JP2012016973A - レゾネータ - Google Patents

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Abstract

【課題】タイヤの空気室に配置して共鳴による騒音を低減するレゾネータの吸音有効範囲を広く確保する。
【解決手段】レゾネータ12に、第1の副気室41、この第1の副気室41に連通する第1の連通部43、第2の副気室42、及び、この第2の副気室42に連通する第2の連通部44を備える。これら副気室41,42及び連通部43,44により、互いに共鳴周波数の特性の異なる第1のレゾネータ部51及び第2のレゾネータ部52を構成する。レゾネータ12は、1個の本体部31で複数のレゾネータ部51,52を構成したため、レゾネータ12を容易に配置できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、自動車の車輪の空気室に配置されて騒音を低減するレゾネータに関する。
従来、金属製のホイールにゴム製のタイヤを装着した車輪について、路面からタイヤに伝わるランダムな振動がホイールとタイヤとの間の空気室の空気を振動させ、空気室の気柱共鳴周波数付近で共鳴現象(空洞共鳴)を生じさせ、共鳴音である騒音が発生する現象が知られている。そして、この騒音を低減するため、連通部を介して空気室に連通する副気室をホイールに形成し、この連通部及び副気室でヘルツホルムレゾネータとして機能するレゾネータ(共鳴器)を構成し、騒音の軽減を図った構成が知られている。このような構成としては、ホイールのリムに蓋部材を接着などして副気室をホイールに一体的に形成し、あるいは、複数の箱状のレゾネータを弾性ベルトを用いてホイールのリムの外周部に取り付けた構成が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
レゾネータは、副気室の中空部分の容積や開口部の面積などにより決定される特定の周波数の騒音を軽減する特性を備えるもので、騒音を軽減できる周波数の有効範囲は限定される。ここで、それぞれ異なる特性が設定された複数個のレゾネータを用いて周波数の有効範囲を広げる構成が考えられるが、ホイールにレゾネータを取り付けできる場所は限定されており、多数のレゾネータを取り付けることは困難である。
特開2004−306760号公報
上記のように、従来の構成では、騒音を軽減できる周波数の有効範囲が限定される問題を有している。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、所望の特性を容易に実現できるレゾネータを提供することを目的とする。
請求項1記載のレゾネータは、タイヤとこのタイヤが取り付けられたホイールとの間の空気室に配置され騒音を低減するレゾネータであって、前記ホイールの外周部に取り付けられるとともに互いに区画された複数の副気室及びこれら副気室をそれぞれ前記空気室に連通する複数の連通部を構成する本体部を備え、前記各副気室及びこれら各副気室に連通する前記各連通部により複数のレゾネータ部が構成されたものである。
請求項2記載のレゾネータは、請求項1記載のレゾネータにおいて、複数のレゾネータ部は、互いに異なる共鳴周波数を有する特性に設定されたものである。
請求項3記載のレゾネータは、請求項1または2記載のレゾネータにおいて、複数の副気室は、互いにホイールの径方向に重ねて配置されたものである。
請求項4記載のレゾネータは、請求項1ないし3いずれか一記載のレゾネータにおいて、本体部は、係止によりホイールの外周部に取り付けられ、前記本体部を外殻とする第1の副気室と、前記本体部と前記ホイールとを外殻とする第2の副気室とを備えたものである。
請求項1記載のレゾネータによれば、タイヤとホイールとの間の空気室に配置されたレゾネータにより、空気室の気柱共鳴周波数付近での共鳴現象を抑制し、騒音を軽減できる。レゾネータは、複数の副気室及び連通部を構成して複数のレゾネータ部を構成するため、これらレゾネータ部の特性の組み合わせにより、所望の特性を容易に実現できる。1個の本体部を用いて複数のレゾネータ部を構成できるため、ホイールの外周部へ容易に配置できる。
請求項2記載のレゾネータによれば、請求項1記載の効果に加え、互いに異なる共鳴周波数を有する特性に設定された複数のレゾネータ部を備えたため、騒音を軽減できる周波数の有効範囲を広くできる。
請求項3記載のレゾネータによれば、請求項1または2記載の効果に加え、複数の副気室を互いにホイールの径方向に重ねて配置したため、ホイールの外周部の面積を有効に利用して、レゾネータを容易に配置できる。
請求項4記載のレゾネータによれば、請求項1ないし3いずれか一記載の効果に加え、本体部は第1の副気室の外殻を構成するとともに、この本体部を係止によりホイールの外周部に取り付けた状態で、この本体部とホイールとを外殻として第2の副気室を構成できるため、簡略な構成で複数のレゾネータ部を構成できる。
本発明のレゾネータの第1の実施の形態を示す説明図であり、(a)は斜視図、(b)はホイールに取り付けた状態の(a)のI−I相当位置の断面図、(c)はホイールに取り付けた状態の(a)のII−II相当位置の断面図である。 同上レゾネータのホイールに取り付けた状態の斜視図である。 同上レゾネータのホイールに取り付けた状態の図1(a)のIII−III相当位置の断面図である。 同上レゾネータの特性を示すグラフである。 本発明のレゾネータの第2の実施の形態を示すホイールに取り付けた状態の断面図である。 同上レゾネータの状態の斜視図である。 本発明のレゾネータの第3の実施の形態を示すホイールに取り付けた状態の断面図である。 本発明のレゾネータの第4の実施の形態を示すホイールに取り付けた状態の断面図である。
以下、本発明のレゾネータの一実施の形態を図面を参照して説明する。
図2において、10はホイール装置で、このホイール装置10は、金属製のホイール11と、このホイール11に取り付けられたレゾネータ12とを備えたレゾネータホイール(RESONATOR WHEEL)とも呼び得るもので、このホイール装置10にゴム製のタイヤ14を装着することにより、自動車の車輪15が構成されている。
そして、このホイール11は、リム部16と、このリム部16の内側に位置するハブ部17と、これらリム部16とハブ部17とを連結するディスク部18とを備えている。そして、リム部16には、ホイール11の幅方向の両端部に沿って形成されたビードシート部21と、これらビードシート部21のさらに外端側からホイール11の径方向の外側に突設されたリムフランジ部22と、ビードシート部21同士の間に位置してホイール11の径方向の内側に向かって凹設されたウェル部23とが設けられている。そして、ビードシート部21に、タイヤ14の内周側の縁部であるビード部を装着することにより、ホイール11のリム部16とタイヤ14とに囲まれて、環状の密閉空間である所定の容積の空気室25が構成されている。なお、リム部16のウェル部23は、タイヤ14をリム部16に組み付ける際に、タイヤ14のビード部を一旦落とし込むために設けられている。
そして、このホイール11のリム部16のウェル部23の一部あるいは全部を構成する外周部26には、レゾネータ取付部27が設けられている。このレゾネータ取付部27は、全体としてはリム部16の周方向に沿って延びる溝状で、リム部16の周方向に沿って延びる一対のリブ部28を備え、これらリブ部28の互いに対向する面にそれぞれ溝状の保持部である係止受部29が形成されている。
また、レゾネータ12は、ホイールレゾネータとも呼び得るもので、図1ないし図4に示すように、全体として薄箱状の略中空状をなす本体部31を備え、この本体部31は、ブロー成形により中空成形体の全体を一体に形成し、あるいは樹脂製の複数の部材を接着あるいは係合などして組み合わせて形成され、レゾネータ取付部27に取り付けられている。
なお、このレゾネータ12は、ホイール11の外周部26の複数カ所に取り付けられ、このホイール11とともに回転するものであるが、以下、図1及び図3に示すように、ホイール11の径方向に沿って、ホイール11の回転軸に向かう方向を内周側あるいは下側、ホイール11の回転軸から離れる方向を外周側(矢印A方向)あるいは上側として説明する。また、他の方向についても、レゾネータ12をホイール11に装着した状態を基準とし、レゾネータ12の長手方向は、ホイール11の外周部26の周方向Bとし、レゾネータ12の幅方向は、ホイール11の外周部26の幅方向Wとして説明する。
そして、このレゾネータ12の本体部31は、外殻部33を構成する板状の天板部34と板状の底板部35とを上下に重ね、これら天板部34と底板部35との外周部をシール部36で気密に密着している。また、天板部34と底板部35とには、本実施の形態ではそれぞれ長手方向に沿って、断面円弧状に凹設された補強用の条部34a,35aが形成され、これら条部34a,35aによりレゾネータ12の本体部31の剛性が高められている。また、両側のシール部36には、それぞれホイール11の外周部26に沿って湾曲した板状の係止部37が形成されている。さらに底板部35には、外周部あるいは外周部の近傍に沿って略環状に、係止部37より下方に突設された接触部38が形成されている。この接触部38は、長手方向に沿った両側部では係止部37の内側に沿って配置され、長手方向の両端部では両端部に沿ってシール部36と一体に形成されている。
そして、この本体部31は、天板部34と底板部35との間に、すなわち、これら天板部34と底板部35とを外殻として、所定の容積の中空部であり副気室を構成する第1の副気室41が形成されている。
さらに、この本体部31は、両側の係止部37をホイール11のレゾネータ取付部27の係止受部29の下側に係止し、接触部38をホイール11のリム部16の外周部26に圧接して気密に密着した状態で、ホイール11に取り付けられ、本体部31の底板部35と外周部26との間に、すなわち、これら底板部35と外周部26とを外殻として、所定の容積の中空部であり副気室を構成する第2の副気室42が形成されている。すなわち、これら第1の副気室41と第2の副気室42は、いわばヘルツホルムレゾネータ(ヘルツホルム共鳴吸音器)の共鳴箱を構成するもので、ホイール11の径方向すなわち上下に重ねて配置されるとともに、底板部35により気密に区画され、互いに独立した中空部となっている。
また、本体部31の長手方向の中央部で幅方向の一側に位置し、第1の副気室41を外部すなわち空気室25に連通する第1の連通部43が形成されている。さらに、本体部31の長手方向の一端部で幅方向の中央部に位置し、第2の副気室42を外部すなわち空気室25に連通する第2の連通部44が形成されている。各連通部43,44は、いわば共鳴箱の連通口を構成するもので、先端部で空気室25に連通するとともに、基端部で副気室41,42に連通している。
そして、第1の連通部43は、例えば天板部34の側部から管状をなして側方に一体に突設された筒状部46を備え、この筒状部46の内側が所定の長さ寸法で所定の断面積の開口に設定された第1の連通孔43aを形成している。なお、この筒状部46すなわち第1の連通孔43aは、ホイール11の径方向の長さが周方向の長さに対して短い断面長円状をなして側方に開口し、筒状部46は、リブ部28の上側に沿って配置されている。また、この筒状部46の近傍では、係止部37は形成されていない。
一方、第2の連通部44は、例えば底板部35の端部から断面略U字状をなして周方向すなわち長手方向に突設された略筒状部48を備え、この略筒状部48とホイール11の外周部26とにより、管状の部材が構成され、この管状の部材の内側に、所定の長さ寸法で所定の断面積の開口に設定された第2の連通孔44aが周方向すなわち長手方向に開口して形成されている。
そして、1個の本体部31すなわちレゾネータ12毎に、第1の副気室41と第1の連通部43とにより、所定の特性すなわち共鳴周波数を有するレゾネータ部としての第1のレゾネータ部51が構成され、第2の副気室42と第2の連通部44とにより、所定の特性すなわち共鳴周波数を有するレゾネータ部としての第2のレゾネータ部52が構成されている。
そして、このレゾネータ12は、ホイール11の外周部26に所定数、例えば4カ所に取り付けられ、図示しないストッパーで周方向に位置決め固定して固定されている。
そして、空気室25を主気室として、第1のレゾネータ部51及び第2のレゾネータ部52の構成、すなわち副気室41,42の体積や連通部43,44の連通孔43a,44aの長さなどは、ヘルツホルムレゾネータの共鳴周波数を求める次の式を満たすように設定される。
fo=C/2π×√(S/V(L+α×√S))
fo〔Hz〕:空気室25の共鳴周波数
C〔m/s〕:空気室25内部の音速
S〔m〕:レゾネータ12の連通部43,44の連通孔43a,44aの開口の断面積
V〔m〕:レゾネータ12の副気室41,42の体積
L〔m〕:レゾネータ12の連通部43,44の連通孔43a,44aの長さ
α:補正係数
すなわち、副気室41,42の体積、連通部43,44の連通孔43a,44aの長さ、連通孔43a,44aの開口の断面積をそれぞれ適切に設定することにより、2個のレゾネータ部51,52に所望の特性すなわち周波数吸音特性が設定される。
そして、この共鳴周波数foは、空気室25の共鳴周波数に合わせて設定され、第1のレゾネータ部51及び第2のレゾネータ部52の特性すなわち共鳴周波数のピーク位置を同一とすることもできるが、本実施の形態では、これら第1のレゾネータ部51及び第2のレゾネータ部52の特性すなわち共鳴周波数のピーク位置は互いに異なるように設定されている。すなわち、ホイール装置10にタイヤ14を装着した自動車の車輪15の空気室25の共鳴周波数が、一般的な値であるfoA〔Hz〕の場合、図4の吸音効果を示すグラフに示すように、第1のレゾネータ部51の共鳴周波数は、foA〔Hz〕より低いfo1〔Hz〕に設定され、このfo1〔Hz〕を中心とするプラスマイナス10〔Hz〕の騒音を効果的に低減する効果を有し、さらに、fo1を含むプラスマイナス20〔Hz〕の有効範囲E1で騒音を低減させる効果を有する。一方、第2のレゾネータ部52の共鳴周波数は、foAを中心としてfo1の反対側すなわちfoA〔Hz〕より高いfo2〔Hz〕に設定され、このfo2〔Hz〕を中心とするプラスマイナス10〔Hz〕の騒音を効果的に低減する効果を有し、さらに、fo2を含むプラスマイナス20〔Hz〕の有効範囲E2で騒音を低減させる効果を有する。そこで、これら第1のレゾネータ部51及び第2のレゾネータ部52の特性の組み合わせにより、E1及びE2の合計有効範囲E0で騒音を低減すなわち吸音でき、foA〔Hz〕を中心とする騒音を効果的に低減できる。ここで、foAは、好ましくは各レゾネータ部51,52の有効範囲に含まれ、より好ましくは各レゾネータ部51,52の騒音を効果的に低減する効果の範囲に含まれる。
このようにして、本実施の形態のレゾネータ12を備えたホイール11にタイヤ14を装着した車輪15は、空気室25に連通する連通部43,44及び副気室41,42を備えたレゾネータ12がヘルツホルムレゾネータとして機能し、共鳴音である騒音を抑制できる。すなわち、車両の走行時に路面からタイヤ14に伝わる振動により、空気室25の空気が振動し、この振動によって気柱共鳴周波数付近での共鳴現象による共鳴音が発生し、この共鳴音が騒音となる場合があるが、空気室25に配置したレゾネータ12によりタイヤ14内の気柱共鳴音を抑制し、車内騒音を抑制できる。
さらに、本実施の形態のレゾネータ12は、1個の本体部31で第1のレゾネータ部51及び第2のレゾネータ部52を構成したため、これらレゾネータ部51,52の特性の組み合わせにより、所望の特性を容易に実現できる。そして、本実施の形態のレゾネータ12のように、第1のレゾネータ部51及び第2のレゾネータ部52に互いに異なる共鳴周波数の特性を設定したため、騒音を軽減できる周波数の有効範囲を広くでき、いわば吸音有効範囲を広く確保できる。
そして、レゾネータ12は、1個の本体部31で複数のレゾネータ部51,52を構成したため、複数の特性を実現するためにレゾネータ12すなわち本体部31の個数を増やす必要がなく、さらに、各レゾネータ部51,52を構成する副気室41,42は互いにホイール11の径方向に重ねて配置したため、ホイール11の外周部26の面積を有効に利用して、レゾネータ12を容易に配置できる。
また、本体部31は、天板部34と底板部35とが第1の副気室41の外殻を構成するとともに、この本体部41を係止によりホイール11の外周部26に密着して取り付けた状態で、この本体部31の底板部35とホイール11の外周部26とを外殻として第2の副気室42を構成できる。そこで、本体部31の構成を複雑にすることなく、簡略な構成で複数のレゾネータ部51,52を構成でき、製造コストを低減できるとともに、軽量化を実現できる。
また、2個のレゾネータ部51,52の共鳴周波数のピーク位置を前後にずらす、すなわち、互いに離間させあるいは接近させることにより、広範囲の周波数帯域の吸音し、あるいは、狭い周波数帯域でより高い音量〔dB〕を吸音できるなど、所望の特性を容易に実現できる。
上記のように、1個のレゾネータ12に2種類の吸音特性を持たせることで、省スペースを実現しつつ広範囲のロードノイズを吸音できる。また、仮に、形状や質量の異なるレゾネータを個別に組み合わせて異なる周波数の吸音に対応した場合、レゾネータの形状や質量差によりホイールバランスに影響を与える可能性があるが、本実施の形態では、同一形状及び同一質量のレゾネータ12を用いることにより、ホイールバランスを容易に良好に維持できる。さらに、小型車などの小さいホイール11の場合、レゾネータの設置可能エリアも狭くなるが、縦方向にレゾネータ部51,52を重ねた本実施の形態のレゾネータ12により、十分な体積すなわち内容量を容易に確保できる。
なお、上記の実施の形態では、第1のレゾネータ部51の第1の連通部43は長手方向の中央部から側方に開口し、第2のレゾネータ部52の第2の連通部44は長手方向の端部から長手方向に開口したが、この構成に限られない。また、レゾネータ12の本体部31は、樹脂で一体に形成する他、複数の部材を接合して形成することもできる。さらに、ホイール11に密着する部材を用い、レゾネータ12の本体部31とホイール11との間に形成される第2の副気室42の体積を容易に確保できる。
例えば、図5及び図6に示す第2の実施の形態のように、天板部34と底板部35との間に形成された第1の副気室41の第1の連通部43について、本体部31の長手方向の一端部から長手方向に管状に突設した第1筒状部55を設け、この第1筒状部55の内側を第1の連通孔43aとするとともに、底板部35と外周部26との間に形成された第2の副気室42の第2の連通部44について、本体部31の長手方向及び幅方向の中央部から径方向すなわち上側に向かい空気室25に連通する第2筒状部56を設け、この第2筒状部56の内側を第2の連通孔44aとすることもできる。この第2筒状部56は、上側に向かって径寸法が小さくなる円筒状をなし、底板部35に滑らかに連続し、第1の副気室41を気密に貫通し、さらに天板部34を貫通して天板部34の上側に突出している。
この構成では、第2筒状部56が天板部34と底板部35とを連結するため、レゾネータ12の本体部31の剛性を向上でき、剛性の向上のために板厚の増加やリブの設定あるいは別体の補強部材を用いる必要がなく、製造コストを低減できる。また、第2筒状部56が上側すなわち放射方向に突出するため、第2の副気室42に侵入した液体を遠心力により効率良く迅速確実に排出でき、容積の変化などによる共鳴の特性の変化を抑制し、安定した消音性能を実現できる。
また、この第2の実施の形態では、ホイール11の外周部26には、レゾネータ12の本体部31を取り付けた位置で下方に凹設された凹設部58が受けられ、第2の副気室42の容積が確保されている。さらに、この凹設部58の周囲の底板部35の下面の接触部38は平面状に形成されているが、この接触部38には、ホイール11の外周部26に密着して気密性を向上し振動音を抑制する発泡シール材であるシール手段59が接着などして取り付けられ、第2の副気室42の容積を安定して確保しできる。
また、この第2の実施の形態では、レゾネータ12の本体部31の両側の係止部37は、上側に向かって外側に向かう拡開状に傾斜して形成されている。そこで、本体部31をホイール11のレゾネータ取付部27に取り付ける取付作業の際は、本体部31を上側からレゾネータ取付部27のリブ部28間に押し込むと、両側の係止部37が弾性的に変形しながら係止受部29の部分を通過し、復帰変形した状態で、係止部37の先端部が係止受部29に係止され、強固に抜け止めされた状態で本体部31をホイール11に取り付けできる。
なお、この第2の実施の形態では、天板部34及び底板部35に形成された条部34aは、本体部31の幅方向を長手方向として形成されている。
また、図7に示す第3の実施の形態のように、レゾネータ12の本体部31を第1の部材としてのアッパー部品61と第2の部品としてのロワー部品62とを組み合わせて形成することもできる。この構成では、図1に示す構成について、主として天板部34の部分をアッパー部品61で形成し、主として底板部35の部分がロワー部品62で構成されている。すなわち、レゾネータ12の本体部31は、アッパー部品61とロワー部品62とに分割して射出成形され、そして、ロワー部品62に形成した接触部38の凹陥した部分に、上側からアッパー部品61の縁部が嵌め込まれ、溶着、接着、あるいは係合などして接合されてシール部36が構成されている。また、この接触部38の下面には、気密性を向上し振動音を抑制する軟質のエラストマー製あるいはゴム製のシール手段64が取り付けられている。また、このロワー部品62には、第2の実施の形態と同様に、上側に向かって外側に向かう拡開状に傾斜した係止部37が形成されている。また、第2の副気室42を空気室25に連通する図示しない第2の連通部44は、第1の実施の形態と同様に長手方向の端部から突設されているが、第1の副気室41を空気室25に連通する第1の連通部43は、長手方向の中央部の幅方向の一端部から上側に向かって突設されている。
また、上記の各実施の形態では、1個のレゾネータ12の本体部31に、第1の副気室41及び第2の副気室42の2個の副気室すなわち第1のレゾネータ部51及び第2のレゾネータ部52の2個のレゾネータ部を設けたが、この構成に限られず、1個のレゾネータ12の本体部31に、3個以上の副気室すなわち3個以上のレゾネータ部を設けることもできる。
例えば、図8に示す第4の実施の形態のように、図1及び図3に示す構成において、本体部31の長手方向の中央部に沿って底板部35を下方に突設し、両側方向に延びる中央接触部66を形成することができる。この中央接触部66は、ホイール11の外周部26に接触すなわち当接し、底板部35と外周部26との間を一端側の第2の副気室42と他端側の第3の副気室71とに区画している。そして、一端側の第2の副気室42が本体部31の一端側に突設された第2の連通部44により空気室25に連通するとともに、他端側の第3の副気室71は、本体部31の他端部から他端側に突設された第3の連通部73により空気室25に連通している。この第3の連通部73は、第2の連通部44と同じ構成で、断面略U字状の略筒状部48を備え、この略筒状部48とホイール11の外周部26とにより、管状の部材が構成され、この管状の部材の内側に、所定の長さ寸法で所定の断面積の開口に設定された第3の連通孔73aが周方向すなわち長手方向に開口して形成されている。そして、これら第3の副気室71と第3の連通部73とにより、第3のレゾネータ部75が構成されている。
そこで、この構成では、第1の副気室41、第2の副気室42、及び第3の副気室71により、すなわち、第1のレゾネータ部51、及び第2のレゾネータ部52及び第3のレゾネータ部75について、共鳴周波数を互いに異なるように設定することにより、騒音を軽減できる周波数の有効範囲を広くでき、吸音有効範囲を広く確保できる。
なお、上記の各実施の形態では、各レゾネータ部51,52,75の特性を全て異なる特性としたが、互いに同一の特性とすることもできる。このように、複数のレゾネータ部51,52,75の特性を同一とした場合には、特定の周波数の騒音を効果的に低減できるとともに、内部に1個の大きな中空部を形成する構成に比べ、レゾネータ12の本体部31の剛性を向上し、容易に形状を維持できる。
また、上記の各実施の形態では、レゾネータ12の本体部31が外殻の全てを構成する第1の副気室41と、本体部31をホイール11に取り付けた状態で本体部31とホイール11との間に第2の副気室42とを形成したが、この構成に限られず、レゾネータ12の本体部31の内側を区画して複数の副気室41,42を形成し、レゾネータ12の本体部31が副気室41,42の外殻の全てを構成することもできる。
また、ホイール11に取り付けられて空気室25に備えられる複数のレゾネータ12について、全てのレゾネータ12を同一の設定とする他、互いに異なる設定のレゾネータ12を用いることもできる。
本発明は、自動車の車輪の空気室に配置されて共鳴による騒音を低減するレゾネータに適用できる。
11 ホイール
12 レゾネータ
14 タイヤ
25 空気室
26 外周部
31 本体部
41 第1の副気室
42 第2の副気室
43 第1の連通部
44 第2の連通部
51 第1のレゾネータ部
52 第2のレゾネータ部

Claims (4)

  1. タイヤとこのタイヤが取り付けられたホイールとの間の空気室に配置され騒音を低減するレゾネータであって、
    前記ホイールの外周部に取り付けられるとともに互いに区画された複数の副気室及びこれら副気室をそれぞれ前記空気室に連通する複数の連通部を構成する本体部を備え、
    前記各副気室及びこれら各副気室に連通する前記各連通部により複数のレゾネータ部が構成された
    ことを特徴とするレゾネータ。
  2. 複数のレゾネータ部は、互いに異なる共鳴周波数を有する特性に設定された
    ことを特徴とする請求項1記載のレゾネータ。
  3. 複数の副気室は、互いにホイールの径方向に重ねて配置された
    ことを特徴とする請求項1または2記載のレゾネータ。
  4. 本体部は、係止によりホイールの外周部に取り付けられ、
    前記本体部を外殻とする第1の副気室と、前記本体部と前記ホイールとを外殻とする第2の副気室とを備えた
    ことを特徴とする請求項1ないし3いずれか一記載のレゾネータ。
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