JP2012025610A - 鋼板用吹付けモルタル - Google Patents

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Abstract

【課題】高架橋、橋桁、鉄道橋等の鋼構造物に対する吹付け桟出会って、床版下面や桁のフランジ下等の鋼板であっても、吹付け工法により、良好な付着性が得られ、施工直後より鋼板との高い付着強度、高いせん断強度及び錆び防止効果を得ることができる吹付けモルタルを提供する。
【解決手段】(A)超速硬セメント100質量部、(B)粗粒率1.5〜2.5の細骨材160〜360質量部、(C)遅延剤、(D)水溶性セルロース誘導体0.07〜0.28質量部、及び(E)合成ゴムを固形分換算で18〜25質量部含有する鋼板用吹付けモルタル。
【選択図】なし

Description

本発明は、鋼構造物に施工し、良好な施工性と高い付着強度、高いせん断強度を発現する鋼板用吹付けモルタルに関する。
高架橋、橋桁、鉄道橋等の鋼構造物は錆びの発生を防止するため、下塗り塗装をした後に上塗り塗装が施される。一般的に、上塗り塗装は複数回塗り重ねられるため、鋼構造物の塗装に際しては、下塗り塗装及び2回以上の上塗り塗装を必要とし、最低3回の塗装工程を行う必要がある。さらに、防錆性をより高めるために、下塗り塗装と上塗り塗装との間に中塗り塗装の施される場合もある。このような場合には、さらに塗装工程を重ねる必要が生じる。
このように防錆性が求められる土木鋼構造物の塗装は、塗装を終えるまでの時間及び手間がかかるため、塗装工程の短縮化が求められている。主剤及び硬化剤からなる2液形防食塗料を用いることにより、錆び及び錆び汁の発生を抑制し、下塗り工程が不要となる防食方法、すなわち、塗膜の耐久性に優れかつ塗装工程を大幅に短縮し得る金属表面の防食方法を提供することができる(特許文献1)。しかし、錆びが発生し改修を行う際には施工時と同様の時間を要したり、コンクリートとの境界はコンクリートの付着強度が十分得られないため防水処理が必要となり処理に時間を要する。
一方、床版構造を有する鋼構造物には、耐久性向上を目的として鋼板デッキプレート上にスチレンブタジエンゴムポリマーディスパージョンを混和したモルタルを施工することが考案されている(特許文献2)。しかし、当該モルタルは、鋼構造物の床版の上面に施工する場合は良好であるが、床版下面、桁のフランジ下等への施工が困難であるため、防錆材料として効率良く施工することは困難である。
施工効率と厚付け性向上を目的とした吹付工法用ポリマーセメントモルタルが考案されている(特許文献3)。このポリマーセメントモルタルでは、セメントとしてはポルトランドセメント及びポルトランドセメントに、シリカ、フライアッシュ、石灰石微粉末、又はスラグなどを混合した各種混合セメントを使用しており、前記のモルタル同様に、鋼構造物の床版下面、桁のフランジ下等の鋼板に施工した場合、厚付けが困難であるとともに早期に十分な付着力が得られず、施工欠陥が発生する恐れがあった。
特開2010−70633号公報 特開2008−179993号公報 特許第4209191号公報
前記のように、高架橋、橋桁、鉄道橋等の鋼構造物の錆びの発生を防止するため、防錆塗装を施工する方法は時間が掛かるとともに作業が煩雑である。ポルトランドセメントを使用したポリマーセメントモルタルを吹き付ける方法は、鋼構造物の床版下面、桁のフランジ下等の鋼板に施工した場合、1度に厚付けできないとともに早期に十分な付着強度が得られず、施工欠陥が発生する恐れがあった。
従って本発明の課題は、高架橋、橋桁、鉄道橋等の鋼構造物に対する吹付け材であって、床版下面や桁のフランジ下等の鋼板であっても、吹付け工法により、良好な付着性が得られ、施工直後より鋼板との高い付着強度、高いせん断強度及び錆び防止効果を得ることができる吹付けモルタルを提供することにある。
そこで本発明者は、鋼板用吹付けモルタルの施工性と強度発現性を指標として種々検討した結果、超速硬セメント、水溶性セルロース誘導体及び合成ゴムの配合割合を調整し、粗粒率1.5〜2.5の細骨材を組み合わせることにより、良好な防錆効果を示し、鋼構造物の床版下面、桁のフランジ下等の鋼板に施工しても高い付着強度とせん断強度を奏する吹付けモルタルが得られることを見出し本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、(A)超速硬セメント100質量部、(B)粗粒率1.5〜2.5の細骨材160〜360質量部、(C)遅延剤、(D)水溶性セルロース誘導体0.07〜0.28質量部、及び(E)合成ゴムを固形分換算で18〜25質量部含有する鋼板用吹付けモルタルを提供するものである。
本発明の鋼板用吹付けモルタルを用いれば、施工性に優れ、鋼板に対し良好な付着強度とせん断強度を発現するため、適用した鋼構造物の錆びも防止され、耐久性が向上する。本発明の鋼板用吹付けモルタルを用いれば、垂直面や、鋼構造物の床版下面、桁のフランジ下等の下方向から上面へむけた吹付けの場合であっても、材料の分離や吹付け後ダレが生じず、十分な厚さのモルタルが付着し、得られたモルタル層と鋼板との付着強度及びせん断強度が高く、さらにそのモルタル層の上層にコンクリートを付設した場合にはモルタル層とコンクリート層との付着強度及びせん断強度も高くなる。
モルタルせん断試験用試験体の概略図である。 せん断試験機の概略図である。 コンクリートせん断試験用の試験体の概略図である。 付着強度試験の概略図である。
本発明の鋼板用吹付けモルタルは、(A)超速硬セメント100質量部、(B)粗粒率1.5〜2.5の細骨材160〜360質量部、(C)遅延剤、(D)水溶性セルロース誘導体0.07〜0.28質量部、及び(E)合成ゴムを固形分換算で18〜25質量部含有する。
本発明の鋼板用吹付けモルタルの主な水硬性成分は(A)超速硬セメントである。水硬性成分はとして普通ポルトランドセメントや早強セメントを用いた場合には、早期強度が十分でなく、鋼構造物の床版下面や桁のフランジ下等の吹付け鋼板面に対する付着性、付着強度、せん断強度が十分でない。これに対し、超速硬セメントを用いることにより、当該吹付け鋼板面に対しても優れた付着性、付着強度が得られる。なお、速硬性のあるアルミナセメントでは、硬化時間が短すぎ、十分な可使時間がとれない。
本発明に用いられる(A)超速硬セメントとしては、カルシウムアルミネート類含有セメント、及びリン酸マグネシウム含有するセメント等が挙げられるが、カルシウムアルミネート類含有セメントがより好ましい。このようなカルシウムアルミネート類としては、例えばC127(12CaO・7Al23)、C3A(3CaO・Al23)、C117・CaF2(11CaO・7Al23・CaF2)、NC83(Na2O・8CaO・3Al23)、アーウィン(3CaO・3Al23・CaSO4)やCA(CaO・Al23)やCA2(CaO・2Al23)やアルミナセメントを挙げることができる。このうちアーウィン系が特に好ましい。また、超速硬セメントには、さらに石膏、ポルトランドセメント、必要に応じて炭酸リチウム等が含まれる。石膏には無水石膏、半水石膏、二水石膏があるが、無水石膏が好ましい。ポルトランドセメントとしては、早強ポルトランドセメント、普通ポルトランドセメントが用いられる。
超速硬セメントは市販品を用いることもでき、例えば小野田ケミコ(株)製「スーパージェットセメント」(商品名)、住友大阪セメント(株)製「ジェットセメント」(商品名)が用いられる。
(A)超速硬セメントは、本発明鋼板用吹付けモルタル中に100質量部用いられる。以下の各成分の含有量は、(A)超速硬セメント100質量部に対する質量部である。
本発明の鋼板用吹付けモルタルに用いられる(B)細骨材は吹付け鋼板面に対する施工厚さの確保、吹付け状況、ひび割れ低減の点から、粗粒率が1.5〜2.5の範囲が必要である。粗粒率が1.5未満の細骨材では、吹付け鋼板面に対する付着性が十分でなく、ダレや剥落が生じ、施工厚さが確保できない。一方、粗粒率が2.5を超える細骨材では、吹付け鋼板面に対する付着性が十分でなく、材料分離が発生する。より好ましい粗粒率は1.55〜2.10である。ここで粗粒率は、骨材粒径の平均値を示すものであり、JISA1102の骨材のふるい分け試験の結果に基づいて、骨材粒径の平均値を求めることにより得られる値である。
細骨材としては、川砂、山砂、海砂等の天然骨材、軽量骨材、及びこれらの混合骨材が挙げられる。
本発明の鋼板用吹付けモルタルにおける(B)細骨材の含有量は、施工厚さの確保、施工性向上及びひび割れ低減の点から、(A)超速硬セメント100質量部に対し、160〜360質量部であり、好ましくは190〜300質量部である。
本発明の鋼板用吹付けモルタルには、吹付け工法における可使時間を確保する目的で(C)遅延剤が用いられる。遅延剤としては、モルタルやコンクリートの凝結遅延剤として用いられるものであればよく、例えばクエン酸、酒石酸、グルコン酸、ヘプトン酸等のオキシカルボン酸又はその塩、リン酸塩、硼酸又はその塩等が挙げられる。(C)遅延剤の含有量は、可使時間の確保と強度発現遅れ防止の点から、(A)超速硬性セメント100質量部に対し0.50〜1.12質量部が好ましく、さらに0.55〜0.72質量部が好ましい。
本発明の鋼板用吹付けモルタルに用いられる(D)水溶性セルロース誘導体は、モルタル材料が分離するのを防止するために配合される。(D)水溶性セルロース誘導体としては、メチルセルロース、エチルセルロース、プロピルセルロース等のアルキルセルロース;ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のヒドロキシアルキルセルロース;ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のヒドロキシアルキルアルキルセルロース等が挙げられる。
(D)水溶性セルロース誘導体の含有量は、材料分離防止の点から、(A)超速硬性セメント100質量部に対し0.07〜0.28質量部である。(D)水溶性セルロース誘導体の含有量が少なすぎると施工時材料が分離することがあり、多すぎると粘性が増加し、施工性が低下する。より好ましい含有量は0.11〜0.20質量部である。
本発明の鋼板用吹付けモルタルには、モルタルと鋼板及びモルタルとコンクリートの付着強度、せん断強度、曲げ強度を確保する目的で(E)合成ゴムが配合される。合成ゴムとしては、アクリロニトリル・ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、クロロプレンゴム等が挙げられるが、このうちスチレン・ブタジエンゴムがより好ましい。これらの合成ゴムはポリマーディスパージョンの形態で市販されており、当該形態で配合することができる。(E)合成ゴムの含有量は、付着強度、せん断強度、曲げ強度等の強度、及びダレ、剥落防止の点から、(A)超速硬セメント100質量部に対して固形分換算で18〜25質量部であり、より好ましくは20〜23質量部である。(E)合成ゴムの含有量が少なすぎると十分な強度が得られず、多すぎるとダレ、剥落等の原因となる。
本発明の鋼板用吹付けモルタルには、モルタルのひび割れ低減及びダレ防止の点から、さらに(F)耐アルカリガラス繊維を配合するのが好ましい。耐アルカリガラス繊維としては、繊維長5〜20mmのものが好ましい。当該耐アルカリガラス繊維の含有量は、(A)超速硬セメント100質量部に対し、ひび割れ低減及びダレ防止の点から、0.1〜0.8質量部が好ましく、0.26〜0.68質量部がより好ましい。
本発明の鋼板用吹付けモルタルにはさらに収縮低減剤、高性能AE減水剤、防錆剤、防凍剤等を配合することができる。
本発明の吹付け用モルタルの水/セメント比(質量%)は、ポンプ圧送性、吹き付け時の材料分離抵抗性、ひび割れ抵抗性の点から15〜45%が好ましく、さらに20〜40%が好ましい。
本発明のモルタルの対象とする鋼板は、JISG3101に定める一般構造用圧延鋼材とするが、本発明のモルタルを施工する前処理としてRz80以上でサンドブラスト処理することによりさらに付着性を向上することが可能である。また、JISG3101を満たしていない鋼板に対しても使用可能である。また吹付け対象としては、高架橋、橋桁、鉄道橋等の鋼構造物であり、垂直面や下面における吹付けに特に適している。
本発明の吹付けモルタルは、練り混ぜたモルタルをポンプで圧送し、圧送途中で圧縮空気を合流混合して鋼板に吹付けることにより施工できる。
次に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例及び参考例に使用した材料は次の中から選定した。モルタルの配合を表1及び2に示す。
<使用材料>
A1:超速硬セメント 小野田ケミコ(株)製商品名 スーパージェットセメント 超速硬セメント組成物
A2:普通セメント 太平洋セメント(株)製商品名 普通ポルトランドセメント
A3:シリカフューム エルケムジャパン(株)製商品名 マイクロシリカ
A4:膨張材 太平洋マテリアル(株)製商品名 太平洋エクスパン(構造用)
B1:鹿島珪砂4号 高野商事(株)製商品名 鹿島珪砂4号 JIS4号珪砂
B2:鹿島珪砂5号 高野商事(株)製商品名 鹿島珪砂5号 JIS5号珪砂
B3:鹿島珪砂6・7号 高野商事(株)製商品名 鹿島珪砂6・7号 6号/7号混合珪砂 JIS6号50%7号50%混合珪砂
C1:L酒石酸 扶桑化学工業(株)製商品名 L酒石酸
C2:クエン酸 小野田ケミコ(株)製商品名 ジェットセッター
C3:ロシェル塩 市販試薬 酒石酸ナトリウムカリウム
D:増粘剤 信越化学工業(株)製商品名 メトローズ4000PV
E1:SBRエマルジョン 太平洋マテリアル(株)製商品名 太平洋CX−B
E2:EVAエマルジョン 太平洋マテリアル(株)製商品名 太平洋トフコンE
E3:アクリルエマルジョン 太平洋マテリアル(株)製商品名 太平洋モルヒットエマルジョン
F:耐アルカリガラス繊維 太平洋マテリアル(株)製商品名 太平洋アンチクラックHD 収束型 繊維長10mm
G:粉状収縮低減剤 竹本油脂(株)製商品名 ヒビダン
H:高性能AE減水剤 太平洋マテリアル(株)製商品名 コアフローNF200
[細骨材の粗粒率の測定]
本発明のモルタルの細骨材の粗粒率をJISA1102に従い測定した結果を表1及び2に示す。
[コンシステンシーの評価]
20℃の実験室でJISR5201に準じてホバートミキサで3分間練り混ぜ、練り上がった直後のモルタルのフロー値をJISR5201により測定し、垂直面及び下面に吹付け施工しても不具合の発生しないコンシステンシーの適正範囲を検討した。その結果、フロー値が150〜170mmであれば施工上の不具合は発生しないと判断された。本発明のモルタルのフロー値を20℃の実験室でJISR5201により確認した。試験結果を表3及び4に示す。
[単位容積質量の測定]
20℃の実験室で練り上がった直後の本発明のモルタルをJISA1171により500mLステンレス製容器で単位容積質量を測定した。試験結果を表3及び4に示す。
[固化時間の評価]
20℃の実験室で練り混ぜ、フロー値、単位容積質量を測定した本発明のモルタルを2リットルプラスチック容器に移し、指触で固化時間を測定した。本発明のモルタルは、モルタルポンプを使用した吹付け施工が標準施工であることを考え、固化時間の適正値は60〜120分とした。本発明のモルタルの固化とは指で触れても付着せず、変形しない状態を固化とし練り上がり直後からの経過時間を固化時間とした。試験結果を表3及び4に示す。
[吹付け性状の評価]
温度20℃、湿度60%の実験室でRz80以上にサンドブラスト処理した450×450×12mmの鋼板を垂直に設置し、本発明のモルタルを吹付け仕上がり面を観察した。セメント分と細骨材の分離がなく、所定厚さに施工が可能であった場合の評価を良好「○」とした。セメント分と細骨材が分離し、セメント分のみが吹き付けられダレが発生した場合及び細骨材のみが吹き出し、跳ね返りが多い場合を評価不良「×」とした。試験結果を表3及び4に示す。
[施工性の評価]
温度20℃、湿度60%の実験室で450×450×12mmのRz80以上でサンドブラスト処理した鋼板を垂直に設置し、本発明のモルタルを吹付け、施工性の評価を行った。評価方法は、本発明の吹付けモルタルを2回吹き付け、厚さ5mm以上に施工可能であったものを合格「○」とし、吹付け時にセメント分と細骨材の分離が発生したり、吹き付け後ダレが発生するなど厚さ5mm未満であったものを不合格「×」とした。吹付け間隔は15分間とした。
さらに、垂直面への吹付け施工で5mm以上施工可能であったものを温度20℃、湿度60%の実験室で450×450×12mmのRz80以上でサンドブラスト処理した鋼板下面へ吹き付け、施工性の評価を行った。評価方法は、2回で厚さ5mm以上施工可能であったものを合格「○」とし、吹付け時にセメント分と細骨材の分離が発生したり吹き付け後ダレが発生するなど厚さ5mm未満であったものを不合格「×」とした。吹付け間隔は15分間とした。垂直面、下面への施工がどちらも良好であったものを施工性良好とした。試験結果を表3及び4に示す。
[圧縮強度の評価]
温度20℃湿度60%の実験室で作製したφ5×10cmの圧縮強度試験用供試体を用い、JISA1108に準拠した方法で、20℃の試験室で圧縮強度を測定した。圧縮強度試験は、n=3とし材齢1日、7日、28日で実施した。試験結果を表3及び4に示す。
[曲げ強度の評価]
温度20℃湿度60%の実験室で作製した4×4×16cmの曲げ強度試験用供試体を用い、JISR5201に準拠した方法で、20℃の試験室で曲げ強度を測定した。曲げ強度試験は、n=3とし材齢1日、7日、28日で実施した。試験結果を表3及び4に示す。
[鋼板に対するせん断強度の評価]
温度20℃、湿度60%の実験室で100×100×12mmのRz80以上でサンドブラスト処理した鋼板(SS400)に内寸100×100×62mmの離型テープを張った木製型枠を設置し、50mm厚さで本発明のモルタルを打設した。試験体は、温度20℃、湿度60%の実験室で封緘養生した。その後、所定材齢まで養生し、せん断試験実施日に脱型し試験に用いた(図1)。
試験は、20℃の試験室で図2に示す通り試験体のモルタル部をせん断試験機に固定し、鋼板部にたわみ量0.5mm/分で載荷しせん断強度を測定した。せん断強度試験は、n=3とし材齢1日、7日、28日で実施した。試験結果を表3及び4に示す。
[コンクリートに対するせん断強度の評価]
温度20℃、湿度60%の実験室で100×100×12mmのRz80以上でサンドブラスト処理した鋼板(SS400)に5mm厚さで本発明のモルタルを吹き付け材齢7日まで養生した。その後、内寸法100×100×62mmの離型テープを内側に張り付けた木製型枠を設置し、呼び強度24、スランプ21cmの普通コンクリートを50mm厚さで打設した。20℃の試験室で24時間封緘養生した後、型枠を設置したまま温度20℃、湿度60%の実験室で所定材齢まで養生し、試験直前に脱型して試験に用いた(図3)。
試験は、20℃の試験室で試験体コンクリート部をせん断試験機に固定し、せん断試験機を用いて実施した。鋼板及び本発明のモルタルの両方に載荷し、コンクリートとのせん断強度を測定した。載荷速度はたわみ量0.5mm/分一定とし、せん断試験体はn=3とし、材齢は1日、7日、28日とした。試験結果を表3及び4に示す。
[付着強度の評価]
温度20℃、湿度60%の実験室で100×100×12mmのRz80以上でサンドブラスト処理した鋼板(SS400)に5mm厚さで本発明のモルタルを吹き付け、温度20℃、湿度60%の実験室で養生し、材齢1日、7日、28日で付着強度を測定した。
付着試験は、12mm鋼板に達する40×40mmの切れ目を本発明のモルタルに入れ、40×40mm鋼鉄製アタッチメントをエポキシ樹脂接着剤で張り付け、建研式接着力試験機で付着強度を測定した(図4)。試験結果を表3及び4に示す。
[付着強度の外観]
材齢28日の付着強度を測定する前に試験体に錆が発生しているか否かを確認した。錆の発生していない試験体を防錆効果良好「○」とし、点錆でも発生した試験体を防錆効果不良「×」とした。観察結果を表3及び4に示す。
表1〜表4から明らかように、本発明の鋼板用吹付けモルタルを用いれば、施工性、付着性が良好で、かつ付着強度、せん断強度、曲げ強度が良好である。
a:100×100×50mm本発明のモルタル
b:100×100×12mm鋼板
c:加圧板
d:せん断試験機
e:100×100×12mm鋼板
f:100×100×5mm本発明のモルタル
g:40×40mm鋼鉄製アタッチメント
h:エポキシ樹脂接着剤
i:12mm鋼板(100×100×12mm)両面サンドブラスト処理Rz80以上
j:鋼板用吹付けモルタル(100×100×50mm)
k:破断位置
l:コンクリート(24−21N)(100×100×50mm)

Claims (4)

  1. (A)超速硬セメント100質量部、(B)粗粒率1.5〜2.5の細骨材160〜360質量部、(C)遅延剤、(D)水溶性セルロース誘導体0.07〜0.28質量部、及び(E)合成ゴムを固形分換算で18〜25質量部含有する鋼板用吹付けモルタル。
  2. さらに(F)耐アルカリガラス繊維0.2〜0.7質量部を含有するものである請求項1記載の鋼板用吹付けモルタル。
  3. (E)合成ゴムが、スチレンブタジエンゴムポリマーディスパージョンである請求項1又は2記載の鋼板用吹付けモルタル。
  4. (C)遅延剤の含有量が0.5〜1.12質量部である請求項1〜3のいずれか1項記載の鋼板用吹付けモルタル。
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