JP2012000483A - 弾球遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】弾球遊技機における円滑な遊技を促進する。
【解決手段】ぱちんこ遊技機においては、予告決定手段により予告演出をどの段階まで表示させるかが決定されるが、実際に表示される段階数は、抽選値の保留数によって制限される。つまり、抽選値の保留数が多ければ、決定された予告演出の全ての段階が表示される可能性が高くなるが、保留数が少ないと、予告演出の一部の段階しか表示されない可能性が高くなる。すなわち、遊技者は予告演出の段階数によって当たりの可能性を推測できるが、その推測の信憑性を高めるためには多くの保留数を獲得しておく必要がある。
【選択図】図4

Description

本発明は、ぱちんこ遊技機等の弾球遊技機に関し、特に弾球遊技機における表示装置への表示内容の制御技術に関する。
各種の弾球遊技機のうち、従来にいう第1種ぱちんこ遊技機は、遊技盤の略中央に設けられた液晶ディスプレイなどの表示領域に複数の図柄を変動させながら表示する(以下、そうした表示を「図柄変動」または「変動表示」等という)。この遊技機では、たとえば遊技盤上に形成された始動入賞口へ遊技球が落入すると、その結果としてランダムな抽選値が取得される。取得された抽選値は保留球として、たとえば最大4個まで一時記憶される。保留球は順次1つずつ読み出されて当否判定され、その判定結果に応じて図柄が変動表示される。そして、複数列の図柄変動を停止させたときの図柄の組合せが特定の態様となった場合に、通常遊技より多くの賞球が得られるいわゆる大当たりと呼ばれる特別遊技へと移行する(たとえば、特許文献1参照)。
表示領域における図柄の変動表示は、単に複数の図柄が変動表示されるだけでなく、いわゆるリーチ変動画面と呼ばれる状態のように、あと一つ図柄が揃えば大当たりとなる状態で変動表示の時間を通常よりも長くする等、遊技者の期待感を高めるための演出が図られている。リーチ演出も様々であり、変動表示時間の長さを変えたり、出現頻度を低く設定したキャラクタを用いたりすることで大当たりの可能性の高さを示唆する表現方法などが一般に多用されている。また、このようなリーチ演出とは別に、図柄変動と並行して特定のキャラクタによる段階的な演出表示を行うことにより、大当たりの可能性の高さを予告的に示唆する予告演出を行うものもある。予告演出の内容やその段階数は、図柄変動に際して予め決定されるが、一般にはその段階を経るごとに大当たりの可能性が高まるように設定されている。
特開2003−230714号公報
ところで、このような遊技機においては、始動入賞口へのより多くの入球によって保留球が蓄えられるほど当否抽選の機会も増える。その結果、大当たりも相対的に早く訪れることになり、遊技者の利益にも反映される。一方、始動入賞口への入球を狙って遊技者がより多くの打ち出しをするほど遊技球の循環も円滑になり、ホール側の利益も確保されることになる。
発明者は、従来独立に行われていた予告演出による段階的な演出処理と、始動入賞口への入球による抽選値の段階的な保留処理とを遊技の進行において結びつけることで、より円滑な遊技を実現できるとの考えに想到した。
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、弾球遊技機における円滑な遊技を促進することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の弾球遊技機は、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の入球が抽選値を取得する契機となる始動入賞口と、取得された抽選値を所定の上限数まで順次保留する保留制御手段と、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定するための当否抽選を、抽選値を用いて実行する当否抽選手段と、当否抽選の結果を演出的に示すための複数の図柄が変動表示される演出表示装置と、当否抽選の結果が当たりである可能性を予告的に示唆するために段階的に設けられた予告演出を図柄変動中に表示するか否かを決定するとともに、予告演出を表示する場合にどの段階まで表示させるかを決定する予告決定手段と、演出表示装置に図柄の変動を表示させるとともに、予告演出を表示する旨の決定があったときは図柄の変動とともに予告演出を演出表示装置に表示させる演出表示制御手段と、当否抽選が当たりであることを示す所定の停止図柄組合せにて図柄の変動が停止した場合に通常遊技よりも遊技者に有利となる遊技である特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、を備える。演出表示制御手段は、予告決定手段が決定した予告演出の各段階を構成する予告演出画像を、抽選値の保留数によって制限された段階まで表示させる。
ここで、「予告演出が段階的に設けられる」としたが、予告演出は複数段階設けられていてもよいし、一つ(つまり1段階)のみ設けられていてもよい。後者の場合、その予告演出が表示されるか否かで段階的となる。また、前者の場合、各段階の予告演出が密接に関連づけられていてもよいし、段階的とはいっても関連性が薄く個々に独立していてもよい。「予告演出」は、たとえば特定のモチーフやキャラクタによる演出を段階的に表示させることで大当たりの可能性の高さを段階的に示唆するものでもよい。「予告演出」の有無および内容は図柄の変動パターンとは別に決定されるが、たとえば特定の期待度の高い変動パターンが選択された場合にのみ予告演出を表示させるようにしたり、期待度に応じて予告演出の段階数が増えるようにしてもよい。予告演出画像が表示される段階数は抽選値の保留数によって制限されるが、その段階数と保留数とは予め対応づけられていればよく、必ずしも両者が一致することを要しない。
この態様によると、予告決定手段により予告演出をどの段階まで表示させるかが決定されるが、実際に演出表示される段階数は、抽選値の保留数によって制限される。つまり、抽選値の保留数が多ければ、決定された予告演出の全ての段階が表示される可能性が高くなるが、保留数が少ないと、予告演出は表示されないか、または一部の段階しか表示されない可能性が高くなる。すなわち、遊技者は予告演出の段階数によって当たりの可能性を推測できるが、その推測の信憑性を高めるためにはより多くの保留数を獲得しておく必要がある。このため、保留数が上限値となっていない限り、遊技者に始動入賞口への入球を狙う動機づけを与えることになり、遊技球の打ち出しを促進することができる。その結果、予告演出の間、ひいては遊技全体の進行において遊技球の循環を良好に保持できるようになる。
演出表示制御手段は、図柄変動の開始後に保留数が増加した場合は、図柄の変動開始時の保留数による予告演出の制限を解除し、前記予告決定手段が決定した予告演出画像を継続的に追加表示可能としてもよい。あるいは、予告演出の制限の解除により、予告決定手段が決定した予告演出画像を差し替えて追加表示可能としてもよい。
この態様によれば、図柄変動の開始時の保留数によって予告演出の段階数が制限されていても、その図柄変動の開始後に始動入賞口への入球によって保留数が増加すると、予告演出の制限が解除される。この「制限の解除」は、単に増加した保留数と同じ段階数だけ予告演出画像を追加表示させるものでもよいし、増加した保留数と異なる段階数の予告演出画像を追加表示させるものでもよい。後者の場合、予告演出中に始動入賞口への入球があったことの特典として、増加した保留数よりも多くの段階数の予告演出画像を追加表示させるようにしてもよい。あるいは、図柄変動の開始後の保留数の増加を契機に追加表示を行うか否か、追加表示を行う場合にどのステップまで表示させるかを決めるようにしてもよい。この態様では、図柄の変動開始時に保留数が不足していても、予告演出の各段階が表示される時点で保留数が増加していれば、後続の段階の演出表示がなされ得る。つまり、図柄変動開始後の始動入賞口への入球により、予告演出の全ての段階が表示される可能性が高まるため、予告演出中であっても保留数が上限値となっていない限り、遊技者による遊技球の打ち出しを促進することができる。
より具体的には、演出表示制御手段は、演出表示装置において図柄の変動表示領域との干渉が抑えられる領域に保留の上限数に合わせて複数設定された特定表示領域に保留対応画像を順次表示するとともに、抽選値の保留数に対応して予め設定された数の予告演出画像を保留対応画像に合わせて段階的に表示させてもよい。
ここで、「保留対応画像」は、たとえば保留数と同じ数だけ表示される点灯表示画像であってもよいし、特定のモチーフやキャラクタの静止画像等であってもよい。また、「予告演出画像を保留対応画像に合わせて表示させる」とは、たとえば保留対応画像に予告演出画像を重ねる表示態様であってもよいし、保留対応画像を予告演出画像に差し替える表示態様であってもよい。あるいは、保留対応画像そのものに動作を与えるなどして予告演出画像として用いてもよい。保留対応画像と予告演出画像の数は予め対応づけられる。
この態様によれば、演出表示装置に図柄のみならず保留対応画像が表示されるため、遊技者が現在の保留数を容易に把握できるというメリットがある。しかも、保留対応画像が表示される特定表示領域が図柄の変動表示領域との干渉が抑制されるように設定されているため、図柄の変動表示が実質的に阻害されることなく、予告演出画像による予告演出を比較的自由に行うことができる。すなわち、保留対応画像が図柄の変動表示に干渉する場合には、リーチ演出等の図柄による演出のたびに予告演出の中断を余儀なくされるところ、この態様ではその干渉がないため、保留対応画像を独立して比較的自由に表示させることができる。さらに、予告演出画像が保留対応画像に合わせて表示されるため、予告演出が図柄変動に干渉することも抑制される。その結果、図柄の変動状態による時間的制約を実質的に受けることなく予告演出を実行することができる。
演出表示制御手段は、各予告演出画像を対応する保留対応画像の特定表示領域に演出表示させてもよい。その場合、各予告演出画像を対応する保留対応画像に重ねて表示させてもよいし、各予告演出画像を対応する保留対応画像そのものにより演出表示させてもよい。たとえば、保留対応画像としてキャラクタの静止画を表示させ、そのキャラクタを動画表示させることにより予告演出をさせるようにしてもよい。このように、保留対応画像そのものが予告演出画像として機能することで、描画スペースを有効に利用できるとともに、遊技者の興趣が高められることも期待される。
演出表示制御手段は、予告演出画像として、予告演出の段階が進むにつれて当否抽選の結果が当たりである可能性が徐々に高まっていることを示唆する演出画像を表示させてもよい。
このように、予告演出画像が段階的に表示されるにつれて当たりの可能性が高まることにより、どの段階まで表示されるかが遊技者にとってより重要視されることになる。したがって、保留数を上限値まで獲得しようとする意欲が助長され、その結果、遊技者の遊技球の打ち出しをより促進することができる。
なお、以上の構成要素の任意の組合せや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システム、コンピュータプログラム、コンピュータプログラムを格納した記録媒体、データ構造などの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明の弾球遊技機によれば、円滑な遊技を促進することができる。
ぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す図である。 ぱちんこ遊技機の背面側における基本的な構造を示す図である。 本実施例におけるぱちんこ遊技機の機能ブロックを示す図である。 演出表示装置に表示される予告演出の画面例を表す図である。 第2の遊技において演出表示装置に表示される予告演出のパターンの具体例を表す図である。 ぱちんこ遊技機における基本的な動作過程を示すフローチャートである。 図6におけるS10の入賞処理を詳細に示すフローチャートである。 図6のS14の通常遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。 図8におけるS22の図柄変動処理を詳細に示すフローチャートである。 図8におけるS24の図柄変動処理を詳細に示すフローチャートである。 図10におけるS61の予告演出制御処理を詳細に示すフローチャートである。 図6におけるS16の特別遊技を詳細に示すフローチャートである。 図6におけるS14の通常遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。 図13におけるS130の図柄変動処理を詳細に示すフローチャートである。 図13におけるS132の図柄変動処理を詳細に示すフローチャートである。 変形例にかかる予告演出のパターンの具体例を表す図である。
(第1実施例)
本実施例のぱちんこ遊技機においては、従来にいう第1種ぱちんこ遊技機に相当する遊技が複数混在する。その複数の遊技としての第1の遊技と第2の遊技とが、互いに遊技性を打ち消し合わないよう片方ずつ実行される。またこれらの遊技性を両立させるために、本実施例のぱちんこ遊技機は、複数の始動入賞口、複数の特別図柄表示装置、複数の保留ランプ、複数の大入賞口を備える。
図1は、ぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す。以下、弾球遊技機として従来にいういわゆる第1種ぱちんこ遊技機を例に説明する。
ぱちんこ遊技機10は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。ぱちんこ遊技機10の遊技機枠は、外枠11、前枠12、透明板13、扉14、上球皿15、下球皿16、および発射ハンドル17を含む。外枠11は、開口部分を有し、ぱちんこ遊技機10を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠12は、外枠11の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構により外枠11へ開閉可能に取り付けられる。前枠12は、遊技球を発射する機構や、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導または回収するための機構等を含む。
透明板13は、ガラスなどにより形成され、扉14により支持される。扉14は、図示しないヒンジ機構により前枠12へ開閉可能に取り付けられる。上球皿15は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿16への遊技球の抜き取り等の機構を有する。下球皿16は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。上球皿15と下球皿16の間にはスピーカ18が設けられており、遊技状態などに応じた効果音が出力される。
遊技盤50は、外レール54と内レール56により区画された遊技領域52上に、アウト口58、第1特別図柄表示装置70、第2特別図柄表示装置71、演出表示装置60、第1始動入賞口(以下、「第1始動口」という)62、第2始動入賞口(以下、「第2始動口」という)63、センター飾り64、第1大入賞口91、第2大入賞口92、作動口68、一般入賞口72を含む。さらに遊技領域52には、図示しない多数の遊技釘や風車などの機構が設置される。
第1始動口62は第1の遊技に対応する始動入賞口として設けられ、第2始動口63は第2の遊技に対応する始動入賞口として設けられる。第1始動口62および第2始動口63は、遊技球の発射強弱によっていずれかを目標にした打ち分けが可能な程度に互いに離れた位置に設けられる。たとえば、第1始動口62は遊技領域52の左側を狙って比較的弱めに発射したときに入球しやすくなるような位置に設けられ、第2始動口63は遊技領域52の右側を狙って比較的強めに発射したときに入球しやすくなるような位置に設けられる。
第1始動口62は、始動入賞検出装置74を備える。始動入賞検出装置74は、第1始動口62への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1始動入賞情報を生成する。第2始動口63は、始動入賞検出装置75と、普通電動役物65と、普通電動役物65を開閉させるための普通電動役物ソレノイド76を備える。始動入賞検出装置75は、第2始動口63への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2始動入賞情報を生成する。普通電動役物ソレノイド76の駆動力により普通電動役物65が拡開されると、第2始動口63への入球容易性が高まる。また、第2始動口63は図示するとおり遊技領域52の右側における狭い通路に設けられているので、右側を狙って強めに打球した遊技球の多くが少なくとも第2始動口63の近傍に集まるので、第2始動口63の入球可能性は高い。これに対して第1始動口62には普通電動役物が設置されておらず、しかも狭い通路から離れた位置に設けられている。したがって、第1始動口62よりも第2始動口63の方が入球可能性が相対的に高くなるような配置または構成の関係となっている。
一般入賞口72は、遊技球の入球を検出するための一般入賞検出装置73を複数備える。一般入賞検出装置73は、一般入賞口72への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す一般入賞情報を生成する。
第1大入賞口91は第1の遊技に対応する大入賞口として設けられ、第2大入賞口92は第2の遊技に対応する大入賞口として設けられる。第1大入賞口91は、遊技球の入球を検出するための入賞検出装置78と、第1大入賞口91を開閉させるための大入賞口ソレノイド80を備える。入賞検出装置78は、第1大入賞口91への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1大入賞口入賞情報を生成する。第2大入賞口92は、遊技球の入球を検出するための入賞検出装置79と、第2大入賞口92を開閉させるための大入賞口ソレノイド81を備える。入賞検出装置79は、第2大入賞口92への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2大入賞口入賞情報を生成する。第1大入賞口91は、第1特別図柄192が所定の態様にて停止したときに「大当たり」として開放状態となる横長方形状の入賞口である。第1大入賞口91はアウト口58の上方の位置に設けられる。第2大入賞口92は、第2特別図柄193が所定の態様にて停止したときに「大当たり」として開放状態となる横長方形状の入賞口である。第2大入賞口92はアウト口58の右上方の位置に設けられる。
遊技領域52の略中央に演出表示装置60が設けられ、その左右に第1の遊技に対応する第1特別図柄表示装置70と第2の遊技に対応する第2特別図柄表示装置71が設けられている。第1特別図柄表示装置70には第1の遊技に対応する第1特別図柄192の変動が表示され、第2特別図柄表示装置71には第2の遊技に対応する第2特別図柄193の変動が表示される。第1特別図柄192は、第1始動口62への遊技球の落入を契機として行われる抽選の結果に対応した図柄であり、その変動表示が所定の当たり態様にて停止されたときに第1特別遊技としての大当たりが発生する。第2特別図柄193は、第2始動口63への遊技球の落入を契機として行われる抽選の結果に対応した図柄であり、その変動表示が所定の当たり態様にて停止されたときに第2特別遊技としての大当たりが発生する。第1特別図柄表示装置70および第2特別図柄表示装置71は、たとえば7セグメントLEDで構成される表示手段であり、第1特別図柄192および第2特別図柄193はそれぞれ「0」〜「9」の10種類の数字で表される。
演出表示装置60の画面には第1の遊技に対応する第1領域としての左エリア194と第2の遊技に対応する第2領域としての右エリア195が設定される。左エリア194には第1特別図柄192に連動する第1装飾図柄190を含む装飾図柄の変動が表示され、右エリア195には第2特別図柄193に連動する第2装飾図柄191を含む装飾図柄の変動が表示される。左エリア194と右エリア195は、それぞれの背景に対照的な色を施して視覚的に区別させてもよい。
さらに、左エリア194における第1装飾図柄190の下方には、横並びに整列配置された4つの第1特定表示領域196が設定されている。この第1特定表示領域196には、第1の遊技における抽選値の保留数を表す後述の第1保留対応画像が左側から順次表示される。右エリア195における第2装飾図柄191の下方には、横並びに整列配置された4つの第2特定表示領域197が設定されている。この第2特定表示領域197には、第2の遊技における抽選値の保留数を表す後述の第2保留対応画像が順次表示される。図示のように、保留対応画像が表示される各特定表示領域は、各装飾図柄の変動表示領域と干渉しないように設定されている。
演出表示装置60は、たとえば液晶ディスプレイである。第1装飾図柄190は、第1特別図柄192で示される抽選の結果表示を視覚的に演出するための図柄であり、第1の遊技に対応する。第2装飾図柄191は、第2特別図柄193で示される抽選の結果表示を視覚的に演出するための図柄であり、第2の遊技に対応する。演出表示装置60は、第1装飾図柄190および第2装飾図柄191として、たとえばスロットマシンのゲームを模した複数列の図柄変動の動画像を左エリア194と右エリア195のそれぞれに表示する。演出表示装置60は、この実施例では液晶ディスプレイで構成されるが、機械式のドラムやLEDなどの他の表示手段で構成されてもよい。なお、第1特別図柄192および第2特別図柄193は必ずしも演出的な役割をもつことを要しないため、本実施例では演出表示装置60の左下方の第1特別図柄表示装置70および第2特別図柄表示装置71にて目立たない大きさで表示させるが、特別図柄自体に演出的な役割をもたせて装飾図柄を表示させないような手法を採用する場合には、特別図柄を演出表示装置60のような液晶ディスプレイに表示させてもよい。
作動口68は、遊技盤50の右側方位置に設けられる。作動口68は、通過検出装置69を含む。通過検出装置69は、作動口68への遊技球の通過を検出するセンサであり、通過時にその通過を示す通過情報を生成する。作動口68への遊技球の通過は第2始動口63の普通電動役物65を拡開させるための抽選の契機となる。
遊技者が発射ハンドル17を手で回動させると、その回動角度に応じた強度で上球皿15に貯留された遊技球が1球ずつ内レール56と外レール54に案内されて遊技領域52へ発射される。遊技者が発射ハンドル17の回動位置を手で固定させると一定の時間間隔で遊技球の発射が繰り返される。遊技領域52の上部へ発射された遊技球は、複数の遊技釘や風車に当たりながらその当たり方に応じた方向へ落下する。遊技球が一般入賞口72、第1始動口62、第2始動口63、第1大入賞口91、第2大入賞口92の各入賞口へ落入すると、その入賞口の種類に応じた賞球が上球皿15または下球皿16に払い出される。一般入賞口72等の各入賞口に落入した遊技球はセーフ球として処理され、アウト口58に落入した遊技球はアウト球として処理される。なお、各入賞口は遊技球が通過するゲートタイプのものを含み、本願において「落入」「入球」「入賞」というときは「通過」を含むものとする。
遊技球が第1始動口62に落入すると、第1特別図柄表示装置70において第1特別図柄192が変動表示され、演出表示装置60の左エリア194において第1装飾図柄190が変動表示される。遊技球が第2始動口63に落入すると、第2特別図柄表示装置71において第2特別図柄193が変動表示され、演出表示装置60の右エリア195において第2装飾図柄191が変動表示される。第1特別図柄192、第2特別図柄193、第1装飾図柄190、第2装飾図柄191の変動表示は、表示に先だって決定された表示時間の経過後に停止される。停止時の第1特別図柄192および第1装飾図柄190が大当たり態様であった場合、通常遊技よりも遊技者に有利な遊技状態である第1特別遊技に移行し、第1大入賞口91の開閉動作が開始される。このときスロットマシンのゲームを模した第1装飾図柄190は、3つの図柄を一致させるような表示態様をとる。停止時の第2特別図柄193および第2装飾図柄191が大当たり態様であった場合、通常遊技よりも遊技者に有利な遊技状態である第2特別遊技に移行し、第2大入賞口92の開閉動作が開始される。このときスロットマシンのゲームを模した第2装飾図柄191もまた、3つの図柄を一致させるような表示態様をとる。
第1大入賞口91および第2大入賞口92は、約30秒間開放された後、または9球以上の遊技球が落入した後で一旦閉鎖される。このような第1大入賞口91または第2大入賞口92の開閉が所定回数繰り返される。たとえば、第1大入賞口91は第1特別遊技において4回の開閉が繰り返され、第2大入賞口92は第2特別遊技において15回の開閉が繰り返される。ただし、第1特別遊技または第2特別遊技が、通常の特別遊技と異なり2回の単位遊技しか含まない短縮特別遊技に該当した場合は、第1大入賞口91または第2大入賞口92の2回の短い開閉が繰り返される。
特別遊技が発生した場合であって抽選などの所定の条件が満たされた場合、特別遊技の終了後に特定遊技として確率変動遊技(以下、「確変」という)や変動時間短縮(以下、「時短」という)が開始される。確変中は、通常の確率状態より大当たりの確率が高い抽選が行われ、比較的早期に新たな特別遊技が発生する。確変状態は、次の大当たりまで継続される。また、通常の確変は4回または15回の単位遊技を含む特別遊技の終了後に移行されるが、上述の短縮特別遊技を経て確変に移行される場合もある(以下、そのような確変を「突然確変」と呼ぶ)。時短は、所定の終期、たとえば第1特別図柄192または第2特別図柄193が100回変動するまで継続される。時短中は、第1特別図柄192または第2特別図柄193の変動時間が概ね短縮される。
作動口68を遊技球が通過すると、所定時間、普通図柄と呼ばれる図柄が普通図柄表示装置59に変動表示される。普通図柄表示装置59は第1大入賞口91の右方に設けられる。所定時間の経過後に普通図柄の変動表示が所定の当たり態様にて停止すると、第2始動口63の普通電動役物65が所定時間拡開する。通常状態においては、普通図柄が当たり態様で停止する確率は低確率に設定されるが、時短中にはその確率が高確率に変動する。そのため、通常状態においては第2始動口63の普通電動役物65が開放される確率も低いが、時短中にはその開放される確率が高くなる。また時短中においては、普通図柄の変動表示時間が短縮されるとともに、普通電動役物65が開放状態となる時間が相対的に長くなるよう設定される。このように、時短中以外は普通電動役物65が開放されにくいのに対し、時短中は普通電動役物65が開放されやすく、しかも開放される回数や開放時間も増加する。したがって、時短中であるか否かで第2始動口63への入球容易性が大きく異なり、その結果時短中であるか否かによって始動入賞口への入賞に対する出玉に大きな差が生じる。時短中は遊技者が出玉をほとんど減らさずに遊技を進行させることができるので、時短中であるか否かに応じて異なる遊技性を実現することができる。このように、時短中は第1始動口62を狙って打球するよりも第2始動口63を狙って打球する方が入球可能性が高まるので、図柄変動および抽選の回数も多くすることができる。
演出表示装置60の周囲には、センター飾り64が設けられる。センター飾り64は、遊技球の流路、演出表示装置60の保護、装飾等の機能を有する。遊技効果ランプ90がセンター飾り64の上部および下部に設けられ、点滅等することで演出の役割を果たす。第1の遊技に対応する第1特図保留ランプ20は第1特別図柄表示装置70の上方に設けられ、第2の遊技に対応する第2特図保留ランプ21は第2特別図柄表示装置71の上方に設けられ、普通図柄変動に対応する普図保留ランプ22は普通図柄表示装置59の下方に設けられる。第1特図保留ランプ20および第2特図保留ランプ21は、それぞれ2個のランプからなり、それぞれの点灯個数または点滅個数によって第1の遊技および第2の遊技のそれぞれにおける当否抽選値の保留数を表示する。
第1特図保留ランプ20における当否抽選値の保留数は、第1特別図柄192の変動中、第1特別遊技の実行中、第2特別遊技の実行中のうちいずれかの間に第1始動口62へ入賞した抽選結果の個数であり、図柄変動がまだ実行されていない入賞球の数を示す。この保留数は、上述した第1保留対応画像として第1特定表示領域196にも表示される。第2特図保留ランプ21における当否抽選値の保留数は、第2特別図柄193の変動中、第1特別遊技の実行中、第2特別遊技の実行中のうちいずれかの間に第2始動口63へ入賞した抽選結果の個数であり、図柄変動がまだ実行されていない入賞球の数を示す。この保留数は、上述した第2保留対応画像として第2特定表示領域197にも表示される。
普図保留ランプ22もまた2個のランプからなり、その点灯個数または点滅個数によって普通図柄変動の保留数を表示する。普通図柄変動の保留数は、普通図柄の変動中に作動口68を通過した遊技球の個数であり、普通図柄の変動がまだ実行されていない普通図柄抽選の数を示す。操作ボタン82は、遊技者が遊技機側所定の指示を入力するために操作するボタンである。操作ボタン82は、上球皿15近傍の外壁面に設けられる。
図2は、ぱちんこ遊技機の背面側における基本的な構造を示す。電源スイッチ40はぱちんこ遊技機10の電源をオンオフするスイッチである。メイン基板102は、ぱちんこ遊技機10の全体動作を制御し、とくに第1始動口62、第2始動口63へ入賞したときの抽選等、遊技動作全般を処理する。サブ基板104は、液晶ユニット42を備え、演出表示装置60における表示内容を制御し、特にメイン基板102による抽選結果に応じて表示内容を変動させる。メイン基板102およびサブ基板104は、遊技制御装置100を構成する。セット基盤39は、賞球タンク44や賞球の流路、賞球を払い出す払出ユニット43等を含む。払出ユニット43は、各入賞口への入賞に応じて賞球タンク44から供給される遊技球を上球皿15へ払い出す。払出制御基板45は、払出ユニット43による払出動作を制御する。発射装置46は、上球皿15の貯留球を遊技領域52へ1球ずつ発射する。発射制御基板47は、発射装置46の発射動作を制御する。電源ユニット48は、ぱちんこ遊技機10の各部へ電力を供給する。
図3は、本実施例におけるぱちんこ遊技機10の機能ブロックを示す。ぱちんこ遊技機10において、遊技制御装置100は、第1始動口62、第2始動口63、第1大入賞口91、第2大入賞口92、一般入賞口72、作動口68、第1特別図柄表示装置70、第2特別図柄表示装置71、演出表示装置60、普通図柄表示装置59、操作ボタン82、スピーカ18、遊技効果ランプ90のそれぞれと電気的に接続されており、各種制御信号の送受信を可能とする。遊技制御装置100は、遊技の基本動作だけでなく、図柄変動表示や電飾等の演出的動作も制御する。遊技制御装置100は、遊技の基本動作を含むぱちんこ遊技機10の全体動作を制御するメイン基板102と、図柄の演出等を制御するサブ基板104とに機能を分担させた形態で構成される。遊技制御装置100は、ハードウエア的にはデータやプログラムを格納するROMやRAM、演算処理に用いるCPU等の素子を含んで構成される。
本実施例におけるメイン基板102は、入球判定手段110、当否抽選手段112、図柄決定手段114、保留制御手段116、メイン表示制御手段118、特別遊技制御手段120、特定遊技実行手段122、開閉制御手段124、条件保持手段176を備える。本実施例におけるサブ基板104は、パターン記憶手段130、演出決定手段132、演出表示制御手段134、予告決定手段200を備える。なお、メイン基板102に含まれる各機能ブロックは、いずれかがメイン基板102ではなくサブ基板104に搭載されるかたちで構成されてもよい。同様に、サブ基板104に含まれる各機能ブロックは、いずれかがサブ基板104ではなくメイン基板102に搭載されるかたちで構成されてもよい。
入球判定手段110は、各入賞口への遊技球の入球を判定する。入球判定手段110は、第1始動入賞情報を受け取ると遊技球が第1始動口62に入賞したと判断し、第2始動入賞情報を受け取ると遊技球が第2始動口63に入賞したと判断する。入球判定手段110は、第1大入賞口入賞情報を受け取ると遊技球が第1大入賞口91に入賞したと判断し、第2大入賞口入賞情報を受け取ると遊技球が第2大入賞口92に入賞したと判断し、一般入賞情報を受け取ると遊技球が一般入賞口72に入賞したと判断する。入球判定手段110は、通過情報を受け取ると遊技球が作動口68を通過したと判断する。
当否抽選手段112は、第1抽選手段126、第2抽選手段128、普図抽選手段136を含む。第1抽選手段126は、第1始動口62への入球を契機に、通常遊技より遊技者に有利な状態である第1特別遊技へ移行するか否かを判定する第1抽選のために乱数の値を第1の当否抽選値として取得する。第2抽選手段128は、第2始動口63への入球を契機に、通常遊技より遊技者に有利な状態である第2特別遊技へ移行するか否かを判定する第2抽選のために乱数の値を第2の当否抽選値として取得する。たとえば、第1と第2の当否抽選値は「0」から「65535」までの値範囲から取得される。なお、本願にいう「乱数」は、数学的に発生させる乱数でなくてもよく、ハードウエア乱数やソフトウエア乱数などにより発生させる疑似乱数でもよい。普図抽選手段136は、作動口68を遊技球が通過したときに普図抽選値を取得する。各抽選値は、保留制御手段116により一時的に保留される。ただし、保留制御手段116により保留される所定の保留上限数を超えない場合にだけ当否抽選値または普図抽選値が取得され、保留される。
第1抽選手段126および第2抽選手段128は、当否判定で参照する当否テーブルを複数保持する。複数の当否テーブルには、大当たりまたは外れの判定結果と当否抽選値とが対応付けられており、対応付けられた大当たりの範囲設定に応じて当否確率が定まる。第1抽選手段126および第2抽選手段128は、通常時には通常確率による当否判定のための当否テーブルを参照し、確変時には通常確率より大当たりの確率が高い当否テーブルを参照する。第1抽選手段126および第2抽選手段128は、複数の当否テーブルのうちいずれかを参照し、当否抽選値が大当たりであるか否かを判定する。
普図抽選手段136もまた、普通図柄抽選の当否を判定するときに参照する普図当否テーブルを複数保持する。複数の普図当否テーブルには、当たりまたは外れの判定結果と普図抽選値とが対応付けられており、対応付けられた当たりの範囲設定に応じて当否確率が定まる。普図抽選手段136は、通常時には通常確率による当否判定のための普図当否テーブルを参照し、時短時には通常確率より当たりの確率が高い普図当否テーブルを参照する。
第1抽選手段126による判定結果は、第1特別図柄表示装置70において第1特別図柄192の形で変動表示され、演出表示装置60の左エリア194において第1装飾図柄190の形で変動表示される。第2抽選手段128による判定結果は、第2特別図柄表示装置71において第2特別図柄193の形で変動表示され、演出表示装置60の右エリア195において第2装飾図柄191の形で変動表示される。普図抽選手段136による判定結果は、普通図柄表示装置59において普通図柄の形で変動表示される。
図柄決定手段114は、第1特別図柄表示装置70、第2特別図柄表示装置71、演出表示装置60に表示させる停止図柄と変動パターンを、当否抽選手段112による抽選の結果に応じて決定する。また、図柄決定手段114は、普通図柄表示装置59に表示させる普通図柄の停止図柄を抽選により決定する。停止図柄は、図柄変動の終了時に表示すべき図柄である。図柄決定手段114は、特別図柄や普通図柄の停止図柄を決定するために参照すべき図柄範囲テーブルを保持する。第1特別図柄192または第2特別図柄193を決定するための図柄範囲テーブルには、「0」〜「9」の数字で表される特別図柄と図柄決定抽選値との対応関係が定められている。図柄決定手段114は、変動パターンを決定するために参照すべきパターン決定テーブルを保持する。
図柄決定手段114は、第1図柄決定手段138、第2図柄決定手段140、普図決定手段142を含む。第1図柄決定手段138は、第1特別図柄192を決定するための図柄決定抽選値を取得して図柄範囲テーブルを参照し、第1抽選手段126による当否判定結果と図柄決定抽選値とに応じて第1特別図柄192の停止図柄を決定する。第1図柄決定手段138は、パターン決定テーブルを参照し、当否抽選手段112による当否判定結果に応じて複数の変動パターンからいずれかのパターンを選択する。第2図柄決定手段140は、第2特別図柄193を決定するための図柄決定抽選値を取得して図柄範囲テーブルを参照し、第2抽選手段128による当否判定結果と図柄決定抽選値とに応じて第2特別図柄193の停止図柄を決定する。第2図柄決定手段140は、パターン決定テーブルを参照し、当否抽選手段112による当否判定結果に応じて複数の変動パターンからいずれかのパターンを選択する。第1図柄決定手段138および第2図柄決定手段140は、決定した停止図柄および変動パターンを示すデータをメイン表示制御手段118、演出決定手段132、および予告決定手段200へ送出する。
第1図柄決定手段138および第2図柄決定手段140は、特別図柄を変動表示させるときの変動開始から停止までの変動態様が定められた複数種の変動パターンを記憶する。複数種の変動パターンは、長短様々な変動時間をもつ。すなわち、各変動パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動表示時間が定められており、その変動表示時間の経過時に特別図柄の変動が停止される。
普図決定手段142は、遊技球が作動口68を通過した場合に、普通図柄を決定するための抽選乱数を取得し、その抽選乱数に応じて普通図柄表示装置59に表示させる普通図柄の停止図柄を決定する。普通図柄の停止図柄が特定の図柄であった場合、開閉制御手段124が第2始動口63の普通電動役物65を所定時間拡開する。
保留制御手段116は、第1保留手段144、第2保留手段146、普図保留手段147を含む。第1保留手段144は、第1抽選手段126により取得された第1の当否抽選値を保留球として保持する。第2保留手段146は、第2抽選手段128により取得された第2の当否抽選値を保留球として保持する。普図保留手段147は、普図抽選手段136により取得された普図抽選値を保留球として保持する。第1と第2の当否抽選値と普図抽選値は、それぞれの保留数が所定の上限に達するまで蓄積される。保留数の上限はそれぞれ4である。これらの保留数がそれぞれ第1特図保留ランプ20、第2特図保留ランプ21、普図保留ランプ22の点灯数または点滅数により表される。保留制御手段116は、第1,第2の当否抽選値の各保留球の取得情報を演出表示制御手段134に送出する。
メイン表示制御手段118は、第1特図制御手段148、第2特図制御手段150、特図調整手段152、普図制御手段153を含む。第1特図制御手段148は、第1抽選手段126による抽選の結果を第1図柄決定手段138により決定された変動パターンにしたがって第1特別図柄192の変動表示として第1特別図柄表示装置70に表示させる。第2特図制御手段150は、第2抽選手段128による抽選の結果を第2図柄決定手段140により決定された変動パターンにしたがって第2特別図柄193の変動表示として第2特別図柄表示装置71に表示させる。第1特図制御手段148および第2特図制御手段150は、第1特別図柄192および第2特別図柄193の変動表示を開始するタイミングと停止するタイミングにて、変動開始コマンドと変動停止コマンドを演出表示制御手段134へ送信することにより、メイン表示制御手段118および演出表示制御手段134による変動表示が同期し、連動が保たれる。普図制御手段153は、普図抽選手段136による抽選の結果を普通図柄の変動表示として普通図柄表示装置59に表示させる。
特図調整手段152は、第1特別図柄192および第2特別図柄193のうち、一方を変動表示させる間は他方の変動表示の開始を待機させる。特図調整手段152は、第1始動口62および第2始動口63のうちいずれに遊技球が入球したかの順序にしたがって第1特別図柄192と第2特別図柄193とを選択的に変動表示させる。たとえば、第1始動口62、第1始動口62、第2始動口63の順序で入球したときは、第1特別図柄192、第1特別図柄192、第2特別図柄193の順序で変動表示される。特図調整手段152は保留制御手段116を監視して当否抽選値の保留順序を記憶する。どちらの特別図柄を変動させるべきかが遊技球の入球順、すなわち保留制御手段116における当否抽選値の保留順序にしたがって決定されるので、遊技者は変動の順序を視覚的に把握しやすい。これにより、複数の遊技性が混在してもそれぞれの遊技性が個別に把握できるよう制御することにより、遊技の複雑化を回避しつつ斬新な遊技性を実現することができる。
なお、変形例における特図調整手段152は、第1特別図柄192の変動表示と第2特別図柄193の変動表示とを、入球順序にかかわらず交互に表示することを優先してもよい。たとえば、第1保留手段144と第2保留手段146の双方に当否抽選値が保留されているとき、第1特別図柄と第2特別図柄とが交互に変動表示される。いずれの特別図柄を変動させるべきかが遊技球の入球順に関係なく単純に交互に入れ替わるので、遊技者は変動の順序を感覚的に把握しやすい。
特図調整手段152は、第1特別図柄192および第2特別図柄193のうち、一方が当たり態様で停止されたときは他方の変動表示の開始を待機させる。この場合、特別遊技を実行する間は特別図柄の変動表示は開始されないので、遊技者は特別遊技に集中することができる。
条件保持手段176は、特別遊技作動条件保持手段178および確変移行条件保持手段181を含む。特別遊技作動条件保持手段178は、大入賞口の開放を伴う単位遊技を複数回含む特別遊技へ移行するための条件として特別遊技作動条件を保持する。特別遊技作動条件は、第1抽選または第2抽選で特別遊技へ移行する旨を示す結果となり、その抽選に対応する図柄変動が停止したことを条件の内容とする。
確変移行条件保持手段181は、特別遊技の終了後に、第1抽選および第2抽選において特別遊技へ移行する確率を通常状態より高めた状態である確率変動状態へ移行するための条件として確変移行条件を保持する。確変移行条件は、第1抽選または第2抽選において確率変動状態への移行を伴う大当たりとなった場合であって、その特別遊技が終了したことを条件の内容とする。
特別遊技制御手段120は、第1抽選手段126による当否抽選が特別遊技への移行を示す結果となった場合、第1特別図柄192が所定の大当たり態様で停止されたときに特別遊技作動条件が成立したと判定し、第1大入賞口91を開放させることにより第1特別遊技を実行する。同様に、特別遊技制御手段120は、第2抽選手段128による当否抽選が特別遊技への移行を示す結果となった場合、第2特別図柄193が所定の大当たり態様で停止されたときに特別遊技作動条件が成立したと判定し、第2大入賞口92を開放させることにより第2特別遊技を実行する。特別遊技は、第1大入賞口91または第2大入賞口92の開閉動作を複数回数連続して継続する遊技であり、1回の開閉を単位とした複数回の単位遊技で構成される。1回の単位遊技において第1大入賞口91または第2大入賞口92を原則として約30秒間開放させる。第1特別遊技の場合は単位遊技が4回繰り返され、第2特別遊技の場合は単位遊技が15回繰り返されるので、第1特別遊技と比べて第2特別遊技の方が得られる賞球が多く遊技者の利益が大きい。ただし、第1特別遊技は、突然確変の場合に、単位遊技が2回の短縮特別遊技を実行する。短縮特別遊技における第1大入賞口91の開放時間は0.8秒であり、単位遊技の間隔は0.5秒である。特別遊技制御手段120は、単位遊技の設定ラウンド数を消化したときに特別遊技を終了させる。
特定遊技実行手段122は、確変および時短の状態における通常遊技を制御する。特定遊技実行手段122は、確変移行条件が成立した場合に通常遊技の遊技状態を確変状態へ移行させる。確変状態は原則として次の大当たりが発生するまで続行され、その間は当否抽選手段112による当たり判定の確率が高い値のまま維持される。
特定遊技実行手段122は、第1特別遊技および第2特別遊技のうちいずれかが終了した後、第1特別図柄192および第2特別図柄193の変動表示回数が所定回数、たとえば100回に達するまで、遊技状態を時短状態へ移行させる。時短状態においては、第1特別図柄192および第2特別図柄193の変動表示時間が概ね短くなるよう、図柄決定手段114が変動時間の短い変動パターンを選択する。普図抽選手段136は、時短状態においては通常確率より当たりの確率が高い普図当否テーブルを参照する。これにより、時短中には第2始動口63の普通電動役物65が高い確率で開放される。特定遊技実行手段122は、時短状態においては普通図柄の変動時間も通常状態と比べて概ね短くするとともに、普通電動役物65の開放時間を通常状態よりも長くする。
開閉制御手段124は、第2始動口63の普通電動役物65や第1大入賞口91、第2大入賞口92の開閉を制御する。開閉制御手段124は、普通図柄が特定の態様で停止されると、普通電動役物ソレノイド76に開放指示を送り、第2始動口63の普通電動役物65を開放させる。開閉制御手段124は、時短状態においては通常状態に比べて長い時間開放させる。また、開閉制御手段124は、特別遊技において大入賞口ソレノイド80または大入賞口ソレノイド81に開放指示を送り、第1大入賞口91または第2大入賞口92を開放させる。
パターン記憶手段130は、装飾図柄の変動パターンとして複数の変動パターンデータを保持する。演出決定手段132は、第1装飾図柄190および第2装飾図柄191の停止図柄と変動パターンを、第1抽選手段126または第2抽選手段128による抽選の結果、第1特別図柄192または第2特別図柄193の停止図柄および変動パターンに応じて決定する。演出決定手段132は、第1装飾図柄190および第2装飾図柄191の停止図柄を決定するために参照すべき図柄範囲テーブルや、変動パターンを決定するために参照すべきパターンテーブルを保持する。
第1装飾図柄190および第2装飾図柄191の停止図柄は、3つの図柄の組合せとして形成され、たとえば第1抽選手段126または第2抽選手段128による判定結果が特別遊技への移行を示す場合は「777」や「111」のように3つの図柄が揃った組合せが選択される。この場合、第1装飾図柄190や第2装飾図柄191として揃える数字には、第1特別図柄192や第2特別図柄193と同じ数字が選ばれるのが好ましい。たとえば、第1特別図柄192または第2特別図柄193が「3」の場合は第1装飾図柄190または第2装飾図柄191が「333」となる。第1抽選手段126または第2抽選手段128による判定結果が特別遊技へ移行しない旨を示す場合は、「312」や「946」のように3つの図柄が揃っていない組合せが選択される。ただし、特別遊技への移行を伴う場合であっても、突然確変の場合には突然確変であることを形式的に示すために3つの図柄が同じ図柄で揃っていない特定の組合せが選択される。また、当否判定結果が特別遊技へ移行しない旨を示す場合であって、リーチ付きの外れを示す特別図柄の変動パターンが選択された場合は、「191」や「727」のように一つだけ図柄が揃っていない組合せを選択する。演出決定手段132は、第1装飾図柄190および第2装飾図柄191の停止図柄と装飾図柄の変動パターンの情報を演出表示制御手段134へ送る。
装飾図柄の変動パターンには、装飾図柄の変動表示態様、すなわち装飾図柄の変動開始から変動停止までの演出過程が定義される。変動パターンには、通常の外れ図柄を表示するときのパターンと、あと一つ図柄が揃えば大当たりとなるリーチ状態を経て外れ図柄を表示するときのパターンと、リーチ状態を経て大当たり図柄を表示するときのパターンが含まれる。特に、リーチ状態を経るときのパターンとしては、長短様々な変動時間をもつパターンが含まれる。各変動パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動時間が定められており、その変動時間の経過時に図柄変動が停止される。演出決定手段132は、特別図柄の変動パターンに応じて、特別図柄と変動時間が等しい装飾図柄の変動パターンを選択する。
演出表示制御手段134は、第1演出制御手段168、第2演出制御手段170、演出調整手段172を含む。演出表示制御手段134は、遊技効果ランプ90の点灯および消灯や、スピーカ18からの音声出力などの演出処理をさらに制御する。第1演出制御手段168は、第1抽選手段126による第1の当否抽選の結果を、選択された変動パターンデータにしたがって装飾図柄として演出表示装置60の左エリア194に変動表示させる。第2演出制御手段170は、第2抽選手段128による第2の当否抽選の結果を、選択された変動パターンデータにしたがって装飾図柄として演出表示装置60の右エリア195に変動表示させる。このように演出表示制御手段134は、第1装飾図柄190および第2装飾図柄191の変動表示を含む図柄変動演出を演出表示装置60に表示させる。
演出調整手段172は、通常遊技においては第1装飾図柄190および第2装飾図柄191を同時並行的に変動表示させる。すなわち、通常遊技においては、第1装飾図柄190および第2装飾図柄191のうち一方が変動表示中であっても他方の変動表示開始を妨げない。演出調整手段172は、第1装飾図柄190および第2装飾図柄191のうち、一方が当たり態様で停止されたとき、他方の変動表示がなされていない場合はその変動表示の開始を待機させる。この場合、特別遊技を実行する間は装飾図柄の変動表示はあらたに開始されず、また、特別遊技が同時にもう一つ発生することもないので、遊技者は一つの特別遊技に集中することができる。
演出調整手段172は、第1装飾図柄190および第2装飾図柄191のうち一方の図柄が変動表示されている間に他方の図柄が当たり態様にて変動停止された場合は、一方の図柄を強制的に外れの態様で停止させる。たとえば第1装飾図柄190の変動表示中に第2装飾図柄191が当たり態様で変動停止された場合は、第1装飾図柄190の変動表示は強制的に外れの態様で停止させる。同様に、第2装飾図柄191の変動表示中に第1装飾図柄190が当たり態様で変動停止された場合は、第2装飾図柄191の変動表示を強制的に外れの態様で停止させる。このように、複数の遊技性が混在してもそれぞれの遊技性が個別に把握できるよう制御し、とくに複数の特別遊技が同時実行されるような混乱を未然に回避する。これにより遊技の複雑化を回避しつつ斬新な遊技性を実現することができる。
なお、変形例においては、演出調整手段172は以下のとおり処理してもよい。すなわち演出調整手段172は、第1装飾図柄190および第2装飾図柄191のうち一方の図柄が変動表示されている間に他方の図柄が当たり態様にて変動停止された場合、変動中の装飾図柄に関しては当たりによって発生した特別遊技が終了するまで変動表示をそのまま継続させる。この場合、第1装飾図柄190または第2装飾図柄191の変動時間を計測するタイマの進行を一時停止することによって変動状態を継続させる。たとえば、第1装飾図柄190の変動表示中に第2装飾図柄191が当たり態様で変動停止された場合、第1装飾図柄190の変動表示を第2特別遊技が終了するまで継続させる。同様に、第2装飾図柄191の変動表示中に第1装飾図柄190が当たり態様で変動停止された場合は、第2装飾図柄191の変動表示を第1特別遊技が終了するまで継続させる。このように、複数の遊技性が混在してもそれぞれの遊技性が個別に把握できるよう制御し、とくに複数の特別遊技が同時実行されるような混乱を未然に回避する。これにより遊技の複雑化を回避しつつ斬新な遊技性を実現することができる。
予告決定手段200は、後に詳述する予告演出を図柄変動中に表示するか否かを決定する予告決定を、当否抽選がなされるたびに実行する。この予告演出は、当否抽選の結果が当たりである可能性を予告的に示唆する演出であり、本実施例ではその可能性を複数段階の演出表示で構成するいわゆるステップアップ予告にて行う。予告決定手段200は、そのステップアップ予告を行う場合に、どの段階(ステップ)まで表示させるかについても決定する。本実施例においては、予告演出として特定のキャラクタを用いた複数段階の演出内容が用意され、その段階を経るごとに大当たり発生の可能性が異なるように設定されている。予告決定は、予告演出のステップ数と変動パターンの種類とが対応づけられた予告対応テーブルに基づいて実行される。すなわち、大当たりの期待度が高い変動パターンに対しては実行されるステップ数が多くなり、逆に大当たりの期待度が比較的高くない変動パターンに対しては実行されるステップ数が少なくなるように設定されている。したがって、予告演出の段階が進むにつれて当否抽選の結果が当たりである可能性が徐々に高まっていくことになる。予告演出を表示する旨の決定があったときは、予告決定手段200が選択した予告演出を、演出表示制御手段134が図柄の変動と並行して演出表示装置60に段階的に表示させる。
図4は、演出表示装置に表示される予告演出の画面例を表す図である。
本実施例では、第2の遊技においてのみ上述したステップアップ予告が行われる。演出表示装置60の左エリア194の下部には、円形に表示される4つの第1特定表示領域196が設定されている。第1始動口62への入球によって保留制御手段116から保留球の取得情報が送出されると、第1演出制御手段168は、第1特定表示領域196の左側領域から順に第1保留対応画像198としての点灯画像を表示していく。図示の例では、第1の遊技における当否抽選値の保留数が3つであるため、左から3つの第1保留対応画像198が表示されている。
一方、右エリア195にも、円形に表示される4つの第2特定表示領域197が設定されている。第2特定表示領域197には、第1特定表示領域196とは異なり、保留数がゼロのときから特定のキャラクタの顔を表す静止画像が表示される。そして、第2始動口63への入球によって保留制御手段116から保留球の取得情報が送出されると、第2演出制御手段170は、第2特定表示領域197の左側領域から順に第2保留対応画像199としてキャラクタの顔画像を点灯表示していく。さらに、予告決定手段200が決定したステップアップ予告の演出が開始されると、そのステップ数に対応づけられた数のキャラクタの顔画像が静止状態から動き出し、順次動画表示される。つまり、第2保留対応画像199として点灯表示されたキャラクタの顔画像が言動を開始することにより、ステップアップ予告を演出する予告演出画像210として機能する。本実施例では、表示可能な予告演出画像210のステップ数が、現在の保留数によって制限される。図示の例では、第2の遊技における当否抽選値の保留数が2つであるため、左から2つの第2保留対応画像199が点灯表示されている。また、ステップアップ予告の第1ステップが実行されており、左端の領域に予告演出画像210が表示されている。
図5は、第2の遊技において演出表示装置に表示される予告演出のパターンの具体例を表す図である。なお、本実施例では、ステップアップ予告のステップ数の上限値が保留数の上限値と同じ4段階に設定されている。したがって、第4ステップまで予告演出がなされると、大当たりへの期待度が最も大きくなる。
同図(a)は、当否抽選値の保留数がゼロの場合を示している。このとき、第2特定表示領域197の各領域にはキャラクタの眠っているような顔画像が表示されるが、第2保留対応画像199が点灯表示されないので、点灯時に比べて遊技者からの視認性は劣る。同図においては、この第2保留対応画像199の消灯状態が便宜上白抜きで表されているが、実際には演出表示装置60と同系色に設定され、顔画像の輪郭以外は目立たないようになっている。
同図(b)は、当否抽選値の保留数が3つであるが、ステップアップ予告が選択されていない場合、または選択されているがその予告演出が未だ開始されていない状態を示している。すなわち、第2保留対応画像199として左から3つの領域の点灯表示がなされているが、キャラクタの顔画像は依然として眠ったような表示となっている。しかし、この点灯表示によって顔画像の視認性が高まるため、遊技者はキャラクタが眠った状態、つまり予告演出が開始されていない状態であることを認識し易くなる。
同図(c)は、当否抽選値の保留数が3つであり、ステップアップ予告の第1ステップが実行されている様子を示している。具体的には、左端のキャラクタが目を覚まして「おっ?」と、何かの変化に気づいたような演出をしている。図示のように、顔画像の近傍に「おっ?」という文字を表示させてもよいし、同時にその音声を出力してもよい。あるいは、顔画像のみ動画表示させてその音声のみ出力するようにしてもよい(以下、他の顔画像の演出について同様)。なお、この顔画像の動画表示が予告演出画像210を構成する。左から2番目、3番目のキャラクタは依然として眠ったような表示となっている。
同図(d)は、当否抽選値の保留数が3つであり、ステップアップ予告の第2ステップが実行されている様子を示している。具体的には、同図(c)に示した第1ステップの終了後、左から2番目のキャラクタが表情を変えて「まてまて」と、何かを推測しているような演出をしている。図示の例では、このとき左端のキャラクタは第1ステップ実行時と同じ表情を保持している。一方、左から3番目のキャラクタは依然として眠ったような表示となっている。遊技者は、この演出状態を見て、ステップアップ予告が第2ステップまで進行していることを把握できる。
同図(e)は、ステップアップ予告の第3ステップが実行されている様子を示している。具体的には、同図(d)に示した第2ステップの終了後、さらに左から3番目のキャラクタが表情を変えて「どーした?」と、期待感が高まっているような演出をしている。遊技者は、この演出状態を見て、ステップアップ予告が第3ステップまで進行していることを把握できる。図示の例では、当否抽選値の保留数が3つであるため、仮にステップアップ予告が第4ステップまで選択されていたとしても、図示の第3ステップまでしか演出はされない。すなわち、予告決定手段200が決定した予告演出のステップ数が、その演出の段階で当否抽選値の保留数によって制限されることになる。したがって、図示の例では、ステップアップ予告が本来第4ステップ(最終ステップ)まで進行して遊技者の期待感が頂点に達するところ、第3ステップまでしか進行せず、遊技者の期待感が演出上裏切られる。しかし、第3ステップまでしか実行されないのは保留数による制限が原因かもしれず、保留数が上限値の4つに達していれば最終ステップまで進行しているのかもしれないという別の期待感が生まれる可能性がある。すなわち、このような保留数による予告演出の制限が遊技者の期待感を曖昧なものとするため、逆に、遊技者は当否抽選値の保留数を上限値まで獲得して自己の期待感を確実にさせたいという欲求にかられるようになる。このため、保留数が上限値となっていない限り、遊技者に第2始動口63への入球を狙う動機付けを与えることができ、遊技球の発射(打ち出し)を促進することができる。
同図(f)は、当否抽選値の保留数が4つであり、ステップアップ予告の第4ステップが実行されている様子を示している。図柄変動時に既に保留数が4つの場合、および図柄変動後に保留数が増加して4つになった場合を双方が含まれる。具体的には、たとえば同図(e)に示した第3ステップの実行中または終了後に遊技球が第2始動口63に入球し、保留数が3つから4つに増加した場合が想定される。その場合、同図(e)に示した第3ステップの終了後、右端のキャラクタが表情を変えて「アツイぞ!」と、期待感が頂点に達したような演出をしている。遊技者は、この演出状態を見て、ステップアップ予告が最終ステップまで進行していることを把握できる。このように、最終ステップの演出を見るためには、保留数が上限値の4つになっていなければならない。言い換えれば、保留数が上限値であることを条件に、遊技者は期待感の頂点を味わうことができる。
図6は、ぱちんこ遊技機における基本的な動作過程を示すフローチャートである。まず、遊技球が第1始動口62、第2始動口63、一般入賞口72、第1大入賞口91、第2大入賞口92などへ入賞した場合や、遊技球が作動口68を通過した場合の処理を実行し(S10)、通常遊技中であれば(S12のY)、当否抽選などの通常遊技の制御処理を実行し(S14)、通常遊技中でなければ(S12のN)、第1特別遊技または第2特別遊技の制御処理を実行する(S16)。S14からS16までの処理の後、S10からS16までの処理における各種入賞に応じた賞球払出を処理する(S18)。
図7は、図6におけるS10の入賞処理を詳細に示すフローチャートである。
第1始動口62へ入賞した場合であって(S30のY)、第1保留手段144への保留が上限を超えない場合(S32のY)、第1保留手段144に第1の当否抽選値が格納される(S34)。このとき、保留制御手段116は、その保留数に合わせて第1特図保留ランプ20を点灯数または点滅させる。一方、第1演出制御手段168は、この第1の当否抽選値の格納に合わせて、演出表示装置60の第1特定表示領域196に対応する数の第1保留対応画像198を順次表示させる(S35)。S30において第1始動口62へ入賞がない場合は(S30のN)、S32〜S35の処理をスキップする。S32において、第1始動口62へ入賞したもののその保留が第1保留手段144の上限数を超えてしまう場合は(S32のN)、S34とS35の処理をスキップする。
次に、第2始動口63へ入賞した場合であって(S36のY)、第2保留手段146への保留が上限を超えない場合(S38のY)、第2保留手段146に第2の当否抽選値が格納される(S40)。このとき、保留制御手段116は、その保留数に合わせて第2特図保留ランプ21を点灯数または点滅させる。一方、第2演出制御手段170は、この第2の当否抽選値の格納に合わせて、演出表示装置60の第2特定表示領域197に対応する数の第2保留対応画像199を順次表示させる(S41)。S36において第2始動口63へ入賞がない場合は(S36のN)、S38〜S41の処理をスキップする。S36において、第2始動口63へ入賞したもののその保留が第2保留手段146の上限数を超えてしまう場合は(S38のN)、S40とS41の処理をスキップする。
次に、作動口68へ遊技球が通過した場合であって(S42のY)、普図保留手段147への保留が上限を超えない場合(S44のY)、普図保留手段147に普図抽選値が格納される(S46)。S42において作動口68への遊技球の通過がない場合は(S42のN)、S44およびS46の処理をスキップする。S42において作動口68を遊技球が通過したもののその保留が普図保留手段147の上限数を超えてしまう場合は(S44のN)、S46の処理をスキップする。
図8は、図6のS14の通常遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。
第1特別図柄192の変動表示タイミングである場合(S20のY)、第1特別図柄192および第1装飾図柄190の変動表示を処理し(S22)、第1特別図柄192の変動表示タイミングでない場合(S20のN)、第2特別図柄193および第2装飾図柄191の変動表示を処理する(S24)。第1特別図柄192の変動表示タイミングであるか、第2特別図柄193の変動表示タイミングであるかは、特図調整手段152により記録された第1始動口62への入賞と第2始動口63への入賞の順序に応じて決定される。次に、普通図柄の変動表示を処理する(S26)。このように第1特別図柄192および第2特別図柄193のうち一方のみが選択的に変動表示されるとともに、第1装飾図柄190および第2装飾図柄191のうち一方のみが選択的に変動表示される。
図9は、図8におけるS22の図柄変動処理を詳細に示すフローチャートである。以下、S22の処理として第1特別図柄192および第1装飾図柄190の変動表示を示す。
保留制御手段116に抽選値の保留がなされている場合(S50のY)、図柄変動が表示中でなければ(S52のN)、当否抽選手段112が当否判定処理を実行する(S54)。その判定結果に応じた変動パターンにしたがって変動表示が開始される(S56)。S50において抽選値が保留されていなかった場合は(S50のN)、S52からS56までの処理がスキップされ、S52において図柄変動が表示中であった場合は(S52のY)、S54およびS56の処理がスキップされる。続いて、すでに図柄変動表示が開始されていれば(S58のY)、図柄変動表示を処理し(S60)、図柄表示の停止タイミングに達したときは(S62のY)、表示中の図柄変動を停止する(S64)。S58において図柄変動表示が開始されていないときは(S58のN)、S60からS64の処理をスキップする。S62において図柄表示の停止タイミングに達していないときは(S62のN)、S64の処理をスキップする。
図10は、図8におけるS24の図柄変動処理を詳細に示すフローチャートである。なお、S24における各図柄変動は、その大部分においてS22の処理と共通するので、同様の処理部分については同一のステップ番号を付してその説明を省略する。以下、S24の処理として第2特別図柄193および第2装飾図柄191の変動表示を示す。
このS24の処理においては、S54とS56との間に予告決定処理が実行される(S55)。すなわち、予告決定手段200は、予告対応テーブルに基づいてステップアップ予告の内容と、そのどの段階まで演出を行うかを決定する。既に述べたように、演出決定手段132が決定する図柄の変動パターンと、予告対応テーブル内の演出パターンとは対応づけられている。つまり、予告決定手段200は、大当たりの期待度が高い変動パターンが選択される場合にはステップ数の多い演出パターンを選択し、逆に大当たりの期待度が比較的高くない変動パターンが選択される場合には、ステップ数の少ない演出パターンが選択され易くなっている。
また、S60とS62との間に予告演出制御処理が実行される(S61)。この予告演出制御処理は、予告決定手段200により決定された予告演出を当否抽選値の保留数によって制限するように制御するものであるが、その詳細については後述する。
図11は、図10におけるS61の予告演出制御処理を詳細に示すフローチャートである。
予告決定手段200は、予告演出が未だ開始されていないが(S100のN)、S55における予告演出の決定がなされていれば(S102のY)、その決定されたステップアップ予告の設定ステップ数n0と、既に実行済みのステップ数である実行済ステップ数nを格納しておく(S104)。実行済ステップ数nは、ステップアップ予告のステップが段階的に実行されるごとにインクリメントされるが、ここではゼロが格納される。続いて、第2の遊技において保留された当否抽選値の保留数hnがゼロよりも大きければ(S106のY)、ステップアップ予告が開始される(S108)。
一方、S100において予告演出が既に開始済みであれば(S100のY)、S102からS108の処理をスキップする。また、S102において予告演出の設定がなされていない場合(S102のN)、S106において保留数hnがゼロの場合には、S61の処理を終了する。
そして、ステップアップ予告のいずれかのステップが終了すると(S110のY)、実行済ステップ数nを1インクリメントする(S112)。このとき、実行済ステップ数nが保留数hn以下であって(S114のN)、設定ステップ数n0以下であれば(S116のY)、次ステップを開始する(S118)。このようにして、決定されたステップアップ予告が段階的に実行されていく。S110において1ステップの実行中であれば(S110のN)、S61の処理を一旦抜ける。
一方、S114において実行済ステップ数nが保留数hnよりも大きくなっていれば(S114のY)、残りのステップの有無にかかわらずステップアップ予告の演出処理を強制的に終了する(S120)。つまり、ステップアップ予告は、保留数hnを上限とした段階まで実行され得る。また、S116において実行済ステップ数nが設定ステップ数n0よりも大きくなっていれば(S116のY)、ステップアップ予告の演出処理が完了したとしてこれを終了する(S120)。すなわち、ステップアップ予告は、設定ステップ数n0または保留数hnを限度とした段階まで実行される。
図12は、図6におけるS16の特別遊技を詳細に示すフローチャートである。ここでいう特別遊技は第1特別遊技または第2特別遊技であり、基本的に処理が共通するので、これらを一つのフローでまとめて説明する。
まず、第1大入賞口91または第2大入賞口92がまだ開放済でない場合(S70のN)、通常の特別遊技であれば単位遊技の第1特別遊技のラウンド数を4回、第2特別遊技のラウンド数を15回に設定して開放時間を30秒に設定し、短縮特別遊技であれば単位遊技のラウンド数を2回に設定して開放時間を0.8秒に設定し(S71)、演出表示制御手段134が特別遊技の演出処理を開始し(S72)、開閉制御手段124が第1大入賞口91または第2大入賞口92を開放する(S74)。第1大入賞口91または第2大入賞口92が開放済であればS72およびS74をスキップする(S70のY)。第1大入賞口91または第2大入賞口92が開放されてから、あらかじめ設定された開放時間が経過した場合(S76のY)、または、開放時間が経過していないものの(S76のN)、第1大入賞口91または第2大入賞口92への入球数が9球以上に達した場合(S78のY)、開閉制御手段124が第1大入賞口91または第2大入賞口92を閉鎖させる(S80)。開放時間が経過しておらず(S76のN)、第1大入賞口91または第2大入賞口92への入球数も9球以上に達していない場合は(S78のN)、S80以降の処理をスキップしてS16のフローを終了する。
S80における第1大入賞口91または第2大入賞口92の閉鎖後、単位遊技のラウンド数が設定ラウンド数に達していた場合(S82のY)、演出表示制御手段134は特別遊技の演出処理を終了させ(S84)、特別遊技制御手段120は特別遊技を終了させる(S86)。ラウンド数が設定ラウンド数に達していなければ(S82のN)、ラウンド数に1を加算してS16のフローを終了する(S88)。
以上に説明したように、本実施例のぱちんこ遊技機10においては、予告決定手段200によりステップアップ予告をどの段階まで表示させるかが決定されるが、実際に表示されるステップ数は、当否抽選値の保留数によって制限される。つまり、当否抽選値の保留数が多ければ、決定された予告演出の全ての段階が表示される可能性が高くなるが、保留数が少ないと、予告演出の一部の段階しか表示されない可能性が高くなる。すなわち、遊技者は予告演出の段階数によって当たりの可能性を推測できるが、その推測の信憑性を高めるためには多くの保留数を獲得しておく必要がある。たとえば、S54やS144の当否抽選の時点で保留球が1つ減少することから、保留数を最大にするために既に第2始動口63に入球させる必要が生じたりする。このようにして保留数が上限値となっていない限り遊技者に始動入賞口への入球を狙う動機付けを与えることができ、遊技球の打ち出しを促進することができる。その結果、予告演出の間、ひいては遊技全体において遊技球の循環を良好に保持できるようになる。
(第2実施例)
第2実施例のぱちんこ遊技機10は、第1実施例のぱちんこ遊技機10と基本的な構成および動作において共通するが、第1装飾図柄190と第2装飾図柄191を同時並列的に変動表示させる点で異なる。以下、第1実施例との相違点を中心に説明し、共通点の説明を省略する。
第2実施例における特図調整手段152は、通常遊技においては第1特別図柄192および第2特別図柄193を同時並行的に変動表示させる。すなわち、通常遊技においては、第1特別図柄192および第2特別図柄193のうち一方が変動表示中であっても他方の変動表示開始を妨げない。特図調整手段152は、第1特別図柄192および第2特別図柄193のうち、一方が当たり態様で停止されたとき、他方の変動表示がなされていない場合はその変動表示の開始を待機させつつ、その変動時間の計測を一時停止する。この場合、特別遊技を実行する間は特別図柄の変動表示はあらたに開始されず、また、特別遊技が同時にもう一つ発生することもないので、遊技者は一つの特別遊技に集中することができる。このように、複数の遊技性が混在してもそれぞれの特別遊技の遊技性が個別に把握できるよう制御することにより、遊技の複雑化を回避しつつ斬新な遊技性を実現することができる。
特図調整手段152は、第1特別図柄192および第2特別図柄193のうち一方の図柄が変動表示されている間に他方の図柄が当たり態様にて変動停止された場合は、一方の図柄を強制的に外れの態様で停止させる。たとえば第1特別図柄192の変動表示中に第2特別図柄193が当たり態様で変動停止された場合は、第1特別図柄192の変動表示は強制的に外れの態様で停止させる。同様に、第2特別図柄193の変動表示中に第1特別図柄192が当たり態様で変動停止された場合は、第2特別図柄193の変動表示を強制的に外れの態様で停止させる。外れの態様で停止させる制御方法としては、たとえば一方の特別図柄が当たり態様にて停止するタイミングで他方の特別図柄の変動を同時に停止させる方法を用いてもよい。ただし、同時に停止させてしまうと他方の特別図柄も当たり態様になってしまう場合には、外れ態様が停止図柄として表示されるまで変動を延長する、いわゆる「すべり」の手法を用いてもよい。また、外れの態様で停止させる別の方法としては、たとえば強制停止の対象となる特別図柄がもともと外れ態様の停止図柄にて停止される予定であった場合、変動表示中の特別図柄をただちにその停止図柄で置き換えて停止させる方法を用いてもよい。このとき、もし停止予定の停止図柄が当たり態様であった場合は、その停止図柄を外れ態様の停止図柄に変更した上で、変動表示中の特別図柄をただちに変更後の停止図柄で置き換えて停止させてもよい。変更の結果、特別遊技へ移行すべきことを示すフラグはオンされない。このように、複数の遊技性が混在してもそれぞれの遊技性が個別に把握できるよう制御し、とくに複数の特別遊技が同時実行されるような混乱を未然に回避する。これにより遊技の複雑化を回避しつつ斬新な遊技性を実現することができる。
なお、変形例においては、特図調整手段152は以下のとおり処理してもよい。すなわち、特図調整手段152は、第1特別図柄192および第2特別図柄193のうち一方の図柄が変動表示されている間に他方の図柄が当たり態様にて変動停止された場合、変動中の特別図柄に関しては当たりによって発生した特別遊技が終了するまで変動表示をそのまま継続させる。この場合、第1特別図柄192または第2特別図柄193の変動時間を計測するタイマの進行を一時停止することによって変動状態を継続させる。たとえば、第1特別図柄192の変動表示中に第2特別図柄193が当たり態様で変動停止された場合、第1特別図柄192の変動表示を第2特別遊技が終了するまで継続させる。同様に、第2特別図柄193の変動表示中に第1特別図柄192が当たり態様で変動停止された場合は、第2特別図柄193の変動表示を第1特別遊技が終了するまで継続させる。
図13は、図6におけるS14の通常遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。 当否抽選手段112および図柄決定手段114は、第1図柄の変動処理を実行し(S130)、第2図柄の変動処理を実施し(S132)、普通図柄の変動処理を実施する(S134)。本実施例では、第1特別図柄192および第2特別図柄193が同時並行的に変動表示可能であり、第1装飾図柄190および第2装飾図柄191もまた同時並行的に変動表示可能である。
図14は、図13におけるS130の図柄変動処理を詳細に示すフローチャートである。この図柄変動処理は、第1特別図柄192、第1装飾図柄190を変動表示させる処理を示す。保留制御手段116に抽選値の保留がなされている場合(S140のY)、図柄変動が表示中でなければ(S142のN)、当否抽選手段112が当否判定処理を実行する(S144)。この当否判定処理において、第1抽選または第2抽選が、大当たり、小当たり、突然確変などの各遊技への移行を示す結果となったか否かが判定される。その判定結果に応じた変動パターンにしたがって変動表示が開始される(S146)。S140において抽選値が保留されていなかった場合は(S140のN)、S142からS146までの処理がスキップされ、S142において図柄変動が表示中であった場合は(S142のY)、S144およびS146の処理がスキップされる。続いて、すでに図柄変動表示が開始されていれば(S148のY)、図柄変動表示を処理し(S150)、所定の変動時間が経過して図柄表示の停止タイミングに達したときは(S152のY)、表示中の図柄変動を停止する(S154)。所定の変動時間経過前であって(S152のN)、他の特別図柄または装飾図柄が当たり態様で停止した場合は(S156のY)、表示中の図柄変動を所定の表示時間経過前であるにもかかわらず強制的に外れ態様で停止させる(S158)。S156において他の特別図柄または装飾図柄が当たり態様で停止していなければ(S156のN)、S158の処理をスキップする。S148において図柄変動表示が開始されていないときは(S148のN)、S150からS154の処理をスキップする。なお、S158の変形例として、他の図柄変動について変動時間計測タイマの進行を一時停止することにより、特別遊技終了まで変動状態を継続させてもよい。
図15は、図13におけるS132の図柄変動処理を詳細に示すフローチャートである。この図柄変動処理は、第2特別図柄193、第2装飾図柄191を変動表示させる処理を示す。なお、S132における各図柄変動は、その大部分においてS130の処理と共通するので、同様の処理部分については同一のステップ番号を付してその説明を省略する。
このS132の処理においては、S144とS146との間に、図10に示した予告決定処理が実行される(S55)。また、S150とS152との間に、図10および図11に示した予告演出制御処理が実行される(S61)。これらS51およびS61の処理については既に説明したので、ここではその説明を省略する。
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例はあくまで例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
上記実施例においては、図5において予告演出のパターンの一通りの具体例を示したが、これらと異なるパターンを設定することも可能である。図16は、変形例にかかる予告演出のパターンの具体例を表す図である。
たとえば、予告演出中に第2始動口63への入球があった場合の特典として、増加した保留数よりも多くのステップ数の予告演出画像210を追加表示させるようにしてもよい。具体的には、最終ステップに到るステップアップ予告の演出パターンが選択されたにもかかわらず、図柄変動開始時の当否抽選値の保留数が2つであったとする。そして、第2ステップが終了するまでに保留数が1つ増加した場合、同図(a)に示すように、左から3番目の領域に第3ステップの予告演出画像210を表示させた後、同図(b)に示すように、同じ位置に第4ステップの予告演出画像210を差し替えて表示させるようにしてもよい。すなわち、本来ならば保留数による制限から第3ステップまでしか追加の予告演出が行われないところ、途中での保留数の増加によりその制限を解除するようにしてもよい。このように予告演出中の第2始動口63による特典を設けることにより、予告演出中の遊技球の打ち出しをより促進することができる。
また、途中で保留数の増加があったときに別途抽選を行い、追加表示を行うか否か、追加表示を行う場合にどのステップまで表示させるかを決めるようにしてもよい。さらに、追加表示させるステップは、図柄変動開始時に決定されたステップアップ予告の演出パターンの内容と異なっていてもよい。たとえば、途中で保留数の増加があったときにのみ選択対象となる演出パターンを別途用意してもよい。
また、上記実施例では、第2特定表示領域197において保留表示のない箇所においても眠った表情のキャラクタの顔画像を表示させる例を示したが、実行されたステップに該当する領域においてのみ予告演出画像210としてキャラクタ等を表示させるようにしてもよい。第2保留対応画像199については、第1の遊技と同様に単なる点灯画像として表示してもよい。同図(c)は、当否抽選値の保留数が2つであり、ステップアップ予告の第2ステップが実行されている場合を示している。図示のように、未実行のステップに対応する第2特定表示領域197には、キャラクタ等の画像を表示しないようにしてもよい。この態様によれば、現在までに実行されているステップ数が遊技者により明確となる。
さらに、上記実施例では、ステップアップ予告の各段階のキャラクタの表情や台詞を固定した例を示したが、ステップアップ予告の段階を経るにつれて表示中の全キャラクタが同様の演出を行うようにしてもよい。同図(d)は、当否抽選値の保留数が3つであり、ステップアップ予告の第3ステップが実行されている場合の変形例を示している。図示のように、表示された全ての予告演出画像210が、各段階の予告演出を一斉に行うようにしてもよい。この場合も、その予告演出中に第2始動口63への入球があった場合には、同図(e)に示すように、増加した保留数よりも多くのステップ数の予告演出画像210を追加表示させるようにしてもよい。また、上記実施例では述べなかったが、同様に段階的な予告演出を行うキャラクタを複数種類設けて複数の演出パターンとして保持し、予告決定手段200が抽選によりいずれかの演出パターンを選択するようにしてもよい。
また、図柄変動開始時に保留数が既に上限値(上記実施例では4つ)に達している場合、あるいは図柄変動開始後に保留数が上限値に達した場合に、その後にさらに始動口への入球があったときには、特典としてさらに付加的なステップを演出させるようにしてもよい。つまり、保留数が上限値に達した後の入球については、保留数ではなく入球数に基づいた追加の演出を行うようにしてもよい。具体的には、図5(f)に示したように当初設定したステップアップ予告が最終ステップまで進行したにもかかわらず、さらなる入賞があった場合に、別途用意した追加のステップを演出させるようにしてもよい。たとえば、図5(f)の状態から図16(f)の状態へ移行し、全てのキャラクタがさらに表情を変えて「激アツだ!」と、期待感が確信に変わるかのような演出をしてもよい。遊技者は、この演出状態を見て、大当たりへの信頼性が極めて高いと認識することができる。なお、図16(f)には一例が示されているにすぎず、演出内容については適宜設定することが可能である。たとえば、全てではなくいずれかのキャラクタにより追加の演出を行うようにしてよい。また、当否抽選が当たりである場合には、保留数が上限値に達した後の始動口への入球数が所定数に達したことを条件に、いずれかのキャラクタが「当たり確定!」を示唆する演出を行ってもよい。以上の追加演出に際しては、追加のステップにかかる演出パターンのみを別途用意して追加表示させてもよいし、追加のステップを含む演出パターンを別途用意してこれと差し替えて表示させるようにしてもよい。
また、上記実施例では、予告演出としてステップアップ予告を例示したが、それ以外の予告演出であってもよい。すなわち、互いの独立した予告演出の表示を抽選値の保留数によって制限するようにしてもよい。たとえば、保留数が3つに達した場合に表示される予告演出A、保留数が4つに達したときに表示される予告演出B、といったように、独立して用意した予告演出を保留数に基づいて段階的に表示させるようにしてもよい。その場合にも、保留数が増加した場合に予告演出の制限を解除し、より多くの保留数に対応する予告演出を行えるようにしてもよい。あるいは、たとえば保留数が3つに達した場合に表示される予告演出Cのみを設定し、その演出表示の有無をその保留数で制限するものでもよい。たとえば、図柄変動開始時には保留数が2つであったため、予告演出Cの予告はなされない状態であったところ、図柄変動開始後に保留数が3つに増加した場合には、その制限を解除して予告演出Cを表示させるようにしてもよい。
また、上記実施例では、各段階の予告演出画像210を、前もって表示された第2保留対応画像199そのものにより演出表示させる例を示した。変形例においては、予告演出を保留数の表示とは別の箇所に表示させるようにしてもよい。なお、上記実施例では、予告演出画像210を第2保留対応画像199に重ねて表示することにより、第1装飾図柄190、第2装飾図柄191に干渉しないようにしたが、予告演出を保留数により制限するという意味では、干渉する構成を必ずしも排除することを要しない。従来より一般に見られる予告演出のように、演出表示装置60の中央領域に大きく表示される予告演出であってもよい。その場合、予告演出のステップ数を当否抽選値の保留数によって制限するとともに、予告演出をする場合には変動中の装飾図柄を画面隅部に退避させたり、透過表示させるなどしてもよい。
さらに、上記実施例では各段階の予告演出画像210を、特定のキャラクタの顔画像の表情の変化により表示した例を挙げたが、複数種類のキャラクタの顔画像を順次表示させるようにしてもよい。その場合、表示されたキャラクタが互いに会話を交わすなどの演出にによりステップアップ予告を進行させてもよい。あるいは、キャラクタの顔画像のみではなく全体画像であってもよい。さらに、キャラクタではなく所定のモチーフを表す画像であってもよい。
上記実施例においては、遊技領域の下部に2つの大入賞口が設けられた例を示した。変形例においては、遊技領域の下部に大入賞口が1つ設けられるようにしてもよい。すなわち、1つの大入賞口が第1の遊技および第2の遊技の双方に共用されようにしてもよい。これにより、遊技領域上のスペースを有効活用できる。また、連続的に状態変化する可変入球装置を共通とすることで、特別遊技の動作制御を単純にすることができ、また製造コストの削減にもつながる。
上記実施例においては、演出表示装置の画面の左右に左エリア194と右エリア195をほぼ同サイズで設定し、各エリアにおいてそれぞれ第1装飾図柄190、第2装飾図柄191を表示させるようにした。変形例においては、両エリアの一方が他方より小さな領域となるように設定してもよい。第1実施例のようないわゆる直列タイプの遊技機においては、画面中央に変動中の装飾図柄を大きく表示し、変動停止中の装飾図柄を画面隅部に小さく表示するようにしてもよい。その場合でも、装飾図柄に干渉しない第1特定表示領域196および第2特定表示領域197を確保して、保留数の表示および予告演出を継続的に表示できるようにしてもよい。
さらに、上記実施例では、第2の遊技にかかる第2始動口63に特別な意味を持たせ、その入球による保留数の増加によって段階的な予告演出がなされる例を示した。変形例においては、第1の遊技においても同様に、保留数に応じて制限される予告演出を行うようにしてもよい。
なお、上記実施例では、本発明の弾球遊技機を、従来にいう第1種ぱちんこ遊技機に相当する遊技が複数混在する複合機として構成した例を示したが、第1種ぱちんこ遊技機単体として構成してもよい。あるいは、第1種ぱちんこ遊技機の機能と第2種ぱちんこ遊技機の機能を組み合わせた遊技機など、第1種ぱちんこ遊技機の機能を含むその他の遊技機として構成してもよい。
10 ぱちんこ遊技機、 50 遊技盤、 52 遊技領域、 60 演出表示装置、 62 第1始動口、 63 第2始動口、 68 作動口、 70 第1特別図柄表示装置、 71 第2特別図柄表示装置、 72 一般入賞口、 91 第1大入賞口、 92 第2大入賞口、 100 遊技制御装置、 102 メイン基板、 104 サブ基板、 112 当否抽選手段、 114 図柄決定手段、 116 保留制御手段、 118 メイン表示制御手段、 120 特別遊技制御手段、 122 特定遊技実行手段、 124 開閉制御手段、 130 パターン記憶手段、 132 演出決定手段、 134 演出表示制御手段、 152 特図調整手段、 172 演出調整手段、 176 条件保持手段、 190 第1装飾図柄、 191 第2装飾図柄、 192 第1特別図柄、 193 第2特別図柄、 194 左エリア、 195 右エリア、 196 第1特定表示領域、 197 第2特定表示領域、 198 第1保留対応画像、 199 第2保留対応画像、 200 予告決定手段、 210 予告演出画像。

Claims (1)

  1. 遊技領域が形成された遊技盤と、
    前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の入球が抽選値を取得する契機となる始動入賞口と、
    取得された抽選値を所定の上限数まで順次保留する保留制御手段と、
    通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定するための当否抽選を、前記抽選値を用いて実行する当否抽選手段と、
    前記当否抽選の結果を演出的に示すための複数の図柄が変動表示される演出表示装置と、
    前記当否抽選の結果が当たりである可能性を予告的に示唆するために段階的に設けられた予告演出を図柄変動中に表示するか否かを決定するとともに、前記予告演出を表示する場合にどの段階まで表示させるかを決定する予告決定手段と、
    前記演出表示装置に前記図柄の変動を表示させるとともに、前記予告演出を表示する旨の決定があったときは前記図柄の変動とともに前記予告演出を前記演出表示装置に表示させる演出表示制御手段と、
    前記当否抽選が当たりであることを示す所定の停止図柄組合せにて前記図柄の変動が停止した場合に通常遊技よりも遊技者に有利となる遊技である特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、
    を備え、
    前記演出表示制御手段は、前記予告決定手段が決定した予告演出の各段階を構成する予告演出画像を、前記抽選値の保留数によって制限された段階まで表示させることを特徴とする弾球遊技機。
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