JP2012022252A - レーザ光整形用光学部品の設計方法、及び、レーザ光整形用光学部品の製造方法 - Google Patents

レーザ光整形用光学部品の設計方法、及び、レーザ光整形用光学部品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】一対の非球面レンズを備えるレーザ光整形用光学部品であって、より高精度にレーザ光の強度分布を任意の強度分布に整形することが可能なレーザ光整形用光学部品の設計方法を提供する。
【解決手段】本発明の一実施形態に係るレーザ光整形用光学部品の設計方法は、入射レーザ光の強度分布を計測し、計測した入射レーザ光の強度分布を分布方向に分割して複数の入射光分割領域を求め、所望の強度分布に応じて複数の入射光分割領域それぞれの高さを調整すると共に分布方向の幅及び位置を調整して複数の出射光分割領域を求め、入射側非球面レンズにおける複数の入射光分割領域の分布方向の位置と出射側非球面レンズにおける対応の複数の出射光分割領域の分布方向の位置とから光路を特定し、光路から一対の非球面レンズの形状を求める。
【選択図】図2

Description

本発明は、レーザ光の強度分布を任意の強度分布に整形するレーザ光整形用光学部品であって、一対の非球面レンズを備える非球面レンズ型のレーザ光整形用光学部品の設計方法及び製造方法に関するものである。
一般に、レーザ光は、ガウシアン分布のように、中央近傍が最も強く、周辺へ向けて次第に弱くなる強度分布を有することが多い。しかしながら、レーザ加工などにおいては、空間的に均一な強度分布を有するレーザ光が望まれている。この点に関し、非特許文献1には、レーザ光の強度分布を空間的に均一な強度分布に整形するレーザ光整形用光学部品としてカライドスコープ型のホモジナイザが開示されており、特許文献1〜3には、レーザ光の強度分布を空間的に均一な強度分布に整形するレーザ光整形用光学部品として非球面レンズ型のホモジナイザが開示されている。
特許文献1に開示の非球面レンズ型のホモジナイザは、幾何光学的手法により形状が導き出された一対の非球面レンズを備え、ガウシアン分布の強度プロファイルを有する入射レーザ光の強度分布をトップハット状の強度分布に変換するものである。一方、特許文献2に開示の非球面レンズ型のホモジナイザは、波動光学的手法により形状が導き出された一対の非球面レンズを備え、ガウシアン分布の強度プロファイルを有する入射レーザ光の強度分布をトップハット状の強度分布に変換するものである。また、特許文献3に開示の非球面レンズ型のホモジナイザは、一対の非球面レンズを備え、ガウシアン分布の強度プロファイルを有する入射レーザ光の強度分布をスーパーガウシアンとされる強度分布に変換するものである。
米国特許第3476463号明細書 特開平10−153750号公報 特開2003−344762号公報
伊藤弘、他1名、「表面処理用ビームホモジナイザの開発とその応用」、レーザー研究、社団法人レーザー学会、平成6年11月、第22巻、第11号、p.935−942
これらの特許文献1〜3では、一対の非球面レンズの形状を設計するにあたって、入射レーザ光の強度分布として、ガウシアン関数を用いて算出したガウシアン分布、すなわち理論値を用いている。しかしながら、実際には、ホモジナイザに入射するレーザ光の強度分布は理論値からずれているものである。そのため、特許文献1〜3に開示のホモジナイザの設計方法では、レーザ光整形精度が低く、整形後のレーザ光の所望の強度分布に歪みが生じてしまう。
そこで、本発明は、一対の非球面レンズを備えるレーザ光整形用光学部品であって、より高精度にレーザ光の強度分布を任意の強度分布に整形することが可能なレーザ光整形用光学部品の設計方法及び製造方法を提供することを目的とする。
本発明のレーザ光整形用光学部品の設計方法は、一対の非球面レンズを備え、入射レーザ光の強度分布を所望の強度分布に整形した出射レーザ光を生成するレーザ光整形用光学部品の設計方法において、入射レーザ光の強度分布を計測する入射光計測工程と、一対の非球面レンズのうちの入射側非球面レンズにおいて、計測した入射レーザ光の強度分布を分布方向に分割して複数の入射光分割領域を求める入射光分割工程と、一対の非球面レンズのうちの出射側非球面レンズにおいて、出射レーザ光の強度分布を分布方向に分割した複数の出射光分割領域であって、所望の強度分布に応じて複数の入射光分割領域それぞれの高さを調整すると共に分布方向の幅及び位置を調整することによって当該複数の出射光分割領域を求める出射光分割工程と、入射側非球面レンズにおける複数の入射光分割領域の分布方向の位置と出射側非球面レンズにおける対応の複数の出射光分割領域の分布方向の位置とから光路を特定する光路特定工程と、光路から一対の非球面レンズの形状を求める形状決定工程とを含む。
また、本発明のレーザ光整形用光学部品の製造方法は、一対の非球面レンズを備え、入射レーザ光の強度分布を所望の強度分布に整形した出射レーザ光を生成するレーザ光整形用光学部品の製造方法において、入射レーザ光の強度分布を計測する入射光計測工程と、一対の非球面レンズのうちの入射側非球面レンズにおいて、計測した入射レーザ光の強度分布を分布方向に分割して複数の入射光分割領域を求める入射光分割工程と、一対の非球面レンズのうちの出射側非球面レンズにおいて、出射レーザ光の強度分布を分布方向に分割した複数の出射光分割領域であって、所望の強度分布に応じて複数の入射光分割領域それぞれの高さを調整すると共に分布方向の幅及び位置を調整することによって当該複数の出射光分割領域を求める出射光分割工程と、入射側非球面レンズにおける複数の入射光分割領域の分布方向の位置と出射側非球面レンズにおける対応の複数の出射光分割領域の分布方向の位置とから光路を特定する光路特定工程と、光路から一対の非球面レンズの形状を求める形状決定工程と、求めた形状に基づいて一対の非球面レンズを成形する成形工程とを含む。
これらのレーザ光整形用光学部品の設計方法及び製造方法によれば、入射レーザ光の強度分布を実測し、実測した強度分布に基づいて一対の非球面レンズの形状を設計することとなる。また、実測した入射レーザ光の強度分布を分割した複数の入射光分割領域を求めると共に、出射レーザ光の所望の強度分布に応じて、複数の入射光分割領域それぞれの高さを調整すると共に幅及び位置を調整した複数の出射光分割領域を求め、入射側非球面レンズにおける複数の入射光分割領域の位置と出射側非球面レンズにおける対応の複数の出射光分割領域の位置とから光路を特定し、これらの光路に基づいて一対の非球面レンズの形状を設計する。したがって、より高精度にレーザ光の強度分布を任意の強度分布に整形することが可能なレーザ光整形用光学部品を得ることができる。
上記した出射光分割工程では、複数の入射光分割領域のエネルギーと対応の前記複数の出射光分割領域のエネルギーとがそれぞれ等しくなるように、複数の入射光分割領域の分布方向の幅及び位置を調整して複数の出射光分割領域を求めることが好ましい。
上記した形状決定工程では、入射側非球面レンズの形状を光路から求め、出射側非球面レンズの形状を、光路から求めると共に、出射レーザ光の位相を揃えて出射レーザ光が平行光となるように求めることが好ましい。
これによれば、平行光である入射レーザ光の強度分布を所望の強度分布に整形することが可能な入射側非球面レンズと、入射側非球面レンズによって整形されたレーザ光の位相を揃え、平行光に変更することが可能な出射側非球面レンズを得ることができる。
また、上記した形状決定工程では、複数の入射光分割領域それぞれにおいて、入射側非球面レンズの入射側の平面に垂直な主軸に対して光路がなす角度から、入射側非球面レンズの出射側の非球面に対する入射レーザ光の入射角を求め、入射側非球面レンズの非球面に対する入射レーザ光の入射角から、入射側非球面レンズの非球面の高低差を求めることが好ましい。
また、上記した形状決定工程では、複数の出射光分割領域それぞれにおいて、出射側非球面レンズの出射側の平面に垂直な主軸に対して光路がなす角度から、出射側非球面レンズの入射側の非球面に対する出射レーザ光の出射角を求め、出射側非球面レンズの非球面に対する出射レーザ光の出射角から、出射側非球面レンズの非球面の高低差を求めることが好ましい。
また、上記した入射光計測工程では、更に、入射レーザ光の広がり角を計測し、上記した形状決定工程では、入射側非球面レンズの形状を、光路及び計測した入射レーザ光の広がり角から求めることが好ましい。
これによれば、入射レーザ光が広がり角を有する非平行光であっても、この非平行光である入射レーザ光の強度分布をより高精度に所望の強度分布に整形することが可能な入射側非球面レンズを得ることができる。
また、上記した形状決定工程では、出射側非球面レンズの形状を、光路及び出射レーザ光の所望の広がり角から求めることが好ましい。
これによれば、任意の広がり角を有する非平行光の出射レーザ光を得たい場合であっても、入射側非球面レンズによって整形されたレーザ光の位相を揃え、所望の広がり角を有する非平行光に、より高精度に変更することが可能な出射側非球面レンズを得ることができる。
また、上記した形状決定工程では、複数の入射光分割領域それぞれにおいて、入射側非球面レンズの入射側の平面に垂直な主軸に対して光路がなす角度、及び、計測した入射レーザ光の広がり角から、入射側非球面レンズの平面で入射レーザ光が屈折した屈折入射レーザ光であって、入射側非球面レンズの出射側の非球面に対する当該屈折入射レーザ光の入射角を求め、入射側非球面レンズの非球面に対する屈折入射レーザ光の入射角から、入射側非球面レンズの非球面の高低差を求めることが好ましい。
また、上記した形状決定工程では、複数の出射光分割領域それぞれにおいて、出射側非球面レンズの出射側の平面に垂直な主軸に対して光路がなす角度、及び、出射レーザ光の所望の広がり角から、出射側非球面レンズの入射側の非球面に対する光路の屈折角を求め、出射側非球面レンズの非球面に対する光路の屈折角から、出射側非球面レンズの非球面の高低差を求めることが好ましい。
本発明によれば、一対の非球面レンズを備えるレーザ光整形用光学部品であって、より高精度にレーザ光の強度分布を任意の強度分布に整形することが可能なレーザ光整形用光学部品を得ることができる。
本実施形態のホモジナイザを備える光学装置の一実施形態を示す構成図である。 本発明の第1の実施形態に係るホモジナイザの設計方法及び製造方法を示すフローチャートである。 入射レーザ光の強度分布の一例を示す図である。 出射レーザ光の所望の強度分布の一例を示す図である。 入射光分割工程における入射レーザ光の強度分布分割の概略図である。 出射光分割工程における出射レーザ光の所望の強度分布分割の概略図である。 出射光分割工程における入射光分割領域から出射光分割領域への幅及び位置の調整の概略図である。 光路特定工程における光路特定の概略図である。 形状決定工程における形状決定の概略図である。 図9における入射側非球面レンズの拡大図である。 形状決定工程において求められる入射側非球面レンズの形状の一例を示す図である。 図9における出射側非球面レンズの拡大図である。 形状決定工程において求められる出射側非球面レンズの形状の一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係るホモジナイザの設計方法及び製造方法を示すフローチャートである。 第2の実施形態の形状決定工程における形状決定の概略図である。 本発明の変形例に係るホモジナイザの設計方法及び製造方法における入射レーザ光の強度分布分割及び出射レーザ光の所望の強度分布分割の概略図である。 本発明の変形例に係るホモジナイザの設計方法及び製造方法における形状決定工程における形状補正の概略図である。 本実施例のホモジナイザにおける非球面レンズの出射レーザ光の強度分布を計測するための計測系を示す図である。 本実施例のホモジナイザにおける非球面レンズの入射レーザ光及び出射レーザ光の強度分布の計測結果を示す図である。 本実施例のホモジナイザにおける非球面レンズの出射レーザ光の強度分布の設計値及び計測結果を示す図である。 本実施例のホモジナイザの出射レーザ光の強度分布を計測するための計測系を示す図である。 本実施例のホモジナイザの出射レーザ光の強度分布の計測結果を示す図である。
以下、図面を参照して本発明のレーザ光整形用光学部品の設計方法及び製造方法の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、各図面において同一又は相当の部分に対しては同一の符号を附すこととする。
まず、レーザ加工装置などに用いられる光学装置であって、ホモジナイザ(レーザ光整形用光学部品)を備える光学装置について説明する。図1は、本実施形態の光学装置の一実施形態を示す構成図である。この光学装置1は、レーザ光源2と、空間フィルタ3と、コリメートレンズ4と、ホモジナイザ10とを備えている。
レーザ光源2は、例えば、Nd:YAGレーザである。空間フィルタ3は、例えば、倍率10倍の対物レンズと、直径Φ=50μmのピンホールとを備える。コリメートレンズ4は、例えば、平凸レンズである。このように、レーザ光源2から出射したレーザ光が空間フィルタ3及びコリメートレンズ4を通過することにより、強度分布が同心円状のガウシアン分布に整形されることとなる。
ホモジナイザ10は、レーザ光の強度分布を任意の形状に整形するためのものである。ホモジナイザ10は、一対の非球面レンズ11,12を備える。ホモジナイザ10では、入射側非球面レンズ11が、レーザ光の強度分布を任意の形状に整形するように機能し、出射側非球面レンズ12が、整形されたレーザ光の位相を揃え、平行光や任意の広がり角を有する光に変更するように機能する。このホモジナイザ10では、一対の非球面レンズ11,12の非球面の形状設計により、入射レーザ光Oiの強度分布を所望の強度分布に整形した出射レーザ光Ooを生成することが可能となる。
[第1の実施形態]
以下では、図2を参照して、本発明の第1の実施形態に係るホモジナイザの設計方法及び製造方法であって、平行光の入射レーザ光Oiを平行光の出射レーザ光Ooに変更するホモジナイザの設計方法及び製造方法について説明する。図2は、本発明の実施形態に係るホモジナイザの設計方法及び製造方法を示すフローチャートである。
まず、入射レーザ光Oiの強度分布を計測する(入射光計測工程)(S01)。強度分布の計測は、例えば、ビームプロファイラを用いて行うことが可能である。
次に、出射レーザ光Ooの所望の強度分布を設定する(S02)。本実施形態では、所望の強度分布を、レーザ加工装置において望まれる空間的に均一な強度分布、すなわち、スーパーガウシアン分布に設定することとする。ここで、所望の強度分布は、出射レーザ光Ooのエネルギー(所望の強度分布の面積)が入射レーザ光Oiのエネルギー(強度分布の面積)と等しくなるように設定される必要がある。例えば、本実施形態のスーパーガウシアン分布の設定は以下のように行えばよい。
以下では、出射レーザ光Ooの所望の強度分布の設定原理の理解を容易にするために、入射レーザ光Oiの強度分布は、図3に示すように、同心円状のガウシアン分布(ビームウェスト=5.6mmat 1/e、ω=2.0mm)であると仮定する。ガウシアン分布は下記(1)式により表されるので、入射レーザ光Oiの半径6mmの範囲内のエネルギーは下記(2)式となる。


この場合、ガウシアン分布は半径0mmを中心として回転対称となるため、1次元解析により非球面形状を設計することになる。なお、実際には、入射レーザ光Oiのエネルギーとしては、ステップS01における実測値を用いればよい。
一方、出射レーザ光Ooの所望の強度分布は、図4に示すように、スーパーガウシアン分布(次数N=8、ω=2.65mm)に設定する。スーパーガウシアン分布は下記(3)式により表されるので、下記(4)式のように出射レーザ光Ooの半径6mmの範囲内のエネルギーが入射レーザ光Oiのエネルギーに等しくなるためには、出射レーザ光Ooの強度均一部の値はE=0.687に設定することとなる。


なお、本手法に基づけば、整形後の出射レーザ光の所望の強度分布も規定の関数のみならず、任意の強度分布とすることも可能である。
図2のフローチャートに戻り、次に、入射側非球面レンズ11において、測定した入射レーザ光Oiの強度分布を分布方向に任意の間隔(幅)で分割して複数の入射光分割領域を求める(入射光分割工程)(S03)。例えば、図5に示すように、測定した入射レーザ光Oiの強度分布を間隔Δrで略等間隔に7つの入射光分割領域A1〜A7に分割する。
次に、出射側非球面レンズ12において、出射レーザ光Ooの強度分布を分布方向に任意の間隔(幅)で分割した出射光分割領域であって、所望の強度分布に応じて複数の入射光分割領域A1〜A7それぞれの強度(高さ)を調整すると共に分布方向の幅及び位置を調整することによって当該複数の出射光分割領域B1〜B7を求める(出射光分割工程)(S04)。具体的には、複数の出射光分割領域B1〜B7は、以下のように求めればよい。
例えば、まず、図6に示すように、出射レーザ光Ooの所望の強度分布を7つの出射光分割領域B1〜B7に分割する。本実施形態では、ガウシアン分布からスーパーガウシアン分布への調整を予め想定し、中心に位置する出射光分割領域B4の間隔が最も大きく、外側に位置ほど出射光分割領域の間隔が小さくなるように所望の強度分布を分割する。
次に、例えば、図7に示すように、入射光分割領域A1〜A7と出射光分割領域B1〜B7とをそれぞれ1対1に対応させ、入射光分割領域A1〜A7のエネルギーと対応の出射光分割領域B1〜B7のエネルギーとがそれぞれ等しくなるように、強度(高さ)の増減に応じて出射光分割領域B1〜B7それぞれの幅及び位置を調整する。
図2のフローチャートに戻り、次に、入射側非球面レンズ11における入射光分割領域A1〜A7の分布方向の位置と、出射側非球面レンズ12における対応の出射光分割領域B1〜B7の分布方向の位置とから、光路を特定する(光路特定工程)(S05)。例えば、図8に示すように、入射側非球面レンズ11における入射光分割領域A1〜A7の半径r方向の座標と、出射側非球面レンズ12における対応の出射光分割領域B1〜B7の半径r方向の座標とを結線することにより、入射側非球面レンズ11の非球面11aから出射側非球面レンズ12の非球面12aへの光路P1〜P8を求める。
次に、求めた光路P1〜P8から一対の非球面レンズ11,12の非球面形状を求める(形状決定工程)(S06)。具体的には、一対の非球面レンズ11,12の非球面形状は、以下のように求めればよい。
図9では、理解を容易にするために、入射レーザ光Oiが入射側非球面レンズ11の平面11bに対して垂直に入射し、出射レーザ光Ooが出射側非球面レンズ12の平面12bに対して垂直に出射するものとする。また、入射側非球面レンズ11の非球面11a上のm番目の座標をr1m、これに対応する出射側非球面レンズ12の非球面12a上のm番目の座標をr2m、これらの座標r1mと座標r2mと結ぶ光路をPとする。また、入射側非球面レンズ11の座標r1mの非球面11aに対する入射レーザ光Oiの入射角をθとし、その屈折角、すなわち、非球面11aに対する光路Pの出射角をθ’とする。同様に、出射側非球面レンズ12の座標r2mの非球面12aに対する光路Pの入射角をθ’とし、その屈折角、すなわち、非球面12aに対する出射レーザ光Ooの出射角をθとする。また、主軸X,Xに対して光路Pがなす角度をθとする(主軸Xは入射側非球面レンズ11の入射側平面11bに対して垂直な直線であり、主軸Xは出射側非球面レンズ12の出射側平面12bに対して垂直な直線である。また、主軸Xと主軸Xとは平行である。)。また、入射側非球面レンズ11及び出射側非球面レンズ12の屈折率をn、非球面11aが光軸Xと交差する点11cと非球面12aが光軸Xと交差する点12cとの間隔、すなわち、非球面11aの中心位置(座標r=0の位置)と非球面12aの中心位置(座標r=0の位置)との間隔をLとする。
例えば、まず、主軸X,Xに対して光路Pがなす角度θは、下記(5)式のように表される。
また、スネルの法則より下記(6)式が成り立ち、これより、入射側非球面レンズ11の非球面11aに対する入射レーザ光の入射角θは、下記(7)式のように求められる。

ここで、図9における入射側非球面レンズ11の座標r1m近傍を拡大して、図10に示す。図10では、入射側非球面レンズ11の非球面11a上においてm番目の座標r1mに隣り合うm−1番目の座標をr1m−1とする。すると、図10に示すように、入射側非球面レンズ11において座標r1mとこれに隣り合う座標r1m−1との非球面11aの高低差ΔZは、下記(8)式のように表される。
これより、入射側非球面レンズ11において座標r1mと中心位置(座標r=0)との非球面11aの高低差Z1mは、下記(9)式のように求められる。
これらの作業を全座標、すなわち、全入射光分割領域A1〜A7及び光路P1〜P8に対して行うことにより、入射レーザ光の強度分布を所望の強度分布に整形するための入射側非球面レンズ11の非球面11aの形状が、図11に示すように求められる。
図9に戻り、同様に、スネルの法則より、出射側非球面レンズ12の非球面12aに対する出射レーザ光の出射角θは、下記(10)式のように求められる。
ここで、図9における出射側非球面レンズ12の座標r2m近傍を拡大して、図12に示す。図12では、出射側非球面レンズ12の非球面12a上においてm番目の座標r2mに隣り合うm−1番目の座標をr2m−1とする。すると、図12に示すように、出射側非球面レンズ12において座標r2mとこれに隣り合う座標r2m−1との非球面12aの高低差ΔZは、下記(11)式のように表される。
これより、出射側非球面レンズ12において座標r2mと中心位置(座標r=0)との非球面12aの高低差Z2mは、下記(12)式のように求められる。
これらの作業を全座標、すなわち、全出射光分割領域B1〜B7及び光路P1〜P8に対して行うことにより、入射側非球面レンズ11によって所望の強度分布に整形されたレーザ光の位相を揃え、平行光に変更した出射レーザ光を生成するための出射側非球面レンズ12の非球面12aの形状が、図13に示すように求められる。
図2のフローチャートに戻り、次に、図11に示す形状に基づいて入射側非球面レンズ11の非球面11aを成形し、図13に示す形状に基づいて出射側非球面レンズ12の非球面12aを成形する(成形工程)(S07)。
このように、第1の実施形態のレーザ光整形用光学部品の設計方法及び製造方法によれば、入射レーザ光Oiの強度分布を実測し、実測した強度分布に基づいて一対の非球面レンズ11,12の形状を設計することとなる。また、実測した入射レーザ光Oiの強度分布を分割した複数の入射光分割領域A1〜A7を求めると共に、出射レーザ光Ooの所望の強度分布に応じて、複数の入射光分割領域A1〜A7それぞれの強度(高さ)を調整すると共に分布方向の幅及び位置を調整した複数の出射光分割領域B1〜B7を求め、入射側非球面レンズ11における複数の入射光分割領域A1〜A7の位置と出射側非球面レンズ12における対応の複数の出射光分割領域B1〜B7の位置とから光路P1〜P8を特定し、これらの光路P1〜P8に基づいて一対の非球面レンズ11,12の形状を設計する。したがって、より高精度にレーザ光の強度分布を任意の強度分布に整形することが可能なレーザ光整形用光学部品を得ることができる。
[第2の実施形態]
第1の実施形態では、平行光を平行光に変更するホモジナイザの設計方法及び製造方法を例示したが、本発明の設計方法及び製造方法は、非平行光(広がり角を有する入射レーザ光)を非平行光(広がり角を有する出射レーザ光)に変更するホモジナイザの設計方法及び製造方法にも適用可能である。このように、広がり角を有する入射レーザ光に対してホモジナイザを設計する場合には、入射レーザ光の強度分布に加えて入射レーザ光の広がり角を計測し、実測した強度分布及び広がり角に基づいて非球面レンズの形状を求めればよい。また、広がり角を有する出射レーザ光に対してホモジナイザを設計する場合には、出射レーザ光の所望の強度分布に加えて出射レーザ光の所望の広がり角を設定し、設定した所望の強度分布及び所望の広がり角に基づいて非球面レンズの形状を求めればよい。以下では、本発明の第2の実施形態に係るホモジナイザの設計方法及び製造方法であって、非平行光の入射レーザ光Oiを非平行光の出射レーザ光Ooに変更するホモジナイザの設計方法及び製造方法について説明する。
図14は、本発明の第2の実施形態に係るホモジナイザの設計方法及び製造方法を示すフローチャートである。第2の実施形態のホモジナイザの設計方法及び製造方法では、図2に示す第1の実施形態のホモジナイザの設計方法及び製造方法において、ステップS01(入射光計測工程)、ステップS02、及び、ステップS06(形状決定工程)の処理に代えて、ステップS11(入射光計測工程)、ステップS12、ステップS16(形状決定工程)の処理を行う点で第1の実施形態と異なっている。
ステップS11では、上述したステップS01と同様に、入射レーザ光の強度分布を計測する。また、ステップS11では、入射レーザ光の広がり角を計測する。ステップS12では、上述したステップS02と同様に、出射レーザ光の所望の強度分布を設定する。また、ステップS12では、出射レーザ光の所望の広がり角を設定する。ステップS16では、求めた光路に加えて、実測した入射レーザ光の広がり角、及び、設定した出射レーザ光の所望の広がり角に基づいて、一対の非球面レンズ11,12の非球面形状を求める。具体的には、一対の非球面レンズ11,12の非球面形状は、以下のように求めればよい。
図15では、図9において、広がり角を有する入射レーザ光が入射側非球面レンズ11の平面11bに対して非垂直に入射し、広がり角を有する出射レーザ光が出射側非球面レンズ12の平面12bに対して非垂直に出射する点で異なる。ここで、m番目の光路Pに対応する入射レーザ光であって、入射側非球面レンズ11の平面11bに対する当該入射レーザ光の入射角をθとし、その屈折角をθ’とする。同様に、m番目の光路Pに対応する出射側非球面レンズ12の非球面12aで屈折するレーザ光であって、出射側非球面レンズ12の平面12bに対する当該レーザ光の入射角をθ’とし、その屈折角、すなわち、平面12bに対する出射レーザ光の出射角をθとする。図15におけるその他のパラメータは、上述した図9におけるパラメータと同一とする。なお、図15では、出射側非球面レンズ12の座標r2m近傍を拡大して示している。
例えば、まず、主軸X,Xに対して光路Pがなす角度θは、上記(5)式のように表される。また、スネルの法則より下記(13)式及び(14)式が成り立ち、これより、入射側非球面レンズ11の平面11bで入射レーザ光が屈折した屈折入射レーザ光であって、入射側非球面レンズ11の非球面11aに対する当該屈折入射レーザ光の入射角θは、下記(15)式のように求められる。


ここで、入射側非球面レンズ11の平面11bに対する入射レーザ光の入射角θは、計測した入射レーザ光の広がり角に相当する。よって、上記(15)式によれば、入射側非球面レンズ11の非球面11aに対する屈折入射レーザ光の入射角θは、主軸Xに対して光路Pがなす角度θと、計測した入射レーザ光の広がり角θから求められることとなる。
そして、ステップS16では、上述したステップS06において、上記(7)式に代えてこの(15)式を用いればよい。これにより、上述した本実施形態と同様に、上記(8)式及び(9)式に基づいて、広がり角を有する入射レーザ光の強度分布を所望の強度分布に整形するための入射側非球面レンズ11の非球面11aの形状を求めることができる。
同様に、スネルの法則より、出射側非球面レンズ12の非球面12aに対する光路Pの屈折角θは、下記(16)式のように求められる。
ここで、出射側非球面レンズ12の平面12bに対する出射レーザ光の出射角θは、出射レーザ光の所望の広がり角に相当する。よって、上記(16)式によれば、出射側非球面レンズ12の非球面12aに対する光路Pの屈折角θは、主軸Xに対して光路Pがなす角度θと、出射レーザ光の所望の広がり角θから求められることとなる。
そして、ステップS16では、上述したステップS06において、上記(10)式に代えてこの(16)式を用いればよい。これにより、上述した本実施形態と同様に、上記(11)式及び(12)式に基づいて、入射側非球面レンズ11によって所望の強度分布に整形されたレーザ光の位相を揃え、所望の広がり角を有する出射レーザ光を生成するための出射側非球面レンズ12の非球面12aの形状を求めることができる。
なお、入射レーザ光を平行光とすると、すなわち、上記(15)式においてθ=θ’=0とすると、上記(7)式となり、出射レーザ光を平行光とすると、すなわち、上記(16)式においてθ=θ’=0とすると、上記(10)式となる。
このように、第2の実施形態のレーザ光整形用光学部品の設計方法及び製造方法によれば、入射レーザ光が広がり角を有する非平行光であっても、また、任意の広がり角を有する非平行光の出射レーザ光を得たい場合であっても、より高精度にレーザ光の強度分布を任意の強度分布に整形することが可能なレーザ光整形用光学部品を得ることができる。
なお、本発明は上記した本実施形態に限定されることなく種々の変形が可能である。例えば、本実施形態では、入射レーザ光の強度分布及び出射レーザ光の所望の強度分布を同心円状とした。そのため、ピークを起点として半径方向のうちの一方向に対して非球面レンズの非球面形状を行うことにより、非球面形状を高速に算出することが可能である。一方、入射レーザ光の強度分布又は出射レーザ光の所望の強度分布が対称性を有さない場合には、2次元的な操作が必要となる。
この場合、図16に示すように、入射レーザ光Oiの強度分布をN×M個に分割すると共に、出射レーザ光Ooの強度分布をN×M個に分割する。その後、上記した本実施形態の出射光分割工程と同様に、入射光分割領域と出射光分割領域とをそれぞれ1対1に対応させ、入射光分割領域のエネルギーと対応の出射光分割領域のエネルギーとがそれぞれ等しくなるように、強度(高さ)の増減に応じて出射光分割領域それぞれの幅及び位置を調整する。この場合、強度が0の任意の位置、あるいは重心位置を起点として、上記調整を行うことが好ましい。
この場合、図17(説明を簡略にするために断面形状にて表示)に示すように、求めた入射側非球面レンズの非球面形状の1次成分が0となるように形状補正を行うことが好ましい。この非球面形状の1次成分は、出射側非球面レンズの位置での光軸垂直方向の空間的なシフトを示すものであり、空間的な強度分布に影響しないためである。また、非球面レンズの高低差を小さくすることで、レンズ加工時間を短縮することが可能となる。
本発明の第1の実施形態のホモジナイザの設計方法及び製造方法に基づいて本実施例のホモジナイザ10を作製し、その特性評価を行った。
本実施例では、ホモジナイザ10を構成する一対の非球面レンズ11,12の材料としてCaF(n=1.42)を使用し、一対の非球面レンズ11,12の中心位置における非球面11a,12aの間隔をL=165mmとして設計した。
(評価1)
まず、入射側非球面レンズ11のみの特性評価を行った。本評価では、図18に示すように、反射鏡21を用いてコリメートレンズ4からの出力レーザ光を90度光路変更し、入射側非球面レンズ11に入射した。そして、入射側非球面レンズ11からの出射レーザ光の空間モード(強度分布)を、結像レンズ系31を介してビームプロファイラ32によって計測した。また、結像レンズ系31及びビームプロファイラ32によって、入射側非球面レンズ11への入射レーザ光の空間モード(強度分布)も計測した。これらの計測結果を図19に示す。
なお、本実施例では、上述したように、レーザ光源2から出射したレーザ光を空間フィルタ3及びコリメートレンズ4によって同心円状のガウシアン分布に整形した。これにより、本実施例では、上記したように、1次元解析(中心回転対称な強度分布)によりホモジナイザ10の設計を行った。
図19(a)は、入射側非球面レンズ11への入射レーザ光の空間モード(強度分布)の計測結果であり、図19(b)〜(r)は、入射側非球面レンズ11からの出射レーザ光がそれぞれ10mm〜170mm伝搬した後の空間モード(強度分布)の計測結果である。これより、本実施例の入射側非球面レンズ11によれば、レンズ間隔設計値である165mm程度伝播後に、レーザ光の強度分布を空間的に均一な強度分布、すなわちスーパーガウシアン分布に整形できることが確認された。
また、図20に、入射側非球面レンズ11からの出射レーザ光が165mm伝播した後の強度分布の実測値と設計値との比較結果を示す。なお、図20には、入射側非球面レンズ11への入射レーザ光の強度分布の実測値も示す。これより、本実施例の入射側非球面レンズ11によれば、レンズ間隔設計値である165mm伝播後に、レーザ光の強度分布をほぼ設計通りに整形できることが確認された。
(評価2)
次に、入射側非球面レンズ11及び出射側非球面レンズ12の特性評価、すなわち、ホモジナイザ10の特性評価を行った。本評価では、図21に示すように、反射鏡21を用いてコリメートレンズ4からの出力レーザ光を90度光路変更し、ホモジナイザ10に入射した。そして、ホモジナイザ10からの出射レーザ光を反射鏡22を用いて90度光路変更し、その空間モード(強度分布)を、結像レンズ系31を介してビームプロファイラ32によって計測した。この計測結果を図22に示す。
図22(a)は、本実施例のホモジナイザ10から出射直後の出射レーザ光の空間モード(強度分布)の計測結果であり、図22(b)〜(f)は、本実施例のホモジナイザ10からの出射レーザ光がそれぞれ10mm〜50mm伝搬した後の空間モード(強度分布)の計測結果である。これより、本実施例のホモジナイザ10によれば、入射側非球面レンズ11によって整形された強度分布を有するレーザ光が、出射側非球面レンズ12によって位相を揃え、平行光として出射することにより、10〜50mm伝搬した後もその強度分布を維持できることが確認された。
1…光学装置、2…レーザ光源、3…空間フィルタ、4…コリメートレンズ、10…ホモジナイザ(レーザ光整形用光学部品)、11…一対の非球面レンズにおける入射側非球面レンズ、11a…非球面、11b…平面、12…一対の非球面レンズにおける出射側非球面レンズ、12a…非球面、12b…平面、21,22…反射鏡、31…結像レンズ系、32…ビームプロファイラ、A1-A7…入射光分割領域、B1-B7…出射光分割領域、Oi…入射レーザ光、Oo…出射レーザ光、P1-P8…光路、X…光軸。

Claims (10)

  1. 一対の非球面レンズを備え、入射レーザ光の強度分布を所望の強度分布に整形した出射レーザ光を生成するレーザ光整形用光学部品の設計方法において、
    前記入射レーザ光の強度分布を計測する入射光計測工程と、
    前記一対の非球面レンズのうちの入射側非球面レンズにおいて、計測した前記入射レーザ光の強度分布を分布方向に分割して複数の入射光分割領域を求める入射光分割工程と、
    前記一対の非球面レンズのうちの出射側非球面レンズにおいて、前記出射レーザ光の強度分布を分布方向に分割した複数の出射光分割領域であって、前記所望の強度分布に応じて前記複数の入射光分割領域それぞれの高さを調整すると共に分布方向の幅及び位置を調整することによって当該複数の出射光分割領域を求める出射光分割工程と、
    前記入射側非球面レンズにおける前記複数の入射光分割領域の分布方向の位置と前記出射側非球面レンズにおける対応の前記複数の出射光分割領域の分布方向の位置とから光路を特定する光路特定工程と、
    前記光路から前記一対の非球面レンズの形状を求める形状決定工程と、
    を含む、レーザ光整形用光学部品の設計方法。
  2. 前記出射光分割工程では、前記複数の入射光分割領域のエネルギーと対応の前記複数の出射光分割領域のエネルギーとがそれぞれ等しくなるように、前記複数の入射光分割領域の分布方向の幅及び位置を調整して前記複数の出射光分割領域を求める、
    請求項1に記載のレーザ光整形用光学部品の設計方法。
  3. 前記形状決定工程では、
    前記入射側非球面レンズの形状を前記光路から求め、
    前記出射側非球面レンズの形状を、前記光路から求めると共に、前記出射レーザ光の位相を揃えて前記出射レーザ光が平行光となるように求める、
    請求項1に記載のレーザ光整形用光学部品の設計方法。
  4. 前記形状決定工程では、前記複数の入射光分割領域それぞれにおいて、
    前記入射側非球面レンズの入射側の平面に垂直な主軸に対して前記光路がなす角度から、前記入射側非球面レンズの出射側の非球面に対する前記入射レーザ光の入射角を求め、
    前記入射側非球面レンズの非球面に対する前記入射レーザ光の入射角から、前記入射側非球面レンズの非球面の高低差を求める、
    請求項1又は3に記載のレーザ光整形用光学部品の設計方法。
  5. 前記形状決定工程では、前記複数の出射光分割領域それぞれにおいて、
    前記出射側非球面レンズの出射側の平面に垂直な主軸に対して前記光路がなす角度から、前記出射側非球面レンズの入射側の非球面に対する前記出射レーザ光の出射角を求め、
    前記出射側非球面レンズの非球面に対する前記出射レーザ光の出射角から、前記出射側非球面レンズの非球面の高低差を求める、
    請求項1又は3に記載のレーザ光整形用光学部品の設計方法。
  6. 前記入射光計測工程では、更に、前記入射レーザ光の広がり角を計測し、
    前記形状決定工程では、前記入射側非球面レンズの形状を、前記光路及び計測した前記入射レーザ光の広がり角から求める、
    請求項1に記載のレーザ光整形用光学部品の設計方法。
  7. 前記形状決定工程では、前記出射側非球面レンズの形状を、前記光路及び前記出射レーザ光の所望の広がり角から求める、
    請求項1に記載のレーザ光整形用光学部品の設計方法。
  8. 前記形状決定工程では、前記複数の入射光分割領域それぞれにおいて、
    前記入射側非球面レンズの入射側の平面に垂直な主軸に対して前記光路がなす角度、及び、計測した前記入射レーザ光の広がり角から、前記入射側非球面レンズの平面で前記入射レーザ光が屈折した屈折入射レーザ光であって、前記入射側非球面レンズの出射側の非球面に対する当該屈折入射レーザ光の入射角を求め、
    前記入射側非球面レンズの非球面に対する前記屈折入射レーザ光の入射角から、前記入射側非球面レンズの非球面の高低差を求める、
    請求項6に記載のレーザ光整形用光学部品の設計方法。
  9. 前記形状決定工程では、前記複数の出射光分割領域それぞれにおいて、
    前記出射側非球面レンズの出射側の平面に垂直な主軸に対して前記光路がなす角度、及び、前記出射レーザ光の所望の広がり角から、前記出射側非球面レンズの入射側の非球面に対する前記光路の屈折角を求め、
    前記出射側非球面レンズの非球面に対する前記光路の屈折角から、前記出射側非球面レンズの非球面の高低差を求める、
    請求項7に記載のレーザ光整形用光学部品の設計方法。
  10. 一対の非球面レンズを備え、入射レーザ光の強度分布を所望の強度分布に整形した出射レーザ光を生成するレーザ光整形用光学部品の製造方法において、
    前記入射レーザ光の強度分布を計測する入射光計測工程と、
    前記一対の非球面レンズのうちの入射側非球面レンズにおいて、計測した前記入射レーザ光の強度分布を分布方向に分割して複数の入射光分割領域を求める入射光分割工程と、
    前記一対の非球面レンズのうちの出射側非球面レンズにおいて、前記出射レーザ光の強度分布を分布方向に分割した複数の出射光分割領域であって、前記所望の強度分布に応じて前記複数の入射光分割領域それぞれの高さを調整すると共に分布方向の幅及び位置を調整することによって当該複数の出射光分割領域を求める出射光分割工程と、
    前記入射側非球面レンズにおける前記複数の入射光分割領域の分布方向の位置と前記出射側非球面レンズにおける対応の前記複数の出射光分割領域の分布方向の位置とから光路を特定する光路特定工程と、
    前記光路から前記一対の非球面レンズの形状を求める形状決定工程と、
    求めた前記形状に基づいて前記一対の非球面レンズを成形する成形工程と、
    を含む、レーザ光整形用光学部品の製造方法。
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