JP2012013446A - ピンエレクトロニクス回路およびそれを用いた試験装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】伝送線路のシミュレーションモデルを簡易に抽出可能な試験装置を提供する。
【解決手段】I/OピンPI/Oは、DUTと伝送線路20を介して接続される。ドライバDRは、DUTに供給すべき試験信号を生成する。ドライバ側スイッチ22および出力抵抗Roは、ドライバとI/OピンPI/Oの間に直列に設けられる。コンパレータCPは、その入力端子がI/OピンPI/Oと接続され、DUTからの信号のレベルを判定する。ショートスイッチ34は、I/OピンPI/Oと接地端子の間に設けられる。
【選択図】図2
【解決手段】I/OピンPI/Oは、DUTと伝送線路20を介して接続される。ドライバDRは、DUTに供給すべき試験信号を生成する。ドライバ側スイッチ22および出力抵抗Roは、ドライバとI/OピンPI/Oの間に直列に設けられる。コンパレータCPは、その入力端子がI/OピンPI/Oと接続され、DUTからの信号のレベルを判定する。ショートスイッチ34は、I/OピンPI/Oと接地端子の間に設けられる。
【選択図】図2
Description
本発明は、ピンエレクトロニクス回路に関する。
半導体デバイス(以下、被試験デバイス:DUTともいう)を試験するために試験装置が利用される。試験装置は、多数のDUTを同時に測定するために、数百〜数千チャンネルのピンエレクトロニクス回路を備える。図1は、一般的な試験装置の構成を示すブロック図である。試験装置1002は、ピンエレクトロニクスボード1012と、図示しないパフォーマンスボードを備える。ピンエレクトロニクスボード1012とパフォーマンスボードの間は、コネクタ16およびケーブル18を介して接続される。パフォーマンスボードには、DUTを装着するためのソケットが設けられる。
ピンエレクトロニクスボード1012は、DUTに試験信号を出力するドライバDRと、DUTからの信号を受け、そのレベルを判定するコンパレータCPとを備える。ドライバDRおよびコンパレータCMPは、ピンエレクトロニクスIC(Integrated Circuit)1010に集積化されている。ピンエレクトロニクスIC1010のI/OピンPI/Oと、パフォーマンスボード側のある端子Aとの間を、伝送線路20と呼ぶ。
ドライバDRとコンパレータCPが、共通のI/OピンPI/Oに接続される構成をI/Oシェアとも称する。I/Oシェアを実装するアーキテクチャでは、ドライバDRからDUTに試験信号を出力する状態と、DUTからの信号をコンパレータCPによって受ける状態とが切りかえ可能となっている。このためにドライバ側スイッチ22が、ドライバDRの出力端子とI/OピンPI/Oの間に設けられる。ドライバ側スイッチ22をオフすると、ドライバDRがDUTおよびコンパレータCPと切り離される。
プログラマブルロード30は、DUTから試験装置1002を見た入力インピーダンスを変化させるために設けられる。ロード側スイッチ24は、プログラマブルロード30を伝送線路20と接続し、または切り離すために設けられる。
試験装置1002は、ピンエレクトロニクスボード1012に加えて、DC試験ユニット(PMU:Parametric Measurement Unitともいう)32を備える。DC試験ユニット32は、DUTの直流特性、たとえばリーク電流などを測定するための直流(DC)試験を行う。
ピンエレクトロニクスIC1010とコネクタ16の間は、伝送線路(ストリップライン、マイクロストリップライン)14a、14b、出力リレー26を介して接続される。DC試験ユニット32は、DCリレー28および伝送線路14bを介してコネクタ16と接続される。出力リレー26およびDCリレー28は、AC試験とDC試験を切りかえるために設けられる。出力リレー26がオン、DCリレー28がオフした状態では、DUTがピンエレクトロニクスIC1010と接続され、AC試験が行われる。反対に出力リレー26がオフ、DCリレー28がオンした状態では、DUTがDC試験ユニット32と接続され、DC試験が行われる。
以上が試験装置1002の構成である。このような試験装置1002を設計する際に、ピンエレクトロニクスIC1010から出力される信号波形や、DUTからピンエレクトロニクスIC1010に入力される信号波形を予測するために、
(1)ピンエレクトロニクスIC1010と端子Aとの間の伝送線路20のデバイスモデル(シミュレーションモデル)
(2)端子BからピンエレクトロニクスIC1010側を見た終端インピーダンス
が必要となる。これら2つを利用することにより、端子A、Bにおける信号波形を予測することができる。
(1)ピンエレクトロニクスIC1010と端子Aとの間の伝送線路20のデバイスモデル(シミュレーションモデル)
(2)端子BからピンエレクトロニクスIC1010側を見た終端インピーダンス
が必要となる。これら2つを利用することにより、端子A、Bにおける信号波形を予測することができる。
従来では、これらの情報を取得するために、大きく2つの手法がとられていた。
(第1の手法)
ピンエレクトロニクスボード1012の設計者は、それに利用した回路部品の特性を知っているため、ピンエレクトロニクスIC1010および伝送線路20と等価な等価回路モデルを作成することができる。ピンエレクトロニクスIC1010および伝送線路20の高周波特性(たとえばSパラメータ)を実測し、等価回路モデルを測定された特性とマッチするようにフィッティングする。
(第1の手法)
ピンエレクトロニクスボード1012の設計者は、それに利用した回路部品の特性を知っているため、ピンエレクトロニクスIC1010および伝送線路20と等価な等価回路モデルを作成することができる。ピンエレクトロニクスIC1010および伝送線路20の高周波特性(たとえばSパラメータ)を実測し、等価回路モデルを測定された特性とマッチするようにフィッティングする。
一旦、等価回路モデルが作成できれば、ピンエレクトロニクスボード1012の回路構成、たとえば伝送線路14aの長さや幅、ケーブル18の長さ、コネクタ16の仕様などを設計変更した場合であっても、それに応じて回路パラメータを変更することにより、設計変更を反映させることができる。
ところがこの手法では、フィッティングの精度が等価回路モデルの形式に依存するところ、熟練の技術者であっても、良好なフィッティングが得られる等価回路モデルを作成することは難しい。また、フィッティングにも時間を要するという問題がある。
(第2の手法)
第2の手法は、等価回路モデルを用いず、ピンエレクトロニクスIC1010および伝送線路20の特性を直接測定し、それらを結合することにより、必要なシミュレーションモデルをえる。
第2の手法は、等価回路モデルを用いず、ピンエレクトロニクスIC1010および伝送線路20の特性を直接測定し、それらを結合することにより、必要なシミュレーションモデルをえる。
具体的には、ピンエレクトロニクスIC1010をピンエレクトロニクスボード1012から取り外し、伝送線路20の両端間の特性(たとえばSパラメータ)を測定する。続いて、I/OピンPI/OからピンエレクトロニクスIC1010の内部を見たインピーダンス(Sパラメータ)を測定する。2つのSパラメータを結合することにより、必要なシミュレーションモデルを得ることができる。こうして得られたシミュレーションモデルは、実測値であるため、最も信頼性が高いといえる。
しかしながらこの手法では、シミュレーションモデルを作成するために、ピンエレクトロニクスIC1010をピンエレクトロニクスボード1012から取り外す必要があり、不便である。またピンエレクトロニクスボード1012の設計を変更するたびに、ピンエレクトロニクスIC1010を取り外して伝送線路20を測定し直す必要がある。
本発明のある態様は係る課題に鑑みてなされたものであり、その例示的な目的のひとつは、伝送線路のシミュレーションモデルを簡易に抽出可能な試験装置の提供にある。
本発明のある態様はピンエレクトロニクス回路に関する。ピンエレクトロニクス回路は、被試験デバイスと伝送線路を介して接続される入出力ピンと、被試験デバイスに供給すべき試験信号を生成するドライバと、ドライバと入出力ピンの間に直列に設けられる出力抵抗およびドライバ側スイッチと、その入力端子が入出力ピンと接続され、被試験デバイスからの信号のレベルを判定するコンパレータと、入出力ピンと接地端子の間に設けられるショートスイッチと、を備え、ひとつの半導体チップに集積化される。
この態様によると、伝送線路の先の任意の点から、ピンエレクトロニクス回路を望んだインピーダンス(Sパラメータもしくは反射係数)を、
(1)ドライバ側スイッチ、ショートスイッチをともにオフしたハイインピーダンス状態
(2)ドライバ側スイッチをオン、ショートスイッチをオフした所定インピーダンス状態
(3)ドライバ側スイッチをオフ、ショートスイッチをオンした低インピーダンス状態
の3つで切りかえて測定できる。そして測定された結果を用いることにより、伝送線路からピンエレクトロニクス回路の入出力ピンの間のシミュレーションモデルを取得することができる。このようにして得られるシミュレーションモデルは実測値であるため、等価回路モデルを用いたフィッティングにより得られるモデルよりも正確である。また伝送線路を設計変更した場合であっても、ピンエレクトロニクスICをピンエレクトロニクスボードから取り外す必要はなく、電気的に2つのスイッチの状態を切りかえてインピーダンスを再測定することにより、新たなシミュレーションモデルを得ることができる。
(1)ドライバ側スイッチ、ショートスイッチをともにオフしたハイインピーダンス状態
(2)ドライバ側スイッチをオン、ショートスイッチをオフした所定インピーダンス状態
(3)ドライバ側スイッチをオフ、ショートスイッチをオンした低インピーダンス状態
の3つで切りかえて測定できる。そして測定された結果を用いることにより、伝送線路からピンエレクトロニクス回路の入出力ピンの間のシミュレーションモデルを取得することができる。このようにして得られるシミュレーションモデルは実測値であるため、等価回路モデルを用いたフィッティングにより得られるモデルよりも正確である。また伝送線路を設計変更した場合であっても、ピンエレクトロニクスICをピンエレクトロニクスボードから取り外す必要はなく、電気的に2つのスイッチの状態を切りかえてインピーダンスを再測定することにより、新たなシミュレーションモデルを得ることができる。
ショートスイッチは、入出力ピンの近傍に設けられてもよい。ショートスイッチを入出力ピンの最近傍に配置することにより、低インピーダンス状態をゼロに近づけることができる。
本発明の別の態様は、試験装置である。この試験装置は、被試験デバイスと伝送線路を介して接続される入出力ピンと、被試験デバイスに供給すべき試験信号を生成するドライバと、ドライバと入出力ピンの間に直列に設けられる出力抵抗およびドライバ側スイッチと、その入力端子が入出力ピンと接続され、被試験デバイスからの信号のレベルを判定するコンパレータと、入出力ピンと接地端子の間に設けられるショートスイッチと、を備える。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや、本発明の構成要素や表現を、方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明のある態様によれば、シミュレーションモデルを簡易に抽出可能な試験装置を提供できる。
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
本明細書において、「部材Aが、部材Bと接続された状態」とは、部材Aと部材Bが物理的に直接的に接続される場合のほか、部材Aと部材Bが、電気的な接続状態に影響を及ぼさない他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。同様に、「部材Cが、部材Aと部材Bの間に設けられた状態」とは、部材Aと部材C、あるいは部材Bと部材Cが直接的に接続される場合のほか、電気的な接続状態に影響を及ぼさない他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
図2は、実施の形態に係るピンエレクトロニクスIC10を備える試験装置2の構成を示す回路図である。試験装置2は、ピンエレクトロニクスボード12を備える。ピンエレクトロニクスボード12のコネクタ16は、ケーブル18を介してパフォーマンスボード(不図示)と接続される。パフォーマンスボードには、DUTを装着するためのソケットが設けられる。
ピンエレクトロニクスボード12は、I/Oシェアと称されるアーキテクチャで構成される。すなわちピンエレクトロニクスボード12は、DUTに試験信号を出力するドライバDRと、DUTからの信号を受け、そのレベルを判定するコンパレータCPとが、共通のI/OピンPI/Oを介してDUTと接続される。ドライバDRおよびコンパレータCMPは、ピンエレクトロニクスIC10と称されるひとつの半導体チップ上に集積化されている。ピンエレクトロニクスIC10のI/OピンPI/Oと、パフォーマンスボード側のある端子Aとの間を、伝送線路20と呼ぶ。
I/Oシェアを実装するアーキテクチャでは、ドライバDRからDUTに試験信号を出力する状態と、DUTからの信号をコンパレータCPによって受ける状態とが切りかえ可能となっている。このためにドライバ側スイッチ22が、ドライバDRの出力端子とI/OピンPI/Oの間に設けられる。ドライバ側スイッチ22をオフすると、ドライバDRがDUTおよびコンパレータCPと切り離される。ドライバDRとドライバ側スイッチ22の間には、出力抵抗Roが設けられる。出力抵抗Roは、ピンエレクトロニクスIC10がDUTからの信号を受信する際の終端抵抗としても機能し、たとえば50Ωで設計される。
プログラマブルロード30は、DUTから試験装置2を見た入力インピーダンスを変化させるために設けられる。ロード側スイッチ24は、プログラマブルロード30を伝送線路20と接続し、または切り離すために設けられる。
さらにピンエレクトロニクスIC10は、ショートスイッチ34を備える。ショートスイッチ34は、I/OピンPI/Oと接地端子の間に設けられる。ショートスイッチ34は、それがオンした状態において、I/OピンPI/Oのインピーダンスがなるべく小さく、好ましくは実質的にゼロとなるように、なるべくI/OピンPI/Oの直近に配置される。
試験装置2は、ピンエレクトロニクスボード12に加えて、DC試験ユニット(PMU:Parametric Measurement Unitともいう)32を備える。DC試験ユニット32は、DUTの直流特性、たとえばリーク電流などを測定するための直流(DC)試験を行う。
ピンエレクトロニクスIC10とコネクタ16の間は、伝送線路14a、14b、出力リレー26を介して接続される。DC試験ユニット32は、DCリレー28および伝送線路14bを介してコネクタ16と接続される。出力リレー26およびDCリレー28は、AC試験とDC試験を切りかえるために設けられる。出力リレー26がオン、DCリレー28がオフした状態では、DUTがピンエレクトロニクスIC10と接続され、AC試験が行われる。反対に出力リレー26がオフ、DCリレー28がオンした状態では、DUTがDC試験ユニット32と接続され、DC試験が行われる。
以上が試験装置2の構成である。このような試験装置2を設計する際に、ピンエレクトロニクスIC1010から出力される信号波形や、DUTからピンエレクトロニクスIC1010に入力される信号波形を予測するために、
(1)ピンエレクトロニクスIC1010と端子Aとの間の伝送線路20のデバイスモデル(シミュレーションモデル)
(2)端子BからピンエレクトロニクスIC1010側を見た終端インピーダンス
が必要となる。これら2つを利用することにより、端子A、Bにおける信号波形を予測することができる。
(1)ピンエレクトロニクスIC1010と端子Aとの間の伝送線路20のデバイスモデル(シミュレーションモデル)
(2)端子BからピンエレクトロニクスIC1010側を見た終端インピーダンス
が必要となる。これら2つを利用することにより、端子A、Bにおける信号波形を予測することができる。
この試験装置2によれば、上述のシミュレーションモデルを好適に取得できる。以下、シミュレーションモデルの測定方法を説明する。
任意の端子Aから、ピンエレクトロニクスIC10側を見たインピーダンス(複素反射係数)Γ2を、以下の3つの状態で測定する。測定は、出力リレー26をオン、DCリレー28をオフの状態で行う。
(1) ハイインピーダンス状態(Hi−Z)
ドライバ側スイッチ22、ショートスイッチ34、ロード側スイッチ24をオフとし、ピンエレクトロニクスIC10をハイインピーダンス状態とする。このときの反射係数Γ2を測定し、その測定結果がΓ2・Openであるとする。
(2) ショート状態
ドライバ側スイッチ22、ロード側スイッチ24をオフ、ショートスイッチ34をオンとし、ピンエレクトロニクスIC10をショート状態とする。このときの反射係数Γ2を測定し、その測定結果がΓ2・Shortであるとする。
(3) 終端状態
ドライバ側スイッチ22をオン、ロード側スイッチ24、ショートスイッチ34をオフとし、ピンエレクトロニクスIC10を50Ω終端状態とする。このときの反射係数Γ2を測定し、その測定結果がΓ2・Termであるとする。
(1) ハイインピーダンス状態(Hi−Z)
ドライバ側スイッチ22、ショートスイッチ34、ロード側スイッチ24をオフとし、ピンエレクトロニクスIC10をハイインピーダンス状態とする。このときの反射係数Γ2を測定し、その測定結果がΓ2・Openであるとする。
(2) ショート状態
ドライバ側スイッチ22、ロード側スイッチ24をオフ、ショートスイッチ34をオンとし、ピンエレクトロニクスIC10をショート状態とする。このときの反射係数Γ2を測定し、その測定結果がΓ2・Shortであるとする。
(3) 終端状態
ドライバ側スイッチ22をオン、ロード側スイッチ24、ショートスイッチ34をオフとし、ピンエレクトロニクスIC10を50Ω終端状態とする。このときの反射係数Γ2を測定し、その測定結果がΓ2・Termであるとする。
いま、ピンエレクトロニクスIC10の複素反射係数をΓ1、伝送線路20のSパラメータの各要素をS11、S12、S21、S22と書くとする。端子AからピンエレクトロニクスIC10側を見た反射係数Γ2は、Γ1およびSパラメータを用いて、
Γ2=S11+S12S21Γ1/(1−S22Γ1) …(1)
で与えられる。オープン、ショート、50Ω終端時のピンエレクトロニクスIC10の反射係数Γ1は、理想的には以下の式(2)〜(4)で与えられる。
Γ1・Open=1 …(2)
Γ1・Short=−1 …(3)
Γ1・Term=0 …(4)
Γ2=S11+S12S21Γ1/(1−S22Γ1) …(1)
で与えられる。オープン、ショート、50Ω終端時のピンエレクトロニクスIC10の反射係数Γ1は、理想的には以下の式(2)〜(4)で与えられる。
Γ1・Open=1 …(2)
Γ1・Short=−1 …(3)
Γ1・Term=0 …(4)
この理想状態における端子Aから見た反射係数Γ2は、式(2)〜(4)をそれぞれ、式(1)に代入することにより得られ、それぞれ式(5)〜(7)で与えられる。
Γ2・Open=S11+S12S21/(1−S22) (5)
Γ2・Short=S11−S12S21/(1+S22) (6)
Γ2・Term=S11 (7)
Γ2・Open=S11+S12S21/(1−S22) (5)
Γ2・Short=S11−S12S21/(1+S22) (6)
Γ2・Term=S11 (7)
式(5)〜(7)からS11を解くと、式(8)〜(10)を得る。
S11=Γ2・Term …(8)
S22=(Γ2・Open+Γ2・Short−2Γ2・Term)/(Γ2・Open−Γ2・Short) …(9)
S12S21=−2(Γ2・Open−Γ2・Term)(Γ2・Short−Γ2・Term)/(Γ2・Open−Γ2・Short) …(10)
S11=Γ2・Term …(8)
S22=(Γ2・Open+Γ2・Short−2Γ2・Term)/(Γ2・Open−Γ2・Short) …(9)
S12S21=−2(Γ2・Open−Γ2・Term)(Γ2・Short−Γ2・Term)/(Γ2・Open−Γ2・Short) …(10)
相反であれば、S12=S21が成り立つため、式(11)を得る。
S12=S21=√{−2(Γ2・Open−Γ2・Term)(Γ2・Short−Γ2・Term)/(Γ2・Open−Γ2・Short)} …(11)
S12=S21=√{−2(Γ2・Open−Γ2・Term)(Γ2・Short−Γ2・Term)/(Γ2・Open−Γ2・Short)} …(11)
このように実施の形態に係る試験装置2によれば、測定したオープン、ショート、終端状態の反射係数Γ2・Open、Γ2・Short、Γ2・Termを用いて、式(8)〜(11)にもとづき伝送線路20のSパラメータすなわちシミュレーションモデルを取得することができる。
またこの試験装置2には、伝送線路20の特性が変更された際に、端子AからピンエレクトロニクスIC10を見た反射係数Γ1を測定すればよく、ピンエレクトロニクスIC10を取り外す必要がないという利点がある。
なお、上の説明では、式(5)〜(7)を導出する際にピンエレクトロニクスIC10のインピーダンスが理想的な場合を説明したが、必ずしも理想的である必要はなく、既知であればよい。すなわち、あらかじめピンエレクトロニクスIC10の反射係数Γ1・Open、Γ1・Short、Γ1・Termを測定しておくことにより、式(1)にもとづいて連立方程式をたてることができ、それを解くことにより伝送線路20のSパラメータを取得することが可能となる。この場合であっても、ピンエレクトロニクスIC10の反射係数Γ1は一度測定すればよく、その後、ピンエレクトロニクスIC10をピンエレクトロニクスボード12から取り外す必要はないため、上述の効果が損なわれることはない。
以上、本発明について、実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセス、それらの組み合わせには、さまざまな変形例が存在しうる。以下、こうした変形例について説明する。
実施の形態では、ショートスイッチ34を、ピンエレクトロニクスIC10に内蔵する場合を説明したが、これをピンエレクトロニクスボード12上に配置してもよい。
実施の形態にもとづき本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示しているにすぎず、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が認められる。
1…DUT、2…試験装置、10…ピンエレクトロニクスIC、12…ピンエレクトロニクスボード、14a,14b…伝送線路、16…コネクタ、18…ケーブル、20…伝送線路、DR…ドライバ、CP…コンパレータ、Ro…出力抵抗、22…ドライバ側スイッチ、24…ロード側スイッチ、26…出力リレー、28…DCリレー、30…プログラマブルロード、32…DC試験ユニット、34…ショートスイッチ。
Claims (4)
- 被試験デバイスと伝送線路を介して接続される入出力ピンと、
前記被試験デバイスに供給すべき試験信号を生成するドライバと、
前記ドライバと前記入出力ピンの間に直列に設けられる出力抵抗およびドライバ側スイッチと、
その入力端子が入出力ピンと接続され、前記被試験デバイスからの信号のレベルを判定するコンパレータと、
前記入出力ピンと接地端子の間に設けられるショートスイッチと、
を備え、ひとつの半導体チップに集積化されることを特徴とするピンエレクトロニクス回路。 - 前記ショートスイッチは、前記入出力ピンの近傍に設けられることを特徴とする請求項1に記載のピンエレクトロニクス回路。
- 被試験デバイスと伝送線路を介して接続される入出力ピンと、
前記被試験デバイスに供給すべき試験信号を生成するドライバと、
前記ドライバと前記入出力ピンの間に直列に設けられる出力抵抗およびドライバ側スイッチと、
その入力端子が入出力ピンと接続され、前記被試験デバイスからの信号のレベルを判定するコンパレータと、
前記入出力ピンと接地端子の間に設けられるショートスイッチと、
を備えることを特徴とする試験装置。 - 前記ショートスイッチは、前記入出力ピンの近傍に設けられることを特徴とする請求項3に記載の試験装置。
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