JP2012012832A - 排水栓構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡単な構成とし組み立てができるとともに、インナーケーブルの座屈を防止し得る排水栓構造を提供することを目的とする。
【解決手段】 アウターケーシングの端部には、軸方向にインナーケーブルが摺動自在な貫通孔を有するアウターキャップを有し、インナーケーブルはアウターキャップより先端方向に延出され、排水栓は前記ピンと接続するピン接続部を有し、ピンは軸方向にインナーケーブルを収容して接続するインナーケーブル収容部を有し、開閉操作において、アウターキャップより延出したインナーケーブルの外側には、少なくとも一部が前記インナーケーブル収容部においてインナーケーブルとピンとの間に介在し、アウターキャップの先端からピンの基端までの間のインナーケーブルを覆うようにインナーケーブルの外周に同軸となるように配置され、インナーケーブルの座屈を防止可能な筒状弾性体を備えた排水栓構造。
【選択図】図1

Description

本発明は、遠隔操作にて開閉される排水栓において、前記排水栓に外部からの衝撃又は荷重による影響を軽減することができる排水栓構造に関する。
図3は従来の排水栓構造の概略断面図である。図3に示す排水栓構造Bは、浴槽の底面部等に配置されるものである。図3に示す従来の排水栓構造Bは、排水栓91と、排水栓91と接続したピン94と、ピン94を押すインナーケーブル922と、インナーケーブル922を保護するアウターケーシング921とを備えている。また、ピン94はアウターケーシング921の端部に固定されたアウターキャップ93に摺動可能に支持されている。インナーケーブル922とピン94とが接続され、ピン94がインナーケーブル922に押し上げられると、ピン94と接続している排水栓91も押し上げられ、開状態となる。
排水栓構造Bにおいて、開状態のとき、使用者が誤って踏んでしまったり、シャンプーボトルのような重い物体を落下させてしまったりして、排水栓91に荷重や衝撃による閉方向の力F3が加わると、インナーケーブル922にはインナーケーブル922を湾曲させようとする力が作用する。
排水栓構造Bが開状態のとき、アウターケーシング921の先端とピン94の下端との間は、インナーケーブル922が露出した状態、つまり、インナーケーブル922が支持されていない状態となっている。インナーケーブル922の露出した部分は、作用された力に対抗する部材がないので、容易に湾曲する。そのため、図3に示しているように、インナーケーブル922の湾曲が進むと排水栓構造Bの内部で座屈してしまう。インナーケーブル922は、排水栓構造Bの内部で座屈した場合には座屈部分で塑性変形するので、インナーケーブル922がアウターケーシング921の内部に引き込まれにくくなり、排水栓などによる噛み込みを生じる場合がある。
そこで、排水栓に荷重や衝撃が作用した場合のインナーケーブルの座屈を抑制する排水栓装置が特許文献1に記載されている。特許文献1に記載の排水栓装置は、レリースワイヤを用いて操作部を遠隔操作する装置である。この排水栓装置は、コアコイル(本発明のインナーケーブルに相当)がアウターチューブ(本発明のアウターケーシングに相当)に締結されたプランジャガイドでガイドされている。また、排水栓と接続するプランジャ軸(本発明のピンに相当)と前記コアコイルの端部と嵌着するショックアブソーバ押えとの間にショックアブソーバスプリングを配置し、プランジャ軸に作用する衝撃力及び荷重(排水栓に作用する衝撃力及び荷重)をショックアブソーバスプリングの弾性力で緩衝している。
この排水栓装置によると、衝撃力をショックアブソーバスプリングで緩衝しているとともに、前記コアコイルの外周を覆っている前記プランジャガイドが前記コアコイルを湾曲しないように支持しており、前記コアコイルの座屈が防止される。これにより、前記コアコイルの座屈によって、排水栓装置の開閉が困難になったり、不可能になったりする不具合を抑制できる。
特開2008−223453号公報
しかし、特許文献1に記載の排水栓装置では、座屈防止が可能であるものの、前記排水栓の開閉を行う作動部の構成部材が多く、重量が重くなるので、操作部の操作に対する動作が悪くなる場合がある。また、摺動部材が多く、各摺動部材の加工精度、組み立て時の部材同士の位置精度に高い精度が要求される。すなわち、構成部材が多いうえに、高い加工精度及び組み立て精度が要求されるので、加工、組み立てに特殊な装置や技術が必要であったり、手間や時間が多く必要となる。
また、前記コアコイルが前記プランジャガイドに外嵌されているので、前記コアコイルは前記プランジャガイド内部では湾曲しない。しかしながら、前記プランジャガイドは前記コアコイルを湾曲させる力を分散させているわけではないので、前記コアコイルを湾曲させる力は前記プランジャ軸内部と前記コアコイルとの間に隙間がある部分に集中する。これにより、前記コアコイルが前記プランジャ内部で湾曲し、座屈してしまうことがある。前記コアコイルがプランジャ内部で座屈してしまうと、前記コアコイルが前記プランジャガイドの内部に引き込まれなくなってしまい、前記排水栓装置が閉じなくなる不具合が発生する。
そこで本発明は、簡単な構成とし組み立てができるとともに、インナーケーブルの座屈を防止し得る排水栓構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、排水栓と、前記排水栓を開閉作動させるピンと、インナーケーブルと、アウターケーシングとを有し、前記排水栓の開閉操作の操作力を前記ピンに伝達する遠隔操作用ケーブルを備えた排水栓構造であって、前記アウターケーシングの端部には、軸方向に前記インナーケーブルが摺動自在な貫通孔を有するアウターキャップを有し、前記インナーケーブルは前記アウターキャップより先端方向に延出され、前記排水栓は前記ピンと接続するピン接続部を有し、前記ピンは軸方向において前記インナーケーブルを収容して接続するインナーケーブル収容部を有し、前記開閉操作において、前記アウターキャップより延出した前記インナーケーブルの外側には、少なくとも一部が前記インナーケーブル収容部において前記インナーケーブルと前記ピンとの間に介在し、前記アウターキャップの先端から前記ピンの基端までの間の前記インナーケーブルを覆うように前記インナーケーブルの外周に同軸となるように配置され、前記インナーケーブルの座屈を防止可能な筒状弾性体を備えたことを特徴とする。
(1)本発明によると、インナーケーブルの外周に前記インナーケーブルと同軸となるように筒状弾性体を外嵌することで、前記インナーケーブルに圧縮力が作用して座屈(湾曲)しようとしても、前記筒状弾性体が弾性力で復元することができるため、前記インナーケーブルの座屈を防止することが可能である。しかも、前記筒状弾性体はピンの摺動を内面側からガイドするガイド部材としても機能するので、特許文献1のプランジャガイドのような衝撃を吸収する弾性体(ショックアブソーバスプリング)とは別体のガイドを設ける必要がない。これにより、簡単な構成でインナーケーブルの座屈を防止することが可能である。しかも、本発明を用いることにより、部品点数も少なく組み立ても簡単であり、しかも排水栓にかかる力によるインナーケーブルの座屈を防止できるので、簡単に長期間にわたり、開閉動作を安定して行うことができる。
(2)前記筒状弾性体がコイルバネである場合、衝撃に抗し得る筒状弾性体を容易に得ることが可能である。
(3)前記筒状弾性体が、外径が前記インナーケーブル収容部において前記ピンが摺動可能な径であり、内径が前記インナーケーブルが摺動可能であって、前記筒状弾性体と前記インナーケーブルの間隔が前記インナーケーブルの座屈を生じることが可能な間隔未満となる大きさである場合、前記筒状弾性体が、前記ピンと摺動でき、座屈をするための湾曲をした際に、前記インナーケーブルが前記筒状弾性体と接触するので、座屈を防止することができる。また、前記排水栓の開閉を安定して行うこともできる。
(4)前記インナーケーブルが、前記操作力を伝達可能な金属製撚線であり、前記アウターケーシングが、円筒状の本体の内部に本体の軸と平行な金属線が埋設されている場合、前記インナーケーブルにより操作力を容易に伝達することができる。しかも、前記インナーケーブルに与えられた衝撃が前記アウターケーシングに与えられても、前記アウターケーシングが伸びたり、前記インナーケーブルが前記アウターケーシングの内部で座屈を生じたりすることがない。
本発明にかかる排水栓構造の一例の概略断面図である。 図1に示す排水栓構造の要部を拡大した拡大断面図である。 従来の排水栓構造の概略断面図である。
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は本発明にかかる排水栓構造の一例の概略断面図である。図1に示す排水栓構造Aは、浴槽の底面部に取り付けられ、浴槽内の水の流れを制御するものである。図1に示す排水栓構造Aは、排水栓1と、遠隔操作部(不図示)からの操作を排水栓1に伝達し、排水栓1を開閉する遠隔操作用ケーブル2とを備えている。なお、図1は排水栓1が開いた状態の排水栓構造Aを示している。
遠隔操作用ケーブル2は遠隔操作部からの操作(操作力)を機械的に排水栓1に伝達する。遠隔操作用ケーブル2は、筒状のアウターケーシング21と、アウターケーシング21の内部に、軸方向に摺動可能に配置されたインナーケーブル22とを備えている。アウターケーシング21は、円筒状の本体の内部に、本体の軸に沿って複数本の金属線を埋設した構造となっている。アウターケーシング21は金属線で補強されているので、伸びや座屈に対して強い構造となっている。また、インナーケーブル22は複数本の金属線を撚った撚線であり、軸方向の力を容易に伝達できる構造である。アウターケーシング21の端部には、インナーケーブル22が軸方向に摺動自在に貫通するアウターキャップ3が取り付けられている。
アウターキャップ3は、アウターケーシング21の端部を固定するアウターケーシング固定部31と、インナーケーブル22が摺動可能に貫通するインナーケーブル貫通孔32と、後述するピン4が軸方向に伸縮可能に配置される筒状のピンガイド部33とを備えている。なお、アウターケーシング固定部31、インナーケーブル貫通孔32及びピンガイド部33の中心軸はアウターキャップ3自体の中心軸と一致するように、隣り合って配置されている。
アウターキャップ3のピンガイド部33に配置されるピン4は先端部が閉じた円筒形状であり、インナーケーブル22の先端が収容されるインナーケーブル収容部41を備えている。ピンガイド部33にピン4が配置されている状態のとき、インナーケーブル貫通孔32を貫通したインナーケーブル22の先端が、インナーケーブル収容部41に収容されている。そして、インナーケーブル22のインナーケーブル貫通孔32より延出している部分にはコイルバネ5が外嵌されている。
コイルバネ5は筒状弾性体の一例であり、図1に示しているように、コイルバネ5は弾性力のある鋼線を隣同士密着するように密に巻いたばねである。コイルバネ5の内径がインナーケーブル22の外径よりも大きく形成されている。また、コイルバネ5の外径がインナーケーブル収容部41の内径よりも小さく形成されている。図1においては、コイルバネ5は、排水栓1が開状態のとき、排水栓1側(図中上側)の約半分がピン4のインナーケーブル収容部41の内部にインナーケーブル22とともに収容されている。
また、排水栓1が開閉動作をするとき、コイルバネ5はピン4の摺動をガイドする機能も果たしている。そして、コイルバネ5の全長は、排水栓1が閉状態になったとき、排水栓1がしっかり閉じるように、排水栓1側の端部(図中上端部)がピン4の奥と接触しない長さである。なお、排水栓1及びピン4は閉状態から開状態になるとき、インナーケーブル22に押し上げられ、反対に、開状態から閉状態になるときは自重で移動する。排水栓1及びピン4の動作の詳細については後述する。
アウターケーシング21の先端に取り付けられたアウターキャップ3は、ピン4がケーブル固定部材6より排水栓方向に移動自在となるように、ケーブル固定部材6に取り付けられている。なお、ピン4はケーブル固定部材6の遠隔操作用ケーブル2が取り付けられているのと反対側から摺動移動する。ケーブル固定部材6は、排水管Exの内部に密着する円筒部61を備えており、その中央にアウターキャップ3が固定される固定部62が形成されている。円筒部61と固定部62との間はフィン63が連結されており、フィン63は毛髪や糸くず等のごみを絡め取るごみ取りとしても機能する。
排水管Exの内部では、排水栓1を摺動可能に支持する排水栓支持部材7がケーブル固定部材6と隣り合うように固定されている。排水栓支持部材7は排水栓1の後述する凸部12が摺動する貫通孔711を有する円筒状の本体部71と、本体部71の外壁面より突出し排水管Exの内面に固定される固定用羽根部72とを備えている。なお、固定用羽根部72は、本体部71の周囲に周方向等間隔に4個備えられているが、これに限定されるものではなく、本体部71及び排水栓1をしっかり固定できる個数とすることが可能である。また、固定用羽根部72は毛髪や糸くずなどのごみを絡め取るごみ取り機能も同時に備えている。
排水栓1は排水管Exの端部の開口を塞ぐ円板状の蓋部11と、蓋部11の中央より蓋部11と直交する方向に突出した凸部12とを備えている。そして、排水栓1の凸部12の蓋部11と反対側の端部には、ピン4が接続する凹穴形状のピン接続部121が備えられている。凸部12のピン接続部121には、ピン4の先端側が挿入接続されている。なお、ピン4とピン接続部121の接続は摩擦力だけで(はめあいによって)一定の力以下では抜けないように接続されていてもよく、ねじや引掛け構造を形成して機械的に抜けを予防するようにしてもよい。図1に示す排水栓構造Aでは、摩擦によって接続する構造を備えている。このように排水栓1とピン4とを着脱できる構成にすることで、使用者がメンテナンスや掃除のときに排水栓1が邪魔にならず作業を容易に行うことができる。以上のように、ピン4と凸部12のピン接続部121とが接続されているので、ピン4がインナーケーブル22に押し引きされて移動することで、排水栓1を開閉する。
なお、図1の排水栓構造Aにおいて、インナーケーブル22、ピン4及び排水栓1の中心軸はそれぞれ一致しているとともに、排水管Exの中心軸と一致しているが、必ずしも一致していなくてもよく、インナーケーブル22の摺動によりピン4及び排水栓1が持ち上げられる構成を広く採用することができる。しかしながら、排水栓1を持ち上げるときのバランスを考えると中心軸が一致していることが好ましい。
つぎに排水栓構造Aの開閉動作について説明する。まず、排水栓1が開状態になる場合について説明する。遠隔操作によってインナーケーブル22が動かされると、インナーケーブル22の先端部がピン4を押す。このとき、インナーケーブル22はコイルバネ5にガイドされてピン4を押し上げるように摺動する。また、ピン4もインナーケーブル収容部41の内面をコイルバネ5に、外周部をアウターキャップ3のピンガイド部33にガイドされ摺動する。ピン4がインナーケーブル22に持ち上げられるとき、排水栓1もピン4とともに持ち上げられ、排水栓1は開いた状態(図1に示している開状態)となる。
排水栓構造Aにおいて、開状態が続くとき、インナーケーブル22がピン4及び排水栓1を押し上げ支持した状態を維持する。このとき、ピン4及び排水栓1はインナーケーブル22の剛性によって押し上げ支持されている。開状態のとき、排水栓1の蓋部11と排水管Exの端縁部との間に隙間ができており、この隙間から排水管Exに水が流れ込む。
次に遠隔操作によって排水栓1を閉じる動作について説明する。排水栓1はインナーケーブル22によってピン4を介して押し上げられ開状態になっている。この状態で、遠隔操作しインナーケーブル22を先端が引き込まれる方向に移動させる。これにより、ピン4及びピン4に接続された排水栓1に作用していたインナーケーブル22からの支持力がなくなり、ピン4及び排水栓1は自重により降下する。排水栓1の蓋部11は排水管Exの端縁部と接触し閉状態となる。
図2は図1に示す排水栓構造の要部を拡大した拡大断面図である。図2に示しているように、排水栓構造Aにおいて、インナーケーブル22のピン4の下端とアウターキャップ3のピンガイド部33の奥部との間の中間部Ar1に配置されている部分には、コイルバネ5が外嵌している。コイルバネ5はインナーケーブル22が摺動するときの摺動ガイドとして作用している。
次にインナーケーブルの湾曲、座屈について図面を参照して説明する。排水栓構造Aが開状態のとき、使用者が誤って排水栓1を踏んでしまったり、シャンプーボトルのような重い物体を落としてしまったりすると、排水栓1の蓋部11に蓋部11が閉じる方向の力F1が作用する。排水栓1に閉じる方向の力(図中F1)が作用すると、排水栓1を押し上げ支持しているインナーケーブル22に圧縮力が作用する。インナーケーブル22に圧縮力が作用すると、インナーケーブル22は湾曲して圧縮力を逃がそうとする。インナーケーブル22のインナーケーブル収容部41内に収容されている部分では、インナーケーブル収容部41の内周面で押えられるので、湾曲しにくい。
ピン4の下端とアウターキャップ3のインナーケーブル貫通孔32との間の中間部Ar1で、インナーケーブル22が湾曲しようとすると、コイルバネ5の弾性力(図中F2)で復元される。すなわち、圧縮によるインナーケーブル22を湾曲させる力はコイルバネ5の弾性力によって緩和され、インナーケーブル22の湾曲が抑制されて、座屈が防止される。
インナーケーブル22に作用する圧縮力が強い場合、コイルバネ5の弾性力では支えきれずインナーケーブル22は中間部Ar1で湾曲する場合もある。インナーケーブル22が湾曲した場合であっても、コイルバネ5は弾性力で湾曲させる力が分散しているので、インナーケーブル22の湾曲を小さく押えることが可能である。また、コイルバネ5の一部がインナーケーブル収容部41の内部に収容されているので、インナーケーブル22はインナーケーブル収容部41の出口近傍でもコイルバネ5に保護されている。インナーケーブル22が湾曲したとき、インナーケーブル収容部41の出口において、インナーケーブル22はコイルバネ5の弾性力F2で支えられ、折れ曲がりにくく、応力が集中しにくい。これにより、コイルバネ5が、インナーケーブル22が湾曲したとき、インナーケーブル収容部41の出口で応力が集中することでおきる座屈を防止している。
さらに、排水栓1に下向きの力が作用し排水栓1が下向きに移動すると、排水栓1と接続されているピン4も下向きに移動する。インナーケーブル22が湾曲した状態でピン4が下方に移動した場合、ピン4の下端部はコイルバネ5と接触するが、インナーケーブル22とは接触しない。これにより、インナーケーブル22がピン4に巻き込まれ、インナーケーブル22が座屈したり、ピン4の動作を妨げたりしにくくなる。
また、中間部Ar1でインナーケーブル22が湾曲したとき、コイルバネ5がインナーケーブル22を湾曲させる力を分散させて支持しているので、インナーケーブル22のコイルバネ5が外嵌していない部分、すなわち、インナーケーブル収容部41に収容されている部分でインナーケーブル22を湾曲させる力が集中しにくくなっている。これにより、インナーケーブル22がインナーケーブル収容部41内部で湾曲したり、座屈したりしにくい。
以上のことより、本発明にかかる排水栓構造Aでは、排水栓1が開状態のとき、排水栓1に閉じる方向の力F1が作用した場合であっても、インナーケーブル22の座屈を防止することができる。また、インナーケーブル22が湾曲した場合であっても、インナーケーブル22がピン4の移動に巻き込まれたり、ピン4の移動の邪魔をすることもない。
インナーケーブル22が座屈したり、ピン4に巻き込まれにくいので、排水栓構造Aは長期間にわたり、開閉動作を安定して行うことができる。また、排水栓構造Aは構成部材が少なく、高い加工精度及び組み立て精度を要求する構成部材も少ないので、組み立てが容易である。
なお、コイルバネ5とインナーケーブル22との隙間は、筒状弾性体と前記インナーケーブルの間隔が前記インナーケーブルの座屈を生じることが可能な間隔未満、つまり、インナーケーブル22が座屈を生じない間隔であれば特に限定されるものではない。さらには、インナーケーブル22の座屈を防止する機能を十分に発揮するため、インナーケーブル22との隙間が無い或いは略無いもの、すなわち、インナーケーブル22と密接したコイルバネ5であることが好ましい。そして、コイルバネ5のインナーケーブル22との密接はインナーケーブル22の摺動を妨げない程度のものであることが好ましい。
以上に示した排水栓機構Aは、例えば浴槽、流し台、洗面ボウル等の水をためる容器の底部に配置されるものであるため、排水栓1の閉動作は、排水栓1及び排水栓1に接続されているピン4の自重で行われるものが記載されている。しかしながら、排水栓が容器の側面に設けられ、排水栓が自重で閉状態にならない場合、排水栓を閉じ方向に付勢する付勢部材が備えられていることが好ましい。付勢部材としては、例えば、バネ等の弾性体や磁力を用いたものを挙げることができる。
また、インナーケーブルとして、複数の金属線を撚った撚線を採用しているが、遠隔操作部からの操作力を軸方向に機械的に伝達させることができる線材を広く採用することが可能である。また、アウターケーシングとして筒状の本体部の内部に軸に沿って単数若しくは複数の金属線が埋設された構造のケーシングを採用しているが、これに限定されるものではなく、例えば、金属線をらせん状に巻きつけた構造のもの等、インナーケーブルの摺動を妨げず、なおかつ、インナーケーブルを保護できる構造のものを広く採用することができる。
さらに、コイルバネ5として、金属線を軸方向に密着するように巻回したコイル形状のばねを採用しているが、それに限定されるものではなく、インナーケーブル22の湾曲を復元させる弾性力を備えているものを広く採用することができる。例えば、軸方向の隣と隙間ができるように形成しておき、排水栓1に荷重或いは衝撃が加わったとき圧縮され、ピン4に抗力が作用するように配置されていてもよい。このように、コイルバネ5でピン4に抗力を作用させることで、インナーケーブル22に作用する圧縮力を低減し、座屈を防止することができる。なお、上述の例では、コイルバネ5を筒状弾性体の一例としているが、これに限定されるものではなく、ゴム等の弾性を有する材料で製造された円筒体を用いてもよい。
本発明は浴槽、洗面ボウル、流し台等の水をためる容器に備えられ、開閉することで容器内の水を排水することができる排水栓構造として利用可能である。
A 排水栓構造
1 排水栓
11 蓋部
12 凸部
121 ピン接続部
2 遠隔操作用ケーブル
21 アウターケーシング
22 インナーケーブル
3 アウターキャップ
31 アウターケーシング固定部
32 インナーケーブル貫通孔
33 ピンガイド部
4 ピン
41 インナーケーブル収容部
5 コイルバネ(弾性筒状体)
6 ケーブル固定部材
61 円筒部
62 固定部
63 フィン
7 排水栓支持部材
71 本体部
72 固定用羽根部

Claims (4)

  1. 排水栓と、前記排水栓を開閉作動させるピンと、インナーケーブルとアウターケーシングとを有し、前記排水栓の開閉操作の操作力を前記ピンに伝達する遠隔操作用ケーブルを備えた排水栓構造であって、
    前記アウターケーシングの端部には、軸方向に前記インナーケーブルが摺動自在な貫通孔を有するアウターキャップを有し、
    前記インナーケーブルは前記アウターキャップより先端方向に延出され、
    前記排水栓は前記ピンと接続するピン接続部を有し、
    前記ピンは軸方向に前記インナーケーブルを収容して接続するインナーケーブル収容部を有し、
    前記開閉操作において、前記アウターキャップより延出したインナーケーブルの外側には、少なくとも一部が前記インナーケーブル収容部においてインナーケーブルとピンとの間に介在し、前記アウターキャップの先端から前記ピンの基端までの間のインナーケーブルを覆うようにインナーケーブルの外周に同軸となるように配置され、インナーケーブルの座屈を防止可能な筒状弾性体を備えた
    排水栓構造。
  2. 前記筒状弾性体がコイルバネである請求項1に記載の排水栓構造。
  3. 前記筒状弾性体は、外径が前記インナーケーブル収容部において前記ピンが摺動可能な径であり、内径が前記インナーケーブルが摺動可能であって、前記筒状弾性体と前記インナーケーブルの間隔が前記インナーケーブルの座屈を生じることが可能な間隔未満となる大きさである請求項1または2に記載の排水栓構造。
  4. 前記インナーケーブルは、前記操作力を伝達可能な金属製撚線であり、
    前記アウターケーシングは、円筒状の本体の内部に本体の軸と平行な金属線が埋設された請求項1〜3のいずれかに記載の排水栓構造。
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