JP2012001635A - 可視光応答型光触媒塗料組成物と、それを含む塗膜 - Google Patents

可視光応答型光触媒塗料組成物と、それを含む塗膜 Download PDF

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Abstract

【課題】高い有機物分解性能と、内装建材としての性能との両方を有する可視光応答型光触媒塗料組成物とそれを含む塗膜を提供する。
【解決手段】可視光応答型光触媒塗料組成物は、(a)アルカリ性コロイダルシリカ、(b)マイカとカオリンの少なくとも一つ、(c)シリカ類、および、(d)可視光応答型光触媒粒子、の成分を含む、無機系成分のみによって構成されている。
【選択図】なし

Description

この発明は、一般的には塗料に関し、特定的には、建物の内壁等に塗布する塗料であって、可視光応答型光触媒作用を有するものに関する。
可視光応答型光触媒は、ホルムアルデヒド等の有機化合物やアンモニア等の臭気物質といった室内空気中の有害物質を分解する。可視光応答型光触媒を含有する塗膜が内装建材の表面塗膜として使用されると、室内の有害物質を内装建材の表面で分解することができる。
しかしながら、可視光応答型光触媒が塗膜に含有されると、可視光応答型光触媒を含有する塗膜自体が可視光応答型光触媒によって分解されるという問題がある。
可視光応答型光触媒を含有する塗膜を無機質塗膜とすることにより、塗膜自体が可視光応答型光触媒によって分解されることを抑制することができる。しかし、無機質塗膜は柔軟性や耐クラック性の問題上、塗膜厚みに限界がある。そのため、無機質塗膜だけで隠蔽性や化粧性などといった内装建材の表面塗膜としての性能を満たすことは極めて困難である。
そこで、例えば、シリコーン樹脂をバインダーとする光触媒塗料、コロイダルシリカとアクリル樹脂からなる成分をバインダーとする光触媒塗料がある。しかしながら、シリコーン樹脂をバインダーとする光触媒塗料やコロイダルシリカとアクリル樹脂からなる成分をバインダーとする光触媒塗料は、空気中の有機物分解性を目的とした光触媒含有量が多い場合、バインダーに含まれる有機成分の影響で空気中の有機物分解性能が低下する。
そこで、従来、エチルシリケートなどの金属アルコキシドを無機バインダーとした光触媒塗料が知られている。
また、例えば、特開2002−069376号公報(特許文献1)には、塗膜の厚みとクラック発生防止の両方を満足させるため、(a)シリコーン樹脂被膜を形成可能な三官能シリコーン樹脂および/または三官能シリコーン樹脂前駆体と、(b)ウィスカー、マイカ、タルクから選ばれる少なくとも一つと、(c)光触媒粒子または光触媒ゾルを含み、光照射によって水との接触角が低下する自己浄化性塗料組成物が記載されている。この自己浄化性塗料組成物は、建物の壁面等に塗布されて自己浄化性を発揮する。
また、特開平11−140433号公報(特許文献2)には、光触媒性金属酸化物粒子と、コロイダルシリカと、アクリル系樹脂とを含む、無機質塗料からなる塗膜の表面に塗布する組成物が記載されている。
特開2003−2320257号公報(特許文献3)には、シリカゲル膜の表面および細孔に露出した光触媒によって環境中の汚染物質を分解することを特徴とする環境浄化用物品およびそのゾルゲル製造方法が記載されている。
なお、光触媒を含まない塗膜については、特開2003−26959号公報(特許文献4)に、塗料にマイカ、タルクを添加して、アルコキリルシラン等のバインダーを用いて、塗膜を強化する方法が記載されている。
特開2002−069376号公報 特開平11−140433号公報 特開2003−2320257号公報 特開2003−26959号公報
しかしながら、可視光応答型光触媒を含有する塗膜の隠蔽性を確保するために塗膜を厚くすると、塗膜中に光触媒が埋没して光触媒の性能が低下する。一方、光触媒による有害物質の分解性能を高めるために塗膜を多孔質にすると、耐洗浄性や耐摩耗性といった塗膜性能が低下する。
また、特開2002−069376号公報(特許文献1)に記載の自己浄化性塗料組成物のように、光触媒粒子を固定するバインダーとして三官能シリコーン樹脂および/または三官能シリコーン樹脂前駆体を用いると、塗膜の多孔性が低下し、光触媒による有害物質の分解性能が低下する。
特開平11−140433号公報(特許文献2)に記載の無機質塗料からなる塗膜の表面に塗布する組成物のように、塗料組成物にアクリル系樹脂が含まれると、塗膜の多孔性の低下や分解性能の低下を招く。
特開2003−2320257号公報(特許文献3)に記載の環境浄化用物品とそのゾルゲル製造方法は、一般的な内装建材の塗料として使用することが困難である。
また、エチルシリケートなどの金属アルコキシドを無機バインダーとした光触媒塗料では、金属アルコキシドが微粒子であるため、透明な薄膜状の塗膜しか得られず、塗膜の用途が限られる。透明な薄膜状の塗膜であるために、被塗物表面が分解される恐れさえある。さらに、この塗料は一般的にスプレー塗装されるものであり、屋内塗装に利用されることは難しい。
そこで、この発明の目的は、高い有機物分解性能と、内装建材としての性能との両方を有する可視光応答型光触媒塗料組成物とそれを含む塗膜を提供することである。
この発明に従った可視光応答型光触媒塗料組成物は、(a)アルカリ性コロイダルシリカ、(b)マイカとカオリンの少なくとも一つ、(c)シリカ類、および、(d)可視光応答型光触媒粒子、の成分を含み、無機系成分のみによって構成されている。(d)可視光応答型光触媒粒子の成分は、当該可視光応答型光触媒塗料組成物に可視光が照射されることによって、ホルムアルデヒド等の有機化合物やアンモニア等の臭気物質といった室内空気中の有害物質を分解する成分である。
(a)の成分のアルカリ性コロイダルシリカは、塗料のバインダー成分であり、(d)の成分である可視光応答型光触媒粒子や、顔料を固定化するものである。コロイダルシリカとしては、例えば、高分子量の無水珪酸の微粒子を水中に分散させた水性シリカゾルなどが用いられる。
アルカリ性コロイダルシリカが用いられる理由は、次の通りである。すなわち、後述する(b)の成分であるマイカとカオリンと、(d)の成分である可視光応答型光触媒粒子として例えば酸化チタンの等電点(粒子が凝集する水素イオン指数(pH))はpH=3〜6であるので、酸性のコロイダルシリカを用いると、塗料組成物中でマイカやカオリン、酸化チタンなどの可視光応答型光触媒粒子が凝集する。塗料組成物中でこれらの成分が凝集すると、それぞれの粒子間の接着力が確保されないので、塗膜強度が低下する。また、塗料組成物中でこれらの成分が凝集すると、酸化チタンなどの可視光応答型光触媒粒子が塗膜中に均一に分散されないので、可視光応答型光触媒粒子が塗膜中に均一に分散される場合と比較して、光触媒効果が低くなる。一方、アルカリ性コロイダルシリカを用いることによって、マイカやカオリンと可視光応答型光触媒粒子とが塗膜中に均一に分散する。マイカやカオリンと可視光応答型光触媒粒子が塗膜中に均一に分散することによって、塗膜強度、光触媒効果とも高くなる。
また、(b)の成分であるマイカやカオリンが塗料組成物に含まれることによって、塗膜のクラックや剥離を防止することができる。
(c)の成分であるシリカ類は、多孔性の粒子である。多孔性の粒子が塗料組成物に含まれることによって、光触媒効果を向上させたり、塗膜の強度を補強したりすることができる。
(d)の成分である可視光応答型光触媒粒子としては、可視光に対して光触媒活性を有するものであれば、特に制限なく用いることができる。
可視光応答型光触媒塗料組成物が、上述の(a)アルカリ性コロイダルシリカ、(b)マイカとカオリンの少なくとも一つ、(c)シリカ類、および、(d)可視光応答型光触媒粒子、の成分を含むことによって、可視光応答型光触媒塗料組成物を無機系成分のみで構成することができる。可視光応答型光触媒塗料組成物が無機系成分で構成されることによって、可視光応答型光触媒粒子によって塗料組成物自体が分解されることを防ぐことができる。
このようにすることにより、高い有機物分解性能と、内装建材としての性能との両方を有する可視光応答型光触媒塗料組成物を提供することができる。
この発明に従った可視光応答型光触媒塗料組成物においては、(d)可視光応答型光触媒粒子は、酸化チタンの粒子であることが好ましい。
この発明に従った可視光応答型光触媒塗料組成物においては、シリカ類は、鱗片状シリカと微粉末シリカの少なくとも一つを含むことが好ましい。
この発明に従った可視光応答型光触媒塗料組成物は、無機着色顔料を含むことが好ましい。
塗料組成物に添加される着色顔料としては、大きく分けて無機顔料と有機顔料とがある。有機顔料は、光触媒作用によって分解されて色あせが生じることがある。そのため、光触媒粒子を含む塗料組成物に添加される着色顔料としては、無機顔料が好ましい。
このように、可視光応答型光触媒塗料組成物が無機着色顔料を含むことによって、この塗料組成物によって得られる塗膜の隠蔽性や化粧性といった性能を保持させることができる。
この発明に従った可視光応答型光触媒塗料組成物においては、(d)可視光応答型光触媒粒子の成分に対する無機着色顔料の重量比が1.0以下であることが好ましい。
このようにすることにより、着色顔料の添加によって光触媒の含有割合が低下して光触媒効果が低下することを防ぐことができる。
この発明に従った可視光応答型光触媒塗料組成物においては、(a)アルカリ性コロイダルシリカの成分の割合は、当該可視光応答型光触媒塗料組成物全体の固形分の30質量%以上であり、マイカとカオリンの少なくとも一つからなる(b)の成分の割合は、当該可視光応答型光触媒塗料組成物全体の固形分の15質量%以上であることが好ましい。
(a)アルカリ性コロイダルシリカの成分の割合を、当該可視光応答型光触媒塗料組成物全体の固形分の30質量%以上にすることによって、可視光応答型光触媒塗料組成物の造膜性や硬度を高めることができる。
また、マイカとカオリンの少なくとも一つからなる(b)の成分の割合を、当該可視光応答型光触媒塗料組成物全体の固形分の15質量%以上にすることによって、可視光応答型光触媒塗料組成物のクラック防止効果を高めることができる。マイカとカオリンの少なくとも一つからなる(b)の成分が15質量%以上であることによって、(b)の成分が15質量%未満である場合と比較して、造膜性を高め、クラックが発生しにくくなるだけでなく、被塗布物に対する塗料組成物の付着性を高めることができる。特に、マイカとカオリンの少なくとも一つからなる(b)の成分の割合は、当該可視光応答型光触媒塗料組成物全体の固形分の25質量%以上であることが好ましい。
この発明に従った可視光応答型光触媒塗料組成物においては、(c)シリカ類の成分の割合は、当該可視光応答型光触媒塗料組成物全体の固形分の5質量%以上であることが好ましい。
このようにすることにより、光触媒効果や塗膜補強効果をより高めることができる。(c)シリカ類の成分の割合は、特に10質量%以上であることがより好ましい。
この発明に従った可視光応答型光触媒塗料組成物においては、(d)可視光応答型光触媒粒子の成分の割合は、当該可視光応答型光触媒塗料組成物全体の固形分の10質量%以上であることが好ましい。
(d)可視光応答型光触媒粒子の成分の割合は、特に15質量%以上であることが好ましい。
この発明に従った可視光応答型光触媒塗料組成物においては、(a)アルカリ性コロイダルシリカの成分は、10〜50nmの粒子径を有するアルカリ性コロイダルシリカを含むことが好ましい。
このようにすることにより、(a)の成分であるアルカリ性コロイダルシリカの粒子径が50nmより大きい場合と比較して、粒子の結合性を大きく保ち、塗膜強度を大きく保つことができる。(a)の成分であるアルカリ性コロイダルシリカの粒子径は、特に、10〜20nmであることが好ましい。
この発明に従った塗膜は、上記のいずれかの可視光応答型光触媒塗料組成物を含み、当該塗料組成物の比表面積が60〜120m/gであることが好ましい。
塗料組成物の比表面積が60m/gよりも小さい場合には、塗膜中の光触媒と空気中の有害成分との接触機会が少なく、光触媒の機能が十分に発揮されない場合がある。一方、塗料組成物の比表面積が120m/gよりも大きい場合には、内装建材としての塗膜性能を十分に発揮させることができない場合がある。
そこで、塗料組成物の比表面積が60〜120m/gであることにより、比表面積が60m/gよりも小さい場合や120m/gよりも大きい場合と比較して、光触媒の機能をより発揮させ、かつ、内装建材としての塗膜性能をより発揮させることができる。
このようにすることにより、高い有機物分解性能と、内装建材としての性能との両方を有する塗膜を提供することができる。
この発明に従った塗膜は、上記のいずれかの可視光応答型光触媒塗料組成物を含み、本願明細書に記載の特定条件下において、10ppm/hr以上の分解速度でアセトアルデヒドを分解することが可能であるように構成されていることが好ましい。
このようにすることにより、高い有機物分解性能と、内装建材としての性能との両方を有する塗膜を提供することができる。
以上のように、この発明によれば、高い有機物分解性能と、内装建材としての性能との両方を有する可視光応答型光触媒塗料組成物とそれを含む塗膜を提供することができる。
この発明に従った可視光応答型光触媒塗料組成物の一つの実施形態として、可視光応答型光触媒塗料組成物は、(a)アルカリ性コロイダルシリカ、(b)マイカとカオリンの少なくとも一つ、(c)シリカ類、および、(d)可視光応答型光触媒粒子、の成分を含み、無機系成分のみによって構成されている。(d)可視光応答型光触媒粒子の成分は、当該可視光応答型光触媒塗料組成物に可視光が照射されることによって、ホルムアルデヒド等の有機化合物やアンモニア等の臭気物質といった室内空気中の有害物質を分解する成分である。
(a)の成分のアルカリ性コロイダルシリカは、塗料のバインダー成分であり、(d)の成分である可視光応答型光触媒粒子や、顔料を固定化するものである。コロイダルシリカとしては、例えば、高分子量の無水珪酸の微粒子を水中に分散させた水性シリカゾルなどが用いられる。
アルカリ性コロイダルシリカを用いることによって、マイカやカオリンと可視光応答型光触媒粒子とが塗膜中に均一に分散する。マイカやカオリンと可視光応答型光触媒粒子が塗膜中に均一に分散することによって、塗膜強度、光触媒効果とも高くなる。
また、(b)の成分であるマイカやカオリンが塗料組成物に含まれることによって、塗膜のクラックや剥離を防止することができる。
なお、粒子径が30μmよりも大きなマイカまたはカオリンが塗料組成物に含まれると、マイカやカオリンが塗膜の表面から外部に突出することがある。マイカやカオリンが塗膜の表面から外部に突出すると、塗膜の外観や塗膜物性が悪くなる。そこで、マイカとカオリンの粒子径は、塗料組成物によって得られる塗膜の膜厚の関係から、30μm以下であることが望ましい。
また、マイカのアスペクト比、すなわち、(粒子の長軸)/(粒子の短軸)の比は、大きい方が好ましい。一方、アスペクト比が100を超えると、マイカどうしがからみつき、塗料組成物の流動性が損なわれることがある。流動性が損なわれると、塗工性が悪くなる。そこで、マイカのアスペクト比は、10〜100程度のものが望ましい。
(c)の成分であるシリカ類は、多孔性の粒子である。多孔性の粒子が塗料組成物に含まれることによって、光触媒効果を向上させたり、塗膜の強度を補強したりすることができる。
(d)の成分である可視光応答型光触媒粒子としては、可視光に対して光触媒活性を有するものであれば、特に制限なく用いることができる。
可視光応答型光触媒粒子としては、例えば、酸化チタンの粒子、酸化亜鉛の粒子等が用いられる。これらの中でも、特に酸化チタンの粒子が好ましい。酸化チタンは、他の光触媒と比較して、光触媒活性、化学的安定性、安全性、入手の容易さ、および、コストの面で好ましいためである。
可視光応答型光触媒粒子として酸化チタンの粒子を用いる場合には、酸化チタンの一次粒子径が1nmよりも小さいものは、微粒子の分散性の安定性がなく、二次凝集してしまい、形成される塗膜の光触媒活性が低くなることがある。一方、酸化チタンの一次粒子径が100nmよりも大きい場合にも、形成される塗膜の光触媒活性が低くなることがある。そこで、可視光応答型光触媒粒子としての酸化チタンの一次粒子径は、1〜100nmであることが望ましい。
可視光応答型光触媒塗料組成物が、上述の(a)アルカリ性コロイダルシリカ、(b)マイカとカオリンの少なくとも一つ、(c)シリカ類、および、(d)可視光応答型光触媒粒子、の成分を含むことによって、可視光応答型光触媒塗料組成物を無機系成分のみで構成することができる。可視光応答型光触媒塗料組成物が無機系成分で構成されることによって、可視光応答型光触媒粒子によって塗料組成物自体が分解されることを防ぐことができる。
このようにすることにより、高い有機物分解性能と、内装建材としての性能との両方を有する可視光応答型光触媒塗料組成物を提供することができる。
また、この発明に従った可視光応答型光触媒塗料組成物の一つの実施形態として、可視光応答型光触媒塗料組成物においては、シリカ類は、鱗片状シリカと微粉末シリカの少なくとも一つを含むことが好ましい。
鱗片状シリカまたは微粉末シリカの粒子径が15μmよりも大きい場合には、鱗片状シリカと微粉末シリカの粒子径が15μm以下である場合と比較して、塗膜強度が低下することがある。そこで、鱗片状シリカと微粉末シリカの粒子径は、いずれも15μm以下であることが望ましい。さらに好ましくは、鱗片状シリカと微粉末シリカの粒子径は、0.1〜10μmであるとよい。
また、この可視光応答型光触媒塗料組成物によって得られる塗膜の多孔性を高め、かつ、塗膜強度の低下を抑制するために、鱗片状シリカと微粉末シリカのいずれも、比表面積が800m/g以下であることが好ましい。
また、この発明に従った可視光応答型光触媒塗料組成物の一つの実施の形態として、可視光応答型光触媒塗料組成物は、無機着色顔料を含むことが好ましい。
塗料組成物に添加される着色顔料としては、大きく分けて無機顔料と有機顔料とがある。有機顔料は、光触媒作用によって分解されて色あせが生じることがある。そのため、光触媒粒子を含む塗料組成物に添加される着色顔料としては、無機顔料が好ましい。
このように、可視光応答型光触媒塗料組成物が無機着色顔料を含むことによって、この塗料組成物によって得られる塗膜の隠蔽性や化粧性といった性能を保持させることができる。
着色顔料としては、チタニアやジルコニアなどの無機系顔料を用いることが望ましい。また、顔料の粒子径は、0.1〜10μmであることが望ましい。
また、この発明に従った可視光応答型光触媒塗料組成物の一つの実施の形態においては、無機着色顔料と(d)可視光応答型光触媒粒子の成分との重量比が1.0以下であることが好ましい。
このようにすることにより、着色顔料の添加によって光触媒の含有割合が低下して光触媒効果が低下することを防ぐことができる。
また、この発明に従った可視光応答型光触媒塗料組成物の一つの実施の形態として、可視光応答型光触媒塗料組成物においては、(a)アルカリ性コロイダルシリカの成分の割合は、当該可視光応答型光触媒塗料組成物全体の固形分の30質量%以上であり、マイカとカオリンの少なくとも一つからなる(b)の成分の割合は、当該可視光応答型光触媒塗料組成物全体の固形分の15質量%以上であることが好ましい。
(a)アルカリ性コロイダルシリカの成分の割合を、当該可視光応答型光触媒塗料組成物全体の固形分の30質量%以上にすることによって、可視光応答型光触媒塗料組成物の造膜性や硬度を高めることができる。
一方、(a)アルカリ性コロイダルシリカの成分の割合が当該可視光応答型光触媒塗料組成物全体の固形分の70質量%よりも大きい場合には、当該可視光応答型光触媒塗料組成物としての造膜性、硬度、被塗布物に対する付着性、有機物分解性能等を満足するために必要な(b)マイカとカオリンの少なくとも一つ、(c)シリカ類、(d)可視光応答型光触媒粒子の各成分の量を十分に確保することができなくなる場合がある。そこで、(a)アルカリ性コロイダルシリカの成分の割合は、当該可視光応答型光触媒塗料組成物全体の固形分の70質量%以下であることが好ましい。
また、マイカとカオリンの少なくとも一つからなる(b)の成分の割合を、当該可視光応答型光触媒塗料組成物全体の固形分の15質量%以上にすることによって、可視光応答型光触媒塗料組成物のクラック防止効果を高めることができる。マイカとカオリンの少なくとも一つからなる(b)の成分が15質量%以上であることによって、(b)の成分が15質量%未満である場合と比較して、造膜性を高め、クラックが発生しにくくなるだけでなく、被塗布物に対する塗料組成物の付着性を高めることができる。特に、マイカとカオリンの少なくとも一つからなる(b)の成分の割合は、当該可視光応答型光触媒塗料組成物全体の固形分の25質量%以上であることが好ましい。
一方、(b)の成分の割合が、50質量%よりも大きすぎる場合には、塗膜のクラックを防止するためには好ましいが、塗料組成物が顔料を含む場合には顔料の粘結性が低下し、付着性も損なわれることがある。そこで、マイカとカオリンの少なくとも一つからなる(b)の成分の割合は、当該可視光応答型光触媒塗料組成物全体の固形分の50質量%以下であることが好ましい。
また、この発明に従った可視光応答型光触媒塗料組成物の一つの実施の形態においては、(c)シリカ類の成分の割合は、当該可視光応答型光触媒塗料組成物全体の固形分の5質量%以上であることが好ましい。
このようにすることにより、光触媒効果や塗膜補強効果をより高めることができる。(c)シリカ類の成分の割合は、特に10質量%以上であることがより好ましい。
一方、(c)シリカ類の成分の割合が当該可視光応答型光触媒塗料組成物全体の固形分の45質量%よりも大きい場合には、当該可視光応答型光触媒塗料組成物としての造膜性、硬度、被塗布物に対する付着性、有機物分解性能等を満足するために必要な(a)アルカリ性コロイダルシリカ、(b)マイカとカオリンの少なくとも一つ、(d)可視光応答型光触媒粒子の各成分の量を十分に確保することができなくなる場合がある。そこで、(c)シリカ類の成分の割合は、当該可視光応答型光触媒塗料組成物全体の固形分の45質量%以下であることが好ましい。
また、この発明に従った可視光応答型光触媒塗料組成物の一つの実施の形態においては、(d)可視光応答型光触媒粒子の成分の割合は、当該可視光応答型光触媒塗料組成物全体の固形分の10質量%以上であることが好ましい。
(d)可視光応答型光触媒粒子の成分の割合は、特に15質量%以上であることが好ましい。
また、塗料組成物としての造膜性、硬度、被塗布物に対する付着性等を高めるために好ましい、(a)アルカリ性コロイダルシリカ、(b)マイカとカオリンの少なくとも一つ、(c)シリカ類の各成分の割合に基づいて、(d)可視光応答型光触媒粒子の成分の割合は、当該可視光応答型光触媒塗料組成物全体の固形分の50質量%以下であることが好ましい。
また、この発明に従った可視光応答型光触媒塗料組成物の一つの実施の形態においては、(a)アルカリ性コロイダルシリカの成分は、10〜50nmの粒子径を有するアルカリ性コロイダルシリカを含むことが好ましい。
このようにすることにより、(a)の成分であるアルカリ性コロイダルシリカの粒子径が50nmより大きい場合と比較して、粒子の結合性を大きく保ち、塗膜強度を大きく保つことができる。(a)の成分であるアルカリ性コロイダルシリカの粒子径は、特に、10〜20nmであることが好ましい。
また、可視光応答型光触媒塗料組成物は、希釈剤等によって適度な濃度の溶液に調整されていることが好ましい。希釈剤としては、水、アルコール、または、水とアルコールとの混合溶媒などを用いることができる。
なお、コロイダルシリカ、マイカおよび/またはカオリン、鱗片状シリカ、微粉末シリカ、および、可視光応答型光触媒粒子とを、塗料組成物を含有する溶液中において均一に分散させるために、サンドミル等の分散機が用いられることが好ましい。
この発明に従った可視光応答型光触媒塗料組成物は、スプレー塗装、刷毛による塗装、ローラー塗装等によって被塗布対象物に塗布される。塗布の方法は、上述の方法の他の方法であってもよく、特に限定されない。また、塗布後の乾燥の方法についても、特に限定されない。
また、この発明に従った塗膜の一つの実施の形態として、塗膜は、上記のいずれかの可視光応答型光触媒塗料組成物を含み、当該塗料組成物の比表面積が60〜120m/gであることが好ましい。
塗料組成物の比表面積が60m/gよりも小さい場合には、塗膜中の光触媒と空気中の有害成分との接触機会が少なく、光触媒の機能が十分に発揮されない場合がある。一方、塗料組成物の比表面積が120m/gよりも大きい場合には、内装建材としての塗膜性能を十分に発揮させることができない場合がある。
そこで、塗料組成物の比表面積が60〜120m/gであることにより、比表面積が60m/gよりも小さい場合や120m/gよりも大きい場合と比較して、光触媒の機能をより発揮させ、かつ、内装建材としての塗膜性能をより発揮させることができる。
このようにすることにより、高い有機物分解性能と、内装建材としての性能との両方を有する塗膜を提供することができる。
また、この発明に従った塗膜の一つの実施の形態としては、上記のいずれかの可視光応答型光触媒塗料組成物を含み、本願の明細書に記載の特定条件下において、10ppm/hr以上の分解速度でアセトアルデヒドを分解することが可能であるように構成されていることが好ましい。
このようにすることにより、高い有機物分解性能と、内装建材としての性能との両方を有する塗膜を提供することができる。
本発明に従った可視光応答型光触媒塗料組成物をガラス板に塗布して得られる塗膜の効果として、光触媒性能としてアセトアルデヒド分解速度と、耐洗浄性と、比表面積とを検討するために、以下の実施例1〜実施例18と比較例1〜比較例5のそれぞれの実験を行った。
(実施例1)
可視光応答型光触媒塗料組成物は、塗料組成物全体の固形分に対して、アルカリ性コロイダルシリカを38質量%、マイカを10質量%、カオリンを10質量%、鱗片状シリカを8質量%、微粉末シリカを5質量%、可視光応答型光触媒粒子として光触媒酸化チタンを14.5質量%、着色顔料として白色酸化チタンを14.5質量%の割合で配合し、これらの固形分の合計の2倍の量の水を用いて、サンドミル等で十分に分散撹拌して調整された。得られた可視光応答型光触媒塗料組成物の固形分の濃度は50質量%であった。
酸性コロイダルシリカと、エチルシリケートと、アクリル樹脂とは、いずれも可視光応答型光触媒塗料組成物に配合されなかった。
アルカリ性コロイダルシリカとしては、日産化学工業株式会社製のスノーテックス40を用いた。このアルカリ性コロイダルシリカは、水性シリカゾルであり、SiOを40質量%含むものであった。pHは9.0〜10.5、粒子径は10〜20nmであった。
マイカとしては、コープケミカル株式会社製のミクロマイカMK−100を用いた。マイカの平均粒子径は3〜5μm、平均アスペクト比は30であった。
カオリンとしては、山陽クレー株式会社製のAAカオリンを用いた。カオリンの平均粒子径は4〜5μmであった。
鱗片状シリカとしては、AGCエスアイテック株式会社製のサンラブリーLFS HN−150を用いた。鱗片状シリカの平均粒子径は1.5μm、平均アスペクト比は30、比表面積は70m/gであった。
微粉末シリカとしては、エボニックデグサジャパン株式会社製のACEMATT82を用いた。微粉末シリカの平均粒子径は7.0μm、比表面積は240m/gであった。
可視光応答型光触媒粒子としては、石原産業株式会社製のMPT−625を用いた。可視光応答型光触媒粒子の平均粒子径は0.015μm、比表面積は70m/gであった。
着色顔料としては、石原産業株式会社製のCR−50を用いた。着色顔料の平均粒子径は、0.25μmであった。
得られた可視光応答型光触媒塗料組成物を、市販のガラス板上に、ローラーにて塗布した後、一週間、室温で養生させて、塗膜を得た。塗布量は、可視光応答型光触媒粉末の量が6g/mになるように調整した。
得られた塗膜について、光触媒性能としてアセトアルデヒドの分解性能と、塗膜性能として耐洗浄性と、比表面積とを評価した。
(光触媒性能の評価)
塗膜の光触媒性能は、次のようにしてアセトアルデヒドの分解速度を求めることによって評価された。光化学反応によって有害物質を分解する塗膜の光触媒性能を代表するアセトアルデヒド分解速度は、以下の特定条件下において測定された。
塗料組成物を塗布した塗装試験体の寸法は7×15cmとした。まず、試験体に紫外線ランプで約3.0mW/cmの紫外線を24時間照射し、その後、試験体をガスバッグに入れて密封した。このガスバッグに約90ppmのアセトアルデヒドガスを封入し、暗所で予備吸着させ、アセトアルデヒドの検知管で測定をし、吸着による濃度変化を測定した。吸着量が大きい場合は、吸着開始4時間でガス交換を行った。
吸着がほぼ平衡になる予備吸着開始24時間後の濃度を初期濃度とし、蛍光灯照射試験を開始し、検知管にて濃度測定を行った。蛍光灯照射は昼白色蛍光灯を用いて照度約6000Lxにて行った。
試験体におけるアセトアルデヒドガスの濃度減少速度は、蛍光灯照射開始時から直線的に濃度が減少している時間帯の傾きから求められた。
求められたアセトアルデヒド分解速度は、15ppm/hrであった。
(耐洗浄性)
塗膜の耐洗浄性については、耐洗浄性試験をJISK5663 合成エマルションペイント2種に準じて行った。100回の洗浄を目安として判断した。
耐洗浄性は問題なく、キズも素地の露出もなかった。
(比表面積)
比表面積は、窒素ガス吸着によるBET法により求めた。比表面積の測定においては、ガラス下地から塗膜を削り取り、粉末状になった塗膜を試料として用いた。
比表面積は、83m/gであった。
(実施例2)
可視光応答型光触媒塗料組成物の固形分中の成分割合を変えて、実施例1と同様の実験を行った。実施例2の可視光応答型光触媒塗料組成物は、塗料組成物全体の固形分に対して、アルカリ性コロイダルシリカを38質量%、マイカを7.5質量%、カオリンを7.5質量%、鱗片状シリカを13質量%、微粉末シリカを5質量%、可視光応答型光触媒粒子として光触媒酸化チタンを14.5質量%、着色顔料として白色酸化チタンを14.5質量%の割合で配合し、これらの固形分の合計の2倍の量の水を用いて、サンドミル等で十分に分散撹拌して調整された。
酸性コロイダルシリカと、エチルシリケートと、アクリル樹脂とは、いずれも可視光応答型光触媒塗料組成物に配合されなかった。
実施例2の可視光応答型光触媒塗料組成物のアセトアルデヒド分解速度は18ppm/hrであった。耐洗浄性は問題なかった。比表面積は95m/gであった。
(実施例3)
可視光応答型光触媒塗料組成物の固形分中の成分割合を変えて、実施例1と同様の実験を行った。実施例3の可視光応答型光触媒塗料組成物は、塗料組成物全体の固形分に対して、アルカリ性コロイダルシリカを38質量%、マイカを14質量%、カオリンを14質量%、鱗片状シリカを0質量%、微粉末シリカを5質量%、可視光応答型光触媒粒子として光触媒酸化チタンを14.5質量%、着色顔料として白色酸化チタンを14.5質量%の割合で配合し、これらの固形分の合計の2倍の量の水を用いて、サンドミル等で十分に分散撹拌して調整された。
酸性コロイダルシリカと、エチルシリケートと、アクリル樹脂とは、いずれも可視光応答型光触媒塗料組成物に配合されなかった。
実施例3の可視光応答型光触媒塗料組成物のアセトアルデヒド分解速度は11ppm/hrであった。耐洗浄性は問題なかった。比表面積は70m/gであった。
(実施例4)
可視光応答型光触媒塗料組成物の固形分中の成分割合を変えて、実施例1と同様の実験を行った。実施例4の可視光応答型光触媒塗料組成物は、塗料組成物全体の固形分に対して、アルカリ性コロイダルシリカを38質量%、マイカを14質量%、カオリンを14質量%、鱗片状シリカを5質量%、微粉末シリカを0質量%、可視光応答型光触媒粒子として光触媒酸化チタンを14.5質量%、着色顔料として白色酸化チタンを14.5質量%の割合で配合し、これらの固形分の合計の2倍の量の水を用いて、サンドミル等で十分に分散撹拌して調整された。
酸性コロイダルシリカと、エチルシリケートと、アクリル樹脂とは、いずれも可視光応答型光触媒塗料組成物に配合されなかった。
実施例4の可視光応答型光触媒塗料組成物のアセトアルデヒド分解速度は10ppm/hrであった。耐洗浄性は問題なかった。比表面積は61m/gであった。
(実施例5)
可視光応答型光触媒塗料組成物の固形分中の成分割合を変えて、実施例1と同様の実験を行った。実施例5の可視光応答型光触媒塗料組成物は、塗料組成物全体の固形分に対して、アルカリ性コロイダルシリカを30質量%、マイカを10質量%、カオリンを10質量%、鱗片状シリカを8質量%、微粉末シリカを13質量%、可視光応答型光触媒粒子として光触媒酸化チタンを14.5質量%、着色顔料として白色酸化チタンを14.5質量%の割合で配合し、これらの固形分の合計の2倍の量の水を用いて、サンドミル等で十分に分散撹拌して調整された。
酸性コロイダルシリカと、エチルシリケートと、アクリル樹脂とは、いずれも可視光応答型光触媒塗料組成物に配合されなかった。
実施例5の可視光応答型光触媒塗料組成物のアセトアルデヒド分解速度は20ppm/hrであった。耐洗浄性は問題なかった。比表面積は120m/gであった。
(実施例6)
可視光応答型光触媒塗料組成物の固形分中の成分割合を変えて、実施例1と同様の実験を行った。実施例6の可視光応答型光触媒塗料組成物は、塗料組成物全体の固形分に対して、アルカリ性コロイダルシリカを38質量%、マイカを14.5質量%、カオリンを14.5質量%、鱗片状シリカを8質量%、微粉末シリカを5質量%、可視光応答型光触媒粒子として光触媒酸化チタンを10質量%、着色顔料として白色酸化チタンを10質量%の割合で配合し、これらの固形分の合計の2倍の量の水を用いて、サンドミル等で十分に分散撹拌して調整された。
酸性コロイダルシリカと、エチルシリケートと、アクリル樹脂とは、いずれも可視光応答型光触媒塗料組成物に配合されなかった。
実施例6の可視光応答型光触媒塗料組成物のアセトアルデヒド分解速度は11ppm/hrであった。耐洗浄性は問題なかった。比表面積は73m/gであった。
(実施例7)
可視光応答型光触媒塗料組成物の固形分中の成分割合を変えて、実施例1と同様の実験を行った。実施例7の可視光応答型光触媒塗料組成物は、塗料組成物全体の固形分に対して、アルカリ性コロイダルシリカを38質量%、マイカを17質量%、カオリンを17質量%、鱗片状シリカを8質量%、微粉末シリカを5質量%、可視光応答型光触媒粒子として光触媒酸化チタンを10質量%、着色顔料として白色酸化チタンを5質量%の割合で配合し、これらの固形分の合計の2倍の量の水を用いて、サンドミル等で十分に分散撹拌して調整された。
酸性コロイダルシリカと、エチルシリケートと、アクリル樹脂とは、いずれも可視光応答型光触媒塗料組成物に配合されなかった。
実施例7の可視光応答型光触媒塗料組成物のアセトアルデヒド分解速度は20ppm/hrであった。耐洗浄性は問題なかった。比表面積は75m/gであった。
(実施例8)
可視光応答型光触媒塗料組成物の固形分中の成分割合を変えて、実施例1と同様の実験を行った。実施例8の可視光応答型光触媒塗料組成物は、塗料組成物全体の固形分に対して、アルカリ性コロイダルシリカを38質量%、マイカを10質量%、カオリンを10質量%、鱗片状シリカを8質量%、微粉末シリカを5質量%、可視光応答型光触媒粒子として光触媒酸化チタンを19質量%、着色顔料として白色酸化チタンを10質量%の割合で配合し、これらの固形分の合計の2倍の量の水を用いて、サンドミル等で十分に分散撹拌して調整された。
酸性コロイダルシリカと、エチルシリケートと、アクリル樹脂とは、いずれも可視光応答型光触媒塗料組成物に配合されなかった。
実施例8の可視光応答型光触媒塗料組成物のアセトアルデヒド分解速度は22ppm/hrであった。耐洗浄性は問題なかった。比表面積は85m/gであった。
(実施例9)
可視光応答型光触媒塗料組成物の固形分中の成分割合を変えて、実施例1と同様の実験を行った。実施例9の可視光応答型光触媒塗料組成物は、塗料組成物全体の固形分に対して、アルカリ性コロイダルシリカを38質量%、マイカを10質量%、カオリンを10質量%、鱗片状シリカを8質量%、微粉末シリカを5質量%、可視光応答型光触媒粒子として光触媒酸化チタンを24質量%、着色顔料として白色酸化チタンを5質量%の割合で配合し、これらの固形分の合計の2倍の量の水を用いて、サンドミル等で十分に分散撹拌して調整された。
酸性コロイダルシリカと、エチルシリケートと、アクリル樹脂とは、いずれも可視光応答型光触媒塗料組成物に配合されなかった。
実施例9の可視光応答型光触媒塗料組成物のアセトアルデヒド分解速度は26ppm/hrであった。耐洗浄性は問題なかった。比表面積は86m/gであった。
(実施例10)
可視光応答型光触媒塗料組成物の固形分中の成分割合を変えて、実施例1と同様の実験を行った。実施例10の可視光応答型光触媒塗料組成物は、塗料組成物全体の固形分に対して、アルカリ性コロイダルシリカを38質量%、マイカを10質量%、カオリンを10質量%、鱗片状シリカを8質量%、微粉末シリカを5質量%、可視光応答型光触媒粒子として光触媒酸化チタンを29質量%、着色顔料として白色酸化チタンを0質量%の割合で配合し、これらの固形分の合計の2倍の量の水を用いて、サンドミル等で十分に分散撹拌して調整された。
酸性コロイダルシリカと、エチルシリケートと、アクリル樹脂とは、いずれも可視光応答型光触媒塗料組成物に配合されなかった。
実施例10の可視光応答型光触媒塗料組成物のアセトアルデヒド分解速度は48ppm/hrであった。耐洗浄性は問題なかった。比表面積は88m/gであった。
表1は、実施例1〜実施例10の可視光応答型光触媒塗料組成物について、固形分中の各成分の割合と、アセトアルデヒド分解速度、耐洗浄性、比表面積を示す表である。
Figure 2012001635
表1においては、光触媒性能の欄には、アセトアルデヒドの分解速度が10ppm/hr以上である場合には○、10ppm/hr未満であれば×を記入した。また、耐洗浄性の欄には、耐洗浄性に問題なければ○、耐洗浄性試験でキズや素地の露出が見られた場合には×を記入した。比表面積の欄には、比表面積が60m/g以上120m/g以下であれば○、58m/g以上60m/g未満または120m/gより大きく125m/g以下であれば△、58m/g未満または125m/gより大きい場合には×を記入した。
総合評価の欄には、上述の○を1点、△を0.5点、×を0点として、光触媒性の点と耐洗浄性の点と比表面積の点との合計点が3であればA、2であればB、1であればCを記入した。
表1に示すように、実施例1〜実施例10のすべての実施例の可視光応答型光触媒塗料組成物の総合評価がAであった。
(実施例11)
可視光応答型光触媒塗料組成物の固形分中の成分割合を変えて、実施例1と同様の実験を行った。実施例11の可視光応答型光触媒塗料組成物は、塗料組成物全体の固形分に対して、アルカリ性コロイダルシリカを29質量%、マイカを14.5質量%、カオリンを14.5質量%、鱗片状シリカを8質量%、微粉末シリカを5質量%、可視光応答型光触媒粒子として光触媒酸化チタンを14.5質量%、着色顔料として白色酸化チタンを14.5質量%の割合で配合し、これらの固形分の合計の2倍の量の水を用いて、サンドミル等で十分に分散撹拌して調整された。
酸性コロイダルシリカと、エチルシリケートと、アクリル樹脂とは、いずれも可視光応答型光触媒塗料組成物に配合されなかった。
実施例11の可視光応答型光触媒塗料組成物のアセトアルデヒド分解速度は14ppm/hrであった。耐洗浄性試験では、キズと素地の露出が見られた。比表面積は75m/gであった。
(実施例12)
可視光応答型光触媒塗料組成物の固形分中の成分割合を変えて、実施例1と同様の実験を行った。実施例12の可視光応答型光触媒塗料組成物は、塗料組成物全体の固形分に対して、アルカリ性コロイダルシリカを46質量%、マイカを6質量%、カオリンを6質量%、鱗片状シリカを8質量%、微粉末シリカを5質量%、可視光応答型光触媒粒子として光触媒酸化チタンを14.5質量%、着色顔料として白色酸化チタンを14.5質量%の割合で配合し、これらの固形分の合計の2倍の量の水を用いて、サンドミル等で十分に分散撹拌して調整された。
酸性コロイダルシリカと、エチルシリケートと、アクリル樹脂とは、いずれも可視光応答型光触媒塗料組成物に配合されなかった。
実施例12の可視光応答型光触媒塗料組成物のアセトアルデヒド分解速度は17ppm/hrであった。耐洗浄性試験では、キズと素地の露出が見られた。比表面積は84m/gであった。
(実施例13)
可視光応答型光触媒塗料組成物の固形分中の成分割合を変えて、実施例1と同様の実験を行った。実施例13の可視光応答型光触媒塗料組成物は、塗料組成物全体の固形分に対して、アルカリ性コロイダルシリカを38質量%、マイカを14.5質量%、カオリンを14.5質量%、鱗片状シリカを0質量%、微粉末シリカを4質量%、可視光応答型光触媒粒子として光触媒酸化チタンを14.5質量%、着色顔料として白色酸化チタンを14.5質量%の割合で配合し、これらの固形分の合計の2倍の量の水を用いて、サンドミル等で十分に分散撹拌して調整された。
酸性コロイダルシリカと、エチルシリケートと、アクリル樹脂とは、いずれも可視光応答型光触媒塗料組成物に配合されなかった。
実施例13の可視光応答型光触媒塗料組成物のアセトアルデヒド分解速度は9ppm/hrであった。耐洗浄性は問題なかった。比表面積は59m/gであった。
(実施例14)
可視光応答型光触媒塗料組成物の固形分中の成分割合を変えて、実施例1と同様の実験を行った。実施例14の可視光応答型光触媒塗料組成物は、塗料組成物全体の固形分に対して、アルカリ性コロイダルシリカを38質量%、マイカを14.5質量%、カオリンを14.5質量%、鱗片状シリカを4質量%、微粉末シリカを0質量%、可視光応答型光触媒粒子として光触媒酸化チタンを14.5質量%、着色顔料として白色酸化チタンを14.5質量%の割合で配合し、これらの固形分の合計の2倍の量の水を用いて、サンドミル等で十分に分散撹拌して調整された。
酸性コロイダルシリカと、エチルシリケートと、アクリル樹脂とは、いずれも可視光応答型光触媒塗料組成物に配合されなかった。
実施例14の可視光応答型光触媒塗料組成物のアセトアルデヒド分解速度は9ppm/hrであった。耐洗浄性は問題なかった。比表面積は58m/gであった。
(実施例15)
可視光応答型光触媒塗料組成物の固形分中の成分割合を変えて、実施例1と同様の実験を行った。実施例15の可視光応答型光触媒塗料組成物は、塗料組成物全体の固形分に対して、アルカリ性コロイダルシリカを30質量%、マイカを7.5質量%、カオリンを7.5質量%、鱗片状シリカを13質量%、微粉末シリカを13質量%、可視光応答型光触媒粒子として光触媒酸化チタンを14.5質量%、着色顔料として白色酸化チタンを14.5質量%の割合で配合し、これらの固形分の合計の2倍の量の水を用いて、サンドミル等で十分に分散撹拌して調整された。
酸性コロイダルシリカと、エチルシリケートと、アクリル樹脂とは、いずれも可視光応答型光触媒塗料組成物に配合されなかった。
実施例15の可視光応答型光触媒塗料組成物のアセトアルデヒド分解速度は19ppm/hrであった。耐洗浄性試験では、キズと素地の露出が見られた。比表面積は125m/gであった。
(実施例16)
可視光応答型光触媒塗料組成物の固形分中の成分割合を変えて、実施例1と同様の実験を行った。実施例16の可視光応答型光触媒塗料組成物は、塗料組成物全体の固形分に対して、アルカリ性コロイダルシリカを38質量%、マイカを15.5質量%、カオリンを15.5質量%、鱗片状シリカを8質量%、微粉末シリカを5質量%、可視光応答型光触媒粒子として光触媒酸化チタンを9質量%、着色顔料として白色酸化チタンを9質量%の割合で配合し、これらの固形分の合計の2倍の量の水を用いて、サンドミル等で十分に分散撹拌して調整された。
酸性コロイダルシリカと、エチルシリケートと、アクリル樹脂とは、いずれも可視光応答型光触媒塗料組成物に配合されなかった。
実施例16の可視光応答型光触媒塗料組成物のアセトアルデヒド分解速度は9ppm/hrであった。耐洗浄性は問題なかった。比表面積は65m/gであった。
(実施例17)
可視光応答型光触媒塗料組成物の固形分中の成分割合を変えて、実施例1と同様の実験を行った。実施例17の可視光応答型光触媒塗料組成物は、塗料組成物全体の固形分に対して、アルカリ性コロイダルシリカを38質量%、マイカを12質量%、カオリンを12質量%、鱗片状シリカを8質量%、微粉末シリカを5質量%、可視光応答型光触媒粒子として光触媒酸化チタンを10質量%、着色顔料として白色酸化チタンを15質量%の割合で配合し、これらの固形分の合計の2倍の量の水を用いて、サンドミル等で十分に分散撹拌して調整された。
酸性コロイダルシリカと、エチルシリケートと、アクリル樹脂とは、いずれも可視光応答型光触媒塗料組成物に配合されなかった。
実施例17の可視光応答型光触媒塗料組成物のアセトアルデヒド分解速度は8ppm/hrであった。耐洗浄性は問題なかった。比表面積は74m/gであった。
(実施例18)
可視光応答型光触媒塗料組成物の固形分中の成分割合を変えて、実施例1と同様の実験を行った。実施例18の可視光応答型光触媒塗料組成物は、塗料組成物全体の固形分に対して、アルカリ性コロイダルシリカを38質量%、マイカを10質量%、カオリンを10質量%、鱗片状シリカを8質量%、微粉末シリカを5質量%、可視光応答型光触媒粒子として光触媒酸化チタンを14.5質量%、着色顔料として白色酸化チタンを14.5質量%の割合で配合し、これらの固形分の合計の2倍の量の水を用いて、サンドミル等で十分に分散撹拌して調整された。
酸性コロイダルシリカと、エチルシリケートと、アクリル樹脂とは、いずれも可視光応答型光触媒塗料組成物に配合されなかった。
アルカリ性コロイダルシリカとしては、日産化学工業株式会社製のスノーテックスYLを用いた。このアルカリ性コロイダルシリカは水性シリカゾルであり、SiOを40質量%含んでいた。アルカリ性コロイダルシリカのpHは9.0〜10.0、粒子径は50〜80nmであった。
実施例18の可視光応答型光触媒塗料組成物のアセトアルデヒド分解速度は10ppm/hrであった。耐洗浄性試験では、キズと素地の露出が見られた。比表面積は75m/gであった。
表2は、実施例11〜実施例18の可視光応答型光触媒塗料組成物について、固形分中の各成分の割合と、アセトアルデヒド分解速度、耐洗浄性、比表面積を示す表である。
Figure 2012001635
表2においては、表1と同様に、光触媒性能の欄には、アセトアルデヒドの分解速度が10ppm/hr以上である場合には○、10ppm/hr未満であれば×を記入した。また、耐洗浄性の欄には、耐洗浄性に問題なければ○、耐洗浄性試験でキズや素地の露出が見られた場合には×を記入した。比表面積の欄には、比表面積が60m/g以上120m/g以下であれば○、58m/g以上60m/g未満または120m/gより大きく125m/g以下であれば△、58m/g未満または125m/gより大きい場合には×を記入した。
総合評価の欄には、表1と同様に、上述の○を1点、△を0.5点、×を0点として、光触媒性の点と耐洗浄性の点と比表面積の点との合計点が3であればA、2であればB、1であればCを記入した。なお、合計点が1.5であればBを記入した。
表2に示すように、実施例11、実施例12、実施例16〜実施例18の可視光応答型光触媒塗料組成物の総合評価はBであった。一方、実施例13〜実施例15の総合評価はBであった。
(比較例1)
可視光応答型光触媒塗料組成物の固形分中の成分割合を変えて、実施例1と同様の実験を行った。比較例1の可視光応答型光触媒塗料組成物は、塗料組成物全体の固形分に対して、アルカリ性コロイダルシリカを71質量%、マイカを0質量%、カオリンを0質量%、鱗片状シリカを0質量%、微粉末シリカを0質量%、可視光応答型光触媒粒子として光触媒酸化チタンを14.5質量%、着色顔料として白色酸化チタンを14.5質量%の割合で配合し、これらの固形分の合計の2倍の量の水を用いて、サンドミル等で十分に分散撹拌して調整された。
酸性コロイダルシリカと、エチルシリケートと、アクリル樹脂とは、いずれも可視光応答型光触媒塗料組成物に配合されなかった。
比較例1の可視光応答型光触媒塗料組成物のアセトアルデヒド分解速度は9ppm/hrであった。耐洗浄性試験では、キズと素地の露出が見られた。比表面積は59m/gであった。
(比較例2)
可視光応答型光触媒塗料組成物の固形分中の成分割合を変えて、実施例1と同様の実験を行った。比較例2の可視光応答型光触媒塗料組成物は、塗料組成物全体の固形分に対して、アルカリ性コロイダルシリカを38質量%、マイカを16.5質量%、カオリンを16.5質量%、鱗片状シリカを0質量%、微粉末シリカを0質量%、可視光応答型光触媒粒子として光触媒酸化チタンを14.5質量%、着色顔料として白色酸化チタンを14.5質量%の割合で配合し、これらの固形分の合計の2倍の量の水を用いて、サンドミル等で十分に分散撹拌して調整された。
酸性コロイダルシリカと、エチルシリケートと、アクリル樹脂とは、いずれも可視光応答型光触媒塗料組成物に配合されなかった。
比較例1の可視光応答型光触媒塗料組成物のアセトアルデヒド分解速度は7ppm/hrであった。耐洗浄性は問題なかった。比表面積は56m/gであった。
(比較例3)
可視光応答型光触媒塗料組成物の固形分中の成分割合を変えて、実施例1と同様の実験を行った。比較例3の可視光応答型光触媒塗料組成物は、塗料組成物全体の固形分に対して、酸性コロイダルシリカを38質量%、マイカを10質量%、カオリンを10質量%、鱗片状シリカを8質量%、微粉末シリカを5質量%、可視光応答型光触媒粒子として光触媒酸化チタンを14.5質量%、着色顔料として白色酸化チタンを14.5質量%の割合で配合し、これらの固形分の合計の2倍の量の水を用いて、サンドミル等で十分に分散撹拌して調整された。
アクリル性コロイダルシリカと、エチルシリケートと、アクリル樹脂とは、いずれも可視光応答型光触媒塗料組成物に配合されなかった。
酸性コロイダルシリカとしては、日産化学工業株式会社のスノーテックスOが用いられた。この酸性コロイダルシリカは水性シリカゾルであり、SiO2が20質量%含まれていた。酸性コロイダルシリカのpHは2.0〜4.0、粒子径は10〜20nm、比重は1.13であった。
比較例3の可視光応答型光触媒塗料組成物のアセトアルデヒド分解速度は9ppm/hrであった。耐洗浄性試験では、キズと素地の露出が見られた。比表面積は73m/gであった。
(比較例4)
可視光応答型光触媒塗料組成物の固形分中の成分割合を変えて、実施例1と同様の実験を行った。比較例4の可視光応答型光触媒塗料組成物は、塗料組成物全体の固形分に対して、酸性コロイダルシリカを19質量%、エチルシリケートを19質量%、マイカを10質量%、カオリンを10質量%、鱗片状シリカを8質量%、微粉末シリカを5質量%、可視光応答型光触媒粒子として光触媒酸化チタンを14.5質量%、着色顔料として白色酸化チタンを14.5質量%の割合で配合し、これらの固形分の合計の2倍の量の水を用いて、サンドミル等で十分に分散撹拌して調整された。
アクリル性コロイダルシリカとアクリル樹脂とは、いずれも可視光応答型光触媒塗料組成物に配合されなかった。
酸性コロイダルシリカとしては、比較例3と同様のものが用いられた。エチルシリケートとしては、コルコート株式会社製のエチルシリケート加水分解液のHAS−1が用いられた。このエチルシリケートはアルコール性シリカゾルであり、SiOが20質量%含まれていた。エチルシリケートの比重は0.84であった。
比較例4の可視光応答型光触媒塗料組成物のアセトアルデヒド分解速度は5ppm/hrであった。耐洗浄性は問題なかった。比表面積は20m/gであった。
(比較例5)
可視光応答型光触媒塗料組成物の固形分中の成分割合を変えて、実施例1と同様の実験を行った。比較例5の可視光応答型光触媒塗料組成物は、塗料組成物全体の固形分に対して、アルカリ性コロイダルシリカを19質量%、アクリル樹脂を19質量%、マイカを10質量%、カオリンを10質量%、鱗片状シリカを8質量%、微粉末シリカを5質量%、可視光応答型光触媒粒子として光触媒酸化チタンを14.5質量%、着色顔料として白色酸化チタンを14.5質量%の割合で配合し、これらの固形分の合計の2倍の量の水を用いて、サンドミル等で十分に分散撹拌して調整された。
酸性コロイダルシリカとエチルシリケートとは、いずれも可視光応答型光触媒塗料組成物に配合されなかった。
アルカリ性コロイダルシリカとしては、実施例1と同様のものが用いられた。アクリル樹脂としては、DIC株式会社製のボンコートVF−1040を用いた。アクリル樹脂の粒子径は0.15〜0.20μm、pHは7.5〜8.5、Tgは−10℃であった。比重は1.19であった。
比較例5の可視光応答型光触媒塗料組成物のアセトアルデヒド分解速度は1ppm/hrであった。耐洗浄性は問題なかった。比表面積は16m/gであった。
表3は、比較例1〜比較例5の可視光応答型光触媒塗料組成物について、固形分中の各成分の割合と、アセトアルデヒド分解速度、耐洗浄性、比表面積を示す表である。
Figure 2012001635
表3においては、表1と同様に、光触媒性能の欄には、アセトアルデヒドの分解速度が10ppm/hr以上である場合には○、10ppm/hr未満であれば×を記入した。また、耐洗浄性の欄には、耐洗浄性に問題なければ○、耐洗浄性試験でキズや素地の露出が見られた場合には×を記入した。比表面積の欄には、比表面積が60m/g以上120m/g以下であれば○、58m/g以上60m/g未満または120m/gより大きく125m/g以下であれば△、58m/g未満または125m/gより大きい場合には×を記入した。
総合評価の欄には、表1と同様に、上述の○を1点、△を0.5点、×を0点として、光触媒性の点と耐洗浄性の点と比表面積の点との合計点が3であればA、2であればB、1であればCを記入した。なお、合計点が0.5であればCを記入した。
表3に示すように、比較例1の総合評価はCであり、比較例2〜比較例5の総合評価はCであった。
表1から表3に示すように、実施例1〜実施例18の塗膜については、比較例1〜比較例5の塗膜と比較して、相対的に高い総合評価が得られた。特に、実施例1〜実施例10の塗膜は高い総合評価が得られた。
比較例1の可視光応答型光触媒塗料組成物は、マイカとカオリンのいずれも含んでおらず、また、鱗片状シリカと微粉末シリカのいずれも含んでおらず、他のシリカ類も含んでいなかった。比較例1の塗膜は、アセトアルデヒド分解速度が相対的に低く、塗膜性能に問題があり、比表面積が相対的に小さく、総合評価はCであった。
比較例2の可視光応答型光触媒塗料組成物は、鱗片状シリカと微粉末シリカのいずれも含んでおらず、他のシリカ類も含んでいなかった。比較例2の塗膜は、塗膜性能には問題なかったが、アセトアルデヒド分解速度が相対的に低く、比表面積が相対的に小さく、総合評価はCであった。
比較例3の可視光応答型光触媒塗料組成物は、アルカリ性コロイダルシリカを含んでいなかった。比較例3の塗膜は、アセトアルデヒド分解速度が相対的に低く、塗膜性能に問題があり、総合評価はCであった。
比較例4の可視光応答型光触媒塗料組成物も、アルカリ性コロイダルシリカを含んでいなかったが、エチルシリケートが加えられた。比較例4の塗膜は、塗膜性能には問題なかったが、アセトアルデヒド分解速度が相対的に低く、比表面積が相対的に小さく、総合評価はCであった。
比較例5の可視光応答型光触媒塗料組成物は、アクリル樹脂を含有しており、無機系成分のみで構成されていなかった。比較例5の塗膜は、アセトアルデヒド分解速度が実施例1〜実施例18の塗膜と比較して著しく低く、比表面積が相対的に小さく、総合評価はCであった。
以上のように、この発明に従った可視光応答型光触媒塗料組成物は、(a)アルカリ性コロイダルシリカ、(b)マイカとカオリンの少なくとも一つ、(c)シリカ類、および、(d)可視光応答型光触媒粒子、の成分を含み、無機系成分のみによって構成されている。(d)可視光応答型光触媒粒子の成分は、当該可視光応答型光触媒塗料組成物に可視光が照射されることによって、ホルムアルデヒド等の有機化合物やアンモニア等の臭気物質といった室内空気中の有害物質を分解する成分である。
このようにすることにより、高い有機物分解性能と、内装建材としての性能との両方を有する可視光応答型光触媒塗料組成物を提供することができる。
次に、実施例1と実施例11の可視光応答型光触媒塗料組成物を比較すると、特にアルカリ性コロイダルシリカの含有量において異なっている。実施例1の可視光応答型光触媒塗料組成物では、アルカリ性コロイダルシリカの含有量は、可視光応答型光触媒塗料組成物全体の固形分の38質量%であった。一方、実施例11の可視光応答型光触媒塗料組成物では、アルカリ性コロイダルシリカの含有量は、可視光応答型光触媒塗料組成物全体の固形分の29質量%であった。実施例1の塗膜の総合評価はAであり、実施例11の塗膜の総合評価はBであった。
また、実施例2と実施例12の可視光応答型光触媒塗料組成物を比較すると、特に、マイカとカオリンの含有量において異なっている。実施例2の可視光応答型光触媒塗料組成物では、マイカとカオリンの合計の含有量は可視光応答型光触媒塗料組成物全体の固形分の15質量%であった。一方、実施例12の可視光応答型光触媒塗料組成物では、マイカとカオリンの合計の含有量は可視光応答型光触媒塗料組成物全体の固形分の12質量%であった。実施例2の塗膜の総合評価はAであり、実施例12の塗膜の総合評価はBであった。
このように、可視光応答型光触媒塗料組成物においては、(a)アルカリ性コロイダルシリカの成分の割合は、当該可視光応答型光触媒塗料組成物全体の固形分の30質量%以上であり、マイカとカオリンの少なくとも一つからなる(b)の成分の割合は、当該可視光応答型光触媒塗料組成物全体の固形分の15質量%以上であることが好ましい。
(a)アルカリ性コロイダルシリカの成分の割合を、当該可視光応答型光触媒塗料組成物全体の固形分の30質量%以上にすることによって、可視光応答型光触媒塗料組成物の造膜性や硬度を高めることができた。
また、マイカとカオリンの少なくとも一つからなる(b)の成分の割合を、当該可視光応答型光触媒塗料組成物全体の固形分の15質量%以上にすることによって、可視光応答型光触媒塗料組成物のクラック防止効果を高めることができる。マイカとカオリンの少なくとも一つからなる(b)の成分が15質量%以上であることによって、(b)の成分が15質量%未満である場合と比較して、造膜性を高め、クラックが発生しにくくなるだけでなく、被塗布物に対する塗料組成物の付着性を高めることができる。特にマイカとカオリンの少なくとも一つからなる(b)の成分の割合は、当該可視光応答型光触媒塗料組成物全体の固形分の25質量%以上であることが好ましい。
次に、実施例3〜実施例4と実施例13〜実施例14の可視光応答型光触媒塗料組成物を比較すると、特にシリカ類の含有量において異なっている。実施例3と実施例4の可視光応答型光触媒塗料組成物では、シリカ類の含有量は可視光応答型光触媒塗料組成物全体の固形分の5質量%であった。一方、実施例13と実施例14の可視光応答型光触媒塗料組成物では、シリカ類の含有量は可視光応答型光触媒塗料組成物全体の固形分の4質量%であった。実施例3と実施例4の塗膜の総合評価はAであり、実施例13と実施例14の塗膜の総合評価はBであった。
また、実施例1、実施例3、実施例4、実施例5を比較すると、可視光応答型光触媒塗料組成物中のシリカ類の含有量が多いほど、塗膜によるアセトアルデヒド分解速度が高くなることがわかった。また、シリカ類の含有量が多くなると比表面積も大きくなった。
このように、可視光応答型光触媒塗料組成物においては、シリカ類の成分の割合は、可視光応答型光触媒塗料組成物全体の固形分の5質量%以上であることが好ましい。
このようにすることにより、光触媒効果や塗膜補強効果をより高めることができた。シリカ類の成分の割合は、特に10質量%以上であることがより好ましい。
次に、実施例5と実施例15の可視光応答型光触媒塗料組成物を比較すると、特にシリカ類の含有量において異なっている。実施例5の可視光応答型光触媒塗料組成物では、シリカ類の含有量は可視光応答型光触媒塗料組成物全体の固形分の21質量%であった。一方、実施例15の可視光応答型光触媒塗料組成物では、シリカ類の含有量は可視光応答型光触媒塗料組成物全体の固形分の26質量%であった。実施例5の塗膜の総合評価はAであった。実施例15の塗膜は塗膜性能が相対的に低く、比表面積が125m/gであり、総合評価はBであった。
このように、塗膜は、上記のいずれかの可視光応答型光触媒塗料組成物を含み、当該塗料組成物の比表面積が60〜120m/gであることが好ましい。
塗料組成物の比表面積が60〜120m/gであることにより、比表面積が60m/gよりも小さい場合や120m/gよりも大きい場合と比較して、光触媒の機能をより発揮させ、かつ、内装建材としての塗膜性能をより発揮させることができる。
このようにすることにより、高い有機物分解性能と、内装建材としての性能との両方を有する塗膜を提供することができる。
次に、実施例6と実施例16の可視光応答型光触媒塗料組成物を比較すると、特に可視光応答型光触媒粒子の含有量において異なっている。実施例6の可視光応答型光触媒塗料組成物では、可視光応答型光触媒粒子の含有量は可視光応答型光触媒塗料組成物全体の固形分の10質量%であった。一方、実施例16の可視光応答型光触媒塗料組成物では、可視光応答型光触媒粒子の含有量は可視光応答型光触媒塗料組成物全体の固形分の9質量%であった。実施例6の塗膜のアセトアルデヒド分解速度は11ppm/hrであり、実施例16の塗膜のアセトアルデヒド分解速度は9ppm/hrであった。実施例6の塗膜の総合評価はAであり、実施例16の総合評価はBであった。
このように、可視光応答型光触媒塗料組成物においては、(d)可視光応答型光触媒粒子の成分の割合は、当該可視光応答型光触媒塗料組成物全体の固形分の10質量%以上であることが好ましい。
(d)可視光応答型光触媒粒子の成分の割合は、特に15質量%以上であることが好ましい。
次に、実施例6、実施例7と実施例17の可視光応答型光触媒塗料組成物を比較すると、特に可視光応答型光触媒粒子の成分に対する無機着色顔料の重量比において異なっている。実施例6の可視光応答型光触媒塗料組成物では、可視光応答型光触媒粒子の成分に対する無機着色顔料の重量比は1.0であった。実施例7の可視光応答型光触媒塗料組成物では、可視光応答型光触媒粒子の成分に対する無機着色顔料の重量比は0.5であった。一方、実施例17の可視光応答型光触媒塗料組成物では、可視光応答型光触媒粒子の成分に対する無機着色顔料の重量比は1.5であった。実施例6の塗膜のアセトアルデヒド分解速度は11ppm/hr、実施例7の塗膜のアセトアルデヒド分解速度は20ppm/hrであり、実施例17の塗膜のアセトアルデヒド分解速度は8ppm/hrであった。実施例6と実施例7の塗膜の総合評価はAであり、実施例17の総合評価はBであった。
このように、可視光応答型光触媒塗料組成物においては、(d)可視光応答型光触媒粒子の成分に対する無機着色顔料の重量比が1.0以下であることが好ましい。
このようにすることにより、着色顔料の添加によって光触媒の含有割合が低下して光触媒効果が低下することを防ぐことができた。
次に、実施例8と実施例18の可視光応答型光触媒塗料組成物を比較すると、特にアルカリ性コロイダルシリカの粒子径において異なっている。実施例8の可視光応答型光触媒塗料組成物では、アルカリ性コロイダルシリカの粒子径は10〜20nmであった。一方、実施例18の可視光応答型光触媒塗料組成物では、アルカリ性コロイダルシリカの粒子径は50〜80nmであった。実施例8の塗膜は耐洗浄性に問題がなく、実施例18の塗膜は耐洗浄性に問題があった。実施例8の塗膜の総合評価はAであり、実施例18の総合評価はBであった。
このように、可視光応答型光触媒塗料組成物においては、(a)アルカリ性コロイダルシリカとしては、10〜50nmの粒子径を有するアルカリ性コロイダルシリカを含むことが好ましい。
このようにすることにより、アルカリ性コロイダルシリカの粒子径が50nmより大きい場合と比較して、粒子の結合性を大きく保ち、塗膜強度を大きく保つことができた。アルカリ性コロイダルシリカの粒子径は、特に、10〜20nmであることが好ましい。
次に、実施例8〜実施例10の視光応答型光触媒塗料組成物を比較すると、特に、可視光応答型光触媒粒子の含有量において異なっている。実施例8の可視光応答型光触媒塗料組成物では、可視光応答型光触媒粒子の含有量は、可視光応答型光触媒塗料組成物全体の固形分の19質量%であった。一方、実施例9の可視光応答型光触媒塗料組成物では、可視光応答型光触媒粒子の含有量は、可視光応答型光触媒塗料組成物全体の固形分の24質量%であった。また、実施例10の可視光応答型光触媒塗料組成物では、可視光応答型光触媒粒子の含有量は、可視光応答型光触媒塗料組成物全体の固形分の29質量%であった。アセトアルデヒド分解速度については、実施例8の塗膜では22ppm/hr、実施例9の塗膜では26ppm/hr、実施例10の塗膜では48ppm/hrであった。実施例8〜実施例10のいずれの塗膜の総合評価もAであった。
このように、塗膜は、上記のいずれかの可視光応答型光触媒塗料組成物を含み、本願の明細書に記載の特定条件下において、10ppm/hr以上の分解速度でアセトアルデヒドを分解することが可能であるように構成されていることが好ましい。
このようにすることにより、高い有機物分解性能と、内装建材としての性能との両方を有する塗膜を提供することができた。

Claims (11)

  1. 以下の(a)、(b)、(c)および(d)の成分を含む無機系成分のみによって構成されている可視光応答型光触媒塗料組成物。
    (a)アルカリ性コロイダルシリカ
    (b)マイカとカオリンの少なくとも一つ
    (c)シリカ類
    (d)可視光応答型光触媒粒子
  2. 前記(d)可視光応答型光触媒粒子は、酸化チタンの粒子である、請求項1に記載の可視光応答型光触媒塗料組成物。
  3. 前記シリカ類は、鱗片状シリカと微粉末シリカの少なくとも一つを含む、請求項1または請求項2に記載の可視光応答型光触媒塗料組成物。
  4. 無機着色顔料を含む、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の可視光応答型光触媒塗料組成物。
  5. 前記(d)成分に対する前記無機着色顔料の重量比が1.0以下である、請求項4に記載の可視光応答型光触媒塗料組成物。
  6. 前記(a)の成分の割合は、当該可視光応答型光触媒塗料組成物全体の固形分の30質量%以上であり、前記(b)の成分の割合は、当該可視光応答型光触媒塗料組成物全体の固形分の15質量%以上である、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の可視光応答型光触媒塗料組成物。
  7. 前記(c)の成分の割合は、当該可視光応答型光触媒塗料組成物全体の固形分の5質量%以上である、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の可視光応答型光触媒塗料組成物。
  8. 前記(d)の成分の割合は、当該可視光応答型光触媒塗料組成物全体の固形分の10質量%以上である、請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の可視光応答型光触媒塗料組成物。
  9. 前記(a)の成分は、10〜50nmの粒子径を有するアルカリ性コロイダルシリカを含む、請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の可視光応答型光触媒塗料組成物。
  10. 請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の可視光応答型光触媒塗料組成物を含み、
    当該塗料組成物の比表面積が60〜120m/gである、塗膜。
  11. 請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の可視光応答型光触媒塗料組成物を含み、
    明細書に記載の特定条件下において、10ppm/hr以上の分解速度でアセトアルデヒドを分解することが可能であるように構成されている、塗膜。
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