JP2012017349A - 熱硬化性フラン樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】常温時のポットライフが長く、加熱硬化時は短時間で硬化できる熱硬化性フラン樹脂組成物を提供する。
【解決手段】熱硬化性フラン樹脂組成物を、フラン樹脂と硬化触媒を主とするものであって、硬化触媒がアンモニウム塩およびアミン塩の中から選ばれた少なくとも1種であるものとする。
【選択図】なし

Description

本発明は、熱硬化性フラン樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、常温時のポットライフが長く、加熱硬化時は短時間で硬化できる熱硬化性フラン樹脂組成物に関する。
フラン樹脂は、その硬化物が耐熱性、耐溶剤性、耐薬品性に優れていることから、鋼管ライニング、メジセメント、FRPのマトリックス樹脂として各種産業分野において使用されている。
フラン樹脂を熱硬化させる硬化触媒には一般的に酸触媒、例えば硫酸や塩酸等の無機酸、トルエンスルホン酸やキシレンスルホン酸等の有機酸などが用いられる(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、フラン樹脂の硬化触媒として上記のような一般的酸触媒を用いた場合、加熱硬化時の時間を短縮するために硬化触媒を多く入れると常温での可使時間が短かくなり、可使時間を長くするために硬化触媒を少なくすると、おのずと加熱硬化時間が長くなってしまう。このように従来の硬化触媒とフラン樹脂からなる熱硬化性フラン樹脂組成物では、硬化時間の短縮とポットライフの長期化の両立が困難であった。
特開平6−322103号公報
本発明の目的は、上記従来の硬化触媒の問題点に鑑み、常温時のポットライフが長く、加熱硬化時は短時間で硬化できる熱硬化性フラン樹脂組成物を提供することにある。
更に本発明の別の目的は、硬化時間の短縮とポットライフの長期化の両立が実現できる低ホルムアルデヒド含有量の熱硬化性フラン樹脂組成物を提供することにある。
上記した目的を達成するため、本発明は、フラン樹脂と硬化触媒を主とする熱硬化性フラン樹脂組成物であって、硬化触媒がアンモニウム塩およびアミン塩の中から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする。
また、本発明の熱硬化性フラン樹脂組成物におけるホルムアルデヒド含有量は少ないことが望ましい。
また、本発明の熱硬化性フラン樹脂組成物におけるホルムアルデヒド含有量は3%以下であることが望ましい。
本発明の熱硬化性フラン樹脂組成物によれば、フラン樹脂の硬化触媒としてアンモニウム塩、アミン塩の少なくともいずれかを用いることで、常温環境下では硬化触媒はアンモニウ塩又はアミン塩のまま安定に存在し、長いポットライフを確保することができ、一方、加熱硬化時にはアンモニウ塩又はアミン塩は加熱によりアンモニア又はアミンと遊離酸とに解離され、解離したアンモニア又はアミンはフラン樹脂中に微少量含まれるホルムアルデヒドと反応してアミン化合物を形成し安定化されるとともに、遊離酸によりフラン樹脂は速やかに硬化するため、硬化時間の短縮とポットライフの長期化の両立が実現可能となる。
なお、フラン樹脂は硬化の進行に伴い若干のホルムアルデヒドを遊離するため、硬化触媒としてアンモニウム塩、アミン塩の少なくともいずれかを用いることで、ホルムアルデヒド含有量が少ない熱硬化性フラン樹脂組成物においても硬化時間の短縮とポットライフの長期化の両立を実現できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で用いられるフラン樹脂は、フラン系樹脂であれば特に限定されないが、フルフリルアルコール縮合フラン樹脂、フルフリルアルコール・フェノール縮合フラン樹脂、フルフリルアルコール・アルデヒド縮合フラン樹脂、エポキシ変性フラン樹脂、尿素変性フラン樹脂、メラミン変性フラン樹脂の中から選ばれた少なくとも1種であるのが好ましい。
フラン樹脂には、粘度調整や反応性調整のために、フルフリルアルコール、フルフラール、レゾール系フェノール樹脂等の反応性希釈剤を添加してもよい。
フラン樹脂のホルムアルデヒド含有量は硬化物の性能発現、樹脂硬化時の作業環境の観点から7重量%以下、中でも3重量%以下であるのが好ましい。
本発明では、アンモニウム塩、アミン塩の少なくともいずれかが硬化触媒として用いられる。
アンモニウム塩、アミン塩は、加熱硬化時には、以下の式(1)に示されるように、加熱により解離したアンモニア又はアミンが、フラン樹脂中に微少量含まれるホルムアルデヒドと反応してアミン化合物を形成し安定化するとともに、酸成分を遊離し、この遊離酸によりフラン樹脂は速やかに硬化するため、硬化時間の短縮とポットライフの長期化の両立が図れるようになる。
[式1]
R−NHX + HCHO → −NR−CH− + HX + HO ・・・(1)
アンモニウム塩としては、硬化時の加熱で反応し酸を発生させるものであれば特に限定されないが、常温時の安定性と硬化時の加熱による反応速度の点から、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、酢酸アンモニウム等が好ましい。
アミン塩としては1級アミン塩、2級アミン塩が好ましく、中でも常温時の安定性と硬化時の加熱による反応速度の点から、例えばメチルアミン塩酸塩、ジメチルアミン塩酸塩、エチルアミン塩酸塩、ジエチルアミン塩酸塩等の塩酸塩、硫酸塩などの鉱酸塩がより好ましい。
アンモニウム塩、アミン塩はフラン樹脂への添加・分散を容易にするために希釈剤に溶解あるいは分散させることが好ましく、希釈剤としては水、メタノールやフルフリルアルコール等のアルコール類が挙げられる。希釈度はアンモニウム塩、アミン塩の希釈剤への溶解度により決定され、硬化剤としての機能を損なわない範囲で適宜でよいが、通常、10重量%〜80重量%程度に希釈される。
硬化触媒の添加量は、フラン樹脂および硬化触媒の種類や希釈濃度、目的とする硬化温度・硬化時間により調整されるため特に限定されないが、好ましくはフラン樹脂100重量部に対し1〜10重量部、中でも2〜5重量部とするのがよい。
熱硬化性フラン樹脂組成物の硬化方法は特に限定されず、例えば、熱硬化性フラン樹脂組成物を入れた容器を熱風にて硬化する方法、金型内に熱硬化性フラン樹脂組成物を注ぎ入れ、熱風であるいは熱板に挟み込んで加熱硬化する方法等が挙げられる。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの例によりなんら限定されるものではない。
<実施例1>
フラン樹脂(ヒタフラVF302、日立化成社製、ホルムアルデヒド含有量1重量%)100重量部に対し硬化触媒として20重量%塩化アンモニウム水溶液10重量部を添加した後、ホモディスパーを用い、1000rpmで10分間攪拌し、熱硬化性フラン樹脂組成物を得た。
<実施例2>
硬化触媒として60重量%モノエチルアミン塩酸塩水溶液3.33重量部を用い、他は実施例1と同様の方法で熱硬化性フラン樹脂組成物を得た。
<比較例>
硬化触媒として60重量%パラトルエンスルホン酸3.33重量部を用い、他は実施例1と同様の方法で熱硬化性フラン樹脂組成物を得た。
上記実施例及び比較例に用いられたフラン樹脂並びに熱硬化性フラン樹脂組成物について、以下の評価試験を行った。その結果を表1に示す。
(ホルムアルデヒド含有量)
JIS K6911『フェノール樹脂試験方法』における5.17遊離ホルムアルデヒド(塩化ヒドロキシアンモニウム法)に準拠してフラン樹脂の残存ホルムアルデヒド量を測定した。
(硬化時間)
熱硬化性フラン樹脂組成物20gを内径50mm高さ20mmのステンレス容器に入れ、70℃環境下に静置し、表面硬度を15分毎にゴム硬度計で測定し、ゴム硬度が90度以上になる時間を測定した。
(ポットライフ時間)
熱硬化性フラン樹脂組成物20gを内径50mm高さ20mmのステンレス容器に入れ、30℃環境下での流動性の有無を15分毎に確認し、流動性がなくなる時間を測定した。
Figure 2012017349
表1より本発明の実施例1、2においては、硬化時間の短縮とポットライフの長期化の両立が実現できる低ホルムアルデヒド含有量の熱硬化性フラン樹脂組成物となっている。
本発明の熱硬化性フラン樹脂組成物は、常温時のポットライフが長く、加熱硬化時は短時間で硬化できるので、鋼管ライニング、メジセメント、FRPのマトリックス樹脂として効果的であり、産業上大いに利用可能である。

Claims (3)

  1. フラン樹脂と硬化触媒を主とする熱硬化性フラン樹脂組成物であって、硬化触媒がアンモニウム塩およびアミン塩の中から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする熱硬化性フラン樹脂組成物。
  2. ホルムアルデヒド含有量が少ないことを特徴とする請求項1に記載の熱硬化性フラン樹脂組成物。
  3. ホルムアルデヒド含有量が3%以下であることを特徴とする請求項1に記載の熱硬化性フラン樹脂組成物。
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