JP2012010915A - 抗菌性敷物及びその製造方法 - Google Patents

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光洋 杉本
Shigeyuki Nishikawa
滋之 西川
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泉 尾崎
Kenichi Funatsu
健市 船津
Masahiro Shoda
正博 庄田
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Abstract

【課題】抗菌・抗カビ・抗白癬菌性を有し、繰り返し洗濯しても抗菌・抗カビ・抗白癬菌性及び風合いを維持し長期間の使用に耐え得る抗菌性敷物を提供する。
【解決手段】抗菌剤が混練されたポリエステル樹脂組成物を紡糸して得られる、1〜70dTの単糸のマルチフィラメントを用いてなる敷物であって、前記抗菌剤が、抗菌性ガラスと硫酸バリウムとを含む混合物からなり、前記ポリエステル樹脂組成物が、成形用ポリエステル樹脂と紡糸用ポリエステル樹脂とからなることを特徴とする抗菌性敷物である。
【選択図】なし

Description

本発明は、マットやカーペットなどの抗菌、特に抗白癬菌対応の抗菌性敷物及びその製造方法に関する。
種々の用途を有するマットの一つに、靴底等に付着した屋外のダスト類を屋内に侵入することを防止するために用いられるものとして、ダストコントロールマットと呼称されるものがある。このダストコントロールマットは、レンタルなども含め広く使用されているもので、通常、基布にパイルがタフトされた原反の裏側に、ゴムシートを固着させた一体化型のものとしたものが多く使用され、前記パイルを構成する繊維には、ナイロンが多く使用されている。
このようなダストコントロールマットを含め、従来、各種マットに抗菌性を持たせるために、種々の抗菌剤がマットを構成する素材に用いられている。例えば、特許文献1には、紡糸用ナイロンを用いたマットに抗菌性を持たせるために、銀系無機抗菌剤を使用すること、また、抗菌剤は、マスターバッチ方式で利用することが開示されている。
また、各種マットの原料としても用いられるポリエステル繊維に抗菌性を付与することも種々提案されている。例えば、特許文献2には、抗菌剤金属成分が、銀あるいは銀と亜鉛、銅、バリウム、マグネシュウム、ニッケルより選ばれる、少なくとも一種の金属成分である無機系抗菌剤を使用することが開示されている。
一方、近年、エコロジカルの観点から、製品のリサイクルが強く求められている。例えば、特許文献3には、ポリエステルボトルから再生された再生ポリエステルからなるパイルに、特定の温度をかけると発現する特有の縮みを利用した、低パイルと高パイルとでデザイン化したレンタルマットが示されている。
また、特許文献4には、再生ポリエステルから調製されたループパイルとカットパイルを、オレフィン系熱可塑性エラストマーに熔着させてなるダストコントロールマットが示されているように、各種マットの製造に、ポリエステルボトルなどのポリエステル成形品を、リサイクルして製造された再生ポリエステルによるフィラメントを用いることが開示されている。
これらの再生ポリエステル糸を使用したダストコントロールマットは、ナイロン糸使用ダストコントロールマットに比べ、繰り返し洗浄後のパイル糸の縮みや劣化、すなわち、マットの外観の変化がほとんどなく、長期間の使用に適しているという特性を有している。
本発明者は、これら再生ポリエステルを使用したマット、特に、ダストコントロールマットに抗菌性をもたせるために開発を行い、前記したような銀系無機抗菌剤を用いることを検討した。しかしながら、再生ポリエステル長繊維に抗菌剤を練り込んで紡糸した場合、樹脂表面に抗菌剤が均一に現れず、マット作製中にその抗菌力が低下したり、繰り返し洗浄を行うことにより、さらに抗菌力が低下したりして、銀系無機抗菌剤が本来持つ、優れた抗菌効果を十分に発揮する製品を得ることができなかった。
そこで、本発明者等は、前記のような状況下において、マット作製中に抗菌力が低下せず、無機系抗菌剤が本来持つ、優れた抗菌性を十分に発揮でき、また、繰り返し洗浄を行っても、その抗菌力が低下しない抗菌性マット、特に抗菌性ダストコントロールマットを、再生ポリエステルを紡糸してなる繊維を用いて提供することを目的として開発を行い、そのような抗菌性マットを完成させた(特許文献5参照)。
特開2001−149299号公報 特開2004−360091号公報 特開2002−165749号公報 特開2003−10096号公報 特開2007−217300号公報
しかしながら、本発明者等が完成させた上記抗菌性マットは、マット作製中に抗菌力が低下せず、優れた抗菌性を発揮するという点においては一定の成果が得られたが、特に白癬菌に対する抗菌性に対しては不十分であり、白癬菌に対する抗菌効果を発揮するにはさらなる改良が必要であった。
本発明は、作製中に抗菌力が低下せず、無機系抗菌剤が本来持つ、優れた抗菌性を十分に発揮でき、また、繰り返し洗浄を行っても、その抗菌力が低下しない抗菌性敷物において、抗菌、特に、抗カビ及び抗白癬菌性を付与した抗菌性敷物、及びその製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段は、以下の通りである。
(1)抗菌剤が混練されたポリエステル樹脂組成物を紡糸して得られる、1〜70dTの単糸のマルチフィラメントを用いてなる敷物であって、
前記抗菌剤が、抗菌性ガラスと無機分散充填剤とを含む混合物からなり、
前記ポリエステル樹脂組成物が、成形用ポリエステル樹脂と紡糸用ポリエステル樹脂とからなることを特徴とする抗菌性敷物。
(2)前記抗菌剤の添加量が、前記ポリエステル樹脂組成物に対し、0.5〜5.0質量%であることを特徴とする前記(1)に記載の抗菌性敷物。
(3)前記マルチフィラメントを撚り合わせたパイル糸が、基布にタフトされた基体と、該基体の裏面に、銀系抗菌剤又は亜鉛系抗菌剤を0.5〜5.0質量%含有する、NBRゴム、NR/SBR発泡体、熱可塑性エラストマー、熱可塑性エラストマー発泡体、及びラテックスからなる群より選択されるいずれか1種を有するバッキング層を有することを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の抗菌性敷物。
(4)抗菌性ガラス及び無機分散充填剤を含む混合物と、成形用ポリエステル樹脂と、紡糸用ポリエステル樹脂とを混練して溶融紡糸して1〜70dTの単糸のマルチフィラメントを作製する工程と、
前記マルチフィラメントを用いて敷物を作製する工程と、
を含むことを特徴とする抗菌性敷物の製造方法。
本発明によれば、作製中に抗菌力が低下せず、無機系抗菌剤が本来持つ、優れた抗菌性を十分に発揮でき、また、繰り返し洗浄を行っても、その抗菌力が低下しない抗菌性敷物において、抗菌、特に、抗カビ及び抗白癬菌性を付与した抗菌性敷物、及びその製造方法を提供することができる。
本発明の抗菌性敷物は、抗菌剤が混練されたポリエステル樹脂組成物を紡糸して得られる、1〜70dTの単糸のマルチフィラメントを用いてなる敷物であって、前記抗菌剤が、抗菌性ガラスと無機分散充填剤とを含む混合物からなり、前記ポリエステル樹脂組成物が、成形用ポリエステル樹脂と紡糸用ポリエステル樹脂とからなることを特徴としている。
また、本発明の抗菌性敷物の製造方法は、抗菌性ガラス及び無機分散充填剤を含む混合物と、成形用ポリエステル樹脂と、紡糸用ポリエステル樹脂とを混練して溶融紡糸して1〜70dTの単糸のマルチフィラメントを作製する工程と、前記マルチフィラメントを用いて敷物を作製する工程と、を含むことを特徴としている。
以下に、本発明の抗菌性敷物及びその製造方法について双方交えて説明する。
本発明の抗菌性敷物は、例えば、抗菌剤として抗菌性ガラスと無機分散充填剤が添加され、樹脂の一部が成形用ポリエステル樹脂であるポリエステル樹脂組成物を紡糸して得られた1〜70dTの単糸のマルチフィラメントを撚り合わせたパイル糸を基布にタフトしてなる基体からなるもので、フィラメントを形成するために、紡糸用ポリエステルのみを使用するのでなく、成形用ポリエステルと紡糸用ポリエステルを混練して使用したものである。
以下に、本発明の抗菌性敷物の各構成要素について説明する。
[抗菌剤]
抗菌剤としては、抗菌性ガラスと無機分散充填剤とを含む混合物を用いる。
抗菌性ガラスとしては、銀イオンと亜鉛イオンとの相乗効果による抗菌効果の作用を呈し、例えば、Pを40〜55モル%、ZnOを25〜45モル%、Alを5〜15モル%、SiOを1〜10モル%を含むガラス100重量部に対して、AgOを0.01〜1.0重量%含有する抗菌剤などが挙げられ、中でも、ZnOの割合は、25〜35モル%が好ましい。
無機分散充填剤は、ポリエステル樹脂組成物中で抗菌剤の均一分散の作用を呈し、その具体例としては、バリウム、シリカ、ゼオライト、カオリン、タルク、酸化亜鉛等が挙げられるが、その中でも、それが反応し、変色や繊維の強度劣化など悪影響を及ぼさない、酸やアルカリ、溶剤などに不溶で反応しにくいものが好ましく、また、マスターバッチやコンパンドを製造する場合に問題が生じない吸湿性のないものが好ましく、特にバリウム又はその塩が好ましい。バリウム又はその塩としては、塩化バリウム、硝酸バリウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、水酸化バリウム、過酸化バリウム、フッ化バリウムなどが挙げられる、特に硫酸バリウムが好ましい。
無機分散充填剤の平均粒子径は、特に限定されないが種々の加工において対応しやすい観点から平均粒子径0.1〜8μmのものが好ましいが、平均粒子径0.8〜1.8μmのものが更に好ましい。平均粒子径0.8〜1.8μmのものは、抗菌性ガラスの一次粒子間に入り込み、個々の抗菌性ガラス同士の付着性を抑えることが出来やすいからである。
本発明の抗菌性敷物において、抗菌剤は、ポリエステル樹脂組成物に対し、0.5〜5.0質量%含有することが好ましく、1.0〜3.0質量%含有することがより好ましい。抗菌剤の含有率が0.5質量%未満では、ポリエステル繊維表面上の抗菌剤の露出状態が少なくなり、抗菌効果が安定しないことがあり、5.0質量%を超えると、ポリエステル繊維を生産する上で可紡性が悪くなることがある。
前記抗菌剤の混合物において、抗菌性ガラスと無機分散充填剤の混合比(質量比)は、70:30〜95:5とすることが好ましく、85:15〜95:5とすることがより好ましい。
[ポリエステル樹脂組成物]
ポリエステル組成物は、成形用ポリエステル樹脂と紡糸用ポリエステル樹脂とからなる。
特に、成形用ポリエステルとしては、ペットボトルなどを作製するためのもの、例えば、特開2002−3708号公報に記載のような樹脂材が用いられるが、ペットボトルのリサイクルにより調製された再生ポリエステルが問題なく使用され、エコロジーの面から、それを利用することが好ましい。
また、紡糸用ポリエステルとしては、ポリエステル繊維の原料として広く用いられているもの、あるいは、特開2001−98422号公報に記載のような改良品などが、幅広く用いられる。
前記抗菌剤の混練されたポリエステル樹脂組成物は、溶融紡糸によりマルチフィラメントとされ、例えば、このマルチフィラメントが撚り合わされて形成されたパイル糸を基布にタフトして、基体とする。その際のマルチフィラメントの太さは、マット用としては、1〜70dT、好ましくは2〜40dT の単糸のフィラメントである。
溶融紡糸される樹脂組成物は、マスターバッチ方式により調製するのが、目的とする抗菌性付与のために好ましい。マスターバッチ方式としては、抗菌性ガラスと硫酸バリウムとを含む混合物と、紡糸用ポリエステル樹脂を混練りして得られる樹脂組成物、すなわちマスターバッチに、成形用ポリエステル樹脂と紡糸用ポリエステル樹脂とを混練して溶融紡糸する方法が好ましい。
マスターバッチにおける抗菌性ガラスと硫酸バリウムとを含む混合物としては、抗菌性ガラス含有量が10質量%以上含有しているものが好ましく、より好ましくは15〜20質量%の抗菌性ガラスを含有している混合物である。
混練における抗菌剤とポリエステル樹脂組成物との割合は、抗菌剤が0.5〜5.0質量%であるのが好ましく、より好ましくは1〜4質量%の抗菌剤とポリエステル樹脂組成物96〜99質量%を混練することによりマスターバッチとするのが好ましい。
マスターバッチ方式における、抗菌剤とポリエステル樹脂組成物の混練は、両者が均一に混練することができれば、公知のいずれの混練機を使用してもよく、ポリエステル樹脂組成物を溶融して行う溶融混練法も採用できる。また、両者の混練に先立って、抗菌性ガラスと硫酸バリウムの混合物の存在下、または不存在下でポリエステル樹脂を粉砕するのは、有効な手段である。ポリエステル樹脂組成物と抗菌剤を混練する際に、顔料その他の通常添加される物質を共存させてもよい。
紡糸に供する樹脂組成物は、前記のようにして調製されたマスターバッチと、成形用ポリエステル樹脂を50質量%以上、好ましくは50〜90質量%含有した紡糸用ポリエステル樹脂とを混練することにより製造することができる。
前記成形用ポリエステル樹脂としては、先に述べたように、使用済みポリエステルボトル等のポリエステル成形品からリサイクルされた、再生ポリエステルフレークを使用することができる。また、紡糸用ポリエステル樹脂は任意のものが使用できるが、マスターバッチを調製する際に使用されるポリエステルと同種のものを用いることが好ましい。
前記樹脂組成物は、前記マスターバッチと前記成形用ポリエステル樹脂を50%質量以上、好ましくは50〜90質量% 含有した紡糸用ポリエステル樹脂とを混練したものであるが、前記マスターバッチと前記紡糸用ポリエステル樹脂とは、樹脂組成物中の含有量が0.5〜2.0質量% 、好ましくは0.5〜1.5質量%の範囲となるような割合に抗菌剤が添加されて使用される。
前記マスターバッチと、成形用ポリエステル樹脂および紡糸用ポリエステル樹脂との混練は、両者が均一に混練することができれば、公知のいずれの混練機を使用してもよい。前記マスターバッチと成形用ポリエステル樹脂および紡糸用ポリエステル樹脂とを混練する際に、酸化防止剤等の添加剤を同時に用いて混練することができる。さらに、紡糸用ポリエステルと顔料からなるマスターバッチを同時に用いて混練してもよい。
前記樹脂組成物を紡糸して、敷物用繊維とするには、通常の紡糸方法で製造することができ、そのフィラメント(単糸) の太さは、前記したように1〜70dT、好ましくは 2〜40dTである。
[パイル糸]
溶融紡糸された抗菌性マット用繊維(単糸)の、複数本からなるマルチフィラメントを撚ってなるパイル糸を基布にタフトして抗菌性の基体とする場合、前記パイル糸の太さは、通常、1,000〜2,500dTである。この際、前記単糸の10〜100倍の太さのモノフィラメントを1本もしくは複数本、該マルチフィラメントと撚ってパイル糸とすることもできる。
前記パイル糸をタフトする基布としては、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アクリル繊維、ポリオレフィン繊維等の合成繊維からなる織布もしくは不織布が使用されるが、マットがダストコントロール用の場合、耐熱性及び寸法安定性が求められることから、その構成繊維はポリエステル製であることが好ましい。また、織布の場合、その織り方については、平織り、綾織り等限定されるものではない。
パイル糸を基布にタフトする方法としては、タフテッド、フック等の従来の手法が採用される。また、その形状は、レベルカット、カットアンドループ、オールループ、ハイカットローカット等限定されるものではない。また、タフト密度は、1インチ当たりのゲージ数及びステッチ数は5〜12、パイル長さは4〜15mmが好ましい。
[バッキング層]
本発明の抗菌性敷物は、前記のようにパイル糸が基布にタフトされた基体に、さらに、その裏面に滑り止めや型崩れ防止のためにバッキング層として、NBRゴム、NR/SBR発泡体、熱可塑性エラストマー、熱可塑性エラストマー発砲体、及びラテックスからなる群より選択される1種を用いることが好ましく、特に、耐久性の点からNBRゴムが好ましい。
このバッキング基材には、必要に応じて加硫剤、加硫促進剤、可塑剤、着色剤、老化防止剤、充填剤、分散剤等の公知の添加剤が配合される。
さらに、本発明において、前記バッキング層に銀系無機抗菌剤又は亜鉛系無機抗菌剤が0.5〜5.0質量%添加され含有していることが好ましく、より好ましくは、銀系無機抗菌剤または亜鉛系無機抗菌剤を0.5〜3.0質量%含有しているものである。
バッキング層に添加される抗菌剤としては、前記した樹脂組成物に使用されるものとして例示されもが同じく使用可能である。
以下に、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
(マスターバッチの調製)
抗菌性ガラス(ガラスに銀及び亜鉛を坦持した抗菌剤)と硫酸バリウムで調製した抗菌剤20kgと、マスターバッチ用ポリエステル樹脂(0.5≦R(極限粘度)≦0.6)80kgとを過熱攪拌しながら280℃に保ち、所定時間攪拌を続けた後、冷却してペレットとした抗菌剤入りマスターバッチを調製した。
成形用ポリエステル樹脂(0.6≦S(極限粘度)≦0.7)70kgと紡糸用ポリエステル樹脂(0.6≦S(極限粘度)≦0.7)30kgから調製したマスターバッチ5kg、前記抗菌剤入りマスターバッチ25kg、酸化防止剤200ppm混合し、樹脂組成物とした。
〈抗菌性マットの作製〉
前記で調製した樹脂組成物を通常の溶融紡糸法で10dTの単糸を紡糸し、このものを捲縮加工して1,760dTのマルチフィラメントとし、これをパイル糸とした。
このパイル糸を、目付け100g/mのポリエステル不織布に、ゲージ5/32インチ、ステッチ6本/インチ、パイル長20mmの条件でタフトして基体を作製した。この基体に、目止め剤80g/mとなるように、NBRラテックスを塗布してバッキング層を形成し目止め処理を行った。このラテックス塗布面に厚さ1.5mmのNBRゴムシートを載せて、温度150℃で15分、5kg/cmの圧力プレスすることにより抗菌性マット(抗菌性敷物)を作製した。
[実施例2]
裏面に熱可塑性エラストマーを用いた以外は、実施例1と同様にして抗菌性マットを作製した。
[比較例1]
抗菌剤に銀系/亜鉛系抗菌剤を用いた以外は、実施例1と同様にして抗菌性マットを作製した。
[比較例2]
パイル単糸を1dT以下として、上記の手順でマットを作製しようとしたが、糸の製造が出来ず、マットの作製に至らなかった。
[比較例3]
パイル単糸を71dTとした以外は、実施例1と同様にして抗菌性マットを作製した。
[評価]
以上のようにして作製した実施例1〜2、比較例1〜3の抗菌性マットについて以下の評価を行った。
(1)抗菌性評価
試験菌株 肺炎桿菌 ATCC4352および黄色ブドウ球菌 ATCC65380を用いて、JIS L 1902:2008定量試験(菌液吸収法)により抗菌性試験を行った。
試験結果を表1に示す。
(2)抗カビ性評価
試験菌株 白癬菌 NBRC 5466を用いて、JIS Z 2911(繊維製品の試験・湿式法 準用)により抗菌性試験を行った。
ポテトデキストロース寒天培地上に試料を貼付し、上記菌株の胞子懸濁液を噴霧した。28℃±2℃、7日間培養後、試料上のかびの生育を観察した。
(3)抗白癬菌評価
試験菌株 白癬菌 NBRC 32412を用いて、かびの定量試験を行った。
1/50サブロー液体培地で調製した菌液を試料に接種し、28℃±2℃のインキュベーターで18時間培養後の試料上の生菌数を測定した。
以上の評価結果を下記表1に示す。
Figure 2012010915
※ ○・・・・効果あり
×・・・・効果なし
表1より、本発明の抗菌性マット(抗菌性敷物)は、抗菌性、抗カビ性、及び抗白癬菌のいずれに対しも有効であることが分かる。

Claims (4)

  1. 抗菌剤が混練されたポリエステル樹脂組成物を紡糸して得られる、1〜70dTの単糸のマルチフィラメントを用いてなる敷物であって、
    前記抗菌剤が、抗菌性ガラスと無機分散充填剤とを含む混合物からなり、
    前記ポリエステル樹脂組成物が、成形用ポリエステル樹脂と紡糸用ポリエステル樹脂とからなることを特徴とする抗菌性敷物。
  2. 前記抗菌剤の添加量が、前記ポリエステル樹脂組成物に対し、0.5〜5.0質量%であることを特徴とする請求項1に記載の抗菌性敷物。
  3. 前記マルチフィラメントを撚り合わせたパイル糸が基布にタフトされた基体と、該基体の裏面に、銀系抗菌剤又は亜鉛系抗菌剤を0.5〜5.0質量%含有する、NBRゴム、NR/SBR発泡体、熱可塑性エラストマー、熱可塑性エラストマー発泡体、及びラテックスからなる群より選択されるいずれか1種を有するバッキング層を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の抗菌性敷物。
  4. 抗菌性ガラス及び無機分散充填剤を含む混合物と、成形用ポリエステル樹脂と、紡糸用ポリエステル樹脂とを混練して溶融紡糸して1〜70dTの単糸のマルチフィラメントを作製する工程と、
    前記マルチフィラメントを用いて敷物を作製する工程と、
    を含むことを特徴とする抗菌性敷物の製造方法。
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