JP2012007049A - 粉末洗浄剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】良好な粉末物性を有するアミンオキシドを含有する粉末洗浄剤組成物、及びその製造方法、並びに、その粉末洗浄剤組成物よりなる自動食器洗浄機用洗剤を提供すること。
【解決手段】下記一般式(1)で表されるアミンオキシド(a)、脂肪酸(b)、洗浄用粉末原料(c)を含有し、アミンオキシド(a)に対する脂肪酸(b)の質量比〔(b)/(a)〕が1/5〜1/1である粉末洗浄剤組成物、及びその製造方法、並びに、その粉末洗浄剤組成物よりなる自動食器洗浄機用洗剤。
Figure 2012007049

(式中、R1は炭素数3〜8の炭化水素基を示し、R2及びR3は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、又は炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基を示し、R4は炭素数2〜3のアルカンジイル基を示し、Xはアミド基又はエーテル基を示し、nは0又は1である。)
【選択図】なし

Description

本発明は、アミンオキシドを含有する粉末洗浄剤組成物、及びその粉末洗浄剤組成物の製造方法に関する。
アミンオキシドは、洗浄剤原料として優れた洗浄性能を示し、手あれ防止効果等もあることから、食器洗浄用洗剤等に広く用いられている。しかし、アミンオキシドは、吸湿性が高く、粉末タイプの洗剤に多量配合すると粉末物性の悪化や保存特性の悪化等を招く問題があった。
従来、アミンオキシドを粉末化する方法が検討されており、例えば、凍結乾燥する方法(特許文献1参照)、噴霧乾燥する方法(特許文献2参照)、硫酸塩等に担持させて噴霧乾燥する方法(特許文献3参照)等が知られている。しかしながら、いずれの方法も水分を除去するために多量のエネルギーを消費するため、製造コストや環境負荷の観点から好ましくない。また、噴霧乾燥では高温の熱風がアミンオキシドに接触するため、アミンオキシドの分解、着色、匂い発生等の問題がある。
特許文献4には、ゼオライトの細孔にアミンオキシド水溶液を含浸させて粉末化する方法が開示されている。この方法は、比較的低エネルギーで粉末化が可能であるが、ゼオライトは水に溶解しないため、溶解性等の観点からゼオライトを配合できない商品には使用できない。
特許文献5には、アミンオキシド等の界面活性剤、ヒドロトロープ、不飽和脂肪族テルペンアルコール又はその誘導体、及び両親媒性ポリマーを含む水性液体皿洗い組成物が開示されている。しかしながら、ここで用いられるアミンオキシドは、炭素数10以上の長鎖アルキル基を有するものなので洗浄性能等が十分に満足できるものではなく、また、この組成物は水性液体組成物である。
特許文献6には、吸湿性両性界面活性剤及び脂肪酸を含み、他の洗剤及び/又は洗剤添加物を実質的に含まない、吸湿性が抑制された粒子形状の固体組成物が開示されている。しかしながら、この固体組成物の製造過程において、減圧蒸留等の水分を除去する工程が必要である。また、この固体組成物の吸湿性は低減されているが、求める粉末物性の改善には至っていない。
特公昭39−14983号公報 特開平8−60187号公報 特公昭49−1443号公報 特公平1−13464号公報 特表2001−523755号公報 特表2001−524582号公報
上記の状況から、エネルギー消費を抑制して製造され、アミンオキシドの安定性を損なうことなく、良好な粉末物性を有するアミンオキシドを含有する粉末洗浄剤組成物が望まれていた。
本発明は、良好な粉末物性を有するアミンオキシドを含有する粉末洗浄剤組成物、及びその製造方法、並びに、その粉末洗浄剤組成物よりなる自動食器洗浄機用洗剤を提供することを課題とする。
本発明者らは、洗浄剤成分を汚れの内部に浸透、拡散させ、洗浄効果を高めるためには、洗浄剤分子の分子運動性が非常に重要であり、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルのような嵩高い親水部を有する基剤よりも、できるだけ分子量の小さい基剤を選択することが望ましいことを見出した。また、中鎖アルキル基を有する特定のアミンオキシドに特定の脂肪酸を特定割合で配合し、かつ、洗浄用粉末原料を含有することにより、上記課題を解決し得ることを見出した。
すなわち、本発明は、次の〔1〕〜〔3〕を提供する。
〔1〕下記一般式(1)で表されるアミンオキシド(a)、脂肪酸(b)、洗浄用粉末原料(c)を含有し、アミンオキシド(a)に対する脂肪酸(b)の質量比〔(b)/(a)〕が1/5〜1/1である粉末洗浄剤組成物。
Figure 2012007049
(式中、R1は炭素数3〜8の炭化水素基を示し、R2及びR3は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、又は炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基を示し、R4は炭素数2〜3のアルカンジイル基を示し、Xはアミド基又はエーテル基を示し、nは0又は1である。)
〔2〕前記〔1〕の粉末洗浄剤組成物を含む、自動食器洗浄機用洗剤。
〔3〕前記〔1〕の粉末洗浄剤組成物の製造方法であって、洗浄用粉末原料(c)の少なくとも一部と、前記アミンオキシド(a)とを混合した後、脂肪酸(b)を混合する、粉末洗浄剤組成物の製造方法。
本発明の粉末洗浄剤組成物は、破壊荷重が低く流動性に優れた良好な粉末物性を有する。そのため、当該粉末洗浄剤組成物は、特に自動食器洗浄機用洗剤の用途に好適である。
本発明の粉末洗浄剤組成物は、特定のアミンオキシド(a)、脂肪酸(b)、洗浄用粉末原料(c)を含有し、アミンオキシド(a)に対する脂肪酸(b)の質量比〔(b)/(a)〕が1/5〜1/1である。
本発明の粉末洗浄剤組成物は、特定量の(b)脂肪酸を含有することで、得られる粉末洗浄剤組成物の破壊荷重が低くなると共に、流動性が向上し、良好な粉末物性を有する。その理由は定かではないが、(b)成分の脂肪酸が、(a)成分のアミンオキシドと複合化し、ひも状のミセルを形成することで、得られる粉末洗浄剤組成物は、べたつきが抑えられ、破壊荷重が低くなり、流動性が向上すると考えられる。
なお、本発明において、「粉末」とは、常温で固体の粒子状である形態を意味し、通常、平均粒径が0.1〜2000μmの粒子状であることを意味する。粒子の形状は特に限定されず、球形、不定形、円筒形等のいずれであってもよい。
本発明の粉末洗浄組成物の平均粒径は、好ましくは0.1〜2000μm、より好ましく10〜600μm、更に好ましくは100〜400μmである。
<一般式(1)で表されるアミンオキシド(a)>
本発明で用いられるアミンオキシド(a)(以下、(a)成分ともいう)は、下記一般式(1)で表される。
Figure 2012007049
(式中、R1は炭素数3〜8の炭化水素基を示し、R2及びR3は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、又は炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基を示し、R4は炭素数2〜3のアルカンジイル基を示し、Xはアミド基(−NHCO−又は−CONH−)又はエーテル基を示し、nは0又は1である。)
一般式(1)で表されるアミンオキシドは、nが0とnが1の混合物であってもよい。
従来、長鎖アルキル基を有するアミンオキシドを配合した自動食器洗浄機用の洗浄剤に配合できることが知られているが、本発明においては、R1である炭化水素基の炭素数を3〜8、好ましくは6〜8とすることで、泡立ちを抑制し、自動食器洗浄機等で支障なく使用することができ、優れた洗浄力を得ることができる。R1である炭化水素基は、アルキル基又はアルケニル基が好ましく、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよい。
一般式(1)中のR1〜R4の炭素数の合計は、水への溶解性及び洗浄性能の観点から、好ましくは12以下、より好ましくは11以下、更に好ましくは10以下である。特に、本発明の粉末洗浄剤組成物を自動食器洗浄機用洗剤として配合する場合は、一般式(1)中のR1〜R4の炭素数の合計が12以下であると、水への溶解性が良好で、食器表面での洗浄液の濡れ拡がり性を阻害せず、重なり合う皿の隙間にまで有効成分が到達し易くなり、結果的に良好な固着汚れ除去能が得られるという観点から好ましい。
一般式(1)において、n=0の場合のアミンオキシドの好適例としては、オクチルジメチルアミンオキシド、オクチルジエチルアミンオキシド、2−エチルヘキシルジメチルアミンオキシド、2−エチルヘキシルジエチルアミンオキシド、ヘキシルジメチルアミンオキシド、ヘキシルジエチルアミンオキシド、ブチルジメチルアミンオキシド、ブチルジエチルアミンオキシド等が挙げられる。
また、一般式(1)において、n=1の場合のアミンオキシドの好適例としては、オクチルアミドプロピルジメチルアミンオキシド、ブチルアミドプロピルジメチルアミンオキサイド等が挙げられる。
これらの中でも、水への溶解性及び洗浄性能の観点から、オクチルジメチルアミンオキシド、2−エチルヘキシルジメチルアミンオキシド、ヘキシルジメチルアミンオキシド、オクチルアミドプロピルジメチルアミンオキシドがより好ましい。
(a)成分は、水溶液、懸濁液又はペーストの状態で配合されてもよい。(a)成分が水を含む状態であっても、後述する脂肪酸(b)及び洗浄用粉末原料(c)を含有することで、良好な粉末物性を有する粉末洗浄剤組成物を得ることができる。該水溶液、懸濁液又はペースト中の(a)成分の濃度は、粉末化を適切に進める観点から、好ましくは45〜95質量%、より好ましくは50〜95質量%、更に好ましくは50〜90質量%である。
また、上記濃度範囲に属する(a)成分を含む水溶液、懸濁液又はペーストの含有量は、洗浄性能の観点から、全粉末洗浄剤組成物に対して、好ましくは1〜12質量%、より好ましくは2〜10質量%、更に好ましくは4〜9質量%である。
<脂肪酸(b)>
本発明で用いられる脂肪酸(b)(以下、(b)成分ともいう)は、直鎖及び/又は分岐鎖の飽和又は不飽和の脂肪酸である。
脂肪酸(b)は、破壊荷重を低くし、流動性を向上させる観点から、好ましくは炭素数が8〜22の脂肪酸であり、より好ましくはオレイン酸、リノール酸、又はこれらの混合物から選択される脂肪酸である。なお、これら脂肪酸は、単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
アミンオキシド(a)に対する脂肪酸(b)の質量比〔(b)/(a)〕は、破壊荷重を低くし、流動性を向上させる観点から、1/5〜1/1であり、好ましくは1/5〜2/3、より好ましくは1/5〜3/5である。上記質量比が1/5未満であると、(b)成分添加による粉末物性の向上効果が十分に得られず、1/1より大きいと、粉末物性が悪化してしまうため好ましくない。粉末物性が悪化するのは、(b)成分の配合量が多すぎることによる、粉末成分と液体成分との比率の低下等が原因であると考えられる。
全粉末洗浄剤組成物に対する(b)成分の含有量は、上記の質量比の範囲に属する限り特に制限はされないが、好ましくは0.1〜5質量%、より好ましくは0.5〜3質量%、更に好ましくは1〜3質量%である。
<洗浄用粉末原料(c)>
本発明で用いられる洗浄用粉末原料(c)(以下、(c)成分ともいう)は、洗浄性能、粉末物性を向上させる粒子状の原料を意味し、具体的には、高分子化合物からなる粉末、アルカリ剤、キレート剤、漂白剤、増量剤・希釈剤、表面改質剤、酵素、カルシウム塩や蟻酸等の酵素安定化剤、防菌・防黴剤等が挙げられる。このうち、(c)成分は、高分子化合物からなる粉末、及び/又はアルカリ剤を含むものを用いることが好ましい。
これら(c)成分の合計含有量は、洗浄性能及び粉末物性向上の観点から、全粉末洗浄剤組成物に対して、好ましくは70〜98質量%、より好ましくは75〜95質量%、更に好ましくは80〜93質量%である。
また、(c)成分の平均粒径は、粉末物性向上の観点から、好ましくは0.1〜2000μmであり、より好ましく1〜1000μm、更に好ましくは1〜600μm、更により好ましくは1〜300μmである。
(高分子化合物からなる粉末)
(c)成分として用いる高分子化合物は、疎水性基と親水性基の両方を有する両親媒性ポリマーである。両親媒性ポリマーを含有することで、粉末洗浄剤組成物の破壊荷重を低くし、流動性を向上させることができる。この高分子化合物の中でも、重合性不飽和結合を有し、かつ、カルボン酸基及び/又はカルボン酸無水物残基を有する化合物(以下、「モノマー(I)」ともいう)由来の構成単位(I)と、重合性不飽和結合を有する炭素数3〜10の脂肪族炭化水素(以下、「モノマー(II)」ともいう)由来の構成単位(II)を含む両親和性ポリマーが好ましい。構成単位(I)及び構成単位(II)の合計含有量は、全構成単位中に対して、好ましくは80モル%以上、より好ましくは85モル%以上、更に好ましくは90モル%以上、特に好ましくは実質的に100モル%である。
なお、モノマー(I)として酸無水物を用いる場合、高分子化合物の製造中又は製造後に該酸無水物が加水分解して、その一部がカルボン酸基になってもよい。
また、高分子化合物からなる粉末は、上記高分子化合物のみからなる粉末に限られず、粉末としての機能を損なわない範囲内において、水を含んだ高分子化合物と水からなる粉末であってもよい。含まれる水の含有量は、該粉末に対して、好ましくは0.1〜30質量%、より好ましくは0.1〜20質量%、更に好ましくは0.1〜15質量%である。
モノマー(I)は、陰イオン性親水性モノマーであって、(1)重合性の不飽和結合を有し、カルボン酸基を1つ又は2つ有する化合物、及び(2)重合性の不飽和結合を有し、カルボン酸無水物残基を有する化合物が好ましい。具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、α−ヒドロキシアクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、及びそれらの塩、並びに無水マレイン酸から選ばれる1種以上のモノマーが挙げられる。なお、カルボン酸無水物残基とは、2つのカルボン酸基が無水化構造となった基を意味する。
これらの中では、アクリル酸及びその塩、マレイン酸及びその塩、並びに無水マレイン酸から選ばれる1種以上のモノマーが好ましい。
一方、モノマー(II)は、疎水性モノマーであって、重合性不飽和結合を有する炭素数3〜10、好ましくは4〜8の炭化水素化合物である。具体的には、プロピレン、ブテン、イソブテン、ペンテン、イソペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン、ジイソブテン、ノネン、イソノネン、デケン、イソデケンから選ばれるモノマーが挙げられる。これらの中では、ペンテン、オクテン、イソブテン及びジイソブテンから選ばれる1種以上のモノマーが好ましい。
(c)成分の高分子化合物には、モノマー(I)由来の構成単位(I)、及びモノマー(II)由来の構成単位(II)以外に、モノマー(I)及び(II)と共重合可能な他のモノマー(以下、「モノマー(III)」ともいう)由来の構成単位(III)を有していてもよい。
モノマー(III)としては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリル酸(又はメタクリル酸)アミド、N,N−ジメチルアクリル(又はメタクリル)アミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリル酸(又はメタクリル酸)アミド、N−ビニル−2−カプロラクタム、N−ビニル−2−ピロリドン、アクリル酸(又はメタクリル酸)アルキル(炭素数1〜5)、アクリル酸(又はメタクリル酸)2−ヒドロキシエチル、アクリル酸(又はメタクリル酸)−N,N−ジメチルアミノアルキル(炭素数1〜5)、アリルアミン、N,N−ジアリルアミン、N,N−ジアリル−N−アルキル(炭素数1〜5)アミン、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、二酸化硫黄等が挙げられる。
(c)成分の高分子化合物としては、アクリル酸、マレイン酸、及び無水マレイン酸から選ばれる1種以上のモノマー(I)由来の構成単位と、ペンテン、オクテン、イソブテン及びジイソブテンから選ばれる1種以上のモノマー(II)由来の構成単位を少なくとも含むポリマーが挙げられ、ジイソブチレン/マレイン酸共重合体、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体が特に好ましい。
(c)成分の高分子化合物は、モノマー(I)、モノマー(II)及び必要に応じてモノマー(III)を共重合することにより得ることができる。重合方法に特に制限はなく、懸濁重合、溶液重合等の公知の方法により行うことができるが、共重合性を精密に制御して安定に重合を行わせる観点から、溶液重合が好ましい。
重合温度は、好ましくは0〜150℃、より好ましくは20〜90℃である。反応圧力は、好ましくは0.01〜0.5MPa、より好ましくは0.05〜0.2MPaである。また、反応は窒素等の不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。
重合開始剤としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩、アゾビス−2−メチルプロピオンアミジン塩酸塩、アゾイソブチロニトリル等のアゾ化合物、ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド等のパーオキシド等が挙げられる。
重合溶媒としては、水が好ましく、複数のモノマーを均一に溶解させる観点から、少なくとも1種の有機溶媒を含む水系溶媒を用いることがより好ましい。その有機溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、n−ヘプタン等の芳香族又は脂肪族炭化水素類、酢酸エチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類等が挙げられる。
(c)成分の高分子化合物において、モノマー構成単位(I)とモノマー構成単位(II)のモル比〔モノマー構成単位(I)/モノマー構成単位(II)〕は、溶解性と洗浄性能の観点から、好ましくは20/80〜90/10、より好ましくは30/70〜90/10、更に好ましくは40/60〜80/20である。該モル比は、前記高分子化合物の重合時のモノマー(I)及び(II)の添加比率に相当する。
当該高分子化合物の質量平均分子量は、好ましくは3,000〜100,000、より好ましくは5,000〜80,000、更に好ましくは5,000〜50,000である。該質量平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により、アセトニトリル/0.1M塩化ナトリウム水溶液(30/70)を展開溶媒とし、ポリエチレングリコールを標準物質として測定することができる。
高分子化合物の含有量は、洗浄性能及び粉末物性向上の観点から、(c)成分中、好ましくは1〜100質量%、より好ましくは1〜50質量%、更に好ましくは1〜30質量%であり、全粉末洗浄剤組成物に対して、好ましくは1〜98質量%、より好ましくは1〜50質量%、更に好ましくは1〜30質量%である。
(アルカリ剤)
(c)成分として用いるアルカリ剤としては、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属珪酸塩等が挙げられる。
アルカリ金属炭酸塩としては、炭酸ナトリウム(ソーダ灰)、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等が挙げられる。
アルカリ金属珪酸塩としては、商品名プリフィード(株式会社トクヤマシルテック製)で知られている結晶性層状珪酸ナトリウム等が挙げられる。また、非晶質のアルカリ金属珪酸塩も使用できる。これらのアルカリ金属珪酸塩は食器の酸化防止としても有効である。
なお、アルカリ剤は、造粒処理等により粒子径や、かさ密度を調製したものであってもよい。これらのアルカリ剤の中でも、アルカリ金属炭酸塩が好ましく、炭酸ナトリウム(ソーダ灰)、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム及び炭酸水素カリウムがより好ましい。
アルカリ剤の含有量は、洗浄性能及び粉末物性向上の観点から、(c)成分中、好ましくは1〜100質量%、より好ましくは1〜70質量%、更に好ましくは1〜50質量%であり、全粉末洗浄剤組成物に対して、好ましくは1〜98質量%、より好ましくは1〜70質量%、更に好ましくは1〜50質量%である。
(キレート剤)
(c)成分として用いるキレート剤(金属イオン封鎖剤)としては、トリポリリン酸ナトリウム等のリン酸塩が挙げられる。また、無リンの洗浄剤とする場合は、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、琥珀酸、L−グルタミン酸二酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、エチレンジアミン二琥珀酸、ニトリロ三酢酸、メチルグリシン三酢酸、三酢酸、1,3−プロパンジアミン三酢酸、1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプロパン四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、トリエチレンテトラアミン六酢酸、ジヒドロキシエチルグリシン、ヒドロキシエチルエチレンジアミンジカルボキシメチルグルタミン酸等のポリカルボン酸又はその塩が挙げられる。これらの中でも、クエン酸、コハク酸、エチレンジアミン四酢酸、ジヒドロキシエチルグリシン、及びヒドロキシエチルエチレンジアミンジカルボキシメチルグルタミン酸、並びにこれらのアルカリ金属塩が好ましい。
(漂白剤)
(c)成分として用いる漂白剤は、溶解することで過酸化水素を又は過酸種を生成する固体物質が好ましい。具体的には、過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム等の粒状物が挙げられる。漂白剤は、必須成分ではないが、洗浄性だけでなく、臭いも除去できる点で好適である。漂白剤の吸湿を抑制したい場合や流動性を高めたい場合、非イオン界面活性剤等で被覆してもよい。特に、アルカリ金属珪酸塩やホウ酸又は塩で被覆することで、保存安定性が向上する。
また、漂白剤と併用して、漂白活性化剤を用いてもよい。漂白活性化剤は、漂白剤から放出される過酸化水素と反応して、より酸化還元電位高い有機過酸を生成する物質である。漂白活性化剤としては、一般的にテトラアセチルエチレンジアミンが知られており、その他、アルカノイルオキシベンゼンカルボン酸又はその塩や、アルカノイルオキシベンゼンスルホン酸塩等も挙げられる。
(増量剤、希釈剤)
(c)成分として用いる増量剤や希釈剤としては、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム等の硫酸塩等が挙げられる。これらの増量剤や希釈剤は、各成分を適度な濃度に分散させることで、使用に適した量に設計することができ、また、各成分の安定性を保持させるためにも有効である。
(表面改質剤)
(c)成分として用いる表面改質剤としては、ベントナイト、吸油性粉体の一種である非晶質シリカ、デキストリン、ボウショウ等が挙げられる。これらの中でも、押出造粒、真空転動造粒、転動造粒には非晶質シリカを用いることが好ましい。
非晶質シリカとしては、特開昭62−191417号公報第2頁右下欄第19行〜第5頁左上欄第17行、特開昭62−191419号公報第2頁右下欄第20行〜第5頁左上欄第11行、特開平9−132794号公報、特開平7−10526号公報、特開平6−227811号公報、特開平8−119622号公報等に記載のものが挙げられる。
非晶質シリカの市販品としては、トクシールNR(株式会社トクヤマ製、吸油能:210〜270mL/100g)、フローライト(株式会社トクヤマ製、吸油能:400〜600mL/100g)、TIXOLEX25(韓仏化学社製、吸油能:220〜270mL/100g)、サイロピュア(富士シリシア株式会社製、吸油能:240〜280mL/100g)等が挙げられる。
(酵素)
(c)成分として用いる酵素としては、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、エステラーゼ、ペルオキシダーゼ等が挙げられる。本発明では、これらの酵素を1種以上配合する粒状化した市販品を用いることもできる。いずれも他成分との保存安定性等が考慮して選択される。例えば、アミラーゼは、他の洗浄剤では除去が難しい糊化したでんぷんの除去効果が期待でき、プロテアーゼは、界面活性剤等では除去が困難な変性蛋白等の著しい除去効果を示すことから、配合することが好ましい。
<その他任意成分>
本発明のアミンオキシド粉末の製造方法においては、前記(a)〜(c)成分の他に、本発明の効果を損なわない範囲で、他の任意成分を配合することができる。このような成分としては、例えば、界面活性剤、消泡剤、香料、色素等が挙げられる。
界面活性剤としては、非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、両性界面活性剤、陽イオン界面活性剤を挙げることができ、特に非イオン界面活性剤が好ましい。
非イオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンモノアルキル又はモノアルケニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシプロピレンモノアルキル又はモノアルケニルエーテル、ポリオキシブチレンモノアルキル又はモノアルケニルエーテル、アルキレンオキシド付加モノアルキル基又はモノアルケニル基含有非イオン性界面活性剤混合物、蔗糖脂肪酸エステル、脂肪族アルカノールアミド、脂肪酸グリセリンモノエステル、酸化エチレン縮合型界面活性剤、アルキルグリセリルエーテル及びアルキルグリコシドの中から選ばれる1種以上が好ましい。これらの中でも、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルが好ましく、具体的にはポリオキシエチレンモノアルキル又はモノアルケニルエーテルであって、アルキル基又はアルケニル基の平均炭素数が4〜12であり、エチレンオキサイド付加モル数が平均で1〜20モルであるものがより好ましい。
消泡剤としては、質量平均分子量が好ましくは600〜20,000、より好ましくは2,000〜12,000のポリプロピレングリコールが消泡効果の点で好ましい。ポリプロピレングリコールの質量平均分子量は、ダイナミック光散乱光度計(DLS−8000シリーズ、大塚電子株式会社製等)等を用いて、光散乱法により測定することができる。
<粉末洗浄剤組成物の製造>
本発明の粉末洗浄剤組成物は、上記の(a)〜(c)成分、及びその他の任意成分を混合することによって得られる。アミンオキシド(a)は、取り扱いの観点から、濃度45〜95質量%の水溶液、懸濁液又はペーストの状態で混合されることが好ましい。本発明の粉末洗浄剤組成物は、特定量の脂肪酸(b)、及び洗浄用粉末原料(c)を含有することで、減圧蒸留や乾燥処理等の水分除去の工程を経ることなく、良好な粉末物性を有する。
各成分を混合する方法としては、(i)(a)〜(c)成分、及びその他の任意成分を同時又は別途添加し混合する方法、(ii)(c)成分の少なくとも一部に、(a)成分及び(b)成分を同時又は別途添加して混合した後、必要に応じて(c)成分の残部及びその他の任意成分を添加して混合する方法、(iii)(c)成分の少なくとも一部に、(a)成分と(b)成分との混合物を添加して混合した後、必要に応じて(c)成分の残部及びその他の任意成分を添加して混合する方法等が挙げられる。
その中でも、(c)成分の少なくとも一部と、(a)成分及び(b)成分を同時又は別途混合する方法が好ましく、特に、(c)成分の少なくとも一部と、(a)成分とを混合した後、(b)成分を混合する方法がより好ましい。この方法によると、(a)成分が(c)成分と十分に吸着されるため、原料混合性が向上し、優れた流動性を有する粉末洗浄剤組成物となり得る。(a)成分と混合する(c)成分は、高分子化合物からなる粉末、アルカリ剤、その両方が好ましい。特に、高分子化合物からなる粉末は、(a)成分と共に混合され、(a)成分に十分吸着されることで、得られる粉末洗浄剤組成物の流動性を向上させると共に、破壊荷重を低くすることができる。なお、残りの(c)成分は、(b)成分を混合する前に添加しても、後に添加してもよい。
上記の各成分を混合する際には、ヘンシェルミキサー(三井鉱山株式会社製)、ハイスピードミキサー(深江パウテック株式会社製)、ナウターミキサー(ホソカワミクロン株式会社製)、リボン型混合機(株式会社特寿工作所製)、V型ブレンダ(株式会社ダルトン製)、ベンチニーダ(株式会社入江商会)等の公知の混合機を用いることができる。
本発明の粉末洗浄剤組成物は、前記(a)成分、(b)成分、(c)成分、及びその他の任意成分を、前記の混合機を用いて混合した後、又は混合と同時に造粒することによって得ることができる。また、打錠機等を用いてタブレット状に成形することもできる。造粒方法としては、押出造粒法、転動造粒法、解砕造粒法、流動層造粒法、噴霧造粒法、破砕造粒法等が挙げられるが、押出造粒法、転動造粒法がより好ましい。
押出造粒機としては、ペレッターダブル、ツインドームグラン、ディスクペレッター(ダルトン株式会社製)、バスケット式整粒機(株式会社菊水製作所製)、グラニュライザ(ホソカワミクロン株式会社製)、特開平10−192688号記載の横押出式スクリュー型押出造粒機等の公知の押出造粒機が挙げられる。
また、エクストルードオーミックス(ホソカワミクロン株式会社製)のような混練押出装置も使用することができる。押出スクリーン径は、好ましくは0.3〜2.0mm、より好ましくは0.5〜2.0mm、更に好ましくは0.5〜1.0mmであり、円筒状又はヌードル状造粒物等の形態で押し出すことができる。
転動造粒法の中では、造粒収率等の観点から、特に撹拌転動造粒法が好ましい。
用いることのできる撹拌転動造粒機としては、撹拌羽根を備えた主撹拌軸を内部の中心に有し、更に混合を補助し粗大粒子の発生を抑制するための補助撹拌軸を一般的には主撹拌軸と直角方向に壁面より突出させた構造を有するものが挙げられる。
かかる撹拌転動造粒機としては、主撹拌軸が垂直に設置されているものとしてヘンシェルミキサー(三井三池化工機株式会社製)、ハイスピードミキサー(深江パウテック株式会社製)、真空ユニットを付帯したハイスピードミキサー(深江パウテック株式会社製)、バーチカルグラニュレーター(富士産業株式会社製)等が挙げられる。主撹拌軸が水平に設置されているものとしてはレディゲミキサー(松坂技研株式会社製)、プローシェアミキサー(太平洋機工株式会社製)等が挙げられる。
また、得られた造粒物は圧縮成型物の合一化や塊状化を抑制するために冷却を行い、その後必要に応じて整粒を行うことができる。整粒する際に使用される機器に特に限定はなく、周知の粉砕機(又は破砕機)を用いることができる。例えば、ハイスピードミキサー(深江パウテック株式会社製)、マルメライザー(ダルトン株式会社製)、スパイラーフロー(フロイント産業株式会社製)、フィッツミル(ダルトン株式会社製)、パワーミル(パウレック株式会社製)、コーミル(Quadro社製)等が挙げられる。
上述のとおり得られた粉末洗浄剤組成物は、優れた洗浄力を有すると共に、破壊荷重が低く流動性に優れた良好な粉末物性を有する。そのため、当該粉末洗浄剤組成物よりなる自動食器洗浄機用洗剤は、自動食器洗浄機内で食器類が過剰に収納された場合、或いは食器類が重なって収納された場合のような非理想的条件下であっても優れた洗浄力を示す。
以下の実施例及び比較例において、特記しない限り「部」、「%」は「質量部」「質量%」を意味する。また、得られた粉末の破壊荷重、流動性、及び平均粒径は、以下の方法により測定、算出、又は評価した。
(1)破壊荷重
レオメーター(株式会社レオテック製)に直径30mmのアダプタを取り付け、金属製の筒状容器に粉末15gをセットし、25℃で2kg/cm2の荷重を3分間かけ、圧縮する。次に圧縮によって成型されたアミンオキサイド粉末又は顆粒を容器から取り出し、昇台速度を2cm/minに合わせて台を上昇させ、成型体に力を加えて成型体が壊れる時の力を測定し、この値を破壊荷重とする。
(2)流動性
流動性は、次のようにして測定される。JIS K 3362により規定された嵩密度測定用のホッパーから、100mLの粉末洗浄剤組成物が流出するのに要する時間とする。
(3)平均粒径
JIS K 8801の標準篩(目開き2000〜125μm)を用いて5分間振動させた後、篩目のサイズによる重量分率からメジアン径を算出した。
実施例1
ソーダ灰(c)(セントラル硝子社製、商品名:デンス灰)43.8部をナウターミキサー(ホソカワミクロン株式会社)に仕込み、濃度50%のオクチルジメチルアミンオキシド(一般式(1)において、R1はn−オクチル基、R2及びR3はメチル基、nは0)水溶液(a)8部(有効分4部)と、オレイン酸(b)2部とを予め混合して得た混合物を投入し、20分間混合した。ここに、ソーダ灰以外の(c)成分である、漂白剤、キレート剤、表面改質剤及び酵素、並びに消泡剤等のその他の成分を投入し、更に20分間混合し、粉末を得た。
実施例2
上記ソーダ灰(c)33.8部、及びジイソブチレン/マレイン酸共重合体の粉末(c)(ジイソブチレン/マレイン酸(モル比)=50/50、質量平均分子量15,000、有効分84%、ロームアンドハース社製、商品名:ACUSOL460ND)10部をナウターミキサーに仕込み、5分間混合した。その後、上記濃度50%のオクチルジメチルアミンオキシド水溶液(a)8部(有効分4部)と、オレイン酸(b)2部とを予め混合して得た混合物を投入し、更に20分間混合した。ここに、ソーダ灰及び共重合体の粉末以外の(c)成分である、漂白剤、キレート剤、表面改質剤及び酵素、並びに消泡剤等のその他の成分を投入し、更に20分間混合し、粉末を得た。
実施例3
実施例2において、「オレイン酸(b)2部」を「リノール酸(b)2部」とした以外は、実施例2と同様の操作を行い、粉末を得た。
実施例4
上記ソーダ灰(c)43.8部をナウターミキサーに仕込み、上記濃度50%のオクチルジメチルアミンオキシド水溶液(a)8部(有効分4部)を配合し、10分間混合した。ここに、オレイン酸(b)2部を投入し、更に10分間混合した。その後、ソーダ灰以外の(c)成分である、漂白剤、キレート剤、表面改質剤及び酵素、並びに消泡剤等のその他の成分を投入し、更に20分間混合し、粉末を得た。
実施例5
上記ソーダ灰(c)33.8部、及び上記ジイソブチレン/マレイン酸共重合体の粉末(c)10部をナウターミキサーに仕込み、そこに上記濃度50%のオクチルジメチルアミンオキシド水溶液(a)8部(有効分4部)を配合し、10分間混合した。ここに、オレイン酸(b)2部を投入し、更に10分間混合した。その後、ソーダ灰及び共重合体の粉末以外の(c)成分である、漂白剤、キレート剤、表面改質剤及び酵素、並びに消泡剤等のその他の成分を投入し、更に20分間混合し、粉末を得た。
実施例6
実施例5において、「オレイン酸(b)2部」を「リノール酸(b)2部」とした以外は、実施例5と同様の操作を行い、粉末を得た。
比較例1
上記ソーダ灰(c)35.8部、及び上記ジイソブチレン/マレイン酸共重合体の粉末(c)10部をナウターミキサーに仕込み、そこに上記濃度50%のオクチルジメチルアミンオキシドの水溶液(a)8部(有効分4部)を投入し、20分間混合した。その後、ソーダ灰及び共重合体の粉末以外の(c)成分である、漂白剤、キレート剤、表面改質剤及び酵素、並びに消泡剤等のその他の成分を投入し、更に20分間混合し、粉末を得た。
比較例2
上記濃度50%のオクチルジメチルアミンオキシド水溶液(a)80部(有効分40部)をナウターミキサーに仕込み、そこに、オレイン酸(b)20部を投入し、20分間混合したが、スラリー状となり粉末化しなかった。
比較例3
上記ソーダ灰(c)35.3部、及びジイソブチレン/マレイン酸共重合体の粉末(c)10部をナウターミキサーに仕込み、5分間混合した。その後、上記濃度50%のオクチルジメチルアミンオキシド水溶液(a)8部(有効分4部)と、オレイン酸(b)0.5部とを予め混合して得た混合物を投入し、更に20分間混合した。ここに、ソーダ灰及び共重合体の粉末以外の(c)成分である、漂白剤、キレート剤、表面改質剤及び酵素、並びに消泡剤等のその他の成分を投入し、更に20分間混合し、粉末を得た。
比較例4
上記ソーダ灰(c)27.8部、及びジイソブチレン/マレイン酸共重合体の粉末(c)10部をナウターミキサーに仕込み、5分間混合した。その後、上記濃度50%のオクチルジメチルアミンオキシド水溶液(a)8部(有効分4部)と、オレイン酸(b)8部とを予め混合して得た混合物を投入し、更に20分間混合した。ここに、ソーダ灰及び共重合体の粉末以外の(c)成分である、漂白剤、キレート剤、表面改質剤及び酵素、並びに消泡剤等のその他の成分を投入し、更に20分間混合し、粉末を得た。
実施例1〜6、比較例1〜4で得られた粉末洗浄剤組成物について、上述の測定方法により得た粉末物性を表1に示す。比較例1〜4の組成物は、用いた装置の最大荷重である2000gfの力を加えても、成形体が壊れず、破壊荷重を測定することが出来なかった。また、流動性の測定においても、測定中に粉末が流出されず、流動性も測定することが出来なかった。一方、実施例1の脂肪酸(b)を含有する組成物は、比較例1に比べて、破壊荷重、流動性共に、良好な結果となった。また、実施例2、3の(c)成分として高分子化合物からなる粉末を含有する組成物は、更に破壊荷重が低下し、流動性が向上した。
また、(a)成分と(b)成分とを別添加した実施例4の組成物は、実施例1に比べて、流動性が向上した。そして、(c)成分として高分子化合物からなる粉末を含む実施例5、6の組成物は、同じ組成の実施例2、3と比べて、流動性が向上するだけでなく、破壊荷重も低下した。
Figure 2012007049
本発明の粉末洗浄剤組成物は、優れた洗浄力を有すると共に、破壊荷重が低く流動性に優れた良好な粉末物性を有するため、特に自動食器洗浄機用洗剤の用途として好適である。

Claims (9)

  1. 下記一般式(1)で表されるアミンオキシド(a)、脂肪酸(b)、洗浄用粉末原料(c)を含有し、アミンオキシド(a)に対する脂肪酸(b)の質量比〔(b)/(a)〕が1/5〜1/1である粉末洗浄剤組成物。
    Figure 2012007049
    (式中、R1は炭素数3〜8の炭化水素基を示し、R2及びR3は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、又は炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基を示し、R4は炭素数2〜3のアルカンジイル基を示し、Xはアミド基又はエーテル基を示し、nは0又は1である。)
  2. 脂肪酸(b)の炭素数が、8〜22である、請求項1に記載の粉末洗浄剤組成物。
  3. 洗浄用粉末原料(c)が、アルカリ剤を含有する、請求項1又は2に記載の粉末洗浄剤組成物。
  4. 洗浄用粉末原料(c)が、重合性不飽和結合を有し、かつ、カルボン酸基及び/又はカルボン酸無水物残基を有する化合物由来の構成単位と、重合性不飽和結合を有する炭素数3〜10の脂肪族炭化水素由来の構成単位とを、全構成単位中に合計で80モル%以上含有する高分子化合物からなる粉末を含有する、請求項1〜3のいずれかに記載の粉末洗浄剤組成物。
  5. 重合性不飽和結合を有し、かつ、カルボン酸基及び/又はカルボン酸無水物残基を有する化合物が、アクリル酸及びその塩、マレイン酸及びその塩、並びに無水マレイン酸から選ばれる1種以上である、請求項4に記載の粉末洗浄剤組成物。
  6. 重合性不飽和結合を有する炭素数3〜10の脂肪族炭化水素が、ペンテン、オクテン、イソブテン及びジイソブテンから選ばれる1種以上である、請求項4又は5に記載の粉末洗浄剤組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の粉末洗浄剤組成物を含む自動食器洗浄機用洗剤。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載の粉末洗浄剤組成物の製造方法であって、洗浄用粉末原料(c)の少なくとも一部と、前記アミンオキシド(a)とを混合した後、脂肪酸(b)を混合する、粉末洗浄剤組成物の製造方法。
  9. 前記アミンオキシド(a)は、濃度45〜95質量%の水溶液、懸濁液、又はペーストの状態で混合される、請求項8に記載の粉末洗浄剤組成物の製造方法。
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