JP6170924B2 - モード分割多重化用数モード光ファイバ - Google Patents

モード分割多重化用数モード光ファイバ Download PDF

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Description

関連出願の説明
本出願は2011年9月16日に出願された米国仮特許出願第61/535562号の恩典を主張する。上記仮特許出願の明細書の内容はその全体が本明細書に参照として含められる。
本明細書は全般に光ファイバに関し、さらに詳しくは、モード分割多重化に用いられる大有効面積の数モード光ファイバに関する。
マルチメディア遠距離通信アプリケーションの量及び種類の爆発的拡大は、インターネットトラフィックの速度に対する要求を高めさせ続け、幹線光ファイバ通信リンクの研究を刺激し続けている。コヒーレント通信及び電子デジタル信号処理(DSP)ベース受信器は近年、それらの、フレキシビリティ、スケーラビリティ及び、ファイバ非線形性を含む、様々な伝送劣化を補償できる能力により、長距離システムに対する次世代スタンダードとして受け入れられている。
しかし、非線形性軽減に対して提案されているDSPアルゴリズムが数桁の性能向上を提供するとは考えられていない。したがって、標準の単一モードファイバを置き換えて、DSPアルゴリズムが提供し得る以上の伝送性能を達成するためには、新規な伝送媒体及び多重化/逆多重化手法が必要になり得る。
ファイバ非線形性は達成し得るスペクトル効率に制限を課すから、非線形性という対価を減じるため、大有効面積(A有効)単一モード(SM)ファイバが設計された。伝送ファイバの非線形性をさらに減じるための一提案は、動作波長において1つより多くのモードを導波するファイバを利用することである。そのような数モードファイバ(FMF)構造においては、基本LP01モードの有効面積が単一モードファイバにおけるより大きくなり、LP01モードに投射された光信号の非線形性劣化が小さくなるであろう。しかし、この手法は、LP01モードに投じられるパワーがLP11モードまたはその他の高次モード(HOM)と結合せずにそのモード内にとどまれば、優れた性能をもたらすだけであろう。このモード結合がおこれば、光信号はマルチパス干渉(MPI)によって劣化するであろう。
しかし、数モードファイバ(FMF)における単一モード伝送は現行の光伝送システムに優る向上を提供するが、光ファイバのスペクトル効率は有効面積の増大にともない緩やかにしか高くならない。システム容量を高めるためには別の解決策が必要である。最近の実験により、多入力多出力(MIMO)手法を用いる、FMFの1つより多くの空間伝搬モードにおける信号伝送が可能であることが示された。代表的な数モードファイバでは、ファイバ内を伝搬するモード間の結合がおこることができ、この結果、光信号はマルチパス干渉(MPI)によって劣化するであろう。
発明が解決試料とする課題
本発明の課題は、光ファイバ遠距離伝送システムの容量を高めるため、1つより多くの空間伝搬モードにおける信号伝送を可能にするが、マルチパス干渉による光信号劣化は生じさせない、数モード光ファイバを提供することにある。
光ファイバは、
(i)屈折率プロファイルを有するコア、
(ii)コアを囲む環状クラッド層、
(iii)クラッド層に接してクラッド層を囲む一次被覆層であって、約0.35MPaより低いその場弾性率及び約−35℃より低いその場転移温度を有する一次被覆層、
及び
(iv)一次被覆層を囲む二次被覆層であって、約1200MPaより大きいその場弾性率を有する二次被覆層、
を有し、
コアの屈折率プロファイルは、1550nmにおいて、2.0μmより長い理論LP11カットオフ波長及び110μmより大きいLP01有効面積を有する。
いくつかの実施形態にしたがえば、光ファイバは、約0.3MPaより小さい(例えば、≦0.25MPaまたは≦0.2MPaの)その場弾性率を有する、一次被覆層を有する。
いくつかの実施形態にしたがえば、光ファイバは、約−40℃より小さい(例えば、≦−45℃または≦−50℃の)その場ガラス転移温度を有する、一次被覆層を有する。
いくつかの実施形態にしたがえば、光ファイバは、約1300MPaより高い(例えば、≧1400MPa,≧1500MPaまたは≧1600MPaの)その場弾性率を有する、二次被覆層を有する。
いくつかの実施形態にしたがえば、光ファイバはステップ型屈折率プロファイルを有し、コアはガラスコアであり、クラッド層はガラスクラッド層である。コアは、約4.5μmから約15μmの半径R、ガラスクラッド層に対して約0.2%から約0.55%の最大相対屈折率Δ1最大、及び10より大きいα値を有する。コア半径Rは約6μmと12μmの間であることが好ましく、約7μmと11μmの間であることがさらに好ましい。コアは、1530nmより長い波長においてLP01モード及びLP11モードの伝搬及び伝送をサポートし、いくつかの実施形態において、LP02モードの理論カットオフ波長は約1800nmより短く、これにより、1550nmウインドウにおけるLP01モード及びLP11モードだけの伝搬が保証される。LP01有効面積は110μmより大きい(例えば、≧120μmまたは≧150μm)。LP01有効面積は110μmと210μmの間であることが好ましい。ガラスクラッド層は、Δ1最大>Δ4最大であるような、最大相対屈折率Δ4最大を有する。いくつかの実施形態において、1550nmの波長におけるLP01モードとLP11モードの間の遅延差は約0.5ns/kmより小さい(例えば、≦0.3ns/kmまたは≦0.1ns/km)。
いくつかの実施形態にしたがえば、光ファイバはステップ型屈折率プロファイルを有し、コアはガラスコアであり、クラッド層はガラスクラッド層である。コアは、約4.5μmから約15μmの半径R,ガラスクラッド層に対して約0.2%から約0.55%の最大相対屈折率Δ1最大,及び10より大きいα値を有する。コア半径Rは約6μmと12μmの間であることが好ましく、約7μmと11μmの間であることがさらに好ましい。ガラスクラッド層は、Δ1最大>Δ4最大であるような、最大相対屈折率Δ4最大を有する。コアは、1530nmより長い波長においてLP01モード及びLP11モードの伝搬及び伝送をサポートし、いくつかの実施形態において、LP02モードの理論カットオフ波長は約1800nmより短い。LP01有効面積は110μmより大きい。1550nmの波長におけるLP01モードとLP11モードの間の相対遅延は約0.5ns/kmより小さい(例えば、≦0.3ns/kmまたは≦0.1ns/km)。
いくつかの実施形態にしたがえば、光ファイバはステップ型屈折率プロファイルを有し、コアはガラスコアであり、クラッド層はガラスクラッド層である。コアは、約4.5μmから約15μmの半径R、ガラスクラッド層に対して約0.2%から約0.55%の最大相対屈折率Δ1最大、及び10より大きいα値を有する。コア半径Rは約6μmと12μmの間であることが好ましく、約7μmと11μmの間であることがさらに好ましい。ガラスクラッド層はコアを囲む低屈折リングを有する。低屈折リングは最小相対屈折率Δ2最小<0を有する。ガラスクラッド層は、低屈折リングを囲み、Δ1最大>Δ4最大>Δ2最小であるような、最大相対屈折率Δ4最大を有する、外層クラッドも有する。コアは、1530nmより長い波長においてLP01モード及びLP11モードの伝搬及び伝送をサポートし、いくつかの実施形態において、LP02モードの理論カットオフ波長は約1800nmより短い。LP01有効面積は110μmより大きい。LP01有効面積は110μmから210μmの間であることが好ましい。1550nmの波長におけるLP01モードとLP11モードの間の相対遅延は約0.5ns/kmより小さい(例えば、≦0.3ns/kmまたは≦0.1ns/km)。いくつかの実施形態において、MPI(マルチパス干渉)は1550nmの波長において−30dBより小さい。いくつかの実施形態において、MPIは1550nmの波長において−35dBより小さい。
いくつかの実施形態にしたがえば、光ファイバは分布屈折率型プロファイルを有し、コアはガラスコアであり、クラッド層はガラスクラッド層である。コアは、約4.5μmから約15μmの半径R、ガラスクラッド層に対して約0.2%から約0.55%の最大相対屈折率Δ1最大、及び5より小さいα値を有する。コア半径Rは約7μmと13μmの間であることが好ましく、約8μmと12μmの間であることがさらに好ましい。コアは、1530nmより長い波長においてLP01モード及びLP11モードの伝搬及び伝送をサポートし、いくつかの実施形態において、LP02モードの理論カットオフ波長は約1800nmより短い。LP01有効面積は150μmより大きい。ガラスクラッド層は、Δ1最大>Δ4最大であるような、最大相対屈折率Δ4最大を有する。
いくつかの実施形態にしたがえば、光ファイバは分布屈折率型プロファイルを有し、コアはガラスコアであり、クラッド層はガラスクラッド層である。コアは、約4.5μmから約15μmの半径R、ガラスクラッド層に対して約0.2%から約0.55%の最大相対屈折率Δ1最大、及び5より小さいα値を有する。コア半径Rは約7μmと13μmの間であることが好ましく、約8μmと12μmの間であることがさらに好ましい。コアは、1530nmより長い波長においてLP01モード及びLP11モードの伝搬及び伝送をサポートし、いくつかの実施形態において、LP02モードの理論カットオフ波長は約1800nmより短い。LP01有効面積は110μmより大きい。1550nmの波長におけるLP01モードとLP11モードの間の相対遅延は約0.5ns/kmより小さい(例えば、≦0.3ns/kmまたは≦0.1ns/km)。ガラスクラッド層はΔ1最大>Δ4最大であるような最大相対屈折率Δ4最大を有する。
いくつかの実施形態にしたがえば、光ファイバは分布屈折率型プロファイルを有し、コアはガラスコアであり、クラッド層はガラスクラッド層である。コアは、約4.5μmから約15μmの半径R、ガラスクラッド層に対して約0.2%から約0.55%の最大相対屈折率Δ1最大、及び5より小さいα値を有する。コア半径Rは約7μmと13μmの間であることが好ましく、約8μmと12μmの間であることがさらに好ましい。ガラスクラッド層はコアを囲む低屈折リングを有する。低屈折リングは最小相対屈折率Δ2最小<0を有する。ガラスクラッド層は、低屈折リングを囲み、Δ1最大>Δ4最大>Δ2最小であるような、最大相対屈折率Δ4最大を有する、外層クラッドも有する。コアは、1530nmより長い波長においてLP01モード及びLP11モードの伝搬及び伝送をサポートし、いくつかの実施形態において、LP02モードの理論カットオフ波長は約1800nmより短い。LP01有効面積は110μmより大きい(例えば、110μmと210μmの間)。1550nmの波長におけるLP01モードとLP11モードの間の相対遅延は約0.5ns/kmより小さい(例えば≦0.3ns/kmまたは≦0.1ns/km)。
いくつかの実施形態にしたがえば、ファイバは、1550nmの波長においてα値が約1.8より大きく、約2.7より小さい、分布屈折率コアを有する。他の実施形態にしたがえば、ファイバは、1550nmの波長においてα値が約2.3より大きく、約2.7より小さい、分布屈折率コアを有する。
いくつかの実施形態にしたがえば、1550nmの波長におけるLP01モードとLP11モードの間の相対遅延は約0.3ns/kmより小さい。他の実施形態にしたがえば、1550nmの波長におけるLP01モードとLP11モードの間の相対遅延は約0.1ns/kmより小さい。
いくつかの実施形態において、1530nmと1570nmの間の全ての波長におけるLP01モードとLP11モードの間の相対遅延は約0.3ns/kmより小さい。他の実施形態にしたがえば、1530nmと1570nmの間の全ての波長におけるLP01モードとLP11モードの間の相対遅延は約0.1ns/kmより小さい。
いくつかの実施形態にしたがえば1550nmにおけるLP01モードのA有効は110μmより大きい。他の実施形態にしたがえば1550nmにおけるLP01モードのA有効は110μmより大きい。他の実施形態にしたがえば1550nmにおけるLP01モードのA有効は120μmより大きい。他の実施形態にしたがえば1550nmにおけるLP01モードのA有効は140μmより大きい。他の実施形態にしたがえば1550nmにおけるLP01モードのA有効は150μmより大きい。他の実施形態にしたがえば1550nmにおけるLP01モードのA有効は160μmより大きい。
本発明の実施形態例にしたがって作製されたファイバは、LP01モード及びLP11モードに対して低減衰を与える。いくつかの実施形態にしたがえば1550nmの波長におけるLP01減衰は0.22dB/kmより小さい。他の実施形態にしたがえば1550nmの波長におけるLP01減衰は0.21dB/kmより小さい。他の実施形態にしたがえば1550nmの波長におけるLP01減衰は0.20dB/kmより小さい。いくつかの実施形態にしたがえば1550nmの波長におけるLP11減衰は0.25dB/kmより小さい。他の実施形態にしたがえば1550nmの波長におけるLP11減衰は0.24dB/kmより小さい。他の実施形態にしたがえば1550nmの波長におけるLP11減衰は0.23dB/kmより小さい。
本発明の実施形態例にしたがって作製されたファイバは低MPIを与える。いくつかの実施形態にしたがえば1550nmの波長におけるMPIは−20dB/kmより小さい。他の実施形態にしたがえば1550nmの波長におけるMPIは−25dB/kmより小さい。他の実施形態にしたがえば、1550nmの波長におけるMPIは−30dB/kmより小さい。他の実施形態にしたがえば1550nmの波長におけるMPIは−35dB/kmより小さい。
本発明の実施形態例にしたがって作製されたファイバは低MPI及び長LP11カットオフ波長を与える。いくつかの実施形態にしたがえば1550nmの波長におけるMPIは−20dB/kmより小さく、LP11モードの理論カットオフ波長は2.4μmより長い。他の実施形態にしたがえば1550nmの波長におけるMPIは−25dB/kmより小さく、LP11モードの理論カットオフ波長は2.25μmより長い。他の実施形態にしたがえば1550nmの波長におけるMPIは−30dB/kmより小さく、LP11モードの理論カットオフ波長は2.15μmより長い。他の実施形態にしたがえば1550nmの波長におけるMPIは−35dB/kmより小さく、LP11モードの理論カットオフ波長は2.0μmより長い。
したがって、本明細書に説明される実施形態の数モード光ファイバは、大有効面積、低損失、小さい微分群遅延(DGD)及び/または低MPIの利点を提供する。
本明細書に説明される実施形態において、低いその場弾性率を有する一次被覆層及び高いその場弾性率を有する二次被覆層を含む光学被覆を有する数モード光ファイバは、かなり小さいLP01モードとLP11モードの間の結合を有する。LP01モードと高次モードの間の低遅延差をもたらすファイバ構造にこの被覆系を用いれば、MDMシステムに特に有利である。
本開示のさらなる特徴及び利点は以降の詳細な説明に述べられ、ある程度は、当業者にはその説明から容易に明らかであろうし、あるいは、以降の詳細な説明及び添付される特許請求の範囲を含み、添付図面も含む、本明細書に説明される実施形態を実施することによって認められるであろう。
上記の全般的説明及び以降の詳細な説明がいずれも様々な実施形態を説明し、特許請求される主題の本質及び特質を理解するための概要または枠組みの提供が目的とされていることは当然である。添付図面は様々な実施形態のさらに深い理解を提供するために含められ、本明細書に組み入れられて本明細書の一部をなす。図面は本明細書に説明される様々な実施形態を示し、記述とともに特許請求される主題の原理及び動作の説明に役立つ。
図1は本明細書に説明される実施形態にしたがう光ファイバの一区画の側面を簡略に示す。 図2は図1の線A−Aに沿ってとられた断面図であり、図1の光ファイバの一実施形態例についての構成を示す。 図3Aは図2に対応する一光ファイバ実施形態の相対屈折率プロファイルの一例のグラフである。 図3Bは図2に対応する別の光ファイバ実施形態の別の相対屈折率プロファイルの一例のグラフである。 図4Aは図1の線A−Aに沿ってとられた断面図であり、本明細書に説明される数モード光ファイバの第2の主実施形態例についての構成を示す。 図4Bは図4Aの数モード光ファイバの相対屈折率プロファイルのグラフである。 図5はMPI測定システムの一例の略図である。 図6は一次被覆層と二次被覆層の3つの組合せについて理論LP11カットオフ波長の関数としてのMPIの測定値及びモデル計算値のグラフである。 図7は最適α値を有する(凡例に‘‘デルタ’’と表される)最大コア相対屈折率Δ1最大の様々な値に対するパルス広がり(ns/km)対波長(μm)のグラフである。 図8は本明細書に説明される数モード光ファイバを用いるMDMシステムの一例の略図である。 図9は図8のMDMシステムにおいて送信器と受信器を光接続するファイバリンクの一例の略図であり、ファイバリンクは光増幅器で接続された複数のスパンの数モードファイバを有する。
長距離伝送ファイバに用いるための、それらの例が添付図面に示される、光ファイバの実施形態をここで詳細に参照する。可能であれば必ず、全図面を通して同じ参照数字が同じかまたは同様の要素を指して用いられる。
用語
光ファイバを説明するために以下の用語が、様々な実施形態例に関して以下で導入及び定義されているパラメータとともに、本明細書に用いられる。
用語「屈折率プロファイル」は、本明細書に用いられるように、屈折率または相対屈折率とファイバの半径の間の関係である。
用語「相対屈折率」は、本明細書に用いられるように、式:
と定義される。ここでn(r)は、別途に指定されない限り半径rにおける屈折率である。相対屈折率は、別途に指定されないぁぎり1550nmにおいて定められる。一態様において、基準屈折率n基準は石英ガラスである。他の態様において、n基準はクラッド層の最大屈折率である。本明細書に用いられるように、相対屈折率はΔで表され、その値は別途に指定されない限り%単位で与えられる。ある領域の屈折率が基準屈折率n基準より小さい場合、相対屈折率%は負であり、陥没領域または陥没屈折率を有すると称され、最小相対屈折率は。別途に指定されない限り、相対屈折率が最も負の点において計算される。ある領域の屈折率が基準屈折率n基準より大きい場合、相対屈折率は正であり、その領域は、隆起している、または正屈折率を有するということができる。
用語「上げドーパント」は、本明細書に用いられるように、ガラスの屈折率を純粋なアンドープSiOに対して高めるドーパントを指す。用語「下げドーパント」は、本明細書に用いられるように、ガラスの屈折率を純粋なアンドープSiOに対して低めるような特性を有するドーパントである。上げドーパントは、上げドーパントではない1つ以上のドーパントがともなう場合、負の相対屈折率を有する光ファイバの領域内に存在することができる。同様に、正の相対屈折率を有する光ファイバの領域内に、上げドーパントではない1つ以上の他のドーパントが存在することができる。下げドーパントは、下げドーパントではない1つ以上のドーパントがともなう場合、正の相対屈折率を有する光ファイバの領域内に存在することができる。同様に、負の相対屈折率を有する光ファイバの領域内に、下げドーパントではない1つ以上の他のドーパントが存在することができる。
本明細書に用いられるように、「有効面積」A有効は、光を伝搬する光ファイバの面積であり、式:
と定義される。ここで、Eはファイバ内を伝搬する光にともなう電場であり、rはファイバの半径である。有効面積は、別途に指定されない限り、1550nmにおいて定められる。
モードフィールド径(MFD)は単一モードファイバ内を伝搬している光のスポット径またはビーム幅の尺度である。モードフィールド径は、ソース波長、ファイバコア半径及びファイバ屈折率の関数である。MFDは、
及び
とする、ピーターマンII法を用いて決定される。ここで、Eはファイバ内の電場分布であり、rはファイバの半径である。
ファイバの規格化波数、すなわちV数は、V=k・R・NAと定義され、ここで、kは自由空間波数,2π/λであり、ラムダは波長であり、Rはコアの半径であり、NAはファイバの開口数である。NAは、式:
で与えられる。ここで、nコアはコアの最大屈折率であり、nクラッドはクラッド層の屈折率であり、Δ1最大はクラッド層に対するコアの最大相対屈折率である。
ファイバの色分散または分散は、材料分散、導波路分散及び多重モード分散の総和である。
あるモードのカットオフ波長は、それより長い波長ではモードが光ファイバ内の伝搬を停止する、最短波長である。単一モードファイバのカットオフ波長は、光ファイバが1つの伝搬モードしかサポートしないであろう最短波長である。単一モードファイバのカットオフ波長は高次モードの内の最長カットオフ波長に対応する。一般に、単一モードファイバの最長カットオフ波長はLP11モードのカットオフ波長に対応する。動作波長において1つより多くのモードを導波する数モードファイバにおいて、LP11カットオフ波長は動作波長より長い。理論カットオフ波長の数学的定義は、ヨイノーム(Jeunhomme)著,「単一モードファイバ光学(Single Mode Fiber Optics)」,(ニューヨーク),マーセル・デッカー(Marcel Dekker),1990年,p.39〜44,に与えられ、理論ファイバカットオフ波長はモード伝搬定数が外層クラッドにおける平面は伝搬定数に等しい波長として説明されている。
ケーブルカットオフ波長または「ケーブルカットオフ」は、EIA-455-170「伝送されるパワーによる単一モードファイバのケーブルカットオフ波長(Cable Cutoff Wavelength of Single-Mode Fiber by Transmitted Power)」、すなわち‘‘FOTP-170’’に説明されている、22mケーブルカットオフ試験によって近似することができる。ケーブルカットオフは、本明細書に用いられるように、上記の近似試験を用いて得られた値を意味する。光ファイバのケーブルカットオフ波長は一般に理論カットオフ波長より100〜300nm短い。
本明細書に用いられるように、用語「数モードファイバ」は単一モードファイバより多いが、通常の多モードファイバよりは少ない、モードの伝搬をサポートするファイバを指す。任意の屈折率プロファイルをもつ円柱対称光ファイバにおける伝搬モードの数及び特性はスカラー波動方程式を解くことで得られる(例えば、ティー・エイ・レナーン(T. A. Lenahan),「有限要素法及びEISPACKを用いる光ファイバ内のモードの計算(Calculation of modes in an optical fiber using a finite element method and EISPACK)」Bell Syst. Tech. J.,1983年2月,第62巻,第1号,p.2663,を見よ)。
光ファイバまたはその他の誘電体導波路内を進行する光は、通常LP(直線偏波)モードと称される、ハイブリッド型モードを形成する。LP0pモードは2つの偏波自由度を有し、二重に縮退している。LP1pモードは四重に縮退し、2つの空間自由度及び2つの偏波自由度を有する。m>1のLPmpモードも四重に縮退している。発明者等は、発明者等がファイバ内を伝搬しているLPモードの数を指定する場合、これらの縮退は勘定に入れない。例えば、LP01モードだけが伝搬する光ファイバは、LP01モードが2つの可能な偏波を有していても単一モードファイバである。LP01モード及びLP11モードが伝搬する数モード光ファイバは、LP11モードが二重に縮退しているから3つの空間モードをサポートし、それぞれのモードは2つの可能な偏波を有し、合わせて6つのモードを与える。したがって、ファイバが2つのLPモードを有するといわれるときは、ファイバがLP01モード及びLP11モードの全ての伝搬をサポートすることが意味される。
光ファイバの曲げ耐性または曲げ性能は規定された試験条件下にあるファイバを通って伝搬している光の誘起減衰によって測定することができる。本明細書に説明される光ファイバの曲げ性能は、光ファイバの曲げに対する相対耐性を比較するためのピンアレイ曲げ試験を用いて決定される。この試験を実施するため、基本的に誘起損失がない光ファイバについて減衰が測定される。光ファイバは次いでピンアレイを巡って編み上げられて、減衰が再び測定される。一般にdB単位で表される、曲げにより誘起された損失は、2つの減衰測定値間の差である。ピンアレイは、単列に配置され、平表面上の固定された垂直位置に保持された、10本一組の円柱ピンである。ピンの中心間隔は5mmである。ピンの直径は0.67mmである、光ファイバは隣り合うピンの一方の側から他方の側に通される。試験中、光ファイバは、光ファイバを光ファイバが接するピンの周辺部と同形にするに十分な張力の下におかれる。この試験は光ファイバのマクロ曲げ耐性に適する。
用語「αプロファイル」または「アルファプロファイル」は、本明細書に用いられるように、rを半径として、式:
にしたがう、%単位のΔで表される、相対屈折率プロファイルを指す。ここで、Δは最大相対屈折率であり、Rはコアの半径であり、rはr≦r≦rの範囲にあり、Δは上式で定義され、rはαプロファイルの始点であり、rはαプロファイルの終点であって、αは実数の指数である。ステップ型屈折率プロファイルに対し、アルファ値は10以上である。用語「放物型」は、本明細書に用いられるように、α=2±0.1の実質的に放物形の屈折率プロファイルを含み、コアの曲率が0.1・Rから0.95・Rの範囲にわたりα=2±0.1で特徴が表されるプロファイルも含む。
本明細書において別途に指定されない限り、本明細書に開示され、以下で論じられる、光ファイバの上掲の特性は1550nmにおいて測定またはモデル計算される。
MPIの測定方法
図5は、ソース110,試験されている1スパンの光ファイバ(FUT)10、光検出器140'及びパワーメータ140"を備える、一例のMPI測定システム100'を示す。変調器120'とパワーメータ140"の間にアッテネータ125が配されることが好ましい。図5のシステム例においては、パターン発生器130'と光検出器140'の間に誤り検出器133及び増幅器134Aが配される。MPI測定システム100'は、光ファイバ10の入力端に融着接続された第1の2m長標準単一モードファイバ120"及び光ファイバ10の出力端に融着接続された第2の2m長標準単一モードファイバ130"も備える。MPI測定手法は、シッダルス・ラマチャンドラン(Siddharth Ramachandran),ジェフレイ・ダブリュー。ニコルソン(Jeffrey W. Nicholson),サミル・ガルミ(Samir Ghalmi),及びマン・エフ・ヤン(Man F. Yan),「コヒーレントクロストークレジームにおけるマルチパス干渉の測定(Measurement of Multipath Interference in the Coherent Crosstalk Regime)」,IEEE Photonics Technology Letters,2003年8月,第15巻,第8号,p.1171,に説明されている。安定化連続波(cw)1550nm単周波数外部共振器ダイオードレーザが、試験下ファイバ(FUT)の入力端に融着接続された、2m長標準単一モードファイバを介して投射される。入力融着接続部でおこり得るモード結合を排除するため、いかなる高次モードも取り除かれるように、FUTは5mm形ロッドに5巻きされる。FMF内のモード結合によって励起されたいかなる高次モードも濾波除去するため、第2の2m長標準単一モードファイバがFUFの出力端に融着接続される。基本モードの出力パワーが光検出器(例えば、LM-21R検出器ヘッドを備えるLabMaster Ultimaパワーメータ)を用いて検出される。仕様レーザ線幅はΔγ<100kHzであり、FUTに対する最大モード間遅延はΔτ<25nsであった。次いで:
(ミン-ジュン・リー(Min-Jun Li),パウロ・デイニーズ(Paulo Dainese),ジェフレイ・ジェイ・エングルバート(Jeffrey J. Englebert),コスタス・サラバノス(Costas Saravanos),デイビッド・ゼット・チェン(David Z. Chen),ビジェイ・エックス・ジェイン(Vijay X. Jain),ロバート・シー・ディットモア(Robert C. Ditmore),及びジョージ・エヌ・ベル(George N. Bell),「曲げ不感ファイバにおけるMPIの統計解析 (Statistical Analysis of MPI in Bend-Insensitive Fibers)」,Proceedings OFC 2009, 論文番号OTuL1,2009年3月22日)にしたがって、測定されたパワー変動からMPIが計算される。ここでptp(dB単位)は最大出力パワーと最小出力パワーの比の対数:
である。
その場弾性率及びその場Tgの測定方法
本明細書に用いられるように、一次その場弾性率は以下のように測定される。測定されるべきファイバの6インチ(152.4mm)試料が提供される。6インチ試料の中心から1インチ(25.4mm)までの部分の被覆が適切な工具を用いて剥ぎ取られて窓開けされ、イソプロピルアルコールで拭かれる。10×5mmのアルミニウムタブが装着された試料ホルダ/位置合わせステージ上に、試料がタブに接着されて取り付けられる。10mm長が水平におかれるように2つのタブが設定され、2つのタブの間には5mmの間隙がある。ファイバは、タブ間の5mmの空間の半分まで延びるファイバの被覆端が一方のタブ上にあり、剥き出しのガラスが5mmの間隙の残りの半分及び他方のタブにかかるように、タブにかけて試料ホルダ上に水平におかれる。次いで、強力接着剤(例えばKrazy(登録商標)接着剤)の小さなドットが5mmの間隙に近接するそれぞれのタブの半分に着けられ、次いでファイバがタブ上に戻されて接着剤のドットの上方に中心がおかれる。次いで、接着剤がちょうどファイバに触れるまで、位置合わせステージが持ち上げられる。次いで、タブ間の5mmの間隙に試料の少なくとも50%が剥き出しのファイバを含むように、ファイバの被覆端が接着剤を通して引っ張られる。被覆ファイバのまさに先端がタブ上の接着剤の先に延びたまま残され、よって測定される領域が露出したまま残される。タブに固定されたファイバの長さが5mmにトリミングされ、被覆部分の長さは接着剤に埋め込まれて、(タブ間の)埋め込まれていない長さ及び一次直径が測定される。
測定は、室温(21℃)で45分間、9e−6(1/秒)の一定張力においてRheometrics DMTA IV装置で実施される。ゲージ長は15mmである。力及びデルタ長が記録され、一次弾性率の計算に用いられる。試料は、ファイバと接触していないことを保証するため15mmのクランプ長さと干渉するであろういかなる接着剤もタブから除去することで作製され、試料はクランプによって直角に固定され得る。測定の前に、基準を確立するため、装置の力がゼロ較正される。次いで、無被覆端が下部クランプ(測定プローブ)に取り付けられ、続いてファイバの被覆端を収めているタブが上部(固定)クランプに取り付けられる。次いで試験が実行され、データ収集後に試料が取り外され、解析が完了される。
本明細書に用いられるように、(ファイバから剥き取られた)複合被覆チューブ試料について、二次その場弾性率が、室温(ほぼ23℃)において1ラジアン/秒の周波数における張力下で、0.15%の動的張力により、Rheometrics DMTA IV装置で測定される。測定の前に、基準を確立するため、装置の力がゼロ較正される。少なくとも5つのデータ点の平均がその試験片についての二次その場弾性率である。それぞれの試料の3つの試験片が測定され、3つの試験片の平均が二次その場弾性率として報告される。その場弾性率の計算には二次被覆層の断面積だけが用いられる。測定は一次被覆層と二次被覆層からなる複合チューブについて実施されるが、一次被覆層のその場弾性率は、二次被覆層と比較すると無視可能であり、したがって無視される。
(ファイバから剥き取られた)複合被覆チューブのその場ガラス転移温度は、1Hzの周波数における張力下においてRheometricsDMTAIV装置で測定されたtanδ曲線のピークを決定することによって決定される。ガラス転移温度(Tg)は、被覆材料が、それより低い温度では脆性であり、それより高い温度では可撓性である、温度を指す。別の(さらに正確な)定義は、ガラス転移温度における熱膨張係数の急激な変化の観測に基づく。ガラス転移温度は単一の温度または狭い温度範囲であり得る。ポリマー材のガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量測定(DSC)または動的機械分析(DMA)のような、様々な手法によって測定することができる。本明細書に開示される被覆の特性はDMAを用いて決定した。試料は、DMA測定器を用い、1Hzの周波数において張力モードで特徴決定を行った。試料は、11mmの試料ゲージ長を用い、0.3%の張力において−80℃から150℃の範囲にかけて2℃/分で評価した。DMA解析においてTgに対する値はtanδピークの最大値として定められることが多く、tanδピークはtanδ=E"/E'として定められる。ここでE"は変形サイクルにおける熱としてのエネルギー損失に比例する損失弾性率であり、E'は変形サイクルにおいて貯蔵されるエネルギーに比例する貯蔵弾性率または弾性係数である[ジェイ・ディー・フェリー(J. D. Ferry)著,「ポリマーの粘弾性特性(Viscoelastic Properties of Polymer)」,第3版,1980年,(ニューヨーク),ワイリー(Wiley),第1章,を見よ;この第1章はその全体が本明細書に参照として含められる]。tanδピークの最大値はTgの簡便な尺度として役立つが、一般にDSCのような方法でTgが測定される場合に得られる値より大きくなる。
図1は本開示にしたがう数モード光ファイバ(ファイバ)10の一区画の側面図である。ここで、ファイバ10の様々な実施形態例がファイバの断面図及び対応する屈折率プロファイルのグラフに関して以下に説明される。図2は図1の線A−Aに沿って取られた断面図であり、ファイバ10の一実施形態例を示す。
光ファイバ10は、コア20,クラッド層50,外層環状クラッド領域に接して、外層環状クラッド領域を囲む一次被覆層62,及び二次被覆層64を有する。コア20の外半径はRであり、クラッド層50の外半径はRである。一次被覆層62は、0.35MPaより小さく、好ましくは0.3MPaより小さく、さらに好ましくは0.25MPaより小さく、好ましい実施形態においては0.2MPa以下の、その場弾性率を有する。一次被覆層62は、−35℃より低く、好ましくは−40℃より低く、さらに好ましくは−45℃より低く、好ましい実施形態においては−50℃以下の、その場ガラス転移温度を有する。その場弾性率が小さい一次被覆層はファイバ内を伝搬するモード間の結合機構であるマイクロ曲げを減じる。二次被覆層64は一次被覆層62に接して、一次被覆層62を囲む。二次被覆層64は、1200MPaより大きく、好ましくは1300MPaより大きく、さらに好ましくは1400MPaより大きく、好ましい実施形態においては1500MPaより大きい、その場弾性率を有する。その場弾性率が大きい二次被覆層はファイバ内を伝搬するモード間の結合機構であるマイクロ曲げを減じる。
本明細書に図示され、説明される、実施形態において、コア20は純石英ガラス(SiO)または、純粋なアンドープシリカに対してガラスコアの屈折率を高める、1つ以上のドーパントを含む石英ガラスを有する。コアの屈折率を高めるに適するドーパントには、GeO,Al,P,TiO,ZrO,Nb,Ta及び/またはこれらの組み合わせがあるが、これらには限定されない。
クラッド層50は、純石英ガラス(SiO)、あるいは、コア20の最大相対屈折率[Δ1最大]がクラッド層50の最大相対屈折率[Δ4最大]より高い限り、クラッド層が「上げドープ」されている場合のように、屈折率を高める1つ以上のドーパント(例えば、GeO,Al,P,TiO,ZrO,Nb及び/またはTa)を含む石英ガラス、または、内層クラッドが「下げドープ」されている場合のように、フッ素のような屈折率を低めるドーパントを含む石英ガラスである。
一次被覆層62は被覆光ファイバの最低推定使用温度より低いその場ガラス転移温度を有することが好ましい。例えば、一次被覆層62は、−35℃より低く、好ましくは−40℃より低く、さらに好ましくは−45℃より低く、好ましい実施形態においては−50℃以下の、その場ガラス転移温度を有する。低いその場ガラス転移温度により、ファイバが非常に寒い環境に敷設されている場合であっても、一次被覆層のその場弾性率は低いままであろうことが保証される。したがって、マイクロ曲げ性能は温度に対して安定であろうし、この結果、あらゆる状況において低モード結合が得られる。一次被覆層62は、光ファイバのコアから逸れる光信号の抜取りを可能にするため、光ファイバ10のクラッド層50より高い屈折率を有することが好ましい。例えば、伝送光ファイバ10の一例は、1550nmにおいて、コア及びクラッド層に対してそれぞれ1.447及び1.436の屈折率を有することができ、したがって、一次被覆層62の屈折率は1550nmにおいて1.44より高いことが望ましい。一次被覆層62は高温高湿エージング中にガラスファイバへの十分な密着を維持するが、(必要であれば)融着接続目的のため、ガラスファイバから剥ぎ取ることができる。一次被覆層62は一般に20〜50μmの範囲の(例えば約25μmまたは32.5μmの)厚さを有する。一次被覆層62は、必要であれば、光ファイバに液体として塗布して硬化させることができる。
被覆層62は、通常はガラスファイバに直接施される、「一次」被覆層である。被覆層62は、小さい(例えば25℃において約0.35MPaより小さい)その場弾性率及び低い(例えば約−35℃より低い)その場Tgを有する軟質架橋ポリマー材で形成されることが好ましい。その場弾性率は、約0.3MPaより小さいことが好ましく、約0.2MPaより小さいことがさらに好ましく、約0.05MPaと約0.3MPaの間であることがさらに一層好ましく、約0.05MPaと約0.2MPaの間であることが最も好ましい。その場Tgは、約−100℃と約−35℃の間であることが好ましく、約−100℃と約−40℃の間であることがさらに好ましく、約−100℃と約−50℃の間であることが最も好ましい。
一次被覆層62は、約40μmより小さいことが好ましく、約20μmと約40μmの間であることがさらに好ましく、約20μmと約30μmの間であることが最も好ましい、厚さを有する。一次被覆層62は一般に、以下でさらに詳細に説明されるように、ガラスファイバに塗布され、続いて硬化される。酸化防止剤、定着剤、PAG(光酸発生剤)化合物、光増感剤、キャリア界面活性剤、粘着付与剤、触媒、安定剤、表面剤及び上述したタイプの蛍光増白剤を含む、一次被覆層の1つ以上の特性を強化する様々な添加剤も、存在することができる。
多くの適する一次被覆組成が、例えば、チェン(Chien)等の米国特許第6326416号、ウィニンガム(Winningham)等の米国特許第6531522号、フュークス(Fewkes)等の米国特許第6539152号、ウィニンガムの米国特許第6563996号、フュークス等の米国特許第6869981号、ベイカー(Baker)等の米国特許第7010206号及び第7221842号、及びウィニンガムの米国特許第7423105号の各明細書に開示されている。上記明細書はそれぞれの全体が本明細書に参照として含められる。
適する一次被覆組成は、約25〜75重量%の1つ以上のウレタンアクリレートオリゴマー、約25〜約65重量%の1つ以上の一官能価エチレン不飽和モノマー、約0〜約10重量%の1つ以上の多官能価エチレン不飽和モノマー、約1〜約5重量%の1つ以上の光重合開始剤、約0.5〜約1.5pphの1つ以上の酸化防止剤、必要に応じて約0.5〜約1.5pphの1つ以上の粘着付与剤、必要に応じて約0.1〜約10pphのPAG化合物、及び約0.01〜約0.5pphの1つ以上の安定剤を含むが、これらには限定されない。
一実施形態において、一次被覆層62は、52重量%の、Bomar Specialty Co.から入手できるBR3741(オリゴマー)、41.5重量%の、Cognis社から入手できるPhotomer4003(モノマー)、5重量%の、ダウ・ケミカル(Dow Chemical)社から入手できるTone M−100(モノマー)、1.5重量%の、Chiba Specialty Chemical社から入手できる、Irgacure819(光重合開始剤)、1pphの、Gelest Incorporatedから入手できる(3-アクリルオキシプロピル)トリメトキシシラン(定着剤)、1pphの、Chiba社から入手できるIrganox1035(酸化防止剤)、及び0.03pphの、Aldrich社から入手できるペンタエリトリトールテトラキス(3-メルカプトプロピオナート)(安定添加剤)を含む。一次被覆層52のこの実施形態は、0.35MPaより小さいその場弾性率及び−35℃より低いその場ガラス転移温度を有する。
被覆層64は外装被覆層であり、「二次被覆」の従来目的に役立つ。外装被覆材64は、例えば、重合されると分子が強く架橋されることになる被覆組成の重合生成物である。本明細書に説明される実施形態において、被覆層64は、大きい(例えば25℃において約1200MPaより大きい)その場弾性率及び高い(例えば約50℃より高い)Tgを有する。二次その場弾性率は、約1300MPaより大きいことが好ましく、約1400MPaより大きいことがさらに好ましく、約1500MPaより大きいことが最も好ましい。いくつかの好ましい実施形態において、二次その場弾性率は1600MPaより大きい。他の好ましい実施形態において、二次その場弾性率は、約1200MPaと約8000MPaの間、さらに好ましくは約1400MPaと約5000MPaの間、最も好ましくは約1500MPaと約3000MPaの間である。二次被覆層のその場Tgは、約50℃と約120℃の間であることが好ましく、約50℃と約100℃の間であることがさらに好ましい。二次被覆層64は、約40μmより小さく、さらに好ましくは約20μmと約40μmの間、最も好ましくは約20μmと約30μmの間の厚さを有する。
外装(または二次)被覆材での使用に適する他の材料は、またそれらの材料の選択に関する用件も、技術上周知であり、チャピン(Chapin)の米国特許第4962992号及び第5104433号の明細書に説明されている。上記明細書のそれぞれはそれぞれの全体が本明細書に参照として含まれる。これらの代替として、ボテロ(Botelho)等の米国特許第6775451号及びチョウ(Chou)等の米国特許第6689463号の明細書に説明されているように、低オリゴマー含有被覆系を用いても大弾性率被覆が得られている。上記明細書のそれぞれはそれぞれの全体が本明細書に参照として含められる。さらに、シゼル(Schissel)等の米国特許出願公開第2007/0100039号の明細書に説明されているように、大弾性率被覆を達成するために非反応性オリゴマー成分が用いられた。上記明細書はその全体が本明細書に参照として含められる。外装被覆は一般に、以下でさらに詳細に説明されるように、(前硬化の有無にかかわらず)既に被覆されているファイバに塗布され、続いて硬化される。酸化防止材、PAG化合物、光増感剤、触媒、滑材、低分子量無架橋樹脂、安定剤、界面活性剤、表面剤、スリップ剤、ワックス、微粒子化ポリテトラフルオロエチレン、等を含む、被覆層の1つ以上の特性を強化する様々な添加剤も存在することができる。二次被覆層は、技術上周知であるように、インクも含むことができる。
二次被覆層または外装被覆層64に適する組成は、約0〜20重量%の1つ以上のウレタンアクリレートオリゴマー、約75〜約95重量%の1つ以上の多官能価エチレン不飽和モノマー、約0〜約10重量%の1つ以上の一官能価エチレン不飽和モノマー、約1〜約5重量%の1つ以上の光重合開始剤、約0〜約5pphの1つ以上のスリップ材、及び約0.5〜約1.5pphの1つ以上の酸化防止剤を含むが、これらには限定されない。
外装被覆層または二次被覆層64に適する組成は、限定ではなしに、約10重量%のポリエーテルウレタンアクリレートオリゴマー(Bomar Specialty Co.からのKWS4131)、約74〜約82重量%のエトキシル化(4)ビスフェノールAジアクリレートモノマー(Cognis社からのPhotomer4028)、約5重量%のビスフェノールAジグリシジルジアクリレート(Cognis社からのPhotomer3016)、必要に応じて約10重量%までのジアクリレートモノマー(Cognis社からのPhotomer4002)またはN-ビニルカプロラクタム、及び約3重量%までの光重合開始剤(BASF社からのIrgacure184またはBASF社からのLucirin(登録商標)TPO、またはこれらの組合せ)を含み、これに約0.5pphの酸化防止剤(BASF社からのIrganox1035)が添加される。
少なくともいくつかの実施形態において、二次被覆層64は、10重量%の、Bomar Specialty Co.から入手できるKWS4131(オリゴマー)、82重量%の、Cognis社から入手できるPhotomer4028(モノマー)、5重量%の、Cognis社から入手できるPhotomer3016(モノマー)、1.5重量%の、BASF社から入手できるLucirin TPO(光重合開始剤)、15重量%の、(米国ニューヨーク州ホーソーン(Hawthorne)の)Chiba Specialty Chemical社から入手できるIrgacure184(光重合開始剤)、及び0.5pphの、Chiba社から入手できるIrganox1035(酸化防止剤)を含む。二次被覆層のこの実施形態は約1500MPaのその場弾性率及び約55℃のその場ガラス転移温度(Tg)を有する。
本発明の光ファイバは、ガラスファイバ及びその被覆の作製のための、従来の線引きタワーを用いて作製することができる。簡潔に言えば、本発明にしたがう被覆光ファイバを作製するためのプロセスは、所望の構成を有するコア及びクラッド層をもつガラスファイバを作製する工程、一次被覆(62)組成、次いで外装被覆(64)組成でガラスファイバを被覆する工程、及び、次いで全ての被覆を同時に硬化させる工程を含む。これは、ウエットオンウエットプロセスとして知られる。必要に応じて、次に施される被覆組成のそれぞれを、下層被覆の重合前または重合後に、被覆済ファイバに塗布することができる。次に施される被覆の塗布に先立つ下層被覆の重合はウエットオンドライプロセスとして知られる。ウエットオンドライプロセスを用いる場合、追加の重合工程が用いられなければならない。
専用に作製された、局所的及び対称的に、例えば約2000℃の温度に加熱される円柱形プリフォームからのガラスファイバの線引きは周知である。プリフォームを炉に入れて炉を通過させることによるように、プリフォームを加熱すると、溶融材料からガラスファイバが線引きされる。ガラスファイバがプリフォームから線引きされた後、好ましくは冷却直後に、一次、中間及び二次の被覆組成がガラスファイバに塗布される。次いで被覆組成が硬化されて、被覆光ファイバが作製される。硬化方法はガラスファイバ上の未硬化被覆組成を紫外光または電子ビームにさらすことで行われることが好ましい。線引きプロセスに続いていくつかの被覆組成層のそれぞれを順次に施すことが有利であることが多い。動いているガラスファイバに被覆組成の二重層を施す方法は、テイラー(Taylor)の米国特許第4474830号及びレンネル(Rennel)等の米国特許第4851165号の明細書に開示されている。上記明細書はそれぞれの全体が本明細書に参照として含められる。
表1は3つの異なる一次及び二次の被覆組成、被覆A,被覆B及び被覆Cの特性を示す。被覆Aは、0.35MPaより大きい一次その場弾性率、−35℃より高いその場Tg及び1200MPaより小さい二次その場弾性率を有する。被覆Bは、約0.2MPaより小さいが0.1MPaよりは大きい一次その場弾性率、約−35℃より低いが約−50℃よりは高い一次Tg及び約1400MPaより大きい二次その場弾性率を有する。被覆Cは、約0.1MPaより小さい一次その場弾性率、約−50℃より低い一次その場Tg及び約1500MPaより大きい二次その場弾性率を有する。
第1の主実験(実施形態例1〜9)
表2は、図3Aに示される屈折率プロファイルにしたがって作製された、図2に示されるファイバの断面に対応する、被覆Bを有する1つの作製例(EX1)及び被覆Aを有する4つの対照作製例(CEX1〜CEX4)の特性を示す。この第1の実施形態例のファイバ10は半径がRのステップ型屈折率コア20及びコアを囲むクラッド層50を有する。クラッド層50はRの(外)半径を有する。
この実施形態において、ファイバ被覆60は、少なくとも、クラッド層50に隣接してクラッド層50を囲む一次被覆層62及び二次被覆層64の、2つの層を含む。実施形態例EX1において、一次被覆層62は約0.35MPaより小さいその場弾性率及び約−35℃より低いその場ガラス転移温度を有し、二次被覆層64は一次被覆層62を囲み、1200MPaより大きいその場弾性率を有する。対照実施例CEX1〜CEX4において、一次被覆層は35MPaより大きい一次その場弾性率及び−35℃より高いその場ガラス転移温度を有し、二次被覆層64は一次被覆層62を囲み、1200MPaより小さい二次その場弾性率を有する。
表2に示されるように、被覆Bを用いて作製されたファイバ実施例EX1は、−35dBより小さいMPI、2400nmより長い理論LP11カットオフ波長を可能にするコア径及び150μmより大きいLP01 A有効を有する。対照ファイバ実施例CEX1も低MPIを有するが、小さいコア径が、理論LP11カットオフ波長を1800nmより短く、またLP01 A有効を110μmより小さく、制限する。対照ファイバ実施例CEX3はEX1と同じコア径を有するが、−20dBのMPIはMDM用途に対して許容できない。
表3は、図3Aに示される屈折率プロファイルにしたがって作製された、図2に示されるファイバの断面に対応する、8つのモデル計算例(EX2〜EX9)の特性を示す。これらの実施形態例のファイバ10も、半径がRのステップ型屈折率コア20及びコアを囲む(半径がRの)クラッド層50を有する。
EX2〜EX9の実施形態において、ファイバ10は、少なくとも、クラッド層50を囲み、クラッド層50に接してクラッド層50を囲む一次被覆層62及び二次被覆層64の、2つの層を含むファイバ被覆層60を有する。実施形態EX2〜EX5において、一次被覆62は0.3MPaより小さいその場弾性率及び−35℃より低いその場ガラス転移温度を有し、二次被覆層64は一次被覆層62を囲み、1200MPaより大きいその場弾性率を有する。実施形態EX6〜EX9において、一次被覆層62は0.1MPaより小さいその場弾性率及び−40℃より低いその場ガラス転移温度を有し、二次被覆層64は一次被覆層62を囲み、1400MPaより大きいその場弾性率を有する。
表3に示されるように、ファイバ実施例EX2〜EX9は、−30dBより小さいMPI値、2000nmより長い理論LP11カットオフ波長、及び110μmより大きいLP01 A有効を有する。ファイバ実施例EX3〜EX9は、−30dBより小さいMPI値、2200nmより長い理論LP11カットオフ波長、及び140μmより大きいLP01 A有効を有する。ファイバ実施例EX4,EX5及びEX7〜EX9は、−30dBより小さいMPI値、2400nmより長い理論LP11カットオフ波長、及び150μmより大きいLP01 A有効を有する。
図6は、被覆Bを用いて作製されたファイバ実施形態EXI及び被覆Cを用いて作製された4つの対照ファイバ実施例(CEX1〜CEX4)についての、理論LP11カットオフ波長の関数としてのMPI測定値のグラフである。被覆Bを有する光ファイバ10の4つの別の実施形態例(EX2〜EX5)及び被覆Cを有する4つの実施形態例(EX6〜EX9)のMPIのモデル計算値もプロットされている。数モードファイバ10のこれらの実施形態例は、図3Aに対応するステップ型屈折率プロファイルを有し、Geドープコア20が(クラッド層に対して)約0.34%の最大相対屈折率Δ1最大を有し、クラッド層50は純シリカである。コア径が比較的大きな(24μmまで(例えば、12μm〜20μm))のこれらのファイバ実施例は、2000nmより短くはない理論LP11カットオフ波長及び110μmと210μmの間のLP01 A有効を有する。
ファイバ実施形態例EX1〜EX9は、低減衰、−30dBより小さいMPI、及び約2.0μmより長い理論LP11カットオフ波長を有する。例えば、ファイバ10のいくつかの実施例は、低減衰、−30dBより小さいMPI、及び約2.4μmより長い理論LP11カットオフ波長を提供する。ファイバ10の他の実施例は、低減衰、−35dBより小さいMPI、及び約2.0μmより長い理論LP11カットオフ波長を提供する。これらの有利な特性は一次被覆層62の低弾性率によると考えられる。対照的に、対照実施例のファイバでは、−30dBより小さいMPI値が達成されず(例えば表2のCEX3及びCEX4を見よ)、あるいは、理論LP11カットオフ波長が約2.0μmより短い場合にしか、−30dBより小さいMPI値は達成されない(例えば表2のCEX1及びCEX2を見よ)。短い理論LP11カットオフ波長は、コア径を制限し、したがって達成され得るLP01有効面積を制限するから、望ましくない。MDMシステムにおける光源への結合のためには大コア径が望ましく、同時に、大有効面積の結果、非線形性が低められる。
これらの(ステップ型屈折率)実施形態において、コア20は、約4.5μm〜約15μmの半径Rを有し、ガラスクラッド層50に対して約0.2%〜約0.55%の最大相対屈折率Δ1最大を有する。例えば。Rは約6μmと12μmの間または約7μmと11μmの間とすることができる。また、例えば、Δ1最大を0.45%とすることができ、Rを約10μmとすることができる。また、例えば、Δ1最大を0.35%とすることができ、Rを約11μmとすることができ、あるいは、Δ1最大を0.55%とすることができ、Rを約9μmとすることができる。
ファイバ10のLP01有効面積A有効は約110μmより大きく210μmより小さいことが好ましく、ガラスコアは1532nmより長い波長においてLP01モード及びLP11モードの伝搬及び伝送をサポートすることが好ましい。好ましい実施形態において、LP02モードの理論カットオフ波長は約1800nmより短い。1550nmの波長におけるLP01モードとLP11モードの間の相対遅延は約0.5ns/kmより小さいことが好ましい。いくつかの実施形態例において(LP01モードに対する)LP11モードの相対遅延は0.25ns/kmより小さく、いくつかの実施例においては0.1ns/kmより小さい。これらの実施形態例においてLP01モードの減衰は0.22dB/kmより小さい。いくつかの実施形態にしたがえば、1550nmの波長におけるMPIは−20dBより小さい。他の実施形態にしたがえば、1550nmの波長におけるMPIは−25dBより小さい。他の実施形態にしたがえば、1550nmの波長におけるMPIは−30dBより小さい。他の実施形態にしたがえば、1550nmの波長におけるMPIは−35dBより小さい。また、いくつかの実施形態において、1550nmの波長におけるMPIは−20dBより小さく、LP11モードの理論カットオフは2.4μmより長い。他の実施形態にしたがえば、1550nmの波長におけるMPIは−25dBより小さく、LP11モードの理論カットオフは2.25μmより長い。他の実施形態にしたがえば、1550nmの波長におけるMPIは−30dBより小さく、LP11モードの理論カットオフは2.15μmより長い。他の実施形態にしたがえば、1550nmの波長におけるMPIは−35dBより小さく、LP11モードの理論カットオフは2.0μmより長い。
第2の主実験(実施形態例10〜16)
表4は、図3Bの屈折率プロファイルに対応し、図2に示されるファイバの断面に対応する、ファイバ10の7つのモデル実施例(EX10〜EX16)の特性を示す。この例(実施形態EX10〜EX16)のファイバ10は、半径がRの分布屈折率型コア20及びコアを囲むクラッド層50を有する。
これらの実施形態において、ファイバ被覆層60は、少なくとも、クラッド層50を囲み、クラッド層に接してクラッド層を囲む一次被覆層62及び二次被覆層64の、2つの層を含む。いくつかの実施形態例(被覆B)において、一次被覆層62は0.3MPaより小さいその場弾性率及び−35℃より低いその場ガラス転移温度を有し、二次被覆層64は一次被覆層62を囲み、1200MPaより大きいその場弾性率を有する。他の実施形態例(被覆C)において、一次被覆層62は0.1MPaより小さいその場弾性率及び−40℃より低いその場ガラス転移温度を有し、二次被覆層64は一次被覆層62を囲み、1400MPaより大きいその場弾性率を有する。
これらの実施形態においては、コア20が約4.5μm〜約15μmの半径R及びガラスクラッド層50に対して約0.2%〜約0.55%の最大相対屈折率Δ1最大を有することが好ましい。例えば、Rは約7μmと13μmの間、または約8μmと12μmの間とすることができる。また例えば、Δ1最大は0.45%とすることができ、Rは約11μmとすることができる。あるいは、Δ1最大は0.55%とすることができ、Rは約9μmとすることができる。コア20は、1550nmにおけるα値が2.3より大きく約2.7より小さい、分布屈折率を有することが好ましい。
LP01有効面積A有効は約110μmより大きく210μmより小さいことが好ましく、LP02モードの理論カットオフ波長は約1800nmより短いことが好ましい。1550nmの波長におけるLP01モードとLP11モードの間の相対遅延は約0.5ns/kmより小さいことが好ましい。いくつかの実施形態例において(LP01モードに対する)LP11モードの相対遅延は0.25ns/kmより小さく、いくつかの実施例においては0.1ns/kmより小さい。これらの実施形態例においてLP01モードの減衰は0.22dB/kmより小さい。
いくつかの実施形態にしたがえば、MPIは1550nmにおいて−20dBより小さい。他の実施形態にしたがえば、MPIは1550nmにおいて−25dBより小さい。他の実施形態にしたがえば、MPIは1550nmにおいて−30dBより小さい。他の実施形態にしたがえば、MPIは1550nmにおいて−35dBより小さい。いくつかの実施形態において、MPIは1550nmにおいて−20dBより小さく、LP11モードの理論カットオフ波長は2.4μmより長い。他の実施形態にしたがえば、MPIは1550nmにおいて−25dBより小さく、LP11モードの理論カットオフ波長は2.25μmより長い。他の実施形態にしたがえば、MPIは1550nmにおいて−30dBより小さく、LP11モードの理論カットオフ波長は2.15μmより長い。他の実施形態にしたがえば、MPIは1550nmにおいて−35dBより小さく、LP11モードの理論カットオフ波長は2.0μmより長い。
第3の主実験(実施形態例17〜22)
表5は、図4Bの屈折率プロファイルに対応し、図4Aに示されるファイバの断面に対応する、ファイバ10の6つのモデル実施形態例(EX17〜EX22)の特性を示す。この実施形態のファイバ10は半径がRの分布屈折率型コア20及び、コアを囲む、半径がRのクラッド層50を有する。ガラスクラッド層は、コア20を囲む、(例えば下げドープされた)低屈折率リング40を有する。これらの実施形態において、低屈折率リング40は(屈折率デルタΔに対応し、コア20に直接隣接する)選択付加リング30(図4Aを見よ)によってコア20から隔てられる。低屈折率リング40は最小相対屈折率Δ2最小<0を有する。ガラスクラッド層は、低屈折率リングを囲み、Δ1最大>Δ4最大>Δ2最小のような、最大相対屈折率Δ4最大を有する、外層クラッドも有する。
これらの実施形態において、ファイバ被覆層60はクラッド層50を囲み、少なくとも、クラッド層50に接してクラッド層50を囲む一次被覆層92及び二次被覆層64の、2つの層を含む。いくつかの実施形態例(被覆B)において、一次被覆層62は0.3MPaより小さいその場弾性率及び−35℃より低いその場ガラス転移温度を有し、二次被覆層64は一次被覆層62を囲み、1200MPaより大きいその場弾性率を有する。他の実施形態例(被覆C)において、一次被覆層62は0.1Mpaより小さいその場弾性率及び−40℃より低いその場ガラス転移温度を有し、二次被覆層64は一次被覆層62を囲み、1400MPaより大きいその場弾性率を有する。
この実施形態においては、コア20が約4.5μm〜約15μmの半径R及びガラスクラッド層50に対して約0.2%〜約0.55%の最大相対屈折率Δ1最大を有することが好ましい。例えば、Rは約7μmと13μmの間、または約8μmと12μmの間とすることができる。また例えば、Δ1最大は0.35%とすることができ、Rは約11μmとすることができる。あるいは、Δ1最大は0.55%とすることができ、Rは約9μmとすることができる。コア20は、1550nmにおけるα値が1.8より大きく約2.7より小さい、またΔ2最小<−0.1%の、分布屈折率を有することが好ましい。いくつかの実施形態において、コア20は、1550nmにおけるα値が2.3より大きく約2.7より小さい、またΔ2最小<−0.1%の、分布屈折率を有する。低屈折リング40とコア20の間隔(領域30の厚さ),R−Rは、2μmより大きいことが好ましく、例えば、R−R>3μm、R−R>4μm、またはR−R>5μmである。低屈折リング40は、Δ2最小<−0.2%の最小屈折率デルタを有することが好ましく、例えば、Δ2最小<−0.25%、Δ2最小<−0.3%、または−0.6%<Δ2最小<−0.2%である。
LP01有効面積A有効は約110μmより大きく210μmより小さいことが好ましく、LP02モードの理論カットオフ波長は約1800nmより短いことが好ましい。1550nmの波長におけるLP01モードとLP11モードの間の相対遅延は約0.5ns/kmより小さいことが好ましい。いくつかの実施形態例において(LP01モードに対する)LP11モードの相対遅延は0.25ns/kmより小さく、いくつかの実施例においては0.1ns/kmより小さい。これらの実施形態例においてLP01モードの減衰は0.2dB/kmより小さい。
いくつかの実施形態にしたがえば、MPIは1550nmにおいて−20dBより小さい。他の実施形態にしたがえば、MPIは1550nmにおいて−25dBより小さい。他の実施形態にしたがえば、MPIは1550nmにおいて−30dBより小さい。他の実施形態にしたがえば、MPIは1550nmにおいて−35dBより小さい。いくつかの実施形態において、MPIは1550nmにおいて−20dBより小さく、LP11モードの理論カットオフ波長は2.4μmより長い。他の実施形態にしたがえば、MPIは1550nmにおいて−25dBより小さく、LP11モードの理論カットオフ波長は2.4μmより長い。他の実施形態にしたがえば、MPIは1550nmにおいて−30dBより小さく、LP11モードの理論カットオフ波長は2.15μmより長い。他の実施形態にしたがえば、MPIは1550nmにおいて−35dBより小さく、LP11モードの理論カットオフ波長は2.0μmより長い。
MDM光伝送システム
本開示にしたがう数モード光ファイバ10及びその、実施例EX1〜EX27に与えられた、例は低損失及び小さい微分群遅延を有し、長距離光伝送システム、特にMDMを用いる長距離光伝送システムに適する。
図8は一例のMDM光伝送システム(MDMシステム)100の略図である。MDMシステム100は、少なくとも一スパンのファイバ10を有する光ファイバリンク300によって光接続された、送信器110及び受信器210を備える。送信器110は、同じかまたは異なる波長で発光する、2つ以上の光源112を備える。実例として、2つの光源112-1及び112-2が示される。それぞれの光源112は、1500nmと1600nmの間の波長を有する光122を発する少なくとも1つのレーザ120を備える。一例において、送信器110は、波長1500nm及び1600nmの間の波長で送信する、少なくとも32のレーザを備える。別の例において、送信器110は、波長1500nm及び1600nmの間の波長で送信する、少なくとも64のレーザを備える。
送信器110は、ファイバ区画1(例えば単一モードファイバ区画)によって光接続され、LP01モードで進行している導波光をLP11モードで進行させるために変換するように構成された、LP01−LP11モードコンバータ116も備える。一般に、光源112の内の少なくとも1つは、LP01モードの強度の少なくとも50%をLP11に変換する、LP01−LP11モードコンバータ116に光接続される。
それぞれの光源ユニット112内のレーザ120は、対応するパルス信号SPを介して対応するパルスパターン発生器134によって駆動される、対応する変調器130に光接続される。一例において、変調器130は40Gb/秒以上の速度で動作する。別の例において、変調器130は100Gb/秒以上の速度で動作する。
一例において、それぞれの変調器130は、エルビウムドープファイバ増幅器(EDFA)のような、対応する光増幅器140に光接続することができる。光増幅器140-1はLP01−LP11モードコンバータ116に光接続され、LP01−LP11モードコンバータ116は続いてマルチプレクサ150に光接続される。光増幅器140-2も波長マルチプレクサ150に光接続される。
波長マルチプレクサ150は、光ファイバリンク300のファイバ10を介して受信器210に光接続される。受信器210はファイバ10に光接続された波長デマルチプレクサ220を備える。波長デマルチプレクサ220は続いてファイバ区画F3及びF4を介して光検出器240-1及び240-2に接続される。LP01モードまたはLP11モードを濾波除去するため、モードフィルタ250がファイバ区画F3に配される。
MDMシステムの動作において、それぞれのレーザ120が光122を発し、光122は次いで、対応するパルスパターン発生器134からの対応するパルス信号SPにしたがって対応する変調器130によって変調される。変調器130-1及び130-2の出力はそれぞれ、それぞれの波長λ及びλを有し、それぞれのファイバ区画F1及びF2内をLP01モードで伝搬する、導波光信号OS-1及びOS-2である。光信号OS-1及びOS-2は、ファイバ10の区画によって波長マルチプレクサ150に光接続された、LP01−LP11モードコンバータ116を通過する。
光信号OS1及びOS2にそれぞれともなうLP11及びLP01モードはマルチプレクサ150によって多重化され、次いでファイバ10内をそれぞれのモードで進行する。図8のMDMシステム例は、LP01モードとLP11モードがモードコンバータ116の後で多重化される例を示す。しかし、他の実施形態においては、別の波長マルチプレクサで、光信号がLP01−LP11モードコンバータを通して送られる前に異なる波長にある光信号を結合することができる。
LP11モード及びLP01モードにある光信号OS1及びOS2は波長マルチプレクサによって多重化され、ファイバリンク300のファイバ10に入ってファイバ10内を伝搬する。一例において、ファイバリンク300のファイバ10のスパン長は20kmより長く、別の例においては40kmより長く、別の例においては60kmより長い。
図9は、1つ以上の光増幅器140を介して相互に光結合された複数スパンのファイバ10を含む、ファイバリンク300の例を示す。ファイバリンク300はLkmの長さを有する。一例において、Lは100kmより長く、別の例においてLは500kmより長く、別の例においてLは1000kmより長く、別の例においてLは2000kmより長い。一例において、少なくとも2スパンのファイバ10があり、別の例においては少なくとも5スパンのファイバ10があり、別の例においては少なくとも10スパンのファイバ10があり、別の例においては少なくとも10スパンのファイバ10がある。
光信号OS1及びOS2は受信器210に入り、波長デマルチプレクサ220によって逆多重化される。逆多重化された信号OS1及びOS2は次いで、信号強度のほぼ1/2を第1の検出器240-1に分流させる、スプリッタ230を通して送られる。信号の残余強度はファイバ区画F3にあるモードフィルタ250を通して送られ、この例におけるモードフィルタ250はLP01モードを濾波除去する。別の例において、モードフィルタ250はLP11モードを濾波除去する。よって検出器240-1及び240-2が光信号OS1及びOS2を検出して、これらの信号を、処理エレクトロニクス(図示せず)によって下流で処理することができる、対応する電気信号ES1及びES2に変換する。
特許請求される主題の精神及び範囲を逸脱することなく本明細書に説明された実施形態に様々な改変及び変形がなされ得ることが当業者には明らかであろう。したがって、本明細書に説明された様々な実施形態の改変及び変形が添付される特許請求項及びそれらの等価形態の範囲内に入れば、本明細書はそのような改変及び変形を包含するとされる。
10 数モード光ファイバ
20 コア
30 選択付加リング
40 低屈折率リング
50 クラッド層
60 被覆層
62 一次被覆層
64 二次被覆層
100 MDMシステム
110 送信器
120 レーザ
130 変調器
140 光増幅器
150 波長マルチプレクサ
210 受信器
220 波長デマルチプレクサ
230 スプリッタ
240 検出器
250 モードフィルタ
300 光ファイバリンク

Claims (7)

  1. 光ファイバにおいて、
    屈折率プロファイルを有するコア、
    前記コアを囲む環状クラッド層、
    前記クラッド層に接して前記クラッド層を囲む一次被覆層であって、0.35MPaより小さいその場弾性率及び−35℃より低いその場ガラス転移温度を有する一次被覆層、
    及び
    前記一次被覆層を囲む二次被覆層であって、1200MPaより大きいその場弾性率を有する二次被覆層、
    を有し、
    前記コアの前記屈折率プロファイルが、2.0μmより長いLP11モードの理論カットオフ波長及び1550nmの波長において110μmより大きいLP01有効面積を与えるように構成されている、
    ことを特徴とする光ファイバ。
  2. 前記光ファイバがステップ型屈折率プロファイルを有し、前記コアがガラスコアであり、前記クラッド層がガラスクラッド層であって、
    前記コアが、
    6μmから15μmの半径R
    前記ガラスクラッド層に対して0.2%から0.55%の最大相対屈折率Δ1最大
    110μm より大きく、210μm より小さい、LP01有効面積、及び
    1800nmより短いLP02モードの理論カットオフ波長、
    を有し、
    前記ガラスクラッド層が、Δ1最大>Δ4最大であるような、最大相対屈折率Δ4最大を有し、
    当該光ファイバが、1550nmの波長において、−30dBより小さいマルチパス干渉を有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ。
  3. 以下の条件、
    (i)1550nmの波長におけるマルチパス干渉が−35dBより小さい
    (ii)1550nmの波長におけるLP01モードとLP11モードの間の遅延差が0.5ns/kmより小さい、
    (iii)LP11モードの理論カットオフ波長が2.15μmより長く、1550nmの波長におけるマルチパス干渉が−30dBより小さい、
    (iv)<0.22dB/kmのLP01減衰、及び/または
    (V)<0.25dB/kmのLP11減衰、
    の内の少なくとも1つを満たすことを特徴とする請求項に記載の光ファイバ。
  4. 前記光ファイバが分布屈折率型ガラスコアを有し、前記クラッド層がガラスクラッド層であることを特徴とする請求項1または3に記載の光ファイバ。
  5. 前記光ファイバが分布屈折率型ガラスコアを有し、前記クラッド層がガラスクラッド層であり、
    前記光ファイバの前記コアが1550nmの波長において、2.3より大きく、2.7より小さい、アルファ値を有し、
    当該光ファイバが、1550nmの波長において、−30dBより小さいマルチパス干渉を有する、
    ことを特徴とする請求項に記載の光ファイバ。
  6. 前記コアが、
    7μmから13μmの半径R
    前記ガラスクラッド層に対して0.2%から0.55%の最大相対屈折率Δ 1最大
    1800nmより短いLP02モードの理論カットオフ波長、
    を有し、
    前記ガラスクラッド層が、Δ 1最大 >Δ 4最大 であるような、最大相対屈折率Δ 4最大 を有し、
    1550nmの波長におけるLP01モードとLP11モードの間の遅延差が0.5ns/kmより小さい、
    ことを特徴とする請求項4または5に記載の光ファイバ。
  7. モード分割多重化(MDM)光伝送システムにおいて、
    LP11モード及びLP01モードのそれぞれにおいて、第1の波長及び第2の波長をそれぞれが有する第1の導波光信号及び第2の導波光信号を送信するように構成された送信器、
    前記第1の導波光信号及び前記第2の導波光信号を受信し、波長逆多重化するように構成された受信器、及び
    前記送信器と前記受信器を光接続し、前記第1の導波光信号及び前記第2の導波光信号の伝送をサポートするように構成された、請求項1から6のいずれかに記載の数モード光ファイバ、
    を備えることを特徴とするMDM光伝送システム。
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