JP2012018258A - 光ファイバ心線 - Google Patents

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Abstract

【課題】開口数(NA)を大きくすることが可能であり、単層被覆であっても良好な機械的強度を有し、低コストで作製可能な光ファイバ心線であって、ファイバレーザの操作中の高温環境下でもロスを低減して励起光を効率的に導波することが可能な光ファイバ心線を提供すること。
【解決手段】本発明の一実施形態に係る光ファイバ心線10は、コア1と、コア1の周囲に設けられ、該コア1より屈折率が低いガラスクラッド2と、ガラスクラッド2の周囲に設けられ、該ガラスクラッド2より屈折率が低いポリマークラッド3とを備える。ポリマークラッド3はフッ素を含有しており、ポリマークラッド3は、60℃の時の弾性率と23℃の時の弾性率との差が100MPa以内であり、かつ23℃での該ポリマークラッドの弾性率が200MPa以上である。
【選択図】図1

Description

本発明は、光ファイバ心線に関し、より詳細には、2つのクラッド層を備えるダブルクラッドファイバに用いるポリマークラッド光ファイバ心線に関する。
従来、コア中を導波する信号光を励起するためにクラッド層に励起光を導波するダブルクラッドファイバにおいては、ガラスクラッドの外側に第二クラッド層として低屈折率樹脂を被覆している。該低屈折率樹脂については、屈折率を、上記励起光を導波するための第一クラッド層より低くするため、フッ素系のUV硬化型樹脂を使用している。
一方、特許文献1によれば、第二クラッド層としてシリカガラスを用い、このシリカガラスにフッ素をドープし、第一クラッド層より低屈折率にすることにより、マルチクラッド構造を得ている。さらには、該第二クラッド層の周囲には、シリカガラスである第二クラッド層を外部から保護するための、ポリマーからなる保護層が形成されている。
特許文献1に開示されたダブルクラッドファイバでは、上記構成において、上記第一クラッド層が励起光伝播に対するコアとして機能し、フッ素ドープされたシリカガラスである第二クラッド層が上記励起光伝播に対するクラッドとして機能する。特許文献1では、ガラス製の上記第二クラッド層が存在することにより、第一クラッド層中を伝播する励起光によるエバネッセントフィールドのポリマー製の保護層への漏れを緩和することになり、上記エバネッセントフィールドによるポリマー製の保護層の損傷を抑制している。さらには、フッ素ドープの第二クラッド層により、ダブルクラッドファイバ(マルチクラッドファイバ)の耐熱強度を上げている。
しかし、ダブルクラッドファイバといったマルチクラッドファイバのNAはシリカガラスからなる第一クラッド層と第二クラッド層との屈折率差に比例する。シリカガラスにドープできるフッ素の量には限界があり、特許文献1では、フッ素添加により、第二クラッド層の屈折率を大きく低減することは難しい。
一方、シリカガラスよりも、UV硬化型フッ素樹脂といった樹脂の方がフッ素含有量を多くできる。そのため、第二クラッド層はポリマークラッドである方がファイバのNAを大きくできる可能性が高い。ファイバレーザのような出力される光強度の増大が求められる用途では、第一クラッド内により多くの励起光を導波することが求められるため、より大きいNAが期待できるポリマークラッドが第二クラッド層に使用される(特許文献2参照)。
特表2006−519495号公報 特開平10−197731号公報
しかしながら、フッ素系樹脂は非フッ素系のUV硬化樹脂と比べて機械的強度が低いという問題がある。そのため、特許文献2に開示された技術のように、フッ素系樹脂をダブルクラッドファイバの第二クラッド層(第一被覆層)に使用する際には、機械的強度に優れる第二被覆層にて上記第二クラッド層を被覆する必要があり、コストアップにつながっている。
また、特許文献2に開示されたダブルクラッドファイバを用いたファイバレーザのように入射される光強度が変化する場合、ファイバの自己発熱が高くなり、ポリマークラッド材の機械的強度が低下する。特に、上記ファイバレーザにおいて出力が高いと、すなわち温度が高くなると、フッ素系樹脂である第二クラッド層(第一被覆層)の機械的強度が低くなる。従って、シリカガラスを主成分とする第一クラッド層、及びコアに対する保護機能が失われ、ファイバレーザの故障につながる問題がある。
さらには、特許文献1では、第一クラッド層から漏れるエバネッセントフィールドから樹脂製の保護層を保護するという技術目的から、第二クラッド層をシリカガラスにすることがどうしても必要である。上述のように、シリカガラスへのフッ素のドープ量は少なく制限されているので、フッ素ドープによる屈折率の低下をあまり見込めず、NAを大きくすることは難しい。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、開口数(NA)を大きくすることが可能であり、単層被覆であっても良好な機械的強度を有し、低コストで作製可能な光ファイバ心線であって、ファイバレーザの操作中の高温環境下でもロスを低減して励起光を効率的に導波することが可能な光ファイバ心線を提供することにある。
本発明は、このような目的を達成するために、光ファイバ心線であって、コアと、前記コアの周囲に設けられ、該コアより屈折率が低いガラスクラッドと、前記ガラスクラッドの周囲に設けられ、該ガラスクラッドより屈折率が低いポリマークラッドとを備え、前記ポリマークラッドはフッ素を含有しており、前記ポリマークラッドは、60℃の時の弾性率と23℃の時の弾性率との差が100MPa以内であり、かつ23℃での該ポリマークラッドの弾性率が200MPa以上であることを特徴とする。
また、本発明は、光ファイバ心線であって、コアと、前記コアを囲んで設けられ、前記コアよりも屈折率が低いガラスを含む第一クラッドと、前記第一クラッドを囲んで設けられ、前記第一クラッドよりも屈折率が低い樹脂であって、フッ素を含有した樹脂を含む第二クラッドとを備え、前記第二クラッドは、(メタ)アクリレート官能基を二つ有するパーフルオロポリエーテルを含んでいることを特徴とする。
本発明では、フッ素をドーピングした低屈折率のポリマークラッド材の使用温度範囲内での弾性率を高めることで、NAを大きくしつつ、単一層で、励起光に対するクラッド(例えば、第二クラッド層)の機能とガラス保護機能とを発揮することが可能である。従って、励起光に対するクラッド層と保護層とを別個に設ける必要が無く、コストダウンを図ることができる。
本発明の一実施形態に係る光ファイバ心線の断面図である。 本発明の一実施形態に係る伝送損失増加量の測定系を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、以下で説明する図面で、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
図1において、ダブルクラッドファイバレーザに適用可能な光ファイバ心線10は、その中心にコア1を備えており、該コア1の周囲には、コア1よりも屈折率が低い第一クラッド層としてのガラスクラッド2が設けられている。さらに、ガラスクラッド2の周囲には、ガラスクラッド2よりも屈折率が低い第二クラッド層としてのポリマークラッド3が設けられている。
このような構成において、第一クラッド層としてのガラスクラッド2は、コア1に対してはクラッドとして機能し、第二クラッド層としてのポリマークラッド3に対してはコアとして機能する。すなわち、ガラスクラッド2は、光ファイバ心線10に入射した励起光によりコア1にて発振されたレーザ光に対してはクラッドとして機能し、上記入射された励起光に対してはコアとして機能する。
また、ポリマークラッド3は、後述するように、室温および高温環境下においても十分に機械的強度を有し、さらにはガラスクラッド2よりも屈折率が低いことから、ガラスクラッド2の保護層として機能すると共に、上記励起光に対するクラッドとして機能する。すなわち、ポリマークラッド3は、励起光に対するクラッド層としての役割と、ガラスクラッド2を保護する役割との二役を担っている。従って、第二クラッド層としてフッ素系樹脂を用いる場合であっても別個に保護層を設ける必要が無く、別個に保護層を設ける手間、コストを低減しつつも、第二クラッド層へのフッ素のドープ量を増やすことができ、NAを大きくすることができる。
上記コア1、ガラスクラッド2の材料としてはそれぞれ、通常のファイバレーザに用いられるものを用いることができる。例えば、コア1としてエルビウムやイッテルビウム等を添加した石英を用いれば良く、ガラスクラッド2として石英を用いればよい。
上記ポリマークラッド3については、その主成分としては、例えば、フッ素を含有したウレタンアクリレートといったフッ素系樹脂(フッ素含有樹脂)を用いることができるが、以下に示すような、新しい技術的知見、および従来には見られなかった新たな技術的思想に基づいて設計されている。なお、本発明では、ポリマークラッド3の主成分となる材料は、従来からファイバレーザに用いられるフッ素系樹脂であればいずれを用いても良い。
さて、第二クラッド層としてのポリマークラッド3としてフッ素系樹脂を用いることにより、第二クラッド層としてガラスを用いる場合に比べて、第二クラッド層(ポリマークラッド)3の屈折率を下げることができるので、NAをより大きくすることができ、より多くの励起光を光ファイバ心線10に結合することができる。しかしながら、ダブルクラッドファイバレーザの駆動時に光ファイバが高温環境下におかれると、フッ素系樹脂からなる第二クラッド層の機械的強度が下がってしまう。特に、レーザ出力を高くすると、ファイバの自己発熱が起こり、機械的強度の低下に繋がってしまう。従って、高温環境下でも機械的強度を確保するために、特許文献2のように従来では、耐熱性に優れた保護層を第二クラッド層とは別個に設ける必要がある。
一方、本発明において、励起光のクラッドとして機能する第二クラッド層の弾性率が高いほど、ダブルクラッドファイバレーザに導入された励起光の伝送ロスが小さくなるという技術的知見を見出した。該技術的知見は、本発明にて初めて見出されたものである。すなわち、本発明にて見出された技術的知見によれば、動作時においてポリマークラッド3の弾性率をなるべく大きくすることにより、伝送ロスを低減して効率的に励起光を導波させることができるのである。
ここで、保護層を別個に設けないようにすることを考慮すると、室温のみならず高温環境下でも十分な機械的強度を確保する必要がある。また一方、上述のように初めて見出された技術的知見によればポリマークラッド3の弾性率を大きくするほど、励起光の伝送ロスを低減することができる。すなわち、高温環境下においてもポリマークラッド3の機械的強度を所定値よりも大きくなるようにすれば、保護層を別個に設けなくても十分な機械的強度を得ることができ、かつ励起光の伝送ロスを低減することができる。
本発明では、フッ素系樹脂を第二クラッド層として用いるダブルクラッドファイバレーザにおいて、励起光の伝送ロスを低減しつつ、第二クラッド層(励起光に対するクラッド層)とは別個に保護層を設けなくても十分に機械的強度を得るために、フッ素系樹脂であるポリマークラッドの弾性率を適切に設定する、という従来には無い新たな技術的思想に従って、ポリマークラッド3を設計している。
本発明の一実施形態では、このような技術的思想に基づいて、通常光ファイバ心線10が配置される所定温度(例えば、室温)における弾性率が所定の値以上であり、かつ該所定温度と、ダブルクラッドファイバレーザの動作時における高温時とにおける、弾性率の差がなるべく小さくなるように、すなわち所定の値よりも小さくなるように、ポリマークラッド3を設計することは、本発明において新規な着眼点である。
このような新規な着眼点に従って鋭意検討した結果、本発明では、後述する実施例で示すように、所定の温度範囲(23℃(室温)〜60℃(高温環境下))でのポリマークラッド3の弾性率の変動が100MPa以内であり(60℃でのポリマークラッド3の弾性率と23℃でのポリマークラッド3の弾性率との差が100MPa以内であり)、かつ所定の温度(23℃)でのポリマークラッド3の弾性率が200MPa以上となるように、ポリマークラッド3を作製することにより、別個に保護層を設けなくても良好な機械的強度を得ると共に、伝送ロスを低減して効率良く励起光を導波させることができることを見出した。また、第二クラッド層としてポリマークラッドを用いているので、フッ素の含有量を多くすることができ、NAを大きくすることができる。
本発明の別の実施形態では、ポリマークラッド3に、(メタ)アクリレート官能基を2つ有するパーフルオロポリエーテルを含有させている。このように、(メタ)アクリレート官能基を2つ有するフッ素系モノマーからポリマークラッド3を形成しているので、ラジカル重合によりモノマー同士が網目構造のポリマーになる。従って、屈折率を下げつつ、ポリマークラッド3の機械的強度を向上させることができる。さらに、上記パーフルオロポリエーテルを用いることにより、架橋密度をより大きくすることができ、より強い機械的強度のポリマークラッド3を得ることができる。
すなわち、(メタ)アクリレート官能基を2つ有するパーフルオロポリエーテルをポリマークラッド3に含有させることによって、架橋密度をより大きくすることができるので、より密な網目構造を有するポリマークラッド3を形成することができ、高温環境化であってもポリマークラッド3の機械的強度を大きくすることができる。従って、別個に保護層を設けなくても、励起光に対するクラッドであるポリマークラッド3により保護層の役割を果たすことができ、さらに励起光の伝送ロスを低減することができる。
なお、(メタ)アクリレート官能基を2つ有するパーフルオロポリエーテルの分子量を1500未満とすることが好ましく、上記分子量を600以上1500未満とすることがさらに好ましい。本発明では、上述の新たな技術的思想を達成することを考慮すると、ポリマークラッド3の弾性率をなるべく大きくする必要があり、そのためにポリマークラッド3の架橋密度を大きくすることが望ましい。しかしながら、(メタ)アクリレート官能基を2つ有するパーフルオロポリエーテルの分子量が大きくなるに従って架橋密度は相対的に小さくなる。従って、分子量が所定値を超えて大きいと、伝送ロスや保護の観点から決まってくる許容範囲のポリマークラッド3の機械的強度に対応する架橋密度を得ることができなくなる。この観点から、(メタ)アクリレート官能基を2つ有するパーフルオロポリエーテルの分子量を1500未満とすることが好ましいのである。すなわち、(メタ)アクリレート官能基を2つ有するパーフルオロポリエーテルの分子量を1500未満とすることにより、架橋密度を適切な範囲にすることができ、高温環境下においても励起光の伝送ロスを低減しつつ、ポリマークラッド3により、励起光に対するクラッドの機能と、ガラスクラッド2の保護機能との双方を実現することができる。
さらに、ポリマークラッド3の屈折率を下げてNAを大きくすることを考慮すると、フッ素含有率が50wt%以上の(メタ)アクリレート官能基を2つ有するパーフルオロポリエーテルを用いることが好ましい。
(実施例)
以下、本発明の実施例を説明する。
本実施例では、ダブルクラッドファイバに適用する光ファイバ心線10のポリマークラッド3のポリマークラッド材組成物として、フッ素化ポリエーテルでウレタン結合同士を連結させたウレタンアクリレートを主成分として含み、フッ素化アクリレートモノマーもしくは非フッ素化アクリレートモノマーである反応性希釈剤、および光重合開始剤を含む放射線硬化性樹脂を作製した。以下の表1に作製したサンプルの組成比を示す。
モノマーAは単官能性のフッ素化アクリレートモノマーである。モノマーBは分子量が400−600程度の二官能性のフッ素化アクリレートモノマーである。モノマーCは分子量1500程度でフッ素含有率が52wt%の二官能性のフッ素化アクリレートモノマーである。モノマーDは分子量600程度でフッ素含有率が51wt%の二官能性のフッ素化アクリレートモノマーである。モノマーEは分子量2500程度でフッ素含有率が54wt%のフッ素化アクリレートモノマーである。また、モノマーC、D、Eはパーフルオロポリエーテル鎖の末端にアクリロイル基を付加した構造であり、アクリロイル基を2つ有する構造である。
なお、本実施例では、架橋密度をより向上させるために、ラジカル重合する官能基を2つ有するパーフルオロポリエーテルを用いることが重要であるので、モノマーC、D、Eとして、アクリレート官能基を2つ有するパーフルオロポリエーテルに限らず、メタクリレート官能基を2つ有するパーフルオロポリエーテルを用いても良いことは言うまでもない。
ポリマークラッド3として、上記ウレタンアクリレートとモノマーA〜Eを適切に配合して表1に示すようにサンプルA〜I(本実施例)、およびサンプルJ〜L(比較例)を作製した。配合は表1に記載した比率を正確にガラス製の容器に入れ、5分程度攪拌し、各材料が混ざっているか否かを目視で確認した。粘度が高く攪拌中気泡が大量に入る場合、ホットプレート上で50℃に加熱した状態で攪拌しても良い。それぞれ作製したサンプルの基礎特性を評価した。試験方法の詳細は以下の通りである。
(1)表1の組成比で配合したサンプルの粘度測定はブルックフィールド型粘度計で、回転速度20rpmで測定した。温度環境は23℃で測定を行った。
(2)表1の組成比で配合したサンプルはガラス基板上に100μmでスピンコートした。
(3)石英ガラス板を蓋にしているパージボックスの中にサンプルを塗布したガラス板を入れ、15l/minで5minの間、窒素パージし、Fusion UV systemsのD−Bulbを使用してUV光を照射した。照射量は3500mJ/cm2で照射を行った。
(4)ポリマークラッド3の弾性率測定については、光ファイバ心線10を6mm幅の短冊状に切り取り、弾性率を測定した。弾性率はTAインスツルメント社のRSA3を使用して、引っ張り応力をかけ、2.5%の歪みをかけた時の応力で算出した。温度環境は23℃と60℃で測定を行った。
(5)屈折率はMetricon社のPrism Coupler 2010Mを使用した。波長は594nmで測定を行った。温度環境は23℃で測定を行った。
Figure 2012018258
上記表1は、上述のようにして作製したサンプルA〜Lの組成比と樹脂特性(23℃での粘度、23℃、60℃での弾性率、23℃での屈折率)とを示している。
(伝送損失増加量測定)
表1に示したサンプルA〜Lをポリマークラッド3として用いてガラスクラッド2を被覆した125μmのマルチモード光ファイバ(光ファイバ心線10)を作製した。被覆層であるポリマークラッド2は厚みが約60μmで作製し、該被覆層を合わせたファイバの外径は245−255μmであった。
作製したファイバを使用して伝送損失量(励起光ロス)を測定した。ここでの伝送損失量は表2での励起光ロスである。また、作製したマルチモードファイバとしての光ファイバ心線10からガラスを抜き取り、ポリマークラッド3の23℃、60℃における弾性率を測定した。伝送損失量および弾性率を表2に示す。
伝送損失量の測定はカットバック法により測定した。本実施例に係る測定系の形態を図2に示す。図2において、符号21はレーザダイオードであり、符号22は高反射鏡であり、符号23は出力カプラであり、符号24は測定ヘッドであり、符号25はパワーメータであり、符号26a〜26cは光ファイバ同士の融着点である。本実施例では、例えば高反射鏡22の反射率が100%、出力カプラ23の反射率が20%であり、高反射鏡22と出力カプラ23との間に設けられた光ファイバ心線10がレーザダイオード21から入射された励起光によりレーザを発振する。該発振されたレーザは、出力カプラ23により測定ヘッド24へと出射され、パワーメータ25により光ファイバ心線10の伝送損失を測定する。本実施例では、測定波長は975nmで測定した。測定する光ファイバ心線10の長さは10mとした。表2において、測定した伝送損失量が5.0dB/km以下である場合は(△)、1.0dB以下である場合は(○)、5.0dB/km超である場合は、(×)とする。
Figure 2012018258
表2に示すように、本実施例のサンプルHは伝送損失量が本実施例の他のサンプルA〜I、Gより大きかった。これは、表1に示すように未硬化状態のポリマークラッド材の粘度が低すぎるため、線引き後のファイバが偏肉していることが原因と考えられる。しかしながら、サンプルHでも、伝送損失を5.0dB/km以下に抑えることができ、かつ23℃でのポリマークラッド3の弾性率を200MPa以上に、さらには23℃と60℃との間の温度範囲で弾性率の変動が100MPa以内にすることができる。従って、該サンプルHにおいても、保護層を設けなくても室温および高温環境下の双方において十分な機械的強度を得ることができ、かつ伝送ロスを低減することができる。
また、本実施例のサンプルA〜G,及びサンプルIは全て、表2に示されるようにレーザダイオード21から光ファイバ心線10への入力光強度が10Wの場合の伝送損失量が1.0dB以内であり、サンプルHは、5.0dB以内である。また、表1に示されるように、本実施例のサンプルA〜Iのいずれにおいても、23℃でのポリマークラッド3の弾性率を200MPa以上に、さらには60℃の時の弾性率と23℃の時の弾性率との差を100MPa以内にすることができる。従って、励起光の伝送ロスを非常に低減しつつ、保護層を設けなくても室温および高温環境下の双方において十分な機械的強度を得ることができる。
さて、ファイバレーザの場合、出力を大きくするために、より多くの励起光を第一クラッド層であるガラスクラッド2に導波することが求められることがある。その際、ポリマークラッド3の屈折率をなるべく低くし、ファイバのNAが高いほど、出力を上げることができる。そのため、本実施例に示される9つのサンプルの中でも、サンプルE,F,Gは最良の形態である。
また、アクリレート官能基を2つ有するパーフルオロポリエーテルを用いる場合、表1、2に示されるように、粘度、弾性率、屈折率、伝送ロスを考慮すると、上記アクリレート官能基を2つ有するパーフルオロポリエーテルを5wt%〜30wt%にすることも好ましい。
一方、比較例のサンプルJ、Kについては、未硬化時の粘度が高く、線引きすることができなかった。比較例のサンプルLはポリマークラッド3の弾性率が低く、伝送損失量が高いことが考えられる。これは入力光が大きくファイバの自己発熱でファイバの温度が上がり、クラッド層の弾性率が低くなっていることが原因と予想される。
本実施例では、ポリマークラッド3のポリマークラッド材の未硬化時の粘度を1000mPa・s〜50000mPa・sとすることにより、ポリマークラッド3を被覆層としてガラスクラッド2の周囲に形成することができる。
1 コア
2 ガラスクラッド
3 ポリマークラッド
10 光ファイバ心線

Claims (8)

  1. コアと、
    前記コアの周囲に設けられ、該コアより屈折率が低いガラスクラッドと、
    前記ガラスクラッドの周囲に設けられ、該ガラスクラッドより屈折率が低いポリマークラッドとを備え、
    前記ポリマークラッドはフッ素を含有しており、
    前記ポリマークラッドは、60℃の時の弾性率と23℃の時の弾性率との差が100MPa以内であり、かつ23℃での該ポリマークラッドのヤング率が200MPa以上であることを特徴とする光ファイバ心線。
  2. 前記ポリマークラッドは、分子量1500未満の(メタ)アクリレート官能基を二つ有するパーフルオロポリエーテルを含有していることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ心線。
  3. 前記ポリマークラッド層は、分子量600以上1500未満の(メタ)アクリレート官能基を二つ有するパーフルオロポリエーテルを含有していることを特徴とする請求項2に記載の光ファイバ心線。
  4. 前記ポリマークラッドは、前記パーフルオロポリエーテルを5wt%〜30wt%含有していることを特徴とする請求項2または3に記載の光ファイバ心線。
  5. 前記ポリマークラッド層のフッ素含有率は50wt%以上であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の光ファイバ心線。
  6. 前記ポリマークラッドの未硬化時の粘度が1000−50000mPa・sであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の光ファイバ心線。
  7. 前記光ファイバ心線の伝送損失量は10W以下の入力光強度に対して1.0dB/km以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の光ファイバ心線。
  8. コアと、
    前記コアを囲んで設けられ、前記コアよりも屈折率が低いガラスを含む第一クラッドと、
    前記第一クラッドを囲んで設けられ、前記第一クラッドよりも屈折率が低い樹脂であって、フッ素を含有した樹脂を含む第二クラッドとを備え、
    前記第二クラッドは、(メタ)アクリレート官能基を二つ有するパーフルオロポリエーテルを含んでいることを特徴とする光ファイバ心線。
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