JP2012000150A - ブラシ体およびこれを備える歯ブラシ - Google Patents
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Abstract
【課題】製造コストを低減することのできるブラシ体およびこれを備える歯ブラシを提供する。
【解決手段】ブラシ体は、植毛台42に設けられた複数の挿入孔42Bにブリッスル束41がそれぞれ挿通されている。挿入孔42Bには、挿入孔42Bを構成する内周面42Eとの間でブリッスル束41を挟むことにより、植毛台42に対してブリッスル束41を保持するための挿入栓43が挿入されている。
【選択図】図2
【解決手段】ブラシ体は、植毛台42に設けられた複数の挿入孔42Bにブリッスル束41がそれぞれ挿通されている。挿入孔42Bには、挿入孔42Bを構成する内周面42Eとの間でブリッスル束41を挟むことにより、植毛台42に対してブリッスル束41を保持するための挿入栓43が挿入されている。
【選択図】図2
Description
本発明は、植毛台と、この植毛台に設けられたブリッスル束とを有するブラシ体およびこれを備える歯ブラシに関する。
上記ブラシ体として、例えば特許文献1に記載の歯ブラシが知られている。
この歯ブラシでは、次のように毛束(ブリッスル束)を植毛台に固定する。すなわち、毛束を毛束保持具に複数個保持されるとともに全部の毛束の基端部に温度制御されたヒータを備える熱板を押し当てる。これにより、各毛束の基端部に焼玉が形成される。その後、歯ブラシ用金型を用いて、植毛台を毛束と一体的に成形する。
この歯ブラシでは、次のように毛束(ブリッスル束)を植毛台に固定する。すなわち、毛束を毛束保持具に複数個保持されるとともに全部の毛束の基端部に温度制御されたヒータを備える熱板を押し当てる。これにより、各毛束の基端部に焼玉が形成される。その後、歯ブラシ用金型を用いて、植毛台を毛束と一体的に成形する。
ところで、このように全部の毛束の基端部に焼玉を形成する場合には、焼玉が過度に大きくなることを防ぐため、各毛束の基端部を均等に加熱する必要がある。そのため、熱板の温度制御および加熱時間制御には非常に高度な技術が要求されるため、歯ブラシの製造コストが高くなる。このような問題は、歯ブラシに限定されず、毛束(ブリッスル束)および植毛台を有する製品であれば同様に生じる。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、製造コストを低減することのできるブラシ体およびこれを備える歯ブラシを提供することにある。
本発明のブラシ体は、植毛台と、この植毛台に設けられたブリッスル束を有し、前記植毛台には、この植毛台を貫通するとともに前記ブリッスル束を挿入するための挿入孔が設けられ、前記挿入孔には、前記挿入孔を構成する内周面との間で前記ブリッスル束を挟むことにより前記植毛台に対して前記ブリッスル束を保持するための挿入栓が挿入されることを特徴とする。
このブラシ体は、前記植毛台の植毛面に対して前記ブリッスル束が突出する方向を表方向とし、この表方向とは反対方向を裏方向として、前記ブリッスル束は前記植毛台よりも前記裏方向に突出し、前記ブリッスル束の前記植毛台よりも前記裏方向に突出する部位を固定する固定部が設けられ、前記固定部は、前記ブリッスル束の部位の少なくとも一部を樹脂材料にて一体的に成形するものであることが好ましい。
このブラシ体は、前記植毛台の植毛面に対して前記ブリッスル束が突出する方向を表方向とし、この表方向とは反対方向を裏方向として、前記挿入孔を構成する内周面には、前記植毛台の前記裏方向に向かうにつれて拡径するテーパ部が設けられることが好ましい。
このブラシ体は、前記植毛台の植毛面に対して前記ブリッスル束が突出する方向を表方向とし、この表方向とは反対方向を裏方向として、前記挿入栓には、前記裏方向に向かうにつれて拡径するテーパ部が設けられることが好ましい。
このブラシ体は、前記植毛台の植毛面に対して前記ブリッスル束が突出する方向を表方向とし、この表方向とは反対方向を裏方向とし、前記挿入孔に対して前記挿入栓が挿入される方向を挿入方向として、前記挿入孔を構成する内周面には、前記挿入方向に沿ったストレート部が設けられることが好ましい。
このブラシ体は、前記植毛台の植毛面に対して前記ブリッスル束が突出する方向を表方向として、前記挿入栓は、前記植毛台の植毛面よりも前記表方向に向けて突出していることが好ましい。
このブラシ体は、前記植毛台の植毛面に対して前記ブリッスル束が突出する方向を表方向とし、この表方向とは反対方向を裏方向として、前記植毛台を前記裏方向から覆う背面カバーと、この背面カバーに取り付けられるとともに前記植毛台と前記ブリッスル束とを含むブラシ基台部とを含み、前記ブラシ基台部は、前記背面カバーとは各別の部材にて形成されることが好ましい。
このブラシ体は、前記植毛台の植毛面に対して前記ブリッスル束が突出する方向を表方向とし、この表方向とは反対方向を裏方向として、前記ブリッスル束は前記植毛台よりも裏方向に突出し、前記ブリッスル束の前記植毛台よりも裏方向に突出する部位を固定する固定部と、前記植毛台の前記裏方向を覆う背面カバーとを含み、前記背面カバーは、前記固定部を兼ねることが好ましい。
このブラシ体は、前記植毛台の植毛面に対して前記ブリッスル束が突出する方向を表方向とし、この表方向とは反対方向を裏方向として、前記ブリッスル束を構成するブリッスルは、導電性を有する芯部と電気絶縁性を有する被覆部とを含み、前記芯部が前記被覆部により被覆され、前記芯部の端部が前記被覆部から突出していることが好ましい。
このブラシ体は、使用者が把持するための把持本体部に電池が設けられ、この電池は前記芯部に電流を供給することが好ましい。
このブラシ体は、前記植毛台および前記ブリッスル束を含むヘッド部と、使用者が把持するための把持本体部と、前記ヘッド部を振動するための振動アクチュエータを含むことが好ましい。
このブラシ体は、前記植毛台および前記ブリッスル束を含むヘッド部と、使用者が把持するための把持本体部と、前記ヘッド部を振動するための振動アクチュエータを含むことが好ましい。
本発明によれば、製造コストを低減することのできるブラシ体およびこれを備える歯ブラシを提供することができる。
(第1実施形態)
図1〜図3を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
図1に示すように、手歯ブラシ(以下、「歯ブラシ1」)は、使用者が把持可能なハンドル部10と、使用者の歯面を刷掃するブラシヘッド部20と、ハンドル部10およびブラシヘッド部20を連結するためのブラシネック部30とを含む。なお、本実施形態では、ブラシヘッド部20がブラシ体に相当する。
図1〜図3を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
図1に示すように、手歯ブラシ(以下、「歯ブラシ1」)は、使用者が把持可能なハンドル部10と、使用者の歯面を刷掃するブラシヘッド部20と、ハンドル部10およびブラシヘッド部20を連結するためのブラシネック部30とを含む。なお、本実施形態では、ブラシヘッド部20がブラシ体に相当する。
ブラシヘッド部20には、複数のブリッスル束41が設けられるブラシ基台部21と、ブラシ基台部21を固定する背面カバー22とが設けられている。ここで、背面カバー22、ハンドル部10およびブラシネック部30は、樹脂材料を射出成形することにより一体成形されている。
図2(a)に示すように、ブラシ基台部21は、複数のブリッスル束41と、各ブリッスル束41が植毛される植毛台42と、ブリッスル束41を植毛台42に保持するための挿入栓43と、植毛台42を裏方向から覆う固定部44とを含む。固定部44は、ブリッスル束41および挿入栓43を植毛台42に固定している。
図2(b)に示すように、ブリッスル束41は、複数の直線状のブリッスル41Aにより構成されている。ブリッスル41Aは、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂またはポリブチレンテレフタレート樹脂等の可撓性を有する樹脂材料により形成されている。
植毛台42は、ABS樹脂等の樹脂材料を射出成形することにより成形された平板形状の部材である。この植毛台42には、歯ブラシ1の長手方向に沿った平面にて形成された植毛面42Aが設けられている。この植毛面42Aには、歯ブラシ1の短手方向に沿って植毛台42を貫通する複数の挿入孔42Bが設けられている。各挿入孔42Bには、ブリッスル束41が挿入されている。以降では、歯ブラシ1の短手方向を「挿入方向」とし、植毛面42Aからブリッスル束41が突出する方向を「表方向」とし、その反対方向を「裏方向」とする。
挿入孔42Bには、植毛面42Aから裏方向に向けて、かつ挿入方向に沿って形成されるストレート部42Cと、ストレート部42Cの裏方向の端部に連結されるとともに裏方向に向けて拡径するテーパ部42Dとが設けられている。
ブリッスル束41が植毛台42に挿入された状態において、ブリッスル束41の裏方向の端部は、植毛台42よりも裏方向に向けて突出している。挿入栓43は、ブリッスル束41の裏方向の端部を介して挿入孔42Bに挿入されている。このとき、挿入栓43によりブリッスル束41の裏方向の端部は、散開された状態、すなわち隣り合うブリッスル41Aが互いに離間した状態に変形する。挿入栓43は、ポリアミド系樹脂等の樹脂材料を射出成形することにより、略円柱形状に成形されている。
図2(c)に示すように、ブリッスル束41は、挿入栓43の外周面43Aと挿入孔42Bを構成する内周面42Eとの間で挟まれることにより植毛台42に保持されている。挿入栓43は、挿入孔42Bの内周面42Eの周面にわたり配列されたブリッスル束41により形成された穴に圧入されている。これにより、ブリッスル束41は、挿入栓43の外周面43Aを取り囲むように配列されている。
挿入栓43の外径は、挿入孔42Bのストレート部42Cの内径よりも小さい。これにより、ブリッスル束41は、挿入孔42Bのストレート部42Cにおいても挿入栓43により植毛台42に保持されている。
図3を参照して、ブラシ基台部21の製造方法について説明する。
図3(a)に示すように、植毛台42の裏方向から各挿入孔42Bに直線状のブリッスル束41をそれぞれ挿入する。このとき、ブリッスル束41の表方向の端部は、挿入孔42Bのテーパ部42Dに沿うように案内された後、ストレート部42Cに挿入される。
図3(a)に示すように、植毛台42の裏方向から各挿入孔42Bに直線状のブリッスル束41をそれぞれ挿入する。このとき、ブリッスル束41の表方向の端部は、挿入孔42Bのテーパ部42Dに沿うように案内された後、ストレート部42Cに挿入される。
ブリッスル束41の外径は、挿入孔42Bのストレート部42Cの内径と略等しい。ブリッスル束41は、挿入孔42Bに挿入された状態においても直線状に維持されている。
そしてこの状態において、図3(b)に示すように、挿入栓43を植毛台42の裏側から挿入する。このとき、ブリッスル束41の裏方向の端部の中央部に挿入栓43を裏方向から挿入する。これにより、ブリッスル束41の裏方向の端部は互いに離間するように広がる。
そしてこの状態において、図3(b)に示すように、挿入栓43を植毛台42の裏側から挿入する。このとき、ブリッスル束41の裏方向の端部の中央部に挿入栓43を裏方向から挿入する。これにより、ブリッスル束41の裏方向の端部は互いに離間するように広がる。
そしてこの状態において、図3(c)に示すように、金型50に植毛台42、ブリッスル束41および挿入栓43を組み合わせたユニットを配置し、ABS樹脂等の樹脂材料を射出成形する。具体的には、金型50のゲート部51から上記ユニットを配置するとともに固定部44(図2(b)参照)を成形するための空間52に樹脂材料を供給することにより、固定部44を成形する。このとき、挿入孔42Bのテーパ部42D、ブリッスル束41の各ブリッスル41Aの間に固定部44が入り込むことにより、植毛台42、全ブリッスル束41および全挿入栓43が固定部44により固定される。
本実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)本実施形態では、挿入栓43の外周面43Aと植毛台42の挿入孔42Bの内周面42Eとの間でブリッスル束41を挟むことにより、ブリッスル束41を植毛台42に対して保持している。したがって、従来のブリッスル束の一端をヒータにより焼玉にて固定した状態で植毛台に固定する場合と比較して、焼玉成形のためのヒータの高精度な温度制御を省略することができる。その結果、上記従来の構成と比較して、ブラシ基台部21の製造コストを低減することができる。
(1)本実施形態では、挿入栓43の外周面43Aと植毛台42の挿入孔42Bの内周面42Eとの間でブリッスル束41を挟むことにより、ブリッスル束41を植毛台42に対して保持している。したがって、従来のブリッスル束の一端をヒータにより焼玉にて固定した状態で植毛台に固定する場合と比較して、焼玉成形のためのヒータの高精度な温度制御を省略することができる。その結果、上記従来の構成と比較して、ブラシ基台部21の製造コストを低減することができる。
(2)本実施形態では、固定部44によりブリッスル束41が植毛台42に保持された状態で固定されている。したがって、ブリッスル束41が植毛台42から抜けることを抑制することができる。
加えて、固定部44により挿入栓43がブリッスル束41および挿入孔42Bに挿入された状態で固定されている。したがって、挿入栓43がブリッスル束41および挿入孔42Bの裏方向から抜けることを抑制することができる。
また、固定部44とブリッスル束41および挿入栓43と植毛台42とが一体成形されるため、植毛台42とブリッスル束41および挿入栓43とをより一層抜けにくくすることができる。
ところで、直線状のブリッスル束41を直線状のまま挿入孔42Bに挿入する方法では以下の問題が生じる。すなわち、ブリッスル束41の裏方向の端部は植毛台42よりも裏方向に突出する高さにばらつきを生じる。そのため、植毛台42にブリッスル束41を保持した状態で背面カバー22に取り付ける場合、予め設定した植毛面の位置に対して植毛面42Aが傾いた状態で取り付けられるおそれがある。
その点、本実施形態では、樹脂材料を射出成形することによりブリッスル束41の裏方向の端部の全てを含むように固定部44が形成される。この固定部44の裏面は、金型成形されていることにより平面度が高いため、背面カバー22にブラシ基台部21を取り付けたときに植毛面42Aが傾くことを抑制することができる。加えて、固定部44により挿入栓43が表方向にさらに押圧されるため、植毛台42にブリッスル束41の固定がより強固なものとなる。
(3)本実施形態では、植毛台42の挿入孔42Bには、テーパ部42Dが設けられている。これにより、ブリッスル束41を挿入孔42Bに挿入するときにテーパ部42Dによりブリッスル束41を案内することができるため、ブリッスル束41を挿入孔42Bに容易に挿入することができる。
(4)本実施形態では、植毛台42の挿入孔42Bには、ストレート部42Cが設けられている。したがって、ブリッスル束41が挿入孔42Bに挿入されたとき、ブリッスル束41のうちの植毛台42の植毛面42Aから表方向に向けて突出する部位が互いに離間するように広がることを抑制することができる。
(第2実施形態)
図4〜図6を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態では、第1実施形態と比較して異なる部分について詳細に説明するとともに、同一構成には同一符号を付してその説明を省略する。
図4〜図6を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態では、第1実施形態と比較して異なる部分について詳細に説明するとともに、同一構成には同一符号を付してその説明を省略する。
第1実施形態では、図1に示すように、手歯ブラシを構成している。これに対して本実施形態では、電動歯ブラシを構成している。
図4を参照して、電動歯ブラシ(以下、「歯ブラシ2」)は、使用者が把持可能な把持本体部70の先端部にブラシ体60を着脱可能に装着することができるものである。歯ブラシ2は、把持本体部70に内蔵された振動アクチュエータ72によって、ブラシ体60を振動させることによりブラッシングを行うように構成されている。
図4を参照して、電動歯ブラシ(以下、「歯ブラシ2」)は、使用者が把持可能な把持本体部70の先端部にブラシ体60を着脱可能に装着することができるものである。歯ブラシ2は、把持本体部70に内蔵された振動アクチュエータ72によって、ブラシ体60を振動させることによりブラッシングを行うように構成されている。
把持本体部70は、使用者の把持等を考慮した略円柱状に形成されている。把持本体部70には、外側面に把持により接触する把持電極71と、使用者が操作するためのスイッチ76と、動作状態を示すLED77とが設けられている。把持本体部70の内部には、振動アクチュエータ72と、回路部75に電力を供給する電池74と、振動アクチュエータ72への電力の供給等を制御する回路部75とが設けられている。把持本体部70の先端部は、振動アクチュエータ72の出力シャフト73が突出している。出力シャフト73は、ブラシ体60に挿入されている。
ブラシ体60は、把持本体部70に接続されるブラシ柄62と、ブラシ柄62と一体に形成されたヘッド部61とを含む。
ヘッド部61には、ブラシ基台部61Aが設けられている。ブラシ基台部61Aは、ブリッスル束63が植毛される植毛台42と、植毛台42にブリッスル束63を保持するための挿入栓43と、植毛台42にブリッスル束63および挿入栓43(図6参照)を固定する固定部64とを含む。植毛台42および挿入栓43は、電気絶縁性の樹脂材料により構成されている。ブリッスル束63は、カーボン含有の導電性材料により構成されている。固定部64は、カーボン含有の導電性材料により構成されている。
ヘッド部61には、ブラシ基台部61Aが設けられている。ブラシ基台部61Aは、ブリッスル束63が植毛される植毛台42と、植毛台42にブリッスル束63を保持するための挿入栓43と、植毛台42にブリッスル束63および挿入栓43(図6参照)を固定する固定部64とを含む。植毛台42および挿入栓43は、電気絶縁性の樹脂材料により構成されている。ブリッスル束63は、カーボン含有の導電性材料により構成されている。固定部64は、カーボン含有の導電性材料により構成されている。
ブラシ柄62の内部には、固定部64を把持本体部70の出力シャフト73に電気的に接続するための接続ターミナル65と、出力シャフト73を挿入するための空間としての挿入穴66とが設けられている。
歯ブラシ2は、出力シャフト73がブラシ体60の挿入穴66に挿入されることにより、ブラシ体60が把持本体部70に取り付けられる。このとき、固定部64は接続ターミナル65および出力シャフト73を介して電池74と電気的に接続される。
図5を参照して、歯ブラシ2の回路構成について説明する。
歯ブラシ2の回路部75には、把持電極71と電気的に接続された制御回路75Aと、制御回路75Aと電気的に接続された充電回路75Bおよび電源回路75Cとが設けられている。電源回路75Cは、電池74から電力が供給される。充電回路75Bは、電池74に電力を供給する。
歯ブラシ2の回路部75には、把持電極71と電気的に接続された制御回路75Aと、制御回路75Aと電気的に接続された充電回路75Bおよび電源回路75Cとが設けられている。電源回路75Cは、電池74から電力が供給される。充電回路75Bは、電池74に電力を供給する。
使用者が歯ブラシ2を使用しているとき、使用者および歯ブラシ2により次の電気回路が構成される。すなわち、使用者の手に把持された把持本体部70の把持電極71、回路部75の制御回路75A、出力シャフト73、ブラシ体60の接続ターミナル65、固定部64、ブリッスル束63、口腔内の唾液、歯茎等の組織、および人体からなる電気回路が形成される。制御回路75Aが所定の大きさの直流電圧を印加しているとき、上記電気回路に電流が流れる。
図6を参照して、ブラシ体60の詳細な構成について説明する。
図6(a)に示すように、植毛台42の挿入孔42B(図6(c)参照)に挿入されたブリッスル束63の裏方向の端部は、植毛台42よりも裏方向に突出している。そしてブリッスル束63の裏方向の端部は、挿入栓43により植毛台42に保持されるとともに固定部64により一体成形されている。
図6(a)に示すように、植毛台42の挿入孔42B(図6(c)参照)に挿入されたブリッスル束63の裏方向の端部は、植毛台42よりも裏方向に突出している。そしてブリッスル束63の裏方向の端部は、挿入栓43により植毛台42に保持されるとともに固定部64により一体成形されている。
図6(b)に示すように、ブリッスル63Aはカーボン含有のポリアミド樹脂やカーボン含有のポリブチンテレフタレート樹脂等の可撓性を有する導電性樹脂により形成された芯部63Bを有している。
芯部63Bの周囲は被覆部63Cにより覆われている。被覆部63Cは、カーボンを含まないポリアミド樹脂やポリブチレンテレフタレート樹脂等の可撓性を有する電気絶縁性樹脂により形成されている。
芯部63Bの挿入方向の両端部のそれぞれは、被覆部63Cから突出している。すなわち、芯部63Bの挿入方向の両端部の周囲は被覆部63Cにより覆われていない。これにより、ブリッスル束63が固定部64と電気的に接続されている。
また、図6(c)に示すように、ブリッスル束63の裏方向の端部は、挿入栓43により散開した状態、すなわち各ブリッスル63Aが互いに離間するように広がった状態となる。このとき、ブリッスル束63および挿入栓43を植毛台42の挿入孔42Bに挿入した状態において、ブリッスル63Aの裏方向の端部は、挿入栓43の裏方向の端面よりも裏方向に突出している。
使用者が歯ブラシ2を使用しているとき、ブリッスル束63の表方向の端部である芯部63Bの周囲で口腔内液の電気分解が行われる。その結果、口腔内液に含まれる塩化物イオンから殺菌作用のある塩素が生成される。この芯部63Bは被覆部63Cよりも表方向に向けて突出するため、細菌が繁殖しやすい歯周ポケットといわれる歯と歯茎との間に入り込む。これにより、適量の塩素で集中的に殺菌が行われる。
また使用者が電解性の薬効成分を含む歯磨剤を用いて歯ブラシ2を使用しているとき、電流の作用によりイオンが口腔組織に引き寄せられる。このイオンが殺菌作用を有するときには、イオンにより口腔内が殺菌される。このような電解性の薬効成分としては、塩化セチルピリジニウムが例示できる。
本実施形態によれば、第1実施形態の効果(1)〜(4)に加え、以下の効果を奏することができる。
(5)本実施形態では、ブリッスル63Aの表方向の端部において被覆部63Cよりも芯部63Bが突出している。これにより、歯周ポケットに芯部63Bが入り込んで殺菌することができる。
(5)本実施形態では、ブリッスル63Aの表方向の端部において被覆部63Cよりも芯部63Bが突出している。これにより、歯周ポケットに芯部63Bが入り込んで殺菌することができる。
加えて、植毛面42Aよりも表方向に向けて突出するブリッスル63Aの先端部以外を被覆部63Cにより覆われるため、無用な電流の拡散を抑制することができる。その結果、塩素生成の効率化を図ることができる。
(6)本実施形態では、歯ブラシ2の把持本体部70には電池74が内蔵されている。これにより、歯ブラシ2以外のところに設けられた電源装置からコードを介して歯ブラシ2に電力を供給する構成と比較して、歯ブラシ2の携帯性を向上させることができる。
加えて、電池74は、振動アクチュエータ72への電力供給とブリッスル束63への電流供給とを兼ねている。したがって、振動アクチュエータ72への電力供給のための専用の電池と、ブリッスル束63への電流供給のための専用の電池とを各別に設ける構成と比較して、電池74の数を減らすことができるとともに歯ブラシ2の小型化を図ることができる。
(7)本実施形態では、歯ブラシ2にヘッド部61を振動させる振動アクチュエータ72が設けられている。したがって、歯面の刷掃性の向上、また歯茎へのマッサージ効果を期待することのできる殺菌機能付きの歯ブラシとして提供することができる。
(8)本実施形態では、ブリッスル63Aの裏方向の端部において被覆部63Cよりも芯部63Bが突出している。これにより、固定部64と芯部63Bとが接触する確率が高くなるため、固定部64と芯部63Bとが好適に電気的に接続することができる。
(9)本実施形態では、ブリッスル束63の裏方向の端部に挿入栓43を挿入することにより、ブリッスル束63の裏方向の端部は互いに離間するように広がる。したがって、ブリッスル束63の隣り合うブリッスル63Aの芯部63Bが互いに接触することを抑制することができる。これにより、隣り合う芯部63Bの間にも固定部64が介在するようになるため、ブリッスル束63と固定部64とが好適に電気的に接続することができる。
(10)本実施形態では、ブリッスル束63および挿入栓43を植毛台42の挿入孔42Bに挿入した状態において、ブリッスル63Aの裏方向の端部の芯部63Bが挿入栓43の裏方向の端面よりも裏方向に突出している。したがって、挿入栓43の外周面43Aと芯部63Bとが互いに接触することを抑制することができる。これにより、ブリッスル束63と固定部64とが好適に電気的に接続することができる。
(第3実施形態)
図7を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態と異なるところを中心に説明するとともに、同一構成には同一符号を付し、その説明を省略する。
図7を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態と異なるところを中心に説明するとともに、同一構成には同一符号を付し、その説明を省略する。
第1実施形態では、図2に示すように、挿入栓43の表方向の端部が植毛台42の植毛面42Aよりも裏方向に配置される構成である。これに対して本実施形態では、図7(a)に示すように、挿入栓45の表方向の端部が植毛台42の植毛面42Aよりも表方向に突出する構成である。
挿入栓45は、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂等の可撓性を有する樹脂材料、または天然ゴム、シリコンゴム、エラストマーなどの弾性材料により成形されている。
図7(b)に示すように、挿入栓45は、植毛台42の挿入孔42Bの内周面42E(ともに図7(a)参照)との間でブリッスル束41を保持するための基部45Aと、基部45Aの表方向の端部から表方向に向けて突出する突起部45Bとが設けられている。基部45Aの外周面45Cは、裏方向に向かうにつれて拡径する略円錐形状に形成されている。ここで、挿入栓45の最大径である基部45Aの裏方向の端部の外径の大きさは、挿入孔42Bのストレート部42C(図7(a)参照)の内径よりも大きい。
突起部45Bは、挿入方向に延びる円柱形状であるとともに、表方向の端部が表方向に向かうにつれて縮径する曲面形状に形成されている。この突起部45Bは、ブリッスル束41の表方向の端部よりも表方向に僅かに突出している。
本実施形態によれば、第1実施形態の効果(1)〜(4)に加え、以下の効果を奏することができる。
(11)本実施形態では、挿入栓45が植毛台42の植毛面42Aよりも表方向に突出する構成である。したがって、歯ブラシ1のブラッシング時に挿入栓45が例えば歯茎を刺激することにより、歯茎のマッサージ効果を期待することができる。また、挿入栓45が歯面と接触することにより、歯面を刷掃することができる。
(11)本実施形態では、挿入栓45が植毛台42の植毛面42Aよりも表方向に突出する構成である。したがって、歯ブラシ1のブラッシング時に挿入栓45が例えば歯茎を刺激することにより、歯茎のマッサージ効果を期待することができる。また、挿入栓45が歯面と接触することにより、歯面を刷掃することができる。
(12)本実施形態では、挿入栓45の基部45Aの外周面45Cが裏方向に向かうにつれて拡径する略円錐形状に形成されている。これにより、挿入栓45の外周面45Cに沿ってブリッスル41Aが弾性変形するため、ブリッスル束41の裏方向の端部が互いに離間するように広がりやすくなる。
加えて、挿入栓45の最大径が挿入孔42Bの最小径であるストレート部42Cの内径よりも大きい。これにより、挿入栓43が挿入孔42Bを介して植毛台42の表方向に抜け落ちることを抑制することができる。
(第4実施形態)
図8を参照して、本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態と異なるところを中心に説明するとともに、同一構成には同一符号を付し、その説明を省略する。
図8を参照して、本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態と異なるところを中心に説明するとともに、同一構成には同一符号を付し、その説明を省略する。
第1実施形態では、図1に示すように、1つのブラシ基台部21が背面カバー22に固定される構成である。これに対して本実施形態では、複数のブラシ基台部80が背面カバー22に固定される構成である。
図8(a)に示すようにブラシ基台部80は、植毛台81と、4つのブリッスル束41と、挿入栓43と、固定部82とを含む。植毛台81は、ブリッスル束41の外径に略等しい幅を有する長方形状の部材である。4つのブリッスル束41は、長手方向に配列されるとともに挿入栓43によって保持されている。そしてこの状態において、固定部82は、樹脂材料を射出成形することにより植毛台81にブリッスル束41および挿入栓43を固定している。なお、植毛台81の挿入孔83は、第1実施形態の植毛台42の挿入孔42Bと同一形状である。
図8(b)に示すように、背面カバー22には、4つのブラシ基台部80が固定されている。このとき、長手方向と挿入方向との両方に直交した歯ブラシ1の幅方向において、4つのブラシ基台部80が配列されている。
本実施形態によれば、第1実施形態の効果(1)〜(4)に加え、以下の効果を奏することができる。
(13)歯ブラシ1の商品種類によって、ブリッスル束41の数および配置が異なる場合がある。そのため、歯ブラシ1の商品毎に植毛台42および背面カバー22を個別の形状に成形する必要がある。これにより、歯ブラシ1の商品毎に、ブリッスル束41を植毛台42に挿入する第1工程、ブリッスル束41を植毛台42に固定する第2工程および植毛台42を背面カバー22に固定する第3工程を行う必要がある。
(13)歯ブラシ1の商品種類によって、ブリッスル束41の数および配置が異なる場合がある。そのため、歯ブラシ1の商品毎に植毛台42および背面カバー22を個別の形状に成形する必要がある。これにより、歯ブラシ1の商品毎に、ブリッスル束41を植毛台42に挿入する第1工程、ブリッスル束41を植毛台42に固定する第2工程および植毛台42を背面カバー22に固定する第3工程を行う必要がある。
その点、本実施形態では、背面カバー22に4つのブラシ基台部80を固定している。これにより、異なる商品種類の歯ブラシに対してブラシ基台部80の数や配置を変更することにより、各商品にブラシ基台部80を適用している。すなわち、ブラシ基台部80を共通部品として使用するため、上記第1工程および第2工程を省略することができる。したがって、異なる商品種類の歯ブラシ1に対して、歯ブラシ1を容易に製造することができる。
(その他の実施形態)
本発明のブラシ体およびこれを備える歯ブラシの具体的な構成は、上記各実施形態に限定されることなく、例えば以下の変更が可能である。また、以下の変形例は、上記各実施形態についてのみ適用されるものでなく、異なる変形例同士を互いに組み合わせて実施することもできる。
本発明のブラシ体およびこれを備える歯ブラシの具体的な構成は、上記各実施形態に限定されることなく、例えば以下の変更が可能である。また、以下の変形例は、上記各実施形態についてのみ適用されるものでなく、異なる変形例同士を互いに組み合わせて実施することもできる。
・第1実施形態では、図2に示すように固定部44と背面カバー22とが別体に設けられる構成であったが、図9に示すように固定部44と背面カバー22とを単一部材として一体成形することもできる。この場合、ハンドル部10およびブラシネック部30も固定部44と一体成形される。
・また第4実施形態では、ブラシ基台部80を背面カバー22に取り付ける構成であったが、ブラシ基台部80の構成および背面カバー22への取り付け方法はこれに限られない。例えば、ブラシ基台部80をブリッスル束41、植毛台81および挿入栓43から構成されるとともに固定部82を背面カバー22と一体に成形することもできる。
・第2実施形態において、振動アクチュエータ72を省略することもできる。
・第2実施形態において、把持本体部70に内蔵された電池74を省略することもできる。この場合、歯ブラシ2以外のところに設けられた電源装置から歯ブラシ2に電力が供給される。
・第2実施形態において、把持本体部70に内蔵された電池74を省略することもできる。この場合、歯ブラシ2以外のところに設けられた電源装置から歯ブラシ2に電力が供給される。
・第2実施形態において、挿入栓43を第3実施形態の挿入栓45の構成に変更することもできる。すなわち、挿入栓43の表方向の端部を植毛台42の植毛面42Aよりも表方向に向けて突出する構成とすることもできる。
・第2実施形態において、ヘッド部61に1以上のブラシ基台部80を取り付けることもできる。この場合、各ブラシ基台部80の固定部82をカーボン含有の導電性材料により構成するとともに、接続ターミナル65に電気的に接続する。
・第2実施形態において、固定部82が導電性材料により成形されることにより、ブリッスル束63が接続ターミナル65に電気的に接続される構成であったが、ブリッスル束63と接続ターミナル65との電気的な接続の構成はこれに限られない。例えば、図10(a)に示すように、接続ターミナル65が各ブリッスル束63に接触する構成とすることができる。
具体的には、図10(b)に示すように、接続ターミナル65においてブリッスル束63に対応するところには、全ブリッスル束63を裏方向から覆う平板状の接続部65Aが設けられている。この場合、ブリッスル束63の裏方向の端部が植毛台42および挿入栓43よりも裏方向に突出する構成とすることにより、ブリッスル束63の裏方向の端部の芯部63Bが接続部65Aとの接触により折り曲げられた状態となる。これにより、接続ターミナル65に対して芯部63Bが面接触することができる。これにより、芯部63Bと接続ターミナル65との電気的な接続が良好となる。また、上記接続部65Aは接続ターミナル65と各別の部材として設けることもできる。
・第2実施形態において、固定部64による接続ターミナル65とブリッスル束63との電気的な接続に代えて、導電性シート100によって接続ターミナル65とブリッスル束63とを電気的に接続することもできる。
具体的には、図11(a)に示すように、導電性シート100は、例えば低硬度導電性シリコーンシートから構成されている。この導電性シート100において植毛台42の各挿入孔42Bに対応するところには、シート基部101から表方向に向けて突出する円錐形状の突出部102が設けられている。
植毛台42にブリッスル束63が挿入された状態で保持台110に配置された状態において、ブリッスル束63よりも裏方向から導電性シート100を各挿入孔42Bに挿入する。詳細には、ブリッスル束63の裏方向の端部の中央部に突出部102が挿入される。これにより、図11(b)に示すように、ブリッスル束63の裏方向の端部は散開した状態、すなわち隣り合うブリッスル63Aの裏方向の端部が互いに離間した状態に広がる。そしてこの状態において、挿入栓43を導電性シート100よりも裏方向から導電性シート100に取り付ける。このとき、挿入栓43は、表方向に向かうにつれて縮径する円錐形状に形成されている。これにより、図11(c)に示すように、ブリッスル束63の裏方向の端部は、導電性シート100の突出部102を介して挿入栓43と挿入孔42Bとの間に挟まれる。そしてブリッスル束63は、植毛台42に対して保持される。そして、この状態において、例えばブラシ柄62を樹脂材料を射出成形することにより、植毛台42、全ブリッスル束63、全挿入栓43および導電性シート100と一体成形される。
この導電性シート100のシート基部101の端部は、接続ターミナル65と電気的に接続されている。これにより、ブリッスル束63と接続ターミナル65とは、導電性シート100を介して電気的に接続されている。
・第3実施形態において、挿入栓45の基部45Aの外周面45Cが裏方向に向かうにつれて拡径する略円錐形状であったが、基部45Aの外周面45Cが挿入方向に沿った円柱形状とすることもできる。
・第1〜第3実施形態では、植毛台42の挿入孔42Bには、ストレート部42Cとテーパ部42Dとが設けられる構成であったが、ストレート部42Cを省略することもできる。この場合、図12(a)に示すように、挿入孔42Bはテーパ部42Dから構成される。また、挿入孔42Bからテーパ部42Dを省略することもできる。この場合、図12(b)に示すように、挿入孔42Bはストレート部42Cから構成される。これは、第4実施形態の植毛台81の挿入孔83についても同様である。
・第1〜第3実施形態では、固定部44がブリッスル束41(ブリッスル束63)の裏方向の端部および挿入栓43の全体を植毛台42に対して固定する構成であったが、固定部44の構成はこれに限られない。例えば、ブリッスル束41(ブリッスル束63)の裏方向の端部の一部のみを樹脂材料を用いて射出成形することにより固定部44を形成することもできる。これにより、ブリッスル束41(ブリッスル束63)が植毛台42に対して抜けにくくすることができる。これは第4実施形態のブラシ基台部80の固定部82についても同様である。
・第1、第2および第4実施形態では、挿入栓43が円柱形状であったが、挿入栓43の形状はこれに限られない。例えば、図13(a)に示すように、裏方向に向かうにつれて拡径する略円錐形状とすることもできる。このとき、図13(b)に示すように、ブリッスル束41(ブリッスル束63)の裏方向の端部が挿入栓43の外周面に接触することより互いに離間するように広がる。すなわち、挿入栓43が円柱形状の場合よりもブリッスル束41(ブリッスル束63)の裏方向の端部が広がりやすい。
・また、図14(a)に示すように、挿入方向に沿って延びる円柱部43Bと、円柱部43Bの裏方向の端部から裏方向に向かうにつれて拡径する円錐部43Cとを設けることもできる。なお、円柱部43Bの外径は挿入孔42Bのストレート部42Cの内径よりも小さい。この場合、図14(b)に示すように、ブリッスル束41は、円柱部43Bの外周面と挿入孔42Bのストレート部42Cを構成する内周面との間で挟まれるとともに、円錐部43Cの外周面と挿入孔42Bのテーパ部42Dを構成する内周面との間で挟まれる。
・また、上記例示に限られず、挿入栓43を以下の形状とすることもできる。すなわち、図15(a)に示すように、挿入栓43を大径の円柱形状と小径の円柱形状とを組み合わせた形状とすることもできる。また図15(b)に示すように、挿入栓43を先端部が尖った円錐形状とすることもできる。また図15(c)に示すように、挿入栓43を先端部が尖った円錐形状と円柱形状とを組み合わせた形状とすることもできる。また図15(d)に示すように、挿入栓43を略円柱形状に形成された基部43Dと、この基部43Dの外周面に設けられた溝部43Eとが設けられる構成とすることもできる。この溝部43Eには、ブリッスル41A(ブリッスル61A)が案内される。また図15(e)に示すように、大径の円錐形状と小径の円錐形状とを組み合わせた形状とすることもできる。
・第1〜第4実施形態において、固定部44(固定部82)が樹脂材料を射出成形することにより、植毛台42、ブリッスル束41(ブリッスル束63)および挿入栓43(挿入栓45)と一体成形されたが、固定部44(固定部82)の構成はこれに限られない。例えば、予め固定部44(固定部82)を成形した後、植毛台42にブリッスル束41(ブリッスル束63)および挿入栓43(挿入栓45)をそれぞれ保持したユニットと組み合わせることもできる。この場合、固定部44(固定部82)においてブリッスル束41(ブリッスル束63)が配置されるところには、ブリッスル束41(ブリッスル束61)の裏方向の端部を収容するための凹部が形成される。
・第1〜第4実施形態において、固定部44(固定部82)を省略することもできる。この場合、第1および第4実施形態では、背面カバー22に対して植毛台42、ブリッスル束41および挿入栓43が保持される。第2実施形態では、ヘッド部61に対して植毛台42、ブリッスル束63および挿入栓43が保持される。第3実施形態では、背面カバー22に対して植毛台42、ブリッスル束41および挿入栓45が保持される。
・上記各実施形態では、植毛台42の各挿入孔42Bに対して各別に成形された挿入栓43(挿入栓45)を挿入する構成であったが、挿入栓43(挿入栓45)の構成はこれに限られない。例えば、図16に示すように、挿入栓90として、平板状の基部91と、挿入孔42B(図2参照)に挿入される複数の栓部92とを設ける構成とすることもできる。この場合、栓部92は、各挿入孔42Bに対応する位置に設けられる。この栓部92の形状は、挿入栓43(図2参照)の形状と同様である。また、栓部92の形状を挿入栓45(図7参照)の形状と同様とすることもできる。また、第4実施形態においては、ブラシ基台部80に対応する挿入栓90として設けることもできる。このとき、1つの挿入栓90によって複数のブリッスル束41(ブリッスル束63)を植毛台42(植毛台81)に対して保持することができるため、歯ブラシ1,2の部品点数を少なくすることができる。これにより、製造コストの増大を抑制することができる。
・上記各実施形態では、ブラシヘッド部20としてのブラシ体およびブラシ体60を歯ブラシ1,2に適用したが、上記ブラシ体は例えば、ヘアブラシ等の他のものにも適用することができる。要するに、植毛台にブリッスル束が挿入されているブラシ体を有するものであれば、本発明を適用することができる。
1,2…歯ブラシ、21…ブラシ基台部、22…背面カバー、41…ブリッスル束、41A…ブリッスル、42…植毛台、42A…植毛面、42B…挿入孔、42C…ストレート部、42D…テーパ部、42E…内周面、43…挿入栓、44…固定部、45…挿入栓、60…ブラシ体、61…ヘッド部、61A…ブラシ基台部、63…ブリッスル束、63A…ブリッスル、63B…芯部、63C…被覆部、64…固定部、70…把持本体部、72…振動アクチュエータ、74…電池、80…ブラシ基台部、81…植毛台、82…固定部、83…挿入孔、90…挿入栓。
Claims (11)
- 植毛台と、この植毛台に設けられたブリッスル束を有するブラシ体において、
前記植毛台には、この植毛台を貫通するとともに前記ブリッスル束を挿入するための挿入孔が設けられ、
前記挿入孔には、前記挿入孔を構成する内周面との間で前記ブリッスル束を挟むことにより前記植毛台に対して前記ブリッスル束を保持するための挿入栓が挿入される
ことを特徴とするブラシ体。 - 請求項1に記載のブラシ体において、
前記植毛台の植毛面に対して前記ブリッスル束が突出する方向を表方向とし、この表方向とは反対方向を裏方向として、
前記ブリッスル束は前記植毛台よりも前記裏方向に突出し、
前記ブリッスル束の前記植毛台よりも前記裏方向に突出する部位を固定する固定部が設けられ、
前記固定部は、前記ブリッスル束の部位の少なくとも一部を樹脂材料にて一体的に成形するものである
ことを特徴とするブラシ体。 - 請求項1または2に記載のブラシ体において、
前記植毛台の植毛面に対して前記ブリッスル束が突出する方向を表方向とし、この表方向とは反対方向を裏方向として、
前記挿入孔を構成する内周面には、前記植毛台の前記裏方向に向かうにつれて拡径するテーパ部が設けられる
ことを特徴とするブラシ体。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載のブラシ体において、
前記植毛台の植毛面に対して前記ブリッスル束が突出する方向を表方向とし、この表方向とは反対方向を裏方向として、
前記挿入栓には、前記裏方向に向かうにつれて拡径するテーパ部が設けられる
ことを特徴とするブラシ体。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載のブラシ体において、
前記植毛台の植毛面に対して前記ブリッスル束が突出する方向を表方向とし、この表方向とは反対方向を裏方向とし、前記挿入孔に対して前記挿入栓が挿入される方向を挿入方向として、
前記挿入孔を構成する内周面には、前記挿入方向に沿ったストレート部が設けられる
ことを特徴とするブラシ体。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載のブラシ体において、
前記植毛台の植毛面に対して前記ブリッスル束が突出する方向を表方向として、
前記挿入栓は、前記植毛台の植毛面よりも前記表方向に向けて突出している
ことを特徴とするブラシ体。 - 請求項1〜6のいずれか一項に記載のブラシ体において、
前記植毛台の植毛面に対して前記ブリッスル束が突出する方向を表方向とし、この表方向とは反対方向を裏方向として、
前記植毛台を前記裏方向から覆う背面カバーと、この背面カバーに取り付けられるとともに前記植毛台と前記ブリッスル束とを含むブラシ基台部とを含み、
前記ブラシ基台部は、前記背面カバーとは各別の部材にて形成される
ことを特徴とするブラシ体。 - 請求項1〜6のいずれか一項に記載のブラシ体において、
前記植毛台の植毛面に対して前記ブリッスル束が突出する方向を表方向とし、この表方向とは反対方向を裏方向として、
前記ブリッスル束は前記植毛台よりも裏方向に突出し、
前記ブリッスル束の前記植毛台よりも裏方向に突出する部位を固定する固定部と、前記植毛台の前記裏方向を覆う背面カバーとを含み、
前記背面カバーは、前記固定部を兼ねる
ことを特徴とするブラシ体。 - 請求項1〜8のいずれか一項に記載のブラシ体において、
前記植毛台の植毛面に対して前記ブリッスル束が突出する方向を表方向とし、この表方向とは反対方向を裏方向として、
前記ブリッスル束を構成するブリッスルは、導電性を有する芯部と電気絶縁性を有する被覆部とを含み、前記芯部が前記被覆部により被覆され、前記芯部の端部が前記被覆部から突出している
ことを特徴とするブラシ体。 - 請求項9に記載のブラシ体を備える歯ブラシにおいて、
使用者が把持するための把持本体部に電池が設けられ、
この電池は前記芯部に電流を供給する
ことを特徴とする歯ブラシ。 - 請求項10に記載の歯ブラシにおいて、
前記植毛台および前記ブリッスル束を含むヘッド部と、使用者が把持するための把持本体部と、前記ヘッド部を振動するための振動アクチュエータを含む
ことを特徴とする歯ブラシ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010135325A JP2012000150A (ja) | 2010-06-14 | 2010-06-14 | ブラシ体およびこれを備える歯ブラシ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010135325A JP2012000150A (ja) | 2010-06-14 | 2010-06-14 | ブラシ体およびこれを備える歯ブラシ |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012000150A true JP2012000150A (ja) | 2012-01-05 |
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ID=45532849
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JP2010135325A Pending JP2012000150A (ja) | 2010-06-14 | 2010-06-14 | ブラシ体およびこれを備える歯ブラシ |
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JP (1) | JP2012000150A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017508542A (ja) * | 2014-03-25 | 2017-03-30 | コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. | ブラシヘッドアセンブリ及び製造方法 |
WO2024061342A1 (zh) * | 2022-09-23 | 2024-03-28 | 广州星际悦动股份有限公司 | 刷头以及电动牙刷 |
-
2010
- 2010-06-14 JP JP2010135325A patent/JP2012000150A/ja active Pending
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