JP2012019155A - 光電変換素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造時の安全性及び光電変換効率を高めることが可能な光電変換素子を提供する。
【解決手段】p層12及びn層14、並びに、p層12とn層14との間に配設されたi層13を有し、p層12、i層13、及び、n層14に、周期律表の第II族元素及び第VI族元素を含有する半導体が用いられている、光電変換素子10とする。
【選択図】図1
【解決手段】p層12及びn層14、並びに、p層12とn層14との間に配設されたi層13を有し、p層12、i層13、及び、n層14に、周期律表の第II族元素及び第VI族元素を含有する半導体が用いられている、光電変換素子10とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、光電変換素子に関する。
太陽電池は、発電量当たりの二酸化炭素排出量が少なく、発電用の燃料が不要という利点を有している。そのため、様々な種類の太陽電池に関する研究が、盛んに進められている。現在、実用化されている太陽電池の中では、単結晶シリコン又は多結晶シリコンを用いた、一組のpn接合を有する単接合太陽電池が主流となっている。ところが、単接合太陽電池の光電変換効率の理論限界(以下において、「理論限界効率」という。)は約30%に留まっているため、理論限界効率をさらに向上させる新たな方法が検討されている。
これまでに検討されている新たな方法の1つに、半導体の量子構造を利用した太陽電池がある。この種の太陽電池で用いられる量子構造としては、量子ドット、量子井戸、及び、量子細線等が知られている。量子構造を用いることにより、従来の太陽電池では吸収することができなかった帯域の太陽光スペクトルをも吸収させることが可能になるため、量子構造を利用した太陽電池によれば、理論限界効率を60%以上にまで向上させることも可能になると考えられている。
太陽電池に関する技術として、例えば特許文献1には、pin構造で構成され、光検知層であるi層に3次元量子閉じ込め作用をもつ量子ドットを含み、量子ドット及びそれを囲むバリア層のエネルギ・バンド構造がtypeIIを成すことを特徴とする太陽電池が開示されている。そして、特許文献1には、太陽電池の組成例として、GaAsSb系やSiGe系の材料が例示されている。また、特許文献2には、酸化亜鉛系半導体からなる発光層と、酸化亜鉛系以外の半導体材料からなるp型層と、発光層とp型層との間に設けられた、p型ドーパントを含む酸化亜鉛系半導体からなる中間層と、を有することを特徴とする発光素子が開示されている。また、特許文献3には、p型光吸収層の光入射側に、光吸収層よりも禁制帯幅の大きいn型半導体が積層されたpn接合型太陽電池であって、光吸収層は禁制帯中に局在準位または中間バンドをもつことを特徴とするpn接合型太陽電池が開示されている。そして、特許文献3には、光吸収層がZnTe1−xOxであり、n型半導体がZnOである形態についても開示されている。
特許文献1に開示されている技術のように、毒性の強いIII−V族化合物半導体を用いてp層、i層、n層を形成すると、製造時の安全性が低下しやすいという問題があった。また、特許文献1に開示されている技術において、例示されているGaAsSb系やSiGe系の材料で太陽電池を構成すると、量子ドットに入り込もうとする正孔の移動を阻止することは可能である一方、量子ドットに入り込もうとする電子の移動を阻止することは困難であるため、光電変換効率の低下抑制効果が不十分になりやすいという問題があった。さらに、特許文献1に開示されている技術には、Asのような毒性の強い元素を多く用いると製造時の安全性が低下しやすいという問題もあった。また、特許文献2に開示されている技術のように、p型層にp型NiO、p型CuO、p型Cu2O等を用いると、p型層と中間層との格子定数の差に起因する多くの界面準位が存在するため、光電変換効率が低下しやすいという問題があった。また、特許文献3に開示されている技術のように、p型光吸収層とn型半導体層とを直接接合させると、接合界面を介してp型不純物及びn型不純物が相互に拡散し、接合界面で高抵抗化する結果、太陽電池の性能を向上させ難くなるという問題があった。また、特許文献3に開示されている技術において、p型光吸収層とn型半導体層との間にバッファ層を介在させても、光吸収層に毒性の強いTeを用いると、製造時の安全性が低下しやすいという問題があった。さらに、特許文献3に開示されている、p型光吸収層に含有させる酸素量を制御することによってエネルギー準位の位置調整を行うことは、困難であるという問題もあった。
そこで本発明は、製造時の安全性及び光電変換効率を高めることが可能な光電変換素子を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段をとる。すなわち、
本発明は、p層及びn層、並びに、p層とn層との間に配設されたi層を有し、p層、i層、及び、n層に、周期律表の第II族元素及び第VI族元素を含有する半導体が用いられていることを特徴とする、光電変換素子である。
本発明は、p層及びn層、並びに、p層とn層との間に配設されたi層を有し、p層、i層、及び、n層に、周期律表の第II族元素及び第VI族元素を含有する半導体が用いられていることを特徴とする、光電変換素子である。
また、上記本発明において、第II族元素がZnであり、第VI族元素がO及び/又はSであることが好ましい。
ここに、「第VI族元素がO及び/又はSである」とは、第VI族元素が含有されている形態として、Oのみが含有されている形態、Sのみが含有されている形態、O及びSの両方が含有されている形態の3形態が想定され得ることをいう。
また、上記本発明において、p層にZnO1−xSxが用いられ、i層にZnO1−ySyが用いられ、n層にZnO1−zSzが用いられ、0.6<x≦1、0.4<y<0.6、及び、0≦z<0.4であることが好ましい。
また、上記本発明において、p層とi層との間、及び/又は、i層とn層との間に、界面準位を減らす遷移層が配設されていることが好ましい。
また、上記本発明において、i層に中間準位形成物が含有され、該中間準位形成物が量子ドットであることが好ましい。
また、i層に量子ドットが含有される上記本発明において、量子ドットがコア・シェル構造を有し、量子ドットを含有しているi層にZnO0.5S0.5が用いられ、且つ、量子ドットのシェル部にZnO又はZnSが用いられていることが好ましい。
ここに、本発明において、「量子ドットを含有しているi層にZnO0.5S0.5が用いられ」とは、より具体的には、i層に含有されている複数の量子ドットの、間を埋めている物質(i層で量子ドットに接触している、量子ドット以外の部位を構成する物質)に、ZnO0.5S0.5が用いられることをいう。
また、i層に量子ドットが含有される上記本発明において、量子ドットがコア・シェル構造を有し、量子ドットを含有しているi層にZnO0.5S0.5が用いられ、且つ、量子ドットのシェル部にZnMgO又はZnMgSが用いられていることが好ましい。
ここに、本発明において、「ZnMgO」とは、ZnOにおけるZnの一部をMgで置換した物質をいい、「ZnMgS」とは、ZnSにおけるZnの一部をMgで置換した物質をいう。
本発明の光電変換素子は、第II族元素及び第VI族元素を含有する半導体が、p層、i層、及び、n層に用いられている。かかる形態とすることにより、O、S、Seのような第VI族元素はAs、Sbのような第V族元素よりも毒性が弱いため、III−V族化合物半導体を用いる従来の太陽電池と比較して、製造時の安全性を高めることが可能になる。加えて、p層、i層、及び、n層に第II族元素及び第VI族元素が含有されていることにより、製造時の加熱工程で第II族元素や第VI族元素が相互に拡散してもII−VI系半導体を維持することが可能になり、pin構造の大幅な変動を防止することが可能になる。したがって、かかる形態とすることにより、製造時の安全性及び光電変換効率を高めることが可能な光電変換素子を提供することができる。
また、本発明において、第II族元素としてZnを用い、第VI族元素としてO及び/又はSを用いることにより、光電変換効率を高めることが容易になる。
また、本発明において、p層にZnO1−xSx(0.6<x≦1)が用いられ、i層にZnO1−ySy(0.4<y<0.6)が用いられ、n層にZnO1−zSz(0≦z<0.4)が用いられることにより、光電変換効率を高めることが容易になる。さらに、ZnO1−xSx(0.6<x≦1)及びZnO1−zSz(0≦z<0.4)は、透明電極としての役割を担わせることもできるので、これらを透明電極としても機能させることにより、製造コストを低減することも可能になる。
また、本発明において、p層とi層との間、及び/又は、i層とn層との間に、界面準位を減らす遷移層が配設されていることにより、電子と正孔との再結合が起きやすい界面準位を減らすことができるので、光電変換効率を高めることが容易になる。
また、本発明において、i層に量子ドットが含有されていることにより、量子ドットの周囲に存在するi層で吸収可能な光よりも低エネルギー領域(長波長)の光も吸収することが可能になるので、光電変換効率を高めることが容易になる。さらに、i層にバンドギャップの大きい材料を用いることが可能になるので、最大出力電圧を増大させることも可能になる。
また、i層に量子ドットが含有される本発明において、量子ドットがコア・シェル構造を有し、量子ドットを含有しているi層にZnO0.5S0.5が用いられ、且つ、量子ドットのシェル部にZnO又はZnSが用いられることにより、上記効果に加えて、高温環境に強い(熱に強い)太陽電池を提供することも可能になる。
また、i層に量子ドットが含有される本発明において、量子ドットがコア・シェル構造を有し、量子ドットを含有しているi層にZnO0.5S0.5が用いられ、且つ、量子ドットのシェル部にZnMgO又はZnMgSが用いられることにより、光電変換効率を高めやすく、且つ、高温環境に強い(熱に強い)太陽電池を提供することが可能になる。
本発明者は、鋭意研究の結果、例えば「Clas Persson, et al., Physical Review Letters, vol.97, p.146403, 2006」に開示されているように、いわゆるボーイング効果が大きいZnOS系の材料によって作製した2つの層を接合した場合、ZnO1−xSxのxが0≦x<0.6の領域である硫黄含有量が少ない2つの層を接合すると、伝導帯に大きなオフセットが現れず、ZnO1−xSxのxが0.4<x≦1の領域である硫黄含有量が多い2つの層を接合すると、価電子帯に大きなオフセットが現れないことを知見した。すなわち、上側ほど電子のエネルギーが高いバンド図を作成した場合であれば、硫黄含有量が少ない2つの層を接合すると伝導帯下端のエネルギー準位の差は大きくなく、硫黄含有量が多い2つの層を接合すると価電子帯上端のエネルギー準位の差は大きくない。したがって、例えば、ZnO1−xSxのxが0≦x<0.4である材料によって構成されるn層と、ZnO1−xSxのxが0.6<x≦1である材料によって構成されるp層と、ZnO1−xSxのxが0.4<x<0.6である材料によって構成されるi層とが備えられる形態とすることにより、i層で生成された電子及び正孔(以下において、これらをまとめて「キャリア」ということがある。)のエネルギー損失を低減することが可能になり、その結果、光電変換効率を高めた光電変換素子を提供することが可能になると考えられる。また、ZnOS系の材料は、ZnO1−xSxのxが0≦x≦0.5の領域では、xが大きくなるにつれてバンドギャップが徐々に小さくなり、0.5<x≦1の領域では、xが大きくなるにつれてバンドギャップが徐々に大きくなる。ここで、n型不純物及びZnOを用いてn層を作製する技術や、p型不純物及びZnSを用いてp層を作製する技術は確立されている。また、Zn、O、Sを用いたII−VI族化合物半導体は、従来の太陽電池で用いられていたIII−V族化合物半導体と比較して、毒性が弱く安全である。それゆえ、ZnOS系の材料を用いて作製したp層、i層、n層を有する構造とすることにより、製造時の安全性を高めた光電変換素子を提供することが可能になり、p層、i層、n層の組成を最適に制御することで、光電変換効率を高めることも可能になると考えられる。
本発明は、かかる知見に基づいてなされたものである。本発明は、製造時の安全性を高めることが可能な光電変換素子を提供することを、主な要旨とする。
以下、図面を参照しつつ、本発明を太陽電池に適用した場合について説明する。なお、以下に示す形態は本発明の例示であり、本発明は以下に示す形態に限定されるものではない。図面において、「●」は電子であり、「○」は正孔である。
図1は、第1実施形態にかかる本発明の太陽電池10の形態例を示す断面図である。図1に示すように、太陽電池10は、紙面下側から順に、基板11と、p層12と、i層13と、n層14と、を有し、さらに、p層12に接続された第1電極15と、n層14に接続された第2電極16と、を有している。太陽電池10において、p層12、i層13、及び、n層14は、II−VI族化合物半導体によって構成されている。p層12はp型不純物を含有したZnO1−xSxによって構成され、i層13はi型のZnO1−ySyによって構成され、n層14はn型不純物を含有したZnO1−zSzによって構成されている。また、基板11は、公知のガラス基板である。以下、x=1、y=0.5、z=0の場合について説明する。
図2は、太陽電池10のバンド図である。図2の紙面上側ほど電子のエネルギーが高く、紙面下側ほど正孔のエネルギーが高い。図2では、太陽電池10の各構成要素と対応する符号を付している。図2において、紙面右側から左側へと向かう矢印は電子の移動形態を示しており、紙面左側から右側へと向かう矢印は正孔の移動形態を示している。以下、図1及び図2を参照しつつ、太陽電池10について説明を続ける。
図2に示すように、太陽電池10は、p層12及びn層14によって内部電界が形成されており、バンドが傾斜している。i層13のバンドギャップは、p層12のバンドギャップよりも小さく、n層14のバンドギャップよりも小さい。太陽電池10では、第2電極16側や基板11側から光が照射されると、主に、室温時のバンドギャップが約2.6eVであるi層13で光が吸収され、電子及び正孔が生成される。こうして生成された電子は、内部電界によりn層14の方へと移動し、正孔は内部電界によりp層12の方へと移動する。また、図2に示すように、p層12の伝導帯下端は、i層13の伝導帯下端よりも上方に位置している。そのため、太陽電池10において、p層12は電子に対する障壁として機能し、電子が第1電極15へと移動する事態(逆拡散)を抑制することができる。同様に、図2に示すように、n層14の価電子帯上端は、i層13の価電子帯上端よりも下方に位置している。そのため、太陽電池10において、n層14は正孔に対する障壁として機能し、正孔が第2電極16へと移動する事態(逆拡散)を抑制することができる。かかる形態とすることにより、第1電極15へと移動する正孔の数と第2電極16へと移動する電子の数を増大させることが可能になるので、光電変換効率を高めることが可能になる。また、p型不純物を含有したZnSによってp層12を構成し、i型のZnO0.5S0.5によってi層13を構成し、n型不純物を含有したZnOによってn層14を構成することにより、III−V族化合物半導体を用いた従来の太陽電池と比較して、p層12、i層13、及び、n層14を毒性の弱い元素によって構成することができるので、製造時の安全性を高めることができる。以上より、本発明によれば、製造時の安全性及び光電変換効率を高めることが可能な、太陽電池10を提供することができる。
また、上述のように、太陽電池10は、p層12、i層13、及び、n層14が、II−VI族化合物半導体によって構成されている。太陽電池10は、p層12、i層13、及び、n層14を、同じII−VI族化合物半導体で構成しているので、太陽電池10の製造時に高温環境に曝されて、p型領域(p層12)とi型領域(i層13)との間や、i型領域(i層13)とn型領域(n層14)との間で、相互にII族元素やVI族元素が拡散しても、元素拡散前後に亘って、p層12、i層13、及び、n層14の接合されている界面近傍は、II−VI族化合物半導体のままである。よって、接合されている界面領域(p層12とi層13の界面、i層13とn層14の界面)では多少のバンドギャップの変動は生じるものの、電気的極性は大きく変化しない。また、p型領域(p層12)からi型領域(i層13)へp型不純物が拡散したり、n型領域(n層14)からi型領域(i層13)へn型不純物が拡散したりしても、拡散してきたp型不純物やn型不純物はi型領域(i層13)においても同じ極性の不純物として作用する。そのため、p層12/i層13の境界、及び、i層13/n層14の境界がi層13側へと少し移動するのみで、pin構造は大きく変動しない。したがって、かかる形態とすることにより、高温環境に強い(熱に強い)太陽電池10を提供することができる。
太陽電池10において、p型不純物を含有したZnSによって構成されるp層12の作製方法は特に限定されるものではなく、公知の方法によって作製することができる。p層12に添加されるp型不純物は、特に限定されるものではなく、N、P、As等のV族元素やLi、Na、K等のI族元素等の公知のp型不純物を用いることができる。また、p層12にはAgを添加することができるほか、共ドーピング法として、上記p型不純物及びこのp型不純物よりも少量のInを添加してp層12を作製することができる。添加するp型不純物として窒素(N)を選択した場合、例えば、ZnSを蒸着源として、窒素ガス雰囲気やアンモニアガス雰囲気中において反応性RFマグネトロン・スパッタリング法で成膜することにより、p層12を作製することができる。化学溶液堆積法等の液相合成法によってp層12を作製することも可能だが、窒素導入が容易な方法を用いることにより正孔濃度が適切に制御されたp層12を作製可能にする等の観点からは、反応性RFマグネトロン・スパッタリング法を用いてp層12を作製することが好ましい。p層12の厚さ(図1の紙面上下方向の長さ。以下において同じ。)は、例えば100nm程度とすることができる。
また、i型のZnO0.5S0.5によって構成されるi層13の作製方法は特に限定されるものではなく、気相成長法や液相成長法等の公知の方法によって作製することができる。i層13は、例えば、ZnSを蒸着源として酸素を含んだ雰囲気中において反応性RFマグネトロン・スパッタリング法で成膜することにより、作製することができる。このほか、気相成長法や液相成長法によって成膜したZnSを酸化させることによって、i層13を作製することもできる。i層13の厚さは、例えば200nm程度とすることができる。
また、n型不純物を含有したZnOによって構成されるn層14の作製方法は特に限定されるものではなく、公知の方法によって作製することができる。n層14に添加されるn型不純物は、特に限定されるものではなく、Ga、Al、In等の公知のn型不純物を用いることができる。n層14は、例えば、これらの中から選択された任意のn型不純物を含有したZnOを蒸着源としてスパッタ法で成膜することにより、容易に作製することができる。n層14の厚さは、例えば100nm程度とすることができる。
また、第1電極15は例えばAu等、太陽電池の電極として使用可能な公知の材料を適宜用いることができ、第2電極16は例えばAl等、太陽電池の電極として使用可能な公知の材料を適宜用いることができる。第1電極15及び第2電極16の厚さは、例えば100nm程度とすることができる。
続いて、図3を参照しつつ、太陽電池10の作製方法の一例について説明する。太陽電池10を作製する際には、基板11の上面全面に公知の方法でp層12を作製し、次いで、p層12の上面全面に、気相成長法や液相成長法等の公知の方法でi層13を作製する。そして、i層13の上面全面に、公知の方法でn層14を作製することにより、図3(a)に示す構造体10Aを作製する。このようにして構造体10Aを作製したら、n層14の上面全面に、感光性樹脂からなるフォトレジストを塗布し、塗布したフォトレジストの一部(残したいi層13及びn層14の部位の上面に塗布されたフォトレジスト)に光を当て、フォトリソグラフィーにより光を当てた部分を硬化させる。こうしてn層14の上面にフォトレジストパターン層17を形成し、溶液を用いて非感光部を除去することにより、図3(b)に示す構造体10Bとする。構造体10Bが得られたら、続いて、p層12が溶けないアルカリ溶液で、上面にフォトレジストパターン層17が形成されていない部位のn層14及びi層13を溶解させることにより、p層12の一部上面が露出している構造体10Cとする(図3(c)参照)。構造体10Cが得られたら、公知の溶液を用いて溶解させることにより、又は、焼くことにより、フォトレジストパターン層17を除去し、n層14の上面を露出させる。こうしてn層14の上面を露出させたら、p層12の上面に例えばAuを蒸着させて第1電極15を作製し、さらに、n層14の上面に例えばAlを蒸着させて第2電極を作製する(第1電極15作製用の材料と第2電極16作製用の材料とを各々別々に堆積させる)ことにより、太陽電池10を作製する。第1電極15及び第2電極16を作製する際には、公知の金属マスクを用いることにより、電極を形成したい部位にのみ金属を蒸着させることができる。図3(d)は、金属マスク18を用いて、p層12の上面に第1電極15を作製する際の様子を示している。
なお、上記説明では、p層12の表面に第1電極15が配設され、n層14の表面に第2電極16が配設されている形態の太陽電池10を例示したが、本発明の光電変換素子は当該形態に限定されるものではない。p型不純物を含有したZnSによって構成されるp層12、及び、n型不純物を含有したZnOによって構成されるn層14は、透明電極としても機能させることができる。そのため、p層12やn層14に透明電極としての機能も担わせる場合には、第1電極15や第2電極16の構成を簡素化した太陽電池(例えば、p層12やn層14に透明電極としての機能を担わせない場合と比較して、第1電極15や第2電極16の面積を低減した太陽電池)とすることができる。第1電極15や第2電極16を省略する場合は、電極の寄生抵抗による性能低下を防止することが可能になるほか、製造コストを下げることも可能になる。
図4は、第2実施形態にかかる本発明の太陽電池20の形態例を示す断面図である。図4において、太陽電池10と同様に構成されるものには、図1〜図3で使用した符号と同一の符号を付し、その具体的な説明を適宜省略する。図4に示すように、太陽電池20は、紙面下側から順に、基板11と、p層12と、遷移層21と、i層13と、遷移層22と、n層14と、を有し、さらに、p層12に接続された第1電極15と、n層14に接続された第2電極16と、を有している。太陽電池20において、遷移層21はp型不純物を含有したZnO1−aSaによって構成され、遷移層22はn型不純物を含有したZnO1−bSbによって構成されている。ここで、a及びbは、0≦z<b<y<a<x≦1を満たしている。以下、a=0.8、b=0.2の場合について説明する。
図5は、太陽電池20のバンド図である。図5の紙面上側ほど電子のエネルギーが高く、紙面下側ほど正孔のエネルギーが高い。図5では、太陽電池20の各構成要素と対応する符号を付している。図5において、紙面右側から左側へと向かう矢印は電子の移動形態を示しており、紙面左側から右側へと向かう矢印は正孔の移動形態を示している。以下、図4及び図5を参照しつつ、太陽電池20について説明を続ける。
図5に示すように、太陽電池20は、p層12及び遷移層21と、n層14及び遷移層22と、によって、内部電界が形成されており、バンドが傾斜している。遷移層21は、p層12とi層13との界面における界面準位等の欠陥を減らす目的で配設される層であり、遷移層21を構成する結晶の格子定数は、p層12を構成する結晶の格子定数とi層13を構成する結晶の格子定数との間の値である。同様に、遷移層22は、i層13とn層14との界面における界面準位等の欠陥を減らす目的で配設される層であり、遷移層22を構成する結晶の格子定数は、i層13を構成する結晶の格子定数とn層14を構成する結晶の格子定数との間の値である。上記のように構成される遷移層21が備えられる形態とすることにより、p層12とi層13との接合界面における界面準位を減らすことが可能になるので、p層12とi層13との接合界面における電子−正孔再結合を抑制することが可能になり、その結果、光電変換効率を高めることが容易になる。さらに、上記のように構成される遷移層22が備えられる形態とすることにより、i層13とn層14との接合界面における界面準位を減らすことが可能になるので、i層13とn層14との接合界面における電子−正孔再結合を抑制することが可能になり、その結果、光電変換効率を高めることが容易になる。したがって、かかる形態とすることにより、太陽電池10よりも光電変換効率を高めることが可能な太陽電池20を提供することができる。
太陽電池20において、直列抵抗を下げるという観点から、遷移層21及び遷移層22の厚さ(図4の紙面上下方向の長さ)は、100nm未満とすることが好ましい。遷移層21はp層12と同様の方法(層作製時にp型不純物を添加する方法)によって作製することができ、遷移層22はn層14と同様の方法(層作製時にn型不純物を添加する方法)によって作製することができる。このほか、遷移層21内のp型不純物は、p層12から拡散させることによって遷移層21に含有させても良く、遷移層22内のn型不純物は、n層14から拡散させることによって遷移層22に含有させても良い。
また、上記説明では、p層12とi層13との間に遷移層21が配設され、且つ、i層13とn層14との間に遷移層22が配設されている形態の太陽電池20について言及したが、何れか一方の遷移層(遷移層21又は遷移層22)のみが備えられている形態とすることも可能である。また、上記説明では、遷移層21及び遷移層22を用いて界面準位を減らした太陽電池20を例示したが、遷移層21を用いることなく、例えば、p層12とi層13との接合界面近傍領域において、S(硫黄)含有量を連続的に変化させることによって、界面準位を低減することも可能である。同様に、遷移層22を用いることなく、例えば、i層13とn層14との接合界面近傍領域において、S(硫黄)含有量を連続的に変化させることによって、界面準位を低減することも可能である。
図6は、第3実施形態にかかる本発明の太陽電池30の形態例を示す断面図である。図6において、太陽電池10と同様に構成されるものには、図1〜図3で使用した符号と同一の符号を付し、その具体的な説明を適宜省略する。図6に示すように、太陽電池30は、紙面下側から順に、基板11と、塩基耐性層31と、n層14と、i層13と、p層12と、を有し、さらに、p層12に接続された第1電極15と、塩基耐性層31を介してn層14に接続された第2電極16と、を有している。
図7は、太陽電池30のバンド図である。図7の紙面上側ほど電子のエネルギーが高く、紙面下側ほど正孔のエネルギーが高い。図7では、太陽電池30の各構成要素と対応する符号を付している。図7において、紙面右側から左側へと向かう矢印は電子の移動形態を示しており、紙面左側から右側へと向かう矢印は正孔の移動形態を示している。以下、図1、図6及び図7を参照しつつ、太陽電池30について説明を続ける。
図1及び図6に示すように、太陽電池10と太陽電池30とは、i層13に対するp層12及びn層14の位置が異なっている。図7に示すように、太陽電池30は、p層12及びn層14によって、内部電界が形成されており、バンドが傾斜している。上述のように、ZnSによって構成されるp層12は容易に塩基に溶解することはないと考えられるが、生産性を向上させる等の目的でエッチング時に大量にNH3が入った強塩基を用いると、p層12も溶解すると考えられる。そこで、本発明者は、強塩基を用いたエッチングによって第2電極16を作製可能な構成として、太陽電池30を完成させた。塩基耐性層31として、n型不純物であるNbをドープしたTiO2を用いると、この塩基耐性層31は強塩基に対しても耐性を有する。したがって、NbをドープしたTiO2を塩基耐性層31として用いれば、強塩基を用いたエッチングを行うほかは太陽電池10における第1電極15の作製方法と同様の方法により、太陽電池30における第2電極16を作製することができる。かかる形態であっても、太陽電池10と同様に構成されるp層12、i層13、及び、n層14を有しているので、製造時の安全性及び光電変換効率を高めることが可能な、太陽電池30を提供することができる。
太陽電池30において、塩基耐性層31の作製方法は特に限定されるものではなく、公知の方法によって作製することができる。塩基耐性層31は、例えば、スパッタ法等によって成膜することができる。NbをドープしたTiO2は、アタナーゼの形態で良好な電子伝導性を示すため、高性能な太陽電池30を提供しやすくする等の観点からは、スパッタリング後にアニールを行い、アタナーゼ化する過程を経て、塩基耐性層31を作製することが好ましい。なお、NbをドープしたTiO2(塩基耐性層31)は、n型不純物を含有しているZnO(n層14)とバンドギャップが近く、また、塩基耐性層31及びn層14は伝導帯下端のエネルギー準位の差が小さい。そのため、n層14と基板11との間に塩基耐性層31を介在させても、太陽電池30の発電特性は劣化しないと考えられる。このように構成される太陽電池30は、いわゆるスーパーストレート型太陽電池に有利である。塩基耐性層31の厚さは、例えば50nm程度とすることができる。
図8は、第4実施形態にかかる本発明の太陽電池40の形態例を示す断面図である。図8において、太陽電池10と同様に構成されるものには、図1〜図3で使用した符号と同一の符号を付し、その具体的な説明を適宜省略する。図8では、一部符号の記載を省略している。図8に示すように、太陽電池40は、紙面下側から順に、基板11と、p層12と、i層13と、n層14と、を有し、さらに、p層12に接続された第1電極15と、n層14に接続された第2電極16と、を有している。そして、i層13には、複数の量子ドット41、41、…(以下において、単に「量子ドット41」ということがある。)が含有されている。量子ドット41は、コア・シェル構造であり、コア部41aの周囲にシェル部41bが配設されている。太陽電池40において、コア部41aはi層13を構成する材料よりもバンドギャップが小さい材料(例えば、バンドギャップが2.6eV未満になるようにCd含有量が調整された、Zn1−cCdcO(cは1以下の正数))によって構成されており、シェル部41bはZnO1−xSx(0.6<x≦1)によって構成されている。
図9は太陽電池40のバンド図であり、図10は図9の一部を抽出し拡大して示す図である。図9及び図10の紙面上側ほど電子のエネルギーが高く、紙面下側ほど正孔のエネルギーが高い。図9及び図10では、太陽電池40の各構成要素と対応する符号を付し、一部符号の記載を省略している。図9及び図10において、紙面右側から左側へと向かう矢印は電子の移動形態を示しており、紙面左側から右側へと向かう矢印は正孔の移動形態を示している。以下、図8〜図10を参照しつつ、太陽電池40について説明を続ける。
図9及び図10に示すように、太陽電池40は、p層12及びn層14によって内部電界が形成されており、バンドが傾斜している。i層13の伝導帯下端のエネルギー準位は、シェル部41b、41b、…(以下において、単に「シェル部41b」ということがある。)の伝導帯下端のエネルギー準位よりも下方に位置し、コア部41a、41a、…(以下において、単に「コア部41a」ということがある。)の伝導帯下端のエネルギー準位は、i層13の伝導帯下端のエネルギー準位よりも下方に位置している。また、i層13の価電子帯上端のエネルギー準位は、シェル部41bの価電子帯上端のエネルギー準位と同程度であり、コア部41aの価電子帯上端のエネルギー準位は、i層13及びシェル部41bの価電子帯上端のエネルギー準位と同程度である。
太陽電池40は、光が照射されると、主にi層13及び量子ドット41で、電子−正孔対が発生する。量子ドット41の周囲に存在しているi層13で発生したキャリアの少なくとも一部は、このi層13内をドリフト移動し、正孔はp層12へ、電子はn層14へと達する。i層13で発生したキャリアの一部は、量子ドット41へ移動すると考えられるが、上述のように、i層13の伝導帯下端のエネルギー準位は、シェル部41bの伝導帯下端のエネルギー準位よりも下方に位置しており、シェル部41bの伝導帯下端のエネルギー準位とi層13の伝導帯下端のエネルギー準位との差は、例えば0.03eV程度である。そのため、i層13に存在する電子のうちコア部41aへと移動しようとする電子に対して、シェル部41bは障壁として機能し、このシェル部41bによって、i層13に存在する電子のコア部41aへの落ち込みが抑制される。これに対し、上述のように、i層13の価電子帯上端のエネルギー準位は、シェル部41bの価電子帯上端のエネルギー準位と同程度であり、コア部41aの価電子帯上端のエネルギー準位は、i層13及びシェル部41bの価電子帯上端のエネルギー準位と同程度である。そのため、i層13に存在する正孔は、コア部41aへと移動することがある。太陽電池40において、コア部41aは、その価電子帯上端のエネルギー準位と、i層13の価電子帯上端のエネルギー準位との差が0.1eV未満となるようにされている。それゆえ、図10に示すように、i層13からコア部41aへと落ち込んだ正孔は、熱エネルギー(太陽電池40が室温で使用される場合には約30meV程度。太陽電池40の説明において以下同じ。)によって容易にi層13へと移動することができる。こうして、コア部41aからi層13へと移動した正孔は、その後、i層13をドリフト移動し、又は、コア部41aへの落ち込みとi層13内のドリフト移動とを繰り返すことにより、p層12へと達することができる。
一方、量子ドット41のコア部41aで発生した電子や、i層13からコア部41aへと落ち込んだ電子は、図10に示すように光励起されることによりi層13へと移動することができ、i層13へと移動した電子は、i層13内をドリフト移動してn層14へと達することができる。また、量子ドット41のコア部41aで発生した正孔や、i層13からコア部41aへと落ち込んだ正孔は、熱エネルギーによって容易にi層13へと移動することができ、i層13へと移動した正孔は、i層13内をドリフト移動してp層12へと達することができる。
太陽電池40において、シェル部41bは、その厚さが例えば1nm以下程度であり、シェル部41bで生成されるキャリアは、太陽電池40で生成されるキャリアのごく一部である。そのため、シェル部41bで生成されたキャリアの挙動に関する説明は省略する。
図10に示すように、量子ドット41が備えられる形態とすることにより、i層13のバンドギャップ中に、量子ドット41の量子準位41x(中間準位41x)を配置させることができる。中間準位41xを形成することにより、i層13のみによって吸収可能な光よりも低エネルギー領域の光(長波長光)も吸収することが可能になるので、太陽電池10よりも発電効率を向上させた太陽電池40を提供することが可能になる。さらに、中間準位41xを形成することにより、i層13の材料としてバンドギャップの大きい材料を選択することも可能になるので、最大出力電圧が大きい太陽電池40を提供することも可能になる。加えて、太陽電池40では、i層13を構成する主要元素(Zn、O、S)とシェル部41bを構成する主要元素(Zn、O、S)が同じなので、相互に原子が拡散しても、シェル部41bの組成が大きく変更されることはない。したがって、かかる形態とすることにより、高温環境に強い(熱に強い)太陽電池40を提供することができる。太陽電池40において、シェル部41bの厚さは、最大1nm程度とすることができ、コア部41aの直径は、例えば10nm程度とすることができる。
なお、太陽電池40に関する上記説明では、コア部41aの価電子帯上端のエネルギー準位がi層13及びシェル部41bの価電子帯上端のエネルギー準位と同程度である形態を例示したが、コア部41aの価電子帯上端のエネルギー準位は、i層13及びシェル部41bの価電子帯上端のエネルギー準位よりも下方に位置していていても良い。
図11は、第5実施形態にかかる本発明の太陽電池50の形態例を示す断面図である。図11において、太陽電池10と同様に構成されるものには、図1〜図3で使用した符号と同一の符号を付し、その具体的な説明を適宜省略する。図11では、一部符号の記載を省略している。図11に示すように、太陽電池50は、紙面下側から順に、基板11と、p層12と、i層13と、n層14と、を有し、さらに、p層12に接続された第1電極15と、n層14に接続された第2電極16と、を有している。そして、i層13には、複数の量子ドット51、51、…(以下において、単に「量子ドット51」ということがある。)が含有されている。量子ドット51は、コア・シェル構造であり、コア部51aの周囲にシェル部51bが配設されている。太陽電池50において、コア部51aはi層13を構成する材料よりもバンドギャップが小さい材料(例えば、CuInGaSe2、InP、CdSe、Si、InAs、GaP等)によって構成されており、シェル部51bはZnO1−zSz(0≦z<0.4)によって構成されている。
図12は太陽電池50のバンド図であり、図13は図12の一部を抽出し拡大して示す図である。図12及び図13の紙面上側ほど電子のエネルギーが高く、紙面下側ほど正孔のエネルギーが高い。図12及び図13では、太陽電池50の各構成要素と対応する符号を付し、一部符号の記載を省略している。図12及び図13において、紙面右側から左側へと向かう矢印は電子の移動形態を示しており、紙面左側から右側へと向かう矢印は正孔の移動形態を示している。以下、図11〜図13を参照しつつ、太陽電池50について説明を続ける。
図12及び図13に示すように、太陽電池50は、p層12及びn層14によって内部電界が形成されており、バンドが傾斜している。i層13の伝導帯下端のエネルギー準位は、シェル部51b、51b、…(以下において、単に「シェル部51b」ということがある。)の伝導帯下端のエネルギー準位と同程度であり、コア部51a、51a、…(以下において、単に「コア部51a」ということがある。)の伝導帯下端のエネルギー準位は、i層13及びシェル部51bの伝導帯下端のエネルギー準位よりも下方に位置している。太陽電池50において、コア部51aの伝導帯下端のエネルギー準位とi層13及びシェル部51bの伝導帯下端のエネルギー準位との差は0.1eV未満である。また、i層13の価電子帯上端のエネルギー準位は、シェル部51bの価電子帯上端のエネルギー準位よりも上方に位置し、コア部51aの価電子帯上端のエネルギー準位は、i層13の価電子帯上端のエネルギー準位よりも上方に位置している。
太陽電池50は、光が照射されると、主にi層13及び量子ドット51で、電子−正孔対が発生する。量子ドット51の周囲に存在しているi層13で発生したキャリアの少なくとも一部は、このi層13内をドリフト移動し、正孔はp層12へ、電子はn層14へと達する。i層13で発生したキャリアの一部は、量子ドット51へと移動すると考えられるが、上述のように、i層13の価電子帯上端のエネルギー準位は、シェル部51bの価電子帯上端のエネルギー準位よりも上方に位置しており、シェル部51bの価電子帯上端のエネルギー準位とi層13の価電子帯上端のエネルギー準位との差は、例えば、0.03eV程度である。そのため、i層13に存在する正孔のうちコア部51aへと移動しようとする正孔に対して、シェル部51bは障壁として機能し、このシェル部51bによって、i層13に存在する正孔のコア部51aへの落ち込みが抑制される。これに対し、上述のように、i層13の伝導帯下端のエネルギー準位は、シェル部51bの伝導帯下端のエネルギー準位と同程度であり、コア部51aの伝導帯下端のエネルギー準位は、i層13及びシェル部51bの伝導帯下端のエネルギー準位よりも下方に位置している。そのため、i層13に存在する電子は、コア部51aへと移動することがある。太陽電池50において、コア部51aは、その伝導帯下端のエネルギー準位と、i層13の伝導帯下端のエネルギー準位との差が0.1eV未満となるようにされている。それゆえ、図13に示すように、i層13からコア部51aへと落ち込んだ電子は、熱エネルギー(太陽電池50が室温で使用される場合には約30meV程度。太陽電池50の説明において以下同じ。)によって容易にi層13へと移動することができる。こうして、コア部51aからi層13へと移動した電子は、その後、i層13をドリフト移動し、又は、コア部51aへの落ち込みとi層13内のドリフト移動とを繰り返すことにより、n層14へと達することができる。
一方、量子ドット51のコア部51aで発生した正孔や、i層13からコア部51aへと落ち込んだ正孔は、図12に示すように光励起されることによりi層13へと移動することができ、i層13へと移動した正孔は、i層13内をドリフト移動してp層12へと達することができる。また、量子ドット51のコア部51aで発生した電子や、i層13からコア部51aへと落ち込んだ電子は、熱エネルギーによって容易にi層13へと移動することができ、i層13へと移動した電子は、i層13内をドリフト移動してn層14へと達することができる。
太陽電池50において、シェル部51bは、その厚さが例えば1nm以下程度であり、シェル部51bで生成されるキャリアは、太陽電池50で生成されるキャリアのごく一部である。そのため、シェル部51bで生成されたキャリアの挙動に関する説明は省略する。
図13に示すように、量子ドット51が備えられる形態とすることにより、i層13のバンドギャップ中に、量子ドット51の量子準位51x(中間準位51x)を配置させることができる。したがって、かかる形態とすることにより、太陽電池40の場合と同様に、太陽電池10よりも発電効率を向上させた太陽電池50を提供することが可能になる。また、かかる形態とすることにより、太陽電池40と同様に、最大出力電圧が大きく、高温環境に強い(熱に強い)太陽電池50を提供することができる。太陽電池50において、シェル部51bの厚さは、最大1nm程度とすることができ、コア部51aの直径は、例えば10nm程度とすることができる。
なお、太陽電池50に関する上記説明では、コア部51aの伝導帯下端のエネルギー準位がi層13及びシェル部51bの伝導帯下端のエネルギー準位よりも下方に位置している形態を例示したが、コア部51aの伝導帯下端のエネルギー準位は、i層13及びシェル部51bの伝導帯下端のエネルギー準位よりも上方に位置していていても良い。
図14は、第6実施形態にかかる本発明の太陽電池60の形態例を示す断面図である。図14において、太陽電池10と同様に構成されるものには、図1〜図3で使用した符号と同一の符号を付し、その具体的な説明を適宜省略する。図14では、一部符号の記載を省略している。図14に示すように、太陽電池60は、紙面下側から順に、基板11と、p層12と、i層13と、n層14と、を有し、さらに、p層12に接続された第1電極15と、n層14に接続された第2電極16と、を有している。そして、i層13には、複数の量子ドット61、61、…(以下において、単に「量子ドット61」ということがある。)が含有されている。量子ドット61は、コア・シェル構造であり、コア部61aの周囲にシェル部61bが配設されている。太陽電池60において、コア部61aはi層13を構成する材料よりもバンドギャップが小さい材料(InN)によって構成されており、シェル部61bはZn1−αMgαO1−ySy(0.4<y<0.6、0≦α<0.2)によって構成されている。
図15は太陽電池60のバンド図である。図15の紙面上側ほど電子のエネルギーが高く、紙面下側ほど正孔のエネルギーが高い。図15では、太陽電池60の各構成要素と対応する符号を付し、一部符号の記載を省略している。図15において、紙面右側から左側へと向かう矢印は電子の移動形態を示しており、紙面左側から右側へと向かう矢印は正孔の移動形態を示している。以下、図14及び図15を参照しつつ、太陽電池60について説明を続ける。
図15に示すように、太陽電池60は、p層12及びn層14によって内部電界が形成されており、バンドが傾斜している。i層13の伝導帯下端のエネルギー準位は、シェル部61b、61b、…(以下において、単に「シェル部61b」ということがある。)の伝導帯下端のエネルギー準位よりも下方に位置し、コア部61a、61a、…(以下において、単に「コア部61a」ということがある。)の伝導帯下端のエネルギー準位は、i層13の伝導帯下端のエネルギー準位よりも下方に位置している。また、i層13の価電子帯上端のエネルギー準位は、シェル部61bの価電子帯上端のエネルギー準位よりも上方に位置し、コア部61aの価電子帯上端のエネルギー準位は、i層13の価電子帯上端のエネルギー準位よりも上方に位置している。
太陽電池60は、光が照射されると、主にi層13及び量子ドット61で、電子−正孔対が発生する。量子ドット61の周囲に存在しているi層13で発生したキャリアの少なくとも一部は、このi層13内をドリフト移動し、正孔はp層12へ、電子はn層14へと達する。i層13で発生したキャリアの一部は、量子ドット61へと移動すると考えられる。しかしながら、i層13の伝導帯下端のエネルギー準位は、シェル部61bの伝導帯下端のエネルギー準位よりも下方に位置しており、シェル部61bの伝導帯下端のエネルギー準位とi層13の伝導帯下端のエネルギー準位との差は、例えば0.1eV程度である。そのため、i層13に存在する電子のうちコア部61aへと移動しようとする電子に対して、シェル部61bは障壁として機能し、このシェル部61bによって、i層13に存在する電子のコア部61aへの落ち込みが抑制される。また、i層13の価電子帯上端のエネルギー準位は、シェル部61bの価電子帯上端のエネルギー準位よりも上方に位置しており、シェル部61bの価電子帯上端のエネルギー準位とi層13の価電子帯上端のエネルギー準位との差は、例えば0.1eV程度である。そのため、i層13に存在する正孔のうちコア部61aへと移動しようとする正孔に対しても、シェル部61bは障壁として機能し、このシェル部61bによって、i層13に存在する正孔のコア部61aへの落ち込みが抑制される。
一方、量子ドット61のコア部61aで発生した電子や、i層13からコア部61aへと落ち込んだ電子は、図15に示すように光励起されることによりi層13へと移動することができ、i層13へと移動した電子は、i層13内をドリフト移動してn層14へと達することができる。また、量子ドット61のコア部61aで発生した正孔や、i層13からコア部61aへと落ち込んだ正孔は、図15に示すように光励起されることによりi層13へと移動することができ、i層13へと移動した正孔は、i層13内をドリフト移動してp層12へと達することができる。
太陽電池60において、シェル部61bは、その厚さが例えば1nm以下程度であり、シェル部61bで生成されるキャリアは、太陽電池60で生成されるキャリアのごく一部である。そのため、シェル部61bで生成されたキャリアの挙動に関する説明は省略する。
このように、量子ドット61が備えられる形態とすることにより、i層13から量子ドット61へと落ち込むキャリアを抑制することができるので、光電変換効率を高めることが可能になる。また、量子ドット61は、伝導帯及び価電子帯に中間準位を形成することができ、コア部61aで発生した電子及び正孔を閉じ込めることができる。そのため、太陽電池40や太陽電池50よりも幅広い波長帯の光を吸収することができ、その結果、光電変換効率を高めることが容易になる。また、太陽電池60はコア・シェル構造の量子ドット61を有している。そのため、太陽電池40や太陽電池50と同様に、最大出力電圧が大きく、高温環境に強い(熱に強い)太陽電池50を提供することができる。太陽電池60は、長波長から短波長へ変換した光を放出し、母材(i層13)で吸収することで発電する、いわゆるアップ・コンバージョン型太陽電池に適している。太陽電池60において、シェル部61bの厚さは、最大1nm程度とすることができ、コア部61aの直径は、例えば10nm程度とすることができる。
太陽電池40、50、60に関する上記説明では、単一形態の量子ドット(量子ドット41、量子ドット51、又は、量子ドット61)を有している形態について言及したが、本発明は当該形態に限定されるものではない。幅広い波長帯の光を吸収するためには、複数種類の量子ドットが必要になる場合がある。本発明で量子ドットが用いられる場合、量子ドットのコア部を構成する材料は、i層を構成する材料よりもバンドギャップが小さい物質が選択されるが、一般的には選択されたコア部の材料のバンドと、i層を構成する材料のバンドとの相対位置は様々であり、またその相対位置を調整することは難しい。さらに、シェル部を構成する材料は、コア部を構成する材料のバンドとi層を構成する材料のバンドとの関係に応じて選択する必要がある。光電変換効率を高めやすい形態にする等の観点から、本発明では、量子ドット41、量子ドット51、及び、量子ドット61からなる群より選択される2種類又は3種類の量子ドットが用いられる形態とすることが好ましい。
また、中間準位が形成されている形態の本発明に関する上記説明では、中間準位形成物として量子ドットを例示したが、本発明は量子ドットに加えて、又は、量子ドットに代えて、量子井戸、及び/又は、量子細線を用いることも可能である。ただし、幅広い波長帯の光を吸収しやすい形態にする、また、発生したキャリアの励起寿命を延ばしやすい形態にする等の観点からは、中間準位形成物として量子ドットを用いることが好ましい。
また、量子ドットが用いられている形態の本発明に関する上記説明では、コア・シェル構造の量子ドットを例示したが、本発明で用いられる量子ドットの形態は、コア・シェル構造に限定されるものではない。ただし、量子ドットのキャリア閉じ込め作用を高めやすい形態とする、また、i層から量子ドットへと落ち込むキャリアを抑制する、さらに、高温環境(加熱工程)に強い光電変換素子を提供する等の観点からは、コア・シェル構造の量子ドットを用いることが好ましい。
また、量子ドットが用いられている形態の本発明に関する上記説明では、シェル部の材料として、ZnO1−xSx(0.6<x≦1)、ZnO1−zSz(0≦z<0.4)、及び、Zn1−αMgαO1−ySy(0.4<y<0.6、0≦α<0.2)を例示したが、シェル部を構成する材料は、これらに限定されるものではない。コア・シェル構造の量子ドットが用いられる場合、シェル部は、ZnO1−xSx(0.6<x≦1)におけるZnの一部がMgによって置換された材料や、ZnO1−zSz(0≦z<0.4)におけるZnの一部がMgによって置換された材料を用いることも可能である。Znの一部がMgによって置換された材料を用いることにより、シェル部のバンドギャップを広くすることが容易になるので、コア部へと落ち込もうとするキャリアの移動を抑制することが容易になる。
また、量子ドットが用いられている形態の本発明に関する上記説明では、p層12とi層13との間、及び、i層13とn層14との間に、界面準位を減らす遷移層が配設されず、且つ、p層12がi層13の下側に配設され、n層14がi層13の上側に配設されている太陽電池40、50、60を例示したが、本発明は当該形態に限定されるものではない。本発明で量子ドットが用いられる場合であっても、p層とi層との間、及び/又は、i層とn層との間に界面準位を減らす遷移層を配設すること(又は、p層/i層界面近傍領域やi層/n層界面近傍領域においてS含有量を連続的に変化させること)ができ、p層がi層の上側にn層がi層の下側に配設された形態とすることも可能である。ただし、p層がi層の上側にn層がi層の下側に配設された形態とする場合には、太陽電池30の場合のように、基板とn層との間に塩基耐性層を配設することが好ましい。
また、本発明に関する上記説明では、p層、i層、及び、n層に用いられる第II族元素として、Znを主に例示したが、本発明は当該形態に限定されるものではない。例えば、MgやCa等を含む半導体であってもよい。また、本発明に関する上記説明では、p層、i層、及び、n層に用いられる第VI族元素として、O、Sを主に例示したが、本発明は当該形態に限定されるものではない。例えば、O及び/又はSが用いられている層のバンドギャップを狭くしたい場合には、OやSの一部をSeで置換した半導体を用いることも可能である。
以上、本発明を太陽電池に適用した場合について説明したが、本発明の光電変換素子は太陽電池の形態に限定されるものではなく、光検出素子等の他の光電変換素子にも適用することができる。
本発明の光電変換素子は、電気自動車の動力源や太陽光発電システム等に利用することができる。
10…太陽電池
10A、10B、10C…構造体
11…基板
12…p層
13…i層
14…n層
15…第1電極
16…第2電極
17…フォトレジストパターン層
18…金属マスク
20…太陽電池
21…遷移層
22…遷移層
30…太陽電池
31…塩基耐性層
40…太陽電池
41…量子ドット(中間準位形成物)
41a…コア部
41b…シェル部
41x…量子準位(中間準位)
50…太陽電池
51…量子ドット(中間準位形成物)
51a…コア部
51b…シェル部
51x…量子準位(中間準位)
60…太陽電池
61…量子ドット(中間準位形成物)
61a…コア部
61b…シェル部
10A、10B、10C…構造体
11…基板
12…p層
13…i層
14…n層
15…第1電極
16…第2電極
17…フォトレジストパターン層
18…金属マスク
20…太陽電池
21…遷移層
22…遷移層
30…太陽電池
31…塩基耐性層
40…太陽電池
41…量子ドット(中間準位形成物)
41a…コア部
41b…シェル部
41x…量子準位(中間準位)
50…太陽電池
51…量子ドット(中間準位形成物)
51a…コア部
51b…シェル部
51x…量子準位(中間準位)
60…太陽電池
61…量子ドット(中間準位形成物)
61a…コア部
61b…シェル部
Claims (7)
- p層及びn層、並びに、前記p層と前記n層との間に配設されたi層を有し、
前記p層、前記i層、及び、前記n層に、周期律表の第II族元素及び第VI族元素を含有する半導体が用いられていることを特徴とする、光電変換素子。 - 前記第II族元素がZnであり、前記第VI族元素がO及び/又はSであることを特徴とする、請求項1に記載の光電変換素子。
- 前記p層にZnO1−xSxが用いられ、
前記i層にZnO1−ySyが用いられ、
前記n層にZnO1−zSzが用いられ、
0.6<x≦1、0.4<y<0.6、及び、0≦z<0.4であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の光電変換素子。 - 前記p層と前記i層との間、及び/又は、前記i層と前記n層との間に、界面準位を減らす遷移層が配設されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光電変換素子。
- 前記i層に中間準位形成物が含有され、該中間準位形成物が量子ドットであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光電変換素子。
- 前記量子ドットがコア・シェル構造を有し、
前記量子ドットを含有している前記i層にZnO0.5S0.5が用いられ、且つ、前記量子ドットのシェル部にZnO又はZnSが用いられていることを特徴とする、請求項5に記載の光電変換素子。 - 前記量子ドットがコア・シェル構造を有し、
前記量子ドットを含有している前記i層にZnO0.5S0.5が用いられ、且つ、前記量子ドットのシェル部にZnMgO又はZnMgSが用いられていることを特徴とする、請求項5に記載の光電変換素子。
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-
2010
- 2010-07-09 JP JP2010157019A patent/JP2012019155A/ja active Pending
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