JP2012019908A - 眼光刺激装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】局所ERG検査のほかに、広範囲局所ないし全視野ERG検査が可能な眼光刺激装置を提供する。
【解決手段】眼底に背景光及び刺激光を照射し、刺激光により網膜を光刺激して網膜からの生体電気信号により生体検査を行う。眼底に背景光を照射する背景光光源11と、眼底に刺激光を照射する刺激光光源51が設けられる。第1の検査モードでは、網膜を光刺激するとき刺激光を背景光の照射範囲より狭い範囲で眼底に照射し、第2の検査モードでは、網膜を光刺激するとき背景光の照射光量が増大され、光量が増大した背景光を刺激光として背景光の照射範囲とほぼ同一の照射範囲で眼底に照射する。このような構成では、一台の装置で、局所ERGと広範囲局所ないし全視野ERG検査が実現できる。
【選択図】図4

Description

本発明は、眼光刺激装置、更に詳細には、被検眼眼底に眼底観察光を照射して眼底観察を行うとともに、眼底に背景光及び刺激光を照射し、刺激光により網膜を光刺激して網膜からの生体電気信号により生体検査を行う眼光刺激装置に関する。
従来、主に、眼科検査として、眼底像を撮影して眼底検査を行うだけでなく、網膜に刺激光を照射して網膜に発生する活動電位を測定し網膜電位図(ERG:Electro Retino Gram)を作成して眼科生理学的な検査を行う光刺激網膜検査(ERG検査)が知られている。
ERG検査では、刺激光として可視光が眼底に照射され、このとき刺激光が照射される背景を照明する背景光が必要となり、この背景光の強度と刺激光の強度の適正な組み合わせがERG検査の良否を左右する。眼底の黄斑部点に局所的に刺激光を照射してERG検査を行うとき(局所ERG)には、背景光が可視光として眼底に照射される。
この背景光は、例えば、対物レンズと穴あきミラーの間からハーフミラーを介して眼底に投影される(非特許文献1)。
下記特許文献1の構成では、網膜全域を白色発光ダイオードを用いて白色光で照射し、これを背景として高輝度発光ダイオードからのスポット光を刺激光として照射し、赤外光で眼底を観察しながら局所ERG検査を行っている。
下記特許文献2の構成では、ワーキングディスタンス用の光源が局所ERG検査用の背景光光源としても利用され、この光源からの可視光が眼底に背景光として投影される。
下記特許文献3の構成では、照明光源を背景光光源としても利用し、背景光を対物レンズを通して眼底に照射したり、あるいは対物レンズ周辺に背景光光源を設け、対物レンズ周辺から背景光を眼底に照射することが行われている。
下記非特許文献2には、眼疾患の問診、症状と検査の進め方が記載されている。
特許4411435号 WO2008/111166A1 特開2009−247779号公報
日本眼科学会雑誌第85巻第10号(昭和56年10月10日、9−(1521)から19−(1531)) 標準眼科学 第10版 株式会社医学書院 P21−P24
従来では、特許文献1〜3、および非特許文献1が示すように、眼底に局所的に刺激光を照射してERG検査を行う、いわゆる局所ERG検査が行われており、この局所ERG検査を行う装置で、画角50度程度の部分視野に刺激光を照射して広範囲局所ERG検査を行ったり、あるいは全視野に刺激光を照射して全視野ERG検査を行うことはできなかった。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、局所ERG検査のほかに、広範囲局所ERGないし全視野ERG検査が可能な眼光刺激装置を提供することを課題とする。
本発明は、
被検眼眼底に眼底観察光を照射して眼底観察を行うとともに、眼底に背景光及び刺激光を照射し、刺激光により網膜を光刺激して網膜からの生体電気信号により生体検査を行う眼光刺激装置であって、
眼底に背景光を照射する背景光光源と、
眼底に刺激光を照射する刺激光光源と、を有し、
第1と第2の検査モードが設けられ、第1の検査モードでは、網膜を光刺激するとき刺激光を背景光の照射範囲より狭い範囲で眼底に照射し、第2の検査モードでは、網膜を光刺激するとき背景光の照射光量が増大され、光量が増大した背景光を刺激光として背景光の照射範囲とほぼ同一の照射範囲で眼底に照射することを特徴とする。
このような構成では、第1の検査モードでは、網膜を光刺激するとき刺激光を背景光の照射範囲より狭い範囲で眼底に照射し、第2の検査モードでは、網膜を光刺激するとき背景光の照射光量が増大され、光量が増大した背景光を刺激光として背景光の照射範囲とほぼ同一の照射範囲で眼底に照射するようにしているので、一台の装置で、局所ERGと広範囲局所ERGないし全視野ERG検査が実現でき、局所ERGと広範囲局所ERGないし全視野ERGを比較検討することにより、多くの眼科疾患が検出でき、臨床上有用な眼科検査が可能となる。
本発明の眼光刺激装置の全体構成を概略示す構成図である。 眼底を照明する照明光源の構成を示す説明図である。 対物レンズ周辺を被検眼側からみたときの平面図である。 全視野ERG検査を行うために図1の構成にアタッチメントを取り付けたときの構成図である。 刺激光光源ユニットの詳細な構成を示す断面図である。 図5の指標円板の正面図である。
以下、図面に示す実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。
図1には、光刺激部本体10と刺激光光源ユニット50から構成される光刺激装置からなる眼科検査装置が図示されている。なお、図1において、Rは被検眼1の眼底1aと共役な位置を、Pはその前眼部1b(特に瞳)と共役な位置を示している。
光刺激部本体10には、被検眼の眼底を照明する照明光学系と、照明された眼底を観察し、刺激光、背景光を投影する観察/投影光学系が設けられる。照明光学系には、照明光源11が配置される。この照明光源11は、図2に図示したように、赤外光を発光するLED(発光ダイオード)11aと可視光を発光するLED(発光ダイオード)11bをそれぞれ複数基板11cに配置した構成となっている。照明光源11のLED11a、11bを選択的に発光させることにより、照明光源11を可視光光源あるいは赤外光光源とすることができる。
LED11bを点灯したとき、眼底に投影される照明光源11からの可視光は、後述するように、ERG検査時の背景光として用いられるので、照明光源11は背景光光源としても機能する。また、背景光の光量を増大して増大した光量の背景光を刺激光として眼底に照射するので、照明光源11は刺激光光源としても機能する。
LED11aを点灯したとき照明光源11から得られる赤外光は、拡散板15に入射して拡散され、被検眼1の前眼部(瞳)1bと共役な位置Pに配置されたリングスリット16を照明する。このリングスリット16からの照明光は、レンズ17、対物レンズ22の反射を除去するための黒点板18、ハーフミラー19、リレーレンズ20を通過し、中心に穴の開いた穴あき全反射ミラー21で反射されてから対物レンズ22を通して、被検眼1の前眼部1bより眼底1aに入射し、眼底1aを赤外光で照明する。
眼底1aからの反射光は、対物レンズ22を介して受光され、穴あき全反射ミラー21の穴を通過して前眼部共役位置Pに配置された撮影絞り(開口絞り)31、フォーカスレンズ32、結像レンズ33を通過して、ハーフミラー34で反射される。ハーフミラー34で反射された光は、眼底共役位置Rに配置された視野絞り35を通過し、赤外光を透過させ可視光を反射あるいは透過させるハーフミラー36に入射する。ハーフミラー36を透過した赤外光はミラー38で反射され、結像レンズ37を通過して赤外光並びに可視光領域に感度を有する赤外CCDなどで構成される眼底共役位置Rに配置された撮像装置40に入射され、モニタ41にその信号が入力され、検者はモニタ41を見ることにより眼底像を観察することができる。
対物レンズ22から撮影絞り31、フォーカスレンズ32、結像レンズ33、視野絞り35などは観察/投影光学系を構成している。
光刺激部本体10には、可視光を発光する発光ダイオードなどで構成される刺激光光源51を内蔵した刺激光光源ユニット50が取り付けられる。刺激光光源51は、図5に詳細に示されているように、可動ブロック52に形成された空洞52a内に固定される。可動ブロック52には、突起52b、52cが形成されており、これらの突起52b、52cが光源ユニット50の筐体53に形成された円周溝53aに嵌合され、これにより可動ブロック52は、可動ブロック52に軸受けされる球体54と、筐体53に固定された球体受け56に軸受けされる球体55を介してレバー57により投影光軸26´に垂直なxy面内で移動可能となっている。
刺激光光源ユニット50には、図6に示したような複数の互いに径の異なる開口60a、60b、60cを形成した指標円板60が可動ブロック52に軸受けされるシャフト61を介して取り付けられる。この指標円板60は、指標円板60に固定されたレバー62により手動で、あるいは可動ブロック52に固定されたモータ63により電動でシャフト61を中心に回転することができ、いずれかの開口を刺激光光源51並びに拡散板58に対向させて、刺激光のスポット径を変化させることができる。
刺激光光源ユニット50は、筐体53に固定された円筒筐体59を介して、図1に示したように、指標円板60が眼底共役位置Rにくるように、光刺激部本体10に取り付けられる。
刺激光光源51は、ジョイスティック46に設けられたスイッチ46aが操作されると、制御部84により点灯されて、レンズ70を介して拡散板58に照射されて拡散され、選択された指標円板60の開口で所定のスポットサイズにされる。変倍レンズ47a(47b、47c)を通過した刺激光のうち、ハーフミラー36で分割され反射した可視光束は、ミラー34、レンズ33、32、撮影絞り31、穴あき全反射ミラー21の穴、並びに対物レンズ22などの投影光学系を介して被検眼の瞳1bから眼底1aに刺激光として投影され、それにより眼底が刺激光で照射される。変倍レンズ47a、47b、47cはそのいずれかが光路に挿入できるように構成されており、いずれの変倍レンズが光路に挿入されるかにより刺激光光源51による眼底の照射範囲を、たとえば5度、10度、15度に変化させることができる。
ERG検査には、刺激光のほかに、可視光の背景光が眼底に投影され、眼底が背景光により照射される。この背景光の光源として、照明光源11が利用される。このとき、照明光源11を背景光光源(第1の背景光光源)とするために、照明光源11のLED11bを点灯させる。照明光源11からの可視光(背景光)は、被検眼前眼部とほぼ共役な位置に配置されたリングスリット17を介して前眼部(瞳)1bの中心を経て眼底1aに照射される。このときの可視光による眼底の照射範囲は、たとえば約50度で、照明光源11のLED11aを点灯して赤外光を眼底に照射して眼底を観察する時の眼底観察範囲も約50度となっている。
光刺激部本体10には、複数の固視視標を表示できる液晶パネルから構成された内部固視灯43が設けられる。検者は、所定の固視視標を表示させ、被検者にこの固視視標を注視させることによりアライメントや合焦操作を確実にすることができる。内部固視灯43は、液晶パネルではなく、複数の可視光発光ダイオードを配置した内部固視灯として構成し、いずれかの発光ダイオードを点灯させて、被検眼を固視させることもできる。
対物レンズ22の周辺には、可視光を発光する発光ダイオードからなる背景光光源(第2の背景光光源)65が、図3に示しように、複数配置され、この光源65からの可視光は、拡散板66などの投影光学系(必要ならば、投影レンズなどを配置する)を介して眼底に投影され、ERG検査時の眼底を背景光で照射することができる。背景光光源65を用いた場合には、背景光光源による照射範囲は約50度から85度とすることができる。
図4に示したように、光刺激部本体10の取付部120に、全視野ERG検査のためのアタッチメント100が固定ネジ101を用いて取り付けられる。アタッチメント100の支持板104には、倒像鏡レンズ103を内蔵した倒像鏡102が取り付けられる。倒像鏡102は、支持板104に固定された投影光軸26方向に延びるロッド105、106をガイド管107、108内を移動させることにより投影光軸26方向に移動させることができ、図示したように、倒像鏡レンズ103による結像位置がほぼ被検眼前眼部1bの位置になったときに調節ネジ109によりロッド105、106をガイド管107、108に固定することにより、倒像鏡レンズ103を図示位置に固定することができる。アタッチメント100の倒像鏡レンズ103は、眼底に入射する背景光あるいは刺激光の眼底照射範囲を広くする機能を有し、全視野ERG検査に用いられる。
アタッチメント100が光刺激部本体10に装着されると、センサー130がその取り付けを検知し、検知信号は中継部83を経て表示装置81並びに記録装置82を備えた制御コンピュータ(制御部)80に入力される。
被検眼1には、ERG電極86が取り付けられ、この電極からの信号が制御コンピュータ80に入力され、そこで網膜電位図が作成され、表示装置81に表示されたり、記録装置82に格納される。
刺激光光源51による投影指標(刺激光)が照射される位置及び/またはそのサイズをモニタ41に表示できるようにするために、ハーフミラー36で分割され透過した刺激光からの可視光束が、ミラー91、レンズ94´、プリズム92、並びに赤外透過可視反射ミラー93を介してミラー38で反射され、撮像装置40に入射される。
ハーフミラー36により分割され反射した刺激光光源51からの可視光が結像レンズ33の表面で反射されて反射光として戻り、撮像装置40に入射されるのを防止するために、ハーフミラー36と赤外透過可視反射ミラー93間に赤外光を透過し可視光を反射するフィルタ90が挿入される。この場合、フィルタ90は赤外透過特性を有するので、赤外の眼底観察光はこのフィルタ90でカットされることなく、撮像装置40に入射される。
一方、アライメントのために、ワーキングディスタンス用の光源94(以下、WD光源という)が設けられ、このWD光源94は、赤外発光ダイオードから構成され、その光束は光ファイバ95を介して穴あき全反射ミラー21の穴の中心近辺に導かれワーキングディスタンス指標を形成する。このワーキングディスタンス指標は、対物レンズ22により被検眼1の角膜に投影され、被検眼1の角膜で正反射された光束がほぼアフォーカルになるように、ワーキングディスタンスの調節が行われる。
なお、照明光学系には、赤外発光ダイオードで構成されるフォーカスドット光源30(以下、FD光源という)が設けられ、この光源30からの赤外光がハーフミラー19を介して眼底1aに入射され、フォーカスレンズ32の移動に応じてフォーカスドット位置が変化するので、検者はフォーカスドットを観察することにより被検眼にピントを合わせることができる。
アライメントの初期段階では、前眼部観察レンズ42が対物レンズ22の被検眼とは反対側に挿入される。図3に示したように、対物レンズ22の周辺には、前眼部照明光源27が配置されており、前眼部観察レンズ42が光路に挿入されると、赤外光を発光する前眼部照明光源27が点灯する。照明光源27からの赤外光は拡散板66で拡散され、被検眼前眼部1bはこの拡散された赤外光で照明される。検者は被検眼1の前眼部1bの画像をモニタ41で確認し、前眼部の画像に基づいてアライメントを行うことができる。また、アライメントや合焦操作のときは、上述した内部固視灯43が点灯され、検者は被検者にこの固視灯を注視させることによりアライメントや合焦操作を確実にすることができる。
コンピュータ(制御部)80は、ERG検査を行うために、種々の測定条件を設定できる。測定条件としては、照明光源(背景光光源)11及び/又は背景光光源65から得られる背景光の強度(光量)、刺激光光源51からの刺激光の強度(光量)、背景光並びに刺激光の波長成分、刺激光のスポット径(指標円板60の開口位置)、刺激光の照射タイミング、照射時間(点灯時間)、刺激光の照射回数、刺激光の点滅周期、内部固視灯43の固視視標の位置、それに照明光源11のLED11a、11b、刺激光光源51、背景光光源65、前眼部照明光源27、FD光源30、WD光源94などのオンオフなどである。また、操作パネル(不図示)には、局所ERG検査を行う第1の検査モードと、部分視野(広範囲局所)ERGないし全視野ERG検査を行う第2の検査モードを選択できる選択ボタンなどが設けられる。
コンピュータ80で行う制御をすべて本体10内の制御部84で行うように、ハード構成してもよいし、またその逆に、本体内の制御部84で行う制御をすべて本体10外のコンピュータ80で行うようにシステムを構成することもできる。これらの役割分担は任意に定めることができる設計事項である。
本実施例では、光刺激装置とコンピュータ80を中継し、コンピュータ80で設定された測定条件と、網膜刺激を同期させるために、中継部83が設けられている。この中継部83は光刺激装置内に設けるようにしてもよいし、コンピュータ80に兼用させることもできる。
以下に、このように構成された眼光刺激装置で、ERG検査を行う流れを説明する。本発明では、ERG検査に対して、局所ERG検査を行う第1の検査モードと、部分視野ERGないし全視野ERG検査を行う第2の検査モードが設けられる。
内部固視灯43の固視視標のうちいずれかが点灯され、被検者はこの固視視標を注視する。また、前眼部照明光源27が点灯され、被検眼の前眼部1bが赤外光で照明され、検者は前眼部の像をモニタ41で観察して前眼部アライメントを行う。
続いて、前眼部観察レンズ42が光路から離脱され、前眼部照明光源27が消灯され、照明光源11のLED11aが点灯され、眼底1aが赤外光で照明される。また、WD光源94、FD光源30が点灯され、検者は眼底像をモニタ41で観察しながら眼底アライメント、フォーカス調整が行われる。
眼底アライメントとフォーカス調節が終了すると生体検査が開始される。第1の検査モードが選択され、局所ERG検査を行う場合には、照明光源11のLED11bが点灯され、照明光源11からの可視光が、背景光としてリングスリット16、対物レンズ22を介して前眼部1bから眼底1aに照射される。また、刺激光光源51が点灯され、刺激光光源51からの刺激光が同様に撮影絞り31を介して前眼部1bから眼底1aに投影される。背景光で照明されている被検眼の網膜はこの刺激光により局所的に光刺激され、網膜から生体電気信号が発生する。
刺激光光源51からの刺激光は、上述したように、投影光軸26'に垂直なxy平面内でその位置を変化させることができ、また指標円板60によりそのスポットサイズを変更することができる。また、刺激光の照射範囲は、変倍レンズ47a、47b、47cの一つを光路に挿入することにより、約5度、10度、15度に設定することができる。刺激光の光量、それに背景光の光量は、制御部80に設けたロータリースイッチなどで設定された光量に調節される。この生体検査のとき、フォーカスドット光はモニタの邪魔になるのでFD光源30は消灯するようにする。
ERG電極86からの生体電気信号は制御コンピュータ80に入力され、そこで網膜電位図が作成され、表示装置81に表示されたり、記録装置82に格納される。
局所ERG検査において、背景光は刺激光の散乱光の影響をキャンセルする働きをするので、投影される刺激光を中心にしてより広い範囲、すなわち眼底全視野を均一に照明するのがよい。上述した実施例では、背景光は、被検眼前眼部1bと共役な位置に配置されたリングスリット16を介して前眼部1bに入射し、前眼部(瞳)1bを中心にして四方に広がるような形で眼底に照射され、背景光の照射領域が広範囲になる。したがって、眼底全体を均一に照明することができ、刺激光による散乱光の影響をキャンセルして正確な局所ERG検査を行うことができる。
局所ERG検査を行うとき、上述した実施例では、照明光源11からの背景光を眼底に照射したが、それに代えて対物レンズ22の周辺に配置した背景光光源65からの背景光を眼底に照射するようにしてもよい。その場合には、背景光は対物レンズを介して眼底に照射されることはないので、対物レンズを介して行われる眼底観察、あるいは対物レンズを介して行われる固視が背景光によって邪魔されることがなく、正確なアライメントを行うことができる、という効果が得られる。
また、複数の可視光発光ダイオードをリング状に等間隔に配置してなる背景光光源を刺激光光源ユニット50の筐体に取り付け、背景光を撮影絞り31を介して眼底に照射するようにしてもよい。この場合、この背景光光源を、レバー57による刺激光光源51の移動と共に投影光軸26'に垂直なxy面内で移動するように取り付けることにより、刺激光の照射位置の移動に応じて背景光の照射位置を移動させることができる。
このように第1の検査モードでは、背景光と刺激光は瞳孔の中心部を介して眼底に照射されるので、瞳孔径が多少小さくなってもケラレが生じることはなく、それぞれの光量を瞳孔径に因らず一定に保つことができ、信頼性の高い局所ERG検査を行うことが可能となる。
一方、第2の検査モードが選択されると、画角50度程度の部分視野(広範囲局所)ERG検査あるいは全視野ERG検査が可能になる。
第1の検査モードのときと同様に、眼底アライメントとフォーカス調節が終了したら、照明光源11のLED11bが点灯され、照明光源11からの可視光が、背景光としてリングスリット16、対物レンズ22を介して前眼部1bから眼底1aに照射される。
続いて、制御コンピュータ80は、照明光源11の光量を制御して、刺激光発光のタイミングで光量を増大させる。そして、網膜を光刺激するとき、光量が増大した背景光を刺激光としてリングスリット16、対物レンズ22を介して前眼部1bから眼底1aに照射する。これにより、刺激光が背景光照射範囲とほぼ同一の照射範囲で眼底に照射される。
第1の検査モードのときと同様に、光刺激された網膜からの生体電気信号はERG電極86から制御コンピュータ80に入力され、そこで網膜電位図が作成され、表示装置81に表示されたり、記録装置82に格納される。
リングスリット16を介した背景光の照射範囲は約50度であり、刺激光も同様の範囲で眼底に照射されるので、広範囲局所ERG検査が可能となる。
さらに、照射範囲を全視野(画角約130度に相当)に拡大して全視野ERG検査を行う場合には、図4に図示したように、アタッチメント100を光刺激部本体10に取り付ける。アタッチメント100を光刺激部本体10に取り付けたとき、図4に示すように、倒像鏡レンズ103のレンズ中心が投影光軸26と一致し、倒像鏡レンズ103の結像位置がほぼ前眼部1bになるように、アライメントを行っておく。なお、アタッチメントを取り付けた場合は対物レンズ周辺の背景光光源65を消灯するようにする。
照明光源11からの可視光が、背景光としてリングスリット16、対物レンズ22、倒像鏡レンズ103を介して前眼部1bから眼底1aに照射される。続いて、刺激光発光のタイミングでこの背景光の光量が増大され、増大した光量の背景光が刺激光としてリングスリット16、対物レンズ22、倒像鏡レンズ103を介して前眼部1bから眼底1aに照射される。倒像鏡レンズ103の作用により、背景光並びに刺激光は、ほぼ全視野に照射される。光刺激された網膜からの生体電気信号はERG電極86から制御コンピュータ80に入力され、そこで網膜電位図が作成され、表示装置81に表示されたり、記録装置82に格納される。これにより、全視野ERG検査が可能となる。
黄斑部疾患は局所ERG検査でないと分からないが、全視野ERG検査で分かる疾患も多い。精密検査として全視野ERGもしくは局所ERGを検査するが、ERGは形態に異常が見当たらない場合の原因究明に用いることもあり、その場合、全視野と局所の反応の違いで視力が得られない原因が局所的か全視野かもしくは網膜以外の問題かを判別することが可能になる。したがって、同一条件で(つまり同一機種で)、局所と全視野のERGを比較検討することにより、より多くの眼科疾患が検出でき、臨床上有用な眼科検査が可能となる。
なお、アタッチメント100が光刺激部本体10に装着されると、センサー130がその取り付けを検知し、検知信号が制御コンピュータ80に入力されるので、そのとき制御コンピュータ80が、検査モードを自動的に第2の検査モードに設定し、全視野ERG検査を開始するようにしてもよい。
10 光刺激部本体
11 照明光源(背景光光源、刺激光光源)
16 リングスリット
22 対物レンズ
30 FD光源
31 撮影絞り
40 撮像装置
42 前眼部観察レンズ
43 内部固視灯
50 刺激光光源ユニット
51 刺激光光源
65 背景光光源
86 ERG電極
94 WD光源
100 アタッチメント
103 倒像鏡レンズ

Claims (7)

  1. 被検眼眼底に眼底観察光を照射して眼底観察を行うとともに、眼底に背景光及び刺激光を照射し、刺激光により網膜を光刺激して網膜からの生体電気信号により生体検査を行う眼光刺激装置であって、
    眼底に背景光を照射する背景光光源と、
    眼底に刺激光を照射する刺激光光源と、を有し、
    第1と第2の検査モードが設けられ、第1の検査モードでは、網膜を光刺激するとき刺激光を背景光の照射範囲より狭い範囲で眼底に照射し、第2の検査モードでは、網膜を光刺激するとき背景光の照射光量が増大され、光量が増大した背景光を刺激光として背景光の照射範囲とほぼ同一の照射範囲で眼底に照射することを特徴とする眼光刺激装置。
  2. 前記眼底観察光は、被検眼前眼部とほぼ共役な位置に配置されたリングスリットを介して被検眼眼底に照射され、第1の検査モードでの刺激光は被検眼前眼部とほぼ共役な位置に配置された撮影絞りを介して被検眼眼底に照射されることを特徴とする請求項1に記載の眼光刺激装置。
  3. 第2の検査モードでは、背景光と刺激光は被検眼前眼部とほぼ共役な位置に配置されたリングスリットを介して被検眼眼底に照射されることを特徴とする請求項1又は2に記載の眼光刺激装置。
  4. 前記第1の検査モードでは、刺激光の照射位置が可変であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の眼光刺激装置。
  5. 刺激光の照射位置の移動に応じて背景光の照射位置が移動することを特徴とする請求項1、2又は4に記載の眼光刺激装置。
  6. 背景光と刺激光の眼底への照射範囲を広げる光学素子を対物レンズと被検眼との間に配置するためのアタッチメントが備えられていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の眼光刺激装置。
  7. 前記アタッチメントを取り付けると、検査モードが第2の検査モードに自動的に設定されることを特徴とする請求項6に記載の眼光刺激装置。
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