JP2012017028A - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】トレッド部材とタイヤ基体との位置ずれが抑制された空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】トレッド部材100は、タイヤ基体200の外周面250側に、トレッド嵌合部130を有し、タイヤ基体200は、外周面250に、基体嵌合部230を有し、基体嵌合部230は、トレッド嵌合部130と対応する部分に設けられ、トレッド嵌合部130と基体嵌合部230とは、互いに嵌合し、トレッド嵌合部130は、トレッド幅方向bに延びる幅方向トレッド嵌合部131a及び幅方向トレッド嵌合部132aを有し、基体嵌合部230は、トレッド幅方向bに延びる幅方向基体嵌合部231b及び幅方向基体嵌合部232bを有し、第1方向c1における幅方向トレッド嵌合部131aと幅方向トレッド嵌合部132aの間隔であるL1は、第2方向c2における幅方向トレッド嵌合部131aと幅方向トレッド嵌合部132aとの間隔であるL2と異なる。
【選択図】図3
【解決手段】トレッド部材100は、タイヤ基体200の外周面250側に、トレッド嵌合部130を有し、タイヤ基体200は、外周面250に、基体嵌合部230を有し、基体嵌合部230は、トレッド嵌合部130と対応する部分に設けられ、トレッド嵌合部130と基体嵌合部230とは、互いに嵌合し、トレッド嵌合部130は、トレッド幅方向bに延びる幅方向トレッド嵌合部131a及び幅方向トレッド嵌合部132aを有し、基体嵌合部230は、トレッド幅方向bに延びる幅方向基体嵌合部231b及び幅方向基体嵌合部232bを有し、第1方向c1における幅方向トレッド嵌合部131aと幅方向トレッド嵌合部132aの間隔であるL1は、第2方向c2における幅方向トレッド嵌合部131aと幅方向トレッド嵌合部132aとの間隔であるL2と異なる。
【選択図】図3
Description
本発明は、トレッド部が交換される空気入りタイヤに関する。
従来、雪路用タイヤでは、凸状の陸部(すなわちブロック)のタイヤ径方向高さの半分の高さを有するプラットフォームがトレッド面上に形成される。プラットフォームは、ブロックの摩耗度を使用者に分かりやすくするために形成される。プラットフォームとブロックとのタイヤ径方向高さが等しくなると、ブロックが半分摩耗したことが分かる。
図1に示されるように、空気入りタイヤ1000では、ブロック10のタイヤ径方向高さの半分の高さを有するプラットフォーム20がトレッド面上に形成される。プラットフォーム20の位置を使用者に見つけやすくするため、プラットフォーム20の位置を示す印がサイドウォール部50に形成される。具体的には、サイドウォール部50から視て、タイヤ径方向a外側を指す矢印25が形成される。
近年、空気入りタイヤのリサイクルの観点から、トレッド部が交換される空気入りタイヤが知られている(例えば、特許文献1参照)。使用済み空気入りタイヤからトレッド部を除去し、タイヤ基体を作成する。作成されたタイヤ基体に、加硫済みの新たなトレッド部材を貼り付けることにより、空気入りタイヤが再生される。
上述したトレッド部が交換される空気入りタイヤの製造において、トレッド部が除去されたタイヤ基体に、トレッド部材を貼り付ける工程では、成型者が目視によってタイヤ基体とトレッド部材との位置を合わせていた。位置合わせが成型者の目視によるため、タイヤ基体とトレッド部材とが、所定の位置からずれることもあった。
法律の規定上、トレッド幅方向とタイヤ径方向に沿った断面におけるタイヤ最大幅よりも、タイヤ径方向内側のサイドウォール部にプラットフォームの位置を示す印を形成することが求められている。このため、大型のタイヤでは、プラットフォームとプラットフォームの位置を示す印との距離が長く、タイヤ基体とトレッド部材との位置合わせでは、特に成型者に負担がかかっていた。
タイヤ基体とトレッド部材とが周方向に位置ずれした場合には、トレッド部に形成されたプラットフォームと矢印との位置がずれる。このような空気入りタイヤは、製品として扱えないため、製品の歩留まりが低下していた。
そこで、本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、トレッド部材とタイヤ基体との位置ずれが抑制された空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は、次のような特徴を有している。本発明の特徴は、トレッド面を有する加硫済みのゴム部材により構成されるトレッド部材と、カーカスを含んだ加硫済みのゴム部材により構成されるタイヤ基体とを備え、前記トレッド部材は、前記タイヤ基体のタイヤ径方向外側の外周面側に配置され、前記タイヤ基体と前記トレッド部材とを接着することにより構成される空気入りタイヤであって、前記トレッド部材は、前記タイヤ基体の前記外周面側に、トレッド嵌合部を有し、前記タイヤ基体は、前記外周面に、基体嵌合部を有し、前記トレッド嵌合部は凸部からなり、前記基体嵌合部は凹部からなる、又は、前記トレッド嵌合部は凹部からなり、前記基体嵌合部は凸部からなり、前記基体嵌合部は、前記トレッド嵌合部と対応する部分に設けられ、前記トレッド嵌合部と前記基体嵌合部とは、互いに嵌合し、前記トレッド嵌合部及び前記基体嵌合部は、トレッド幅方向に延びる幅方向嵌合部を有し、前記基体嵌合部は、第1幅方向嵌合部及び第2幅方向嵌合部を含む2以上の前記幅方向嵌合部を有し、前記第1幅方向嵌合部は、タイヤ周方向に沿った第1方向において、前記第2幅方向嵌合部に隣接し、前記第1方向とは逆方向であり前記タイヤ周方向に沿った第2方向において、前記第2幅方向嵌合部又は第3幅方向嵌合部に隣接し、前記第1方向における前記第1幅方向嵌合部と前記第2幅方向嵌合部との間隔は、前記第2方向における前記第1幅方向嵌合部と前記第2幅方向嵌合部又は第3幅方向嵌合部との間隔と異なることを要旨とする。
本発明の特徴によれば、トレッド部材は、タイヤ基体の外周面側に、トレッド嵌合部を有し、タイヤ基体は、外周面に、基体嵌合部を有し、トレッド嵌合部は凸部からなり、基体嵌合部は凹部からなる、又は、トレッド嵌合部は凹部からなり、基体嵌合部は凸部からなり、基体嵌合部は、トレッド嵌合部と対応する部分に設けられ、トレッド嵌合部と基体嵌合部とは、互いに嵌合し、トレッド嵌合部及び基体嵌合部は、トレッド幅方向に延びる幅方向嵌合部を有する。従って、幅方向嵌合部は、トレッド幅方向に延びたタイヤ周方向側側面を有する。このため、トレッド部材とタイヤ基体とがタイヤ周方向にずれる力が働いても、トレッド嵌合部の幅方向嵌合部のタイヤ周方向側側面と、基体嵌合部の幅方向嵌合部のタイヤ周方向側側面とが接触するため、タイヤ周方向の位置ずれが抑制される。タイヤ幅方向に延びた嵌合部に比べると、タイヤ周方向に延びた嵌合部では、タイヤ周方向側側面の面積は小さいため、タイヤ周方向に沿った力が働いた場合、タイヤ周方向に延びた嵌合部の側面に沿って位置ずれする可能性もあるが、本発明によれば、そのようなこともない。
本発明の他の特徴は、前記トレッド嵌合部及び前記基体嵌合部は、複数の前記幅方向嵌合部を有し、タイヤ周方向における各前記幅方向嵌合部の間隔は、いずれも異なることを要旨とする。
本発明の他の特徴は、前記トレッド嵌合部及び前記基体嵌合部は、前記タイヤ周方向に延びる周方向嵌合部を有することを要旨とする。
本発明の他の特徴は、前記凹部の深さ高さは、前記凸部の高さよりも高いことを要旨とする。
本発明の他の特徴は、前記トレッド嵌合部は、前記凸部からなり、前記基体嵌合部は、前記凹部からなることを要旨とする。
本発明に係る空気入りタイヤによれば、トレッド部材とタイヤ基体との位置ずれが抑制される。
本発明に係る空気入りタイヤの一例について、図面を参照しながら説明する。具体的には、(1)空気入りタイヤ1の概略構成、(2)トレッド部材100及びタイヤ基体200の概略構成、(3)空気入りタイヤ1の製造方法、(4)空気入りタイヤ1の変形例、(5)比較評価、(6)その他実施形態、(7)作用効果、について説明する。
以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。図面は模式的なのものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることを留意すべきである。従って、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
(1)空気入りタイヤ1の概略構成
本実施形態に係る空気入りタイヤ1の概略構成について、図2を参照しながら説明する。図2は、本実施形態に係る空気入りタイヤ1の部分斜視図である。
本実施形態に係る空気入りタイヤ1の概略構成について、図2を参照しながら説明する。図2は、本実施形態に係る空気入りタイヤ1の部分斜視図である。
図2に示されるように、空気入りタイヤ1は、トレッド部材100とタイヤ基体200とを備える。空気入りタイヤ1は、加硫済みのゴム部材により構成されるトレッド部材100とカーカス15を含んだ加硫済みのゴム部材により構成されるタイヤ基体200とが接着されることにより構成される。
トレッド部材100は、トレッド面40を有する。トレッド部材100は、タイヤ基体200のタイヤ径方向a外側の外周面250に配置される。これによって、トレッド部材100は、トレッド部を構成する。トレッド部材100は、トレッド面40にプラットフォーム20を有する。
空気入りタイヤ1において、トレッド部材100は、凸部からなるトレッド嵌合部130を有する(図3(b)参照)。トレッド部材100は、トレッド嵌合部130をタイヤ基体200の外周面250側に有する。トレッド嵌合部130は、トレッド幅方向bに延びる幅方向トレッド嵌合部132a及び幅方向トレッド嵌合部131aを有する。
タイヤ基体200は、サイドウォール部50を有する。タイヤ基体200は、タイヤ基体200のタイヤ周方向c外側に沿った外周面250にトレッド部材100が配置される。なお、図示されていないが、タイヤ基体200とトレッド部材100との間には、タイヤ基体200とトレッド部材100とを接着するためのクッションゴムが配置される。
サイドウォール部50には、タイヤ径方向a外側を指す矢印25が形成されている。サイドウォール部50から視た空気入りタイヤ1の側面視において、矢印25の指す方向のトレッド面40には、プラットフォーム20が形成されている。
空気入りタイヤ1において、タイヤ基体200は、凹部からなる基体嵌合部230を有する。タイヤ基体200は、基体嵌合部230を外周面250に有する。基体嵌合部230は、トレッド幅方向bに延びる幅方向基体嵌合部231b及び幅方向基体嵌合部232bを有する。
基体嵌合部230は、トレッド嵌合部130に対応する部分に設けられる。基体嵌合部230とトレッド嵌合部130とは、互いに嵌合する。具体的には、幅方向トレッド嵌合部131aと幅方向基体嵌合部231bとが互いに嵌合する。幅方向トレッド嵌合部132aと幅方向基体嵌合部232bとが互いに嵌合する。これらの嵌合によって、トレッド部材100とタイヤ基体200とのタイヤ周方向cに沿ったずれが抑制される。
(2)トレッド部材100及びタイヤ基体200の概略構成
本実施形態に係るトレッド部材100及びタイヤ基体200の概略構成について、図3(a)及び図3(b)を参照しながら説明する。図3(a)は、本実施形態に係るタイヤ基体200の概略側面図である。図3(b)は、本実施形態に係るトレッド部材100の概略側面図である。
本実施形態に係るトレッド部材100及びタイヤ基体200の概略構成について、図3(a)及び図3(b)を参照しながら説明する。図3(a)は、本実施形態に係るタイヤ基体200の概略側面図である。図3(b)は、本実施形態に係るトレッド部材100の概略側面図である。
図3(a)に示されるように、基体嵌合部230は、幅方向基体嵌合部231bと幅方向基体嵌合部232bとを有する。幅方向基体嵌合部231bは、タイヤ周方向cに沿った第1方向c1において、幅方向基体嵌合部232bに隣接する。幅方向基体嵌合部231bは、第1方向c1とは逆方向であり、タイヤ周方向cに沿った第2方向c2において、幅方向基体嵌合部232bに隣接する。
第1方向c1における幅方向基体嵌合部231bと幅方向基体嵌合部232bとの間隔は、L1である。第2方向c2における幅方向基体嵌合部231bと幅方向基体嵌合部232bとの間隔は、L2である。L1とL2とは異なっている。具体的には、L1は、L2よりも長くなっている。
図3(b)に示されるように、トレッド部材100は、トレッド面40とは反対側にあり外周面250側に配置される径方向内側面150を有する。トレッド嵌合部130は、幅方向トレッド嵌合部131aと幅方向トレッド嵌合部132aとを有する。幅方向トレッド嵌合部131a及び幅方向トレッド嵌合部132aは、径方向内側面150上に形成される。幅方向トレッド嵌合部131a及び幅方向トレッド嵌合部132aが延びる方向に直交し、径方向内側面150に平行な方向を方向dとする。方向dにおいて、幅方向トレッド嵌合部131aと幅方向トレッド嵌合部132aとの間隔はL2である。幅方向トレッド嵌合部131aに近い方向dにおけるトレッド部材100の端部と、幅方向トレッド嵌合部131aとの距離はL1である。トレッド部材100をタイヤ基体200の外周面250に配置したときに、幅方向トレッド嵌合部131aと幅方向基体嵌合部231bとが嵌合し。幅方向トレッド嵌合部132aと幅方向基体嵌合部232bとが互いに嵌合する。
幅方向トレッド嵌合部131aと幅方向トレッド嵌合部132aとは、それぞれトレッド幅方向bに延びるタイヤ周方向側側面を有する。幅方向基体嵌合部231bと幅方向基体嵌合部232bとは、トレッド幅方向bに延びるタイヤ周方向側側面を有する。これらのタイヤ周方向側側面によって、タイヤ周方向cに沿った力が、タイヤ基体200とトレッド部材100とに働いても、タイヤ基体200とトレッド部材100とが周方向ずれることが抑制される。
L1とL2とは異なるため、幅方向トレッド嵌合部131aと幅方向基体嵌合部232bとが嵌合し、幅方向トレッド嵌合部132aと幅方向基体嵌合部231bとが嵌合することもない。すなわち、タイヤ周方向cにおいて、トレッド嵌合部130と基体嵌合部230との対応がずれて嵌合することがない。従って、タイヤ基体200とトレッド部材100との位置ずれが抑制される。
また、図3(a)に示されるように、トレッド幅方向から視て、すなわち、サイドウォール部からの側面視において、トレッド嵌合部130は、空気入りタイヤ1の回転軸を中心として、点対称に配置されない。
基体嵌合部230の底部から外周面250までの凹部の深さ高さhbは、トレッド嵌合部130の径方向内側面150から凸部の先端部までの凸部の高さhaよりも高いことが好ましい。トレッド部材100とタイヤ基体200とを接着する際に、トレッド部材100とタイヤ基体200との間にクッションゴムが配置される。このため、凹部の深さ高さhbと凸部の高さhaが同一である場合には、クッションゴムの厚みの分だけ、タイヤ径方向aにトレッド部材100がずれやすい。凹部の深さ高さhbを凸部の高さhaよりも高くすることにより、タイヤ径方向aのずれも抑制できる。
(3)空気入りタイヤ1の製造方法
本実施形態に係る空気入りタイヤ1の製造方法について、図4を参照しながら説明する。図4は、空気入りタイヤ1の製造方法を説明するためのフローチャートである。図4に示されるように、空気入りタイヤ1の製造方法は、タイヤ基体準備工程S1、クッションゴム押出工程S2、トレッド成型工程S3及び加硫工程S4を有する。
本実施形態に係る空気入りタイヤ1の製造方法について、図4を参照しながら説明する。図4は、空気入りタイヤ1の製造方法を説明するためのフローチャートである。図4に示されるように、空気入りタイヤ1の製造方法は、タイヤ基体準備工程S1、クッションゴム押出工程S2、トレッド成型工程S3及び加硫工程S4を有する。
(3.1)タイヤ基体準備工程S1
タイヤ基体準備工程S1は、タイヤ基体200を準備する工程である。タイヤ基体準備工程S1は、検査工程S11とバフ工程S12とを有する。
タイヤ基体準備工程S1は、タイヤ基体200を準備する工程である。タイヤ基体準備工程S1は、検査工程S11とバフ工程S12とを有する。
検査工程S11では、使用済み空気入りタイヤをタイヤ基体200として用いることが可能か検査する。具体的には、使用済み空気入りタイヤを目視や手触りによって、検査する。次に、使用済み空気入りタイヤにセンサーを取り付け、高電圧をかけて検査する。使用済み空気入りタイヤに傷があれば、スパークが生じる。次に、使用済み空気入りタイヤを真空室にいれる。真空にした状態で、使用済み空気入りタイヤにレーザを照射し、傷がないか検査する。
このように、複数の検査を行って、タイヤ基体200として用いることが可能であると判断された使用済み空気入りタイヤのみ、バフ工程S12が行われる。
バフ工程S12では、使用済み空気入りタイヤからタイヤ基体200を形成する工程である。使用済み空気入りタイヤからトレッド部分を削り取る。これによって、タイヤ基体200が形成される。
形成されたタイヤ基体200を検査して、傷があった場合、傷を取り除くスカイブ工程を行っても良い。
上述したタイヤ基体準備工程S1では、使用済み空気入りタイヤからタイヤ基体200を形成したが、そうでなくても良い。すなわち、あらかじめトレッド部分が形成されていない空気入りタイヤ(すなわちタイヤ基体200)を形成して、タイヤ基体200を準備しても良い。具体的には、タイヤ基体200のモールドにタイヤ基体200の材料をセットし、加硫することによって、タイヤ基体200を形成する。このように準備されたタイヤ基体200を用いて、次のクッションゴム押出工程S2を行っても良い。
(3.2)クッションゴム押出工程S2
クッションゴム押出工程S2は、クッションゴムをタイヤ基体200に貼り付ける工程である。準備されたタイヤ基体200の外周面250にクッションゴムを貼り付ける。
クッションゴム押出工程S2は、クッションゴムをタイヤ基体200に貼り付ける工程である。準備されたタイヤ基体200の外周面250にクッションゴムを貼り付ける。
(3.3)トレッド成型工程S3
トレッド成型工程S3は、トレッド部材100をタイヤ基体200に配置する工程である。
トレッド成型工程S3は、トレッド部材100をタイヤ基体200に配置する工程である。
クッションゴムが貼り付けられたタイヤ基体200の外周面250側にトレッド部材100を配置する。具体的には、クッションゴム上にトレッド部材100を貼り付ける。従って、タイヤ径方向a外側に向かって、タイヤ基体200、クッションゴム、トレッド部材100の順に積層された積層構造となる。
このとき、成型者は、基体嵌合部230とトレッド嵌合部130とが嵌合するように、トレッド部材100を貼り付ける。具体的には、幅方向トレッド嵌合部131aと幅方向基体嵌合部231bとが嵌合し、幅方向トレッド嵌合部132aと幅方向基体嵌合部232bとが嵌合するように、トレッド部材100を貼り付ける。成型者は、基体嵌合部230とトレッド嵌合部130が嵌合していれば、タイヤ周方向cにずれていないと判断できるため、成型者の位置合わせに対する負担が軽減される。
(3.4)加硫工程S4
加硫工程S4は、トレッド部材100が配置されたタイヤ基体200を加硫する工程である。
加硫工程S4は、トレッド部材100が配置されたタイヤ基体200を加硫する工程である。
トレッド部材100が配置されたタイヤ基体200をエンベロープと呼ばれるゴム製の袋で包む。エンベロープで包まれたタイヤ基体200をチャンバーに入れて、加硫を行う。例えば、加硫温度99度、加硫時間4時間の条件で加硫を行う。これによって、クッションゴムが加硫されて、トレッド部材100とタイヤ基体200とが接着される。このようにして、空気入りタイヤ1が形成される。
形成された空気入りタイヤ1を検査して、異常がないか確認することが好ましい。また、空気入りタイヤ1に一定の空気圧を充填し、耐久性を確認することが好ましい。これらの検査によって、一定の品質を満たす空気入りタイヤ1のみが製品として扱われる。本発明に係る空気入りタイヤ1では、トレッド部材100とタイヤ基体200とのタイヤ周方向cのずれが抑制されるため、製品の歩留まりが向上する。
(4)空気入りタイヤ1の変形例
本実施形態に係る空気入りタイヤ1の変形例について、図5から図8を参照しながら説明する。図5(a)は、空気入りタイヤ1の変形例におけるタイヤ基体200の概略側面図である。図5(b)は、空気入りタイヤ1の変形例におけるトレッド部材100の概略側面図である。図6(a)は、空気入りタイヤ1の別の変形例におけるタイヤ基体200の概略側面図である。図6(b)は、空気入りタイヤ1の別の変形例におけるトレッド部材100の概略側面図である。図7は、空気入りタイヤ1の別の変形例におけるタイヤ基体203を周方向から視た部分平面図である。図8は、空気入りタイヤ1の別の変形例におけるタイヤ基体204を周方向から視た部分平面図である。以下の説明において、空気入りタイヤ1と同様の部分は、適宜省略する。
本実施形態に係る空気入りタイヤ1の変形例について、図5から図8を参照しながら説明する。図5(a)は、空気入りタイヤ1の変形例におけるタイヤ基体200の概略側面図である。図5(b)は、空気入りタイヤ1の変形例におけるトレッド部材100の概略側面図である。図6(a)は、空気入りタイヤ1の別の変形例におけるタイヤ基体200の概略側面図である。図6(b)は、空気入りタイヤ1の別の変形例におけるトレッド部材100の概略側面図である。図7は、空気入りタイヤ1の別の変形例におけるタイヤ基体203を周方向から視た部分平面図である。図8は、空気入りタイヤ1の別の変形例におけるタイヤ基体204を周方向から視た部分平面図である。以下の説明において、空気入りタイヤ1と同様の部分は、適宜省略する。
(4.1)変形例1
図5(a)に示されるように、タイヤ基体201は、基体嵌合部230を有する。基体嵌合部230は、幅方向基体嵌合部231a、幅方向基体嵌合部232a及び幅方向基体嵌合部233aを有する。基体嵌合部230は、凸部からなる。基体嵌合部230は、トレッド幅方向bから視て、台形状の形状をしている。すなわち、基体嵌合部230のタイヤ径方向a内側端部におけるタイヤ周方向c幅は、基体嵌合部230のタイヤ径方向a外側端部におけるタイヤ周方向c幅よりも長い。
図5(a)に示されるように、タイヤ基体201は、基体嵌合部230を有する。基体嵌合部230は、幅方向基体嵌合部231a、幅方向基体嵌合部232a及び幅方向基体嵌合部233aを有する。基体嵌合部230は、凸部からなる。基体嵌合部230は、トレッド幅方向bから視て、台形状の形状をしている。すなわち、基体嵌合部230のタイヤ径方向a内側端部におけるタイヤ周方向c幅は、基体嵌合部230のタイヤ径方向a外側端部におけるタイヤ周方向c幅よりも長い。
幅方向基体嵌合部231aは、第1方向c1において、幅方向基体嵌合部232aと隣接する。幅方向基体嵌合部232aは、第1方向c1において、幅方向基体嵌合部233aと隣接する。幅方向基体嵌合部233aは、第1方向c1において、幅方向基体嵌合部231aと隣接する。すなわち、幅方向基体嵌合部231aは、第2方向c2において、幅方向基体嵌合部233aと隣接する。
幅方向基体嵌合部231aと幅方向基体嵌合部232aとの間隔は、L1である。幅方向基体嵌合部232aと幅方向基体嵌合部233aとの間隔は、L2である。幅方向基体嵌合部231aと幅方向基体嵌合部233aとの間隔は、L3である。L1とL3とは異なっている。具体的には、L3は、L1よりも長くなっている。また、L1とL2とは、等しい。
図3(b)に示されるように、トレッド部材101は、トレッド嵌合部130を有する。トレッド嵌合部130は、幅方向トレッド嵌合部131b、幅方向トレッド嵌合部132b及び幅方向トレッド嵌合部133bを有する。方向dにおいて、幅方向トレッド嵌合部131bと幅方向トレッド嵌合部132bとの間隔はL1である。方向dにおいて、幅方向トレッド嵌合部132bと幅方向トレッド嵌合部133bとの間隔はL2である。幅方向トレッド嵌合部131bに近い方向dにおけるトレッド部材101の端部と、幅方向トレッド嵌合部131bとの距離は、L31である。幅方向トレッド嵌合部133bに近い方向dにおけるトレッド部材101の端部と、幅方向トレッド嵌合部133bとの距離は、L32である。L1とL2とL31とL32とは、等しい。L31とL32との合計が、L3である。
従って、幅方向トレッド嵌合部131bと幅方向基体嵌合部231aとが嵌合し、幅方向トレッド嵌合部132bと幅方向基体嵌合部232aとが嵌合し、幅方向トレッド嵌合部133bと幅方向基体嵌合部233aとが嵌合するように、トレッド部材101を配置することによって、タイヤ基体201とトレッド部材101との位置ずれが抑制される。
(4.2)変形例2
図6(a)に示されるように、タイヤ基体202は、基体嵌合部230を有する。基体嵌合部230は、幅方向基体嵌合部231b、幅方向基体嵌合部232b、・・・、及び幅方向基体嵌合部235bを有する。タイヤ基体202において、トレッド幅方向bから視て、矢印25は、基体嵌合部230のタイヤ径方向a内側に位置するサイドウォール部50上に形成される。従って、トレッド幅方向bから視て、矢印25の指す方向には、基体嵌合部230が配置される。
図6(a)に示されるように、タイヤ基体202は、基体嵌合部230を有する。基体嵌合部230は、幅方向基体嵌合部231b、幅方向基体嵌合部232b、・・・、及び幅方向基体嵌合部235bを有する。タイヤ基体202において、トレッド幅方向bから視て、矢印25は、基体嵌合部230のタイヤ径方向a内側に位置するサイドウォール部50上に形成される。従って、トレッド幅方向bから視て、矢印25の指す方向には、基体嵌合部230が配置される。
幅方向基体嵌合部231bは、第1方向c1において、幅方向基体嵌合部232bと隣接する。幅方向基体嵌合部231bは、第2方向c2において、幅方向基体嵌合部235bと隣接する。
幅方向基体嵌合部231bと幅方向基体嵌合部232bとの間隔は、L1である。幅方向基体嵌合部232bと幅方向基体嵌合部233bとの間隔は、L2である。幅方向基体嵌合部233bと幅方向基体嵌合部234bとの間隔は、L3である。幅方向基体嵌合部234bと幅方向基体嵌合部235bとの間隔は、L4である。幅方向基体嵌合部235bと幅方向基体嵌合部231bとの間隔は、L5である。L1とL5とは異なっている。具体的には、L1は、L5よりも長くなっている。また、L1とL2とL3とは、等しい。
図3(b)に示されるように、トレッド部材102は、トレッド嵌合部130を有する。トレッド嵌合部130は、幅方向トレッド嵌合部131a、幅方向トレッド嵌合部132a、・・・、及び幅方向トレッド嵌合部135aを有する。方向dにおいて、幅方向トレッド嵌合部131aと幅方向トレッド嵌合部132aとの間隔はL1である。方向dにおいて、幅方向トレッド嵌合部132aと幅方向トレッド嵌合部133aとの間隔はL2である。方向dにおいて、幅方向トレッド嵌合部133aと幅方向トレッド嵌合部134aとの間隔はL3である。方向dにおいて、幅方向トレッド嵌合部134aと幅方向トレッド嵌合部135aとの間隔はL4である。幅方向トレッド嵌合部131aに近い方向dにおけるトレッド部材102の端部と、幅方向トレッド嵌合部131aとの距離は、L5である。L1とL2とL3との距離は等しい。L4とL5との距離は等しい。
図示されていないが、トレッド部材102は、トレッド面40にプラットフォーム20が形成されている。トレッド面40に直交する方向にトレッド嵌合部130が位置するように、プラットフォーム20が形成されている。具体的には、プラットフォーム20は、トレッド面40に直交する方向に、幅方向トレッド嵌合部131a、幅方向トレッド嵌合部132a、幅方向トレッド嵌合部133a、幅方向トレッド嵌合部134aがそれぞれ位置するように、形成されている。従って、幅方向トレッド嵌合部131aと幅方向基体嵌合部231bとが嵌合し、幅方向トレッド嵌合部132aと幅方向基体嵌合部232bとが嵌合し、・・・、幅方向トレッド嵌合部135aと幅方向基体嵌合部235bとが嵌合するように、トレッド部材101を配置することによって、矢印25の指す方向に、プラットフォーム20が位置する。すなわち、基体嵌合部230のタイヤ径方向a内側のサイドウォール部50上に矢印25を形成し、トレッド面40に直交する方向にトレッド嵌合部130が位置するトレッド面40上にプラットフォーム20を形成することにより、サイドウォール部50から視て、矢印25が指す方向に、プラットフォーム20が形成される。すなわち、サイドウォール部50から視た側面視において、基体嵌合部230と矢印25とが同一直線状にある。基体嵌合部230とトレッド嵌合部130とが嵌合すれば、自動的に、矢印25とプラットフォーム20とのタイヤ周方向cにおける位置ずれは抑制されるため、成型者の位置合わせに対する負担が軽減される。基体嵌合部230とトレッド嵌合部130とが嵌合している部分に、矢印25及びプラットフォーム20はあるため、クッションゴムの伸縮によるずれも抑制される。
なお、サイドウォール部50から視た側面視において、基体嵌合部230と矢印25とが必ずしも、タイヤ径方向a同一直線状にある必要はない。
(4.3)変形例3
図7に示されるように、基体嵌合部230は、互いにトレッド幅方向bにずれていても良い。具体的には、幅方向基体嵌合部232bは、一方のトレッド幅方向b側にずれており、幅方向基体嵌合部232bに隣接する幅方向基体嵌合部231b及び幅方向基体嵌合部233bは、他方のトレッド幅方向b側にずれている。これにより、タイヤ基体とトレッド部材との巻き付け方向も規定されるため、貼り合わせ向きを誤ることが防止できる。
図7に示されるように、基体嵌合部230は、互いにトレッド幅方向bにずれていても良い。具体的には、幅方向基体嵌合部232bは、一方のトレッド幅方向b側にずれており、幅方向基体嵌合部232bに隣接する幅方向基体嵌合部231b及び幅方向基体嵌合部233bは、他方のトレッド幅方向b側にずれている。これにより、タイヤ基体とトレッド部材との巻き付け方向も規定されるため、貼り合わせ向きを誤ることが防止できる。
トレッド嵌合部130も基体嵌合部230に対応して、互いにトレッド幅方向bにずれている。
(4.4)変形例4
図8に示されるように、基体嵌合部230は、タイヤ周方向cに延びる周方向基体嵌合部261bを有する。周方向基体嵌合部261bは、幅方向基体嵌合部231bと幅方向基体嵌合部232bとの間に配置されている。
図8に示されるように、基体嵌合部230は、タイヤ周方向cに延びる周方向基体嵌合部261bを有する。周方向基体嵌合部261bは、幅方向基体嵌合部231bと幅方向基体嵌合部232bとの間に配置されている。
基体嵌合部230は、タイヤ周方向cに延びる周方向基体嵌合部261bを有するため、タイヤ周方向cだけでなく、トレッド幅方向bのタイヤ基体とトレッド部材との位置ずれも抑制できる。
トレッド嵌合部130も基体嵌合部230に対応して、タイヤ周方向cに延びる周方向トレッド嵌合部261aを有する。周方向基体嵌合部261bと周方向トレッド嵌合部261aとは、互いに嵌合する。
(5)比較評価
本発明に係る空気入りタイヤの効果を確かめるために、以下の条件において、評価を行った。
本発明に係る空気入りタイヤの効果を確かめるために、以下の条件において、評価を行った。
タイヤサイズ:11R22.5
リムサイズ:7.50×22.5インチ
内圧:900kPa
実施例に係る空気入りタイヤは、図6(a)及び図6(b)に示された基体嵌合部及びトレッド嵌合部を備えるタイヤ基体及びトレッド部材を用いた。比較例に係る空気入りタイヤは、基体嵌合部及びトレッド嵌合部を有さないタイヤ基体及びトレッド部材を用いた。実施例及び比較例のタイヤ基体及びトレッド部材を成型者が目視によって、貼り合わせた。
リムサイズ:7.50×22.5インチ
内圧:900kPa
実施例に係る空気入りタイヤは、図6(a)及び図6(b)に示された基体嵌合部及びトレッド嵌合部を備えるタイヤ基体及びトレッド部材を用いた。比較例に係る空気入りタイヤは、基体嵌合部及びトレッド嵌合部を有さないタイヤ基体及びトレッド部材を用いた。実施例及び比較例のタイヤ基体及びトレッド部材を成型者が目視によって、貼り合わせた。
実施例及び比較例に係る空気入りタイヤを製造し、タイヤ周方向における位置ずれを基にした歩留まりを計算した。実施例に係る空気入りタイヤでは、100%の歩留まりであった。比較例に係る空気入りタイヤでは、80%の歩留まりであった。従って、実施例に係る空気入りタイヤの方が、タイヤ周方向における位置ずれが抑制されることが分かった。
(6)その他の実施形態
本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。本発明はここでは記載していない様々な実施形態を含む。
本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。本発明はここでは記載していない様々な実施形態を含む。
例えば、本実施形態の空気入りタイヤ1において、L1とL2とは異なっていたが、必ずしもこれに限られない。すなわち、L1とL2とは等しくても良い。また、空気入りタイヤ1の変形例においても、各基体嵌合部230の間隔は、少なくとも1つは異なっていたが、各基体嵌合部230の間隔は、同様に等しくても良い。従って、例えば、基体嵌合部230を4つ以上配置し、各基体嵌合部230の間隔が均等になるようにしても良い。法上、プラットフォーム20は、4つ以上設けることが義務づけられているため、変形例2のように、トレッド幅方向bから視て、矢印25の指す方向に、基体嵌合部230が配置することにより、矢印25とプラットフォーム20とのタイヤ周方向cにおける位置ずれを抑制できる。なお、基体嵌合部230と対応するように、トレッド嵌合部130も配置される。
また、空気入りタイヤ1の変形例において、各基体嵌合部230の間隔の中には、均等であるものも含まれていたが、必ずしもこれに限られない。すなわち、例えば、変形例1において、L1とL2とは、等しいが、L1とL2とは、異なっていても良い。従って、タイヤ周方向cにおける各基体嵌合部230の間隔は、全て異なっていても良い。すなわち、タイヤ周方向cにおける各基体嵌合部230の間隔は、全て不均一であっても良い。これによって、タイヤ基体とトレッド部材との巻き付け方向が逆になると、基体嵌合部230とトレッド嵌合部130とが嵌合しなくなるため、タイヤ基体とトレッド部材との巻き付け方向も規定され、貼り合わせ向きを誤ることが防止できる。
また、トレッド幅方向bから視て、基体嵌合部230又はトレッド嵌合部130の凸部の形状は、四角形状であったり、台形状であったりしたが、これに限られない。例えば、凸部の形状は、三角形状であっても良い。なお、凹部の形状は、凸部の形状に対応して、凸部が嵌合するような形状に形成される。
本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
(7)作用効果
本発明によれば、トレッド部材100は、タイヤ基体200の外周面250側に、トレッド嵌合部130を有し、タイヤ基体200は、外周面250に、基体嵌合部230を有し、トレッド嵌合部130は凸部からなり、基体嵌合部230は凹部からなる、又は、トレッド嵌合部130は凹部からなり、基体嵌合部230は凸部からなり、基体嵌合部230は、トレッド嵌合部130と対応する部分に設けられ、トレッド嵌合部130と基体嵌合部230とは、互いに嵌合し、トレッド嵌合部130は、トレッド幅方向bに延びる幅方向トレッド嵌合部131a及び幅方向トレッド嵌合部132aを有し、基体嵌合部230は、トレッド幅方向bに延びる幅方向基体嵌合部231b及び幅方向基体嵌合部232bを有し、第1方向c1における幅方向トレッド嵌合部131aと幅方向トレッド嵌合部132aの間隔であるL1は、第2方向c2における幅方向トレッド嵌合部131aと幅方向トレッド嵌合部132aとの間隔であるL2と異なる。幅方向トレッド嵌合部131aと幅方向トレッド嵌合部132aとは、それぞれトレッド幅方向bに延びるタイヤ周方向側側面を有する。幅方向基体嵌合部231bと幅方向基体嵌合部232bとは、トレッド幅方向bに延びるタイヤ周方向側側面を有する。タイヤ周方向cに沿った力が、タイヤ基体200とトレッド部材100とに働いても、これらのタイヤ周方向側側面が接触することによって、タイヤ基体200とトレッド部材100とが周方向ずれることが抑制される。また、タイヤ周方向cにおいて、トレッド嵌合部130と基体嵌合部230との対応がずれて嵌合することがない。従って、タイヤ基体200とトレッド部材100との位置ずれが抑制される。
本発明によれば、トレッド部材100は、タイヤ基体200の外周面250側に、トレッド嵌合部130を有し、タイヤ基体200は、外周面250に、基体嵌合部230を有し、トレッド嵌合部130は凸部からなり、基体嵌合部230は凹部からなる、又は、トレッド嵌合部130は凹部からなり、基体嵌合部230は凸部からなり、基体嵌合部230は、トレッド嵌合部130と対応する部分に設けられ、トレッド嵌合部130と基体嵌合部230とは、互いに嵌合し、トレッド嵌合部130は、トレッド幅方向bに延びる幅方向トレッド嵌合部131a及び幅方向トレッド嵌合部132aを有し、基体嵌合部230は、トレッド幅方向bに延びる幅方向基体嵌合部231b及び幅方向基体嵌合部232bを有し、第1方向c1における幅方向トレッド嵌合部131aと幅方向トレッド嵌合部132aの間隔であるL1は、第2方向c2における幅方向トレッド嵌合部131aと幅方向トレッド嵌合部132aとの間隔であるL2と異なる。幅方向トレッド嵌合部131aと幅方向トレッド嵌合部132aとは、それぞれトレッド幅方向bに延びるタイヤ周方向側側面を有する。幅方向基体嵌合部231bと幅方向基体嵌合部232bとは、トレッド幅方向bに延びるタイヤ周方向側側面を有する。タイヤ周方向cに沿った力が、タイヤ基体200とトレッド部材100とに働いても、これらのタイヤ周方向側側面が接触することによって、タイヤ基体200とトレッド部材100とが周方向ずれることが抑制される。また、タイヤ周方向cにおいて、トレッド嵌合部130と基体嵌合部230との対応がずれて嵌合することがない。従って、タイヤ基体200とトレッド部材100との位置ずれが抑制される。
矢印25とプラットフォーム20とを備えた空気入りタイヤだけでなく、例えば、サイドウォール部50とトレッド部とに跨って文字や図形が描かれている空気入りタイヤにおいても、本発明は、好適に用いることができる。
本発明によれば、トレッド嵌合部130及び基体嵌合部230は、複数の幅方向嵌合部を有し、タイヤ周方向cにおける各幅方向嵌合部の間隔は、いずれも異なる。タイヤ基体とトレッド部材との巻き付け方向が逆になると、基体嵌合部230とトレッド嵌合部130とが嵌合しなくなるため、タイヤ基体とトレッド部材との巻き付け方向も規定され、貼り合わせ向きを誤ることが防止できる。
本発明によれば、トレッド嵌合部130及び基体嵌合部230は、タイヤ周方向cに延びる周方向基体嵌合部261bを有する。これによって、タイヤ周方向cだけでなく、トレッド幅方向bのタイヤ基体とトレッド部材との位置ずれも抑制できる。
本発明によれば、凹部の深さ高さhbは、凸部の高さhaよりも高いトレッド部材100とタイヤ基体200とを接着する際に、トレッド部材100とタイヤ基体200との間にクッションゴムが配置される。このため、凹部の深さ高さhbと凸部の高さhaが同一である場合には、クッションゴムの厚みの分だけ、タイヤ径方向aにトレッド部材100がずれやすい。凹部の深さ高さhbを凸部の高さhaよりも高くすることにより、タイヤ径方向aのずれも抑制できる。
本発明によれば、トレッド嵌合部130は、凸部からなり、基体嵌合部230は、凹部からなる。使用済みの空気入りタイヤを用いた場合、基体嵌合部230として凸部を残す必要があるため、凸部を形成するよりも、凹部を形成した方が、製造上容易である。トレッド部を削った後に凸部の基体嵌合部230を形成することも考えられるが、基体嵌合部230の強度は弱くなる。トレッド嵌合部130に凸部を形成することも、凹部を形成することも製造上の困難性に違いはない。従って、トレッド嵌合部130は、凸部からなり、基体嵌合部230は、凹部からなることにより、基体嵌合部230の強度を損なうことなく、製造工程の簡略化が可能となる。
1,1000…空気入りタイヤ、 10…ブロック、 15…カーカス、 20…プラットフォーム、 25…矢印、 40…トレッド面、 50…サイドウォール部、 100,101,102…トレッド部材、 130…トレッド嵌合部、 131a,131b,132a,132b,133a,133b,134a,135a…幅方向トレッド嵌合部、 150…径方向内側面、 200,201,202,203,204…タイヤ基体、 230…基体嵌合部、 231a,231b,232a,232b,233a,233b,234a,234b,235a,235b…幅方向基体嵌合部、 250…外周面、 261a…周方向トレッド嵌合部、 261b…周方向基体嵌合部
Claims (5)
- トレッド面を有する加硫済みのゴム部材により構成されるトレッド部材と、カーカスを含んだ加硫済みのゴム部材により構成されるタイヤ基体とを備え、
前記トレッド部材は、前記タイヤ基体のタイヤ径方向外側の外周面側に配置され、
前記タイヤ基体と前記トレッド部材とを接着することにより構成される空気入りタイヤであって、
前記トレッド部材は、前記タイヤ基体の前記外周面側に、トレッド嵌合部を有し、
前記タイヤ基体は、前記外周面に、基体嵌合部を有し、
前記トレッド嵌合部は凸部からなり、前記基体嵌合部は凹部からなる、又は、前記トレッド嵌合部は凹部からなり、前記基体嵌合部は凸部からなり、
前記基体嵌合部は、前記トレッド嵌合部と対応する部分に設けられ、前記トレッド嵌合部と前記基体嵌合部とは、互いに嵌合し、
前記トレッド嵌合部及び前記基体嵌合部は、トレッド幅方向に延びる幅方向嵌合部を有し、
前記基体嵌合部は、第1幅方向嵌合部及び第2幅方向嵌合部を含む2以上の前記幅方向嵌合部を有し、
前記第1幅方向嵌合部は、タイヤ周方向に沿った第1方向において、前記第2幅方向嵌合部に隣接し、前記第1方向とは逆方向であり前記タイヤ周方向に沿った第2方向において、前記第2幅方向嵌合部又は第3幅方向嵌合部に隣接し、
前記第1方向における前記第1幅方向嵌合部と前記第2幅方向嵌合部との間隔は、前記第2方向における前記第1幅方向嵌合部と前記第2幅方向嵌合部又は第3幅方向嵌合部との間隔と異なる空気入りタイヤ。 - 前記トレッド嵌合部及び前記基体嵌合部は、複数の前記幅方向嵌合部を有し、
タイヤ周方向における各前記幅方向嵌合部の間隔は、いずれも異なる請求項1に記載の空気入りタイヤ。 - 前記トレッド嵌合部及び前記基体嵌合部は、前記タイヤ周方向に延びる周方向嵌合部を有する請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
- 前記凹部の深さ高さは、前記凸部の高さよりも高い請求項1から3の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
- 前記トレッド嵌合部は、前記凸部からなり、
前記基体嵌合部は、前記凹部からなる請求項1から4の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
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Cited By (1)
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JP2013537314A (ja) * | 2010-09-14 | 2013-09-30 | コンパニー ゼネラール デ エタブリッスマン ミシュラン | タイヤインナーライナーの異常プローブを接地する装置および方法 |
-
2010
- 2010-07-08 JP JP2010155854A patent/JP2012017028A/ja active Pending
Cited By (2)
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