JP2012015840A - モアレ低減を実現する画像処理装置、その方法及びプログラム - Google Patents

モアレ低減を実現する画像処理装置、その方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 複数色を重ねたディザ法において、重ね合わせることでモアレが発生してしまう場合がある。線数角度に自由度が低いプリンタにおいてその組み合わせの選択肢が狭いといった課題がある。
【解決手段】 ドット集中型のディザにおいてその周期に対してモアレが最も発生しにくい箇所に孤立ドットを成長の過程で発生させることにより、色間の干渉を押さえモアレ発生を低減させる。
【選択図】 図8

Description

本発明は、複数色のディザを重ね合わせることで画像を形成する処理においてその色間での干渉を抑制する画像処理装置、その方法及びプログラムに関するものである。
プリンタあるいは複写機等の画像形成装置に用いられる画像記録方式として、電子写真方式が知られている。電子写真方式は、レーザビームを利用して感光ドラム上に潜像を形成して、帯電した色材(以下、トナーと称する)により現像するものである。画像の記録は、現像されたトナーによる画像を転写紙に転写して定着させることにより行う。
その際の出力画像は中間調を含む多階調の画像データであることが考えられるが、上記電子写真方式では、中間調の画像を得にくいため、一般的にハーフトーンを用いた擬似階調方式にて画像を作成する必要があり、その変換が必要になっている。
以下に2階調のプリンタに対しての、ディザ法による画像2値化の原理について図3を用いて説明する。入力の多値画像(たとえば8bit階調画像)をN×M(図では8×8)のブロックに分割し、ブロック内の画素の階調値を同サイズのN×Mのディザ閾値マトリクス(ディザ閾値マトリクスのことをディザマトリックスとも呼ぶ。)と大小比較し、その閾値より画素値が大きければ黒を出力し、それ以外で白を出力する。これをマトリクスのサイズ毎に全画素に対して行うことで、画像全体を2値化することが可能になる。
また通常上記ディザ法では低濃度域で生成されるドットが小さいとトナーが付着しにくく不安定になり、階調再現性が悪くなってしまう。そのため低濃度域ではドットを集中させ安定したドットが形成されるような閾値マトリクスを用いてドットを成長させる。しかしながらドットの大きさが大きいことで元の多階調の画像データが持つ解像力が損なわれてしまうので、その解像力を損なわないレベルでドットを大きくする必要がある。すなわち階調再現性と解像力のトレードオフを勘案しながらそのプリンタのドットサイズは決定される。
この低濃度域からのドット成長に関しては、多くの技術が開示されている。例えば「特許文献1」では低濃度域ではドットを集中させて成長させ、高濃度域では逆に白く抜けてしまう事を防ぐためにドットを分散して成長させると言ったものである。
上記の手法はフルカラーのプリンタや複写機にも適用され、その場合通常Cyan、Magenta、Yellow、Blackの4色のトナーの重ね合わせで表現し、4色独立にハーフトーン処理を行う事で実現される。この際この重ね合わせる4色はそれぞれの色版毎に異なる周期または角度を取る事で色間の干渉モアレ(以下、モアレと称する)を回避するのが一般的である。
600dpi(dot per inch)や1200dpi等の解像度が昨今のプリンタでは採用されているが、その解像度に応じて周期または角度を調整しモアレが出にくい組み合わせを各色で使用している。そういった調整の他に色間のモアレを防ぐ方法としては「特許文献2」で開示されるように、低濃度域ではドットを集中的に成長させ、高濃度部ではドットを大きくするのではなく連続的に均等な濃度を出力することで実現させている。
特開2001−177722 特開2001−257893
しかしながら、先に述べたように階調安定性を考慮したドットの大きさを、そのプリンタ解像度の範囲の中で探し出すことは難しく、プリンタ解像度が低ければ低いほど、プリンタの安定性が低ければ低いほどその選択肢は狭まってしまう。
プリンタ解像度が低い例えば300dpiの場合では、隣接1ピクセルの距離が長いため取りうる線数も1ドット1スペースで150線、1ドット2スペースで100線となり、角度を付けても粗い線数の組み合わせしか取れない。これがその倍の解像度の600dpiであれば1ドット3スペースで150線、1ドット4スペースで120線と刻みが細かく選択肢が増える。
プリンタの安定性が低い場合には、前述したように大きなドットをより集中的に成長させる必要があるので、取れる線数を低いものに限定する必要があり、より選択肢が狭まる。
また前引用文献で示したモアレ低減の方法では多値ディザであることが前提とされており2値(1bit)では実現することができない。また低から中濃度域での階調性は保証できるがその時のモアレ抑制の効果は望めず、低から中濃度域ででてしまうモアレの抑制効果は限定的になる。
ドットを大きくしていく過程の中で、孤立ドットを生成する。
本発明によって、低濃度ではドット集中の成長を行うことで階調安定性を実現し、モアレが出やすい濃度域より高い濃度ではそのモアレの影響を最小限に抑えることが可能になる。さらに、低濃度から高濃度にかけて安定したドットの形成が実現できる。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置の概観図である。 ディザ法を用いた2値化に関する説明図である。 本発明の実施形態に係る画像処理の流れを示すフロー図である。 本発明のモアレ発生の様子を模式的に示した図である。 本発明のモアレ低減の様子を模式的に示した図である。 通常のドット集中ディザのドット成長順を示した図である。 実施形態1に係る孤立ドットを含めたドット成長順を示した図である。 実施形態1に係る別線数の孤立ドットを含めたドット成長順を示した図である。 実施形態2に係る孤立ドットを含めたドット成長順を示した図である。 実施形態2に係る孤立ドットを含めたドット成長順を示した別図である。 ディザ法を用いた4値化に関する説明図である。 実施形態3に係る孤立ハーフドットを含めたドット成長順を示した図である。 実施形態1に係るディザ処理のフローを示した図である。 実施形態1に係るディザマトリクスの例を示したずれある。(a)は3x6画素を用いて18階調表現可能なディザマトリクスである。(b)は6x6画素を用いて36階調表現可能なディザマトリクスである。(c)は入力階調数が8bitを想定して正規化した18階調表現可能なディザマトリクスである。(d)は孤立ドットを含めたディザマトリクスである。 実施形態1に係る2色間のモアレを確認するチャートの例である。 実施形態2に係るランダムに孤立ドットを付加するための処理フローを示した図である。
以下、本発明の発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。
(実施形態1)
[画像形成装置の構成]
図1は実施例の画像形成装置の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、画像形成装置は、画像読取部101、画像処理部102、記憶部103、CPU104および画像出力部105を備える。なお、画像形成装置は、画像データを管理するサーバ、プリントの実行を指示するパーソナルコンピュータ(PC)などにネットワークなどを介して接続可能である。
画像読取部101は、原稿の画像を読み取り、画像データを出力する。
画像処理部102は、画像読取部101や外部から入力される画像データを含む印刷情報を中間情報(以下「オブジェクト」と呼ぶ)に変換し、記憶部103のオブジェクトバッファに格納する。その際、濃度補正などの画像処理を行う。さらに、バッファしたオブジェクトに基づきビットマップデータを生成し、記憶部103のバッファに格納する。その際、色変換処理や、プリンタガンマ補正処理、ディザなどのハーフトーン処理を行う。詳細に関しては後述する。
記憶部103は、ROM、RAM、ハードディスク(HD)などから構成される。ROMは、CPU104が実行する各種の制御プログラムや画像処理プログラムを格納する。RAMは、CPU104がデータや各種情報を格納する参照領域や作業領域として用いられる。また、RAMとHDは、上記のオブジェクトバッファなどに用いられる。
このRAMとHD上で画像データを蓄積し、ページのソートや、ソートされた複数ページにわたる原稿を蓄積し、複数部プリント出力を行う。
画像出力部105は、記録紙などの記録媒体にカラー画像を形成して出力する。
[装置概観]
図2は画像形成装置の概観図である。
画像読取部101において、原稿台ガラス203および原稿圧板202の間に画像を読み取る原稿204が置かれ、原稿204はランプ205の光に照射される。原稿204からの反射光は、ミラー206と207に導かれ、レンズ208によって3ラインセンサ210上に像が結ばれる。なお、レンズ208には赤外カットフィルタ231が設けられている。図示しないモータにより、ミラー206とランプ205を含むミラーユニットを速度Vで、ミラー207を含むミラーユニットを速度V/2で矢印の方向に移動する。つまり、3ラインセンサ210の電気的走査方向(主走査方向)に対して垂直方向(副走査方向)にミラーユニットが移動し、原稿204の全面を走査する。
3ラインのCCDからなる3ラインセンサ210は、入力される光情報を色分解して、フルカラー情報レッドR、グリーンGおよびブルーBの各色成分を読み取り、その色成分信号を信号処理部209へ送る。なお、3ラインセンサ210を構成するCCDはそれぞれ5000画素分の受光素子を有し、原稿台ガラス203に載置可能な原稿の最大サイズであるA3サイズの原稿の短手方向(297mm)を600dpiの解像度で読み取ることができる。
標準白色板211は、3ラインセンサ210の各CCD 210−1から210−3によって読み取ったデータを補正するためのものである。標準白色板211は、可視光でほぼ均一の反射特性を示す白色である。
画像処理部102は、3ラインセンサ210から入力される画像信号を電気的に処理して、シアンC、マゼンタM、イエローYおよびブラックKの各色成分信号を生成し、生成したCMYKの色成分信号を画像出力部105に送る。このとき出力される画像はディザなどのハーフトーン処理が行われたCMYKの画像となっている。
画像出力部105において、画像読取部101から送られてくるC、M、YまたはKの画像信号はレーザドライバ212へ送られる。レーザドライバ212は、入力される画像信号に応じて半導体レーザ素子213を変調駆動する。半導体レーザ素子213から出力されるレーザビームは、ポリゴンミラー214、f−θレンズ215およびミラー216を介して感光ドラム217を走査し、感光ドラム217上に静電潜像を形成する。
現像器は、マゼンタ現像器219、シアン現像器220、イエロー現像器221およびブラック現像器222から構成される。四つの現像器が交互に感光ドラム217に接することで、感光ドラム217上に形成された静電潜像を対応する色のトナーで現像してトナー像を形成する。記録紙カセット225から供給される記録紙は、転写ドラム223に巻き付けられ、感光ドラム217上のトナー像が記録紙に転写される。
このようにしてC、M、YおよびKの四色のトナー像が順次転写された記録紙は、定着ユニット226を通過することで、トナー像が定着された後、装置外へ排出される。
前述の画像処理部における色処理、ガンマ補正処理、ディザ処理を図4を用いて具体的に説明する。ネットワークやリーダースキャナから入力されるRGBで表現される階調画像データを色処理変換(S401)によりトナーの色材等プリンタデバイスに依存したCMYK色空間へ変換する。これらの処理は公知の3次元のLUT(ルックアップテーブル)により変換される。その後それぞれの色に応じたガンマ補正処理(S412、S422、S432、S442)を独立に行う。このガンマ補正処理によりプリンタデバイスに依存した各色の階調の非線形性を吸収し、それぞれの色がターゲットとする階調へ補正する。この処理は通常1次元のLUTによって行われる。
続いてこの多値のCMYK階調画像に対してディザ処理による擬似中間調処理を行う。(S413、S423、S433、S443)この処理はディザの種類に応じたN×Mの閾値マトリクスと画素値との比較により行う。ディザ処理部では所定のN×Mの閾値マトリクスデータをメモリより読み出し、そのマトリクスを用いて処理を行う。ここでは説明が簡単なドットのON/OFFで表現される1bitのディザに関して説明を行う。前述したように、画素値がその注目画素座標において閾値より大きいかどうかでドットのON/OFFを決定させる。またそのマトリクスは通常色毎にサイズも含め異なるものを用いる。
その後これら4色のディザ処理された画像を重ね合わせ(S404)プリンタより出力することでフルカラーの画像を出力することが可能になる。
これより本件の特徴とするディザ処理に関して図を用いて詳細説明する。
図14にディザ処理のフロー図を示す。入力されるガンマ補正処理後の階調画像(S1401)から注目画素を1画素取り出す(S1402)。続いてその取り出された座標位置を算出し(S1403)、その座標位置に応じたディザ閾値マトリクスを参照し、その閾値を取り出す(S1404)。ディザマトリクスの例を図15に示す。通常ディザマトリクスのサイズの方が、画像サイズより小さく、マトリクスは画像内繰り返し使用する。そのため画像座標を元に、参照するディザマトリクス位置を算出する必要がある。例えばマトリクスのサイズが6x6で、画像座標が3、3であればマトリクス座標の3、3の閾値を、また画像座標が7、7とマトリクスサイズを超えていればマトリクスを回り込み、マトリクス座標の1、1の閾値を取り出す。その後その取り出された画素値と取り出された閾値とを比較し(S1405)、もし画素値の方が閾値より大きければ1をそうでなければ0を出力する(S1406、S1407)。出力が0/1の2値であるが、入力の画素値が高いほど1が出やすくなり、広い面積でみると平均濃度は保存される仕組みである。この処理を全画素に対して行うことで、画像全体を2値化させることが可能になる。
前述したこのディザの処理はCMYK各色に対して独立に行われる。この時ドットの大きさと間隔を表現する単位として線数が知られている。ドットの間隔をdpiで表現するこの線数が低ければ各ドットは大きく間隔は広い。逆に線数が高いとドットは小さく間隔は狭い。線数が低いほど階調安定性は高まるが解像力は低まるというトレードオフの関係がある。一般的な印刷には170線付近の線数が用いられるが、プリンタの解像度によってその所望の線数ないし角度を取ることはできず、近い線数に丸めて用いる。
また色間で線数または角度を異なるものにするため、色毎に閾値マトリクスは異なるものを用いる。この時各色間でモアレが出にくい組み合わせを用いる必要がある。
ここで著しいモアレが出てしまう例を1次元、2色の組み合わせを用いて模式的に説明する。図5では2つの色がそれぞれ近いが異なる周期のドットスペースで50%の濃度を表現している。図では16ドット16スペースの波と15ドット15スペースの波の重ね合わせを例として用いている。この様に近い周期で2つの色が重なった場合、2色が完全に重なる位置と完全にずれる位置とが周期的に発生する。2つの色それぞれの周期が独立には視認できないほど十分高い周期であっても、その干渉によって生まれる干渉周期はそれより低い周期になり、それがモアレとして視認される。
これが2次元、4色に拡張されたものがCMYK各色の画像と捉えることができる。
このように完全に重なる位置での重なり方と、完全にずれる位置でのずれ方を緩和させることができればその干渉の程度は弱まる。図6では前図5の2色のうち1色の周期に対して半位相ずらした位置に同一周期の波を重ねたものである。別の言い方をすると倍周期の波への変調となる。図では16ドット16スペースの波のうち2ドット分を半位相の8ドットずらしたものであり、結果14ドット8スペース2ドット8スペースの波へ変換している。こうすることで図5でこれまで2色が完全に重なっていた位置での重なり方は2ドット分ずれることで緩和され、逆に完全にずれていた位置でも2ドット分は重なることで緩和され、干渉具合としては弱まる。
これを2次元のドットの成長へ拡張させることで4色の重なり合わせのモアレを緩和させることが可能になる。具体的にドットの成長順として説明する。
図7はある特定の1色において一般的なドット集中型の2階調(1bit)ディザの成長順を示している(即ち、濃度が上昇するにつれ、ドットが大きくなっていくタイプの成長順を示している)。600dpiのプリンタであればこの画像はおよそ141線45°のディザという事になる。図7の左上(a)から右下(l)に向かって次第に濃度が濃くなり、右上(i)でちょうど50%の濃度を示している。このように最初にドットが付き始めたところから、隣接するドットからじょじょに点灯しドットが大きくなることで、安定した階調再現が可能になっている。この時のディザマトリクスは図15の(a)に示したものになる。
なおここでは説明を簡単にするためにこのような成長順で濃度変化を示しているが、このディザでは18階調しか表現できない。通常ドット点灯位置も図では8画素同時点灯しているように見えるが、実際はそれら8画素も濃度によって順次点灯させ階調を表現している。2ヶ所の点灯位置をずらしたマトリクスの例を図15(b)に示す。このマトリクスの場合では2倍の面積を使い2倍の階調が表現されている。その様にして点灯順を制御することで、図7で示した面積があれば8箇所点灯位置をずらすことで、本来階調は144階調表現可能である。また本来入力多階調画像の画素値が0〜255の8bitであれば閾値は0〜254まで必要になる。図15の(c)に図15の(a)をベースとして、8bitの入力を想定したマトリクスの例を示す。このようにこの線数のマトリクスで255階調以上を表現しようと思ったら本来15箇所順次点灯させる必要がある。
以降本件の特徴となるディザ処理におけるモアレ低減の手段に関して詳細説明する。前述の1次元の模式例で示したように、この線数に近い線数で他色に対してディザ処理を行い重ね合わせるとモアレが発生してしまう事がある。そのため図8では、図7で示すディザの成長順に対して1次元の例で示したように半位相ずらした箇所に同一周期の孤立ドットを付加している。図8で示すところの濃度域(f)で主走査、副走査それぞれ半位相ずらした位置にこのディザが持つ周期と同一周期でドットを付加している。この例では低濃度部(a〜e)における階調再現性はドットを付加していない前述のものと同等になる。この時のディザマトリクスは図15(d)のように表現される。図15(a)と見比べるとわかるように、低濃度のドット成長は同等で、中濃度で一度孤立ドットが付加される。ドットを付加した濃度域(f)以降の濃度から、若干の階調性劣化はあるものの、他色との干渉が弱まりモアレの低減が実現できる。ここで生じる劣化とは、濃度が線形に増えず、濃度(f)の箇所で非線形な濃度変化、階調ジャンプを起こしてしまうことにつながる場合がある。この非線形性は図4のS412、S422、S432、S442で説明したガンマ補正処理である程度吸収することが可能になる。
なお、このように画像の濃度の上昇の過程で、途中まではドットが大きくなるようにすると共に、途中で孤立ドットを発生させ、その後、さらに前記ドットをさらに大きくしていくという方法を取っている。このようにすることで、モアレ低減が見込めると共に、安定したドットの形成(用紙への形成)が可能となる。なお、安定したドットの形成が可能となるのは、できるだけドットが大きくなるようにしているからである。温度や湿度によって印刷能力の変わるような不安定な印刷能力を持つプリンタであっても、大きなドットであれば用紙に安定して印刷することができるのである。
他色の例を図9に示す。これは上記と同様600dpiのプリンタであればおよそ146線程度のディザとなり前述の141線と線数が近い例となる。こちらのディザに対しても低濃度域ではドット集中の成長をし(i)の濃度から半位相ずらした箇所に同一周期の孤立ドットを付加し干渉を低減させている。このように他色も含めてこのような孤立ドットを付加することで1色でのみ行うのに対してよりモアレ低減効果を高めることが可能になる。
ここでの説明は図8で示すところの濃度域(f)からモアレ低減のための孤立ドットを付加しているが、重ね合わせるディザの線数及び角度によってはモアレが目立ちやすくなる濃度域は異なる。これはプリンタの紙搬送ローラー径やドラム径によるピッチや、ミラーの回転ムラ等、複数の周期性を持つデバイスの要因が絡まり目立ちやすさは異なってくる。そこでモアレが目立ちやすくなる濃度域をあらかじめ実験的に求めておき、その濃度から孤立ドットを付加させることで階調の安定性とモアレ低減の両立を図ることが可能になる。例えば、図16に示したようなチャートを印字することでその濃度域を求めることが可能になる。このチャートは横方向に5パッチ、ある色Aの濃度を線形に増やしたものを印字している。ここでは0、20%、40%、60%、80%の5通りを印字している。同様に縦方向には他色Bの濃度を同様に変化させたものを重ねて印字している。このチャートを確認することで、モアレの程度を知ることが可能になる。例えば図中破線で囲われた領域でモアレが視認される場合、Aが60%、Bが40%重なったらモアレが出ている事が予想でき、その濃度域で孤立ドットを点灯させるように制御する。
またここで付加した孤立ドットはデジタル画像的には点灯させた画素としてプリント動作を行うが、実際の出力紙面では1画素のドットとして再現されにくい。小さい孤立ドットはトナーとしては飛び散りドットとして顕在化しない場合が多い。このように顕在化しにくい不活性なドットとして画像は作成するが、実際トナーはいくらか紙に乗るためモアレの低減が可能になっている。
本実施形態で説明したようにベースのディザ周期に対して半位相ずらした箇所にベースのディザと同一周期の孤立ドットを付加することで、モアレの低減が可能になる。またこの際低濃度部では通常モアレは発生しにくく付加ドットを付ける必要がないため、その時のハイライトの再現性はドット集中型のもっとも安定しているディザと同等になる。
(実施形態2)
実施形態1では、付加した孤立ドットはある特定の濃度域で規則正しく一斉に点灯させているが必ずしもすべてのドットを順序良く点灯させる必要はない。
本実施形態では、ある濃度域で1つ、また別の濃度域で1つといったように不規則に点灯させることでモアレの抑制に加え階調劣化も最小限に抑える実施例に関して説明する。
なお、実施形態1と同様である画像形成装置の構成および装置概観に関しての記載およびブロック図の説明は割愛し、ポイントとなるディザ処理に関して記載する。
ここでも図7で示した600dpiのプリンタで141線に相当するディザを例に図10を用いて説明する。実施形態1では図8で示すように付加ドットがすべて濃度域(f)になったときに同時に点灯している。図10ではドットの位置によって点灯している孤立ドットの濃度域が異なっている。あるドットは濃度域(d)で点灯し、また別のドットは濃度域(e)で点灯している。この例ではこのようにして4つの濃度域に散らしてドットを付加してる。この様に付加ドットの点灯濃度域が散らばることである特定の濃度域(実施形態1での濃度域(f))での階調の急激な変化、非線形な階調変化が緩和され、より滑らかな線形な濃度変化を実現できる。
また、モアレの程度が弱い場合、全てのドットを半位相ずらした位置で全てのドットを付加させる必要はない場合もある。ある程度のドットを付加するだけでモアレが低減する場合は、例えば図11のように最小限の付加ドット、(この図では全体の半分の割合)で孤立ドットの付加を終わらせることも効果的である。
この付加ドットの点灯濃度域はあらかじめ決められた順序に基づいて点灯させてもよいが、乱数を用いてランダムに点灯させてもよい。例えばある濃度域である比率で点灯させる必要がある場合にその点灯位置をランダムにしたり、また点灯濃度域そのものをランダムにすることでよりモアレ低減効果が出る場合もある。具体的には図17のようなフローで実現することが可能である。図14のフローに対してドットを付加するマトリクスと付加しないマトリクスの2枚をランダムに切り替える構成になっている。例えばマトリクス0(S1705)には付加ドットが無いマトリクス、マトリクス1(S1706)には付加ドットがあるマトリクスがセットされており、乱数の0/1(S1705)によりそれらを切り替える。またこの乱数の0、1の発生率を制御することで、モアレが目立つのであれば1が発生しやすい乱数発生率へ、目立ちにくければ0が発生しやすい乱数発生率へと切り替えることでレベルの制御が可能になる。
(実施形態3)
実施形態1および2ではドットのONまたはOFFの2階調へ変換するディザ処理に関して述べたが、本実施例ではこの出力が多値になった時のディザの成長に関して説明する。なお、実施形態2と同様画像形成装置の構成および装置概観に関しての記載およびブロック図の説明は割愛し、ポイントとなるディザ処理に関して記載する。
ディザの出力は前述してきた2値1bitのもののほか、4階調持つ2bitディザや16階調もつ4bitディザもプリンタでは多く用いられている。これはレーザードライバにてレーザーの駆動パルス幅を変調させることでON/OFFだけでなく3/16画素点灯など画素単位である程度の階調を表現することが可能であるため実現することが可能になる。以降このようにパルス幅を1画素未満の大きさにしたドットをハーフドット、1画素の大きさのドットをフルドットと称する。
この複数階調表現可能なディザに関しても基本的な仕組みは2階調のディザと同じである。階調数が増える分だけディザの閾値マトリクスを複数階層(2bit、4階調であれば3階層の閾値マトリクス)持つことで処理可能である。図12を用いて2bit出力ディザに関して説明を行う。
入力の多値画像(たとえば8bit階調画像)をN×M(図では4×4)のブロックに分割し、ブロック内の画素の階調値を同サイズのN×Mのディザ閾値マトリクス3枚と1枚づつ大小比較する。3枚の閾値はそれぞれ画素値1を出力するためのもの、画素値2を出力するためのもの、画素値3を出力するためのものとして機能し、閾値比較の結果は出力画素値が大きいもの(図では(C)の閾値(2))が優先される。その閾値より画素値が大きければその閾値に対応する画素値を出力する。図中矢印に示している階調画像の画素レベル10が入力され夫々ディザ閾値マトリクス0〜2と比較した場合、閾値(0)との比較では画素値が大きいので1を出力、閾値(1)および閾値(2)との比較では画素値が閾値以下なので出力は0となる。これらを全て足して、最終的に出力される画素値は1となる。これをマトリクスのサイズ毎に全画素に対して行うことで、画像全体を4値化することが可能になる。
このようにすることで、実施形態1、2で示したものに対してさらに中間レベルのハーフドットが出力されることになる。このように1画素が複数階調持つことでより細かい滑らかな階調が表現できる。この制御はモアレ低減ドットに関しても同様であり、実施形態1、2では付加ドットは1画素の孤立フルドットで表現しているため点灯するかしないかで制御していた。このように階調数が増えることで1ドット点灯させる必要が無い低い程度のモアレや、逆に1ドット点灯させてなおモアレが目立つ場合の制御のためのマージンが増える。
ここまでで説明した多値ディザ(例えば4値)であった場合には、孤立ドットをフルドットとして出力する必要が無い程度の弱いモアレであれば、ハーフドット(画素値1または2)の点灯で押さえることが可能になる。図を用いて説明する。ここでも図7で示した600dpiのプリンタで141線に相当するディザを例に図13を用いて説明する。図13の左上(a)から右下(l)に向かって次第に濃度が濃くなっている。先の実施形態1、2に対して階調数が増えているので、説明を簡略化するため一部濃度(f)から濃度(g)への階調遷移は図示していない。濃度域(j)において孤立のハーフドットを付加し、それ以降はまたドット集中の成長を続けている。当然今まで説明してきたようなフルドットの付加に対して小さいドットの付加になるためモアレの低減効果は小さいがモアレのレベルによってはこの程度の付加で十分視認できないレベルになる場合もある。またフルドットを出力するのに対してレベルの小さいハーフドットを出力するので、その濃度域での階調の線形性はある程度保たれ、フルドットの出力に対して階調性劣化は少なくて済む。
なお本実施形態においても特定濃度域に対して一様に孤立ドットを付加するだけでなく、前述した様に付加濃度域を複数に散らしたり、またその付加濃度域をランダムするなどを併せて行う事も可能である。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

Claims (5)

  1. 画像に対してディザマトリックスを適用してドットを生成する画像処理装置であって、
    前記ディザマトリックスは、
    前記画像における濃度の上昇に応じて生成されるドットが大きくなるディザマトリックスとなっているが、前記ドットが大きくなる途中で孤立ドットを生成するディザマトリックスであることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記孤立ドットは、前記大きくなるドットに比べて半位相ずれていることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 画像に対してディザマトリックスを適用してドットを生成する画像処理方法であって、
    前記ディザマトリックスは、
    前記画像における濃度の上昇に応じて生成されるドットが大きくなるディザマトリックスとなっているが、前記ドットが大きくなる途中で孤立ドットを生成するディザマトリックスであることを特徴とする画像処理方法。
  4. 前記孤立ドットは、前記大きくなるドットに比べて半位相ずれていることを特徴とする請求項3に記載の画像処理方法。
  5. 請求項3又は4に記載の画像処理方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータよみとり可能なプログラム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015039772A (ja) * 2013-08-20 2015-03-02 セイコーエプソン株式会社 印刷装置、印刷方法、シリアルプリンター
JP2016126267A (ja) * 2015-01-08 2016-07-11 キヤノン株式会社 画像形成装置

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