれか1項記載の変速機付き圧縮機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104329255A (zh) * 2013-07-22 2015-02-04 卡森尼可关精株式会社 气体压缩机

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