JP2012025554A - マンコンベア - Google Patents
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Abstract
【課題】この発明は、ガイドローラの摩耗を抑え、かつガイドローラに作用するアキシャル方向の力を低減し、長寿命化を図ることができるとともに、移動手摺りの意匠面の汚れや傷の発生をなくすことができるマンコンベアを得る。
【解決手段】L字状の取付板31が、折り曲げ辺31aの長さ方向を移動手摺り7の延在方向に直交させて、折り曲げ辺31aの先端側が移動手摺り7の断面C字状の開口部の上部に位置するように、取付ベース22に締着固定され、支持軸32が、穴の長軸方向を折り曲げ辺31aの長さ方向として折り曲げ辺31aの先端側に穿設された長穴34に通された雄ねじ部32aをナット35により締着固定されて、他端側を移動手摺り7の開口縁部間に位置するように配設され、ガイドローラ36が、支持軸32の他端に軸受37を介して回転可能に取り付けられ、移動手摺り7の開口縁部間に配設されている。
【選択図】図3
【解決手段】L字状の取付板31が、折り曲げ辺31aの長さ方向を移動手摺り7の延在方向に直交させて、折り曲げ辺31aの先端側が移動手摺り7の断面C字状の開口部の上部に位置するように、取付ベース22に締着固定され、支持軸32が、穴の長軸方向を折り曲げ辺31aの長さ方向として折り曲げ辺31aの先端側に穿設された長穴34に通された雄ねじ部32aをナット35により締着固定されて、他端側を移動手摺り7の開口縁部間に位置するように配設され、ガイドローラ36が、支持軸32の他端に軸受37を介して回転可能に取り付けられ、移動手摺り7の開口縁部間に配設されている。
【選択図】図3
Description
この発明は、マンコンベアに関し、特に移動手摺りの横方向の移動を規制するガイド装置の構造に関するものである。
従来のエスカレータにおいては、移動手摺りの駆動装置は、移動手摺りの帰路側を挟圧するように配置される複数個の駆動ローラと加圧ローラとを備え、駆動ローラの回転トルクを移動手摺りに伝達して移動手摺りを駆動している。そこで、駆動装置の取付状態によっては、移動手摺りに横方向の力が作用し、移動手摺りが駆動ローラに接触することが発生する。これにより、移動手摺りに走行抵抗が生じて、移動手摺りの走行に遅れが発生し、さらには異常音や移動手摺りの損傷などが発生するという不具合があった。
このような状況を鑑み、案内ローラを移動手摺りの内側に嵌合するように配置し、移動手摺りの横方向の移動時に、移動手摺りの断面C字状の耳部の内周面が案内ローラに接して、それ以上の横方向の移動を阻止するようにしたガイド装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、ガイド体を移動手摺りの内側に嵌合するように配置し、移動手摺りの横方向の移動時に、移動手摺りの断面C字状の耳部の内周面がガイド体に接して、それ以上の横方向の移動を阻止するようにしたガイド装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、移動手摺りを両側から押すように一対のガイドローラを立設し、移動手摺りの横方向の移動を阻止するようにしたガイド装置が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
また、ガイド体を移動手摺りの内側に嵌合するように配置し、移動手摺りの横方向の移動時に、移動手摺りの断面C字状の耳部の内周面がガイド体に接して、それ以上の横方向の移動を阻止するようにしたガイド装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、移動手摺りを両側から押すように一対のガイドローラを立設し、移動手摺りの横方向の移動を阻止するようにしたガイド装置が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特許文献1,2に記載された従来のガイド装置では、案内ローラやガイド体が移動手摺りの断面C字状の耳部の内周面に接して移動手摺りの横方向の移動を規制するので、移動手摺りに厚み方向の変動が生じると、案内ローラやガイド体にラジアル方向の力に加えてアキシャル方向の力が作用する。その結果、案内ローラの回転軸との連結部やガイド体の支持軸との連結部が損傷するという不具合があった。
また、特許文献2に記載の従来のガイド装置では、ガイド体が回転しないので、ガイド体が走行する移動手摺りの耳部の内周面に擦られて摩耗し、移動手摺りの横方向の移動を規制する機能が損なわれる。そこで、ガイド体を頻繁に交換する必要があった。
さらに、特許文献3に記載の従来のガイド装置では、ガイドローラが移動手摺りの耳部の外周面に接するので、移動手摺りの意匠面である外周面に汚れや傷が発生するという不具合があった。
また、特許文献2に記載の従来のガイド装置では、ガイド体が回転しないので、ガイド体が走行する移動手摺りの耳部の内周面に擦られて摩耗し、移動手摺りの横方向の移動を規制する機能が損なわれる。そこで、ガイド体を頻繁に交換する必要があった。
さらに、特許文献3に記載の従来のガイド装置では、ガイドローラが移動手摺りの耳部の外周面に接するので、移動手摺りの意匠面である外周面に汚れや傷が発生するという不具合があった。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、ガイドローラが移動手摺りの開口縁部に接して移動手摺りの横方向の移動を規制するように構成し、ガイドローラの摩耗を抑え、かつガイドローラに作用するアキシャル方向の力を低減し、長寿命化を図ることができるとともに、移動手摺りの意匠面の汚れや傷の発生をなくすことができるマンコンベアを得ることを目的とする。
本発明に係るマンコンベアは、無端状に連結されて循環走行する踏み板と、断面C字状に作製され、上記踏み板と同期して循環走行する無端状の移動手摺りと、1列に配列されてトラスに支持され、駆動源により回転駆動される複数の駆動ローラ、および該駆動ローラと相対して配置され、該駆動ローラと協働して上記移動手摺りの帰路側を挟圧する複数の従動ローラを有し、該移動手摺りを循環走行させる移動手摺り駆動機構部と、隣り合う上記駆動ローラの対間に、かつ上記移動手摺りの断面C字状の開口縁部間に、該移動手摺りの延在方向と横方向とに直交する支持軸周りに回転可能に設置され、該移動手摺りの横方向の移動時に、該移動手摺りの断面C字状の開口縁部に接して該移動手摺りの横方向の移動を規制するガイドローラと、を備え、上記ガイドローラが、上記移動手摺りの断面C字状の開口縁部間の隙間より小さく、上記駆動ローラの幅より大きい外径に形成されている。
本発明によれば、ガイドローラが、隣り合う駆動ローラの対間に、かつ移動手摺りの断面C字状の開口縁部間に、移動手摺りの延在方向と横方向とに直交する支持軸周りに回転可能に設置されているので、移動手摺りの横移動時に、移動手摺りの開口縁部がガイドローラに接し、それ以上の横方向の移動が阻止される。このとき、ガイドローラは移動手摺りの走行により支持軸周りに回転し、移動手摺りとの擦れによる摩耗が抑えられる。また、移動手摺りの厚み方向に変動しても、移動手摺りとガイドローラとの間の摩擦力を超えるアキシャル方向の力はガイドローラに作用しないので、ガイドローラと支持軸との連結部の損傷発生が抑制される。また、ガイドローラが移動手摺りの意匠面である外周面に直接接触しないので、移動手摺りの意匠面の汚れや傷の発生をなくすことができる。
以下、本発明のマンコンベアの好適な実施の形態について図面を用いて説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係るエスカレータの移動手摺り駆動機構部周りを示す要部断面図、図2はこの発明の実施の形態1に係るエスカレータの移動手摺り駆動機構部の主要部を説明する図、図3は図2のIII−III矢視断面図、図4は図2のIV−IV矢視断面図である。
図1はこの発明の実施の形態1に係るエスカレータの移動手摺り駆動機構部周りを示す要部断面図、図2はこの発明の実施の形態1に係るエスカレータの移動手摺り駆動機構部の主要部を説明する図、図3は図2のIII−III矢視断面図、図4は図2のIV−IV矢視断面図である。
図1乃至図4において、エスカレータは、踏み板5が無端状に連結されて循環走行可能に配設され、踏み板5の両側に一対の欄干6が立設され、無端状の移動手摺り7が各欄干6の周縁部に配設されて構成されている。そして、駆動源としての駆動モータ2および上部踏み板スプロケット3が、エスカレータのトラス1内の上部に内蔵されている。また、下部踏み板スプロケット(図示せず)がトラス1内の下部に内蔵されている。そして、無端状の駆動チェーン10が駆動モータ2と上部踏み板スプロケット3とに巻き掛けられ、さらに無端状の踏み板チェーン4が上部踏み板スプロケット3と下部踏み板スプロケットとに巻き掛けられている。なお、移動手摺り7は、合成ゴムとキャンバスを主体に断面C字状に作製され、延び縮みが少なく、切断することがないように、ワイヤコードやスチールテープで補強されている。
また、移動手摺り駆動スプロケット8が上部踏み板スプロケット3と一体的に軸装されている。そして、移動手摺り駆動機構部20が移動手摺り7の帰路側に位置するようにトラス1内に配設されている。さらに、第1移動手摺り駆動チェーン11が移動手摺り駆動スプロケット8と移動手摺り中間スプロケット9とに巻き掛けられている。
さらに、移動手摺り7の横移動規制装置30が移動手摺り駆動機構部20内に設置され、ガイド装置40が移動手摺り駆動機構部20の前後に設置されている。
さらに、移動手摺り7の横移動規制装置30が移動手摺り駆動機構部20内に設置され、ガイド装置40が移動手摺り駆動機構部20の前後に設置されている。
つぎに、移動手摺り駆動機構部20の構成について説明する。なお、移動手摺り駆動機構部20は、踏み板5の両側に配設されている一対の移動手摺り7のそれぞれに設置されているが、ここでは、説明の便宜上、踏み板5の一側の移動手摺り7についてのみ説明する。
4つの駆動ローラ21は、それぞれ表面を弾性体で覆われ、長方形の取付ベース22にその長手方向に1列に並んで回転可能に取り付けられている。そして、取付ベース22が、駆動ローラ21を移動手摺り7の内部に位置させ、かつ駆動ローラ21の幅方向の中央を移動手摺り7の横方向の中央に位置させるように、移動手摺り7の帰路側に位置決めされて、ボルト等によりトラス1に固定されている。なお、移動手摺り7の横方向とは、移動手摺り7の延在方向および厚み方向に直交する幅方向である。
4つの従動ローラ23は、それぞれ表面を弾性体で覆われ、長方形の支え板24にその長手方向に1列に並んで回転可能に取り付けられている。そして、支え板24は、従動ローラ23が移動手摺り7を挟んで駆動ローラ21のそれぞれに相対するように取付ベース22の下部に配置され、例えば圧縮コイルばね(図示せず)などにより従動ローラ23を駆動ローラ21に押圧するように付勢されている。これにより、移動手摺り7が駆動ローラ21と従動ローラ23とにより挟圧される。ここで、駆動ローラ21は、移動手摺り7の断面C字状の内周側の底面に当接し、移動手摺り7の駆動ローラ21の当接面を転送面とする。
アイドラ25が、支え板24の長さ方向の中央位置に駆動ローラ21に対して接離する方向に移動可能に取り付けられた支持板26に回転可能に取り付けられ、1列に配列された4つの駆動ローラ21の2番目と3番目の駆動ローラ21間に位置している。そして、無端状の第2移動手摺り駆動チェーン12が、移動手摺り中間スプロケット9に同軸に設けられて移動手摺り中間スプロケット9と一体に軸装された移動手摺り主スプロケット28と、駆動ローラ21に同軸に設けられて駆動ローラ21と一体に軸装されたスプロケット29と、アイドラ25とに巻き掛けられている。
このように構成された移動手摺り駆動機構部20では、支持板26が位置調整されてボルト27により支え板24に固定され、第2移動手摺り駆動チェーン12に所定に張力を発生させている。そこで、移動手摺り主スプロケット28が回転駆動されると、第2移動手摺り駆動チェーン12が循環走行され、駆動ローラ21が回転駆動される。そして、移動手摺り7が駆動ローラ21と従動ローラ23とに挟圧されているので、駆動ローラ21と移動手摺り7の転送面との間の摩擦力により、駆動ローラ21の回転トルクが移動手摺り7に伝達され、移動手摺り7が踏み板5に同期して移動する。
つぎに、移動手摺り7の横移動規制装置30の構成について説明する。
横移動規制装置30は、長方形の鋼板をL字状に曲げて作製され、折り曲げ辺31aの長さ方向を移動手摺り7の延在方向に直交させて、折り曲げ辺31aの先端側が移動手摺り7の断面C字状の開口部の上部に位置するように、基部31bをボルト33により取付ベース22に締着固定された取付板31と、雄ねじ部32aが一端側に形成され、穴の長軸方向を折り曲げ辺31aの長さ方向として折り曲げ辺31aの先端側に穿設された長穴34に通された雄ねじ部32aをナット35により締着固定されて、他端側が移動手摺り7の開口縁部間に位置するように配設された支持軸32と、支持軸32の他端に軸受37を介して同軸に回転可能に取り付けられ、移動手摺り7の開口縁部間に配設された円筒状のガイドローラ36と、を備えている。
横移動規制装置30は、長方形の鋼板をL字状に曲げて作製され、折り曲げ辺31aの長さ方向を移動手摺り7の延在方向に直交させて、折り曲げ辺31aの先端側が移動手摺り7の断面C字状の開口部の上部に位置するように、基部31bをボルト33により取付ベース22に締着固定された取付板31と、雄ねじ部32aが一端側に形成され、穴の長軸方向を折り曲げ辺31aの長さ方向として折り曲げ辺31aの先端側に穿設された長穴34に通された雄ねじ部32aをナット35により締着固定されて、他端側が移動手摺り7の開口縁部間に位置するように配設された支持軸32と、支持軸32の他端に軸受37を介して同軸に回転可能に取り付けられ、移動手摺り7の開口縁部間に配設された円筒状のガイドローラ36と、を備えている。
なお、移動手摺り7の開口幅をX、駆動ローラ21の幅をY、ガイドローラ36の外径をWとしたとき、X、Y、WはX>W>Yの関係となっている。ガイドローラ36は、POM(ポリアセタール)、ナイロン、超高分子ポリエチレンなどの樹脂材料や、アルミニウム、ステンレスなどの金属材料を用いて作製される。また、軸受37を大径化し、ガイドローラとして機能させてもよい。
このように構成された横移動規制装置30は、1列に配列された4つの駆動ローラ21の2番目と3番目の駆動ローラ21の間に位置するように、配設されている。そして、支持軸32の軸心が移動手摺り7の幅方向の中央に位置するように、支持軸32の長穴34内の長軸方向の位置が調整されてナット35により締着固定されている。これにより、ガイドローラ36は、移動手摺り7の転送面から所定距離離間して、かつ移動手摺り7の開口部の横方向中央に位置するように配設される。そして、ガイドローラ36と移動手摺り7の開口縁部との隙間が、駆動ローラ21と移動手摺り7の開口縁部との隙間より狭くなっている。
つぎに、ガイド装置40の構成について説明する。
ガイド装置40は、長方形の鋼板をL字状に曲げて作製され、折り曲げ辺41aの長さ方向を移動手摺り7の延在方向に直交させて、折り曲げ辺41aの先端側が移動手摺り7の断面C字状の開口部の上部に位置するように、基部41bをボルト42によりトラス1に締着固定された取付板41と、穴の長軸方向を折り曲げ辺41aの長さ方向として折り曲げ辺41aの先端側に穿設された長穴43に通されたボルト44とナット45により締着固定されて移動手摺り7の断面C字状の内部に収納された円盤状のガイド部材46と、を備えている。なお、ガイド部材46は、POM(ポリアセタール)、ナイロン、超高分子ポリエチレンなどの樹脂材料を用いて作製される。
ガイド装置40は、長方形の鋼板をL字状に曲げて作製され、折り曲げ辺41aの長さ方向を移動手摺り7の延在方向に直交させて、折り曲げ辺41aの先端側が移動手摺り7の断面C字状の開口部の上部に位置するように、基部41bをボルト42によりトラス1に締着固定された取付板41と、穴の長軸方向を折り曲げ辺41aの長さ方向として折り曲げ辺41aの先端側に穿設された長穴43に通されたボルト44とナット45により締着固定されて移動手摺り7の断面C字状の内部に収納された円盤状のガイド部材46と、を備えている。なお、ガイド部材46は、POM(ポリアセタール)、ナイロン、超高分子ポリエチレンなどの樹脂材料を用いて作製される。
このように構成されたガイド装置40は、移動手摺り駆動機構部20の移動手摺り7の延在方向の両側に移動手摺り駆動機構部20に近接して配設されている。そして、ボルト44の軸心が移動手摺り7の幅方向の中央に位置するように、ボルト44の長穴43内の長軸方向の位置が調整されてナット45により締着固定されている。これにより、ガイド部材46は移動手摺り7の断面C字状の内部に遊嵌状態に収納され、移動手摺り7の横方向において、ガイド部材46と移動手摺り7の耳部の内壁面との間の隙間が均等になっている。そして、ガイド部材46と移動手摺り7の耳部の内壁面との間の隙間が、ガイドローラ36と移動手摺り7の開口縁部との間の隙間より僅かに広く、駆動ローラ21と移動手摺り7の開口縁部との間の隙間より狭くなるように、ガイド部材46の外径が形成されている。
このように構成されたエスカレータでは、駆動モータ2が駆動されると、駆動モータ2の動力が駆動チェーン10を介して踏み板スプロケット3に伝達され、踏み板チェーン4が走行され、踏み板5が循環走行する。同時に、駆動モータ2の動力が移動手摺り駆動スプロケット8に伝達され、第1移動手摺り駆動チェーン11を介して移動手摺り中間スプロケット9に伝達され、移動手摺り中間スプロケット9を介して移動手摺り主スプロケット28に伝達される。そして、移動手摺り主スプロケット28に伝達された駆動モータ2の動力が、移動手摺り駆動機構部20に伝達され、第2移動手摺り駆動チェーン12が走行され、スプロケット29に一体に軸装されている駆動ローラ21が回転駆動される。そこで、駆動ローラ21と移動手摺り6の転送面との間の摩擦力により、駆動ローラ21の回転力が移動手摺り7に伝達され、移動手摺り7が踏み板5に同期して循環走行する。
そして、移動手摺り7に横方向の移動力が作用すると、移動手摺り7が横方向に移動する。そして、移動手摺り7の開口縁部の一方がガイドローラ36に接し、移動手摺り7の横方向のそれ以上の移動が阻止される。このとき、ガイドローラ36は移動手摺り7の走行に連動して支持軸32周りに回転し、ガイドローラ36の摩耗が低減される。また、移動手摺り7の開口縁部と駆動ローラ21との接触、さらには移動手摺り7の耳部の内壁面とガイド部材46との接触が回避される。
また、移動手摺り7の横方向の移動力が大きくなると、移動手摺り駆動機構部20の前後において、移動手摺り7の耳部の一方の内壁面がガイド部材46に接し、移動手摺り7の横方向のそれ以上の移動が阻止される。そこで、移動手摺り7の開口縁部と駆動ローラ21との接触が確実に回避される。
また、移動手摺り7の横方向の移動力が大きくなると、移動手摺り駆動機構部20の前後において、移動手摺り7の耳部の一方の内壁面がガイド部材46に接し、移動手摺り7の横方向のそれ以上の移動が阻止される。そこで、移動手摺り7の開口縁部と駆動ローラ21との接触が確実に回避される。
この実施の形態1によれば、ガイドローラ36が、移動手摺り7の断面C字状の開口縁部間に、移動手摺り7の延在方向と横方向とに直交する支持軸32周りに回転可能に配設されている。そこで、移動手摺り7の横方向の移動時に、移動手摺り7の開口縁部がガイドローラ36に接し、移動手摺り7のそれ以上の横方向の移動が阻止される。また、移動手摺り7の開口縁部がガイドローラ36に接すると、ガイドローラ36は移動手摺り7の走行に連動して支持軸32周りに回転し、ガイドローラ36の摩耗が抑制される。さらに、移動手摺り7に厚み方向の変動が生じても、ガイドローラ36と移動手摺り7の開口縁部との間の摩擦力を超えるアキシャル方向の力はガイドローラ36に作用せず、支持軸32や軸受37の損傷発生が抑えられる。これにより、ガイドローラ36の長寿命化が図られるとともに、横方向移動規制装置30による移動手摺り7の横方向の移動を規制する機能を長期的に維持することができる。さらに、ガイドローラ36は移動手摺り7の意匠面である外周面に直接接触しないので、移動手摺り7の意匠面に傷や汚れを発生させることもない。
ガイドローラ36の外径Wが、移動手摺り7の開口縁部間の隙間Xより小さく、駆動ローラ21の幅Yより大きく形成されているので、移動手摺り7が横方向に移動すると、移動手摺り7の開口縁部が駆動ローラ21に接する前にガイドローラ36に接する。そこで、移動手摺り7の開口縁部が駆動ローラ21に接することに起因して、移動手摺り7の走行抵抗が大きくなり、移動手摺り7の走行に遅れが発生し、さらには異常音や移動手摺り7の損傷などが発生するという不具合が未然に回避される。
ガイドローラ36は、隣り合う駆動ローラ21の対間に位置するように配設されているので、駆動ローラ21と近接する位置で移動手摺り7の横方向の移動が規制され、移動手摺り7と駆動ローラ21との接触を確実に回避できる。また、ガイドローラ36が配設される隣り合う駆動ローラ21の対間は移動手摺り駆動機構部20内の空きスペースであるので、横方向移動規制装置30を設置することによる大型化が抑えられる。
ガイド部材46が移動手摺り7の断面C字状の内部に収納されて移動手摺り駆動機構部20の前後に配設されている。そこで、大きな横方向の移動力が移動手摺り7に作用し、移動手摺り駆動機構部20の前後の移動手摺り7の部位が横方向に大きく移動しようとすると、移動手摺り7の断面C字状の耳部の内周面がガイド部材46に接し、それ以上の横方向の移動が阻止される。これにより、大きな横方向の移動力が移動手摺り7に作用しても、移動手摺り7の開口縁部が駆動ローラ21に接するような事態を確実に回避することができる。
また、ガイド部材46がガイドローラ36と併用されているので、移動手摺り7の横方向の移動がガイドローラ36により規制され、ガイド部材46と移動手摺り7との接触頻度が少なくなる。そこで、ガイド部材46の摩耗が低減され、交換頻度を著しく低減できる。なお、ガイド部材46をボルト44周りに回転可能に構成すれば、ガイド部材46の摩耗をさらに低減することができる。
ガイドローラ36を支持する支持軸32が、取付板31の折り曲げ辺31aの先端側に穿設された長穴34に通され、雄ねじ部32aに螺着されたナット35により締着固定されているので、支持軸32の長穴34内の長軸方向の位置、すなわち移動手摺り7の横方向の位置が調整可能となっている。また、ガイド部材46が、取付板41の折り曲げ辺41aの先端側に穿設された長穴43に通されたボルト44とナット45により締着固定されているので、ボルト44の長穴43内の長軸方向の位置、すなわち移動手摺り7の横方向の位置が調整可能となっている。そこで、横移動規制装置30およびガイド装置40の組立時、ガイドローラ36およびガイド部材46の移動手摺り7の横方向の位置を簡易に高精度に位置決めできる。また、保守点検時に、ガイドローラ36およびガイド部材46の移動手摺り7の横方向の位置を調整して、横移動規制装置30およびガイド装置40による移動手摺り7の横方向の移動を規制する機能を簡易に維持することができる。
実施の形態2.
図5はこの発明の実施の形態2に係るエスカレータの移動手摺り駆動機構部の主要部を説明する図である。
図5はこの発明の実施の形態2に係るエスカレータの移動手摺り駆動機構部の主要部を説明する図である。
図5において、横移動規制装置30が、1列に配列された4つの駆動ローラ21の1番目と2番目の駆動ローラ21の対間と3番目と4番目の駆動ローラ21の対間とに位置するように、配設されている。
なお、他の構成は、上記実施の形態1と同様に構成されている。
なお、他の構成は、上記実施の形態1と同様に構成されている。
この実施の形態2においても、上記実施の形態1と同様の効果を奏する。
この実施の形態2によれば、1列に配列された4つの駆動ローラ21の1番目と2番目の駆動ローラ21の対間と3番目と4番目の駆動ローラ21の対間との2箇所で、移動手摺り7の横方向の移動が規制される。したがって、移動手摺り7の開口縁部が駆動ローラ21に接することが確実に回避される。
この実施の形態2によれば、1列に配列された4つの駆動ローラ21の1番目と2番目の駆動ローラ21の対間と3番目と4番目の駆動ローラ21の対間との2箇所で、移動手摺り7の横方向の移動が規制される。したがって、移動手摺り7の開口縁部が駆動ローラ21に接することが確実に回避される。
なお、上記各実施の形態では、エスカレータに適用するものとして説明しているが、本発明はエスカレータ以外のマンコンベア、例えば動く歩道に適用しても、同様の効果が得られる。
また、上記各実施の形態では、移動手摺り駆動機構部の前後にガイド装置を設置するものとしているが、横移動規制装置を移動手摺り駆動機構部内に設置していれば、ガイド装置は必ずしも設置する必要はない。
また、上記各実施の形態では、移動手摺り駆動機構部の前後にガイド装置を設置するものとしているが、ガイド装置に代えて横移動規制装置を移動手摺り駆動機構部の前後に設置してもよい。
また、上記各実施の形態では、移動手摺り駆動機構部の前後にガイド装置を設置するものとしているが、横移動規制装置を移動手摺り駆動機構部内に設置していれば、ガイド装置は必ずしも設置する必要はない。
また、上記各実施の形態では、移動手摺り駆動機構部の前後にガイド装置を設置するものとしているが、ガイド装置に代えて横移動規制装置を移動手摺り駆動機構部の前後に設置してもよい。
1 トラス、2 駆動モータ(駆動源)、5 踏み板、7 移動手摺り、20 移動手摺り駆動機構部、21 駆動ローラ、23 従動ローラ、30 横移動規制装置、32 支持軸、36 ガイドローラ、40 ガイド装置、46 ガイド部材。
Claims (4)
- 無端状に連結されて循環走行する踏み板と、
断面C字状に作製され、上記踏み板と同期して循環走行する無端状の移動手摺りと、
1列に配列されてトラスに支持され、駆動源により回転駆動される複数の駆動ローラ、および該駆動ローラと相対して配置され、該駆動ローラと協働して上記移動手摺りの帰路側を挟圧する複数の従動ローラを有し、該移動手摺りを循環走行させる移動手摺り駆動機構部と、
隣り合う上記駆動ローラの対間に、かつ上記移動手摺りの断面C字状の開口縁部間に、該移動手摺りの延在方向と横方向とに直交する支持軸周りに回転可能に設置され、該移動手摺りの横方向の移動時に、該移動手摺りの断面C字状の開口縁部に接して該移動手摺りの横方向の移動を規制するガイドローラと、を備え、
上記ガイドローラが、上記移動手摺りの断面C字状の開口縁部間の隙間より小さく、上記駆動ローラの幅より大きい外径に形成されていることを特徴とするマンコンベア。 - 上記ガイドローラが、隣り合う上記駆動ローラの複数対間のそれぞれに設置されていることを特徴とする請求項1記載のマンコンベア。
- 上記支持軸の上記移動手摺りの横方向の位置が調整可能に構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のマンコンベア。
- 上記移動手摺り駆動機構部に近接して、上記移動手摺りの断面C字状の内部に収納され、該移動手摺りの断面C字状の耳部の内周面に接して該移動手摺りの横方向の移動を規制するガイド部材をさらに備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のマンコンベア。
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JP2010166853A JP2012025554A (ja) | 2010-07-26 | 2010-07-26 | マンコンベア |
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JP2007131371A (ja) * | 2005-11-08 | 2007-05-31 | Mitsubishi Electric Corp | 乗客コンベアの移動手摺案内装置 |
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2010
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