JP2012023657A - データ再生回路、局側光送受信装置及びデータ再生方法 - Google Patents

データ再生回路、局側光送受信装置及びデータ再生方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高速かつ消費電力の低いバーストCDR回路を提供することを目的とする。
【解決手段】複数のクロックを生成する多位相クロック生成手段と、サンプリングデータを出力するサンプリング手段と、データの変化位相を検出する変化位相検出手段と、識別位相を決定する識別位相決定手段と、識別位相のクロックでサンプリングされたデータを選択し再生データを出力するデータ選択手段と、識別位相の変動が収束したかを判定し、収束した場合に収束通知信号を出力する収束判定手段と、その信号に基づいて変化位相検出手段の変化位相検出動作を予め定めた時間の間中止させる検出動作制御手段と、前記時間の間識別位相決定手段に収束位相を保持させる識別位相保持手段とを有し、変化位相検出動作を中止している時間の間は収束位相でサンプリングされたデータを選択して再生データを出力することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、入力されたバーストデータをサンプリングして再生するデータ再生回路、局側光送受信装置及びデータ再生方法に関するものである。
局側光送受信装置(OLT:Optical Line Terminal)と加入者側光送受信装置(ONU:Optical Network Unit)までを光ファイバで結ぶアクセス系光伝送システムにおいては、光スプリッタにより1つのOLTにて多数のONUを収容することにより、各加入者あたりの装置コストを低減することができる。
このようなアクセス系光伝送システムの形態は、PON(Passive Optical Network)と呼ばれ、近年のFTTH(Fiber To The Home)システムにおいて主流となっている(例えば、非特許文献1参照)。
PONネットワークにおいては、複数のONUからの上り信号を1台のOLTにて収容するために、各ONUからの光信号が時間的に多重されたTDMA(Time Division Multiplex Access)方式が適用される。このため、各ONUからの光信号は、時間的に間欠したバースト信号であり、かつ、OLTから各ONUを結ぶ伝送路ファイバの距離が不均一なため、各バースト光信号の持つ位相情報が異なる。
OLTの受信部におけるデータ再生(CDR:Clock and Data Recovery)回路は、このバースト信号から、システムにて所望のオーバヘッド時間以内に位相情報をクロック信号として高速に抽出し、抽出したクロックを用いて入力データをリタイミングして再生することが要求される。例えば非特許文献1に標準仕様として規定されるCDR用オーバヘッド時間は400ns以下であり、これは1.25Gbpsの入力データビットレートに対し500ビット以下の周波数・位相情報量に相当する。
一般的な帰還制御型PLL(Phase Locked Loop)ではこのような少量の周波数・位相情報から正確にクロック信号を抽出することは困難である。そこで、このようなバースト信号から高速にクロック信号を抽出し、データを再生する従来技術が提案されている(例えば、非特許文献2)。
非特許文献2に記載された従来のデータ再生回路について説明する。図14は、従来のデータ再生回路の構成図である。従来のデータ再生は、基準クロック発生手段10と、N位相クロック生成手段20と、サンプリング手段30と、位相選択論理回路40とで構成され、位相選択論理回路40は、変化位相検出手段401と、識別位相決定手段402と、データ選択手段403とを備える。なお、以下Nは正の整数を表す。
基準クロック発生手段10は、連続の基準クロックを発生し、N位相クロック生成手段20は、基準クロックに同期した1/N周期ずつ位相の異なるN位相のクロックを生成する。サンプリング手段30は、図12に図示しない光受信器から出力されたバースト入力データをN位相クロック生成手段で生成されたN位相クロックでサンプリングを行う。
変化位相検出手段401は、サンプリング手段30から出力されたサンプリングデータのパルスの立ち上がり、立ち下りの位相の変化について検出を行う。識別位相決定手段402は、変化位相検出手段401で検出された変化位相の情報に基づいて、入力データのビット幅の中心に最も近い位置にある識別位相を決定する。データ選択手段403は、サンプリング手段30から出力されたサンプリングデータのうち、識別位相決定手段402で決定された位相のクロックでサンプリングされたデータを選択し、基準クロックでリタイミングを行い再生データとして出力を行う。
こうすることにより、入力されたバースト信号から高速にクロック信号を抽出し、データ再生することを可能とするデータ再生回路が提供されている。
IEEE Standard 802.3av, (2009). H. Tagami et al., "Burst-mode Bit-synchronization IC with Large tolerance for Pulse-width Distortion for Gigabit Ethernet(登録商標) PON", IEEE JOURNAL OF SOLID-STATE CIRCUIT, Vol.41, No.11, (2006).
しかしながら、上述した従来のデータ再生回路は高速なクロック抽出・データ再生を実現するために、1.25Gbps入力データビットレートに対しての10ビット間隔程度毎に識別位相の決定を行っていた(非特許文献2のTABLE1参照)。つまり、時間にして8ns程度の非常に短い時間間隔毎に識別位相の決定動作を行う必要があった。そのため、位相選択論理回路40におけるデータ処理量が多く、消費電力が高くなってしまうという問題があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、高速かつ消費電力の低いデータ再生回路、局側光送受信装置及びデータ再生方法を提供することを目的とする。
本発明に係るデータ再生回路は、基準クロックに周波数同期した複数のクロックを生成する多位相クロック生成手段と、前記複数のクロックを用いて入力データをサンプリングし複数のサンプリングデータを出力するサンプリング手段と、前記サンプリングデータのパルスの立ち上がりまたは立ち下りの変化を表す変化位相を検出する変化位相検出手段と、前記変化位相検出手段で検出された変化位相の情報に基づいて入力データをサンプリングする識別位相を決定する識別位相決定手段と、前記複数のサンプリングデータのうち、前記識別位相のクロックでサンプリングされたデータを選択して再生データを出力するデータ選択手段と、前記識別位相の変動が所定の範囲内に収束したかを判定し、収束した場合には収束したことを示す収束通知信号を出力する収束判定手段と、前記収束通知信号に基づいて前記変化位相検出手段の前記変化位相検出動作を予め定められた時間の間中止させる検出動作制御手段と、前記収束通知信号に基づいて、前記定められた時間の間、前記識別位相決定手段に収束したときの位相である収束位相を保持させる識別位相保持手段とを有し、前記変化位相検出動作を中止している前記定められた時間の間は前記複数のサンプリングデータのうち、前記収束位相でサンプリングされたデータを選択して再生データを出力することを特徴とする。
本発明のデータ再生回路によれば、バースト的に間欠し位相情報が異なる入力データから高速にクロック抽出・データ再生するとともに消費電力を低減することができるという効果を奏する。
本発明の実施の形態1に係るデータ再生回路の概略構成図を示す。 N=8とした場合のN位相クロックでサンプリングされた入力データを示す。 横軸にジッタ重畳量、縦軸にパワーペナルティを示したグラフを示す。 本発明の実施の形態1に係るデータ再生回路の動作タイミングチャートを示す。 本発明の実施の形態1に係るデータ再生回路のフロー図を示す。 本発明の実施の形態2に係るデータ再生回路の概略構成図を示す。 入力データの中の孤立した1ビットのサンプリングを表した図を示す。 本発明の実施の形態3に係るデータ再生回路の概略構成図を示す。 第1の速度データが入力された場合または第2の速度データが入力された場合の識別位相情報信号を表した図を示す。 第1の速度データが入力された場合または第2の速度データが入力された場合のサンプリングを表した図を示す。 識別位相変化に関する保持値が格納されるテーブルを示す。 本発明の実施の形態3に係るデータ再生回路の動作タイミングチャートを示す。 本発明の実施の形態4に係るOLTの概略構成図を示す。 従来のデータ再生回路の概略構成図を示す。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るデータ再生回路の概略構成図を示す。データ再生回路は、基準クロックを発生する基準クロック発生手段3と、基準クロックに周波数同期したN個のクロック(N位相クロック)を生成するN位相クロック生成手段2と、バースト入力データ(a)をN位相クロックでサンプリングし、各クロックでサンプリングされたN個のサンプリングデータを出力するサンプリング手段1と、サンプリングデータのうち入力データのビット幅の中心に最も近い位置にある識別位相でサンプリングされたデータを選択・リタイミングし、再生データとして出力を行う位相選択論理回路4とで構成される。なお、N位相クロックは入力データの1ビット幅をN分割する。また、N位相クロック生成手段2を多位相クロック生成手段と表現してもよい。
位相選択論理回路4は、変化位相検出手段4−1と、識別位相決定手段4−2と、データ選択手段4−3と、収束判定手段4−4と、検出動作制御手段4−5と、識別位相保持手段4−6と、タイマ手段4−7とから構成される。
変化位相検出手段4−1は、サンプリング手段1から出力されたサンプリングデータのパルスの立ち上がり、立ち下りから位相の変化についての検出を行う。位相検出動作の一例について図2を用いて説明する。図2は、N=8とした場合の8位相クロック#0〜#7でサンプリングされた入力データを示す。
図2では、隣接する位相#0、#1、#2・・、#7でサンプリングされたデータはそれぞれ"001111000"となり、0から1に変化した#2が立ち上がり変化位相、1から0に変化した#6が立ち下がり変化位相となる。そして、一定のビット数の間(識別位相決定間隔)サンプリングを行い、その積算結果から多数決判定等による方法によって変化位相を決定する。なお、非特許文献2の従来例では、この識別位相決定間隔を10ビットとしている。
識別位相決定手段4−2は、変化位相検出手段4−1で検出された位相の情報である変化位相情報信号(d)に基づいて、入力データのビット幅の中心に最も近い位置にある識別位相を決定する。識別位相がビットの中心に近いほど、データを正確に再生することができる。図2において、立ち上がり変化位相が#2、立ち下り変化位相が#6とすると、例えばその間をとって#4を識別位相として決定することができる。また、立ち上がり変化位相または立ち下がり変化位相のいずれかのみを利用して識別位相を決定してもよい。例えば立ち上がり変化位相#2の情報に基づいて、その2位相分ずれたところ(位相#4)を識別位相と決定するようにしてもよい。なお、上記識別位相は、必ずしも入力データのビット幅の中心に最も近い位置にある必要はなく、入力されたデータを誤りなく再生できればよい。
データ選択手段4−3は、識別位相決定手段4−2で決定された位相についての情報である識別位相情報信号(h)に基づいて、サンプリング手段1から出力されたN個のサンプリングデータのうち識別位相決定手段4−2で決定された位相のクロックでサンプリングされたデータを選択する。そして、基準クロック発生手段3が発生した基準クロックでサンプリングデータのリタイミングを行って再生データとして出力する。
収束判定手段4−4は、識別位相決定手段4−2から識別位相情報信号(h)を受け取り、識別位相の変動が予め定められた範囲内に収束したかを判定する。なお、その範囲については任意に調整することが可能である。収束判定については、例えば予め定めた時間(ビット数)の間、連続する識別位相決定結果がプラスマイナス1位相以内の変動の範囲内であれば収束する、と判定を行うようにしてもよい。また、同一の識別位相が所定時間連続して続いたら収束すると判定を行ってもよい。そして、収束したと判定した場合には収束したと判定された識別位相(収束位相)についての情報を含む判定結果を、後記する検出動作制御手段4−5、識別位相保持手段4−6、及びタイマ手段4−7に収束通知信号という形で通知する。
検出動作制御手段4−5は、変化位相検出手段4−1の位相検出動作の制御を行う。検出動作制御手段4−5は、図1で図示しない上位システム側回路であるPON制御LSIからスタート信号(b)を受け取ると、変化位相検出手段4−1をONし、位相検出動作がスタートする。位相検出手段4−1は、識別位相決定間隔毎に変化位相の検出を行う。
そして、検出動作制御手段4−5は、収束判定手段4−4から収束通知信号を受け取ると、変化位相検出手段4−1をOFFし位相検出動作を予め設定された一定の時間ストップさせる検出中止信号(f)を出力する。その間、変化位相検出手段4−1から識別位相決定手段4−2への変化位相情報(d)の出力は行われない。なお、この時間を識別位相保持時間と定義する。識別位相保持時間の決定方法の詳細については後記する。
識別位相保持手段4−6は、収束判定手段4−4からの収束通知信号(e)を受け取ると、収束判定された位相についての情報である識別位相保持信号(g)を識別位相決定手段4−2に出力する。識別位相保持信号(g)を受け取った識別位相決定手段4−2は、識別位相保持時間の間収束判定された位相(収束位相)を識別位相として決定し識別位相情報信号(h)を出力する。そして識別位相情報信号(h)を受け取った選択手段4−3は、識別位相保持時間の間収束判定された位相のクロックでサンプリングされたデータの選択を行う。なお、識別位相保持信号(g)には必ずしも収束位相についての情報を含ませる必要はなく、識別位相決定手段4−2が識別位相保持信号(g)を受けて収束位相を保持できるようにすればよい。
タイマ手段4−7は、収束判定手段4−4から収束通知信号(e)が通知されると、基準クロック発生手段3から基準クロックを受けて時間のカウントを開始する。そして、予め設定された識別位相保持時間が経過すると検出動作制御手段4−5および識別位相保持手段4−6にタイマ信号を出力する。
タイマ信号を受け取った検出動作制御手段4−5は検出中止信号(f)の出力を止め、変化位相検出手段4−1は変化位相の検出動作を再開する。
タイマ信号を受け取った識別位相保持手段4−6は識別位相保持信号(g)の出力を止め、識別位相決定手段4−2は、位相検出動作を再開した変化位相検出手段4−1から入力される変化位相情報(d)に基づいて識別位相を決定する。なお、タイマ手段4−7は例えばクロック数を数えるカウンタ回路等で容易に実現が可能である。
バースト入力データの入力が終わると、PON制御LSIから図1には図示しないデータ終了信号(c)が位相選択論理回路4に出力され、識別位相の決定動作は停止される。そして、次のバースト入力データが入力されるのとほぼ同時に、PON制御LSIからスタート信号(b)が検出動作制御手段4−5に出力され、位相検出・識別位相決定動作が再び行われる。
なお、スタート信号(b)がPON制御LSIから出力されるタイミングはバースト入力データの入力よりも前または後のいずれのタイミングとなってもよい。
次に、本発明の動作について、図4および図5を用いて説明する。図4は、本発明の動作タイミングチャートを示し、図4中(a)〜(i)は、図1中のそれぞれと対応している。また図5は、本発明の動作フロー図を示す。なお図4においては、回路動作を理解しやすくするために回路遅延等が理想的に無いものとして以下の説明を行う。また各信号のHi、Lowの論理レベルは説明のための便宜的なものであり、回路動作を制限するものではない。
N位相クロック生成手段2は、基準クロックに同期したN位相クロックを生成し、サンプリング手段3はN位相クロックでバースト入力データ(a)をサンプリングする。
時刻t1において、PON制御LSIから検出動作制御手段4−5にバースト入力データ(a)の入力を表すスタート信号(b)が入力されるとループが開始する(ステップS1)。スタート信号(b)の入力により、検出動作制御手段4−5は変化位相検出手段4−1をONし、変化位相検出手段4−1は変化位相の情報を含む信号である変化位相情報信号(d)を出力する(ステップS2)。
識別位相決定手段4−2は、変化位相情報(d)に基づいて識別位相を決定し、決定された識別位相に関する情報を含む信号である識別位相情報信号(h)を出力する(ステップS3)。そして、識別位相決定間隔毎に識別位相を決定し直す。例えば、識別位相決定間隔を10ビットに対応する時間とすると、図2(h)において、時刻t1から始まる最初の10ビットを見て位相#1を決定し、次の10ビットを見て位相#0を決定する。その次は#2というように、識別位相の変動が一定の範囲内に収束したと判断されるまで位相決定は繰り返される。
データ選択手段4−3は、識別位相決定手段4−2に通知された識別位相情報信号(h)に基づいた位相によりサンプリングされたデータを選択し、再生データを出力する(ステップS4)。
時刻t2において位相変動が一定の範囲内に収束したと判定された場合(ステップS5-Yes)、収束判定手段4−4から、検出動作制御手段4−5、識別位相保持手段4−6、およびタイマ手段4−7に収束位相に関する情報を含む信号である収束通知信号(e)が出力される。
タイマ手段4−7は、収束通知信号(e)を受けて、時間のカウントを開始する(ステップS6)。
検出動作制御手段4−5は、収束通知信号(e)を受けて、検出中止信号(f)を位相検出手段4−1に出力し、変化位相検出手段4−1は変化位相の検出を止める(ステップS7)。
識別位相保持手段4−6は、収束通知信号(e)を受けて、収束位相を保持させる情報を含む信号である識別位相保持信号(g)を識別位相決定手段4−2に出力し、識別位相決定手段4−2は、収束位相に基づく識別位相情報(h)を出力する(ステップS8)。図4(h)の例では、収束したと判定された位相は#2であるので、その後の識別位相保持時間(t4−t2)の間、位相#2が識別位相として保持される。
位相変動が収束していないと判定された場合は(ステップS5−No)、変化位相検出・識別位相決定動作が繰り返し行われる。
時刻t4になり識別位相保持時間が経過した場合(ステップS9−Yes)、タイマ手段4−7がタイマ信号を検出動作制御手段4−5および識別位相保持手段4−6に出力し、検出中止信号(f)および識別位相保持信号(g)はLowとなる(ステップS10)。そして、データ終了信号(c)が入力されない、つまり継続してバースト信号が入力されている場合(ステップS11−No)、再び変化位相情報信号(d)はHighとなり、位相検出動作が再開される。
このような動作を繰り返し、時刻t8においてバースト入力データ(a)の終了を表すデータ終了信号(c)が入力されると(ステップS11−Yes)、ループ処理は終わり、位相選択論理回路4は動作を終了する。
図5に示す動作フロー図は、1つのバースト入力データに対するデータ再生回路の処理を表したものである。2つ目、3つ目とバースト信号が入力されると、図4における処理が再び行われることとなる。つまり、図4における時刻t9においてバースト信号が入力されると、これは図5のフロー図のステップS1に対応し、以降ステップS2、ステップS3と上述した処理が再び行われる。
なお、図5の動作フロー図では、ステップS11においてデータ終了信号(c)が入力されるとループを終了させるとしているが、変化位相検出、識別位相決定等の各処理の途中であっても、データ終了信号(c)が入力されれば処理動作は強制的に終了される。
なお、本実施の形態においては、PON制御LSIからのスタート信号(b)、データ終了信号(c)は検出動作制御手段4−5に出力されるとしたが、これを変化位相検出手段4−1に出力して位相検出動作のON/OFFを行うこととしてもよい。
また、識別位相保持時間が経過すると、タイマ手段4−7から変化位相検出手段4−1および識別位相保持手段4−6にタイマ信号が出力され変化位相検出動作が再開されるとしたが、検出動作制御手段4−5、識別位相保持手段4−6、または変化位相検出手段4−1、識別位相決定手段4−2にタイマ機能を設けてもよい。
つまり、例えば検出動作制御手段4−5がタイマ機能を有しているとした場合、検出動作制御手段4−5は収束判定手段4−4から収束通知信号(e)を受け、時間のカウントを開始する。そして、識別位相保持時間が経過すると、検出動作制御手段4−5は変化位相検出手段4−1への検出中止信号(f)の出力を停止して変化位相検出手段4−1は位相検出動作を再開する。また、タイマ信号を識別位相保持手段4−6に出力し、識別位相保持手段4−6は識別位相保持信号(g)の出力を停止し、識別位相保持動作が終了する。
識別位相保持時間の決定方法についての一例を説明する。識別位相保持時間の間は、常に保持した位相にてサンプリングされた結果を選択し出力するので、バースト入力データに重畳するジッタによる信号の位相ゆらぎが蓄積されていくことになる。そして、時間の経過につれ保持している識別位相とのタイミング誤差による受信感度劣化(以下パワーペナルティとする)が発生する。そのため、システムが許容する範囲内のパワーペナルティとなるよう識別位相保持時間を決定しなければならない。
図3に、横軸にジッタ重畳量、縦軸にパワーペナルティの一例を示したグラフを示す。ジッタ重畳量の単位はUI(Unit Interval)であり、パワーペナルティの単位はdB(デシベル)である。これらの関係式は、以下の式(1)、式(2)で表される。式(1)におけるbは式(2)で表される。
Figure 2012023657
式(1)において、Qは入力誤り率BER(Bit Error Rate)を表す指標であり、ここでは一例としてBER=10−3となるQ値とする。Bはビットレート(bps)、τjはジッタの振幅ゆらぎ量のRMS(Root Mean Square)を表す。図3の横軸であるジッタ重畳量は、式(2)におけるB・τjに対応する。
また、ジッタ重畳量と識別位相保持時間との関係式は以下の式(3)で表される。
Figure 2012023657
式(3)において、Ajはジッタ振幅量(RMS)、fjはジッタ周波数(MHz)であり、ジッタモデルは、例えばGE(Gigabit Ethernet(登録商標))−PONシステムのストレスドアイ生成条件等で一般的に用いられるSinusoidalモデルとすることができる。
システムに許容されるパワーペナルティを1dBとし、識別位相が保持される瞬間のパワーペナルティは0dB、つまり識別位相がデータビットの理想的な中心にいるとした場合の識別位相保持時間を導出する。この条件の場合、図3よりジッタ重畳量は0.18UI以下とする必要がある。
そして、式(3)より、ジッタ振幅量を0.3UI、ジッタ周波数を4MHzとすると、ジッタ重畳量が0.18UI以下となる時間はおよそ90us(マイクロ秒)以下となる。よって、上記の条件においては識別位相保持時間を90us程度とすれば、高速にクロック抽出・データ再生を行うとともに、システムが許容する最長の時間変化位相検出手段4−1をOFFし、消費電力を最大限低減することが可能となる。
なお、上記計算例は一例であり、具体的な識別位相保持時間はシステムから要求される受信感度、パワーペナルティ条件に則して求めてもよい。また、ジッタ耐力を規定するジッタトレランスマスクを満足するようなシステムが要求されるような場合は、その要求仕様に基づいて識別位相保持時間を決定してもよい。
さらに、システムにおいてパワーペナルティとジッタトレランスマスクとの両方を満足するよう求められている場合は、これらを同時に満足する時間のうち最長となる時間を識別位相保持時間として決定してもよい。
以上の構成によれば、位相変動が一定の範囲内に収束したと判定した場合に、一定の時間、変化位相検出手段4−1をOFFして変化位相検出動作を中止することができるので、消費電力の低減を行うことができる。また、変化位相検出動作を中止している間も識別位相を保持するるので、入力データからのクロック抽出・データ再生は中止されずに行われる。すなわち、入力されたバースト信号から高速にクロック抽出・データ再生を行うとともに消費電力の低減を実現することが可能となる。
実施の形態2.
図6は、実施の形態2に係るデータ再生回路の概略構成図を示す。実施の形態1に相当する部分には図1と同一符号を付してその説明を省略する。実施の形態2は実施の形態1と比べて、パルス幅検出手段4−8が追加された構成となっている。
パルス幅検出手段4−8は、例えばカウンタ回路とコンパレータ回路等で構成され、変化位相検出手段4−1から受け取る変化位相情報(d)に基づいて、入力データの1ビットのパルス幅を検出し、その検出結果をパルス幅情報信号(k)として出力する。
図7を用いて入力データの1ビットのパルス幅の検出動作について説明する。図7(a)は、パルス幅が狭い場合、つまり1ビットのデータ"1"のパルス幅が狭い場合のサンプリングを表している。また、図7(b)は、パルス幅が広い場合、つまり1ビットのデータ"1"のパルス幅が広い場合(データ"0"の幅が狭い場合)のサンプリングを表している。なお、パルス幅が狭いとは、パルス幅がパルス歪みのない通常のパルス幅よりも狭いことをいう。パルス幅が広いとは、パルス幅がパルス歪みのない通常のパルス幅よりも広いことをいう。また、図7ではN=8とした8位相のクロックでサンプリングを行っているが、これに限るものでない。
入力データの1ビットのパルス"1"の幅が狭い場合、立ち上がり変化位相が検出された後の1クロック周期以内(位相差が1クロック時間内)に立ち下がり変化位相が検出されるので、これが目印となる。図7(a)の例では、立ち上がり位相#3が検出された後の1クロック周期以内の位相#5において立ち下がり変化位相が検出されている。
入力データの1ビットのパルス"0"の幅が狭い場合、立ち下り変化位相が検出された後の1クロック周期以内(位相差が1クロック時間内)に立ち上がり変化位相が検出されるので、これが目印となる。図7(b)の例では、立ち下がり変化位相#4が検出された後の1クロック周期以内の位相#6において立ち上がり変化位相が検出されている。
そして、パルス幅検出手段4−8は、検出した1ビットのデータについての立ち上がり/立ち下り変化位相からパルス幅を決定する。例えば図7において、立ち上がり変化位相は#3、立ち下り変化位相は#5であるので、パルス幅はこれら2位相分のクロックに対応する長さであると決定する。そして、このように決定したパルス幅についての情報であるパルス幅情報信号(k)を識別位相決定手段4−2に出力する。
識別位相決定手段4−2は、受け取ったパルス幅情報信号(k)に基づいて識別位相の決定を行う。例えば図7(a)のように、パルス幅検出手段4−8が、パルス幅が狭いという情報を識別位相決定手段4−2に出力した場合、入力データのうちパルス幅が広い信号を"11"と判断して識別位相の決定を行う。一方、図7(b)のように、パルス幅検出手段4−8が、パルス幅が広いという情報を識別位相決定手段4−2に出力した場合、入力データのうちパルス幅が広い信号を"1"と判断して識別位相の決定を行う。
なお、識別位相の決定を行った後の収束判定、識別位相保持等の動作については実施の形態1と同様である。
以上の構成によれば、パルス幅が歪んだデータが入力されてきた場合においても、その歪みを検知し、最もビット幅の中央に近い位相を選択する精度を向上することができる。そして、そのような識別位相を選択する精度が向上することにより、実施の形態1と比べて、識別位相変動が収束するまでの時間を短縮することができるので、識別位相保持時間を相対的に長くすることができ、消費電力のさらなる低減化を実現することができる。
実施の形態3.
実施の形態3に係るデータ再生回路は、N位相クロック生成手段2にて生成されるクロック速度と同一の基準周波数成分を持つデータ(以下、第1の速度データ)と、上記クロック速度と異なる基準周波数成分を持つデータ(以下、第2の速度データ)とのいずれが入力された場合についても、各入力データから高速にクロック抽出・データ再生するとともに、変化位相検出動作を一定時間の間中止することにより、消費電力を低減しつつ高速に動作することができる。
図8は、実施の形態3に係るデータ再生回路の概略構成図を示す。実施の形態1に相当する部分には図1と同一符号を付してその説明を省略する。実施の形態3は実施の形態1と比べて、識別位相保持手段4−6がなく、選択手段4−9、第1の識別位相保持手段4−10、第2の識別位相保持手段4−11、周波数調整手段4−12、速度変換手段4−13が追加された構成となっている。なお、タイマ手段4−7は図8から省略している。
選択手段4−9は、図8には図示しないPON制御LSIから入力される、ONUからの入力データの速度についての速度情報信号(l)を受け取り、その速度情報に基づいて第1の識別位相保持手段4−10または第2の識別位相保持手段4−11のいずれかを選択する保持手段選択信号(m)を出力する。第1の速度データが入力された場合は第1の識別位相保持手段4−10を選択し、第2の速度データが入力された場合は第2の識別位相保持手段4−11を選択する。
第1の識別位相保持手段4−10は、選択手段4−9から保持手段選択信号(m)が入力されるとONし、収束判定手段4−4から収束通知信号(e)が入力されると、第1の識別位相保持信号(o)を識別位相決定手段4−2に出力する。
第2の識別位相保持手段4−11についても第1の識別位相保持手段4−10と同様に、選択手段4−9から保持手段選択信号(m)が入力されるとONし、収束判定手段4−4から収束通知信号(e)が入力されると、第2の識別位相保持信号(p)を識別位相決定手段4−2に出力する。
第1の速度データまたは第2の速度データが入力された場合における識別位相情報信号(h)について図9を用いて説明する。図9における(a)は、第1の速度データが入力された場合、すなわち第1の識別位相保持信号(o)が識別位相決定手段4−2に入力された場合における識別位相情報信号(h)を表したものである。図9における(b)は、第2の速度データが入力された場合、すなわち第2の識別位相保持信号(p)が識別位相決定手段4−2に入力された場合における識別位相情報信号(h)を表したものである。
第1の速度データが入力された場合は、実施の形態1と同様に、識別位相保持時間の間常に同一の位相を選択する。例えば図9の(a)にあるように、保持される識別位相の初期値が位相#Nであった場合、識別位相保持時間の間常に位相#Nが選択される。
第2の速度データが入力された場合は、第1の速度データと第2の速度データの速度差に応じて識別位相を変化させる必要が生じる。変化させる理由を図10を例に用いて説明する。図10において、丸で囲った数字は識別位相を表す。例えば図10上段の第1の速度データが入力された場合には、時間が経つにつれ、識別位相は#2、#2、#2、#2・・と変化しないとする。しかしながら、図10下段の第2の速度データが入力された場合には、第2の速度データは第1の速度データに同期したクロックでサンプリングされるためタイミングのずれが生じ、識別位相を第1の入力データが入力された場合と同様に#2、#2、#2、#2・・と決定していくとビットエラーが生じデータを正確に再現することができなくなってしまう。そのため、第2の速度データが入力された場合は、第1の速度データが入力された場合の識別位相を変化させていく必要が生じる。図10の例では、識別位相は#2、#2、#3、#3・・と変化していくことになる。
第1の速度データにおけるmビットと第2の速度データにおけるnビットが同一、つまり第1の速度データと第2の速度データが以下の式(4)の関係にある場合、図9の(b)にあるように、保持される識別位相は第2の速度データにおけるnビットに対応する時間を周期とする。
Figure 2012023657
例えば図9の(b)において、保持される識別位相の初期値が位相#Nであった場合、時間が経過するにつれ、#N-1、#N-2、・・・#0と識別位相が変化するよう制御し、第2の速度データにおけるnビットに対応する時間(周期)がくると再び位相#0を識別位相とする。そして、これら動作を識別位相保持時間の間繰り返し行う。
なお、図9では第1の速度データが入力された場合の識別位相保持時間と第2の速度データが入力された場合の識別位相保持時間を同一の時間として表しているが、必ずしも同一である必要はなく、例えば上記式(2)のBに第2の速度データのビットレートを代入し、上述したように上記式(1)、(2)、(3)の関係から識別位相保持時間を決定してもよい。その場合、第1の速度データが入力された場合と第2の速度データが入力された場合とで変化位相検出動作を中止する時間が異なることとなる。
なお、第2の速度データが入力された場合の識別位相の変化については、図9の(b)に限るものではなく、図中傾きAに従って位相変化が行われるのであればよい。
第2の識別位相保持手段4−11は、上記の速度差に対応した識別位相変化をあらかじめ保持値としてテーブル等の形式で持っており、その位相変化についての情報を第2の識別位相保持信号(g)として識別位相決定手段4−2に出力する。
テーブルは、例えば図11のような形で表され、収束判定手段4−4からの収束通知信号(e)により通知された保持すべき収束位相に基づいて、経過時間における収束位相の情報が記憶されている。ケース1を例に説明すると、収束通知信号(e)で#0が収束位相であると通知される。そのため、t=0における収束位相は#0となる。そして、一定の時間経過後(t=ta)において位相#1が保持され、第2の速度データにおけるnビットに対応する時間(周期)Tにおいて位相#Nが保持される。ケース2の場合は、収束位相#1が通知され、t=0における保持位相は#1、t=t1における保持位相は#2となり、t=Tにおいて位相#0が保持される。このように、通知された保持位相に基づいて、時間経過に対する保持位相がテーブルに格納されており、この格納された情報に基づいて位相の保持が行われる。
周波数調整手段4−12は、データ選択手段4−3にて出力された第2の速度データのサンプリングデータに対して、第1の速度データと第2の速度データの速度差に応じて発生する冗長ビットを削除することで、周波数調整を行う。例えば、バッファを用いてビットを間引くことにより実現可能である。
例えば第1の速度データを10.3125GHzクロックとし、第2の速度データ10Gbpsデータ(10GHz周波数クロックの速度成分)をサンプリングした後、周波数調整を行うためには、10.3125と10との比は32対33となるため、10.3125GHzクロックにてサンプリングした33bitのデータから1bit間引き、32bitデータとして出力するといった方法で可能である。
速度変換手段4−13は、基準クロック発生手段3から出力された基準クロック速度を、第2の速度データの基準クロック速度に変換する。速度変換手段4−13は、例えばPLL(Phase Locked Loop)回路を用いることにより実現可能である。
実施の形態3に係る発明の動作について、図8および図12を用いて説明する。図12は、実施の形態3に係る発明の動作タイミングチャートである。第1の速度データが入力されると、PON制御LSIがスタート信号(b)を変化位相検出手段4−1に出力し、識別位相決定間隔毎に変化位相の検出が行われる。また、速度情報信号(l)が選択手段4−9に出力され、選択手段4−9は第1の速度データが入力されたことを認識し、保持手段選択信号(m)を第1の識別位相保持手段4−10に出力する。
なお、図12では保持手段選択信号(m)はデータ入力と同一のタイミング(t=t1)で通知されるように図示しているが、これに限定されるものではなく、第1の識別位相保持手段4−10または第2の識別位相保持手段4−11が収束判定手段4−4から収束通知信号(e)を取得し、第1の識別位相保持信号(o)を発出する時刻(t=t2)または第2の識別位相保持信号(p)を発出する時刻(t=t10)までに通知されればよい。
位相変化が収束すると、収束判定手段4−4は、収束通知信号(e)を、検出動作制御手段4−5および第1の識別位相保持手段4−10に出力する。検出動作制御手段4−5は検出中止信号(f)を変化位相検出手段4−1に出力して変化位相の検出をOFFし、第1の識別位相保持手段4−10は第1の識別位相保持信号(o)を識別位相決定手段4−2に出力し、識別位相を保持させる。
変化位相検出手段4−2は、識別位相保持時間が経過すると再び変化位相検出動作を再開し、これらの処理を、第1の速度データの終了を表すデータ終了信号(c)が位相選択論理回路4に出力されるまで繰り返し行う。データ選択手段4−3は、識別位相情報信号(h)に基づく識別位相でサンプリングされたデータを基準クロックでリタイミングし再生データ(i)として出力する。
次に第2の速度データが入力されると、上記と同様にスタート信号(b)、速度情報信号(l)が入力され、変化位相の検出動作が行われる。速度情報信号(l)が入力された選択手段4−9は、第2の速度データが入力されたことを認識し、保持手段選択信号(m)を第2の識別位相保持手段4−10に出力する。
位相変化が収束すると、収束判定手段4−4は、収束通知信号(e)を、検出動作制御手段4−5および第2の識別位相保持手段4−11に出力する。検出動作制御手段4−5は検出中止信号(f)を変化位相検出手段4−1に出力して変化位相の検出をOFFし、第2の識別位相保持手段4−11は上記のテーブル情報を含んだ第2の識別位相保持信号(p)を識別位相決定手段4−2に出力する。識別位相決定手段4−2は、第2の識別位相保持信号(p)に含まれた上記テーブル情報に基づいて、識別位相の決定を行う。
変化位相検出手段4−2は、識別位相保持時間が経過すると再び変化位相検出動作を再開し、これらの処理を、第2の速度データの終了を表すデータ終了信号(c)が位相選択論理回路4に出力されるまで繰り返し行う。
データ選択手段4−3は、識別位相情報信号(h)に基づく識別位相でサンプリングされたデータを出力する。出力されたサンプリングデータは、周波数調整手段4−12で周波数調整され、速度変換手段4−13で速度変換されたクロックでリタイミングを行われて再生データ(n)として出力される。
なお、この場合、データ選択手段4−3から出力される再生データ(i)は無用のデータとなるが、再生データ(i)と再生データ(n)との両方をPON制御LSIに出力し、PON制御LSIで有効なデータだけ取得することとしてよい。もしくは、PON制御LSIから速度情報に関する信号をデータ入力と同じタイミングでデータ選択手段4−3に通知し、データ選択手段4−3は通知された速度情報に基づいて、周波数調整手段4−12にのみサンプリングデータを出力して再生データ(i)を出力しないこととしてもよい。
以上の構成によれば、それぞれ速度が異なる第1の速度データと第2の速度データとのいずれが入力された場合においても、各入力データから高速にクロック抽出・データ再生するとともに、変化位相検出動作を一定時間の間中止することにより、消費電力を低減しつつ高速に動作させることができる。
また、上述したパルス幅検出手段4−8を本実施の形態に係るデータ再生回路に適用してもよい。パルス幅検出手段4−8を適用することにより、それぞれ速度が異なりパルス幅が歪んだ第1の速度データと第2の速度データのいずれが入力された場合においても、その歪みを検知し、最もビット幅の中央に近い位相を選択する精度を向上することができる。そして、そのような識別位相を選択する精度が向上することにより、実施の形態1と比べて、識別位相変動が収束するまでの時間を短縮することができるので、識別位相保持時間を相対的に長くすることができ、消費電力のさらなる低減化を実現することができる。
実施の形態4.
図13は、実施の形態4に係るOLTの概略図を示す。OLT7は、複数のONU5と光ファイバ6により接続されており、PONシステムを形成している。OLT7は、送受信光の合分波を行うWDM(Wavelength Division Multiplexing)フィルタ7−1と、ONU5からの光信号を電気信号に変換する光受信器7−2と、ONU5へ送信する電気信号を光信号に変換する光送信器7−4と、入力データからクロック抽出・データ再生を行うデータ再生回路7−4と、データの送受信についての処理を行うPON制御LSI7−5とを有する。ここで、データ再生回路7−4は、実施の形態1−3のいずれかに係るデータ再生回路である。
ONU5から送信されたデータを受け取ったOLT7の動作について説明する。ONU5からのバースト入力データを受け取ったOLT7は、光受信器7−2で光信号から電気信号に変換し、データ再生回路7−4に出力する。
データ再生回路7−4は、受け取ったデータから高速にクロックを抽出し、データの再生を行う。これにより、ONU5からのデータについてタイミング調整を行い、ONU5とOLT7は同期をとることができる。
PON制御LSI7−5は、データ再生回路7−4でタイミング調整が行われたデータの処理を行う。なお、ONU5にデータを送信する場合は、PON制御LSI7−5から送られた電気信号が、光送信器7−3で光信号に変換され、ONU5へ送信される。
以上の構成によれば、OLT7は、ONU5から出力されたバーストデータから高速にクロック抽出・データ再生を行いつつ消費電力の低減を図ることが可能となる。
1 サンプリング手段
2 N位相クロック生成手段
3 基準クロック発生手段
4 位相選択論理回路
4−1 変化位相検出手段
4−2 識別位相決定手段
4−3 データ選択手段
4−4 収束判定手段
4−5 検出動作制御手段
4−6 識別位相保持手段
4−7 タイマ手段
4−8 パルス幅検出手段
4−9 選択手段
4−10 第1の識別位相保持手段
4−11 第2の識別位相保持手段
4−12 周波数調整手段
4−13 速度変換手段
5 ONU
6 光ファイバ
7 OLT
7−1 WDMフィルタ
7−2 光受信器
7−3 光送信器
7−4 データ再生回路
7−5 PON制御LSI

Claims (8)

  1. 基準クロックに周波数同期した複数のクロックを生成する多位相クロック生成手段と、
    前記複数のクロックを用いて入力データをサンプリングし複数のサンプリングデータを出力するサンプリング手段と、
    前記サンプリングデータのパルスの立ち上がりまたは立ち下りの変化を表す変化位相を検出する変化位相検出手段と、
    前記変化位相検出手段で検出された変化位相の情報に基づいて入力データをサンプリングする識別位相を決定する識別位相決定手段と、
    前記複数のサンプリングデータのうち、前記識別位相のクロックでサンプリングされたデータを選択して再生データを出力するデータ選択手段と、
    前記識別位相の変動が所定の範囲内に収束したかを判定し、収束した場合には収束したことを示す収束通知信号を出力する収束判定手段と、
    前記収束通知信号に基づいて前記変化位相検出手段の前記変化位相検出動作を予め定められた時間の間中止させる検出動作制御手段と、
    前記収束通知信号に基づいて、前記定められた時間の間、前記識別位相決定手段に収束したときの位相である収束位相を保持させる識別位相保持手段とを有し、
    前記変化位相検出動作を中止している前記定められた時間の間は前記複数のサンプリングデータのうち、前記収束位相でサンプリングされたデータを選択して再生データを出力する
    ことを特徴とするデータ再生回路。
  2. 前記定められた時間が経過するとタイマ信号を出力するタイマ手段を有し、
    前記検出動作制御手段は前記タイマ信号を受けて変化位相検出手段に前記変化位相検出動作を再開させ、
    前記識別位相保持手段は前記タイマ信号を受けて前記識別位相決定手段に前記収束位相の保持を中止させる
    ことを特徴とする請求項1に記載のデータ再生回路。
  3. 基準クロックに周波数同期した複数のクロックを生成する多位相クロック生成手段と、
    前記複数のクロックを用いて入力データをサンプリングし複数のサンプリングデータを出力するサンプリング手段と、
    前記サンプリングデータのパルスの立ち上がりまたは立ち下りの変化を表す変化位相を検出する変化位相検出手段と、
    前記変化位相検出手段で検出された変化位相の情報に基づいて入力データをサンプリングする識別位相を決定する識別位相決定手段と、
    前記複数のサンプリングデータのうち、前記識別位相のクロックでサンプリングされたデータを選択して再生データを出力するデータ選択手段と、
    前記識別位相の変動が所定の範囲内に収束したかを判定し、収束した場合には収束したことを示す収束通知信号を出力する収束判定手段と、
    前記収束通知信号を取得して前記変化位相検出手段の前記変化位相検出動作を予め定められた時間の間中止させる検出動作制御手段と、
    基準クロック速度と同じ速度である第1の速度データが入力された場合に、前記収束通知信号に基づいて、前記識別位相決定手段に前記収束判定手段で判定された第1の位相を保持させる第1の識別位相保持手段と、
    基準クロック速度と異なる速度である第2の速度データが入力された場合に、前記収束通知信号に基づいて、前記識別位相決定手段に前記第1の速度データと前記第2の速度データとの速度差に応じて変化する第2の位相を保持させる第2の識別位相保持手段とを有し、
    前記変化位相検出動作を中止している前記定められた時間の間は前記複数のサンプリングデータのうち、前記第1の速度データが入力されている場合には前記第1の位相で、前記第2の速度データが入力されている場合には前記第2の位相で、サンプリングされたデータを選択して再生データを出力する
    ことを特徴とするデータ再生回路。
  4. 前記定められた時間が経過するとタイマ信号を出力するタイマ手段を有し、
    前記検出動作制御手段は前記タイマ信号を取得して変化位相検出手段に前記変化位相検出動作を再開させ、
    前記第1の識別位相保持手段は前記タイマ信号を取得して前記識別位相決定手段に前記第1の位相の保持を中止させ、
    前記第2の識別位相保持手段は前記タイマ信号を取得して前記識別位相決定手段に前記第2の位相の保持を中止させる
    ことを特徴とする請求項3に記載のデータ再生回路。
  5. 前記第2の速度データが入力された場合に、
    前記データ選択手段から出力されたサンプリングデータの周波数を前記第1の速度データの周波数となるよう周波数調整を行う周波数調整手段と、
    基準クロックの速度を前記第2の速度データの速度に変換し、前記変換後のクロックで前記周波数調整されたサンプリングデータをリタイミングし再生データとして出力する速度変換手段と
    を有することを特徴とする請求項3または4に記載のデータ再生回路。
  6. 前記変化位相情報に基づいて入力データの1ビットの立ち上がり位相と立ち下がり位相とを検出することにより入力データのパルス幅を検出し前記パルス幅の情報についての信号を出力するパルス幅検出手段を有し、
    前記識別位相決定手段は前記パルス幅情報に基づいて識別位相の決定を行う
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のデータ再生回路。
  7. 複数の加入者側光送受信装置からの送信データを光電気変換する光受信器と、
    前記変換されたデータからクロックを抽出してデータを再生する請求項1から請求項6のいずれかに記載のデータ再生回路と、
    前記データ再生回路から出力された再生データを受け取り処理を行うPON制御LSIと
    を有する局側光送受信装置。
  8. 基準クロックに同期した複数のクロックで入力データのサンプリングを行うサンプリングステップと、
    前記サンプリングしたデータのパルスの立ち上がりまたは立ち下りの変化を表す変化位相を検出し、前記変化位相の情報に基づいて入力データをサンプリングする識別位相を決定する識別位相決定ステップと、
    前記識別位相の変動が所定の範囲内に収束した場合には前記定められた時間の間、前記変化位相検出動作を停止させる変化位相検出動作停止ステップと、
    前記変化位相検出動作を停止している間、前記収束位相でサンプリングデータを選択し再生データを出力する識別位相保持ステップと
    を有することを特徴とするデータ再生方法。
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