JP2012002418A - 空気調和機および気液分離装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷房・暖房双方で切り替えて用いることができ、消費電力が低減できる空調を実現する。
【解決手段】本発明の空気調和機K1は、圧縮機1、流路切り替え手段2、室外熱交換器3、冷暖房運転用の絞り装置4および室内熱交換器5が環状に接続され冷房、暖房が可能な冷凍サイクルを備え、冷暖房運転用の絞り装置4と室外熱交換器3とを接続する配管の途中に、容器6yに少なくとも2つの流入流出配管60、62と1つの流出配管63を有し、容器6y内に流入する気液混合流体を気体と液体とに分離するための気液分離装置6を設け、流出配管63に、気液分離装置6側から、流量調整手段7と、容器6y内の流体との熱交換を行うための熱交換手段8とを順次設けるとともに、流出配管63と圧縮機1の吸込み配管1aとを接続している。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷房、暖房等を行う空気調和機および空気調和機などの冷凍サイクル内に取り付けられる気液分離装置に関する。
従来、冷凍サイクルの効率向上を図る手段の1つとして、例えば特許文献1に開示されている気液分離器を用いた気液分離サイクルおよび特許文献2に開示された内部熱交換器による冷凍サイクルの効率向上が知られている。
特許文献1のサイクルは、室外熱交換器と室内熱交換器を結ぶ冷媒が通る液配管の途中に気液分離器を設けた構成となっており、例えば冷房運転時には気液分離器で分離された液冷媒を室内熱交換器で蒸発させ圧縮機の吸込み側に戻す一方、気液分離器で分離されたガス冷媒を室外熱交換器からの液配管と熱交換させ、圧縮機の吸込み側に戻して合流させる。
或いは、暖房運転時には四方弁、その他で切換流路を切り替え、気液分離器で分離された液冷媒を室外熱交換器で蒸発させ圧縮機の吸込み側に戻す一方、気液分離器で分離されたガス冷媒を圧縮機の吸込み側に戻して合流させ、室内熱交換器からの液配管と熱交換させるサイクルである。
特許文献2のサイクルは、内部熱交換器によって、凝縮器出口の冷媒と蒸発器入口の一部の冷媒を熱交換させることで、凝縮器出口の冷媒が冷却され冷凍サイクル性能を向上させるものである。流路切換え装置により内部熱交換器と室内・室外熱交換器との流路を切り換えることで冷房運転時でも暖房運転時でも効果を得られる。
特開2008−96095号公報 特開2008−215773号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2の構成では、冷房運転と暖房運転双方の運転で効果を得るため、切換流路を追加する必要があり、構成部品が増加し、構造が複雑になるという問題がある。
本発明は上記実状に鑑み、冷房・暖房双方で切り替えて用いることができ、消費電力が低減できる空気調和機および気液分離装置の提供を目的とする。
上記目的を達成すべく、第1の本発明に関わる空気調和機は、圧縮機、流路切り替え手段、室外熱交換器、冷暖房運転用の絞り装置および室内熱交換器が環状に接続され冷房、暖房が可能な冷凍サイクルを備え、前記冷暖房運転用の絞り装置と前記室外熱交換器とを接続する配管の途中に、容器に少なくとも2つの流入流出配管と1つの流出配管を有し、前記容器内に流入する気液混合流体を気体と液体とに分離するための気液分離装置を設け、前記流出配管に、前記気液分離装置側から、流量調整手段と、前記容器内の流体との熱交換を行うための熱交換手段とを順次設けるとともに、前記流出配管と前記圧縮機の吸込み配管とを接続している。
第2の本発明に関わる空気調和機は、圧縮機、流路切り替え手段、室外熱交換器、冷暖房運転用の絞り装置および室内熱交換器が環状に接続され冷房、暖房が可能な冷凍サイクルを備え、前記冷暖房運転用の絞り装置と前記室内熱交換器とを接続する配管の途中に、容器に少なくとも2つの流入流出配管と1つの流出配管を有し、前記容器内に流入する気液混合流体を気体と液体とに分離するための気液分離装置を設け、前記流出配管に、前記気液分離装置側から、流量調整手段と、前記容器内の流体との熱交換を行うための熱交換手段とを順次設けるとともに、前記流出配管と前記圧縮機の吸込み配管とを接続している。
第3の本発明に関わる空気調和機は、高圧側圧縮部、低圧側圧縮部および該両圧縮部を連通する連通配管を有する二段圧縮機と、流路切り替え手段と、室外熱交換器と、第1の絞り装置と、第2の絞り装置と、室内熱交換器とが環状に接続され冷房、暖房が可能な冷凍サイクルを備え、前記第1の絞り装置と第2の絞り装置とを接続する配管の途中に、容器に少なくとも2つの流入流出配管と1つの流出配管を有し、前記容器内に流入する気液混合流体を気体と液体とに分離するための気液分離装置を設け、前記流出配管に、前記気液分離装置側から、流量調整手段と、前記容器内の流体との熱交換を行うための熱交換手段とを順次設けるとともに、前記流出配管と前記圧縮機の連通配管に接続する吸込み配管とを接続している。
第4の本発明に関わる気液分離装置は、容器に少なくとも2つの流入流出配管と1つの流出配管を有する気液分離装置であって、前記流出配管に、前記気液分離装置側から、流量調整手段と、前記容器内の流体との熱交換を行うための熱交換手段とを順次設け、前記熱交換手段は、前記流量調整手段下流の流出配管が、前記容器の外壁に接しているか、または、前記容器の内部に配置されている。
本発明によれば、冷房暖房双方で切り替えて用いることができ、消費電力が低減できる空調を実現する空気調和機および気液分離装置を提供できる。
本発明に係る第1実施形態の空気調和装置を構成する各構成要素とそれらの接続関係を表す基本構成図である。 第1実施形態の空気調和装置の暖房運転における気液分離サイクルの特性を表すモリエル線図である。 第1実施形態の空気調和装置の冷房運転における過冷却サイクルの特性を表すモリエル線図である。 第1実施形態の空気調和装置を構成する気液分離装置と流量調整弁および熱交換手段の具体的構成の例1を示す図である。 第1実施形態の空気調和装置を構成する気液分離装置と流量調整弁および熱交換手段の具体的構成の例2を示す図である。 第1実施形態の空気調和装置を構成する気液分離装置と流量調整弁および熱交換手段の具体的構成の例3を示す図である。 第1実施形態の空気調和装置を構成する気液分離装置と流量調整弁および熱交換手段の具体的構成の例4を示す図である。 第1実施形態の空気調和装置を構成する気液分離装置と流量調整弁および熱交換手段の具体的構成の例5を示す図である。 第1実施形態の空気調和装置を構成する気液分離装置と流量調整弁および熱交換手段の具体的構成の例6を示す図である。 本発明に係る第2実施形態の空気調和装置を構成する各構成要素とそれらの接続関係を表す基本構成図である。 本発明に係る第3実施形態の空気調和装置を構成する各構成要素とそれらの接続関係を表す基本構成図である。 第3実施形態の空気調和装置の暖房運転における二段圧縮二段膨張サイクルモードの冷凍サイクルの特性を表すモリエル線図である。 第3実施形態の空気調和装置の暖房運転における二段圧縮一段膨張サイクルモードの冷凍サイクルの特性を表すモリエル線図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
本発明に係る第1実施形態の空気調和装置K1の構成、機能および動作に関する概要について、説明する。
図1は、第1実施形態の空気調和装置K1を構成する各構成要素とそれらの接続関係を表す基本構成図である。
空気調和装置(空気調和機)K1は、圧縮機1、四方弁2、室外熱交換器3、冷暖房運転用の絞り装置(流量制御弁)4および室内熱交換器5を環状に接続して冷房および暖房が可能な冷凍サイクルを構成している。
冷暖房運転用の絞り装置4と室外熱交換器3を接続する配管の途中には、容器6yに2つの流入流出配管である出入口管60、出入口液管62と1つの流出配管の出口ガス管63を有する気液混合流体の気液分離装置6を設けている。なお、気液分離装置6は、流入流出配管の出入口管60または出入口液管62の何れか一方から容器6y内に流入する気液混合流体を気体と液体とに分離し、液体を出入口管60または出入口液管62の何れか他方から流出し、気体を流出配管の出口ガス管63から流出する役割を担っている。
また、気液分離装置6からの流出配管の出口ガス管63に、流量調整弁(流量調整手段)7と容器6yの内部の流体との熱交換手段8とを順次設け、流出配管の出口ガス管63と圧縮機1の吸込み配管1aを接続する構成としている。
空気調和装置K1の動作について詳細に説明する。
暖房運転時、空気調和装置K1のサイクルは図2に示す気液分離サイクルモードとなる。
図2は、第1実施形態の空気調和装置K1の暖房運転における気液分離サイクルの特性を表すモリエル線図である。
図1に示す空気調和装置K1において、暖房運転時、四方弁2を冷媒が実線方向に流れるように切換える。すると、冷媒は、図1の実線矢印方向(図1の時計廻り方向)に進み、圧縮機1、四方弁2、室内熱交換器5、冷暖房運転用の絞り装置4、気液分離装置6、室外熱交換器3の順に流れる。
このとき、冷暖房運転用の絞り装置4は空調負荷に応じた適度な開度に調整され、凝縮器として働く室内熱交換器5で十分に凝縮して液化した冷媒は冷暖房運転用の絞り装置4で気液二相流となって、流入流出配管の出入口管60を通って気液分離装置6へ流入する。冷媒は、気液分離装置6で液とガスに完全分離するよう流量調整弁7の開度が調整され、液冷媒は流入流出配管の出入口液管62を通って室外熱交換器3へ流入するとともに、ガス冷媒は、流出配管の出口ガス管63を通って圧縮機1の吸込み配管1aへ流入する。
液冷媒は、蒸発器として働く室外熱交換器3で十分蒸発した後、圧縮機1の吸込み配管1aに流入し、吸込み配管1aで気液分離装置6より流入するガス冷媒と合流して、圧縮機1へ戻る。
前記のサイクルの効果について図2に示すモリエル線図で説明する。図2において、通常(一般)の冷凍サイクルは符号A1〜A4を付した破線で示し、空気調和装置K1の暖房運転の気液分離サイクルは符号B1〜B4を付した実線で示している。
暖房運転の気液分離サイクル(図2の実線)では、B1からB2で凝縮器の室内熱交換器5でガス冷媒を液冷媒に凝縮して室内に放熱し暖房する。B2からB30で絞り装置4で流量を調整して減圧し、B30において、気液分離装置6でガス・液状の2相の冷媒を液(状)冷媒(B31)と、ガス(状)冷媒(B32)に分離する。気液分離装置6により分離したガス冷媒を、流出配管の出口ガス管63を通して、圧縮機1の吸込み配管1aへ導き、残りの液冷媒を、出入口液管62を通して、蒸発器である室外熱交換器3へ導く(B31)。
B31、B32の過程により、室外熱交換器3への冷媒流量が減少するが、図2のように蒸発器の室外熱交換器3の入口の比エンタルピがh1からh2へ減少し、室外熱交換器3の比エンタルピ差が大きく(h3−h2>h3−h1)なるので、冷却能力が従来とほぼ同等となる。このとき、蒸発器の室外熱交換器3への冷媒流量の減少により冷媒の圧力損失が低減することで、圧縮機1の吸込圧力がp1からp2へ上昇し、圧力比が減少する。この結果、通常の冷凍サイクルと比較して、空気調和装置K1の暖房運転での圧縮機1の動力がp1とp2の差分低減でき、効率が向上することとなる。
冷房運転時、空気調和装置K1のサイクルは図3に示す過冷却サイクルモードとなる。図3は、空気調和装置K1の冷房運転における過冷却サイクルの特性を表すモリエル線図である。
図1の空気調和装置K1において、冷房運転時、四方弁2を冷媒が図1の破線矢印方向に流れるように切換える。すると、冷媒は、図1の破線矢印方向(図1の反時計廻り方向)に、圧縮機1、四方弁2、凝縮器として働く室外熱交換器3、気液分離装置6、冷暖房運転用の絞り装置4、蒸発器として働く室内熱交換器5の順に流れる。
このとき、冷暖房運転用の絞り装置4は空調負荷に応じた適度な開度に調整され、室外熱交換器3で十分に凝縮して液化した冷媒は、流入流出配管の出入口液管62を通って気液分離装置6に流入し、気液分離装置6で、流入した液冷媒の一部が流出配管の出口ガス管63を通って圧縮機1の吸込み配管1aへ向かって分岐し、流量調整弁7で減圧されガス化され、熱交換手段8を通って気液分離装置6内の液冷媒と熱交換し、圧縮機1の吸込み配管1aに流入する。
一方、気液分離装置6から、流入流出配管の出入口管60を通って絞り装置4へ流入する冷媒は、絞り装置4で減圧膨張して蒸発器の室内熱交換器5で十分蒸発して、圧縮機1の吸込み配管1aで、熱交換手段8より流入するガス冷媒と合流して、圧縮機1へ戻る。
この冷房運転時の空気調和装置K1のサイクルの効果について図3に示すモリエル線図で説明する。
図3では、通常(一般)の冷凍サイクルは符号A1〜A4を付した破線で示し、空気調和装置K1の冷房運転時の過冷却サイクルは符号C1〜C4を付した実線で示す。
冷房運転の過冷却サイクル(図3の実線)では、C1からC20で凝縮器の室外熱交換器3でガス冷媒を液冷媒に凝縮する。液冷媒を凝縮器の室外熱交換器3の出口の気液分離装置6に出入口液管62を通して送り、冷媒を分岐する。すなわち、出入口液管62から気液分離装置6に入った冷媒を、出口ガス管63を通して流量調整弁7aで減圧(C22)した冷媒を熱交換手段8により気液分離装置6の容器6y内の冷媒と熱交換させ(C20〜C21)、熱交換した冷媒は圧縮機1の吸込み配管1aに戻す(C4)。一方、気液分離装置6の容器6yの内部の液冷媒は、出入口管60を通って絞り装置4に流入し、絞り装置4で減圧膨張して(図3のC21〜C3)、蒸発器の室内熱交換器5で蒸発させて室内を冷房しガス冷媒にして、圧縮機1の吸込み配管1aに戻す(C4)。
これにより、図3に示すように、凝縮器の室外熱交換器3の出口の比エンタルピがh1からh2へ減少し、それに伴って、蒸発器の室内熱交換器5の側の比エンタルピ差が大きく(h3−h2>h3−h1)なって、冷却能力が増加する。
また、蒸発器の室内熱交換器5への冷媒流量が減少して、冷媒の圧力損失が低減することにより、圧縮機1の吸込み圧力がp1からp2へ上昇し、圧力比が減少する。この結果、通常の冷凍サイクルと比較して、空気調和装置K1の冷房運転時の圧縮機1の動力が低減でき、効率が向上する。
次に、空気調和装置K1における特徴である気液分離装置6、流量調整弁7、および熱交換手段8の具体的な構造の例である図4の例1〜図9の例6について説明する。
図4は、空気調和装置K1を構成する気液分離装置6aと流量調整弁7aおよび熱交換手段8aの具体的構成の例1を示す図である。
図4の例1は、気液分離装置6a、流量調節弁7a、熱交換手段8aを有し構成される。各要素は、それぞれ第1実施形態の図1のサイクル中で気液分離装置6、流量調整弁7、および熱交換手段8に対応する。
例1の気液分離装置6aは、流入流出配管の出入口管60および出入口液管62、流出配管の出口ガス管63と内部に気液分離用仕切板61が設けられた構成となっている。
空気調和装置K1を暖房運転の気液分離サイクルモードで動作させる場合(図1の実線矢印)、気液分離装置6aに流入する二相冷媒は、気液分離装置6aの出入口管60より流入し、仕切板61で気液が分離し、分離した液冷媒は出入口液管62へ、分離したガスは出口ガス管63へそれぞれ流入し、分離したガスは流量調整弁7aで減圧される(図2のB32〜B4)。
出口ガス管63に続く熱交換手段8aは、気液分離装置6aの容器6yの外壁面6y1と接しており、熱交換手段8a内のガスと気液分離装置6aの容器6y内の二相流が熱交換し、出入口液管62から流出する液冷媒は冷却される。そして、熱交換手段8aを通過したガス冷媒は、出口ガス管63を通って圧縮機1の吸込み配管1a(図1参照)へ流入する。
空気調和装置K1を冷房運転の過冷却サイクルモードで動作させる場合(図1の破線矢印)、気液分離装置6aに流入する液冷媒は、気液分離装置6aの出入口液管62より流入し、一部の冷媒が出口ガス管63へ、残りの冷媒は出入口管60へ流入する。
出口ガス管63へ流入した冷媒は流量調整弁7aで減圧(C22)してガス化し、熱交換手段8aへ流入する。熱交換手段8a内のガス冷媒と気液分離装置6aの容器6y内の液冷媒が熱交換し(図3のC23)、出入口液管62から流入する液冷媒は冷却される。一方、熱交換手段8aを通過したガス冷媒は、出口ガス管63を通って圧縮機1の吸込み配管1a(図1参照)へ流入する。
図5は、空気調和装置K1を構成する気液分離装置6aと流量調整弁7aおよび熱交換手段8bの具体的構成の例2を示す図である。
図5の例2は、図4で示した熱交換手段8aの別の熱交換手段8bの形態を示したものである。
例2における出口ガス管63に続く熱交換手段8bは、気液分離装置6aの容器6yの外壁面6y1に螺旋状に巻かれ接している。
図4の例1の熱交換手段8aに対して、例2の場合、熱交換手段8bの構造は複雑になるが、熱交換手段8bの容器6yとの伝熱面積は拡大し、熱交換を効率よく行える。
図6は、空気調和装置K1を構成する気液分離装置6aと流量調整弁7aおよび熱交換手段8cの具体的構成の例3を示す図である。
図6の例3は、図4で示した熱交換手段8aの別の熱交換手段8cの形態を示したものである。
例3における出口ガス管63に続く熱交換手段8cは、気液分離装置6aの容器6yの内部に構成され、容器6yの内壁面6y2と接するように螺旋状に巻かれている。
熱交換手段8cは、図4の例1の熱交換手段8aに対して構造は複雑になるが、熱交換手段8cの伝熱面積が拡大するとともに、熱交換手段8cが容器6yの内部に構成されることから外部への放熱も減少するため、図5の例2の熱交換手段8bよりさらに熱交換を効率よく行えるようになる。
なお、図6の例3では、熱交換手段8cが螺旋状に巻かれ容器6yの内壁面6y2と接するように構成する場合を例示したが、容器6yの内壁面6y2に接することなく容器6yの内部に配置してもよい。
図7は、空気調和装置K1を構成する気液分離装置6dと流量調整弁7dおよび熱交換手段8dの具体的構成の例4を示す図である。
図7の例4は、図4で示した気液分離装置6aと異なる気液分離装置6dの熱交換手段8dの形態を示したものである。
例4の気液分離装置6dは、出入口管60、該出入口管60と容器6yへの冷媒の流入方向が180度異なる出入口液管62、出口ガス管63を有し構成される。
図7に示す例4の気液分離装置6dは、図4の気液分離装置6aに対し、出入口管60の容器6yへの冷媒の流入方向と出入口液管62の容器6yへの冷媒の流入方向とを180度異ならせたものであり、基本的な動作および効果は例1と同じである。しかし、例4の気液分離装置6dは、例1の気液分離装置6aに比較し、冷媒の容器6y内での滞留時間が増加するため、気液分離性能は向上する。
図8、図9は、それぞれ空気調和装置K1を構成する例5、例6の気液分離装置6dと流量調整弁7dおよび熱交換手段8f、8gの具体的構成を示す図である。
図8の例5の気液分離装置6d、図9の例6の気液分離装置6dについてもそれぞれ、図5の例2の気液分離装置6aの螺旋状の熱交換手段8b、図6の例3の気液分離装置6aの容器6yの内部に構成された螺旋状の熱交換手段8cに対して、出入口管60の容器6yへの冷媒の流入方向と出入口液管62の容器6yへの冷媒の流入方向とを180度異ならせたものであり、基本的な動作および効果は例2、例3と同じである。
なお、例5、例6は、例4と同様に、例2、例3の気液分離装置6aに比較し、冷媒の容器6y内での滞留時間が増加するため、気液分離性能は向上する。
なお、図9の例6では、熱交換手段8gが螺旋状に巻かれ容器6yの内壁面6y2と接するように構成する場合を例示したが、容器6yの内壁面6y2に接することなく容器6yの内部に配置してもよい。
第1実施形態の空気調和装置K1によれば、従来に比べ、COP(Coefficient Of Performance)(冷暖房能力(kW)/冷暖房消費電力(kW))が2〜3%上がり、性能が向上する。
[第2実施形態]
次に、本発明に係る第2実施形態の空気調和装置(空気調和機)K2について、図10を参照しながら以下詳細に説明する。図10は、第2実施形態の空気調和装置K2を構成する各構成要素とそれらの接続関係を表す基本構成図である。
第2実施形態の空気調和装置K2は、第1実施形態と異なり、冷暖房運転用の絞り装置4と室内熱交換器5を接続する配管の途中に、気液混合流体のための気液分離装置6を設けたものである。
空気調和装置K2は、圧縮機1、四方弁2、室外熱交換器3、冷暖房運転用の絞り装置4および室内熱交換器5を環状に接続して冷房、暖房が可能な冷凍サイクルを構成している。そして、前記したように、冷暖房運転用の絞り装置4と室内熱交換器5を接続する配管の途中に、容器6yに2つの流入流出配管6f、6gと1つの流出配管6hを有する気液混合流体の気液分離装置6を設けている。
第1実施形態と同様に、気液分離装置6からの流出配管6hに、流量調整弁7と、容器6y内の流体との熱交換手段8を順次設け、流出配管6hと圧縮機1の吸込み配管1aを接続する構成としている。
なお、第2実施形態における気液分離装置6、流量調整弁7、および熱交換手段8の具体的な構造については、第1実施形態と同じであるため説明を省略する。
空気調和装置K2における動作について詳細に説明する。
冷房運転時、空気調和装置K2のサイクルは図2に示す気液分離サイクルモードとなる。
空気調和装置K2は、冷房運転時、冷媒が図10の破線方向に流れるように四方弁2を切換える。すると、冷媒は図10の破線方向(図10の反時計廻り方向)に圧縮機1、四方弁2、凝縮器として働く室外熱交換器3、冷暖房運転用の絞り装置4、気液分離装置6、蒸発器として働く室内熱交換器5の順に流れる。
冷暖房運転用の絞り装置4は空調負荷に応じた適度な開度に調整され、室外熱交換器3で十分に凝縮して液化した冷媒(図2のB2)は冷暖房運転用の絞り装置4で減圧され気液二相流となって(図2のB30)、流入流出配管6gを通って、気液分離装置6へ流入する。冷媒は、気液分離装置6で液とガスに完全分離するよう流量調整弁7の開度が調整され、液冷媒は、流入流出配管6fを通って、室内熱交換器5へ流入する(図2のB31)とともに、ガス冷媒(図2のB32)は、流出配管6h、流量調整弁7等を通って、圧縮機1の吸込み配管1aへ流入する(図2のB4)。
液冷媒は、室内熱交換器5で十分蒸発して(図2のB31〜B4)、圧縮機1の吸込み配管1aで、気液分離装置6からの流量調整弁7、熱交換手段8、流出配管6h等を通って流入するガス冷媒と合流して、圧縮機1へ戻る。
前記の空気調和装置K2のサイクルの効果については、第1実施形態の空気調和装置K1の効果と同様であるため説明を省略する。
空気調和装置K2の暖房運転時、サイクルは図3に示す過冷却サイクルモードとなる。
暖房運転時、図10に示す空気調和装置K2は、冷媒が図10の実線方向に流れるように四方弁2を切換える。すると、冷媒は、図10の実線方向(図10の時計廻り方向)に、圧縮機1、四方弁2、凝縮器として働く室内熱交換器5、気液分離装置6、冷暖房運転用の絞り装置4、蒸発器として働く室外熱交換器3の順に流れる。
冷暖房運転用の絞り装置4は空調負荷に応じた適度な開度に調整され、凝縮器の室内熱交換器5で十分に凝縮して液化した冷媒(図3のC20)は、気液分離装置6を通過後、一部が圧縮機1の吸込み配管1aへ接続される流出配管6hへ分岐して流量調整弁7で減圧され(図3のC22)ガス化されて熱交換手段8で気液分離装置6内の液冷媒と熱交換する(図3のC20〜C21、図3のC23)。
一方、気液分離装置6から流入流出配管6gを通って、絞り装置4へ流入する冷媒は、絞り装置4で減圧膨張して(図3のC21〜C3)室外熱交換器3で十分蒸発して(図3のC3〜C4)、圧縮機1の吸込み配管1aで、熱交換手段8より流出配管6hを通って流入するガス冷媒と合流して、圧縮機1へ戻る。
このサイクルの効果については、第1実施形態の効果と同様であるため説明を省略する。
第2実施形態の空気調和装置K2によれば、第1実施形態と同様に、従来に比べ、COP(冷暖房能力(kW)/冷暖房消費電力(kW))が2〜3%上がり、性能が向上する。
第1実施形態に対し、本第2実施形態では、冷房運転時に図2の気液分離サイクルであるため、次のような効果が期待できる。
通常、ルームエアコン(空気調和装置)では室外熱交換器よりも室内熱交換器が小さいため、冷房運転よりも、室内熱交換器が凝縮器となる暖房運転のほうが必要な冷媒量が少ない。そこで、従来、冷凍サイクルに用いられる冷媒は、冷房運転時と暖房運転時とで、適量が異なり、両者の平均をとる等して対応している。
これに対して、本第2実施形態では、暖房運転での過冷却サイクルモード(図3参照)の際、凝縮器の室内熱交換器5に続く気液分離装置6の容器6yは液冷媒で満たされる一方、冷房運転での気液分離サイクルモード(図2参照)では、気液分離装置6の容器6yの内部は、気液の二相となるので、サイクル内の冷媒量が、暖房運転と冷房運転とで自動的に調整される。そのため、冷媒量を少なくできる。
これにより、第2実施形態の空気調和装置K2は、第1実施形態に比較し、COPを1%程度改善できる。
さらに、気液分離装置6内で過冷却度が確保できるため凝縮器である室内熱交換器5での過冷却度を減らすことができ、伝熱管内の冷媒分布において二相域が拡大するため、空気の温度を効率よく上昇させることができる。
[第3実施形態]
次に、本発明に係る第3実施形態の空気調和装置(空気調和機)K3について、図11を参照しながら以下詳細に説明する。図11は、本発明に係る第3実施形態の空気調和装置K3を構成する各構成要素とそれらの接続関係を表す基本構成図である。
第3実施形態の空気調和装置K3は、第1実施形態と異なり、冷暖房運転用の2つの第1の絞り装置4aと第2の絞り装置4bとを室外熱交換器3と室内熱交換器5とを接続する配管に設け、第1の絞り装置4aと第2の絞り装置4bとの間に気液分離装置6を設けたものである。
図11に示す空気調和装置K3は、二段圧縮機10、四方弁2、室外熱交換器3、第1の絞り装置4aと第2の絞り装置4bおよび室内熱交換器5を環状に接続して冷房、暖房が可能な冷凍サイクルを構成している。なお、二段圧縮機10は、二段での圧縮を行う低圧側圧縮部10aおよび高圧側圧縮部10bと、低圧側圧縮部10aと高圧側圧縮部10bとを連通する配管11を有している。
そして、第1の絞り装置4aと第2の絞り装置4bとを接続する配管の途中に、容器6yに2つの流入流出配管6f、6gと1つの流出配管6hを有する気液混合流体の気液分離装置6を設けている。
そして、流出配管6hに、流量調整弁7と、容器6y内の流体との熱交換手段8を順次設け、流出配管6hと二段圧縮機10の配管11に接続される吸い込み配管11aとを接続する構成としている。
なお、第3実施形態における気液分離装置6、流量調整弁7、および熱交換手段8の具体的な構造については第1実施形態と同じであるため説明を省略する。
第3実施形態の空気調和装置K3の動作とサイクルの効果について詳細に説明する。
例えば、冷房運転時に二段圧縮二段膨張サイクルモードを選択した場合について、図11、図12を用いて説明する。図12に示すモリエル線図は、横軸に比エンタルピ、縦軸に圧力を取って二段圧縮二段膨張サイクルモードの冷凍サイクルの特性を表している。
図12において、従来の冷凍サイクルは符号A1〜A4を付した破線で示し、空気調和装置K3での二段圧縮二段膨張サイクルは符号B1〜B6を付した実線で示している。
従来の冷凍サイクルでは、A4からA1まで圧縮機で冷媒が圧縮され、A1からA2において凝縮器で冷媒が凝縮する。A2からA3では、膨張弁によって冷媒は膨張し、A3からA4では蒸発器において冷媒が蒸発する。
空気調和装置K3の冷房運転時での二段圧縮二段膨張サイクルモードでは、四方弁2は、冷媒が図11の破線方向に流れるように切換える。すると、冷媒は、図11の破線方向(図11の反時計廻り方向)に、二段圧縮機10、四方弁2、凝縮器として働く室外熱交換器3、第1の絞り装置4a、気液分離装置6、第2の絞り装置4b、蒸発器として働く室内熱交換器5の順に流れる。
二段圧縮機10の低圧側圧縮部10aでは、まず、図12のB5からB6まで冷媒が圧縮され、ここで気液分離装置6において分離されたガス冷媒が、流出配管6h、吸い込み配管11aを介して、配管11を通って二段圧縮機10の高圧側圧縮部10bに注入されB32に至り、更に高圧側圧縮部10bにおいてB32からB1まで圧縮される。
図12のB1からB2において、冷媒は凝縮器である室外熱交換器3で凝縮され、B2からB3においては、第1の絞り装置4a(図11参照)で冷媒は膨張し、凝縮圧力と蒸発圧力の中間圧力p3のB3で、気液分離装置6においてガス冷媒と液冷媒に分離される。
気液分離装置6で分離し流出配管6hを通ったガス冷媒はB32の状態で、二段圧縮機10の低圧側圧縮部10aと高圧側圧縮部10bを接続する配管11に注入される。このとき、流量調整弁7は全開となっている。
一方、気液分離装置6から流入流出配管6fを通って流出する液冷媒は、図12のB31からB4まで第2の絞り装置4bで減圧され、B4からB5において、蒸発器である室内熱交換器5で蒸発する。
蒸発器である室内熱交換器5の入口の気液分離装置6においてガス冷媒と液冷媒とに分離することで、室内熱交換器5への冷媒流量が減少するが、図12に示すように、蒸発器の室内熱交換器5の入口の比エンタルピがh1からh2へ減少し、蒸発器の室内熱交換器5の比エンタルピ差が大きく(h3−h2>h3−h1)なるので、冷却能力が従来とほぼ同等となる。
このとき、蒸発器の室内熱交換器5への冷媒流量の減少により冷媒の圧力損失が低減することで、二段圧縮機10の吸込圧力がp1からp2へ上昇し、圧力比が減少する。この結果、通常の一段圧縮一段膨張の冷凍サイクルと比較して圧縮機(二段圧縮機10)の動力が低減できる。
さらに、空気調和装置K3では、図12のB5からB6およびB32からB1と圧縮工程を二段に分けることにより、一段当たりの圧力比を小さくすることで圧力損失が減少し、圧縮機(二段圧縮機10)の動力が低減でき、効率が向上する。
また、例えば、空気調和装置K3の暖房運転時に二段圧縮二段膨張サイクルモードを選択した場合については、冷媒の流れは図11の実線方向に切り替わり、蒸発器が室外熱交換器3、凝縮器が室内熱交換器5となる点以外は冷房運転時と同様の動作となるので説明は省略する。
次に、例えば、空気調和装置K3の冷房運転時に二段圧縮一段膨張サイクルモードを選択した場合について、図11、図13を用いて説明する。図13は、第3実施形態の空気調和装置Kの暖房運転における二段圧縮一段膨張サイクルモードの冷凍サイクルの特性を表すモリエル線図である。
冷房運転での二段圧縮一段膨張サイクルモードでは、四方弁2は、冷媒が図11の破線方向に流れるように切換わる。すると、冷媒は、図11の破線方向(図11の反時計廻り方向)に、二段圧縮機10、四方弁2、凝縮器として働く室外熱交換器3、第1の絞り装置4a、気液分離装置6、第2の絞り装置4b、室内熱交換器5の順に流れる。
図11に示す二段圧縮機10の低圧側圧縮部10aでは、まず、図13のB5からB6まで冷媒が圧縮され、B6で、気液分離装置6において分離されるとともに流量調整弁7によりガス化した冷媒が、流出配管6hから、吸い込み配管11a、配管11を介して、二段圧縮機10の高圧側圧縮部10bに注入されてB32に至り、更に、二段圧縮機10の高圧側圧縮部10bにおいてB32からB1まで圧縮される。
図13のB1からB2において冷媒は、凝縮器である室外熱交換器3で凝縮される。このとき、第1の絞り装置4aは全開にする。
B2において、液冷媒の一部を流出配管6hを通して流量調整弁7により減圧し(図13のB22)ガス化させ、熱交換手段8により減圧ガス化した冷媒と気液分離装置6内の残りの液冷媒とを熱交換させる。これにより、ガス化した冷媒は、減圧によりB22の状態となり、また、液冷媒との熱交換でB6の状態となり、流出配管6hから二段圧縮機10の低圧側圧縮部10aと高圧側圧縮部10bを接続する配管11に注入される。
一方、気液分離装置6内の液冷媒は熱交換により、B2からB21の状態となる。その後、気液分離装置6から流出配管6fを通って流出した液冷媒は、図13のB21からB3まで第2の絞り装置4b(図11参照)で減圧され、図13のB3からB4において蒸発器である室内熱交換器5で蒸発し、室内の冷房を行う。
凝縮器の室外熱交換器3の出口の気液分離装置6において、液冷媒の一部を流量調整弁7により減圧しガス化し、容器6y内の残りの液冷媒と熱交換させることで、図13に示すように、凝縮器の室外熱交換器3の出口の比エンタルピがh1からh2へ減少し、それに伴って、蒸発器の室内熱交換器5の側の比エンタルピ差が大きくなって(h3−h2>h3−h1)冷却能力が増加する。
また、蒸発器の室内熱交換器5への冷媒流量が減少して、冷媒圧力損失が低減することにより、圧縮機1の吸込み圧力がp1からp2へ上昇し、圧力比が減少する。この結果、通常の一段圧縮一段膨張の冷凍サイクルと比較して圧縮機の二段圧縮機10の動力が低減でき、効率が向上する。
さらに、図13のB4からB5、B6からB1と圧縮工程を二段に分けることで一段当たりの圧力比を小さくすることで圧力損失が減少し、圧縮機(二段圧縮機10)の動力が低減でき、効率が向上する。
また、例えば、空気調和装置K3の暖房運転時に、二段圧縮一段膨張サイクルモードを選択した場合については、冷媒の流れは図11の実線方向に切り替わり、蒸発器が室外熱交換器3、凝縮器が室内熱交換器5となる点以外は冷房運転時と同様の動作となるので説明は省略する。
本第3実施形態の空気調和装置K3の構成では、前記のとおり、冷房運転と暖房運転のそれぞれの運転モードで、二段圧縮二段膨張サイクルと二段圧縮一段膨張サイクルのどちらも選択可能である。
例えば、一般的なルームエアコン(空気調和装置)のように、室外熱交換器よりも室内熱交換器が小さい場合、冷房運転よりも暖房運転のほうが必要な冷媒量が少ない。この場合、冷房運転で二段圧縮二段膨張サイクルモード、暖房運転で二段圧縮一段膨張サイクルモードを選択することで、気液分離装置8内の冷媒の状態が、暖房運転では、液で満たされ(液冷媒を貯留でき)、冷房運転では気液の二相となるため、サイクル内の冷媒量が自動的に調整でき、高効率である。そのため、冷媒量を少なくできる。
さらに、暖房運転時に気液分離装置8内で過冷却度が確保できるため、凝縮器の室内熱交換器5で過冷却度を減らすことができ、伝熱管内の冷媒分布において二相域が拡大するため、空気の温度を効率よく上昇させることができる。
また、一般的に、二段圧縮二段膨張サイクルの方が、図12に示す凝縮圧力と蒸発圧力の中間圧力p3で気液分離するために分離した液冷媒の比エンタルピを小さくとれることから、二段圧縮一段膨張サイクルに比べ、サイクルの効率の向上率は高い。
一方で、圧縮機へ注入するガス冷媒の圧力を主流路にある第2の絞り装置4bで調整する二段圧縮二段膨張サイクルに比べ、分岐流路にある流量調整弁7で調整する二段圧縮一段膨張サイクルでは、圧縮機の二段圧縮機10へ注入する冷媒の流量の調整が容易である。
したがって、負荷が変動するような場合には、空気調和装置K3を冷媒の流量の調整が容易な二段圧縮一段膨張サイクルモードとし、負荷が安定して運転が定常になった場合には、空気調和装置K3を二段圧縮二段膨張サイクルモードで運転することで、幅広い運転状態で、効率のよい運転が可能となる。
以上、第1〜第3実施形態によれば、年間を通じて消費電力が低減できる空調を行える空気調和装置および気液分離装置を提供できる。
なお、前記実施形態において、気液分離装置における流入流出配管が2つで、流出配管が1つの場合を例示したが、流入流出配管を2つ以上とし、流出配管を1つ以上としてもよい。
また、前記実施形態においては、冷媒の流路切り替え手段として、四方弁を例示したが、前記の所定の冷媒の流路の切り替えが行えれば、四方弁以外の流路切り替え手段を適用してもよい。
1 圧縮機
1a 吸込み配管
2 四方弁(流路切り替え手段)
3 室外熱交換器
4 絞り装置(冷暖房運転用の絞り装置)
4a 第1の絞り装置
4b 第2の絞り装置
5 室内熱交換器
6、6a、6d 気液分離装置
6f、6g 流入流出配管
6h 流出配管
6y 容器
6y1 外壁面(容器の外壁の外面)
6y2 内壁面(容器の外壁の内面)
7、7a、7d 流量調整弁(流量調整手段)
8 熱交換手段
8、8a〜8d、8f、8g 熱交換手段
10 二段圧縮機
10a 低圧側圧縮部
10b 高圧側圧縮部
11 配管(連通配管)
11a 吸込み配管
60 出入口管(流入流出配管)
61 気液分離用仕切板
62 出入口液管(流入流出配管)
63 出口ガス管(流出配管)
K1、K2、K3 空気調和装置(空気調和機)

Claims (9)

  1. 圧縮機、流路切り替え手段、室外熱交換器、冷暖房運転用の絞り装置および室内熱交換器が環状に接続され冷房、暖房が可能な冷凍サイクルを備え、
    前記冷暖房運転用の絞り装置と前記室外熱交換器とを接続する配管の途中に、容器に少なくとも2つの流入流出配管と1つの流出配管を有し、前記容器内に流入する気液混合流体を気体と液体とに分離するための気液分離装置を設け、
    前記流出配管に、前記気液分離装置側から、流量調整手段と、前記容器内の流体との熱交換を行うための熱交換手段とを順次設けるとともに、前記流出配管と前記圧縮機の吸込み配管とを接続したことを特徴とする空気調和機。
  2. 圧縮機、流路切り替え手段、室外熱交換器、冷暖房運転用の絞り装置および室内熱交換器が環状に接続され冷房、暖房が可能な冷凍サイクルを備え、
    前記冷暖房運転用の絞り装置と前記室内熱交換器とを接続する配管の途中に、容器に少なくとも2つの流入流出配管と1つの流出配管を有し、前記容器内に流入する気液混合流体を気体と液体とに分離するための気液分離装置を設け、
    前記流出配管に、前記気液分離装置側から、流量調整手段と、前記容器内の流体との熱交換を行うための熱交換手段とを順次設けるとともに、前記流出配管と前記圧縮機の吸込み配管とを接続したことを特徴とする空気調和機。
  3. 高圧側圧縮部、低圧側圧縮部および該両圧縮部を連通する連通配管を有する二段圧縮機と、流路切り替え手段と、室外熱交換器と、第1の絞り装置と、第2の絞り装置と、室内熱交換器とが環状に接続され冷房、暖房が可能な冷凍サイクルを備え、
    前記第1の絞り装置と第2の絞り装置とを接続する配管の途中に、容器に少なくとも2つの流入流出配管と1つの流出配管を有し、前記容器内に流入する気液混合流体を気体と液体とに分離するための気液分離装置を設け、
    前記流出配管に、前記気液分離装置側から、流量調整手段と、前記容器内の流体との熱交換を行うための熱交換手段とを順次設けるとともに、前記流出配管と前記圧縮機の連通配管に接続する吸込み配管とを接続したことを特徴とする空気調和機。
  4. 請求項1から請求項3の何れか一項記載の空気調和機において、
    前記気液分離装置の熱交換手段は、前記流量調整手段の下流の流出配管が、前記容器の外壁に接しているか、または、前記容器の内部に配置される
    ことを特徴とする空気調和機。
  5. 請求項4記載の空気調和機において、
    前記熱交換手段は、前記流量調整手段の下流の流出配管が、前記容器の外壁の外面周囲に巻き付けられ接していることを特徴とする空気調和機。
  6. 請求項4記載の空気調和機において、
    前記熱交換手段は、前記流量調整手段の下流の流出配管が、前記容器の外壁の内面に沿うように巻き付けられて接していることを特徴とする空気調和機。
  7. 容器に少なくとも2つの流入流出配管と1つの流出配管を有する気液分離装置であって、
    前記流出配管に、前記気液分離装置側から、流量調整手段と、前記容器内の流体との熱交換を行うための熱交換手段とを順次設け、
    前記熱交換手段は、前記流量調整手段下流の流出配管が、前記容器の外壁に接している
    か、または、前記容器の内部に配置される
    ことを特徴とする気液分離装置。
  8. 請求項7記載の気液分離装置において、
    前記熱交換手段は、前記流量調整手段の下流の流出配管が、前記容器の外壁の外面周囲に巻き付けられ接していることを特徴とする気液分離装置。
  9. 請求項7記載の気液分離装置において、
    前記熱交換手段は、前記流量調整手段の下流の流出配管が、前記容器の外壁の内面に沿うように巻き付けられて接していることを特徴とする気液分離装置。
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