JP2012015711A - 画像読取装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】LEDの短絡異常を安価に且つ確度高く検出する。
【解決手段】直列に接続された複数の発光素子を点灯して原稿に光を照射する発光回路と、並列に接続された複数の発光回路を駆動する駆動回路と、原稿の読取が可能な位置に配置された白色基準板と、全発光回路を駆動させて白色基準板に光を照射させる指示を駆動回路に送出し白色基準板から反射される光が予め定められた光量よりも小さい光量である場合に発光素子の短絡異常が発生したと判断する異常検出部とを備え、各発光素子は、発光回路毎に原稿の主走査方向に互い違いに配列され、異常検出部は、短絡異常の発生を判断した場合に発光回路を順次一つずつ駆動させて白色基準板から反射される光が予め定められた光量よりも小さい光量である原稿の主走査方向の位置を特定し、当該特定した位置に配列された発光素子に短絡異常が発生したと判断する画像読取装置。
【選択図】図3

Description

本発明は、複数の発光素子を用いて画像を読み取る画像読取装置及び画像形成装置に関するものである。
近年の白色LED(Light Emitting Diode)の光量増加に伴い、集光型センサ(CCDやCMOSイメージセンサ)を用いた複写機やスキャナのための光源としても、白色LEDが採用され始めている。一般的に集光型センサは多くの光量を必要とするため、読取方向に白色LEDを複数並べて点灯させることによって、必要な光量が作り出されている。
このような複数の白色LEDを光源とする複写機やスキャナ等の画像形成装置には、光源における異常の発生を検出する異常検出回路が設けられている。例えば、下記特許文献1には、LED光源から標準白色部材に光を照射して、標準白色部材の反射光を読みとって得られた信号レベルと予め定められた基準レベルとを比較して、当該信号レベルが基準レベルに達しないことにより、LED光源の劣化を検出する技術が記載されている。
さらに、下記特許文献2には、一度に駆動可能な複数のLEDを単位(ブロック)として、当該ブロック毎にLEDを点灯させた場合の、当該ブロックに対応する標準白色板の領域からの反射光の読取値と予め定められた基準値とを比較して、ブロック毎に異常を検出する技術が記載されている。
尚、白色LEDによる光源の異常は、白色LEDの駆動回路に断線が生じたことにより、白色LEDに駆動電圧が供給されなくなって点灯しなくなる断線異常と、静電気等に起因して白色LED自体が短絡して点灯しなくなる短絡異常と、に分類することができる。
特開平11−341236号公報 特開2007−150934号公報
しかしながら、上記特許文献1及び特許文献2では、LEDに断線異常が発生した場合、直列に接続された複数のLEDが同時に消灯するため、当該断線異常を検出することは可能であるが、短絡異常が発生した場合、当該短絡異常が発生したLEDが単独で消灯するが、隣接して配列されたLEDが正常に点灯されることによって、十分に標準白色部材(標準白色板)からの反射光の読取値が低くならず、当該短絡異常を検出できない虞があった。
また、短絡異常が発生した場合に、当該短絡異常が発生したLEDに直列に接続されたLEDを駆動するために必要となる駆動電圧が予め定められた基準電圧値よりも高くなることを以て、短絡異常を検出する方法も知られている。しかしながら、当該方法を実現するには、駆動電圧を監視する専用回路を設けるのにコストが生じ、また、直列に接続されるLED個々における電圧降下特性のばらつきを踏まえて基準電圧値を調節する、或いは、当該ばらつきを抑えるべくLEDを選別して配列する等の手間が生じるという問題があった。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、LEDの短絡異常を、安価に、且つ、確度高く検出することができる画像読取装置を提供することを目的とする。また、このような画像読取装置を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、直列に接続された複数の発光素子を点灯して、原稿に対して光を照射する発光回路と、
並列に接続された複数の前記発光回路を駆動する駆動回路と、
前記原稿の読取が可能な位置に配置された白色基準板と、
全ての前記発光回路を駆動させて前記白色基準板に光を照射させる指示を前記駆動回路に送出し、前記白色基準板から反射される光が予め定められた光量よりも小さい光量である場合に、前記発光素子の短絡異常が発生したと判断する異常検出部と、
を備え、
前記各発光回路の前記各発光素子は、前記発光回路毎に前記原稿の主走査方向に互い違いに配列され、
前記異常検出部は、前記短絡異常の発生を判断した場合に、更に、前記発光回路を順次一つずつ駆動させて前記白色基準板に光を照射させる指示を前記駆動回路に送出して、前記白色基準板から反射される光が予め定められた光量よりも小さい光量である前記原稿の主走査方向の位置を特定し、当該特定した位置に配列された前記発光素子に前記短絡異常が発生したと判断する画像読取装置である。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の前記画像読取装置と、
前記画像読取装置の読取動作により得られた画像信号に基づき、記録媒体に画像を形成する画像形成部と、
を備える画像形成装置である。
これらの発明では、異常検出部により、全ての発光回路を駆動させて白色基準板から反射される光が予め定められた光量よりも小さい光量である場合に、発光素子の短絡異常が発生したことが判断される。更に、異常検出部により、当該短絡異常の発生が判断されると、発光回路が順次一つずつ駆動される。
このとき、各発光回路の各発光素子は、発光回路毎に原稿の主走査方向に互い違いに配列されているため、短絡異常が発生した発光素子を備える発生回路が駆動されている場合には、その他の発生回路は駆動されていないため、当該短絡異常が発生した発光素子に隣接して配列されている発光素子は消灯されている。
したがって、当該短絡異常が発生した発光素子が配列されている原稿の主走査方向の位置において白色基準板から反射される光が予め定められた光量よりも小さい光量となる確度が高まるようになる。
このため、従来のように発光素子の駆動電圧を監視する専用回路を設けるコストをかける必要なく、また、LED個々の電圧降下のばらつきを踏まえて、上記の予め定められた光量を調整する等の手間をかける必要なく、白色基準板から反射される光が上記の予め定められた光量よりも小さい光量である、原稿の主走査方向の位置を容易に特定することができる。つまり、安価に、且つ、確度高く当該特定した位置に配列された発光素子の短絡異常を検出することができるようになる。
本発明によれば、LEDの短絡異常を、安価に、且つ、確度高く検出することができる画像読取装置を提供することが可能になる。また、このような画像読取装置を備えた画像形成装置を提供することが可能になる。
本発明に係る画像形成装置の一例としての複合機を示す概略断面図。 本発明に係る画像読取装置の一例を示す概略断面図。 本発明に係る発光回路及び駆動回路の一例を示す説明図。 本発明に係る画像読取装置の画像読取動作を制御する画像読取回路の一例を示すブロック図。 異常検出部における異常検出処理の一例を示す説明図。 異常検出部により短絡異常が発生した発光素子を特定する動作の一例を示す説明図。
以下、本発明に係る画像形成装置の一例である複合機を図面に基づいて説明する。図1に示すように、複合機1は、コピー、プリンタ、スキャナ及びファクシミリ等の複数の機能を兼ね備えたものであり、本体部2と、本体部2の左方に配設されたスタックトレイ3と、ユーザが種々の操作指令等を入力するための操作部36と、本体部2の上部に配設された画像読取部4と、画像読取部4の上方に配設された原稿給紙部5とを有している。
本体部2は、複数の給紙カセット23と、給紙カセット23から記録紙を1枚ずつ繰り出して画像形成部25へ搬送する給紙ローラ24と、給紙カセット23から搬送されてきた記録紙に画像を形成する画像形成部25とを備える。
画像形成部25は、後述する画像読取部4で取得された画像信号に基づきレーザ光等を出力して感光体ドラム26を露光する光学ユニット27と、感光体ドラム26上にトナー像を形成する現像部28と、感光体ドラム26上のトナー像を記録紙に転写する転写部29と、トナー像が転写された記録紙を加熱してトナー像を記録紙に定着させる一対のローラ30及び31からなる定着装置32と、画像形成部25内の用紙搬送路中に設けられ、記録紙をスタックトレイ3又は排出トレイ33まで搬送する搬送ローラ対34及び35等とを備える。
尚、記録紙の両面に画像を形成する場合は、画像形成部25で記録紙の一方の面に画像を形成した後、この記録紙を排出トレイ33側の搬送ローラ対30及び31にニップされた状態とする。この状態で搬送ローラ対30及び31を反転させて記録紙をスイッチバックさせ、記録紙を用紙搬送路32に送って画像形成部25の上流域に再度搬送し、画像形成部25により他方の面に画像を形成した後、記録紙をスタックトレイ3又は排出トレイ33に排出する。
操作部36には、ユーザが印刷実行指示を入力するためのスタートキー361と、印刷部数等を入力するためのテンキー362と、各種複写動作の操作ガイド情報等を表示し、これら各種設定入力用にタッチパネル機能を有する液晶ディスプレイ等からなる表示部363と、表示部363で設定された設定内容等をリセットするリセットキー364と、実行中の印刷(画像形成)動作を停止させるためのストップキー365と、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能及びファクシミリ機能を切り換えるための機能切換キー366が備えられている。
原稿給紙部5は、ADF(Auto Document Feeder:自動給紙装置)を実現するものであり、図2に示すように、原稿トレイ51、給紙ローラ52、搬送ドラム53、排紙ローラ54及び排紙トレイ55を有する。原稿トレイ51は原稿が載置される場所であり、原稿トレイ51に載置された原稿は1枚ずつ給紙ローラ52によって取り込まれて搬送ドラム53へ搬送される。搬送ドラム53を経由した原稿は排紙ローラ54によって排紙トレイ55へ排出される。
画像読取部4は、原稿の画像を光学的に取得して画像信号を出力するものであり、図2に示すように、フラットベッド用コンタクトガラス411、光源42、第1ミラー431、第2ミラー432、第3ミラー433、第1キャリッジ46、第2キャリッジ47、結像レンズ48、CCD(Charge Coupled Device)49を有する。尚、CCD以外にCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサを用いたものであってもよい。
コンタクトガラス411は原稿を載置する場所である。光源42及び第1ミラー431は第1キャリッジ46によって支持され、第2ミラー432及び第3ミラー433は第2キャリッジ47によって支持されている。
ここで、画像読取部4及び原稿給紙部5を用いた原稿の画像読取方法として、コンタクトガラス411上に載置された原稿を画像読取部4が読み取るフラットベッド読取モードと、原稿をADFによって取り込み、その搬送途中で原稿を読み取るADF読取モードがある。
フラットベッド読取モードでは、光源42がコンタクトガラス411上に載置された原稿を照射し、主走査方向1ライン分の反射光が第1ミラー431、第2ミラー432、第3ミラー433の順に反射して、結像レンズ48に入射する。結像レンズ48に入射した光はCCD49の受光面で結像される。CCD49は一次元のイメージセンサであり、1ライン分の原稿の画像を同時に処理して、画像信号を出力する。
1ライン分の読み取りが終了すると、原稿の主走査方向(紙面に対して垂直方向)と直交する方向(副走査方向、矢印Y方向)に第1キャリッジ46及び第2キャリッジ47が移動され、次のラインの読み取りが行われる。
ADF読取モードでは、給紙トレイ51に載置された原稿が給紙ローラ52によって1枚ずつ取り込まれ、その原稿が搬送ドラム53から排紙トレイ55への搬送経路に設けられた読取窓410とガイド板59の隙間部を通過するとき、光源42が読取窓410を介して原稿に光を照射する。
主走査1ライン分の反射光が第1ミラー431、第2ミラー432、第3ミラー433の順に反射して、結像レンズ48に入射し、結像レンズ48に入射した光はCCD49の受光面で結像される。続いて原稿は原稿給紙部5によって搬送され、次のラインが読み取られる。
このように画像読取部4においては、原稿からの反射光を光学系によってCCD49に導いて画像信号を得ているが、CCD49の特性の個体差や光源42の照度ムラを補正するために、シェーディング補正が行われる。
このシェーディング補正は、原稿読取前に、光源42が白色基準板412を照射し、その反射光をCCD49により受光して得られる白基準データと、CCD49を遮光した状態で得られる黒基準データとを用いて画像信号の濃度ムラの補正を行う処理である。
また、拡散板44及び反射板45は、光源42の主走査方向(紙面に対して垂直方向)の配光分布特性によるリップル(配光の乱れ)を軽減するために配置される。
光源42は、図3に示すように、本発明に係る発光素子の一例としての白色LEDを4つ直列に接続してなる発光回路6〜8を備えている。尚、各発光回路に備えられた白色LEDの数(本例では4)、及び、発光回路の数(本例では3)は、あくまで例示にすぎず、これに限定する趣旨ではない。
発光回路6は、白色LED61〜64が直列に接続されてなり、本発明に係る駆動回路の一例としての定電流駆動回路90のA端子と電源の間に接続されている。発光回路7は、白色LED71〜74が直列に接続されてなり、定電流駆動回路90のB端子と電源の間に接続されている。発光回路8は、白色LED81〜84が直列接続されてなり、定電流駆動回路90のC端子と電源の間に接続されている。このように、3個の発光回路6〜8が、並列に定電流駆動回路90と接続されている。
発光回路6〜8の各白色LEDは、発光回路毎に原稿の主走査方向(矢印X方向)に互い違いに配列される。例えば、図3に示すように、紙面左側から原稿の主走査方向に沿って、発光回路6の白色LED61、発光回路7の白色LED71、発光回路8の白色LED81、発光回路6の白色LED62、発光回路7の白色LED72、発光回路8の白色LED82・・・の順番で配置される。
定電流駆動回路90は、後述する光源制御部94が出力する電流調整信号を取り込み、電流調整信号が示す指示内容に従って発光回路6〜8に一定の電流を供給及び遮断し、発光回路6〜8を駆動及び停止させる。これにより、発光回路6〜8に備えられた白色LEDは点灯及び消灯される。
次に、複合機1における画像読取動作を制御する画像読取回路について説明する。図4に示すように、画像読取回路9は、CPU91と、RAM92と、ROM93と、光源制御回路94と、駆動機構制御部95と、操作部36と、A/D変換部97と、本発明に係る異常検出部の一例としてのシェーディング・異常検出部98と、画像処理部99とを備え、各部は、バスBUSによって互いに通信可能に接続されている。
CPU91は、複合機1の全体的な動作制御を司る制御機構からなり、画像読取部4及び原稿給紙部5による、原稿の画像読取動作及びシェーディング補正用の白基準データ及び黒基準データを取得する動作の制御も担当する。尚、CPU91は、ROM93又は図略のハードディスク(HDD)に記憶されている動作制御用プログラムに従って、複合機1の動作制御を行う。
RAM92は、CPU91による上記動作制御用プログラムに従った動作制御時の作業領域として用いられる記憶機構である。
ROM93は、上記動作制御用プログラムや、後述する光源42の異常検出処理に用いられる基準値Th等を記憶する。
光源制御部94は、駆動対象の発光回路6〜8に一定の電流を供給するように指示する制御信号(電流調整信号)を上記の定電流駆動回路90に出力することにより、光源42の点灯及び消灯動作を制御する。
駆動制御部95は、原稿給紙部5の給紙ローラ52や排紙ローラ54、及び画像読取部4の第1キャリッジ46や第2キャリッジ47等の、駆動機構の動作を制御する。
操作部36は、上記の通り、ユーザからコピー動作開始指示等の各種操作指令の入力を受け付けるものである。
A/D変換部97は、画像読取部4のCCD49から出力されるアナログの画像信号をデジタルの画像信号に変換して、シェーディング・異常検出部98に出力する。
シェーディング・異常検出部98は、画像読取部4、原稿給紙部5及びCPU91によって取得された白基準データ及び黒基準データを用いて、A/D変換部97から出力された原稿の画像信号に対してシェーディング補正を行う。
また、シェーディング・異常検出部98は、全ての発光回路6〜8を駆動させる指示を光源制御部94を介して定電流駆動回路90に送出し、白色基準板412に照射されて反射した光が予め定められた光量よりも小さい光量である場合に、発光回路6〜8に備えられた何れかの白色LEDに短絡異常が発生したと判断する異常検出処理を行う。尚、異常検出処理の詳細については後述する。
シェーディング・異常検出部98は、上記の異常検出処理により、何れの白色LEDにも異常が発生していないと判断した場合、シェーディング補正済みの原稿の画像信号を画像処理部99に送出する。
画像処理部99は、シェーディング・異常検出部98から送出された画像信号に対して、例えば、レベル補正、ガンマ補正等の補正処理、圧縮又は伸長処理、拡大又は縮小処理などの各種画像処理を行う。
つまり、画像読取部4、原稿給紙部5、操作部36及び画像読取回路9を備えて、本発明に係る画像読取装置の一例が構成されている。
以下では、シェーディング・異常検出部98による異常検出処理の一例として、図5(c)に示すように、発光回路6の白色LED63に短絡異常が発生している場合における異常検出処理について詳述する。
シェーディング・異常検出部98は、例えば、シェーディング補正を行う直前のタイミングで異常検出処理を開始し、全ての発光回路6〜8を駆動させる指示を光源制御部94を介して定電流駆動回路90に送出する。尚、シェーディング・異常検出部98が異常検出処理を開始するタイミングは、これに限定する趣旨ではなく、例えば、操作部36を介してユーザから指示されるタイミングであってもよい。
当該指示に応じて定電流駆動回路90が全ての発光回路6〜8を駆動させると、図5(b)の実線部に示すように、白色LED63以外の全ての白色LEDが点灯され、当該点灯された各白色LEDの位置をピークとして主走査方向にある程度の幅を持って上に凸の光量を示す光が、白色基準板412に照射される。
しかし、白色LED63は、短絡異常が発生しているために消灯したままの状態であり、図5(b)の点線部に示すように、白色LED63の位置をピークとして主走査方向にある程度の幅を持って上に凸の光量を示す光は、白色基準板412に照射されていない。
白色基準板412から反射される光の光量は、何れの白色LEDにも短絡異常が発生していない場合は、図5(a)の実線部に示すように、白色基準板412の主走査方向における全ての白色LED61〜64,71〜74,81〜84に対応する位置において、予め定められた基準値Th以上となる。
しかし、白色LED63に短絡異常が発生している場合は、白色基準板412から反射される光の光量は、図5(a)の点線部に示すように、白色基準板412の主走査方向における白色LED63に対応する位置のみならず、当該白色LED63に隣接して配列される白色LED82,73に対応する位置においても、予め定められた基準値Thより小さくなる。
ここに、シェーディング・異常検出部98は、画像読取部4による白色基準板412の読み取り動作で取得された白基準データの示す光量が、予め定められた基準値Thよりも小さくなる主走査方向の位置を特定して、当該位置に対応する白色LED82,63,73の何れかに短絡異常が発生していると判断する。
シェーディング・異常検出部98は、このように何れかの白色LEDで短絡異常が発生していると判断すると、更に、発光回路6〜8を順次一つずつ駆動させて白色基準板412に光を照射させる指示を、光源制御部94を介して定電流駆動回路90に送出する。
当該指示に応じて定電流駆動回路90が発光回路6を駆動させると、図6(c)に示すように、短絡異常が発生していない白色LED61,62,64が点灯され、駆動されていない発光回路7,8に備えられた白色LED71〜74,81〜84と短絡異常が発生している白色LED63とが消灯された状態となる。
このとき、図6(b)の実線部に示すように、当該点灯された各白色LED61,62,64のそれぞれの位置をピークとして、主走査方向にある程度の幅を持って上に凸の光量を示す各光が白色基準板412に照射される。
しかし、図6(b)の点線部に示すように、白色LED63の位置をピークとして、連続する5つの白色LED72,82,63,73,83が配列されている主走査方向の幅を持って上に凸の光量を示す光が、白色基準板412に照射されていない。
つまり、図6(a)の点線部で示すように、白色基準板412の主走査方向における当該連続して配列された白色LED82,63,73に対応する位置において反射される光の光量は、図5(a)の点線部に示した場合に比して、白色LED82,73が消灯されることによって更に小さくなり、特に、短絡異常が発生している白色LED63に対応する原稿の主走査方向における位置では、顕著に基準値Thよりも小さくなる。
ここに、シェーディング・異常検出部98は、白色基準板412で反射される光の光量が顕著に基準値Thよりも小さくなる白色基準板412の主走査方向における位置を特定し、当該位置に対応する白色LED63に短絡異常が発生していると判断する。
したがって、本構成によれば、従来のように白色LEDの駆動電圧を監視する専用回路を設けるコストをかける必要なく、また、白色LED個々の電圧降下のばらつきを踏まえて、予め定められた光量を調整する等の手間をかける必要なく、白色基準板412から反射される光が予め定められた基準値Thよりも小さい光量である主走査方向の位置を容易に特定することができる。つまり、安価に、且つ、確度高く当該特定した位置に配列された白色LEDの短絡異常を検出することができる。
尚、上記実施形態においては、画像形成装置の一例として複合機を例に説明したが、これに限らず、本発明に係る画像読取装置を備えた、プリンタ、コピー機、スキャナ、或いはFAX等の画像形成装置であってもよい。
尚、上記実施形態において図1乃至図6に示した構成及び設定は単なる一例に過ぎず、本発明を当該実施形態に限定する趣旨ではない。
1 複合機(画像形成装置)
4 画像読取部(画像読取装置)
5 原稿給紙部(画像読取装置)
6,7,8 発光回路
9 画像読取回路(画像読取装置)
25 画像形成部
36 操作部(画像読取装置)
42 光源
61〜64,71〜74,81〜84 白色LED(発光素子)
90 定電流駆動回路(駆動回路)
98 シェーディング・異常検出部(異常検出部)
412 白色基準板
Th 基準値(予め定められた光量)

Claims (2)

  1. 直列に接続された複数の発光素子を点灯して、原稿に対して光を照射する発光回路と、
    並列に接続された複数の前記発光回路を駆動する駆動回路と、
    前記原稿の読取が可能な位置に配置された白色基準板と、
    全ての前記発光回路を駆動させて前記白色基準板に光を照射させる指示を前記駆動回路に送出し、前記白色基準板から反射される光が予め定められた光量よりも小さい光量である場合に、前記発光素子の短絡異常が発生したと判断する異常検出部と、
    を備え、
    前記各発光回路の前記各発光素子は、前記発光回路毎に前記原稿の主走査方向に互い違いに配列され、
    前記異常検出部は、前記短絡異常の発生を判断した場合に、更に、前記発光回路を順次一つずつ駆動させて前記白色基準板に光を照射させる指示を前記駆動回路に送出して、前記白色基準板から反射される光が予め定められた光量よりも小さい光量である前記原稿の主走査方向の位置を特定し、当該特定した位置に配列された前記発光素子に前記短絡異常が発生したと判断する画像読取装置。
  2. 請求項1に記載の前記画像読取装置と、
    前記画像読取装置の読取動作により得られた画像信号に基づき、記録媒体に画像を形成する画像形成部と、
    を備える画像形成装置。
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